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優良住宅部品性能試験方法書
Methods of Testing Performance of Quality Housing Components
暖・冷房システム(ガス熱源機)
Heating and cooling systems/Gas Combination Water Heating and
Hydronic Heating Appliance
BLT HS/B-a-1:2006
2006年10月16日公表・施行
(2008年10月1日 一部追記)
一般財団法人
BLT HS/B-a-1:2006
Ⅰ
性能試験項目
優良住宅部品評価基準において、試験により性能等を確認する項目、試験方法等は下表によるもの
とする。
性能試験項目名
ガス消費量
暖房の熱出力及び熱効率
騒音
Ⅱ
性能試験方法
備考
頁
JIS S 2093
BLT HS B-a-101
3
JIS S 2093
器体の耐圧
BLT HS B-a-103
1
ボールタップの耐圧
BLT HS B-a-104
1
減圧弁の耐圧
BLT HS B-a-105
1
逆支弁の耐圧
BLT HS B-a-106
1
逃がし弁の耐圧
BLT HS B-a-107
1
低騒音型連続騒音試験
BLT GH-22
騒音試験
JIS S 2093-1996 の 9
試験体
試験体の種別、形状、個数については性能試験方法で示すとおりとする。ただし、個数の下限は当
財団の判断によるものとする。
また、試験体は認定申請時に提出された設計図書の図面、仕様書の内容と同一のものであるとし、
差異のある場合は、追加試験の要請もあり得る。
Ⅲ
試験結果の提示
定量的に表示しうるものは図表化を図ること。また、外観観察については具体的に、何が、いつ、
どのような状態になったかを試験目的にそって簡潔に記述すること。なお、試験体、試験装置は詳細
図を添付し、また、試験結果を示すのに有効な場合は写真を添付すること。
<参考>
判定基準一覧
1
BLT HS/B-a-1:2006
暖・冷房システム(ガス熱源機)性能試験方法
この試験方法は、ガス熱源機について適用する。
1.性能試験
ガス熱源機の性能試験等は表1及び表2の通りとする。また、暖房給湯兼用タイプについては、BLガ
ス給湯器に定める性能試験を実施すること。暖房専用タイプについては、ガス給湯器の試験のうち、次の
試験項目を実施すること。
ガス通路の気密、燃焼性能、温度上昇、気密構成部の気密性、電気点火性能、安全装置、電気部、水滴落
下、耐久性(ただし、塩水噴霧試験は屋外用のみとし、定量(定水位)止水感知機構部耐久試験は除く)
ガス熱源機の性能試験方法 (1)一般用
番
試験項目
試験方法
備
試験番号
号
全ガス消費量(表示ガ ・JIS S 2093:1996 による。
ス消費量に対する精
ガス
1
消費量 度)
暖房部ガス消費量
・JIS S 2109:1997 による。ただし雰囲気温度は
電気点
低温状態
2
-10℃とする。
火
・BLT HS/B-a-101 による。
BLT
3 熱効率 暖房
HS/B-a-101
・BLT HS/B-a-102 による。
BLT
4 暖房実働効率
HS/B-a-102
・BLT HS/B-a-101 による。
BLT
5 暖房出力
HS/B-a-101
BLT
・給湯器部分については、給湯器ユニットの試験方
HS/B-a-103
法・水通路の耐圧試験による。暖房回路につい
器体
ては、暖房往管・帰り管を短絡して水を満水に
し、そのまま 2 分間保持し、循環ポンプを運転さ
せ各接続部からの水漏れの有無を調べる。
BLT
・ボールタップを閉止して流入側から 1.72MPa
HS/B-a-104
ボールタップ
の水圧を加え、そのまま 1 分間保持して水漏
れその他の欠点の有無を調べる。
BLT
6 耐圧
・減圧弁の出口側をふさいだのち、入口側にゲージ
HS/B-a-105
圧1.72MPa の水圧を1分間加え本体の変形、
減圧弁
破損、
水漏れの有無を調べる。
BLT
・逆止弁の出口側をふさいだのち、入口側にゲージ
HS/B-a-106
圧 1.72MPa の水圧を 2 分間加え本体の変形、破
逆止弁
損、水漏れの有無を調べる。
BLT
・逃がし弁の逃がし口をふさいだのち、最高使用圧力の2
HS/B-a-107
逃がし弁
倍の水圧を5 分間加え、本体の変形、破損、水漏れの有
無を調べる。(ただし、瞬間湯沸器を除く)
・BL ガス給湯器の性能試験方法「凍結防止装置」
7 凍結防止対策
に準ずる。
表1
1
考
BLT HS/B-a-1:2006
表2
ガス熱源機の性能試験方法(寒冷地用)
番
試験項目
試験方法
試験番号
号
・トップの雰囲気温度は-10℃とし、本体は常
BLT
給 湯
温にて試験する。ただし、FF、BFタイプ
HS/B-a-101 8 熱効率 暖 房
のみとする。その他一般用に準ずる。
暖房出力
9 凍結防止対策
備
考
・上水と直結する器具は(社)日本水道協会の寒
冷地仕様試験方法による。(給湯部)暖房部は、
BLガス給湯器の性能試験方法「凍結防止対
策」に準ずる。
加熱方式による分類
過熱方式
1回路式
2回路式
構造
1缶1水路
1缶2水路
用途
内
容
・暖房出力の貯湯量に対する比が、貯湯量1リットル当り
1.16kW 以上のもの。
暖房用
・同上の比が貯湯量1リットル当り 1.16kW 未満のもの。
・給湯回路の水通路に水が流れるのを感知して、自動的
に燃焼を開始し、水を過熱するもの。
暖房・給
湯用
・給湯回路の水に圧力が加わった状態で湯温に関連して
自動的に燃焼を開始し、水を過熱するもの。
2
分類番号
Ⅰ-1
Ⅰ-2
Ⅱ-1
Ⅱ-2
BLT HS/B-a-1:2006
暖・冷房システム(ガス熱源機)性能試験方法
番号
試験番号
暖房の熱出力および熱効率
試験項目
BLT HS/B-a-101
(1) 試験ガスの条件
試験ガスの条件は、13A、E-2 による。
1.1
試験条件
(2) 試験室の温度は、20±5℃、試験室の湿度は 65±20%とすること。また、試験室の雰囲気、
試験室の温度の測定については、JIS S2093(家庭用ガス燃焼機器の試験方法)の「2.1試
験室の条件」に準拠すること。
(1) 機器は図1に示すように接続して行う。また、機器の設置状態は、製造事業者等の指定す
る状態(取扱説明書等に示す状態)とすること。ただし、試験結果に影響を及ぼさない場合
は、これによらなくてもよい。
(2) 屋内式の機器の給排気管の長さについては、取扱説明書に記載する最も短い長さとするこ
と。
(3) 機器と熱交換器を結ぶ温水循環経路及び循環流量調節弁は保温材(断熱材)にて断熱を行
うこと。
(4) 暖房循環温水の機器戻り温度及び往き温度の測定位置は、機器戻り口及び機器往き口の近
傍に設けること。また、冷却水の熱交換器の入口温度及び出口温度の測定位置は、熱交換器
入口及び出口の近傍に設けること。
(5) 定格出力に適する熱交換器を用い、熱交換器はプレート式熱交換器を用いること。なお、
必要に応じて保温材(断熱材)を用いて断熱を行うこと。
(6) ガス消費量の測定は、JIS S2093 の「6.ガス消費量試験」の「表5ガス消費量試験」の
1.ガス消費量の測定(1)機器の状態、及び(2)試験の条件に規定される状態とするこ
と。
(7) ポンプ能力は最大とすること。
(8) 暖房循環温水の往き温度(Th1)を 80±3℃に設定し、かつ、暖房循環温水の戻り温度(Th2)
と暖房循環温水の往き温度との差(Th1-Th2)が 20~30Kの間になるよう循環温水の流量
(V1)と冷却水の流量(V2)を調節する。
暖房循環温水の戻り温度と暖房循環温水の往き温度の差が安定した状態になった後測定を
開始し、ガスメータが1回転以上整数回転する間出湯し、次式によって算出した熱効率を「高
温水循環熱効率」とする。
1.2
試験方法
(9) 次に、暖房循環温水の往き温度を 60±3℃に設定し、上記と同様の測定を行い算出した熱
効率を「低温水循環熱効率」とする。
1) 暖房能力
G⊿t=Gh×(Th3-Th4)/⊿t×1/d
(m3/s)
Gh:冷却水量 (kg/s)
Th4:冷却水往温度 (℃)
Th3:冷却水帰り温度 (℃)
⊿t:メーカー指定温度差 (K)
d:水の密度 (kg/m3)
2) 熱出力
H=Gh・Cp(Th3-Th4) (W)
Cp:水の平均比熱 (J/kg・K)
3) 熱効率
η={H/(V×Q)}×{1.013×105×(273+tg)}/{(B+Pm-S)×273}×100
V:実測ガス使用量 (m3)
Q:ガスの総発熱量 (J/m3)
tg:測定時のガスメーター内のガス温度 (℃)
B:測定時の大気圧 (Pa)
Pm:測定時のガスメーター内のガス圧力 (Pa)
S:温度℃における飽和水蒸気圧 (Pa)
3
(%)
BLT HS/B-a-1:2006
番号
試験番号
暖房の熱出力および熱効率
試験項目
BLT HS/B-a-101
(a)機器に循環ポンプ内蔵の場合
1.2
続き
(b)機器に循環ポンプのないもの
試験方法
図-1 暖房熱出力試験装置
・機外ポンプは極力出力の小さいもので、ポンプ自体の熱出力の影響がないもので試験を行
う。
4)部分負荷時の計算
部分負荷時の計算は、ON-OFF 5 サイクル、または 30 分間の運転時の値を 1)、2)および 3)
に準じて計算すること。
(1)測定は、同条件で 2 回行い、その 2 回の平均値をとる。ただし、熱効率の(大きい値-小さ
い値)/平均値が 0.05 を越えるときは、試験を繰り返して 0.05 以下となったものの平均値
をとる。
1.3
判定方法
(2)高温(室内暖房用)と低温(床暖房用)の二種類の循環水を利用する機器にあっては、高温
水循環熱効率と低温水循環熱効率を単純平均*1 した値を、当該ガス温水機器(暖房部)の熱
効率とする。高温又は低温の循環水のみを利用する機器にあっては、高温水又は低温水循環
熱効率を当該ガス温水機器(暖房部)の熱効率とする。
*1:使用実態が概ね 1:1 であることから単純平均とする。(総合資源エネルギー調査会省エネ
ルギー基準部会ガス・石油機器判断基準小委員会 中間取りまとめ 別添 7 より)
1.4
備
考
4
BLT HS/B-a-1:2006
試験番号
番号
2.1
BLT HS/B-a-102
試験項目
暖房の実働効率
試験方法
・試験番号 1「暖房の熱出力および熱効率」の試験条件および試験方法等により、
定格出力、1/2 部分出力、1/4 部分出力、1/8 部分出力時の熱効率を求める。
・なお、部分出力を求める場合、各々の部分出力近傍の熱効率を実験で求め、部
分出力熱効率特性曲線を引いて、グラフ上で各値を求めることも可とする。
ηM={8t1+4t1/2+2t1/4+t1/8}/{(1/η1)・8t1+(1/η1/2)・4t2+(1/η1/4)
・2t1/4+(1/η1/8)・t1/8}
(1)
ηM:実働効率
η1:定格出力時の熱効率
η1/2:1/2 部分出力時の熱効率
η1/4:1/4 部分出力時の熱効率
η1/8:1/8 部分出力時の熱効率
2.2
計算方法
t1
t1/2
t1/4
t1/8
:定格出力の出現時間
:1/2 部分出力の出現時間
:1/4 部分出力の出現時間
:1/8 部分出力の出現時間
10 分
220 分
560 分
110 分
式(1)に各出現時間を代入すると、
ηM=219/{8(1/η1)+88(1/η1/2)+112(1/η1/4)+11(1/η1/8)}
2.3
判定方法
・上記の計算による。
5
(2)
BLT HS/B-a-1:2006<参考>
<参考>判定基準一覧
暖・冷房システム(ガス熱源機)判定基準
ガス熱源機の判定基準は表1及び表2の通りとする。
表1 ガス熱源機の判定基準(一般用)
項目
試験項目
判定基準
備 考
番号
全ガス消費量
(表示ガス消費量に対す ・表示ガス消費量±10%
ガ ス
1
る精度)
消費量
暖房部ガス消費量
・データを提出すること。
・10 回中8回点火し、連続して不点火がな
2 電気点火 低温状態(-10℃)
いこと。なお、点火動作が自動のものは
爆発的でなく点火すること。
過熱方式による分類
定格出力時
1/4 部分出力時
・全て総発熱量にて
Ⅰ-1
・80%以上
・70%以上
算出する。
暖房熱効
3
Ⅰ-2
・75%以上
・65%以上
・1/4 部分出力時の
率
最低は2.32kW
Ⅱ-1
・80%以上
・70%以上
とする。
Ⅱ-2
・75%以上
・65%以上
4 暖房実働効率
・データを提出すること。
・定格出力表示の 95%以上不凍液使用の場
5 暖房出力
合はデータを提示のこと。
器体の漏れ
ボールタップの水圧
6 耐圧
減圧弁の漏れ
・漏れのないこと。
逆止弁の漏れ
逃がし弁の漏れ
7 凍結防止対策
・機器の再使用が可能なこと。
表2
項目
番号
8
9
ガス熱源機の判定基準(寒冷地用)
試験項目
判定基準
暖房効率(定格時および
部分出力時)
・表示熱効率に対し±10%以内。
給湯効率
暖房出力
・表示暖房出力に対し±10%以内。
・機器の再使用が可能なこと。上水道と直
結する機器は(社)日本水道協会の寒冷地
仕様検査に適合すること。(給湯部は容易
凍結防止対策
に水抜きができること。)暖房部は-10℃
において凍結防止運転が適切に作動し、
凍結しないこと。
熱効率
6
備
考