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広報テーマ(10月号)
(広報課・防災安全課・防火管理課)
~平成25年秋の火災予防運動~
平成25年度東京消防庁防火標語
ポスター作成中!
作者
入月
千代子(いりづき
ちよこ)さん(世田谷区在住)
俳優の「石黒賢さん」をモ
デルにした、秋の火災予防
目的
都民の皆様に防火防災に関する意識や防災行動力を高めていただくこと
により、火災の発生を防ぎ、万一発生した場合にも被害を最小限にとどめ、
火災から尊い命と貴重な財産を守ることを目的としています。
運動ポスターは、現在作成
中だよ!もう少し待って
ね!
実施期間
平成25年11月9日(土)から11月15日(金)まで
平成25年上半期の火災状況
平成25年上半期(1月~6月)に東京消防庁管内で発生した火災は2,706件で、前年同期と比べ
て41件増加しました。
火災種別ごとの件数について、
「建物火災」は1,680件(前年同期比84件減尐)
、「その他火災」
が886件(同140件増加)
、
「車両火災」は134件(同17件減尐)、
「林野火災」が3件(同2件増
加)
、
「船舶火災」
、
「航空機火災」が各1件となっています。焼損床面積は16,075㎡で
前年同期と比べて1,540㎡増加しており、1日あたり平均で88.8㎡が焼損し、
前年同期に比べて8.9㎡増加しています。
火災による死者は58人で、前年同期と比べて19人減尐しています。このうち自損行為を除いた死者
は54人で、前年同期と比べて10人減尐しています。死者54人を年齢区分別でみると、「後期高齢者
(75歳以上)
」は27人(前年同期比3人減尐)で最も多く発生し、次いで「成人(20~64歳)
」は
14人(同7人減尐)
、
「前期高齢者(65~74歳)」は12人(同2人増加)となっています。65歳
以上の高齢者は39人で、最近5年間で平成24年に次いで多く、高齢者の占める割合では、最も
高くなっています。また、火災による負傷者は433人で、前年同期と比べて14人増加しています。
出火原因の上位5位をみてみると、第1位は「放火」で858件、第2位は「たばこ」で428件、第
3位は「ガステーブル等」で209件、第4位は「電気ストーブ」で75件、第5位は「大型ガスこんろ」
で49件となっています。
建物から出火した火災は、1,593件で、前年同期と比べて93件減尐しており、住宅・共同住宅等
の居住関係用途から出火した火災(以下「住宅火災」という。)は939件で、建物から出火した火災の
6割近くを占めています。居住関係以外の用途をみると、
「飲食店」が162件(同18件増加)で最も
多く、次いで「事務所(官公署、銀行を含む。
)」が69件(同14件減尐)
、「百貨店・物品販売店舗等」
が53件(同3件減尐)などとなっています。そのほか「学校」は前年同期と比べて
増加しており、
「工場・作業場」
、
「旅館・ホテル等」は前年同期、5年平均と比べて
多くなっています。 (※数値は速報値であり、確定値ではありません。以下同じ。)
1
主な出火原因別の火災状況(上位10位)
(件)
1,000
858856
800
平成24年
787
平成25年
5年平均
600
428415
400
353
204 209
200
224
84
75 79 47
49 49 56
65
39
27 36 33 18 27 20 22 25 30
0
⑷
平成25年秋の火災予防運動の推進項目
~推進項目~
1
住宅防火対策の推進
(1) 災害時要援護者の人命安全確保対策
(2) 出火原因に着目した住宅防火対策
(3) 住宅用防災機器等の普及促進及び正しい維持管理の周知
(4) 放火火災予防対策の促進
2
事業所の防火安全対策の推進
(1) 統括防火・防災管理に係る消防法等の改正に伴う指導
(2) 事業所防災計画の作成及び見直しの指導
3 地域の防火安全対策等の推進
(1) 地域住民等が主体となった防火防災訓練の実施と参加の促進
(2) 幼児期から社会人までの体系的な総合防災教育
(3) 地震時における出火防止対策のための家具類の転倒・落下・
移動防止対策
4 その他の推進項目
移動タンク貯蔵所等の立入検査
2
29
24 27
住宅防火対策の推進
(1) 住宅用防災機器等の普及促進及び正しい維持管理の周知
★
住宅用火災警報器を設置しましょう
住宅用火災警報器は、火災の煙などを感知して、音声や警報音で知らせてくれるので、火災
の早期発見に大変有効です。
平成24年中における住宅用火災警報器の奏功事例は329件で、このうち火災に至らなか
った事例が193件(58.7%)あり、住宅用火災警報器による早期発見の効果がみられま
す。火災になってしまった事例の中でも、ぼやが102件と大半を占めており、被害が大きく
なる前に消し止められています。
発生箇所別では、台所が238件(72.3%)と7割以上を占め、次いで居室となってい
ます。このように台所への設置はもちろんのこと、全ての居室、階段にも設置する必要があり
ます。
★ 定期的に作動確認しましょう
住宅用火災警報器は、電池が切れていたり故障していたりすると、いざという時に効果を発
揮しません。日頃からお手入れをして、定期的に作動確認をしましょう。
【お手入れ】
警報器にホコリが付くと火災を感知しにくくなります。汚れが目立ったら、乾いた布でふ
き取りましょう。
特に、台所に取り付けた警報器は、油や煙により汚れがつくことがあります。布に水や石
けん水を浸し、十分絞ってから汚れをふき取ってください。
【作動確認】
正常に作動するか、定期的にテストをしましょう。テストは、ボタンを押したり、ひもがつ
いているタイプのものは、
ひもを引いて行えます。詳しくは製品の取扱説明書をご覧ください。
焼損程度別奏功事例
部分焼
27件
8.2%
ぼや
102件
31.0%
全焼
3件
0.9%
発生箇所別奏功事例
半焼
4件
1.2%
その他
16件
4.9%
居室
73件
22.2%
火災に
至らな
かった
事例
193件
58.7%
丌明
2件
0.6%
台所
238件
72.3%
n=329
n=329
★ 住宅用火災警報器本体にも寿命があります!
センサー部分が故障するなど、機器本体にも寿命があります。メーカーでは、機器本体は最
大10年を目安に機器本体の交換をおすすめしています。
3
(2) 出火原因を踏まえた防火指導
★ 寝たばこは絶対にやめましょう
死者が発生した住宅火災で一番多い出火原因は「たばこ」です。
「火源の落下」
、
「寝たばこ」
、
「火種の残ったたばこを吸いがらでいっぱいの灰皿等へ捨てた
り、ゴミ箱やゴミ袋へ捨てる等の不始末」がほとんどを占めており、適切な方法で喫煙して
いれば火災の発生を防止できたと思われるものが大半であることから、正しい吸いがらの処
理や喫煙者の防火意識の高揚が重要になります。
また、たばこ火災の着火物では、布団類が最も多く、高齢者に比較的多くみられ、出火時に
就寝中や泥酔状態で死亡するケースが目立ちます。
喫煙習慣のある方のためには、「寝たばこは絶対にしない」ということを徹底することはも
ちろんですが、防炎品のシーツや掛け布団カバーの使用をお勧めします。
平成24年中出火原因別死者の割合
丌明
21人
24.7%
ライター
1人
1.1%
火遊び
2人
2.4%
たばこ
22人
25.9%
その他
9人
10.6%
こんろ
11人
12.9%
ストーブ
8人
放火
コード 5人 9.4%
ロウソク 4人
2人 4.7% 5.9%
2.4%
n=85
☆ポイント☆
☆たばこは、布団やベッドの上では絶対に吸わないようにしましょう。
☆吸い殻は完全に消えていることを確認してから捨てましょう。
☆灰皿に吸い殻を溜めずに、定期的に捨てるようにしましょう。
☆シーツや掛け布団カバーは防炎品を使用しましょう。
★ 調理中はこんろから離れないようにしましょう
住宅火災の出火原因と負傷者の発生原因で一番多いのは「こんろ」です。
「こんろ」による火災の一例として、揚げ物の調理の際に、火をつけたままその場を離れて
しまうことで油が過熱され発火し、火災となること等が挙げられます。
また、最近ではIHクッキングヒーターを利用する人も増えてきましたが、IH専用鍋など
を使用しなかったために過熱し火災になるケースや、尐量の油しか入れずに揚げ物をしよう
としたため急激に加熱されて火災になるケース等、不適切な使用により火災になることがあ
ります。
4
「こんろ」による負傷者では「天ぷら油火災」によるものが大半を占めており、そのほか、
こんろの周囲にある可燃物に着火し出火する火災、ガスこんろを使用中にエアゾール缶の穴
あけを行い噴出したガスに引火する火災、調理中着衣に着火した火災等があります。こんろ
の周囲は整理整頓し、可燃物は置かないようにしましょう。また、着衣着火の予防には、調
理中に身につけるエプロンやアームカバーを防炎品にする等の対策が効果的です。
平成24年中
住宅火災の出火原因別件数
丌明
165件
8.6%
火遊び
16件
0.8%
たばこ
334件
17.4%
ストーブ
145件
7.6%
丌明
85人
14.1%
こんろ
442件
23.1%
その他
445件
23.2%
ライター
17件
コード
0.9%
44件
2.3%
ロウソク
53件
2.8%
平成24年中
出火原因別負傷者数
コード
13人
2.2%
放火
255件
13.3%
火遊び
11人
1.8%
ライター
13人
2.2%
その他
70人
11.6%
ロウソク
放火
31人
42人
5.1%
6.9%
ストーブ
68人
11.2%
n=1,916
こんろ
178人
29.4%
たばこ
94人
15.5 %
n=605
☆ポイント☆
☆こんろから離れる際は必ず火を消しましょう。
☆こんろの周りに燃えやすいものを置かないようにしましょう。
☆換気扇や壁、魚グリルなどは定期的に掃除をしましょう。
☆調理をする際は防炎品のエプロンやアームカバー等を使用しましょう。
★
ストーブの周りに物を置かないようにしましょう
平成24年中に発生した住宅火災1,916件のうち、ストーブを原因としたものは145
件でした。
中でもストーブに可燃物が接触することで火災が多く発生しています。就寝時に何らかの弾
みで寝具が使用中のストーブに触れたり、ストーブで洗濯物の乾燥や調理をする等、暖房以
外の目的で使用したことが原因で火災になる場合もあります。ストーブの周りには、衣類や
寝具類、紙等の可燃物を置かないようにしましょう。ストーブを使用中に、近くに置いてあ
ったエアゾール缶(スプレー缶)が高温になり破裂して、漏れたLPガスに着火するといっ
た火災も起きています。
ストーブによる火災で亡くなった方の8人のうち5人は高齢者です。また、8人のうち5人
が電気ストーブで亡くなっています。
5
平成24年中
死者が発生したストーブ火災の内訳
平成24年中
死者が発生したストーブ火災の要因
可燃物に接触する
5人
使用中に給油する
1人
電線が短絡する
1人
丌明
1人
0
1
n=8
2
3
4
5
6
n=8
★ポイント★
☆ストーブをつけたまま寝ないようにしましょう。
☆ストーブの上で洗濯物を干したり、近くで乾かしたりしないようにしましょう。
☆部屋を離れる時は、必ずストーブを消しましょう。
☆ストーブに給油する時は、必ず火を消してから行いましょう。
★ エプロンや寝具類などは防炎品にしましょう
焼損面積が尐ない火災で怪我をされた方のなかには、
「調理中に衣服の裾に火が触れて着火し
た」
「仏壇のろうそくに衣服の袖が触れて着火した」事例などが多くあります。
「着衣」に着火した場合は重症化することが多いですが、燃えにくい「防炎品」を使用する
ことにより、着衣着火による被害は軽減されます。
寝たばこは絶対にしてはいけないのですが、万が一に備え、シーツやまくらカバー、掛け布
団カバーなどを防炎品にすることによって、火災の被害を軽減することができます。
家庭の身近にある防炎品の品目は、カーテン、寝具類、テント・シート・幕類、非常持出袋、
防災頭巾、衣服、布張家具、自動車・オートバイ等のボディーカバー、障子紙、祭壇・祭壇用
白布・祭壇マット、防護用ネットなどがあります。購入は、インターネットまたは池袋・本所・
立川の各防災館でも一部商品を取扱いしています。基準を満たした商品には、
(公財)日本防炎
協会の認定マークが貼付されています。
防炎製品(左)と非防炎製品(右)の比較燃焼実験
(公財)日本防炎協会
6
認定マーク
★ 消火器を備え使い方を覚えましょう
初期消火を行う際には消火器が大変有効です。
初期消火に成功すると火災による被害が大幅に減尐されます。
いざというときに備えて地域で行われる防火防災訓練の消火訓練に参加して、使い方に慣れて
おくことが必要です。
各消火器メーカーでは、交換推奨年数が8年(住宅用消火器は5年)となっています。設置し
てある消火器を確認して「耐用年数を過ぎていないか」、「錆びたり、腐食していないか」「大き
なキズや変形した箇所はないか」をチェックしましょう。
消火器の廃棄にはリサイクルシールが必要です。2010年以降に製造された消火器は、製造
時からリサイクルシールが貼りつけてありますが、それ以前のものにはシールが添付されていな
いのでリサイクルシールを購入し消火器に貼り付けなければなりません。費用等はお近くの消防
用設備等取扱い店や(株)消火器リサイクル推進センター(03-5829-6773)までお
問い合わせ下さい。
また、小型で持ち運びやすい住宅用消火器や、簡単に持ち運びのできるエアゾール式簡易消火
具もあります。
住宅用消火器
エアゾール式簡易消火具
7
事業所の防火安全対策の推進
(1) 消防法令が改正!防火・防災管理体制を強化しましょう
近年、雑居ビル等で多くの死傷者を伴う火災が相次いで発生
していることや東日本大震災での激しい揺れにより、高層ビル
等において人的・物的被害が発生したことを受け、防火・防災
体制を強化するために消防法令の改正が行われました。
改正概要
◆ 統括防火・防災管理者の選任・届出の義務化
管理権原者は、協議により選任した統括防火防災管理者に建物全体の防火防災管理上必要な業務
を行わせるとともに、その旨を消防機関に届け出ることが法律上規定されました。
① 統括防火防災管理者の選任及び届出
② 全体についての消防計画の作成及び届出
◆ 統括防火防災管理者の業務・役割の明確化
統括防火管理者は、建物全体の防火防災管理を推進するため、各テナント等の防火防災管理者と
連携・協力しながら、以下のような業務を行わなければならないこととされました。
① 全体についての消防計画の作成
② 全体についての消防計画に基づく建物全体の消火・通報・避難の訓練
③ 廊下、階段等の共用部分の必要な施設の管理
◆ 防火防災管理者への必要な指示権の付不
統括防火防災管理者は、各テナント等の対応に問題があって、建物全体についての防火防災管理業
務を遂行することが出来ない場合等に、各テナント等の防火防災管理者に対して、その権限の範囲にお
いて必要な措置を指示することができると定められました。
(例)① 廊下等の共用部分での転倒・落下の危険性や避難に支障のある物件の撤去について
② 建物全体の消火・通報・避難訓練の丌参加者に対して参加を促すことについて
など
統括防火・防災管理者の選任が必要な防火対象物
◆
統括防火管理者
次のいずれかに該当する防火対象物で、管理について権原が分かれているもの
・高層建築物(高さ31mを超える建築物)
・避難困難施設が入っている防火対象物のうち地階を除く階数が3以上で、かつ、収容人員が10人以上のもの
・特定防火対象物のうち、地階を除く階数が3以上で、かつ、収容人員が30人以上のもの(避難困難施設を除く)
・非特定用途の複合用途の防火対象物のうち、地階を除く階数が5以上で、かつ、収容人員が50人以上のもの
・地下街のうち消防長又は消防署長が指定するもの
・準地下街
◆ 統括防災管理者
防災管理対象物で管理について権原が分かれているもの
消防署への届出
経過措置により施行日前の平成25年4月1日から届け出ることができるようになりましたので、早めの届
出をお願いします。
8
*
届出書類や届出要領等は東京消防庁ホームページに掲載していますのでご活用下さい。
東京消防庁ホームページ(http://www.tfd.metro.tokyo.jp)
(ホームページ内を以下のメニューに沿って進んでください。)
トップページ⇒「安心・安全情報」⇒「事業所向けアドバイス」⇒「統括防火防災管理者制に
ついて」
(2) 事業所防災計画の作成、見直しをしましょう
東日本大震災では、公共交通機関の停止により、首都圏において約515万人の帰宅困難者が発生
し、徒歩での帰宅者が道路上にあふれて混乱が生じました。
このことから、帰宅困難者の発生抑制を図るため、新たに東京都帰宅困難者対策条例が制定される
とともに、東京都震災対策条例に基づく事業所防災計画に関する告示の一部が改正され、平成25年
4月1日に施行されました。
首都直下地震等に備えて、帰宅困難者対策を一層強化するため、事業所防災計画の作成、見直しを
しましょう。
事業所防災計画に定める内容
①震災に備えての事前計画
②震災時の活動計画
事項
③施設再開までの復旧計画
追加事項
・従業員等の一斉帰宅の抑制に関すること。
・従業員等の施設内における待機及び安全な帰宅のための活動に関すること。
・家族等との安否確認のための連絡手段の確保に関すること。
・家族等との安否確認の実施に関すること。
また、次に掲げる事業所は、消防計画又は予防規程に事業所防災計画を定めることとなっていま
す。
消防法第8条第1項に基づく防火管理に係る消防計画の作成及び届出を必要とする事業所
消防法第36条第1項において準用する同法第8条第1項に基づく防災管理に係る消防計画
の作成及び届出を必要とする事業所
火災予防条例第55条の3第1項に基づく防火管理に係る消防計画の作成及び届出を必要と
する事業所
消防法第14条の2第1項に基づく予防規程の作成及び認可申請を必要とする事業所
詳しくは、管轄の消防署にお問い合わせください。
9
~事業所防災計画を作成する上での参考冊子のご案内~
東京消防庁のホームページに冊子「職場の地震対策」(PDFファイル)を掲載しています
のでご活用下さい。
東京消防庁ホームページ http//www.tfd.metro.tokyo.jp
(ホームページ内を以下のメニューに沿って進んでください。)
トップページ⇒「安心・安全情報」⇒「事業所向けアドバイス」⇒「職場の地震対策」
10
地域の防火安全対策等の推進
(1) 幼児期から社会人までの体系的な総合防災教育の推進
a 総合防災教育の実施について
学校の授業、行事などで総合防災教育を行いましょう。消防職員や消防団員が防火防災につ
いての講話、消火訓練などの指導を行いますので、最寄りの消防署にご相談ください。
また、家庭や地域でも、子どもたちに防火防災について教育する機会をつくりましょう。
b 幼少年に対する総合防災教育の推進
⒜
火遊び
平成24年中に東京消防庁管内では、5,089件の火災が発生しました。
このうち火遊びは、火災原因の第5位を占めています。
このことから、入園・入学、新学期などの時期とらえ、幼稚園、保育所、
学校をはじめ、ご家庭でも子どもたちに火遊びの恐ろしさや火の大切さな
どを教えましょう。
⒝
火遊びによる火災の発生状況
平成24年中の火遊びによる火災は98件発生しており、前年と比べて11件減尐し、
負傷者は12人で5人減尐していますが、前年発生のなかった死者が2人発生していま
す。
また、出火箇所については、建物から出火した火災36件のうち、居室から出火して
いるものが8件(22.2%)と最も多く、次に「便所」の5件(13.9%)で、紙
製品やごみくず等にライターなどを使って火遊びをしています。
建物以外の火災62件では、
「公園」が25件(40.3%)、
「敷地内」が12件(1
9.4%)などとなっており、枯草や立木などが着火物となっています。
発火源では、
「ライター」が31件(31.6%)と最も多く、次いで「マッチ」が1
8件(18.4%)などとなっています。
(2) 幼少年の火遊び対策の基本的なあり方
火遊びを防ぐためには、子どもの年齢や火に対する理解度、性格など、様々な要素を考慮した
きめ細かな指導を行わなければならず、その実施に当たっては、家庭、学校、地域社会及び消防
機関がそれぞれに役割を分担し、連携を図りながら取り組む必要があります。
備考)ここでの「火遊び」とは行為者が14歳未満の者で、遊びを目的として出火させた火災をいいます。
火災予防運動期間中の主な行事
11月6日に、サンシャインシティにおいて秋の火災予防運動に伴うイベントを開催します。
一日消防署長には、俳優の「石黒賢さん」をお迎えし、大規模な消防演習を実施して、火災予防
を呼びかけます。
また、サンシャインシティの噴水広場では、石黒賢さんによるトークショーや東京消防庁音楽隊
による演奏会を実施します!
日時:平成25年11月6日(水)8:50~11:30(予定)
場所:サンシャインシティ(豊島区東池袋3-1-1)
その他、火災予防運動に伴う各消防署の詳しい行事予定は、東京消防庁ホームページ
http://www.tfd.metro.tokyo.jpにてご確認いただけます。(※10月下旬掲載予定)
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