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オートミックス装置取扱説明書
形式:AM21型
VOL.2
製 造 者 :広和エムテック株式会社
所 在 地 :〒721−0942
広島県福山市引野町五丁目15−9
電 話 番 号 :084−943−7734
FAX番号:084−943−9934
広和ビル
目次
まえがき:(1)はじめに
(2)安全に関する注意事項
(3)基本的注意事項
(4)本書の使い方
第1章 :基本事項
1.1 本装置各部の呼称
1.2 呼称と説明
第2章 :仕様
第3章 :搬送
3.1 搬送上の注意
3.2 保管上の注意
3.3 装置の移動
第4章 :設置条件
4.1 注意事項
4.2 床条件
4.3 エネルギー条件
4.4 据付手順
4.5 試運転
第5章 :始業・終業操作
5.1 始業前の点検
5.2 始業手順
5.3 終業手順
5.4 長期停止手順
5.5 長期停止後の操作手順
5.6 アラーム停止後の始業操作
第6章 :操作説明
6.1 安全について
6.2 装置の動き
6.3 操作パネルの説明
6.4 装置の説明
第7章 :安全について
第8章 :保守について
8.1 保守についての注意事項
8.2 日常点検
8.3 装置関係の保守
8.4 制御関係の保守
第9章 :破棄
第10章:保障
補足Ⅰ:電気回路図及び部品表
- 1 -
まえがき
(1)
はじめに
この度は、オートミックス装置をご利用いただき誠にありがとうございます。
オートミックス装置は、切削・研削加工を行なう工業機械用の切削液・研削液を自動的に本装置の
切削液タンクに製造する装置です。本説明書は、オートミックス装置を使用していただくための
手引書です。
注意
オートミックス装置は、切削液を主体にした装置の呼称が付けられております。
従って研削液の場合は、
「切削液」を「研削液」に置き換えて本書説明をお読みになり、
ご理解していただき、誤解のないようにして下さい。
本説明書をよくお読みになり、十分ご理解いただいた上で、正しく安全にご使用下さい。
尚、本説明書は、いつでも取り出せる様に装置の近くに保管し、装置が破棄されるまで大切に
保存して下さい。
(2)
安全に関する注意事項
オートミックス装置を安全にご使用していただくためには、正しい操作と定期的な保守が
必要不可欠です。
本説明書をよくお読みになり、十分ご理解されるまでは、装置の据付作業又は、運転作業及び
保守作業を行なわないで下さい。
本説明書に書かれていない操作及び取扱いは絶対に行なわないで下さい。
また、注意事項や禁止事項に記載してある内容は、装置の操作及び保守において特に注意を払う
事項です。これに従わないと、作業者や装置に重大な危害を及ぼす恐れがあり、必ず本説明書の
指示に従って、この装置の取扱いを行なって下さい。
但し、
「出来ない操作」や「してはいけない操作」が非常に多くあり、すべてを網羅することは
できません。従って「できる」と書いていない操作は「できない」と解釈して下さい。
また、本説明書に書かれている以外の操作及び取扱いにより発生した事故に対しては、
弊社は責任を負いません。
本説明書では、もし守らなければ人身事故につながる恐れのある注意事項は「危険」と言う見出しの
下に記載しております。また、もし守らなければ、装置や設備の破損及び故障につながる恐れのある
注意事項は「注意」と言う見出しの下に記載しております。
- 2 -
(3)
基本的注意事項
1) 職場内での安全ルールの厳守
a)オートミックス装置の取扱いは、本装置を設備する工作機械の操作資格及び保守資格のある
作業者が一人で実施して下さい。
注意
工作機械の操作資格及び保守資格のある作業員とは、その工作機械のトレーニングを受けた
作業者を言う。
危険
作業者が故障の修理を行なっている時に、他の人が本装置の電源投入や操作スイッチを押すと、
人身事故など重大な事故につながる恐れがあり、大変危険です。故障修理作業の安全対策を行い、
他の人が立ち入らない様にして下さい。
やむをえず二人で作業を行なう場合は、お互いに合図を取り合うなどして、双方の安全に十分
注意すること。
b)作業場内の禁止事項、注意事項及び操作手順などの規則を遵守して下さい。
c)共同作業時に誘導員を置く場合は、定められた合図に基づいて作業して下さい。
2) 安全装置の操作
カバーなどは、必ず所定の位置にしっかりと取り付けてください。
また、カバーなどが破損していたらすぐに修理すること。
3) 安全な服装と保護具の着用
a)ダブダブの服、装飾品など本装置の一部にひっかかったりする可能性のある服を着用して
操作や保守、整備を行なってはいけません。
b)作業によりヘルメット、保護眼鏡、安全靴、マスク、手袋などを忘れずに着用して下さい。
4) 改造はしないで下さい。
弊社の許可なくしては、いかなる改造ならびに変更も行なわないで下さい。
許可のない改造ならびに変更に起因する事故に関しては、保障できません。
5) 運転中は特に下記のことを絶対にしないで下さい。
運転中は、制御ボックスの蓋を開けないで下さい。
運転中は、むやみに操作スイッチに触れないで下さい。
また、不注意に本装置にもたれかかったり、手や足をかけたりしないで下さい。
本装置の意図しない、予言出来ない事態が発生する場合があり大変危険です。
6) 使用できる切削液・研削液
水溶性切削液・研削液
ただし、真鍮を腐食させる添加物の混入なきもの。
上記以外の切削液・研削液については、弊社または代理店までお問い合わせ下さい。
また、本装置を他の用途に使用しないで下さい。
- 3 -
7) 消火器と救急箱の備え付け
急な場合に備えて、消火器、救急箱、緊急連絡先は、お客様にて準備して下さい。
火災に備えて消火器を設置し、その使用方法を理解しておいて下さい。
救急箱の保管場所を決め、備え付けておいて下さい。
火災や事故の際の連絡・処理方法を決め、緊急連絡先の電話番号を明記しておいて下さい。
(4)
本書の使い方
オートミックス装置の取扱説明書は、次の 10 の章にて構成されております。
第1章 :基本事項
本装置の機器構成や各部の呼称とその働きを記述しています。
各部の呼称及びその取扱箇所を確認しておいて下さい。
第2章 :仕様
本装置の仕様を記述しています。
第3章 :搬送
本装置が納入された以後の運送仕様、納入後設置するまでの保管条件、及び設置後の
再移動について記述しています。
第4章 :設置条件
本装置を設置する場合の床条件、周囲環境、振動、電源容量、必要な水源などについて
記述しています。
第5章 :始業・終業操作
本装置の電源投入方法、操作の開始や終了の手順、ならびに長期の停止を行なう場合の
処置を記述しています。
第6章 :操作説明
本装置に装備されている操作パネルなどとその機能について説明し、実際に操作する手順を
記述しています。
第7章 :安全について
本装置を操作する上での注意事項について記述しています。
第8章 :保守について
本装置を保守する上での注意事項について記述しています。
第9章 :破棄
本装置を破棄する方法について記述しています。
第10章:保証
本装置の保証の範囲、保証期間、保証責任範囲、及び免責事項について記述しています。
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第1章 :基本事項
オートミックス装置は、切削・研削加工を行なう工作機械用の切削液・研削液を自動的に
本装置の切削液タンクに製造する装置です。
注意
オートミックス装置は、切削液を主体にした装置の呼称が付けられております。
従って研削液の場合は、
「切削液」を「研削液」に置き換えて本説明書をお読みになり、
ご理解していただきたき、誤解のないようにして下さい。
注意
本装置の切削液タンクから、切削液・研削液を工作機械に供給する方法については、
工作機械側にて対応して下さい。
工作機械側の切削液・研削液タンクに、汲み上げ用ポンプを設置する方法。
工作機械側の切削液・研削液タンクより高い位置に本装置を設置し、バルブの“ON”
、
“OFF”制御による方法。
本装置の切削液タンクから、切削液・研削液を工業機械に供給する方法についての
ご質問などは、弊社または代理店までお問い合わせ下さい。
注意
万一、この装置の電源を入れ忘れた場合や、水源の異常など、正常な動作を行なわなかった場合の
ことを考慮して、工作機械側の切削液・研削液タンクにレベルスイッチを取り付けて、
切削液・研削液を監視するように対策を施して下さい。
1.1 本装置各部の呼称
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1.2 呼称と説明
1) 制御ボックス
本装置を制御する電装機器が組み込まれています。
2) 原液タンク
本装置に使用する原液を貯蔵するタンクです。
原液量を確認することができる窓が付いております。
3) 切削液タンク
本装置により製造された切削液・研削液を貯蔵するタンクです。
切削液・研削液量が確認できる透明色の容器にしております。
清掃のために、タンク引出し式となっております。
4) 電源コードコネクタ
本装置の電源を供給していただくコードコネクタです。
5) 原液注入口
本装置の原液タンクに原液を補充する注入口です。
6) 水源口
本装置に水道を接続していただく接続口です。
7) 仕切弁
本装置に供給していただく水源を、手動にて開閉するバルブです。
8) Y形ストレーナー
本装置に水源から入ってくるゴミや錆などを取り除きます。
9) ミックスエジェクター
原液と水道水を混合し、切削液・研削液を製造致します。
また、濃度調整ダイヤルにより、切削液・研削液の濃度を調整することができます。
10) 濃度チェック用取出口
製造された切削液・研削液の濃度を測定するために、切削液・研削液を取り出すことができる
取出口です。
11) 送水ソケット
本装置の切削液タンクから工作機械側への送水口です。
12) オーバーフロー管
万一、切削液タンクの切削液・研削液が切削液タンクの上限レベル以上になった場合に、
切削液・研削液が溢れ出す排液口です。
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13) 操作パネル
この操作パネルには、下記の機能があります。尚、詳細については第6章の操作説明を
参照して下さい。
a)電源(PLB)[LED 小形表示灯]
本装置のサーキットプロテクタ(CP1)を“ON”側にすると電源が投入され、この乳白色の
表示灯が点灯します。
b)切削液供給(PL3)[表示灯]
本装置の運転が開始され、切削液タンクに切削液・研削液が供給されている時、この緑色の
表示灯が点灯しております。
c)原液下限(PL2)[表示灯]
本装置の原液タンクの原液がなくなるとこの赤色の表示灯が点灯します。
d)切削液タンク上限(PL1)[表示灯]
本装置の切削液タンクの上限レベル以上に切削液・研削液が供給された時、この赤色の表示灯が
点灯します。
e)切削液供給起動(PB1)[押釦スイッチ]
この押釦スイッチを押すと、本装置が起動し、切削液・研削液の供給が開始されます。
f)切削液供給停止(PB2)[押釦スイッチ]
切削液タンクに切削液・研削液を供給中、この押釦スイッチを押すと切削液・研削液の供給を
停止させる動作を行います。
g)サーキットプロテクタ(CP1)
本装置の制御ボックスの電装機器に電源を供給します。
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h)原液下限及び切削液タンク上限警報(BZ1)
本装置が下記のアラーム状態になった時、この警報ブザーが警報音を発します。
① 原液下限アラーム
原液タンクの原液がなくなった時。
② 切削液タンク上限アラーム
切削液・研削液の供給中に切削液タンクの上限レベル以上に切削液・研削液が供給された時。
14) 切削液下限フロートスイッチ(FLTS1)
切削液タンクの切削液・研削液が減少し、この切削液下限フロートスイッチ(FLTS1)が
動作すると、自動的に切削液・研削液の供給が起動します。
15) 切削液タンク上限フロートスイッチ(FLTS2)
切削液・研削液の供給中に、この切削液タンク上限フロートスイッチ(FLTS2)が動作したとき
切削液・研削液の供給は、直ちに水道源バルブ(SOL1)が“OFF”して水道水が遮断状態となり、
操作パネルの切削液タンク上限(PL1)赤色表示灯が点灯し、切削液タンク上限のアラーム状態と
なります。
16) 原液下限フロートスイッチ(FLTS3)
この原液下限フロートスイッチ(FLTS3)が動作したときは、操作パネルの原液下限(PL2)
赤色表示灯が点灯します。切削液・研削液の供給中にこのアラーム状態になった場合は、
切削液・研削液の供給はその動作を終了します。
17) 水道源バルブ(SOL1)
この水道源バルブ(SOL1)は、電源が投入され、最初の切削液・研削液供給の要求指令がでた時に
動作し、その後、切削液タンク上限フロートスイッチ(ELTS2)が動作し、切削液タンク上限アラ
ームになるまで保持されており、水道水が準備完了状態となっております。
18) 原液用小型電動ボールバルブ(M1)
切削液・研削液の供給指令が起動すると、この原液用小型電動ボールバルブ(M1)が“開”の動作
(動作時間5∼6秒)を始め、原液の準備完了状態となります。
19) 水道用小型電動ボールバルブ(M2)
原液用小型電動ボールバルブ(M1)の“開”の動作が終わったことを確認し、
この水道用小型電動ボールバルブ(M2)が“開”の動作(動作時間5∼6秒)を行います。
水道用小型電動ボールバルブ(M2)が“開”の動作(動作時間5∼6秒)を行なうと、
水道水圧により少量の切削液・研削液が、切削液タンクに供給され始め、
“開”の動作が完全に
完了すると小型電動ボールバルブの最大流量にて供給されます。
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第2章:仕様
本装置の仕様は次の通りです。
2.1
原液タンク容量
原液量表示窓付き
20 リットル
2.2
使用可能な原液の種類
水溶性原液
2.3
切削液タンク容量
タンク引出し可能
40リットル
2.4
接続可能な水源元圧
水源接続配管口径
2∼5kgf/c㎡
ユニオン継手/20A
2.5
送水ソケット
ユニオン継手/30A
2.6
オーバーフロー管
ユニオン継手/30A
2.7
自動運転機能
フロートスイッチ
2.8
電源表示機能
乳白色
2.9
切削液供給中表示機能
緑色
2.10 アラーム機能及び警報ブザー
原液下限アラーム表示
切削液タンク上限アラーム表示
原液下限及び切削液タンク上限警報
赤色
赤色
警報ブザー
2.11 電源容量
電源コードコネクタ付
AC100V,50/60Hz,200VA
約2.5m
2.12 質量(タンク空の状態)
約50kg
2.13 本装置の仕様に含まれないもの
本装置までの水源用の配管工事
(スプリング入りビニールホース工事も含む)
本装置から工作機械までの配管工事
(スプリング入りビニールホース工事も含む)
本装置までの電源工事
本装置までの接地工事
本装置までの据付工事
(別途、打ち合わせにより決定させていただきます。
)
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第3章:搬送
3.1 搬送上の注意
本装置は、一つの梱包にて納入いたします。
本装置の梱包には、天地の指定があります。
本装置の輸送時は、転倒しないように固定して下さい。
本装置を吊り上げる場合は、質量を確認し余裕のある吊り上げ装置を使用して下さい。
本装置の据付工事については、別途、打ち合わせにより決定させていただきます。
3.2 保管上の注意
本装置を梱包状態で保管する場合には、下記のことについて厳重に注意して下さい。
1) 絶対に雨ざらしにしない。
2) 梱包の天地を逆にしたり横積みにしない。
3) 過度の振動や衝撃を与えない。
梱包から本装置を取り出した時は、外観を十分確認して下さい。万一、破損部分があったり、
錆が発生していた場合は、至急弊社または代理店まで連絡して下さい。
3.3 装置の移動
本装置を移動または移設する場合は、下記のことについて厳重に注意して下さい。
1) 本装置の電源を遮断(サーキットプロテクタ(CP1)を“OFF”
)し、電源コードコネクタを
抜いて下さい。
2) 本装置の仕切弁を“閉”にして下さい。
3) 本装置の水源の元栓を確実に閉めて下さい。
4) 本装置の切削液タンクから切削液・研削液を抜き取って下さい。
5) 本装置の原液タンクから原液を抜き取って下さい。
6) 本装置の水源配管又はスプリング入りビニールホースを外して下さい。
7) 本装置から切削液・研削液を供給する配管又はスプリング入りビニールホースを外して下さい。
8) 各タンク及びその他の清掃を行なって下さい。
9) 本装置の切削液タンクを固定して下さい。
10) 電源コードコネクタなどを整理し、固定して下さい。
注意
本装置は、天地を逆にしないようにして下さい。
本装置の輸送時は、転倒しないように固定して下さい。
本装置を吊り上げる場合は、質量を確認し余裕のある吊り上げ装置を使用して下さい。
本装置の再据付工事については、別途、打ち合わせにより決定させていただきます。
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第4章:設置条件
4.1 注意事項
本装置には、振動の影響を避けなければならない電装機器が組み込まれており、必ず、振動が
0.5G以下の場所に設置して下さい。
本装置の一次電源から二次電源を引き込まないで下さい。
本装置の一次電源はAC100v±10%以内にして下さい。
本装置の一次電源には、必ず第3種接地工事を施して下さい。
本装置の一次電源側には、必ず漏電ブレーカーを取り付けて下さい。
本装置は水道水を使用致しますので、冬期に凍結しないよう対策を施して下さい。
4.2 床条件
本装置を安全に、又、安定した稼動にてご使用いただくためには、床上面の水面度が±5mm以下
として下さい。
床面の高さ
工作機械側の切削液・研削液タンクに、汲み上げ用ポンプを設置する方法の場合。
本装置の設置床面の高さは、工作機械側の切削液・研削液タンクの位置と同等か、
それ以上にして下さい。
工作機械側の切削液・研削液タンクより高い位置に本装置を設置し、バルブの“ON”
、
“OFF”
制御による方法場合。
本装置の設置床面の高さは、工作機械側の切削液・研削液タンクの位置より高い位置に
設置して下さい。
4.3 エネルギー条件
電源
本装置の電源電圧は、100V±10%以内であること。
本装置の電源周波数は、50/60Hz±1Hz以内であること。
本装置の総電源容量は、200VA以上であること。
本装置の電源には、第3種接地工事が行なわれていること。
本装置に用意される電源側には、必ず漏電ブレーカーを取り付けること。
水源
本装置の必要水源元圧は、2kgf/c ㎡以上であること。
注意
水源には工業用水又は給水タンクからの加圧送水を使用して下さい。
4.4 据付手順
1) 上記 4.1,2,3 項が守られていることを再度確認して下さい。
2) 各部の配管を行なって下さい。
a) 水源接続口のユニオン継手(20A)に水源からの配管工事又はスプリング入り
ビニールホース工事をして下さい。
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注意
この工事の時、配管及びスプリング入りビニールホースの中に、ゴミなど異物が
入らないようにして下さい。又、継手に無理な力がかからないようにして下さい。
(本装置の故障及び破損の原因となります)
水源には工業用水又は給水タンクからの加圧送水を使用して下さい。
冬期に凍結しないよう対策を施して下さい。
b) 工作機械への配管工事又はスプリング入りビニールホース工事は、送水ソケットの
ユニオン継手(30A)より行なって下さい。
注意
この工事の時、配管及びスプリング入りビニールホースの中に、ゴミなど異物が
入らないようにして下さい。又、継手に無理な力がかからないようにして下さい。
(本装置の故障及び破損の原因となります)
c) オーバーフロー管のユニオン継手(30A)を排液処理可能なタンクに配管工事又は
スプリング入りビニールホース工事を行なって下さい。
危険
オーバーフロー管からの排液は、絶対に排水溝などに流さないこと。
注意
この工事の時、配管及びスプリング入りビニールホースの中に、ゴミなど異物が
入らないようにして下さい。又、継手に無理な力がかからないようにして下さい。
(本装置の故障及び破損の原因になります)
3) 電源コードコネクタを差し込んで下さい。
注意
本装置の電源コードコネクタの適合するコンセントであるか確認して下さい。
注意
電源コードコネクタを差し込む前に、本装置に用意された電源側に、漏電ブレーカーが
取り付けられていることを確認してください。
注意
電源供給側に接地工事が施されていることを確認して下さい。
4.5 試運転
試運転を行なうためには、第6章の操作説明を一読しておいて下さい。
1) 上記 4.1,2,3,4 項が守られていることを再度確認して下さい。
2) 本装置の原液タンク注入口の蓋を開けて、原液タンクに原液を入れて下さい。
原液量を確認することができる窓が付いております。
F マーク位置が満杯です。
3) 本装置の水源の元栓を開けて下さい。
4) 本装置の仕切弁を“開”にして下さい。
- 12 -
5) オートミックスエジェクターの濃度調整ダイヤルを下記の表を参照し、お客様が適当と
判断される目盛りに合わせるように廻して下さい。
6) 本装置のサーキットプロテクタ(CP1)を“ON”側にすると電源が投入され、電源(PLB)の
乳白色表示灯が点灯します。
切削液供給起動(PB1)押釦スイッチを押します。
切削液タンクの切削液・研削液が空のため、切削液下限フロートスイッチ(FLTS1)が動作し、
自動的に切削液・研削液の供給が起動します。
切削液・研削液の供給は、切削液タンクの切削液下限フロートスイッチ(FLTS1)が液面を
検出し復帰するまで続けられます。
7) 濃度チェック用の受け容器を用意して下さい。
(下図参照)
8) 予め用意した濃度チェック用の受け容器に切削液・研削液が供給されますので濃度を
想定し希望する濃度になるように、濃度調整ダイヤルを廻してください。
注意
濃度測定機器は、お客様にて準備して下さい。
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第5章:始業・終業操作
5.1 始業前の点検
本装置を始動する前に、原液タンクの液量を点検し、液量が少ない場合は補充して下さい。
注意
原液の種類を間違わないよう注意して下さい。
本装置の濃度調整ダイヤルの設定が正常な位置にあることを確認して下さい。
本装置の周囲の床に切削液・研削液が漏れてないか確認して下さい。
本装置の制御ボックスの蓋が確実に閉まっていることを確認して下さい。
本装置の仕切弁が“開”であることを確認して下さい。
本装置の水源の元栓が開いていることを確認して下さい。
5.2 始業手順
本装置のサーキットプロテクタ(CP1)を“ON”側にして、操作パネルの電源(PLB)表示灯が
点灯することを確認して下さい。
5.3 終業手順
本装置のサーキットプロテクタ(CP1)を“OFF”側にして、操作銘板の電源(PLB)表示が
消灯することを確認して下さい。
5.4 長期停止手順
本装置を一週間以上の長期にわたって停止する時、
本装置のサーキットプロテクタ(CP1)を“OFF”側にして、操作銘板の電源(PLB)表示灯が
消灯することを確認して下さい。
本装置の仕切弁を“閉”にして下さい。
本装置の水源の元栓を確実に閉めて下さい。
本装置の切削液タンクから切削液・研削液を抜き取って、切削液タンクを清掃して下さい。
本装置の原液タンクから原液を抜き取って、原液タンクを清掃して下さい。
5.5 長期停止後の始業作業
本装置を一週間以上の長期にわたって停止させた後、再始業する時、本装置の設置状態、配線、
配管等に異常がないか確認して下さい。
本装置の原液タンクに原液を注入して下さい。
注意
原液の種類を間違わないよう注意して下さい。
本装置の制御ボックスの蓋が確実に閉まっていることを確認して下さい。
本装置の水源の元栓を開いて下さい。
本装置の仕切弁を“開”にして下さい。
本装置の濃度調整ダイヤルの設定が正常な位置にあることを確認して下さい。
本装置のサーキットプロテクタ(CP1)を“ON”側にして、操作パネルに電源(PLB)表示灯が
点灯することを確認して下さい。
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5.6 アラーム停止後の始業操作
この項目については、次の章の操作説明を先にお読みいただく方が、ご理解の早道となります。
a) 原液下限アラーム
原液タンクの原液下限フロートスイッチ(FLTS3)が動作した時は、原液下限(PL2)の赤色表示灯が
点灯します。この時、同時に原液下限及び切削液タンク上限警報(BZ1)の警報ブザーが警報音を
発します。
切削液・研削液の供給中このアラーム状態になった場合は、切削液・研削液の供給は、
その動作を終了します。
このアラームになった時は、原液タンクに原液を補充して下さい。
注意
原液の種類を間違わないよう注意して下さい。
b) 切削液タンク上限アラーム
切削液・研削液の供給中に切削液タンクの切削液タンク上限フロートスイッチ(FLTS2)が
動作したとき切削液・研削液の供給は、直ちに水道源バルブ(SOL1)が“OFF”して水道水が
遮断状態となり、切削液タンク上限(PL1)の赤色表示灯が点灯し、切削液タンク上限のアラーム
状態となります。
このアラーム状態になった場合、同時に原液下限及び切削液タンク上限警報(BZ1)の
警報ブザーが警報音を発します。
このアラームになった時は、切削液タンクの切削液・研削液を適量まで排液して下さい。
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第6章
6.1 安全について
オートミックス装置を安全にご使用していただくためには、正しい操作と定期的な保守が
必要不可欠です。
注意
オートミックス装置は、切削液を主体にした装置の呼称が付けられております。従って研削液の
場合は、
「切削液」を「研削液」に置き換えて操作説明をお読みになり、ご理解していただき、
誤解のないようにして下さい。
操作説明をよくお読みになり、十分ご理解されるまでは、装置の運転作業及び保守作業を
行なわないで下さい。
操作説明に書かれていない操作及び取扱いは絶対にしないで下さい。
また、注意事項や禁止事項に記載してある内容は、装置の操作及び保守において特に注意を
払う事項です。これに従わないと、作業者や装置に重大な危害を及ぼす恐れがあり、
必ず操作説明の指示に従って、この装置の取扱いを行なって下さい。
但し、
「できない操作」や「してはいけない操作」が非常に多くあり、すべてを網羅することは
できません。従って「できる」と書いていない操作は「できない」と解釈して下さい。
また、操作説明に書かれている以外の操作及びに取扱いにより発生した事故に対しては、
弊社は責任を負いません。
本装置の取扱いは、本装置を設備する工業機械の操作資格及び保守資格のある作業者が一人で
実施して下さい。
注意
工作機械の操作資格及び保守資格のある作業員とは、その工作機械のトレーニングを受けた
作業者を言う。
カバーなどは、必ず所定の位置にしっかりと取り付けられていることを確認して下さい。
ダブダブの服、装飾品など本装置の一部にひっかかったりする可能性のある服を着用して、
操作を行なってはいけません。
運転中は、制御ボックスの蓋を開けないで下さい。
運転中は、むやみに操作スイッチに触れないで下さい。
また、不注意に本装置にもたれかかったり、手や足をかけたりしないで下さい。
本装置の意図しない、予言出来ない事態が発生する場合があり大変危険です。
本装置を他の用途に使用しないで下さい。
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6.2 装置の動き
本装置は、切削・研削加工を行なう工作機械用の切削液・研削液を自動的に本装置の切削液タンク
に製造する装置です。
注意
本装置は、切削液を主体にした装置の呼称が付けられております。従って研削液の場合は、
「切削液」を「研削液」に置き換えて操作説明をお読みになり、ご理解していただき、
誤解のないようにして下さい。
本装置のサーキットプロテクタ(CP1)を“ON”側にすると電源が投入され、電源(PLB)乳白色表示
灯が点灯します。
切削液供給起動(PB1)[押釦スイッチ]を押すと装置の運転が開始されます。
切削液タンクの切削液・研削液が減少し、切削液下限フロートスイッチ(ELTS1)が動作すると、
自動的に切削液・研削液の供給が起動し、小型電動ボールバルブの動作により切削液が供給されて
切削液供給(PL3)緑色表示灯が、点灯します。
切削液・研削液の供給は、切削液タンクの切削液下限フロートスイッチ(FLTS1)が液面を検出し
復帰するまで続けられております。
更に、切削液下限フロートスイッチ(FLTS1)が復帰することにより、小型電動ボールバルブの
動作により切削液の供給が停止し切削液供給(PL3)の緑色表示灯が消灯します。
これで自動切削液・研削液供給起動のワンサイクル終了となります。
以上の動さが繰り返し自動で行なわれます。
- 17 -
水道源バルブ(SOL1)は、電源が投入され、最初の切削液・研削液供給の起動指令が出た時に
動作して、その後、切削液タンク上限アラームになるまで保持されております。
尚、切削液タンク上限アラームが解除されると、次の最初の切削液・研削液供給の起動指令が
出た時に、再度、動作致します。
切削液タンクに切削液・研削液を供給中、何らかの都合により供給を停止させたい場合は、
切削液供給停止(PB2)の押釦スイッチを押して下さい。切削液・研削液の供給を停止させる動作を
行ないます。停止動作が実施されると、切削液供給(PL3)の緑色表示灯が、消灯します。
注意
緊急停止させたい場合は、本装置のサーキットプロテクタ(CP1)を“OFF”にして電源を
遮断して下さい。
切削液・研削液の供給中に原液タンクの原液下限フロートスイッチ(FLTS3)が動作した時は、
原液下限(PL2)の赤色表示灯が点灯し、原液下限のアラーム状態となります。
このアラーム状態になった場合、同時に原液下限及び切削液タンク上限警報(BZ1)の警報ブザーが
警報音を発します。
但し、切削液・研削液の供給は、このワンサイクルのみ動作を完了して終了致します。
切削液・研削液の供給中に切削液タンクの切削液タンク上限フロートスイッチ(FLTS2)が
動作したとき切削液・研削液の供給は、直ちに水道源バルブ(SOL1)が“OFF”して水道水が
遮断状態となり、切削液タンク上限(PL1)の赤色表示灯が点灯し、切削液タンク上限の
アラーム状態となります。
このアラーム状態になった場合、同時に原液下限及び切削液タンク上限警報(BZ1)の
警報ブザーが警報音を発します。
- 18 -
6.3 操作パネルの説明
1) 電源(PLB)[表示灯]
本装置のサーキットプロテクタ(CP1)を“ON”側にすると電源が投入され、この乳白色の
表示灯が点灯します。
危険
サーキットプロテクタ(CP1)を“ON”側にしても、この電源(PLB)表示灯が点灯しない場合は、
電源コードコネクタを抜き、点検して下さい。
尚、電気主任技術者以外の人の保守、点検は、感電事故につながり死亡する危険があります。
2) 切削液供給(PL3)[表示灯]
本装置に運転が開始され、切削液タンクに切削液・研削液が供給されている時、この緑色の
表示灯が、点灯しております。
切削液・研削液の供給起動が指令され、水道用小型電動ボールバルブ(M2)が“開”の動作
(動作時間5∼6秒)を始めだすと、水道水圧により少量の切削液・研削液が、切削液タンクに
供給され始め、
“開”の動作が完了すると小型電動ボールバルブの最大流量にて供給されます。
しかし、この水道用小型電動ボールバルブ(M2)が完全に“開”状態となるまでは、この表示灯は
点灯しません。
3) 原液下限(PL2)[表示灯]
本装置の原液タンクの原液下限フロートスイッチ(FLTS3)が動作すると、この赤色の表示灯が
点灯します。
切削液・研削液の供給中に点灯した場合は、切削液・研削液供給停止状態になります。
但し、水道用小型電動ボールバルブ(M2)が“閉”の動作(動作時間5∼6秒)を行なう間は、
少量の切削液・研削液が供給されております。
尚、この表示灯が点灯した場合、同時に原液下限及び切削液タンク上限警報(BZ1)の
警報ブザーが警報音を発します。
切削液・研削液の供給は、このワンサイクルのみ動作を完了して終了致します。
- 19 -
4) 切削液タンク上限(PL1)[表示灯]
本装置の切削液タンクの切削液上限フロートスイッチ(FLTS2)が動作したとき切削液・研削液の
供給は、直ちに水道源バルブ(SOL1)が“OFF”して水道水が遮断状態となり、この赤色の
表示灯が点灯します。
尚、この表示灯が点灯した場合、同時に原液下限及び切削液タンク上限警報(BZ1)の
警報ブザーが警報音を発します。
5) 切削液供給起動(PB1)[押釦スイッチ]
この押釦スイッチを押すと、装置が切削液・研削液の供給を開始します。
起動命令がでると、原液用小型電動ボールバルブ(M1)が“開”の動作(動作時間5∼6秒)を
始め、
“開”の動作が終わったことを確認し、水道用小型電動ボールバルブ(M2)が“開”の動作
(動作時間5∼6秒)を行ないます。
水道用小型電動ボールバルブ(M2)が“開”の動作(動作時間5∼6秒)を行なうと、
水道水圧により少量の切削液・研削液が、切削液タンクに供給され始め、
“開”の動作が
完全に完了すると小型電動ボールバルブが最大流量にて供給されます。
この時、切削液供給(PL3)の緑色表示灯が、点灯します。
切削液タンクの切削液下限フロートスイッチ(FLTS1)が液面を検出し復帰状態となるまで、
切削液・研削液を供給し続けます。
切削液・研削液が切削液タンクに供給されると、水道用小型電動ボールバルブ(M2)が“閉”の
動作(動作時間5∼6秒)を始め、この時、切削液供給(PL3)の緑色表示灯が、消灯します。
尚、水道用小型電動ボールバルブ(M2)が“閉”の動作(動作時間5∼6秒)を完全に
完了するまで少量の切削液・研削液が供給されております。
水道用小型電動ボールバルブ(M2)の“閉”の動作が終わったことを確認し、
原液用小型電動ボールバルブ(M1)が“閉”の動作(動作時間5∼6秒)を行ないます。
原液用小型電動ボールバルブ(M1)が“閉”の動作(動作時間5∼6秒)を完全に完了した時点で
ワンサイクル終了となります。
切削液タンクに切削液・研削液を供給中、何らかの都合により供給を停止させたい場合は、
切削液供給停止(PB2)の押釦スイッチを押して下さい。切削液・研削液の供給を停止させる
動作を行ないます。停止動作が実施されると、切削液供給(PL3)の緑色表示灯が、消灯します。
- 20 -
注意
緊急停止させたい場合は、本装置のサーキットプロテクタ(CP1)を“OFF”にして電源を
遮断して下さい。
切削液・研削液の供給中に原液タンクの原液下限フロートスイッチ(FLTS3)が動作した時は、
原液下限(PL2)の赤色表示灯が点灯し、原液下限のアラーム状態となります。
このアラーム状態になった場合、同時に原液下限及び切削液タンク上限警報(BZ1)の
警報ブザーが警報音を発します。
但し、切削液・研削液の供給は、その動作を終了致します。
切削液・研削液の供給中に切削液タンクの切削液タンク上限フロートスイッチ(FLTS2)が
動作したとき切削液・研削液の供給は、直ちに水道源バルブ(SOL1)が“OFF”して水道水が
遮断状態となり、切削液タンク上限(PL1)の赤色表示灯が点灯し、切削液タンク上限のアラーム
状態となります。
このアラーム状態になった場合、同時に原液下限及び切削液タンク上限警報(BZ1)の
警報ブザーが警報音を発します。
6) 切削液供給停止(PB2)[押釦スイッチ]
切削液タンクに切削液・研削液を供給中、この押釦スイッチを押すと切削液の供給を
停止させる動作を行ないます。
停止命令が実施されると、水道用小型電動ボールバルブ(M2)が“閉”の動作
(動作時間5∼6秒)を始め、切削液供給(PL3)の緑色表示灯が、消灯します。
尚、水道用小型電動ボールバルブ(M2)が“閉”の動作(動作時間5∼6秒)を完全に
完了するまで少量の切削液・研削液が供給されております。
水道用小型電動ボールバルブ(M2)の“閉”の動作が終わった事を確認し、
原液用小型電動ボールバルブ(M1)が“閉”の動作(動作時間5∼6秒)を行ない、
“閉”の
動作が完全に完了すると切削液供給停止(PB2)のサイクル終了となります。
この押釦スイッチは、何らか都合により切削液・研削液の供給を停止させたい時に使用して
下さい。
注意
緊急停止させたい場合は、本装置のサーキットプロテクタ(CP1)を“OFF”にして電源を
遮断して下さい。
- 21 -
6.4 装置の説明
1) 装置の自動運転
本装置は、切削・研削加工を行なう工作機械用の切削液・研削液を自動的に本装置の
切削液タンクに製造する装置です。
注意
本装置は、切削液を主体にした装置の呼称がつけられております。従って研削液の場合は、
「切削液」を「研削液」に置き換えて操作説明をお読みになり、ご理解していただき、
誤解のないようにして下さい。
本装置のサーキットプロテクタ(CP1)を“ON”側にすると電源が投入され、電源(PLB)の乳白色
表示灯が点灯します。
切削液供給起動(PB1)[押釦スイッチ]を押すと装置の運転が開始されます。
電源(PLB)が点灯している状態で、切削液タンクの切削液・研削液が減少し、
切削液下限フロートスイッチ(FLTS1)が動作すると、自動的に切削液・研削液の供給が起動し、
原液用小型電動ボールバルブ(M1)が“開”の動作(動作時間5∼6秒)を始めます。
原液用小型電動ボールバルブ(M1)の“開”の動作が終わった事を確認し、
水道用小型電動用ボールバルブ(M2)が“開”の動作(動作時間5∼6秒)を行ないます。
水道用小型電動ボールバルブ(M2)が “開”の動作(動作時間5∼6秒)を行なうと、
水道水圧により少量の切削液・研削液が、切削液タンクに供給され始め、
“開”の動作が完全に
完了すると小型電動ボールバルブの最大流量にて供給されます。この時、切削液供給(PL3)の
緑色表示灯が点灯します。
切削液・研削液の供給は、切削液タンクの切削液下限フロートスイッチ(FLTS1)が液面を検出し
復帰するまで続けられております。
切削液下限フロートスイッチ(FLTS1)が復帰すると、水道用小型電動ボールバルブ(M2)が
“閉”の動作(動作時間5∼6秒)を始め、この時、切削液供給(PL3)の緑色表示灯は、
消灯します。
尚、水道用小型電動ボールバルブ(M2)が“閉”の動作(動作時間5∼6秒)を完全に
完了するまで、少量の切削液・研削液が供給されております。
以上の動作が繰り返し行なわれます。
水道源バルブ(SOL1)は、電源が投入され、最初の切削液・研削液供給の起動指令がでた時に
動作し、その後、切削液タンク上限フロートスイッチ(FLTS2)が動作し、切削液タンク上限アラ
ームになるまで保持されております。尚、切削液タンク上限アラームが解除されると、
次の最初の切削液・研削液供給の起動命令がでた時に、再度、動作致します。
切削液タンクに切削液・研削液を供給中、何らかの都合により供給を停止させたい場合は、
切削液供給停止(PB2)の押釦スイッチを押して下さい。切削液・研削液の供給を停止させる
動作を行ないます。停止動作が実施されると、切削液供給(PL3)の緑色表示灯が消灯します。
- 22 -
注意
緊急停止させたい場合は、本装置のサーキットプロテクタ(CP1)を“OFF”にして電源を
遮断して下さい。
切削液・研削液の供給中に原液タンクの原液下限フロートスイッチ(FLTS3)が動作した時は、
原液下限(PL2)の赤色表示灯が点灯し、原液下限のアラーム状態となります。
このアラーム状態になった場合、同時に原液下限及び切削液タンク上限警報(BZ1)の
警報ブザーが警報音を発します。
但し、切削液・研削液の供給は、その動作を終了致します。
切削液・研削液の供給中に切削液タンクの切削液タンク上限フロートスイッチ(FLTS2)が
動作したとき切削液・研削液の供給は、直ちに水道源バルブ(SOL1)が“OFF”して水道水が
遮断状態となり、切削液タンク上限(PL1)の赤色表示灯が点灯し、切削液タンク上限のアラーム
状態となります。
このアラーム状態になった場合、同時に原液下限及び切削液タンク上限警報(BZ1)の
警報ブザーが警報音を発します。
2) 装置のアラーム
a) 原液下限のアラーム
原液タンクの原液下限フロートスイッチ(FLTS3)が動作した時は、原液下限(PL2)の
赤色表示灯が点灯します。
この時、同時に原液下限及び切削液タンク上限警報(BZ1)の警報ブザーが警報音を発します。
切削液・研削液の供給中にこのアラーム状態になった場合は、切削液・研削液の供給は
その動作を終了致します。
このアラームになった時は、原液タンクに原液を補充して下さい。
注意
原液の種類を間違わないよう注意して下さい。
b) 切削液タンク上限アラーム
切削液・研削液の供給中に切削液タンクの切削液タンク上限フロートスイッチ(FLTS2)が
動作したとき切削液・研削液の供給は、直ちに水道源バルブ(SOL1)が“OFF”して
水道水が遮断状態となり、切削液タンク上限(PL1)の赤色表示灯が点灯し、切削液タンクの
上限アラーム状態となります。
このアラーム状態になった場合、同時に原液下限及び切削液タンク上限警報(BZ1)の
警報ブザーが警報音を発します。
このアラームになった時は、切削液タンクの切削液・研削液を適量まで排液して下さい。
- 23 -
第7章:安全について
危険
7.1 制御ボックス
制御ボックス内には、高電圧充電部があります。誤って触ると感電による死亡事故となります。
一次電源供給側は、サーキットプロテクタ(CP1)を“OFF”にしても遮断されていません。
制御ボックスの蓋を取り外す時は、必ず電源コードコネクタを抜いて下さい。
電気主任技術者以外の人の保守、点検は、感電事故につながり死亡する危険があります。
7.2 凍結について
本装置は水道水を使用しており、冬期は凍結により水源配管又はスプリング入りビニールホースが
破裂する危険があります。
注意
7.3 電磁切換弁は、高温になりますので直接手で触れないで下さい。手で触ると火傷の危険があります。
7.4 運転中は、むやみに操作スイッチに触れないで下さい。
また、不注意に本装置にもたれかかったり、手や足をかけたりしないで下さい。
本装置の意図しない、予言できない事態が発生する場合があり大変危険です。
- 24 -
第8章:保守について
8.1 保守についての注意事項
保守作業者は、本装置を設備する工作機械の保守資格のある作業者、又は、他の工作機械などを
適正な保守作業が行なえる作業者にて行なって下さい。
注意
工作機械の保守資格のある作業者とは、その工作機械のトレーニングを受けた保守作業者。
電気制御関係の保守及び点検は、電気主任技術者にて行なって下さい。
危険
電気主任技術者以外の人の保守、点検は、感電事故につながり死亡する危険があります。
8.2 日常点検
1) 毎日の点検
操作の銘板の電源(PLB)表示が点灯していることを確認して下さい。
原液の量を点検して下さい。
本装置の濃度調整ダイヤルの設定が正常な位置にあることを確認して下さい。
本装置の周囲の床に切削液・研削液が漏れてないか確認して下さい。
本装置の制御ボックスの蓋が確実に閉まっている事を確認して下さい。
本装置の仕切弁が“開“であることを確認して下さい。
本装置の水源の元栓が開いていることを確認して下さい。
2) 6ヶ月の点検
本装置の設置状態、配線、配管等に異常がないか確認して下さい。
各フロートスイッチの位置は正常か確認して下さい。
原液タンク内に異常がないか確認して下さい。
切削液・研削液タンク内に異常がないか確認して下さい。
Y形ストレーナーを清掃して下さい。
- 25 -
8.3 装置関係の保守
保守作業者は、本装置を設備する工作機械の保守資格のある作業者で、又は、他の工作機械などを
適正な保守作業が行なえる作業者にて行なって下さい。
注意
工作機械の保守資格のある作業者とは、その工作機械のトレーニングを受けた保守作業者。
1) 濃度調節ダイヤル
原液の種類を変更した場合は、ダイヤルの再調整を行なって下さい。
(第4章:設置条件 4.5 項の試運転を参照)
濃度調節ダイヤルが堅くて周りにくいときは下図のカバーを外し、原液タンク上に備え付けの
六角棒レンチで調節して下さい。
2) 切削液下限フロートスイッチ(FLTS1)/切削液タンク上限フロートスイッチ(FLTS2)の調整。
下図を参照しながら行なって下さい。
- 26 -
3) Y形ストレーナー
ストレーナーにゴミ又は鉄錆片が詰まると、水道水の流れが悪くなります。
下図を参照し、下記の作業を行なって下さい。
1. 仕切弁を“閉”にする。
2. ストレーナーのキャップを取り外す。
3. ゴミなどを取り除き、清掃する。
4. ストレーナーのキャップを取り付ける。
5. 仕切弁を“開”にする。
4) 原液の交換
原液を交換する場合、下図を参照し、必ず原液タンクに残った原液を取り除いた後、水を注入し
清掃して下さい。
原液タンクが乾燥した後、新しい原液を補給して下さい。
濃度調整ダイヤルの調整を忘れないように行なって下さい。
(第4章:設置条件 4.5 項の試運転を参照)
- 27 -
5) 小型電動ボールバルブ
小型電動ボールバルブの動きを確認する場合、下図のカバーを取り外して小型電動ボールバルブ
が見える状態にして下さい。
小型電動ボールバルブは、下図のように実際の動きが確認できるようになっております。
“開”の動作の時、赤色印回転弁が右回転。
“閉”の動作の時、赤色印回転弁が左回転。
- 28 -
8.4 制御関係の保守
危険
電気主任技術者以外の人の保守、点検は、感電事故につながり死亡する危険があります。
従って、電気主任技術者の資格がない作業者は、絶対に行なわないで下さい。
操作パネル
注意
本装置は、切削液を主体にした装置の呼称が付けられております。従って研削液の場合は、
「切削液」を「研削液」に置き換えて操作説明をお読みになり、ご理解していただき、
誤解のないようにして下さい。
- 29 -
1) 制御について(電気回路図参照)
本装置の制御については、プログラマシーケンサーによって行なわれております。
シーケンサーのプログラムに関する事項については、別途、弊社までお問い合わせ下さい。
2) 入力に対するシーケンサーの表示灯の動作
X0 ・・・・切削液タンク下限フロートスイッチ(FLST1)まで
液がない時 ― X0 点灯
液がある時 ― X0 消灯
X1 ・・・・切削液タンク上限フロートスイッチ(FLST2)まで
液がない時 ― X1 点灯
液がある時 ― X1 消灯
X2 ・・・・原液下限フロートスイッチ(FLST3)まで
液がない時 ― X2 点灯
液がある時 ― X2 消灯
X3 ・・・・切削液供給起動(PB1)押釦スイッチを
押して
― X3 点灯
離して
― X3 消灯
X4 ・・・・切削液供給停止(PB2)押釦スイッチを
押して
― X4 点灯
離して
― X4 消灯
X5 ・・・・原液用小型電動バルブ(M1)の閉動作確認用リレー(CRO)が
ONで
― X5 点灯
OFFで
― X5 消灯
3) 出力に対するシーケンサーの表示灯の動作
Y0 ・・・・水道源バルブ(SOL1)が
開く
― Y0 点灯
閉じる
― Y0 消灯
※ Y0が点灯しているにもかかわらず水道源バルブ(SOL1)が
閉じたままの時は、ヒューズF1が切れていないかを確かめて下さい。
Y1 ・・・・切削液タンク上限(PL1)赤色表示灯が
点灯する
― Y1 点灯
消灯する
― Y1 消灯
Y2 ・・・・原液下限(PL2)赤色表示灯が
点灯する
― Y2 点灯
消灯する
― Y2 消灯
- 30 -
Y3 ・・・・原液下限及び切削液タンク上限警報(BZ1)警報ブザーが
鳴る(ON)
― Y3 点灯
鳴らない(OFF) ― Y3 消灯
Y4 ・・・・原液用小型電動ボールバルブ(M1)の
開動作ON
― Y4 点灯
開動作OFF
― Y4 消灯
Y5 ・・・・水道用小型電動ボールバルブ(M2)の
開動作ON
― Y5 点灯
開動作OFF
― Y5 消灯
4) 小型電動ボールバルブの動き(M1)
(M2)
a) 開く時
原液用小型電動ボールバルブ(M1)開動作始め
↓
開動作完了
↓
水道用小型電動ボールバルブ(M2)開動作始め
↓
開動作完了
b) 閉じる時
水道用小型電動ボールバルブ(M2)閉動作始め
↓
閉動作完了
↓
原液用小型電動ボールバルブ(M1)閉動作始め
↓
閉動作完了
- 31 -
第9章:破棄
本装置を破棄するにあたって
長い間、ご使用いただきました当社の製品を破棄される場合は、破棄方法及び破棄時期に関して、
破棄する前に必ず弊社もしくは弊社の代理店にご連絡して戴きますようお願い致します。
尚、本装置を大別すると下記の3種類になります。
鉄及び銅合金類
プラスチック及びアクリル樹脂類
電装機器類
第 10 章:保証
本装置納入後、6ヶ月は、下記の条件のもとに、本装置の機能を保証致します。
本取扱説明書に指定してある搬送が行なわれている。
本取扱説明書に指定してある設置条件が行われている。
本取扱説明書に指定してある以外の操作が行なわれていない。
本取扱説明書に指定してある保守が行なわれている。
本装置が使用している部品以外のものが使用されていない。
本装置が許可なく改造されていない。
本装置が、地震、落雷などの天災及び火災を受けていない。
本装置の周りに、いかなる振動発生源及びノイズ発生源も存在しない。
過去において、常に上記に示す条件が満たされている。
本装置の無償修理期間は、6ヶ月とし、下記の条件のもとに、無償で修理致します。
本取扱説明書に指定してある搬送が行なわれている。
本取扱説明書に指定してある設置条件が行われている。
本取扱説明書に指定してある以外の操作が行なわれていない。
本取扱説明書に指定してある保守が行なわれている。
本装置が使用している部品以外のものが使用されていない。
本装置が許可なく改造されていない。
本装置が、地震、落雷などの天災及び火災を受けていない。
本装置の周りに、いかなる振動発生源及びノイズ発生源も存在しない。
保守作業者が、本装置を設備する工作機械の保守資格のある作業者で、適当な作業を
行なっている。
注意
工作機械の保守資格のある作業者とは、その工作機械のトレーニングを受けた保守作業者。
故障の発生した原因が、明らかに弊社の責任と判断できる。
過去において、常に上記に示す条件が満たされている。
- 32 -
連 絡 先
製 造 者 :
広和エムテック 株式会社
所 在 地 :
〒721-0942
広島原福山市引野町五丁目15―9
電話番号:
084―943−7734
FAX番号:
084―943−9934
テクニカルサポートセンター直通
電 話 番 号 : 084−943−9944
代 理 店 :
所 在 地 :
電話番号:
FAX番号:
広和ビル
<MEMO>
補足 Ⅰ
電気回路図及び部品表
部 品 表
名 称
サーキットプロテクター
形式(定格)
NRLY2100 3AAA-B
ノイズフィルター
ZGB2203-01U
起動スイッチ
停止スイッチ
電源ランプ
切削液供給
フロート下限
メーカー
和泉電気
記号
CP1
1
TDK
FLT1
AR30FOR-10G
AR30FOR-10R
DR22DOL-H3W
DR22DOL-H3G
DR22DOL-H3R
1
1
1
1
1
富士電機
富士電機
富士電機
富士電機
富士電機
PB1
PB2
PL1
PL2
PL3 4
ブザー
シーケンサー
リレー
リレーソケット
サージキラー
EA4031H
FXOS-14MR
AP312406K
AP3821
S1201
1
1
1
1
1
松下電工
三菱電機
三菱電機
三菱電機
岡谷電機産業
BZ
PC
CRO
コードコネクター
WF7515
1
松下電工
ヒューズターミナル
BAF111S
3
和泉電気
F1-3
端子台
エンドプレート
固定金具
レール
記名板
カバー
UK15
UK151/251-a
UK-b
UK-c
KT-e
KT25-d
25
2
2
1/2
1/2
1/2
吉田電機工業
吉田電機工業
吉田電機工業
吉田電機工業
吉田電機工業
吉田電機工業
TB
小型フロートスイッチ
小型フロートスイッチ
FSB-0808-BS3
FSB-0808-AS3
2
1
日本オートメーション
日本オートメーション
FLTS1,3
FLTS2
小型電動ボールバルブ
小型電動ボールバルブ
EA100-TE-3/4
EA100-TUE-3/4
1
1
北沢バルブ
北沢バルブ
M1
M2
電磁弁
ADK11-20A-03A
1
CKD
SOL1
上限
1A
個数
1
Manual-041.doc
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