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技術者ノート
U.D.C.る21.31る.34
河
合
義
Yoshio
夫*
KaヽVai
(前号よりつづく)
3・10
調速機,調整試験(電気ガバナの場合)
位置とし,弟15図の周波数検出用LC共振回路のC
(1)無水時における試験
に並列に,周波数変化1∼に相当するC′をK・Sで入,
現地においては,一般に主磯直巌の,アクチエ一夕発
切することにより,周波数変化に対するガバナの動作方
電機以外に可変周波数をうることほ困難なので,通常,
向を確認することができる。すなわち,C′を並列に挿
次の要領で試験を行う。日立電気ガバナの結線ほ弟14
入したとき,サーボモータが閉方向へ,C′を取りほずし
図のとおりである。
たとき,聞方向へ移動すれば正常である。C′を,0.02∼
(a)
圧,電流値の点検
相当に選び,サーボモータの移動を,オシログラフまた
アクチュータ発電機の代りに,所内電源(ACllOV,
はダイアルインジケータで検知すれば,
気ガバナの
50′∼,または60へノ)を電
源として使用し,各部電
圧,電流を測定し,工場
∴
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試験値に等しいことを確
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(b)周波数整宝器
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モータなどに圧油を通
し,速度調定率が
の状
態で,#65Fを速度上昇
方向に操作したとき,電
磁パイロットが聞方向,
万
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速度下降方向に操作した
音量
一打Jわ
とき,閉方向に変位し,
サーボモータが,おのお
第14図
日
○コー
ミ≡粁淵′
?匿域拉
つJ
立電気ガバナ結線図
のその方向の極限まで移動することを確認する。
(c)出力調整器(#65P)の操作方向と,サーボモ
ータの動作方向との関係
まず,#65Pを半開位置におき,#65Fにて補助サーボ
モータを兢ストロークにもちきたり,その状態で,♯65P
によりサーボモータを,任意に全閉,全開でき,しかも
その操作方向が正しいことを確かめる。
(d)周波数変化に対するサーボモータの動作
調達率3%・#65Fほ違格周波数位置,#65Pは半開
日立製作所国分工場
第15図
電気ガバナの周波数変化等価回路
461
配電盤の試運転と保守
たときの 周 波 数 差 が 倒
感度に対する大体の数値をチェックできる。しか
保
一ま
定率に一致することを確かめ
し,一般に所内電源周波数は,常時変動しているのが一
る(実際にほ,
各周波数に対するサーボモータの位置が
般であるから,この測定法は相当の誤差を含むおそれが
異なるから,
定率相当の周波数差よりも小さい)。
あるので,ダンピング強さを5%以下に選び,数回以上
(e)ダンピング
の測定平均値によって,輸送中あるいは据付け中に発生
無負荷ダンピングは,墟さを30∼50%,時定数を5∼10
秒程度に整屈すればよい。一般にほ,無負荷ダンピング
した不良を検知することができよう。
(e)ダンピングの適正
は,負荷がトリップによりなくなったときおよび無負荷
ダンピングほ,電気ガバナの理想的制御を決定する重
状態における安定度やレーシングの面から決定される。
要部分なので,ダンピング債還回路の極性が正しいこと
負荷ダンピングは,通常強さを10%以下に選ぶが,系
とその大いさが,スイッチにより自由に可変可能である
統に対する発
ことを,運転前に確めておく必要がある。ダンピング用
Stationとするか,あるいはSupportingStationとす
可変リアクトル(または可変抵抗)とサーボモータとの
るかにより異なってくる。SupportingStationは,
連結機構をほずし,手で可変リアクいレ用鉄心(または抵
ソビング強さ,時定数ともに小さく整足して,速度調定
抗)を急激に移動したとき,サーボモータ
が その
移
方
Master
所の役割,すなわち発電所を
Stationほ,前著を大きく整
率を大きくとる。Master
定し,後者を小さくとる。また,系統にA.F.C制御さ
向と反対方向に移動すれは極性は正しい。
(f)アクチエータ・ロック(配圧弁鎖錠)
れる発
アクチエ一夕・ロック動作により,サーボ・モータが
くる。
所がある場合,これと協調をとる必要ができて
日立電気ガバナほ,検出,増幅部として速応性磁気増
その位置にショックなしに固定され,齢5F,‡65Pを
幅器を,また剛性および弾性復原として可変リアクいレ
作しても,サーボモータが動作しないことを確かめる。
転に入ってから
(g)ゲートセッティング(手動開度調整)
を使用しているので,
アクチエータ・ロックを動作させておき,負荷制限器
保守ほ皆無といってよい。
気的部分の
‡77を聞方向に操作して,アクチエ一夕・ロック位置に
3.11ÅVRの調整
抑7制限位置が一致したとき,アクチェータ・ロックよ
一例として,弄lる図に示されるような,比例制御方
式の磁気増幅器形AVRの調整試験法について述べる0
りゲートセッティングに移行し,#77により自由に全開
(1)工場試験寵
作が可能なことを確める。
より全閉およびその道
最終段磁気増幅器(POWER・AMP)より励磁機巻線
(2)有水における試験
JIKl(
険
(a)起動
圧上昇用),J2K2(
圧下降用)へいく外線を
AVRキユーピクルより攻りはずし,この抵抗値に等価
軒7を,全閉状態におき,起動電磁弁#65Sを起動操
作した後,♯77を
の碇認
な抵抗を接続して工場試験記銀を点検する。そのため,
々に聞方向に操作して水草を起動し
て定格回転数とする。その後,電気ガバナ,レギュレー
AVR可動盤にほ回路の必要場所に更正端子を設け,電
タ各部電圧,電流およびダンピング整定の正しいことを
圧,
確認し,#77を徐々にはずして,ガバナフリー状態に移
てある。
流の測定および別電源の接続に便利なよう考慮し
(a)基準電源
す。
P.T二次電圧の80∼130Vの変化に対し,定電流特性
(b)安定度試験
とその絶対値を測定する。
ガバナ運転をしている状態で,アクチエータ・ロック
をかけてサーボモータを固定した後,♯65Pを少しく閉
(b)検f.-11回路
方向に操作してから,アクチエ一夕・ロックををほずし
P.T二次電圧の80∼130Vの
化に対し検出回路電
流が,工場試験データーと一致することを確認する。
たとき,サーボモータが,安定に新しい整定位置に移動
することを確かめる。この場合,水圧上昇に注意し,最
(c)磁気増幅器
初から大きな整定変更を行ってはならない。
磁気増幅掛ま各段2個をプッシュプルに接続してある
(c)♯65F調整範囲
無負荷状態で,#65F
から,その年劉生は弟17図のように表わされる。現地で
を下限より上限まで操作し
∼52ハu(50∼系),56∼62′∼(60∼系)の調整範囲を満
足することを周波数計により測定する。
(d)‡65P
と調定率との関係
調定率を最大とし,#65Pを全閉から全開まで操作し
46
は工場試験記録の確認が目的であるから,弟け図特性
曲線にマークした9点をチェックすれば十分である。
(d)励磁機,他励磁巻線用外部配線の点検
励磁機ほ2個の他励磁巻線(JIKl,J2K2)をもち,一つ
は電圧上昇用一つは電圧下降用に使用するが,この極性
462
日立評論
第41巻
第3号
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第16図
日
立磁気増幅器形AVR結線図
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ロ
OC
ロ
端
主励祉機
丁
A川手1-ヒプル
第18図
AVR用励磁巻線の
AVR
出力に対する
極性点検法
第17図
磁気増幅器一増幅特性
かめればよい。
(2)AVRループイン後の
はJからKへ電流が流れたとき,励磁機はP端子を+に
験
P・T二次電圧回路に第柑図のように,双形開閉器
して電圧が増加する方向である。もしこの2個の巻線の
K・Sと抵抗を並列にした回路を挿入し,K.SをON,
極性が外線で間違っていると,AVRをループインした
OFFしたとき,電圧計V2の読みが定格電圧(P.T二次
場合,制御作用を失いAVR出力の一方が,飽和値まで出
110V)の20%程度変化するように抵抗Rを決定す
し切ることとなり,はなほだ危険である。この点検は弟
る。AVRルーブイン後K.SをON,OFFしたとき,
18図に示すように,AVRキユーピクルの端子で外線を
電圧V2が弟20図⑦のような変化の後,安定すれば調
ほずし,発電機が定格電圧の状態で,0.5∼1.OA程度の
速機試験のような苛酷な電圧擾乱に対しても安定である
直流電流を,JからKへ流して電圧が上昇することを確
といえよう。
463
配電盤の
運転と保守
ほ,ダンピングの電圧増幅度A-,およびその時定数rほ
次式で表わされる。
磁気増幅器
Aて,=
∵
/・・凡・
E
RJl■
I王
だ,-トγ,■,
月1十γ1
属2十γ2
乃1
エ2
∂
属2十γ2
発電
第19図
AVRの入力`走圧に単位挺乱を与える方法
の一例
Au:電圧増幅度
r:時定数(s)
f2:二次電流(A)
圧変化分(Ⅴ)
且:一次
れ1:一次巻数
儲
へ\〓
彿2:二次巻数
出圃冥〓」q
只1:一次直列抵抗(n)
γ1:一次巻線抵抗(n)
点2:二次負荷抵抗(n)
γ2:二次巻線抵抗(n)
(1)式からもわかるようにダンピングは一次抵抗Rl
が小さいはど,また乃1が大きいほど強くなることがわ
巳毒
間
(秒)
かる。
第20凶
AVRの電圧制御特性
調速機
鹸の一例として弟22,23国に示されたうち・
弟22図はややダンピングが弱く,振動気味な場合・弟
ここで注意しなければならないのは,ダンピング回路
定数とその極性である。ダンピングの極性に誤りがある
ときほ,制御が電圧上昇または下降の極限にまでいって
23図ほ臨界的な場合である。
(3)横流補償極性
遅れ位相の電流が発電機より出るときほ,励磁電流を
しまい,はなほだ危険であるからこれはAVRループイ
減少させる方向にAVR検出部が働けほ,構流補償効果
ン前に確認しておく必要がある。
の方向ほ適正である。弟24図のごとくAVR除外の状
第20図㊥⑮のような制御特性の場合ほ,ダンピング
過大であるからダンピングを弱める必要がある。ダンピ
ング過大のときは,弟20図㊦のようにきわめて細い振動
の重畳することがある。また第20図㊤のような制御特
態でAVR検出回路に電流計を挿入し,横流補償用C・T
二次をK.Sで短絡できるようにする。
K.Sを短絡したときの検出電流をⅠ,開放したときの
機より
検J_H電流をⅠ′とすれば,発
性の場合は,ダンピング過少による発振であるから,ダ
場試験記録を
にしてインディシヤル
一次
二次
乱に対する制御
特性をアナログコンピュータにより解析し,最適のオン
ビング回路定数を
運転以前に決定しているので,その
回路定数にあらかじめ整完すれば,弟20図の⑦iこ近い
ダンピング
トランス
状態が得られるほずである。
ダンピングとして微分変圧器を使用されているとき
砧気増幅嵩制動巻線
ンピングを強める必要がある。数年前より,AVRほ工
第21図
ダソピソグ・トラソスの等価回路
464
日立評論
第41巻
第3号
♯189,ON,#152,ONして送電線
より,逆送を受電しPTL二次電圧
の相回転,および接地に対し1相,
3相にほ正規電圧があり,2相はな
いことを確認する。
(2)次にD.S#189をOFFして
揮9,#52,#1520Nして#189の一
端子まで発電機電圧により充電し,
P・TL,P・TGのおのおのにつき(1)
項と同じ要領で相回転を測定し,次
第22図
にP・TL,P.T(iの同相間では電圧
調速機試験(AVRのダンピング弱の場合)
がなく,異相間には正規電圧のある
ことを確認する。
(3)さらに(2)項の状態で同期
検定器3¶25を入れシンクロスコー
プが,同期点を指示することを確認
すれば,検相は完全である。手動並
列ほ♯89をOFFして,揃速,電圧
平衡の調整が手動で円滑にいくこと
を確認してから#52の投入(空投入)
を行い,
断器死時問の感覚に慣れ
た方がよい。
3.13
第23図
自動同期装置の調整
自動同期装置ほ,通常手動並列が完
調速機試験(AVRのダソピソグ適正の場合)
了した後,引続き調整を行う。日立の
小勢力形電子管式自動同期装置につい
て説明する。自動同期装置説明喜をよく熟読し,自動同
期装置の単独点検およびサイラIロ∵ノの点弧電圧の測定
稚気増幅量入力巻線
が完了したならば,付属特性曲線によりサイラトー「ン・
バイアス電圧の整完を行う。
ここで整売上注意すべき点を次に列記する。
送電顆
J
2
/
第24図
横流補償極性点検法
遮れ電流が出る場合
Ⅰ/>Ⅰ(下げ方向)
進み電流が出る場合
野内
Ⅰ′<Ⅰ(上げ方向)
の条件が安定方向である。
3・12
検相,手動並列
手動並列の前に検相を行う必要がある。一例として弟
25図のような単線結線図をもつ発電所においては,次の
要領で検柏を行う。
(1)D.S(線路開閉器)#89
を
OFF
して
D.S
第25図
発電所単線結線図の一例
465
配
第8表
日立製各種遮断器の投入死時間
盤の試運転と保守
揃速装置♯15を動作させ,最もすみやかに許容周波数
差以内に揃達し,シンクロスコープがひんばんに反転
しないよう,乱調防止用切替スイッチ(5タップ)で,
操作量を決定する。
圧を系統の
(b)界磁抵抗器粁OEにより,発電機
それに対し士20V変化させて
圧平衡動作を行わせ
(1)(‡25)同期開合装置
る。両電圧
(a)許容周波数差
(c)
並列を許容する周波数差を決定するもので,一般には
ネオンランプの点灯と,シンクロスコープ指針位置よ
が,±1.5V以内に平衡できればよい。
断器投入と同期点のタイミングは,前述した
10,000kⅥr以下では0.15′、以下
り判定し,同期装置♯25の漸進特性
10,000kW以上では0.10′、以 F
以上のごとくして
に整定される。これは,同期投入時のショックを決定
盤部を調整する。
断の空投入を10回以上実施して,
確実に同期点で投入されることを確認してから,DS陶9
するものであるから,もちろん系統容量の大小に関係が
を閉じて,実際に同期並列させる。通常同期時の突入電
あるけれども,一応上記数値を慄
流ほ,定格電流の20%以下でななければならない。
としてよい。
(b)漸進特性
自動同期装置に使用されている回路,各部品とも電気
同期点に対し,
断器の投入コイルを付勢する先行時
間を決定するもので,同期
断器の投入死時間は,
据の工場試験成績表により決定すればよい。
参考のため各
的,機械的に,十分余裕を見込んでおり,一度適正値に
調整すれば,相当長年月にわたり安定に使用できるが,
装置の中に多数の管球類を使用しているので,常に良好
断器の投入死時間を弟8表に示した。
な動作状態に保つためには,定期的に点検および再調整
(2)(#60)開合阻止差電圧
をする必要がある。装置に使用している管球類は,サイ
同期開合を許す最大電圧差を決定するもので,通常
ラトロソ1G50,通信管CZL501D,CZ-504Dおよび
3∼6V程度に整還する。
定電圧放電管である。
(3)ガバナのレーシング
(i)サイラトロン1G-50(毎月1回)
日動同其射こ対してほ,ガバナのレーシングほはなはだ
♯25電源部のサイラトロソ点孤電圧を測定し,記録す
有害なものであるが,普通,0.15∼以下,周期10砂以
る。1G-50の点孤電圧は,ほぼ3.0∼1,5Vであるが,こ
上ならば実用上差しつかえないことが多い。
の公称寿命は5,000時間なので,本体内部添付の整定曲
自動同期調整の最終調整は,前章3.12手動並列のと
きと同様に,DS植9をOFFして弟2d図のように,
線上の点弧電圧目盛からほみ出さない問は整定変更によ
り使用することができる。
シンクロスコープの同期点上に,ネオンランプをもちき
(ii)通信管CZ-501D,CZr504D
たり,これを52-a接点で点灯するように準備し,次の
この特性の変化は,
試験を行う。
圧平衡感度,捕
操作量の
となり,日常使用時に明らかにでてくるものであるか
(a)調速機用電動機#65を操作して,発電機周波
数を系統周波数に対し,±1∼変化し,その状態から,
ら,随時グリッドバイアス電圧の補正を行う。
(iii)定電圧放電管(毎月1回)
下記電圧内にあれば良好と考えられる。
ネオン管
ク
クロスコープ
\
し/宗発毒手劉
135V士6.5V
VRA145-T
145V土7.0V
VRA65/80
用罠夷
入キ撞
羞
冨\励呂
VRA135-T
l/
65V±3.5V
(iv)同期点微調整(
年1回)
前述した要俄により,
断器の空投入を10回以上行
い,同期点タイミソグを微調整する。
3.14
自動起動,緩停止試験
水力発電所において,すべての調整が完了した後,「入
口弁閲」より「自動同期並列完了」までの操作,および
逆操作を主幹制御器により行い,シーケンスの進行が連
帯なく行われることを確認し,合わせてその時間測定を
第26図
同期点と遮断器投入タイ
ソグの調整法
行う。測定記録様式は付表P.5を参照されたい。
化
466
日立評論
第41巻
第3号
作して,主機の停止操作を行えほ良いというだけでな
調速機試験
3.15
験は重要な部分を占めてい
発電所試験中,調速機
る。すなわち
速機,制圧横,A.Ⅴ.Rなどの諸性能が
判明し,速度,水圧,
く,それが働いて,主機がまったく停止するまでの状況
と,完全停止後の各部状態を
圧の変動率が,安全保証範囲に
査し記録するのが目的で
ある。
特に油圧低下(♯63Q3)の試験は最も重要である。こ
有ることを確認することができる。
その一般的注意は
の試験ほ,負荷中に常用予備の圧油ポンプを停止して,
(1)
圧油タンクドレーンより排油して油圧を除々に降下し,
断負荷ほ少なくとも,全負荷の1/4,2/4,3/4,4/4
ぐらいに分割し,小負荷より漸次大なる方へ進み,次
‡63Q3動作点に至らしめる。#63Q3動作したらドレー
に増大する負荷に対し安全な数値の予期がつくまで
ンを閉め主機の完全停止に至るまでの油圧,油面,その
は,同じ
断負荷またほさらに小分割した大なる負荷
他を時間の経過とともに測定する。完全停止後,ただち
を
必 要 が あれ ば
に圧油ポンプを起動する。
断し,
速機その他の再調整を必要
3.け
とする。
負荷試験
負荷連続運転さ
鹸は,発電機の定格容量だ仇
また,負荷中なんらかの原因で突然負荷が急増する
ことがあっても,ろうばいして負荷を切るようなこと
せ,運転中ほ30分またほ1時間おきに,各種指示計の
があってはならない。
記録をとり,このうち,軸受温疫,変圧器温度,発電機
(2)試験開始前に,調整機試験主脳老,各計器の記
巻線温度,外気温などの重要な曲線に表わして,その上
録者,酉己電盤操作者間に,
断の信号,測定方法,突
昇傾向を記録する。
発車故に対する処置を,十分打ち合わせておく必要が
注意すべき点としては,
ある。また危険事故突発に際してほ,最もすみやかに
適宜処置を必要とするので,測定者以外に有能な責任
,抵抗測定法にて600C以上
の上昇を示したときは,特に注意し原因を調査する。
者を要所に酉己置して監視させ,指揮者を補佐すること
(2)軸受の温度が650C以上になったときは,その
が望ましい。
原因と焼損する気配がないか十分注意する。
(3)無負荷中の軽微なレーシングi・ま,負荷すれほ消
(3)軸受の冷却水量を最良状態とする。
滅するのが普通であるが,もし負荷中に急激なレーシ
(4)回転部の音響に注意し,異状あればただちに原
ングまたは,ハンチングを生ずる場合ほ,異常水圧上
因を調査する。
昇をきたすおそれがあるので,負荷を減少して停止し
(5)回転部のパッキングまたは,シーリングよりの
点検する必要がある。
漏水,漏油の有無に注意する。
(4)調速機試験のオシログラフほ,通常,発電機電
配
を測定するが,さらに補助サーボモータ,電気ガバナ
電磁パイロット用電流,励磁機電圧,AVR
言
4.結
流,発電機電圧,主サーボモータ,回転数,水圧など
出力電
盤の保守ならびに,試運転の基礎的事項と,発電
所の試運転の実際を,一通り述べたが,最近オートメー
圧,水槽水位などを追加する場合もある。
ショソ技術の電力技術に対する応用ほ,日進月歩であ
記録様式は付表P.1,P.2に掲載してある。
り,それらの個々につき洩れなく詳述することはもちろ
3.1d
発
急停止,非常停止試験
ん不可能である。書きたりぬことも多く,雑然と試運転
所の自動化は,操作を簡易にするほかに,機器各
と保守の一般事項を羅列したうらみなしとしないが,そ
部の保安を日動かつ確実にするのが目的である。主機の
の本質を理解する上に参考となり,工事ならびに保守に
電気的,機械的保護中,これらの継電器,あるいは器具
従事される上に役立てば幸甚である。
を実際に動作させてみることのできるものと,できない
運転(水力発電所)記録記載要領の一例を付表に示
ものとがある。後者ほ,各部温度継電器のごときもの
して参考とした。
で,これらをやむを得ず,手動で故意にその器具を動作
させて,主機がそれにより急停止するかどうかを確認す
1
ノ■ヽ、+.■、ヽ
る方法がとられるが,なるべく実際に近い故障状態を模
擬する必要がある。またこの
鰍
五単 に
保
.-.iユil
器 力潮
1 2
3
.し
・、l一
■・・■′
日立製作所
参 老 文 献
自動同期装置取扱説明書
石崎,安藤:オーム
電気工作物規程
34,84(昭31-9)
467
酉己電盤の試運転と保守
付表
水力発電所試験成績表様式の一例
発電所
雛
速
1.調
沃
試
機
験
r永屯W係1
「
市
験
引幾P-2
1.純l捉値:
野11(っ・kW〉
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(昭和33年11月受付分)