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IGBT損失シミュレータ取扱説明書
Ver.5
2013年
営業本部
10月
1日
半導体営業統括部
応用技術部
MT5F27513
© Fuji Electric Co., Ltd. All rights reserved.
1
目次
内容
頁
ダウンロード
3
インストール
4
フローチャート
5
IGBTモジュール型式の選択
6
ヒートシンクの条件入力
7
計算モード
定格負荷
スイープモード
変動負荷
便利機能
項目
条件入力
8
結果
9
条件入力
10
結果
11
条件入力
12
条件入力 (境界条件)
13
条件入力 (計算点数)
14
条件入力 (運転条件シートの入力)
15
条件入力 (運転条件ウィンドウの活用)
16
結果
17
編集(コピー、貼付け、挿入、削除)
18
グラフ軸目盛りの変更
19,20
グラフの座標表示機能
21
グラフ表示順序の変更
22
熱抵抗モデル
23
DCロックの損失
24
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2
ダウンロード
URL http://www.fujielectric.co.jp/products/semiconductor/technical/design/index.html
ここからソフトを
ダウンロード
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3
インストール
“setup.exe” を実行
Next > をクリック
ガイダンスに従ってソフトをインストール
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4
フローチャート
IGBT損失シミュレータを起動
IGBT モジュール型式の選択 to p6
熱設計の場合
損失計算の場合
ヒートシンクの条件入力 to p7
定常負荷の計算 to p8
変動負荷の計算 to p12
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5
IGBTモジュール型式の選択
1
言語の選択
英語
日本語
1
2 モジュール型式選択
シリーズ、回路構成、電圧定格[V]、電流定格[A]
をプルダウンメニューから選択して、
モジュール型式を絞り込む。
2
モジュール型式:のプルダウンメニューから、
型式を特定する。
※特性値は、下記条件における代表値を適用
Vce(sat)-Ic: Tj=125℃, VGE=15V, Chip
VF-IF: Tj=125℃, Chip
Eon, Eoff, Err-Ic: Tj=125℃, VGE=±15V, Rg=標準値
Eon, Eoff, Err-Rg: Tj=125℃, VGE=±15V, Ic=定格電流
Rth(j-c): 仕様書の過渡熱抵抗カーブ
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6
ヒートシンクの条件入力
1
ケース-ヒートシンク接触熱抵抗を入力
デフォルト値は仕様書のRth(c-f)
コンパウンド材や塗布厚の条件によっては変更する
1
2
ヒートシンク係数を入力
デフォルト値は素子定格に応じた代表的な
ヒートシンクをモデル化。
ヒートシンク条件が不明の場合、デフォルト値を使う。
2
熱抵抗が分かっている場合は、
熱抵抗(%)などを変更し、Rth(total)の値を合わせる。
3
4
3
セーブ
ヒートシンク条件を保存する。
file name: *.cv1
4
温度計算しない場合は、
ロード
保存したヒートシンク条件を読込む。
“ヒートシンク”タブを無視してよい。
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7
定常負荷の計算条件入力
1
変調方式を入力
3
温度計算の範囲
○ヒートシンクからチップまで
3
入力した周囲温度Taを固定値として、Tc, Tj を計算する。
1
○ケースからチップまで
入力したケース温度Tcを固定値として、 Tj を計算する。
2
運転条件を入力
力率を負にすると、回生モードになる。
ゲート抵抗は仕様書のスイッチング損失を測定した値である。
2
入力範囲外を入力した場合は、エラーメッセージが出る。
4
計算実行
計算結果のWindowに切換る。
5
セーブ
定常負荷の計算条件を保存する。
file name: *.cv2
5
4
6
6
ロード
保存した定常負荷の計算条件を読込む。
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8
定常負荷の計算結果
■3アーム変調、fo=50Hz、温度計算の範囲をケースからチップまでを選択した場合の計算結果を示す。
1
インバータ損失 [W]
1アーム当り、出力周波数1周期の
出力周波数fo2周期分
の損失変化を表す。
平均損失を示す。
1
2
チップ接合部温度 [deg.C]
出力周波数1周期の接合温度を示す。
2
3
3
4
5
印刷
計算結果Windowを印刷する。
6
4
画像セーブ
計算結果Windowを保存する。
損失内訳
file name: *.bmp
出力周波数fo2周期分
の温度変化を表す。
5
数値セーブ
計算結果、運転条件、2周期分の
数値データを保存する。
file name: *.csv
6
閉じる
計算結果Windowを閉じる。
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9
スイープモードの計算条件入力
■例えば、インバータ出力電流を変化させたとき、IGBT損失やジャンクション温度の変化を知りたいときに使うモードである。
キャリア周波数、直流電圧をスイープさせることもできる。
1
運転条件
スイープする条件を空白にする。
この例は、出力電流
2
スイープモード
チェックマークを入れる。
1
3
計算実行
計算結果のWindowが開く。
2
3
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10
スイープモードの計算結果
平均損失-出力電流のグラフ
1
スイープモードさせた条件が変数の表示になる。
この例は、出力電流
1
2
グラフ横軸が、スイープさせた条件になる。
2
温度-出力電流のグラフ
2
損失内訳-出力電流のグラフ
2
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11
変動負荷の計算条件入力
■例えば、モータが加速/一定速/減速する運転モードをシュミレーションして
ジャンクション温度の最大値や変化幅を見積ることができる。⊿Tj, ⊿Tc パワーサイクルカーブを用いて、寿命見積りが可能。
1
温度計算の範囲
○ヒートシンクからチップまで
入力した周囲温度Taを固定値として、Tc, Tj を計算する。
3
1
○ケースからチップまで
入力したケース温度Tcを固定値として、 Tj を計算する。
4
2
2
ゲート抵抗
Rg (on), Rg (off)を入力する。
5
7
9
6
8
デフォルト値を入力
運転条件シート
最初の行に、初期値が入力される。
3
境界条件
次ページ参照。
4
計算点数
次ページ参照。
7
セーブ
変動負荷の計算条件を保存する。
file name: *.cv3
8
ロード
保存した変動負荷の計算条件を読込む。
全消去
運転条件シートの数値が全て消去される。
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12
境界条件
● 無限の周期的な運転パターンとして計算
運転パターン
出力電流
[Arms]
時間 [sec]
t1
0
● 初期条件が連続した後、単発の運転パターンとして計算
運転パターン
初期条件
出力電流
[Arms]
-∞
0
t1
時間 [sec]
単発モードの初期条件を入力します。
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13
計算点数
計算点数を上下ボタンで入力する。
計算点数は、運転パターン1周期の分割数を表す。
損失は各点で計算される。
計算精度と計算時間を考慮して、計算点数を選択する。
出力電流
[Arms]
0
時間 [sec]
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t1
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14
運転条件シートの入力
各点の運転条件を入力する。
各点間の運転条件は、シミュレータが自動的に直線近似して計算する。
インバータ変調方式を選択する
DC: “1”
2アーム変調: “2”
3アーム変調: “3”
DCを選択した場合、出力周波数と力率は空白
交流出力の変調率または、
直流出力のIGBTオンデューティ比(0~1)を入力する
交流出力電流実効値または、
経過時間を入力する
直流出力電流値を入力する
単位:秒
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15
運転条件ウィンドウの活用
「変動負荷の運転条件」ウィンドウは、自動的に開く。
運転条件シートに入力した運転パターンをグラフ表示するの
で、グラフを確認しながら数値入力する。
運転条件シートに入力した点を で表した例。
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16
変動負荷の計算結果
1
1
チップ接合部温度 [deg.C]
運転条件1周期の平均を表示。
損失-時間のグラフ
2
インバータ損失 [W]
3
2
4
印刷
計算結果ウィンドウを印刷する。
3
画像セーブ
計算結果ウィンドウを保存する。
温度-時間のグラフ
file name: *.bmp
運転条件
4
数値セーブ
数値データを保存する。
file name: *.csv
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17
編集機能
(コピー、貼付け、挿入、削除)
コピー、切り取り、削除、挿入などの機能を活用すると、入力作業が簡単になる。
範囲指定して右クリックすると、
編集メニューが出る
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18
グラフ軸目盛りの変更(1)
X軸またはY軸にカーソルを移動してクリックすると、
「軸の表示範囲変更」ウインドウが開く。
軸の表示範囲変更ボタンを押すと、目盛りが変更される。
右クリックで元の軸目盛りに戻る。
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19
グラフ軸目盛りの変更(2)
マウスドラックで範囲指定すると、
拡大表示になる。
右クリックして、
全範囲を表示を選択すると、
元の座標軸に戻る。
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20
グラフの座標表示機能
グラフ領域でクリックすると、任意の点のX,Y座標を表示する。
(黒い十字)
カーブ上で長押しクリックすると、カーブ上のX,Y座標を表示する。
(赤い十字)
右クリックして、
座標表示の消去を選択すると、
X,Y座標表示はリセットされる。
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21
グラフ表示順序の変更
グラフ上部の凡例をクリックすると、クリックした曲線が最前面に移動する。
“IGBT損失”が最前面の場合
“逆回復損失”が最前面の場合
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熱抵抗モデル
半導体の熱伝導は、電気回路に置き換えて解くことが出来る。
温度T[℃]=電圧[V]、熱抵抗Rth[℃/W]=抵抗[Ω]、電力P[W]=電流[A]
定常状態におけるジャンクション温度は、下図の等価回路で計算する。
6アーム
1アーム
Tj_IGBT
Tj_FWD
Tj_IGBT
Rth(j-c)_IGBT
Tc
Rth(c-f)
Tj_FWD
Tj_IGBT
Tj_FWD
Rth(j-c)_FWD
Tc
P_IGBT
Tc
P_FWD
Rth(c-f)
Rth(c-f)
Tf
インバータ全損失
Rth(f-a)
Ta
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項目
説明
Tj_IGBT
IGBTチップ接合部温度
Tj_FWD
FWDチップ接合部温度
Tc
IGBTモジュールケース温度
Tf
ヒートシンク表面温度
Ta
周囲温度
Rth(j-c)_IGBT
IGBTチップ接合部とケース間の熱抵抗
Rth(j-c)_FWD
FWDチップ接合部とケース間の熱抵抗
Rth(c-f)
ケースとフィン間の熱抵抗
Rth(f-a)
フィンと周囲間の熱抵抗
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DCロックの損失計算
サーボモータのロック動作における電流経路を図に示す。位相が固定され直流電流が流れる。
図はu相電流が最大になる状態を表し、シミュレータはU相上アームIGBTと、U相下アームFWDチップの損失を計算する。
IGBTとFWD損失は下式で計算する。
IGBT 損失 (W)
Psat = Ic×Vce(@Io)×Duty
FWD 損失 (W)
Pf = If×Vf(@If)×(1-Duty)
Pon = Eon(@Io)×fc
Poff= Eff(@Io)×fc
Prr= Err(@If)×fc
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