Download リバティ式 XL-2型 飛 行 規 程 - Discovery Aviation

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リバティ式
X L -2 型
製 造 番 号 が 0126 以 降 の 航 空 機 に 適 用 す る
飛
行
規
程
JAXXXX
型式証明飛行規程
( 型 式 証 明 番 号 : No.68)
型式証明保有者
(リバティ・エアロスペース社)
135A-970-200-1
リ バ テ ィ 式 X L -2 型
平 成 22 年 3 月 30 日
変
変更番号
原
文
変更承認年月日
平成 22 年 3 月 30 日
更
状
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況
表
変
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理
由
新規設定
FAA APPROVED AIRPLANE FLIGHT M ANUAL
135 A-970-200 REVISION .B
Dat ed.8/18/2 009
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リ バ テ ィ 式 X L -2 型
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TCD 挟 み 込 み 状 況 表
TCD 番 号
挟み込み日
担当者
除去日
担当者
備考
(除去の根拠等)
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リ バ テ ィ 式 X L -2 型
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目
次
第 1 章
航 空 機 の 概 要 · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 1-1
第 2 章
航空機の限界事項 · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 2-1
第 3 章
非
常
操
作 · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 3-1
第 4 章
通
常
操
作(通常の場合における各種装置の操作方法) · 4-1
第 5 章
航 空 機 の 性 能 · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 5-1
第 6 章
重
第 7 章
航 空 機 と シ ス テ ム の 概 要 · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 7-1
第 8 章
航 空 機 の ハ ン ド リ ン グ 、 サ ー ビ ス 及 び メ ン テ ナ ン ス · 8-1
第 9 章
追 加 飛 行 規 程 · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 9-1
量
重
心 · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 6-1
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リバティ式
X L -2型
航
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平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
第 1 章
航空機の概要
目
次
序
文 ········································ 1− 3
航 空 機 の 三 面 図 ···································· 1− 4
概
要 ········································ 1− 5
諸
元 ········································ 1− 6
発
動
機 · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 1− 6
プ ロ ペ ラ · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 1− 6
燃
料 · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 1− 6
滑
油 · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 1− 7
滑 油 等 級 · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 1− 7
承 認 さ れ て い る 最 大 重 量 · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 1− 7
標準航空機重量 · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 1− 7
荷 重 特 性 · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 1− 7
キ ャ ビ ン 、 及 び 出 入 口 に 係 わ る 寸 法 · · · · · · · · · · · · · · 1− 7
貨物室、及び貨物の出し入れに係わる寸法 · · · · · · · · · · · 1− 7
記 号 、 略 語 、 及 び 用 語 · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 1− 9
対 気 速 度 に 関 す る 用 語 、 及 び 記 号 · · · · · · · · · · · · · · · · 1− 9
こ の 航 空 機 に 関 す る 略 語 · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 1− 10
気 象 に 関 す る 用 語 · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 1− 11
発 動 機 の 出 力 に 関 す る 用 語 · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 1− 11
航 空 機 の 性 能 、 及 び 飛 行 計 画 に 関 す る 用 語 · · · · · · · · · · · · 1− 11
重 量 、 及 び 重 心 位 置 に 関 す る 用 語 · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 1− 12
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航
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リバティ式
X L -2型
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第 1 章
航空機の概要
序
文
この飛行規程は航空法により記載しなければならない事項、並びにリバ
ティ・エアロスペース社が提供する追加データについても記載している。
第 1 章は航空機の基本データ、概要、及びこの飛行規程に使用している記号、
略語、並びに用語の定義、若しくは解説について記載している。
以下にこの飛行規程で使用している警告、注意、及び注記の定義につい
て記載する。
警
告
対処しなければ、人体に損傷を与えるか死に至る恐れの
ある操作手順、若しくは方法。
注 意
対処しなければ、装備機器に損傷を与えるか破損に至る
恐れのある操作手順、若しくは方法。
注 記
強調すべき操作手順、方法、状態など。
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リバティ式
X L -2型
航
空
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(2.64m)
航空機の三面図
(0.88m)
(1.32m)
(8.71m)
(8.83m)
図1
航空機の上面図
(1.75m) 2ブ レ ー ド
(1.77m)
図2
航空機の正面図
(6.19m)
(2.26m)
(1.44m)
図3
航空機の側面図(左)
1− 4
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リバティ式
X L -2型
航
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認
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概
要
航空機の製造者の氏名
リバティ・エアロスペース社
発動機型式
コンチネンタル式
プロペラ型式
MT Propeller 式
IOF-240-B 型
MT175R127−2Ca 型
耐 空 類 別
飛行機 普通 N
1− 5
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リバティ式
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諸
元
発
動
機
発動機の数 ···························································· 1
シリンダーの数 ························································ 4
発 動 機 製 造 会 社 ·············· テレダイン・コンチネンタル・モータース社
発 動 機 型 式 ····················· コ ン チ ネ ン タ ル 式 IOF-240-B 型
燃 料 供 給 方 式 ····································· 燃 料 噴 射 式
発 動 機 冷 却 方 式 ······································· 空 冷 式
発 動 機 タ イ プ ······················· 水 平 対 向 式 ピ ス ト ン 発 動 機
定格出力 ·············································· 1 2 5 H P @ 2 8 0 0 R P M
プ ロ ペ ラ
プ ロ ペ ラ 製 造 会 社 ··························· MT プロペラ・エンウック社
プ ロ ペ ラ 型 式 ························· MT Propeller 式 MT175R127-2Ca 型
ブ レ ー ド 数 ·························································· 2
プ ロ ペ ラ 直 径 ········································· 69 in(1.75 m)
プロペラ・タイプ ······················ 木/ファイバグラス製、固定ピッチ式
燃
料
全 容 量 ························ 29.5 U.S. Gallons (111.6Lit)
使 用 可 能 量 ······················ 28.0 U.S. Gallons (106Lit)
承 認 さ れ た 燃 料 等 級 ······················· 100LL 航 空 燃 料 (青 )
·························· 100 航 空 燃 料 (緑 )
警
告
未承認の燃料を使用すると発動機の損傷、若しくは故障
の原因となる。
注 記
最大の燃料補給量を確保するには、航空機を水平に駐機
すること。
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リバティ式
X L -2型
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空
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滑
油
滑 油 容 量 ····································· 6 U.S. Quarts
滑 油 等 級
全 て の 外 気 温 度 ·························· SAE20W50 又 は 20W60
外 気 温 度 40℉ (4℃ )以 下 の 場 合 ················ SAE30 又 は 15W50
外 気 温 度 40℉ (4℃ )以 上 の 場 合 ·························· SAE50
承認されている最大重量
最 大 離 陸 重 量 ···························· 1,750 lbs( 794kg)
最 大 着 陸 重 量 ···························· 1,750 lbs( 794kg)
最 大 貨 物 室 積 載 重 量 ························· 100 lbs( 45kg)
(重 量 重 心 位 置 限 界 に つ い て は 第 6 章 を 参 照 の こ と )
標準航空機重量
標 準 空 虚 重 量 ··························· 1,174lbs( 532.5kg)
最 大 有 効 積 載 量 ···························· 576 lbs( 261 ㎏ )
荷 重 特 性
翼 面 荷 重 ··································· 15.63 lbs/sq ft
馬 力 荷 重 ······································ 14.00 lbs/HP
キャビン、及び出入口に係わる寸法
キャビン内部、及び出入口ドア開放の寸法については、第 6 章に記載する。
貨物室、及び貨物の出し入れに係わる寸法
貨物室、及びそれらの特徴については次頁の図 4 を参照のこと。
注 記
最 大 貨 物 室 積 載 重 量 は 1 0 0 l b s ( 4 5 k g )。 拘 束 ネ ッ ト を
ブラケットに取付け、荷物を確実に固定した場合に限る。
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X L -2型
航
空
局
承
認
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拘 束 ネ ッ ト 固 定 用 ブ ラ ケ ッ ト ( 4箇 所 )
貨物室の床
前方
( 1.6 m)
床の点検孔蓋
(カーペットの下)
( 0.5 9m)
図 4
貨物室寸法
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空
局
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記号、略語、及び用語
対気速度に関する用語、及び記号
KCAS
ノット較正対気速度とは指示対気速度の位置、及び計器誤差を修
正 し た も の で 、 ノ ッ ト で 表 現 さ れ る 。 ノット較正対気速度は海面上の標
準大気で KTAS に 等 し い 。
KIAS
ノット指示対気速度とは対気速度計に示される速度で、ノットで
表現される。
KTAS
ノ ッ ト 真 大 気 速 度 と は KCAS を 温 度 、 及 び 高 度 に つ い て 修 正 し 、 撹
乱されていない大気に対してノットで表現される対気速度。
VA
設 計 運 動 速度 とは 機体構 造 に 過度な 荷 重 負担を 強 い る事無 し に 一杯に 、
若 し く は突然 に 操 舵でき る 最 大速度 。
V FE
最 大 フ ラ ップ 下 げ 速 度と は フ ラップ を 規 定され た 位 置に下 げ た 状態で 許
容 さ れ る最大 速 度 。
VNO
構 造 上 の 最大 巡 航 速 度 と は 静 穏大気 中 を 慎重に 飛 行 する場 合 を 除き超 過
し て は ならな い 速 度。
VNE
超過禁止速度とは如何なる場合にも超えてはならない限界速度。
VS
失速速度、若しくは最小定常飛行速度とは飛行機を操縦出来る最
小速度。
VSO
失速速度、若しくは最小定常飛行速度とは最大重量で最前方重心
位置での着陸形態において操縦可能な最小速度。
VX
最良上昇角速度とは単位水平距離で最大の高度が得られる速度。
VY
最良上昇率速度とは単位時間で最大の高度が得られる速度。
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空
局
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この航空機に関する略語
AC
ACU
ALT
BAT
BPMS
CHT
COM
DC
EBAT FL
ECU
EGT
ELT
FADEC
GPS
HSA
IMC
INSTR
L (PORT)
MFD
NAV
PMP
PPWR FL
R (STARBORD)
SPSC
SSA
STN
V
VOR
WOT
XPONDER
交流
オルタネータ・コントロール・ユニット
オルタネータ
バッテリー
ブースト・ポンプ・モード・スイッチ
シリンダー・ヘッド温度
航空機用無線機
直流
エ マ ー ジ ェ ン シ ィ ( セ カ ン ダ リ ー )・ バ ッ テ リ ー の 故 障
エレクトリック・コントロール・ユニット
排気ガス温度
航空機用救命無線機
フル・オーソリティ・デジタル・エンジン・コントロール
グローバル・ポジショニング・システム
ヘルス・ステータス・アナンシエータ
計器気象状態
インストゥルメント
左
マ ル チ -フ ァ ン ク シ ョ ン ・ デ ィ ス プ レ イ
ナビゲーション
ポンプ(燃料ポンプ)
プライマリー・パワーの故障
右
セカンダリー・パワー・ソース・サーキット
スピード・センサー・アッセンブリ
ステーション
電圧
VHF オ ム ニ -デ ィ レ ク シ ョ ナ ル ・ レ ン ジ
ワイド・オープン・スロットル(フル・スロットル)
トランスポンダ
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空
局
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気象に関する用語
OAT
外 気 温 度 と は 自 由 大 気 の 静 止 温 度 。 摂 氏 (℃ )又 は 華 氏 (℉ )の い
ずれかで表す。
標 準 温 度 と は 海 面 上 で の 温 度 が 1 5 ℃ で か つ 1 , 0 0 0 ft に つ き - 2 ℃ で あ る こ と 。
気 圧 高 度 と は 気 圧 計 の 高 度 目 盛 を 29.92in.Hg.(1013mb)にセットしたときに指
示される高度をいう。
発動機の出力に関する用語
BHP
ブレーキ馬力とは発動機により発生された出力をいう。
RPM
レボリューション・パー・ミニッツとは発動機、及びプロペラの
回転速度をいう。
ス タ テ ィ ッ ク RPM
度をいう。
psi
地上でのフル・スロットルで試運転中の発動機回転速
ポンド・パー・スクエア・インチ
航空機の性能、及び飛行計画に関する用語
実証された横風速度
飛行試験において離陸、及び着陸中に充分な操縦
性が実証された横風速度をいう。この値は横風の限界速度ではない。
使用可能燃料
飛行計画に使用できる燃料。
使用不能燃料
飛行に使用できない燃料量。
ガ ロ ン ・ パ ー ・ ア ワ ー (GPH)
で表示。
単位時間当りに消費された燃料量をガロン
フ ィ ー ト ・ パ ー ・ ミ ニ ッ ツ (fpm)
表示。
G
1 分間当りの移動距離をフィートで
地 球 の 重 力 ( 1g ) に よ り 生 じ る 加 速 度 。
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空
局
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重量、及び重心位置に関する用語
レファレンス・データムとは重心位置計算のために、横方向距離を計測す
るための架空の基準線をいう。
ステーションとはレファレンス・データム(基準線)からの距離で示される胴体
に沿った位置。
ア ー ム と は 基 準 線 か ら 品 目 の 重 心 位 置 ( C.G.)ま で の 水 平 距 離
モーメントとは重量にそのア−ムを乗じて得られる。
( こ の 飛 行 規 程 で は 数 字 の 桁 数 を 簡 単 に す る た め に モーメントを常に 1,000
で割った値を使用する。)
重 心 (C.G)と は 航 空 機 を 吊 し た 場 合 に バ ラ ン ス が 取 れ る 点 。 基 準 線 か ら の
距離はモ−メントの合計を総重量で割ることにより得られる。
C . G ア ー ム と は 航 空 機 の個々のモ−メントを加算し、そ の 合 計 を 総 重 量 で 割 る
ことにより得られる。
C.G 限 界 と は 航 空 機 が 与 え ら れ た 重 量 で 運 航 す る 場 合 に 守 ら ね ば な ら な い
重心位置範囲の末端。
標準空虚重量とは使用不能燃料、全作動油量、及び全滑油を含んだ標準機
体の重量。
基本空虚重量とは標準空虚重量に任意装備の機器重量を加えた重量。
有効積載量とはランプ重量と基本空虚重量との差。
空 力 平 均 翼 弦 (MAC)と は 飛 行 範 囲 を 通 し て 主 翼 に 発 す る ピ ッ チ ン グ ・ モ ー
メントが同じになる仮想翼型の翼弦を云う。ウイング面積をウイング・ス
パンで割ることにより得られる。
最 大 ラ ン プ 重 量 と は 地上での運用に承認された最大重量で発動機始動、地上
滑走、及び試運転のための燃料を含む。
最大離陸重量とは離陸滑走を始めるに承認された最大重量。
最大着陸重量とは着陸時の接地に承認された最大重量。
風袋と は 重 量 測 定 時 の 計 測 値 に 含 ま れ る チ ョ ー ク 、 ブ ロ ッ ク 、 ス タ ン ド 等 の 重
量。風袋は実際(正味)の 重 量 を 算 定 す る た め に 秤 の 読 み か ら 差 し 引 く 。
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第 2 章
航空機の限界事項
目
次
序
文 ········································· 2− 3
対気速度限界 · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 2 − 4
対気速度計の標識 · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 2 − 4
動力装置の限界 · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 2 − 5
運
用 ····································· 2− 5
シリンダー・ヘッド温度限界 · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 2 − 5
プ ロ ペ ラ ········································· 2− 5
動力装置計器の標識 · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 2 − 6
航 空 機 限 界 ········································· 2− 7
重 量 限 界 ····································· 2− 7
重量、及び重心位置限界 · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 2 − 7
運 動 限 界 ····································· 2− 8
飛行荷重倍数 · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 2 − 8
運用様式限界 · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 2 − 8
着
氷 ····································· 2− 8
燃 料 限 界 ····································· 2− 8
運用高度限界 · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 2 − 9
フ ラ ッ プ 限 界 ··································· 2− 9
搭 乗 者 限 界 ····································· 2− 9
喫
煙 ····································· 2− 9
標
識 ········································ 2− 10
運用別装備品表 · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 2 − 1 5
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空
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第 2 章
航空機の限界事項
序
文
第 2 章は航空機、発動機、標準的なシステム、及び標準装備品を安全に運用
するための限界事項、計器標識、並びにその他の標識について記載している。
第 2 章、及び第 9 章(追加飛行規程)に記載した限界事項は国土交通省航空
局により承認されている。
国土交通省航空局は運用限界等指定書において、この章に示す運用限界を航
空機の運用限界として指定している。
注 記
任意装備を追加した航空機に必要な限界事項、運用手順、
性能データ、若しくはその他の情報は、この飛行規程の
第 9 章を参照すること。
リ バ テ ィ 式 XL-2 型 航 空 機 は 米 国 連 邦 航 空 局 型 式 証 明 ( 型 式 証 明 番 号
No.A00008DE) を 取 得 し 、 ま た 国 土 交 通 省 航 空 局 型 式 証 明 ( 型 式 証 明 番 号
No.68) の も と 、 耐 空 類 別 飛 行 機 普 通 N と し て 証 明 さ れ て い る 。
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対気速度限界
対気速度限界については表 1 を参照のこと。
略語
速
度
KIAS
VNE
超過禁止速度
157
VNO
構造上の最大巡航速度
122
1,750lbs( 794kg) で の
設計運動速度
VA
VFE
最大フラップ下げ速度
表 1
100
86
対気速度限界
対気速度計の標識
対気速度計の標識、及びカラー・コードの表示については表 2 を参照のこと。
標
識
KIAS
意
白色弧線
44-86
フラップ下げの運用範囲。
緑色弧線
50-122
常用運用範囲。
黄色弧線
122-157
静穏大気中に限り、慎重に飛行しな
ければならない範囲。
赤色放射線
157
いかなる場合も超えてはならない
限界速度。
表 2
対気速度計の標識
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味
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動力装置の限界
発 動 機 製 造 会 社 ···· テ レ ダ イ ン ・ コ ン チ ネ ン タ ル ・ モ ー タ ー ス 社
発 動 機 型 式 ····································· IOF-240-B型
定 格 出 力 ································· 125BHP at 2800RPM
運
用
:
最大回転速度 · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 2 8 0 0 R P M
最小回転速度 · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 8 2 5 R P M
滑油限界:
最大滑油温度 · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 2 4 0 ℉ ( 1 1 5 . 6 ℃ )
最大連続運用滑油温度 · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 2 2 0 ℉ ( 1 0 4 . 4 ℃ )
離陸時最小滑油温度 · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 7 5 ℉ ( 2 3 . 9 ℃ )
運用滑油温度範囲 · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 1 7 0 - 2 0 0 ℉ ( 7 6 . 6 7 - 9 3 . 3 3 ℃ )
最小滑油圧力(アイドル回転時) · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 1 0 p s i
常用運用時の滑油圧力 · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 30- 60psi
シリンダー・ヘッド温度限界:
離陸時最小温度 · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 2 4 0 ℉ ( 1 1 5 . 6 ℃ )
推奨運用範囲温度 · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 3 4 0 - 4 2 0 ℉ ( 1 7 1 . 1 - 2 1 5 . 6 ℃ )
最大許容温度 · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 4 6 0 ℉ ( 2 3 7 . 8 ℃ )
燃料、及び滑油等級:
燃料等級 · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 1 0 0 L L 航 空 燃 料 ( 青 )
100 航 空 燃 料 (緑 )
滑油等級 · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 全 て の 外 気 温 度 S A E 2 0 W 5 0 又 は 2 0 W 6 0
外 気 温 度 40℉ ( 4℃ ) 以 下 の 場 合 SAE30又 は 15W50
外 気 温 度 40℉ ( 4℃ ) 以 上 の 場 合 SAE50
プ ロ ペ ラ
プ ロ ペ ラ 製 造 会 社 ·························· MT プロペラ・エンウック社
プ ロ ペ ラ 型 式 ······································· MT175R127−2Ca 型
ブ レ ー ド 数 ························································· 2
プ ロ ペ ラ 直 径 ································· 69in (1.75m )
プ ロ ペ ラ ・ タ イ プ ········· 木 /フ ァ イ バ グ ラ ス 製 、 固 定 ピ ッ チ 式
警
告
FADEC HSA の 警 報 灯 が 点 灯 し て い る 場 合 に は 、 飛 行 し て は
ならない。
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P/N
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X L -2型
航
空
局
承
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平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
動力装置計器の標識
動力装置計器の標識、及びカラー・コードの表示については表 3 を参照のこ
と。
計
器
赤色放射線
(最小)
緑色弧線
(通常)
黄色弧線
(注意)
赤色放射線
(最大)
-
850-2800
-
2800
-
0-100
-
101
-
100-220
221-239
240
回 転 計 (rpm)
パーセント・
パ ワ ー (%BHP)
滑油温度
(℉ )
滑油圧力
(psi)
シリンダー・
ヘッド温度
(℉ )
燃料圧力
(psi)
排気ガス温度
(℉ )
マニホールド
圧 力 (In-Hg)
10
30-60
11-29
61-97
98
240
240-420
421-459
460
19
25-98
20-24
99
-
1000-1675
-
-
-
15.0-29.5
29.6-35.0
-
電 流 計 (amps)
-
0-48
49-59
60
電圧計
(volts)
11.2
12.0-14.3
11.3-11.9
14.4-14.6
14.7
燃料計
( Gal)
0
( 1 . 5 Ga l
Un u sa bl e )
-
-
-
表 3
動力装置計器の標識
2− 6
P/N
135A-97 0-200-1
IR
リバティ式
X L -2型
航
空
局
承
認
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
航空機限界
重 量 限 界
最 大 ラ ン プ 重 量 ······························ 1,750lbs(794kg)
最 大 離 陸 重 量 ································ 1,750lbs(794kg)
最 大 着 陸 重 量 ································ 1,750lbs(794kg)
貨 物 室 最 大 積 載 重 量 ····························· 100lbs(45kg)
重量、及び重心位置限界
前 方 ············ 1,598lbs(725kg)で 基 準 線 後 方 81.00in(2.05m )
中 間 ············· 1,750lbs(794kg)で 基 準 線 後 方 83.00in(2.1m )
後 方 ············· 1,750lbs(794kg)で 基 準 線 後 方 86.75in(2.2m )
基 準 線 0.0(STN: 0.0)は 航 空 機 の 垂 直 ロ ー ル オ ー バ ー ・ フ ー プ ( キ ャ ビ ン 開
放 時 の 最 前 部 ) の 前 方 70.75in(1.79m )に あ る 。 図 2-1 参 照 。
基準線
0.0
(1.79m )
図 2-1
基準線の位置
2− 7
P/N
135A-97 0-200-1
IR
リバティ式
X L -2型
航
空
局
承
認
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
運 動 限 界
この航空機は耐空類別 飛行機普通 N として認められており、スピンを含
む曲技飛行は禁止されている。通常飛行に加え、失速、レージ・エイト、
シ ャ ン デ ル 、 及 び バ ン ク 角 が 60 度 を 越 え な い 旋 回 は 可 能 で あ る 。 推 奨 開
始速度は以下のとおり。
シ ャ ン デ ル ······································ 100 KIAS
レ ー ジ ・ エ イ ト ·································· 100 KIAS
ス テ ィ ー プ ・ タ ー ン ······························ 100 KIAS
ス ト ー ル ···································· ゆ っ く り 減 速
飛行荷重倍数
荷重倍数
フラップ上げ
フラップ下げ
正
3.8 G
2 .0 G
負
-1.52G
0.0G
表 4
飛行荷重倍数
運用様式限界
この航空機は必要な装備を施した場合、次の運用様式に適する。
1.
計器飛行方式による飛行
2.
計器飛行
3.
計器航法による飛行
4.
計器航法による飛行以外の有視界飛行
5.
夜間飛行
6.
昼間飛行
7.
高高度飛行
適 合 す る 運 用 様 式 の 判 定 は 2-15 頁 に 記 載 し て い る 運 用 様 式 限 界 判 定 表 を
参照すること。
着
氷
着氷気象状態における飛行は禁止。
燃 料 限 界
全 容 量 ····································· 29.5 US Gallons
使 用 可 能 量 ( 全 飛 行 状 態 で ) ··················· 28 US Gallons
使 用 不 能 量 ·································· 1.5 US Gallons
2− 8
P/N
135A-97 0-200-1
IR
リバティ式
X L -2型
航
空
局
承
認
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
運用高度限界
最 大 運 用 高 度 ·························· 12,500 ft( 3,800m )
注 記
高高度飛行を行う場合には、酸素供給装置が必要である。
搭乗者限界
最 大 2名
操縦士 1 名で飛行する場合には、非常時に於ける飛行対処(エマージェ
ンシー・ハンマー、消火器等の使用)のため左席に搭乗すること。
フラップ限界
承 認 さ れ た 離 陸 時 位 置 : 10°
注 記
性 能 デ ー タ は フ ラ ッ プ 10°で の み 記 載 し て い る 。
承 認 さ れ た 着 陸 時 位 置 : 0°、 10°、 若 し く は 30°
注 記
性 能 デ ー タ は フ ラ ッ プ 30°で の み 記 載 し て い る 。
喫
煙
この航空機の機内は禁煙となっている。
装
備
品
次の装備品が装備されていること。
・失速警報装置
・シリンダー・ヘッド温度計
2− 9
P/N
135A-97 0-200-1
IR
リバティ式
X L -2型
航
空
局
承
認
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
標
識
以下に示す位置に指定する標識を表示すること。
操縦士の目視可能な場所:
こ の 飛 行 規 程 の 標 識 、 及 び 掲 示 板 は 、 耐 空 類 別 飛 行 機 普 通 Nと
して運用する場合の運用限界を記載したものである。本航空機
をこの耐空類別で運用する場合に適合しなければならないその
他の運用限界は、飛行規程に記載されている。
きりもみを含む全ての曲技飛行を禁止する。
この航空機は、必要な装備を施した場合、次の運用様式に適する。
計器飛行方式による飛行
計器飛行
計器航法による飛行
計器航法による飛行以外の有視界飛行
夜間飛行
昼間飛行
高高度飛行
計器板上、対気速度計付近:
VA=100 KNOTS
FADEC PWR A 、 及 び B ス イ ッ チ 上 :
胴 体 外 側 下 部 の 各 FUEL DRAIN 付 近 :
FUEL DRAIN
胴 体 外 側 下 部 の 各 FUEL TANK VENT 付 近 :
FUEL
TANK VENT
2− 10
P/N
135A-97 0-200-1
IR
リバティ式
X L -2型
航
空
局
承
認
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
VM1000 下 部 :
850RPMか ら 900RPM間 で の
長時間の運転は避けること
センター・コンソール表面:
禁
煙
各センター・コンソールのヒーター・ベント(アジャスタブル・レグ・ベン
ト)上:
ウィンドシールドの曇りを取る場合には、
ベント(アジャスタブル・レグ・ベント)
の通気孔を閉じること
上部カウリング内部、防火壁後方のハイドロリック・フルード・リザー
バー付近:
HYDRAULIC FLUID
MIL-H-5606
マグネチック・コンパス付近:
Calibrated With Radio( s) ON
For
N
30
60
E 120
150
Steer
For
S
210
240
W
300
360
Steer
Date
各 ド ア の キ ャ ノ ピ ー ・ リ リ ー ス ・ レ バ ー 下 方 ( 赤 色 ):
キャノピー・リリース
飛行中に開けてはならない
各 ド ア の キ ャ ノ ピ ー 外 側 透 明 部 分 の 下 方 ( 赤 色 ):
救出時:窓を割って取外す
2− 11
P/N
135A-97 0-200-1
IR
リバティ式
X L -2型
航
空
局
承
認
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
各 ド ア の キ ャ ノ ピ ー ・ リ リ ー ス ・ レ バ ー 下 方 ( 赤 色 ):
閉
閉
開
開
各ドアのベント・パネルは任意装備品である。次の 2 枚の標識はベント・
パ ネ ル を 装 備 し た 航 空 機 に 適 用 さ れ る 。( 標 識 は 各 キ ャ ノ ピ ー ・ ベ ン ト ・
パ ネ ル 内 側 に 各 々 2 枚 ず つ 貼 付 す る 。):
ドア・ベント・パネルは
必要時以外閉じておくこと
50 KNOTS 以 上
で開けてはならない
右 座 席 後 部 の 開 口 部 上 方 ( 赤 色 ):
エマージェンシィ・セーフティー・ハンマー
右座席後部の開口部下方:
飛行規程はこの背当て内に搭載している
左右両座席後部の開口部下方:
SOFT GOODS ONLY
2 LBS MAX
貨 物 室 の ク ロ ー ズ ア ウ ト ・ パ ネ ル の 表 面 ( 2 個 の 標 識 ):
航 空 機 用 救 命 無 線 機 ( ELT) は こ の カ バ ー の 内 側
に 搭 載 し て い る 。 航 空 法 施 行 規 則 第 1 5 1 条 に より、
定期的に点検しなければならない
貨物室最大積載重量
100LBS( 45kg)
重量重心位置算定の詳細な荷重、及び貨物
の固縛については飛行規程を参照のこと
2− 12
P/N
135A-97 0-200-1
IR
リバティ式
X L -2型
航
空
局
承
認
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
貨物室のクローズアウト・パネルの後方、ミッド・ヒューズレージ・バル
クヘッド表面:
貨 物 室 の ク ロ ー ズ ア ウ ト ・ パ ネ ル の 裏 面 、 K001、 及 び K002 リ レ ー 付 近 :
左 右 ド ア の 外 側 、 キ ャ ノ ピ ー ・ リ リ ー ス ・ レ バ ー 付 近 ( 赤 色 ):
閉
閉
開
開
2− 13
P/N
135A-97 0-200-1
IR
リバティ式
X L -2型
航
空
局
承
認
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
胴体外側燃料キャップ周囲:
胴体外側燃料キャップ下方部:
航 空 燃 料 等 級 100LL/100
燃料容量
全容量
29.5 US.GALS
使用可能量
28.0 US.GALS
給油の前にグランドをとる事
FUEL DRAINは 胴 体 下 面 に あ る
ウイング・フラップの表面、貨物室内の燃料給油ホース・カバー上部表
面:
ラダー、エルロン、及びエレベータの両表面:
滑油給油ドアの内側:
滑
油
滑油容量
6 U S QUARTS
滑油タイプは
飛行規程参照
左右胴体外側、ベリーパネルの前方:
警
告
プロペラの回転中
航空機への乗降を
してはならない
2− 14
P/N
135A-97 0-200-1
IR
リバティ式
X L -2型
航
空
局
承
認
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
運用別装備品表
運用様式限界等判定表(運用様式の区分ごとに必要な装置等)
運
装
置
等
最低数量
A
B
ジャイロ式姿勢指示器
1(注2)
○
○
ジャイロ式方向指示器
1
○
○
1(注3)
○
○
1
○
○
ジャイロ式旋回計
すべり計
精密高度計
用
様
式
C
D
E
○
○
1
○
○
1(注2)
○
○
外気温度計
1
○
○
○
秒刻み時計
1
○
○
○
機 上 DME 装 置
1(注4)
○
○
○
方 向 探 知 器 、 VOR 受 信 装 置
機上タカン装置
1(注2)
注5
○
注6
○
注6
○
ピトー管凍結防止装置付速度計
航空灯
G
H
○
注7
○
衝突防止灯
凍結防止装置
酸素供給装置
F
分
注8
○
1(注2)
昇降計
区
○
( 注 1)
○
なお、以上に掲げる装備品等に限らず、航空法施行規則等による装備要件に
ついても、これを遵守する必要がある。
2− 15
P/N
135A-97 0-200-1
IR
リバティ式
X L -2型
航
空
局
承
認
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
運用様式区分
A 計器飛行方式による飛行(管制の指示に常時従う飛行)
B 計器飛行(計器気象状態における飛行)
C 計 器 航 法 に よ る 飛 行 ( 有 視 界 気 象 状 態 で 規 則 第 66 条 に 定 め る 距 離 、 若
しくは時間をこえて行う雲上、若しくは洋上飛行)
D 計器航法による飛行以外の有視界飛行
E 夜間飛行
F 昼間飛行
G 着氷気象状態における飛行(型式証明で認められたもの)
H 高 々 度 飛 行 ( 3,000m 以 上 の 高 度 )
( 注 1) 酸 素 供 給 装 置 と し て 次 の 容 量 を 有 す る も の 。
( 1) 与 圧 装 置 を 有 し な い 航 空 機
( イ ) 3,000m か ら 4,000m ま で の 高 度 で 飛 行 す る 場 合 は 、
当 該 飛 行 に 係 る 飛 行 時 間 か ら 30 分 を 減 じ た 飛 行 時 間 中
航空機乗組員全員が必要とする量。
( ロ ) 4,000m を こ え る 高 度 で 飛 行 す る 場 合 は 、 当 該 飛 行 に
係る飛行時間中搭乗者全員が必要とする量。
( 2) 与 圧 装 置 を 有 す る 航 空 機
3,000m を こ え る 高 度 で 飛 行 す る 場 合 に 限 り 、 当 該 飛 行 に
か か わ る 高 度 の 最 高 の 予 定 高 度 か ら 3,000m の 高 度 に 達 す る
ま で の 飛 行 時 間 中 航 空 機 乗 組 員 全 員 が 必 要 と す る 量 。( 航 行
の 安 全 上 4,000m を こ え る 高 度 で 飛 行 を 継 続 す る 必 要 が あ る
場合は、当該飛行を継続する時間中搭乗者全員が必要とする
量を加えた量)
( 注 2) 航 空 運 送 事 業 の 用 に 供 す る 最 大 離 陸 重 量 が 5,700kg を 超 え る
飛行機あっては 2 である。
( 注 3) 航 空 機 の あ ら ゆ る 姿 勢 を 指 示 す る こ と が で き る ジ ャ イ ロ 式 姿
勢指示器を装備している航空機にあっては装備しなくてもよい。
( 注 4) 航 空 運 送 事 業 の 用 に 供 す る 最 大 離 陸 重 量 が 5,700kg を 超 え る
飛 行 機 ( VOR 受 信 装 置 を 装 備 し な け れ ば な ら な い こ と と さ れ て
いるものに限る)以外の航空機にあっては装備しなくてもよい。
( 注 5) 方 向 探 知 器 、 VOR 受 信 装 置 、 機 上 タ カ ン 装 置 の う ち 、 そ の 飛 行
に 係 る 飛 行 の 経 路 に 応 じ 、 当 該 飛 行 の 経 路 を 構 成 す る NDB、
VOR、 若 し く は タ カ ン か ら の 電 波 を 受 信 す る た め の も の 。
( 注 6) 方 向 探 知 器 、 VOR 受 信 装 置 、 機 上 タ カ ン 装 置 の う ち 、 そ の 飛 行
中 常 時 、 NDB、 VOR、 若 し く は タ カ ン か ら の 電 波 を 受 信 す る こ と
が可能となるもの。
( 注 7) 最 大 離 陸 重 量 5,700kg 以 上 の 航 空 機 、 及 び 平 成 15 年 1 月 17
日 以 降 新 た に 耐 空 証 明 を 取 得 す る 最 大 離 陸 重 量 5,700kg 未 満 の
航空機は必要。
( 注 8 ) 航 空 局 長 達 、 空 航 第 5 5 1 号 (昭和 46 年 12 月 9 日)「 高 度 計 の 規
格 に つ い て 」 に よ り 高 度 16,000FT 以 上 の 場 合 必 要 と な る 。
2− 16
P/N
135A-97 0-200-1
IR
リバティ式
X L -2型
航
空
局
承
認
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
第 3 章
非 常 操 作
目
次
序
文 ········································· 3− 3
非 常 運 用 時 の 対 気 速 度 ······························· 3− 3
地 上 で の 非 常 事 態 ··································· 3− 4
始 動 中 の 発 動 機 火 災 ····························· 3− 4
離 陸 滑 走 中 の 発 動 機 故 障 ························· 3− 4
飛 行 中 で の 非 常 事 態 ································· 3− 5
離 陸 後 の 発 動 機 故 障 ····························· 3− 5
飛 行 中 の 発 動 機 故 障 ····························· 3− 5
発 動 機 不 調 ····································· 3− 6
飛 行 中 の 発 動 機 火 災 ····························· 3− 6
飛 行 中 の キ ャ ビ ン 火 災 ··························· 3− 6
煙 、 及 び 発 煙 の 除 去 ···························· 3− 10
滑 油 圧 力 の 低 下 ································ 3− 10
不 良 気 象 中 で の 180°旋 回 ······················ 3− 10
着 氷 気 象 状 態 に 遭 遇 し た 場 合 ···················· 3− 11
計 器 気 象 状 態 に 遭 遇 し た 場 合 ···················· 3− 11
落 雷 に 遭 遇 し た 場 合 ···························· 3− 11
飛 行 中 に ド ア が 開 い た 場 合 ······················ 3− 12
ス
ピ
ン ···································· 3− 12
非 常 降 下 ···································· 3− 12
非 常 着 陸 ········································ 3− 13
不時着( 発 動 機 停 止 ) · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 3 − 1 3
不 時 着 水 ···································· 3− 14
メイン・タイヤがパンクした状態での着陸 · · · · · · · · · · · · · · 3 − 1 5
ノーズ・タイヤがパンクした状態での着陸 · · · · · · · · · · · · · · 3 − 1 5
エレベータが効かない状態での着陸 · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 3 − 1 6
エ レ ベ ー タ ・ ト リ ム が 動 か な い 状 態 で の 着 陸 ······ 3− 16
系 統 故 障 ········································ 3− 17
エ レ ベ ー タ ・ ト リ ム の 不 作 動 ···················· 3− 17
発 動 機 計 器 の 系 統 故 障 ·························· 3− 17
HSA 警 報 灯 の 点 灯 ································ 3− 17
HSAの EBAT FL 注意灯、及び PPWR FL 警報灯が点灯した場合 · · · · · 3 − 1 7
HSAの EBAT FL 注 意 灯 が 点 灯 し た 場 合 ········· 3− 18
HSAの 赤 色 FADEC WARN 警 報 灯 が 点 灯 し た 場 合 · · · · · 3 − 1 8
3− 1
P/N
135A-97 0-200-1
IR
リバティ式
X L -2型
航
空
局
承
認
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
HSAの黄色 FADEC CAUTION 注意灯が点灯した場合 · · · · ·
HSAの FUEL PMP 注 意 灯 が 点 灯 し た 場 合 ·······
電 気 系 統 の 故 障 ·······························
電 圧 計 の 指 示 が 高 い 場 合 ·······················
電 圧 計 の 指 示 が 低 下 し た 場 合 ···················
電 圧 計 が 赤 色 弧 線 を 指 示 し た 場 合 ···············
ALT FAIL 注 意 灯 が 点 灯 し た 場 合 ············
ピ ト ー ・ ス タ テ ィ ッ ク 系 統 の 故 障 ····················
ス タ テ ィ ッ ク ・ ソ ー ス が 閉 塞 し た 場 合 ···········
ピ ト ー ・ チ ュ ー ブ が 閉 塞 し た 場 合 ···············
3− 2
P/N
135A-97 0-200-1
IR
3− 18
3− 19
3− 19
3− 19
3− 19
3− 19
3− 20
3− 21
3− 21
3− 21
リバティ式
X L -2型
航
空
局
承
認
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
第
3 章
非 常 操 作
序
文
この章には非常時の対処すべき操作手順、及びその内容が記載してある。
整備、及び飛行前点検が確実に実施されている限り、機能不良による非常
事態の発生は極めて稀である。慎重かつ入念な事前の飛行計画、及び適切
な判断は航路、並びに気象に係る非常事態を最小限に抑えることができる。
この飛行規程の警告、及び操作手順は直ちに遂行できるように精通するか、
若しくは
記憶する項目
である。これらは操作手順を見ることなく直ち
に実行できるように記憶すべき項目である。
速やかに着陸すること
は気象状況、非常事態の程度、その他の要因に
もよるが、近隣の空港まで飛行を続けられることを意味する。
直ちに着陸すること
は、安全性を確保した上で早急かつ迅速に着陸し
なければならないことを意味する。気象状態、非常事態の程度、その他の
要因に係らず、例えその場所が空港ではないとしても、操縦士が航空機を
安全に着陸させられると判断した場合に、近くの適切な平地を選んで着陸
すること。
航 空 機 用 無 線 機 、 及 び 航 空 機 用 救 命 無 線 機 (ELT)に 係 わ る 非 常 操 作 手 順 は 第
9章 に 記 載 さ れ て い る 。
非常運用時の対気速度
運動速度:
1,750lbs (794kg) ······························· 100 KIAS
最良滑空速度:
1,750lbs (794kg) ································ 69 KIAS
発動機出力を失った非常進入速度:
フ ラ ッ プ 上 げ ···································· 69 KIAS
フ ラ ッ プ 30° ··································· 65 KIAS
3− 3
P/N
135A-97 0-200-1
IR
リバティ式
X L -2型
航
空
局
承
認
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
地上での非常事態
始動中の発動機火災
1. イ グ ニ ッ シ ョ ン ・ ス イ ッ チ ·························· START
2. 発 動 機 を ス タ ー ト さ せ 、 炎 、 及 び 溜 ま っ た 燃 料 が 発 動 機 に 吸
い込まれるよう発動機の始動を続ける。
発動機が始動した場合:
1. 出 力 ············ 1700 RPM( 状 況 が 許 す な ら ば 、 最 高 2分 間 )
2. 発 動 機 ······························· 停 止 ( 損 傷 を 検 査 )
発動機が始動しなかった場合:
1. イ グ ニ ッ シ ョ ン ・ ス イ ッ チ ·························· START
2. ス ロ ッ ト ル ······································· 最 前 方
3. FADEC A、 及 び B PWR ス イ ッ チ ························ OFF
4. 燃 料 セ レ ク タ ・ バ ル ブ ············ OFF( ノ ブ を 引 い て 廻 す )
5. ク ラ ン キ ン グ ································· 停 止 を 確 認
6. イ グ ニ ッ シ ョ ン ・ ス イ ッ チ ···························· OFF
7. マ ス タ ー ・ ス イ ッ チ ·································· OFF
8. 航 空 機 ········································· 避 難 す る
9. 火 災 ················· 消 火 ( 必 要 に よ り 消 火 器 を 使 用 す る )
10. 火 災 の 損 傷 ········································ 検 査
離陸滑走中の発動機故障
(離陸中止手順)
1. ス ロ ッ ト ル ········································· IDLE
2. ブ レ ー キ ··········································· 作 動
3. 航 空 機 の 停 止 後 :
4. イ グ ニ ッ シ ョ ン ・ ス イ ッ チ ···························· OFF
5. FADEC A、 及 び B PWR ス イ ッ チ ························ OFF
6. マ ス タ ー ・ ス イ ッ チ ·································· OFF
7. 燃 料 セ レ ク タ ・ バ ル ブ ············ OFF( ノ ブ を 引 い て 廻 す )
3− 4
P/N
135A-97 0-200-1
IR
リバティ式
X L -2型
航
空
局
承
認
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
飛行中での非常事態
離陸後の発動機故障
1 . 最良滑空速度、若しくは着陸速度(適切な速度で) · · · · · · · · · · · 6 9 K I A S
2. フ ラ ッ プ ··································· 必 要 に 応 じ て
時間が許すならば:
1. イ グ ニ ッ シ ョ ン ・ ス イ ッ チ ···························· OFF
2. FADEC A、 及 び B PWR ス イ ッ チ ························ OFF
3. マ ス タ ー ・ ス イ ッ チ ·································· OFF
4. ス ロ ッ ト ル ········································· IDLE
5. 燃 料 セ レ ク タ ・ バ ル ブ ············ OFF( ノ ブ を 引 い て 廻 す )
6. シ ー ト ベ ル ト 、 及 び シ ョ ル ダ ー ・ ハ ー ネ ス ····· 確 実 に 締 め る
飛行中の発動機故障
(原 因 探 求 / 再 始 動 手 順 )
十分に安全な高度で発動機が故障した場合には、適切な着陸場所に向う
ために旋回している間、航空機のコントロールと最良滑空速度を維持す
ることが重要である。操縦士が発動機故障の原因を特定し、時間的余裕
と十分な高度がある場合には、再始動を試みる。
適切な着陸場所へ向かうために航空機の最良滑空速度が維持出来ない場
合 に は 、 再 始 動 を 行 っ て は な ら な い 。 不 時 着 の 操 作 手 順 (3-13頁 )を 遂 行
するために十分な時間を残して再始動を断念しなければならない。
1. 最 良 滑 空 速 度 ····································· 69KIAS
2. 燃 料 セ レ ク タ ・ バ ル ブ ······················· ONを チ ェ ッ ク
3. ス ロ ッ ト ル ································· 3/4 イ ン チ 開
4. 燃 料 ブ ー ス ト ・ ポ ン プ ・ モ ー ド ・ ス イ ッ チ ··············· ON
5. FADEC A、 及 び B PWR ス イ ッ チ ··········· 同 時 に リ サ イ ク ル
6. イ グ ニ ッ シ ョ ン ・ ス イ ッ チ ················· BOTHを チ ェ ッ ク
7. イ グ ニ ッ シ ョ ン ・ ス イ ッ チ
( プ ロ ペ ラ が ウ ィ ン ド ミ ル し て い な け れ ば ) ·········· START
8. ス ロ ッ ト ル ··················· 最 良 な 発 動 機 回 転 速 度 に 調 整
9. プ ロ ペ ラ が ウ ィ ン ド ミ ル し て い れ ば 、 必 要 に 応 じ て ス テ ッ プ 2.
か ら 6.を 繰 り 返 す 。
10.発 動 機 が 始 動 し な い 場 合 に は 、 不 時 着 の 操 作 手 順 。 (3-13頁 )
を遂行する。
3− 5
P/N
135A-97 0-200-1
IR
リバティ式
X L -2型
航
空
局
承
認
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
発動機不調
発動機不調は点火系統(不点火、点火栓の汚染等)に起因する場合が多
く、燃料噴射系統(燃料噴射装置の詰まり、若しくは故障等)に起因す
る場合は少ない。
1. 燃 料 ブ ー ス ト ・ ポ ン プ ・ モ ー ド ・ ス イ ッ チ ··············· ON
2. 燃 料 セ レ ク タ ・ バ ル ブ ······················· ONを チ ェ ッ ク
3. オ ル タ ネ ー ト ・ イ ン ダ ク シ ョ ン ・ エ ア ············· 引 い て ON
4 . イ グ ニ ッ シ ョ ン ・ ス イ ッ チ · · · · · · R、L、及びBOTH をチェックする
発 動 機 の 回 転 が L、 若 し く は R位 置 の い ず れ か で 円 滑 に な る 場
合には、スイッチをその位置にしておくこと。
5. 着 陸 ··········································· 速 や か に
飛行中の発動機火災
下記の操作手順にて、燃料供給を遮断して火災を消火すること。いかな
る場合においても再始動してはならない。発動機出力なしで不時着する
こと。
1. 燃 料 セ レ ク タ ・ バ ル ブ ············ OFF( ノ ブ を 引 い て 廻 す )
2. ス ロ ッ ト ル ·········································· OFF
3. 燃 料 ブ ー ス ト ・ ポ ン プ ・ モ ー ド ・ ス イ ッ チ ·············· OFF
4. 対 気 速 度 ··········································· 増 す
(消火しない場合には、消火するように対気速度限界を超えない
速度まで滑空速度を増大させる)
1. FADEC A、 及 び B PWR ス イ ッ チ ························ OFF
2. イ グ ニ ッ シ ョ ン ・ ス イ ッ チ ···························· OFF
3. 不 時 着 の 操 作 手 順 を 遂 行 す る 。
警
告
発動機火災の後、発動機を再始動してはならない。
飛行中のキャビン火災
火災の原因が特定できた場合、火災の発生場所に接近できるならば、右
座席後面のヘッドレスト部分に装備した消火器にて消火し、速やかに着
陸すること。ベントを開けると火災を助長する可能性があるが、煙によ
り乗組員が意識を失うことを避けるため、キャビン内の煙を排出する必
要がある。火災の発生原因が特定出来ない、若しくは電気的要因の場合、
或いは火災の発生場所に容易に接近できない場合には以下に従うこと。
3− 6
P/N
135A-97 0-200-1
IR
リバティ式
X L -2型
航
空
局
承
認
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
注 記
航空機電源が発動機の運転には必要である。電気スイッ
チ の 誤 操 作 が 突 然 の 発 動 機 停 止 を 引 き 起 こ す 。 2基 の 独
立した航空機電源が発動機の運転用に装備されている。
これらの相互関係を理解することが重要であり、詳細は
第 7 章 - 航 空 機 と シ ス テ ム の 概 要 に記 載 さ れ て い る 。
1. マ ス タ ー ・ス イ ッ チ ··································· OFF
マ ス タ ー ・ ス イ ッ チ を OFFに し た 時 に 発 動 機 が 停 止 し た 場 合 は 、 直 ち に マ
ス タ ー ・ス イ ッ チ を ONに 戻 し て 、 ス テ ッ プ 22 以 降 に 従 う 。
警
告
HSA EBAT FL注 意 灯 、 及 び PPWR FL警 報 灯 が 点 灯 し て 、 エ
マ ー ジ ェ ン シ ィ ( セ カ ン ダ リ ー )・ バ ッ テ リ ー で の み 運
転 が 継 続 で さ れ る 。 エ マ ー ジ ェ ン シ ィ ( セ カ ン ダ
リ ー )・ バ ッ テ リ ー が 十 分 に 整 備 さ れ 完 全 充 電 状 態 で あ
れ ば 、 発 動 機 は 約 60分 間 の 通 常 運 転 が 可 能 で あ る 。 EBAT
FL 注 意 灯 、 及 び PPWR FL 警 報 灯 が 点 灯 し て か ら 60 分 以 内
に着陸すること。
2. FADEC PWR Aス イ ッ チ ································ OFF
3. ア ビ オ ニ ク ス ・ マ ス タ ー ・ ス イ ッ チ ···················· OFF
4 . す べ て の 電 気 ス イ ッ チ · · · · · · · · O F F (FADEC PWR B スイッチを除く)
警
告
マ ス タ ー ・ス イ ッ チ が OFFの 場 合 に 、 FADEC PWR Bス イ ッ
チ を OFFに す る と 発 動 機 は 即 座 に 停 止 す る 。
5. 消 火 器 ········································· 使 用 す る
6. エ ア ・ベ ン ト ···························· 通 気 の た め に 開 く
7. 着 陸 ··········································· 速 や か に
注 記
継 続 飛 行 中 、 エ マ ー ジ ェ ン シ ィ ( セ カ ン ダ リ ー )・ バ ッ
テリーの不具合により発動機が停止し、更に発動機の運
転 が 必 要 な 場 合 に は 、 マ ス タ ー ・ス イ ッ チ と FADEC プ ラ
イ マ リ ー ・ パ ワ ー ( PWR A ス イ ッ チ ) を ONに し な け れ ば
な ら な い 。 し か し な が ら 、 こ れ ら の ス イ ッ チ を ON に す
ると再びキャビン内に煙が充満する可能性がある。
3− 7
P/N
135A-97 0-200-1
IR
リバティ式
X L -2型
航
空
局
承
認
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
火災が消火できて、継続飛行のために電源を必要とする場合:
8. サ ー キ ッ ト ・ ブ レ ー カ ··············· 不 具 合 系 統 を 確 認 す る
9. マ ス タ ー ・ ス イ ッ チ ··································· ON
10. ア ビ オ ニ ク ス ・ マ ス タ ー ・ ス イ ッ チ ···················· ON
11. 必 要 な 装 備 系 統 毎 に 再 起 動 す る 。 不 具 合 系 統 を 分 離 す る た め
に、各系統の起動間隔を数秒間空けること。不具合系統を
OFFに し て 、 着 陸 の た め に 飛 行 を 継 続 す る 。 安 全 に 着 陸 す る
ための必要最小限の装備系統を起動させること。
火災を消火できずに発煙が継続している場合:
12. マ ス タ ー ・ ス イ ッ チ ·································· ON
13. FADEC PWR Aス イ ッ チ ································· ON
14. FADEC PWR Bス イ ッ チ ································ OFF
1 5 . セカンダリー・パワー・ソース・サーキット・ブレーカ(SPSC)· · · · · · · · · · · · · · 引 抜 く
16. 消 火 器 ········································ 使 用 す る
17. エ ア ・ ベ ン ト ·························· 通 気 の た め に 開 く
18. 着 陸 ·········································· 速 や か に
注 記
継続飛行中、プライマリー・パワーの不具合により発動
機が停止し、更に発動機の運転が必要な場合には、マス
タ ー ・ス イ ッ チ と FADEC セ カ ン ダ リ ー ・ パ ワ ー ( PWR Bス
イ ッ チ ) を ONに し な け れ ば な ら な い 。 し か し な が ら 、 こ
れ ら の ス イ ッ チ を ONに す る と 再 び キ ャ ビ ン 内 に 煙 が 充 満
する可能性がある。
19. サ ー キ ッ ト ・ ブ レ ー カ ·············· 不 具 合 系 統 を 確 認 す る
20. ア ビ オ ニ ク ス ・ マ ス タ ー ・ ス イ ッ チ ···················· ON
21. 必 要 な 装 備 系 統 毎 に 再 起 動 す る 。 不 具 合 系 統 を 分 離 す る た め
に、各系統の起動間隔を数秒間空けること。不具合系統を
OFFに し て 、 着 陸 の た め に 飛 行 を 継 続 す る 。 安 全 に 着 陸 す る
ための必要最小限の装備系統を起動させること。
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P/N
135A-97 0-200-1
IR
リバティ式
X L -2型
航
空
局
承
認
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
マ ス タ ー ・ ス イ ッ チ を OFFに し た 時 に 発 動 機 が 停 止 し た 場 合 :
警
告
マ ス タ ー ・ ス イ ッ チ を OFFに し た 時 に 発 動 機 が 停 止 す る 場 合
に は 、 FADEC PWR B系 統 、 及 び /若 し く は FADEC用 エ マ ー ジ ェ
ン シ ィ ( セ カ ン ダ リ ー )・ バ ッ テ リ ー の 不 具 合 で あ る 。 発 動
機には航空機のプライマリー電源系統からのみ電源の供給が
可能である。
22. マ ス タ ー ・ ス イ ッ チ
直 ち に ONに 戻 す
23. 発 動 機 ································ 必 要 に よ り 再 始 動
24. FADEC PWR Bス イ ッ チ ······························· OFF
2 5 . セカンダリー・パワー・ソース・サーキット・ブレーカ(SPSC) · · · · · · · · · · · · · · 引 抜 く
26. ア ビ オ ニ ク ス ・ マ ス タ ー ・ ス イ ッ チ ··················· OFF
2 7 . す べ て の 電 気 ス イ ッ チ · · · · · · · O F F (FADEC PWR Aスイッチを除く)
28. 消 火 器 ············································ 使 用
29. エ ア ・ ベ ン ト ·························· 通 気 の た め に 開 く
30. 着 陸 ·········································· 速 や か に
注 記
継続飛行中、プライマリー・パワーの不具合により発動
機が停止し、更に発動機の運転が必要な場合には、マス
タ ー ・ス イ ッ チ と FADEC セ カ ン ダ リ ー ・ パ ワ ー ( PWR Bス
イ ッ チ ) を ONに し な け れ ば な ら な い 。 し か し な が ら 、 こ
れ ら の ス イ ッ チ を ONに す る と 再 び キ ャ ビ ン 内 に 煙 が 充 満
する可能性がある。
火災が消火できて、継続飛行のために電源を必要とする場合:
31. サ ー キ ッ ト ・ ブ レ ー カ ·············· 不 具 合 系 統 を 確 認 す る
32. ア ビ オ ニ ク ス ・ マ ス タ ー ・ ス イ ッ チ ···················· ON
33. 必 要 な 装 備 系 統 毎 に 再 起 動 す る 。 不 具 合 系 統 を 分 離 す る た め
に、各系統の起動間隔を数秒間空けること。不具合系統を
OFFに し て 、 着 陸 の た め に 飛 行 を 継 続 す る 。 安 全 に 着 陸 す る
ための必要最小限の装備系統を起動させること。
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リバティ式
X L -2型
航
空
局
承
認
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
煙、及び発煙の除去
も し 、 キ ャ ビ ン 内 で 煙 、 及 び /若 し く は 発 煙 が 発 生 し た 場 合 に は 、 エ ン ジ ン
計器に故障の兆候がないか点検する。もし、燃料漏れが生じている場合に
は、電気装備品を作動させると火災の原因になる。もし、コックピット内
で燃料の臭がする場合には、最も近い適切な着陸場所へ着陸すること。不
時着時の非常操作手順を遂行し、安全に着陸したあとに、エンジンの燃料
を停止すること。
1. キ ャ ビ ン ・ ヒ ー ト ······························ 押 し て OFF
2. エ ア ・ ベ ン ト ··························· 通 気 の た め に 開 く
3. 直 ち に 着 陸 準 備 を 行 う 。
滑油圧力の低下
滑油圧力の低下表示は滑油圧力表示系統に起因するか、若しくは発動機
オイル・プレッシャー・リリーフ・バルブの不具合にある。しかしなが
ら、これは発動機内部の機械的損傷の兆候、若しくは差し迫った発動機
故障の警告の場合もある。
滑油圧力、滑油温度、及びシリンダー・ヘッド温度の表示を監視する。
滑油温度が常用範囲にある場合は、最も近い空港への着陸を準備するこ
と。
滑油温度とシリンダー・ヘッド温度が上昇していれば機械的な故障であ
る。最も近い空港か、若しくは空港以外の着陸場所まで飛行を続けられ
る必要最小限の出力にセットする。発動機出力が利用できる間に空港以
外の適切な着陸場所も選択し、直ちに着陸すること。完全な出力低下を
予想して、それに備えておくこと。
1. ス ロ ッ ト ル ··································· 必 要 最 小 限
2. 着 陸 ············································· 直 ち に
不 良 気 象 中 で の 180°旋 回
誤って不良気象に遭遇した場合には、以下の操作手順を直ちに遂行して
引き返すこと。
1. コ ン パ ス の ヘ デ ィ ン グ を 記 録 す る 。
2. デ ジ タ ル 時 計 の タ イ マ ー を 始 動 す る 。
3. 左 定 常 旋 回 を 開 始 す る 。 旋 回 計 の 模 型 翼 を 左 指 標 の 下 側 に 60
秒間維持し、模型翼を水平に戻して水平飛行に返す。
4. 旋 回 前 と 対 称 の コ ン パ ス ・ ヘ デ ィ ン グ で あ る こ と を 読 み 取 り 、
旋回の精度を確認する。
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P/N
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リバティ式
X L -2型
航
空
局
承
認
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
5. エ レ ベ ー タ を 慎 重 に 操 舵 し て 、 高 度 と 速 度 を 維 持 す る 。 過 度
な操舵を避けるために可能な限り操縦桿には触れず、ラダー
を使用して方向を操作する。
着氷気象状態に遭遇した場合
予知された着氷気象状態での飛行は禁止されている。しかしながら、着
氷気象状態に遭遇した場合には:
1. ピ ト ー ・ ヒ ー ト ······································· ON
2 . 除 霜 の ためにキャビンを暖める · · · · · · · 両方のヒーター・ベントを閉じる
3. ス ロ ッ ト ル ········· プ ロ ペ ラ の 着 氷 を 避 け る た め に 増 速 す る
4. オ ル タ ネ ー ト ・ イ ン ダ ク シ ョ ン ・ エ ア ············· 引 い て ON
5. ヘ デ ィ ン グ ··························· 点 検 、 及 び 確 認 す る
6. マ ニ ュ ー バ ー ····· 180度 旋 回 、 及 び /若 し く は 高 度 を 変 更 す る
(直ちに着氷気象状態から離脱する)
計器気象状態に遭遇した場合
計器気象状態に遭遇した場合には、航法計器により航空機のコントロー
ルを維持して以下を遂行する:
1. 機 体 の コ ン ト ロ ー ル ············· 直 進 し 水 平 飛 行 を 維 持 す る
2. ピ ト ー ・ ヒ ー ト ······································· ON
3. ヘ デ ィ ン グ ······························· 点 検 、 及 び 確 認
4. 標 準 旋 回 ·································· 180°旋 回 す る
落雷に遭遇した場合
いかなる状況下でも雷雨への接近、若しくは通過することは推奨出来な
い。航空機が落雷に遭遇した場合には、以下を遂行する:
1. 対 気 速 度 ································ 90 KIASま で 減 速
(直ちに雷雨から離脱する)
2. 着 陸 ··········································· 速 や か に
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航
空
局
承
認
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
飛行中にドアが開いた場合
離陸中にドアが開いた場合には、離陸を中止すること。飛行中にドアが
開き、航空機のコントロール、及び飛行を継続するために必要な操作を
妨げる場合には、ドアを閉じてはならない。
1. フ ラ ッ プ ··········································· 10°
2. 対 気 速 度 ································65 KIASま で 減 速
3. ド ア ··································· 閉 じ て ラ ッ チ す る
(必要により開いたドアの方向に機首を向ける)
飛行中ドア・ラッチが出来ないか、若しくは損傷した場合:
4. 着 陸 ··········································· 速 や か に
5. 最 終 進 入 速 度 ··································· 65 KIAS
ス
ピ
ン
不意にスピンに陥った場合には、以下の回復操作手順を遂行する:
1. エ ル ロ ン ··································· ニ ュ ー ト ラ ル
2. ラ ダ ー ··························· 一 杯 に 当 舵 し て 保 持 す る
(旋回と逆方向)
3. ラ ダ ー 操 舵 後 ························· 操 縦 桿 を 前 方 に す る
(失速回復のためには、重心位置が後方で、操縦桿を最前方
に 維 持 す る こ と が 必 要 で あ る 。)
4. ス ロ ッ ト ル ········································· IDLE
5. ラ ダ ー 中 立 ··················· 急 降 下 か ら ス ム ー ズ に 引 起 す
6. ス ロ ッ ト ル ··········· 直 進 し 、 水 平 飛 行 す る よ う に 調 整 す る
注 記
方向感覚が狂って旋回方向の判断が難しい場合には、旋
回計を見ること。旋回方向を十分に確認できる。
非 常 降 下
1. ス ロ ッ ト ル ········································· IDLE
2. 対 気 速 度 ······································· 86 KIAS
3. フ ラ ッ プ ··········································· 30°
4. 対 気 速 度 ······························86 KIASを 維 持 す る
5. ス パ イ ラ ル ························· 非 常 時 の 着 陸 地 点 ま で
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P/N
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IR
リバティ式
X L -2型
航
空
局
承
認
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
非 常 着 陸
不 時 着( 発 動 機 停 止 )
発動機が再始動せずに不時着が避けられない場合には、適切な着陸場所
を 選 択 す る 。 時 間 と 高 度 に 余 裕 が あ れ ば 121.5 MHzで メ ー デ ー ・ メ ッ
セ ー ジ を 送 信 し 、 ト ラ ン ス ポ ン ダ を 装 備 し て い る 場 合 に は 、 コ ー ド 7700
にセットする。着陸後の火災発生を最小限に抑えるために、不時着の手
順を完全に遂行すること。荒れた地形、若しくは山岳地帯での不時着の
場 合 に は 、 安 全 の た め に 着 陸 前 に ELTを 手 動 で 作 動 さ せ て お く と 良 い 。
着陸で滑走路エンドを越えて接地した場合に、若しくは離陸中の高速で
滑走路エンド近くに接地した際のオーバーランニングによる損傷を負う
よ う な 危 険 を 避 け る た め 、 利 用 可 能 な 着 陸 距 離 の 約 1/3以 内 に 接 地 す る よ
うに心掛けること。
1. 最 良 滑 空 速 度 ···································· 69 KIAS
2. ラ ジ オ ·················· メ ー デ ー を 送 信 ( 121.5 MHz) す る
(場所と意図を伝える)
3. ト ラ ン ス ポ ン ダ ························· 7700で ス ク ォ ー ク
4. 航 空 機 用 救 命 無 線 機 (ELT)( 空 港 外 な ら ) ········ 作 動 さ せ る
5. イ グ ニ ッ シ ョ ン ・ ス イ ッ チ ···························· OFF
6. FADEC A、 及 び B PWR ス イ ッ チ ························ OFF
7. 燃 料 ブ ー ス ト ・ ポ ン プ ・ モ ー ド ・ ス イ ッ チ ·············· OFF
8. ス ロ ッ ト ル ········································· IDLE
9. 燃 料 セ レ ク タ ・ バ ル ブ ············ OFF( ノ ブ を 引 い て 廻 す )
1 0 . フ ラ ッ プ ( 場 所 が 限 ら れ る と き ) · · 必要に応じて、若しくは30°
11.対 気 速 度 ········································ 65 KIAS
12.マ ス タ ー ・ ス イ ッ チ ·································· OFF
13.シ ー ト ベ ル ト と シ ョ ル ダ ー ・ ハ ー ネ ス ········· 確 実 に 締 め る
警
告
マ ス タ ー ・ ス イ ッ チ が OFF の 場 合 に は 、 フ ラ ッ プ は 作
動しない。フラップをセットして、進入するまでマス
タ ー ・ ス イ ッ チ を OFFに し て は な ら な い 。
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IR
リバティ式
X L -2型
航
空
局
承
認
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
不 時 着 水
1. 最 良 滑 空 速 度 ··································· 69 KIAS
2. ラ ジ オ ······················ メ ー デ ー を 送 信 ( 121.5 MHz)
(場所と意図を伝える)
3. ト ラ ン ス ポ ン ダ ························· 7700で ス ク ォ ー ク
4. 航 空 機 用 救 命 無 線 機 (ELT) ······················ 作 動 さ せ る
5. 固 縛 さ れ て い な い 荷 物 ··············· 固 定 す る ( 可 能 な ら )
6. シ ー ト ベ ル ト と シ ョ ル ダ ー ・ ハ ー ネ ス ········· 確 実 に 締 め る
7. フ ラ ッ プ ··········································· 30°
8. 出 力 ····················· 65 KIASで 300 FPM 降 下 率 に 設 定
9. 進 入 ······································· 風 に 向 か っ て
(強風、荒海の場合)
10.進 入 ······································· う ね り と 平 行
(弱風の場合)
11.接 水 ··········································· 水 平 姿 勢
(降下率を設定する;水没を防ぐ為過度の機首上げ姿勢を避ける)
12.機 体 ··········································· 非 常 脱 出
(キャノピー・ドアから。必要によりベント・ウィンドウを
開けキャビン内に浸水させてドアを開けるために水圧を均一
に す る 。 必 要 に よ り セ ー フ テ ィ ー ・ ハ ン マ ー を 使 用 す る 。)
1 3 . ラ イ フ ・ ベ ス ト 、 及 び 救 命 ボ ー ト (利用できれば) · · · · 膨 ら ま す
(機体から離れて)
注 記
発 動 機 が 停 止 し て い る 場 合 に は 、 フ ラ ッ プ ・ ア ッ プ で 69
KIAS、 若 し く は フ ラ ッ プ 30°で 65 KIASに て 進 入 す る 。
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リバティ式
X L -2型
航
空
局
承
認
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
メイン・タイヤがパンクした状態での着陸
1. 進 入 速 度 ········································ 65 KIAS
2 . ライン・アップ · · · · パンクしたタイヤと反対側のタイヤを滑走路に寄せる
(航空機は接地の際にパンクしたタイヤ側に機首をとられる)
3. フ ラ ッ プ ············································· 30°
4. 接 地 ························· 正 常 な タ イ ヤ を 先 に 接 地 さ せ る
(エルロンの操舵でパンクしたタイヤを可能な限り長く接地し
ないように維持する)
5. デ ィ レ ク シ ョ ナ ル ・ コ ン ト ロ ー ル ················· 維 持 す る
(ラダーの操舵で維持する。必要により正常なタイヤのブ
レーキを使用する)
ノーズ・タイヤがパンクした状態での着陸
注 意
メイン、若しくはノーズ・タイヤがパンクした場合には、
地上滑走してはならない。
1. 進 入 速 度 ········································ 65 KIAS
2. フ ラ ッ プ ······································· 10°以 下
3. 接 地 ··································· メ イ ン ・ ギ ア か ら
(ノーズ・タイヤを可能な限り長く接地しないように維持する)
4. エ レ ベ ー タ ················· 操 縦 桿 を 最 後 方 位 置 で 維 持 す る
(ノーズ・タイヤの接地後に)
5. ブ レ ー キ ··························· 必 要 最 小 限 に 使 用 す る
6. イ グ ニ ッ シ ョ ン ・ ス イ ッ チ ···························· OFF
(操作上問題が無ければ)
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リバティ式
X L -2型
航
空
局
承
認
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
エレベータが効かない状態での着陸
エレベータ・コントロールを失った場合には、エレクトリック・ピッ
チ・トリム、及びスロットルの操作で飛行姿勢をコントロールする。ト
リム、及びスロットルの微妙な調整で、着陸の進入角を維持するように
ピッチ姿勢、対気速度をコントロールすること。
最も長い滑走路を選択すること。ランディング・フレアが頭下げを生じ
させる場合には、可能であれば、ノーズ・ホイールを先に接地させた後
に出力を減じること。エレベータ・トリムでノーズ・アップを維持しな
がら徐々に出力を下げること。
1. ス ロ ッ ト ル ····································· 減 速 す る
2. ト リ ム ·············· VFEま で ゆ っ く り と ノ ー ズ ・ ア ッ プ す る
3. フ ラ ッ プ ······························· フ ラ ッ プ ・ ア ッ プ
4. 進 入 速 度 ······ ト リ ム と 出 力 を 調 整 し 、 70 KIASに セ ッ ト す る
5. ス ロ ッ ト ル ············· 進 入 角 度 を 調 整 す る た め に 使 用 す る
エレベータ・トリムが動かない状態での着陸
1 . エレベータ・トリム・サーキット・ブレーカ············· チェックして必要によりリセット
2. ト リ ム ・ モ ー タ ー ················· 両 方 向 の 動 き を チ ェ ッ ク
注 記
もし、トリムが片方にしか動かない場合には、進入時に
トリム無しで操舵力を減少させるために、トリムの使用
を最小限に抑えること。
3.スロットル · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 減 速 す る
4.フラップ · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · U P
5.進入速度 · · · · · · · · · · · · · · 、 出 力 を 調 節 し 、 7 0 K I A S に セ ッ ト す る
6.スロットル · · · · · · · · · · · · · · · 進 入 角 度 を 調 節 す る た め に 使 用 す る
3− 16
P/N
135A-97 0-200-1
IR
リバティ式
X L -2型
航
空
局
承
認
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
系 統 故 障
エレベータ・トリムの不作動
1. 操 縦 桿 ········································· 制 御 す る
(トリム無しで制御して飛行経路を維持する)
2. エ レ ベ ー タ ・ ト リ ム ・ ス イ ッ チ ··········· 反 対 方 向 に 動 か す
( ト リ ム の 動 き を 止 め る 、 及 び /若 し く は ELEV TRIM サ ー キ ッ
ト ・ ブ レ ー カ を ト リ ッ プ さ せ る 。)
3 . エレベータ・トリム・サーキット・ブレーカ · · · · · · · · · · · 引き抜く、リセットはしない
4. 着 陸 ··········································· 速 や か に
5. エ レ ベ ー タ ・ ト リ ム 不 作 動 時 の 操 作 手 順 を 実 施 す る
注 記
操縦桿の操舵力を軽減するためにトリムがノーズ・ダウ
ン位置で不作動を起こした場合には、フラップ・アップ
( 0°) を 使 用 し 、 ト リ ム が ノ ー ズ ・ ア ッ プ 位 置 で 不 作
動 を 起 こ し た 場 合 に は 、 フ ラ ッ プ ( 30°) を 使 用 し て 着
陸すること。
発動機計器の系統故障
発動機計器が欠落表示をした場合には、表示系統の故障である。この欠
落表示は発動機の性能、若しくは発動機の運転には影響を与えない。発
動 機 の FADECコ ン ト ロ ー ル も 発 動 機 計 器 の 表 示 系 統 の 状 態 に は 影 響 さ れ な
い 。 FADEC HSAシ ス テ ム は 適 切 な 空 港 へ 飛 行 し て い る 間 、 操 縦 士 に 発 動
機の状況、及び情報を提供し続ける。発動機の状況を判断するためには、
必 要 に 応 じ て 次 項 の HSA 警 報 灯 の 点 灯 を 参 照 す る こ と 。
1. FADEC HSA······································ 監 視 す る
2. ス ロ ッ ト ル ························· 必 要 最 小 限 で 使 用 す る
3. 着 陸 ··········································· 速 や か に
HAS 警 報 灯 の 点 灯
HSAの
EBAT FL
注意灯、及び
PPWR FL
警報灯が点灯した場合
1. FADEC A、 及 び B PWR ス イ ッ チ ··············· ONを チ ェ ッ ク
2. FADEC A、 及 び B PWR サ ー キ ッ ト ・ ブ レ ー カ ··· INを チ ェ ッ ク
警報灯の点灯が続く場合:
3. 着 陸 ··········································· 速 や か に
3− 17
P/N
135A-97 0-200-1
IR
リバティ式
X L -2型
航
空
局
承
認
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
警
告
エ マ ー ジ ェ ン シ ィ ( セ カ ン ダ リ ー )・ バ ッ テ リ ー が 十 分
に 整 備 さ れ 完 全 充 電 状 態 で あ れ ば 、 発 動 機 は 約 60分 間 の
通 常 運 転 が 可 能 で あ る 。 EBAT FL注 意 灯 、 及 び PPWR FL警
報 灯 が 点 灯 し て か ら 60分 以 内 に 着 陸 す る こ と 。
HSAの
EBAT FL
注意灯が点灯した場合
1. FADEC PWR Bス イ ッ チ ························ ONを チ ェ ッ ク
2. FADEC PWR Bサ ー キ ッ ト ・ ブ レ ー カ ············ INを チ ェ ッ ク
注意灯の点灯が続く場合:
3. 着 陸 ············································ 速 や か に
警
告
EBAT FL注 意 灯 が 点 灯 し た 場 合 に は 、 エ マ ー ジ ェ ン シ ィ
( セ カ ン ダ リ ー )・ バ ッ テ リ ー の 故 障 を 表 す 。 オ ル タ ネ ー
タも故障した場合には、発動機はプライマリー・バッテ
リーからのみ電力供給を受けるため、他の電気装備機器
の電気負荷の影響を受けることになる。
HSAの 赤 色
FADEC WARN
警報灯が点灯した場合
1. イ グ ニ ッ シ ョ ン ・ ス イ ッ チ ················· BOTHを チ ェ ッ ク
2. 発 動 機 計 器 ····································· 監 視 す る
3. 着 陸 ··········································· 速 や か に
警
告
赤 色 の FADEC WARN 警 報 灯 が 点 灯 し た 場 合 に は 、 発 動
機の不調、若しくは停止が起きる可能性を示している。
発動機不調、或いは発動機停止が起きる危機的な状態で
あることを表す。
HSAの 黄 色
FADEC CAUTION
注意灯が点灯した場合
1. FADEC PWR A、 及 び Bス イ ッ チ ················· ONを チ ェ ッ ク
2. イ グ ニ ッ シ ョ ン ・ ス イ ッ チ ················· BOTHを チ ェ ッ ク
3. 発 動 機 計 器 ····································· 監 視 す る
注意灯の点滅が続く場合:
4. 着 陸 ··········································· 速 や か に
3− 18
P/N
135A-97 0-200-1
IR
リバティ式
X L -2型
航
空
局
承
認
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
警
告
黄色の
FADEC CAUTION 注 意 灯 が 点 灯 し た 場 合 に は 、
FADEC系 統 の 故 障 を 示 し て い る 。 次 に 他 の 系 統 も 故 障 し た
場合には、発動機の不調、若しくは停止の可能性がある。
HSAの
FUEL PMP
注意灯が点灯した場合
FUEL PMP注 意 灯 は 燃 料 ブ ー ス ト ・ ポ ン プ ・ モ ー ド ・ ス イ ッ チ が AUTO位
置から動かされると点灯する。 もし燃料ブースト・ポンプ・モード
・ ス イ ッ チ が AUTO位 置 で あ る の も 係 ら ず 、 FUEL PMP注 意 灯 が 点 灯 す る
場合には、発動機駆動式燃料ポンプの故障を表している。
1 . 燃 料 ブ ー ス ト ・ ポ ン プ ・ モ ー ド ・ ス イ ッ チ · · · · · AUTOを チ ェ ッ ク
2. 燃 料 圧 力 計 ····································· 監 視 す る
注意灯の点滅が続く場合:
3. 燃 料 ブ ー ス ト ・ ポ ン プ ・ モ ー ド ・ ス イ ッ チ ················· ON
4. 燃 料 圧 力 計 ····································· 監 視 す る
5. 着 陸 ··········································· 速 や か に
電気系統の故障
電圧計の指示が高い場合
1. オ ル タ ネ ー タ ・ ス イ ッ チ ······························ OFF
(マスター・スイッチのオルタネータ側)
2. 必 須 で な い 電 気 装 備 品 ································ OFF
3. 着 陸 ··········································· 速 や か に
警
告
オルタネータの出力が低下するか、若しくは停止した場
合 に は 、 EBAT FL注 意 灯 、 及 び PPWR FL警 報 灯 が 点 灯 す る 。
エ マ ー ジ ェ ン シ ィ ( セ カ ン ダ リ ー )・ バ ッ テ リ ー が 十 分 に
整 備 さ れ 完 全 充 電 状 態 で あ れ ば 、 発 動 機 は 約 60分 間 の 通
常 運 転 が 可 能 で あ る 。 EBAT FL注 意 灯 、 及 び PPWR FL警 報
灯 が 点 灯 し て か ら 60分 以 内 に 着 陸 す る こ と 。
電圧計の指示が低下した場合
1. 必 須 で な い 電 気 装 備 品 ································ OFF
2. 実 施 ········
ALT FAIL 注 意 灯 が 点 灯 し た 場 合 の 操 作 手 順
電圧計が赤色弧線を指示した場合
1. 着 陸 ·············································· 速 や か に
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リバティ式
X L -2型
航
空
局
承
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ALT
FAIL
注意灯が点灯した場合
飛行中にオルタネータが故障するか、若しくは瞬間的な過電圧による
トリッピング・オフライン
が 生 じ た 場 合 に は 、 ALT FAIL 注 意
灯が点灯する。下記の操作手順によりオルタネータ系統をリセットす
ること。
1. 電 流 計 ··································0 AMPを チ ェ ッ ク
2. オ ル タ ネ ー タ ・ ス イ ッ チ ······························ OFF
(マスター・スイッチのオルタネータ側)
3. 必 須 で な い 電 気 装 備 品 ································ OFF
4. オ ル タ ネ ー タ ・ サ ー キ ッ ト ・ ブ レ ー カ ········· INを チ ェ ッ ク
5. オ ル タ ネ ー タ ・ ス イ ッ チ ······························· ON
(マスター・スイッチのオルタネータ側)
6. ALT FAIL 注 意 灯 ··························· OFFを チ ェ ッ ク
7. 電 圧 計 ····························· 緑 色 弧 線 内 を チ ェ ッ ク
ALT FAIL 注 意 灯 が 点 灯 し 続 け た 場 合 :
8. マ ス タ ー ・ ス イ ッ チ の オ ル タ ネ ー タ 側 ·················· OFF
9. 着 陸 ··········································· 速 や か に
警
告
オルタネータの出力が低下するか、若しくは停止した場
合 に は 、 EBAT FL注 意 灯 、 及 び PPWR FL警 報 灯 が 点 灯 す る 。
エ マ ー ジ ェ ン シ ィ ( セ カ ン ダ リ ー )・ バ ッ テ リ ー が 十 分
に 整 備 さ れ 完 全 充 電 状 態 で あ れ ば 、 発 動 機 は 約 60分 間 の
通 常 運 転 が 可 能 で あ る 。 EBAT FL注 意 灯 、 及 び PPWR FL警
報 灯 が 点 灯 し て か ら 60分 以 内 に 着 陸 す る こ と 。
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航
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ピトー・スタティック系統の故障
ピ ト ー /ス タ テ ィ ッ ク 計 器 ( 対 気 速 度 計 、 気 圧 高 度 計 、 及 び 昇 降 計 ) が 指 示
不 良 の 場 合 に は 、 ピ ト ー /ス タ テ ィ ッ ク ・ ソ ー ス の 閉 塞 ( 着 氷 、 若 し く は 他
の原因のいずれか)に起因するものである。以下の操作手順を遂行しても
問題が解決しない場合には、より暖かい場所まで降下すること。
スタティック・ソースが閉塞した場合
オルタネート・スタティック・ソースが開の場合には、対気速度計の
指 示 を 第 5章 に 記 載 さ れ て い る
対気速度較正−オルタネート・スタ
ティック・ソース表 を使用して較正すること。
1. ピ ト ー ・ ヒ ー ト ······································· ON
2. オ ル タ ネ ー ト ・ ス タ テ ィ ッ ク ・ ソ ー ス ················· 開 く
注 記
非常時にオルタネート・スタティック・ソースが働かな
い 場 合 に は 、 昇 降 計 ( VSI) の 前 面 ガ ラ ス を 破 り 、 静 圧 計
器にキャビン内の圧力を供給する。キャビン内の静圧が
昇降計から供給される場合には、昇降計は逆さまの指示
を す る 。( 指 針 が 降 下 中 に 上 昇 を 示 し 、 上 昇 中 に 降 下 を 示
す)
ピトー・チューブが閉塞した場合
対気速度計のみが指示不良の場合には、下記の操作手順を遂行するこ
と 。 ピ ト ー ・ ヒ ー ト を ONに し て も 問 題 が 解 決 し な い 場 合 に は 、 よ り 暖
かい場所まで降下すること。ピトー・チューブが閉塞した状態で進入
す る 場 合 に は 、 ピ ッ チ 姿 勢 、 パ ワ ー セ ッ テ ィ ン グ 、 及 び GPSの グ ラ ン ド
スピード(装備されている場合)を使用して地上の風を計算する。
1. ピ ト ー ・ ヒ ー ト ······································· ON
注 記
航 空 機 の 着 陸 後 、 ピ ト ー ・ ヒ ー ト を OFFに す る こ と 。
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第 4 章
通 常 操 作
(通常の場合にはおける各種装置の操作方法)
目
次
序
文 ········································ 4− 3
通 常 運 用 時 の 対 気 速 度 ······························ 4− 3
飛行前の準備 · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 4 − 4
飛 行 前 点 検 ········································ 4− 4
操
縦
室 ····································· 4− 5
カウリング、発動機、プロペラ · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 4 − 5
胴体前方、右側 · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 4 − 6
右 翼 、 前 縁 ····································· 4− 6
右 翼 、 後 縁 ····································· 4− 6
後方胴体、右側 · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 4 − 7
尾
翼 ····································· 4− 7
後方胴体、左側 · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 4 − 8
左 翼 、 前 縁 ····································· 4− 8
左 翼 、 後 縁 ····································· 4− 8
胴体前方、左側 · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 4 − 9
発 動 機 始 動 前 ····································· 4− 10
発 動 機 始 動 ······································· 4− 11
地 上 滑 走 前 ···································· 4− 13
地 上 滑 走 ···································· 4− 13
離
陸
前(発動機試運転前) · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 4 − 1 4
発 動 機 試 運 転 ·································· 4− 14
離
陸
前(発動機試運転後) · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 4 − 1 5
離
陸 ······································· 4− 16
通 常 離 陸 ···································· 4− 17
軟 地 /荒 地 で の 離 陸 ····························· 4− 17
短 距 離 離 陸 ···································· 4− 17
上
昇 ···································· 4− 18
巡
航 ···································· 4− 18
降
下 ···································· 4− 18
着
陸
前 ···································· 4− 19
着
陸 ······································· 4− 20
通 常 着 陸 ···································· 4− 20
短 距 離 着 陸 ···································· 4− 20
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リバティ式
X L -2型
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空
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軟 地 /荒 地 で の 着 陸 ····························
横 風 着 陸 ···································
着 陸 復 行 ···································
着
陸
後 ···································
停
止 ···································
繋
留 ···································
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リバティ式
X L -2型
航
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第
4 章
通 常 操 作
(通 常 の 場 合 に は お け る 各 種 装 置 の 操 作 方 法 )
序
文
この章には通常において必須な操作手順、及び情報を記載してある。
警
告
プロペラ回転中、航空機への乗降をしてはならない
通常運用時の対気速度
特 別 に 記 載 の な い 限 り 、 下 記 の 速 度 は 最 大 重 量 1,653lbs ( 749kg ) に 基
づいており、それ以下の重量に対しても使用すること。
離 陸 ロ ー テ ー シ ョ ン 速 度 ( V r ):
フ ラ ッ プ 10° ······································· 59
離 陸 上 昇 速 度 :( 進 行 方 向 5 0 f t 上 に 障 害 物 が な く 、 開 け た 状 態 )
フ ラ ッ プ 10°(50ftに て ) ····························· 69
上昇エンルート、フラップ・アップ:
標 準 、 海 面 上 ···································· 80-85
標 準 、 MSL 10,000フ ィ ー ト ························ 75-80
最 良 上 昇 率 速 度 、 フラップ・アップ( V y ) :
海 面 上 ············································· 76
10,000 ft ·········································· 73
最 良 上 昇 角 速 度 、 フ ラ ッ プ ・アップ( V x ) :
海 面 上 ············································· 69
10,000 ft ·········································· 72
通常進入速度:
フ ラ ッ プ ・アップ · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 8 0
フ ラ ッ プ 10° ······································ 70
フ ラ ッ プ 30° ······································ 65
着陸復行上昇速度:
ワイド・オープン・スロットル、フラップ 30° · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 6 5
最 大 推 奨 乱 気 流 進 入 速 度 (Va):
1,750lbs( 794kg) ································· 100
離 陸 、 若 し く は 着 陸 ···································· 15
KIAS
KIAS
KIAS
KIAS
KIAS
KIAS
KIAS
KIAS
KIAS
KIAS
KIAS
KIAS
KIAS
Knots
注 記
実証された最大横風速度は、飛行試験で得られた最大
横風速度であり、横風の限界速度をあらわすものでは
ない。
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IR
リバティ式
X L -2型
航
空
局
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平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
飛行前の準備
飛 行 機 ························· 耐 空 証 明 等 の 必 要 書 類 を 搭 載 す る
気 象 ················································· 確 認 す る
荷 物 ··························· 重 量 、 及 び 積 載 方 法 を 確 実 に す る
重 量 、 及 び 重 心 ······························· 限 界 内 を 確 認 す る
航 法 ················································· 計 画 す る
チ ャ ー ト 、 及 び 航 法 装 置 ······························· 搭 載 す る
性 能 、 及 び 航 続 距 離 ····················· 算 出 し て 安 全 を 確 認 す る
飛行前点検
飛行前点検は操縦室から始め、航空機の周囲を時計回りで点検し、操縦
室に戻り終了すること。
図1
周回順序
注 意
操縦室の乗降時、フラップに乗ってはならない。フット
ステップが装備されている場合にはフットステップを使
用すること。
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IR
リバティ式
X L -2型
航
空
局
承
認
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
1.
操縦室
1 . シ ー ト ベ ル ト · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 操縦桿へ固定している場合には解除する
2. 飛 行 規 程 ······················· 航 空 機 に 搭 載 し て い る こ と
3. 必 要 な 機 体 関 連 書 類 ············· 航 空 機 に 搭 載 し て い る こ と
4. 重 量 重 心 ··································· チ ェ ッ ク す る
5. イ グ ニ ッ シ ョ ン ・ ス イ ッ チ ···························· OFF
6. FADEC A、 及 び B PWRス イ ッ チ ························· OFF
7. ア ビ オ ニ ク ス ・ マ ス タ ー ・ ス イ ッ チ ···················· OFF
8 . 燃料ブースト・ポンプ・モード・スイッチ · · · · · · · · · · OFF(センター位置)
9. バ ッ テ リ ー ・ マ ス タ ー ・ス イ ッ チ ························ ON
1 0 . 燃 料 油 量 計 · · · · · · · · · · · · · · · · チェックする(燃料量が飛行に十分か)
11. ピ ト ー ・ヒ ー ト ・ス イ ッ チ ······························ ON
12. フ ラ ッ プ ········································ 下 げ る
1 3 . 燃 料 セ レ ク タ ・ バ ル ブ · · · · · · · O N (ディテント装置が確実にONであること)
14. ラ イ ト ·························· 点 灯 す る か チ ェ ッ ク す る
15. ピ ト ー ・ブ レ ー ド ··················· 暖 ま る か チ ェ ッ ク す る
1 6 . ス ト ー ル ・ ワ ー ニ ン グ ・ ベ ー ン · · · · · · · 引上げる(警報音をチェック)
17. ピ ト ー ・ヒ ー ト ・ス イ ッ チ ····························· OFF
18. バ ッ テ リ ー ・ マ ス タ ー ・ス イ ッ チ ······················ OFF
19. 消 火 器 ························ 使 用 可 能 な 状 態 か 点 検 す る
2 0 . エマージェンシィ・セーフティ・ハンマー · · · · 使 用 可 能 な 状 態 か 点 検 す る
警
告
プロペラに近づくか、若しくは手廻しをする場合に
は 、 マ ス タ ー ・ス イ ッ チ 、 FADEC PWR A、 及 び B ス
イ ッ チ 、 並 び に イ グ ニ ッ シ ョ ン ・ ス イ ッ チ が OFFで あ
ることを確認する。いくつかの、若しくは全ての
ス イ ッ チ が ONの 場 合 に は 、 プ ロ ペ ラ を 手 廻 し す る と 発
動機が始動する。
2.
カウリング、発動機、プロペラ
1. 上 面 、 及 び 下 面 カ ウ リ ン グ ・ フ ァ ス ナ ー ····· 締 っ て い る こ と
2 . プ ロ ペ ラ · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 状態が良好で取付けが確実なこと
3 . ス ピ ン ナ ー · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 状態が良好で取付けが確実なこと
4 . ラ ン デ ィ ン グ ・ ラ イ ト · · · · · · · · · · · 状態が良好で取付けが確実なこと
5 . ノーズ・ランディング・ギア・レグ · · · · · · · · · · · · · · · 状 態 が 良 好 な こ と
6 . ノーズ・ホイール・ステアリング・ベアリング · · · 取 付 け が 確 実 な こ と
7 . ノーズ・ホイール・タイヤ · · · · · · · · · · · · 状態が良好で膨らみが適切なこと
8 . 発動機ドレイン、及びブリーザ · · · · · · · · · · · · · · · · · · 漏 れ の 無 い こ と
9. 発 動 機 エ ア ・フ ィ ル タ ー ·················· 状 態 が 良 好 な こ と
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リバティ式
X L -2型
航
空
局
承
認
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
10. カ ウ リ ン グ 右 /左 エ ア ・イ ン テ ー ク ········ 閉 塞 物 の な い こ と
1 1 . オ ル タ ネ ー タ ・ ベ ル ト · · · · · · 状態が良好でテンションが確実なこと
12. 発 動 機 オ イ ル ··················· 油 量 を 点 検 ( 最 低 5QTS)
13. オ イ ル ・ フ ィ ラ ー ・ キ ャ ッ プ ············ 締 り が 確 実 な こ と
14. オ イ ル ・ド ア ····················· 閉 め て 確 実 に 締 ま る こ と
1 5 . 排 気 管 · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 状態が良好で取付けが確実なこと
1 6 . ウ ィ ン ド シ ー ル ド · · · · · · · · · · · · · · · · · 状態が良好で汚れのないこと
3.
胴体前方、右側
1. 右 キ ャ ビ ン ・エ ア ・イ ン テ ー ク ············· 閉 塞 物 の な い こ と
2 . 前 方 胴 体 · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 状態が良好で損傷のないこと
3 . 右キャビン・ドア、ウィンドウ、ベント・ウィンドウ· · · · · · · 状 態 が 良 好 な こ と
4 . 右 ドア・ガス・スプリング、前方 · · · · · · · 状態が良好で取付けが確実なこと
5 . 右ドア・シール、ラッチ・プレート、前方 · · · · · · · · · · · · 状 態 を 点 検 す る
6 . 胴 体 下 部 フ ェ ア リ ン グ · · · · · · · · · · · · · · ファスナーが締っていること
7. 右 メ イ ン ・ラ ン デ ィ ン グ ・ギ ア ・レ グ ········ 状 態 が 良 好 な こ と
8 . ブレーキ · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 状態が良好で漏れが無いこと
9 . タイヤ · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 状態が良好で膨らみが適切なこと
10. チ ョ ー ク ·········································· 外 す
4.
右翼、前縁
1. 主 翼 /胴 体 フ ェ ア リ ン グ ·················· 状 態 が 良 好 な こ と
2. 前 縁 、 右 翼 ····························· 状 態 が 良 好 な こ と
3. ス ト ー ル ・ス ト リ ッ プ ·················· 取 付 け が 確 実 な こ と
4. 右 翼 ( 上 側 、 及 び 下 側 ) ················· 状 態 が 良 好 な こ と
5 . インスペクション・アクセス・パネル(下面) · · · · · · ファスナーが締っていること
6. タ イ -ダ ウ ン ・ ロ ー プ ································ 外 す
7 . 右 翼 端 · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 状態が良好で取付けが確実なこと
8 . ストロボ、ポジション/ナビゲーション・ライト、及びレンズ· · · · 状態が良好で取付けが確実なこと
5.
右翼、後縁
1 . エ ル ロ ン · · · · · · · · · · · · · · · · 状態が良好で、拘束がなく正確に動くこと
2 . エ ル ロ ン ・ ヒ ン ジ ( 2 ) · · · · · · · · · · 状態が良好で取付けが確実なこと
( 両端のヒンジ・ピンの取付けが確実なこと)
3 . エルロン・マス・バランス・ウェイト · · 妨 げ な く 取 付 け が 確 実 な こ と
4 . エルロン・プッシュロッド · · · · · · · · · ジャムナットの取付けが確実なこと
5. フ ラ ッ プ ······························· 状 態 が 良 好 な こ と
6. フ ラ ッ プ ・ ス ロ ッ ト ····················· 閉 塞 物 の な い こ と
7 . フラップ・ヒンジ (3) · · · · · · · · · · · · · · 状態が良好で取付けが確実なこと
( コッター・ピンが装着されていること)
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135A-97 0-200-1
IR
リバティ式
X L -2型
航
空
局
承
認
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
6.
後方胴体、右側
1. 胴 体 下 部 フ ェ ア リ ン グ ··········· フ ァ ス ナ ー が 締 っ て い る こ と
2 . マーカー・ビーコン・アンテナ(下面) · · · · · · · 状態が良好で取付けが確実なこと
3 . 右 ドア・ガス・スプリング、後方 · · · · · · · · 状態が良好で取付けが確実なこと
4 . 右ドア・シール、ラッチ・プレート、後方 · · · · · · · · · · · 状 態 を 点 検 す る
5 . 後 方 胴 体 · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 状態が良好で損傷のないこと
6 . 胴体アンテナ・マウント(上面) · · · · · · 状態が良好で取付けが確実なこと
7.
尾翼
1 . 右スタビレータ・ピン、ナット、及びコッター・ピン· · · · · · · · 取付けが確実なこと
2 . 右 ス タ ビ レ ー タ · · · · · · · · · · 状態が良好で、拘束がなく正確に動くこと
3 . 右 ト リ ム ・ タ ブ · · · · · · · · · · 状態が良好で、拘束がなく正確に動くこと
( 両端のヒンジ・ピンの取付けが確実なこと)
4. 垂 直 尾 翼 ······························· 状 態 が 良 好 な こ と
5. ラ ダ ー ・ ガ ス ト ・ ロ ッ ク ····························· 外 す
6 . ラ ダ ー · · · · · · · · · · · · · · · · · · 状態が良好で、拘束がなく正確に動くこと
7 . ラダー・トリム・タブ(装備時) · · · · · · 状態が良好で取付けが確実なこと
8 . ラ ダ ー ・ ヒ ン ジ 、 及 び ピ ン · · · · · · · 状態が良好で取付けが確実なこと
( 両端のヒンジ・ピンの取付けが確実なこと)
9. タ イ -ダ ウ ン ・ ロ ー プ ································ 外 す
1 0 . 左 ト リ ム ・ タ ブ · · · · · · · · · 状態が良好で、拘束がなく正確に動くこと
( 両端のヒンジ・ピンの取付けが確実なこと)
1 1 . 左 ス タ ビ レ ー タ · · · · · · · · · 状態が良好で、拘束がなく正確に動くこと
1 2 . 左スタビレータ・ピン、ナット、及びコッター・ピン· · · 取 付 け が 確 実 な こ と
注 記
スタビレータ・トリム・タブはスタビレータの後縁と
同じ方向に動き(後縁が上がれば上に、後縁が下がれ
ば 下 に )、 ス タ ビ レ ー タ が 中 立 位 置 の 時 に 後 縁 で 一 致
する。
4− 7
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リバティ式
X L -2型
航
空
局
承
認
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
8.
後方胴体、左側
1 . 後 方 胴 体 · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 状態が良好で損傷のないこと
2. 燃 料 フ ィ ラ ー ・ キ ャ ッ プ ··············· 閉 め て 固 定 す る こ と
3 . 左 ドア・ガス・スプリング、後方 · · · · · · · 状態が良好で取付けが確実なこと
4 . 左ドア・シール、ラッチ・プレート、後方 · · · · · · · · · · · · 状 態 を 点 検 す る
5. 燃 料 ベ ン ト ( 下 面 ) ····················· 閉 塞 し て な い こ と
6 . トランスポンダ・アンテナ(下面) · · · · 状態が良好で取付けが確実なこと
7. 外 気 温 度 計 プ ル ー ブ ( 下 面 ) ··········· 取 付 け が 確 実 な こ と
8 . 胴 体 下 部 フ ェ ア リ ン グ · · · · · · · · · · · · · · ファスナーが締っていること
9.
左翼、後縁
1. フ ラ ッ プ ······························· 状 態 が 良 好 な こ と
2. フ ラ ッ プ ・ ス ロ ッ ト ····················· 閉 塞 物 の な い こ と
3 . フラップ・ヒンジ (3) · · · · · · · · · · · · · · 状態が良好で取付けが確実なこと
( コッター・ピンが装着されていること)
4 . エ ル ロ ン · · · · · · · · · · · · · · · · 状態が良好で、拘束がなく正確に動くこと
5 . エルロン・トリム・タブ(装備時) · · · · · · 状態が良好で取付けが確実なこと
6 . エ ル ロ ン ・ ヒ ン ジ ( 2 ) · · · · · · · · · · 状態が良好で取付けが確実なこと
( 両端のヒンジ・ピンの取付けが確実なこと)
7 . エルロン・マス・バランス・ウェイト · · · · · · 妨げなく取付けが確実なこと
8 . エルロン・プッシュロッド · · · · · · · · · ジャムナットの取付けが確実なこと
9 . 左 翼 端 · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 状態が良好で取付けが確実なこと
1 0 . ストロボ、ポジション/ナビゲーション・ライト、及びレンズ · · · 状態が良好で取付けが確実なこと
10.
左翼、前縁
1. 前 縁 、 右 翼 ····························· 状 態 が 良 好 な こ と
2. 左 翼 ( 上 面 、 及 び 下 面 ) ················· 状 態 が 良 好 な こ と
3 . ピトー/スタティック・ブレード · · · · · 状態が良好で、開口部に閉塞物のないこと
4 . インスペクション・アクセス・パネル(下面) · · · · · · · · · ファスナーが締っていること
5. タ イ -ダ ウ ン ・ ロ ー プ ································ 外 す
6 . ストール・ワーニング・ベーン · · · · · · · · · 状態が良好で取付けが確実なこと
7. ス ト ー ル ・ス ト リ ッ プ ·················· 取 付 け が 確 実 な こ と
8. 主 翼 /胴 体 フ ェ ア リ ン グ ·················· 状 態 が 良 好 な こ と
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P/N
135A-97 0-200-1
IR
リバティ式
X L -2型
航
空
局
承
認
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
11.
胴体前方、左側
1. 左 メ イ ン ・ラ ン デ ィ ン グ ・ギ ア ・レ グ ········ 状 態 が 良 好 な こ と
2 . ブレーキ · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 状態が良好で漏れが無いこと
3 . タイヤ · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 状態が良好で膨らみが適切なこと
4. チ ョ ー ク ··········································· 外 す
5 . 胴 体 下 部 フ ェ ア リ ン グ · · · · · · · · · · · · · · ファスナーが締っていること
6 . 燃 料 タ ン ク ・ サ ン プ · · · · · · · · · · · · · サンプル採取、汚染物有無の点検
7 . 燃 料 ス ト レ ー ナ ー · · · · · · · · · · · · · · · サンプル採取、汚染物有無の点検
8. 左 キ ャ ビ ン ・エ ア ・イ ン テ ー ク ············· 閉 塞 物 の な い こ と
9 . 左キャビン・ドア、ウィンドウ、ベント・ウィンドウ · · · · · · 状 態 が 良 好 な こ と
1 0 . 左 ドア・ガス・スプリング、前方 · · · · · · · 状態が良好で取付けが確実なこと
1 1 . 左ドア・シール、ラッチ・プレート、前方 · · · · · · · · · · 状 態 を 点 検 す る
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P/N
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IR
リバティ式
X L -2型
航
空
局
承
認
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
発動機始動前
注 意
アビオニクスへの損傷を防ぐためには、発動機の始動
時 に ア ビ オ ニ ク ス ・ マ ス タ ー ・ ス イ ッ チ を OFFに す る こ
と。
1. 飛 行 前 点 検 ········································ 完 了
2 . パッセンジャー・ブリーフィング · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 完 了
3. シ ー ト ベ ル ト 、 及 び ハ ー ネ ス ··· 調 整 し 、 確 実 に 取 付 け る こ と
4. ラ ダ ー ・ ペ ダ ル ···················· 必 要 に 応 じ て 調 整 す る
5. ド ア ·································· 必 要 に 応 じ て 開 閉
6 . 燃料ブースト・ポンプ・モード・スイッチ · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · O F F
7 . ブ レ ー キ · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · パーキング・ブレーキをセットする
8. 燃 料 セ レ ク タ ・ バ ル ブ ······················ ONを チ ェ ッ ク
9.サ ー キ ッ ト ・ ブ レ ー カ ······················· INを チ ェ ッ ク
10.ア ビ オ ニ ク ス ・ マ ス タ ー ・ ス イ ッ チ ··················· OFF
11.イ グ ニ ッ シ ョ ン ・ ス イ ッ チ ··························· OFF
12.そ の 他 全 て の 電 気 ス イ ッ チ ··························· OFF
注 記
無風時での発動機始動、若しくは低速での地上滑走の場合
には、左側のドアを開けてもよい。強 風 、 若 し く は 高 速 で
の地上滑走の場合には、ドアを閉めること。
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P/N
135A-97 0-200-1
IR
リバティ式
X L -2型
航
空
局
承
認
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
発動機始動
航 空 機 が -7℃ /20℉ 以 下 の 環 境 に 2時 間 以 上 置 か れ た 場 合 に は 、 予 熱 が 必
要である。発動機が始動しない場合には、再始動までに少なくとも2
分間スタータを冷却すること。
警
告
以 下 の 操 作 手 順 を 遂 行 中 に HSA内 の 警 報 灯 が 点 灯 し た 場
合には、離陸をしてはならない。離陸を中止し、直ち
に点検整備を行うこと。不具合が直るまで飛行しては
ならない。
1 . ブ レ ー キ · · · · · · · · · · · · · · · · パーキング・ブレーキのセットを確認する
2. 燃 料 セ レ ク タ ・ バ ル ブ ······················· ONを 確 認 す る
3 . マスター(バッテリー、及びオルタネータ)スイッチ · · · · · · · · · · · · · · · · · O N
4. ス ト ロ ボ ············································· ON
5. FADEC PWR A、 及 び Bス イ ッ チ ·························· ON
注 記
FADEC PWR A、 及 び Bス イ ッ チ は レ バ ー ・ ロ ッ ク 式 で
ある。スイッチを動かす場合には、計器板からスイッ
チ・ハンドルを僅かに引き上げること。
6.燃料ブースト・ポンプ・モード・スイッチ ···························· ON
7.燃料ブースト・ポンプ ································ 作動音を確認する
8.燃料ブースト・ポンプ・モード・スイッチ ······················ AUTO位置
9.燃料ブースト・ポンプ ·················· 作動音を聴き、不作動を確認する
10.HSA FUEL PMP注意灯 ·························· OFFをチェック(注記参照)
注 記
燃 料 ブ ー ス ト ・ ポ ン プ ・ モ ー ド ・ ス イ ッ チ が AUTO位 置
の 場 合 に は 、 発動機始動後も発動機の 燃 料 圧 力 が 適 切
な レ ベ ル に 達 し 、 FADECシ ス テ ム に よ り 自 動 的 に 停 止 す
る ま で は 、 FUEL PMP注 意 灯 が 点 灯 し て お り 、 燃 料 ブ ー
スト・ポンプも作動を続ける。
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IR
リバティ式
X L -2型
航
空
局
承
認
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
11. ス ロ ッ ト ル ······························ 最 前 方
12. WOT指 示 灯 ····························· ONを チ ェ ッ ク す る
13. ス ロ ッ ト ル ······················· IDLEよ り 前 方 1/2イ ン チ
14. WOT指 示 灯 ···························· OFFを チ ェ ッ ク す る
1 5 . プ ロ ペ ラ ・ エ リ ア · · · · · · · · · · · · · · · · 障害物がないことを確認する
注 記
次の操作手順を遂行中、燃料ブースト・ポンプ・モー
ド ・ ス イ ッ チ が AUTO位 置 の 場 合 に は 、 イ グ ニ ッ シ ョ ン ・
ス イ ッ チ を L、 若 し く は BOTH位 置 に し た 場 合 、 FADECシ ス
テムによって燃料ブースト・ポンプは自動的に作動する。
16. イ グ ニ ッ シ ョ ン ・ ス イ ッ チ ······················· R( 右 )
17. 燃 料 ブ ー ス ト ・ ポ ン プ ·················· 不 作 動 を 確 認 す る
18. イ グ ニ ッ シ ョ ン ・ ス イ ッ チ ······················· L( 左 )
19. 燃 料 ブ ー ス ト ・ ポ ン プ ·················· 作 動 音 を 確 認 す る
20. イ グ ニ ッ シ ョ ン ・ ス イ ッ チ ·························· BOTH
21. 燃 料 ブ ー ス ト ・ ポ ン プ ·················· 作 動 音 を 確 認 す る
注 記
燃料噴射装置の配管内の空気を抜くためには、燃料圧力を少な
くとも30 psiにすること。
22. 電 圧 計 ······················· チ ェ ッ ク す る ( 最 低 11.7V)
23. イ グ ニ ッ シ ョ ン ・ ス イ ッ チ ························· START
( 最 大 で 10秒 、 発 動 機 始 動 後 に 放 す )
24. STARTER ENGAGED指 示 灯 ····························· 消 灯
2 5 . ス ロ ッ ト ル · · · · · · · · · · · · · · · · · · 絞って1000-1200 RPMにセットする
注 記
ア イ ド ル ・ ポ ジ シ ョ ン を 850-900 RPMの 間 で 行 い 、 長 時 間 の 運
用は避けること。
2 6 . 滑 油 圧 力 · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 上昇を確認する(最大30秒以内)
27. 発 動 機 計 器 ·························· チ ェ ッ ク し 監 視 す る
2 8 . H S A テ ス ト ・ ボ タ ン · · · · · · · · · · · · · 押して、全ランプの点灯をチェックする
2 9 . H S A テ ス ト ・ ボ タ ン · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 放す
3 0 . H S A · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 全警報灯の消灯をチェックする(注記参照)
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P/N
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IR
リバティ式
X L -2型
航
空
局
承
認
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
注 記
航空機を長期間使用してない場合には、発動機始動
前 に HSA PPWR FL警 報 灯 、 及 び /若 し く は EBAT FL注 意 灯
が点灯し、発動機始動後の数分間は点灯を続ける。
3 1 . 航 空 機 の 指 示 灯 の テ ス ト ・ ボ タ ン · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 押す
全ランプの点灯をチェックする
32. 航 空 機 の 指 示 灯 の テ ス ト ・ ボ タ ン ···················· 放 す
3 3 . 航 空 機 の 指 示 灯 · · · · · · · · · · · · · · · · · 全ランプの消灯をチェックする
地上滑走前
1 . H S A · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 全警報灯の消灯をチェックする
2. ア ビ オ ニ ク ス ・ マ ス タ ー ・ ス イ ッ チ ····················· ON
3. ラ ジ オ /ア ビ オ ニ ク ス ················ 必 要 に 応 じ て 使 用 す る
4. ラ イ ト ····························· 必 要 に 応 じ て 点 灯 す る
5. エ ア ・ベ ン ト ························ 必 要 に 応 じ て 開 閉 す る
6. フ ラ ッ プ ······································· UP (0°)
7. シ ー ト ベ ル ト ························· 取 付 け が 確 実 な こ と
地 上 滑 走
地上滑走する場合には、ブレーキを使用して方向性をコントロールする。
強風時の場合には、補助的にラダーを使用すること。
注 記
地上滑走の場合には、スロットル・コントロール付近
に手を添えておくこと。地上滑走速度は最小(歩行速
度程度)に抑えること。
1. パ ー キ ン グ ・ ブ レ ー キ ······························· 放 す
2. ブ レ ー キ ····································· テ ス ト す る
3. 地 上 滑 走 ······································· 低 速 に て
4. 定 針 儀 、 及 び 旋 回 計 ························· チ ェ ッ ク す る
5. フ ラ イ ト ・ コ ン ト ロ ー ル ··················· 横 風 に 対 処 す る
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P/N
135A-97 0-200-1
IR
リバティ式
X L -2型
航
空
局
承
認
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
離
陸
前(発動機試運転前)
警
告
全 て の 操 作 手 順 が 完 了 し た 後 に HSA内 の 警 報 灯 が 点 灯 し
た場合には、離陸をしてはならない。離陸を中止して、
直ちに点検整備を行うこと。不具合が直るまで飛行し
てはならない。
寒冷時に使用する場合には、離陸前に発動機を十分に暖気すること。離
陸 時 の 最 低 滑 油 温 度 は 75℉ で あ る 。
1 . フ ラ イ ト ・ コ ン ト ロ ー ル · · · · · · · · · · · · · · 拘束がなく正確に動くこと
2. ラ イ ト ····························· 必 要 に 応 じ て 点 灯 す る
3. イ グ ニ ッ シ ョ ン ・ ス イ ッ チ ····················· BOTHを 確 認
4. フ ラ イ ト 計 器 ····················· セ ッ ト し 、 チ ェ ッ ク す る
発動機試運転
警
告
FADECプ ラ イ マ リ ー (PWR A)、 及 び セ カ ン ダ リ ー (PWR
B)パ ワ ー の ト ラ ン ス フ ァ ー 点 検 時 に 、 回 転 速 度 の 減 速 、
若しくは発動機サージが発生した場合には、離陸をし
てはならない。離陸を中止して、直ちに点検整備を行
うこと。不具合が直るまで飛行してはならない。
1.風に正対 ·········································· 後方がクリアなこと
2.パーキング・ブレーキ ········ セットする、機体が動かないことを確認する
3.滑油圧力/温度 ··································· 緑色弧線内であること
4.キャノピー・ドア(前方ピン、後方ピン) ············· 取付けが確実なこと
注 記
左右両ドアの後方部を押して、ドアの締まりを確認す
る。
5.スロットル ················································ 約1700 RPM
6.燃料ブースト・ポンプ・モード・スイッチ ··························· OFF
7.HSA FUEL PMP注意灯 ·································· ONをチェックする
8.燃料圧力 ···························· 限界値内であることをチェックする
9.燃料ブースト・ポンプ・モード・スイッチ ·························· AUTO
10.HSA FUEL PMP注意灯 ································ OFFをチェックする
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P/N
135A-97 0-200-1
IR
リバティ式
X L -2型
航
空
局
承
認
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
11.FADEC PWR B スイッチ ············································ OFF
12.発動機 ············· チェックする、回転速度の低下又はサージが無いこと
13.HSA EBAT FAIL注意灯 ···································· ONをチェック
14.FADEC B PWR スイッチ ············································· ON
15.FADEC A PWR スイッチ ············································ OFF
16.発動機 ············· チェックする、回転速度の低下又はサージが無いこと
17.HSA PPWR FAIL警報灯 ···································· ONをチェック
(EBAT FAIL注意灯も点灯する)
18.FADEC A PWR スイッチ ············································· ON
19.イグニッション・スイッチ ································ R(右)位置
20.RPMドロップ ································· 最小10 RPM, 最大150 RPM
21.HSA ································ FADEC 警報灯の点灯をチェックする
22.イグニッション・スイッチ ······································· BOTH
23.HSA ···································· 全警報灯の消灯をチェックする
24.イグニッション・スイッチ ································ L(左)位置
25.RPMドロップ ································· 最小10 RPM, 最大150 RPM
26.HSA ································· FADEC警報灯の点灯をチェックする
27.イグニッション・スイッチ ······································· BOTH
28.HSA ···································· 全警報灯の消灯をチェックする
注 記
イ グ ニ ッ シ ョ ン ・ ス イ ッ チ を 30秒 以 上 、 R 、 若 し く は L
位 置 に 維 持 し た 場 合 に は 、 赤 色 の FADEC WARN警 報 灯 が
点灯する。これは故障を意味するものではなく、離陸
の 前 に イ グ ニ ッ シ ョ ン ・ス イ ッ チ を BOTH位 置 に 戻 す こ と
をうながすための警報である。
2 9 . 発 動 機 計 器 / 電 流 計 · · · · · · · · · · · · · · · · · 再びチェックして監視する
3 0 . オルタネート・インダクション・エア・ノブ· · · · · · · · · · · · ノ ブ を 引 い て O N
3 1 . オルタネート・インダクション・エア・ノブ· · · · · · · · · · · ノ ブ を 押 し て O F F
32. ス ロ ッ ト ル ········································ IDLE
離
陸
前(発動機試運転後)
1 . フ ラ ッ プ · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 10°
2 . 燃料ブースト・ポンプ・モード・スイッチ· · · · · · · · · · · · · · · · · A U T O を 確 認
注 記
通常の場合には、燃料ブースト・ポンプ・モード・ス
イ ッ チ は AUTO位 置 に し て お く こ と 。
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P/N
135A-97 0-200-1
IR
リバティ式
X L -2型
航
空
局
承
認
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
3 . ト リ ム · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · TAKEOFF FLAP位置にセットする
4. 燃 料 セ レ ク タ ・バ ル ブ ···························· ONを 確 認
5. ラ ジ オ /ア ビ オ ニ ク ス ·························· セ ッ ト す る
6. ト ラ ン ス ポ ン ダ ······································ ALT
7 . キャノピー・ドア(前方ピン、後方ピン) · · · · · · · · 確 実 に 閉 ま る こ と
注 記
左右両ドアの後方部を押して、ドアの締まりを確認す
る。
8. シ ー ト ベ ル ト 、 及 び ハ ー ネ ス ··········· 取 付 け が 確 実 な こ と
9. パ ー キ ン グ ・ ブ レ ー キ ・ レ バ ー ························ OFF
10.ブ レ ー キ ··········································· 放 す
離
陸
出 力 の 点 検 : 離 陸 滑 走 中 に フ ル ・ス ロ ッ ト ル で の 発 動 機 性 能 を 素 早 く 点 検 す
る。発動機が円滑に作動し、全ての発動機計器が緑色範囲内にあること。
発動機の不調、加速の不調、若しくは不具合を感じた場合には、離陸をし
てはならない。
フ ラ ッ プ ・ セ ッ テ ィ ン グ : 離 陸 時 の フ ラ ッ プ ・セ ッ テ ィ ン グ は 10°の み が
認 め ら れ て い る 。 離 陸 デ ー タ に は フ ラ ッ プ 10°の み が 記 載 さ れ て い る 。
軟地、若しくは荒地から離陸する場合には、出来るだけ速やかに機体を浮
かすこと。砂利、若しくはその他の不整地から離陸する場合には、プロペ
ラで砂利の破片を巻き上げるよりも、後方に吹き飛ばす様にスロットルを
ゆっくりと加速すること。
通 常 離 陸
1.フラップ ······················································· 1 0 °
2.定針儀 ···································· 滑走路の離陸方位を確認する
3.スロットル ···················································· 最前方
4.WOT指示灯 ··········································· ONをチェックする
5.発動機計器 ·············································· チェックする
6.ブレーキ ················· 放す(ラダーのみで操舵する/踵を床に付ける)
7.エレベータ・コントロール ··············· ノーズ・ホイールを浮かす(59 KIASにて)
8.上昇速度 ····························· 到達(69 KIAS、若しくはそれ以上)
9.フラップ ···························· UP(安全高度、及び対気速度にて)
10.上昇速度 ······································· 80-85 KIASに加速する
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P/N
135A-97 0-200-1
IR
リバティ式
X L -2型
航
空
局
承
認
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
軟 地 /荒 地 で の 離 陸
1.フラップ ······················································· 1 0 °
2 . 定 針 儀 · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 滑走路の離陸方位を確認する
3. ス ロ ッ ト ル ······································· 最 前 方
4. WOT指 示 灯 ······························ ONを チ ェ ッ ク す る
5. 操 舵 ···················· ラ ダ ー を 使 用 す る /踵 を 床 に 付 け る
6 . エレベータ・コントロール · · · · · · · · · · · · · · · 手 前 一 杯 に 引 き 維 持 す る
7. 機 体 が 離 陸 し た ら ····················· ピ ッ チ 姿 勢 を 減 じ る
63 KIASま で 加 速 す る
8 . 上 昇 速 度 · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 63 KIAS(障害物が無くなるまで)
9 . フ ラ ッ プ · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · UP(安全高度、及び対気速度にて)
10. 上 昇 速 度 ·························· 80-85 KIASに 加 速 す る
短距離離陸
1.フラップ ······················································· 1 0 °
2 . 定 針 儀 · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 滑走路の離陸方位を確認する
3. ス ロ ッ ト ル ··········· ブ レ ー キ を 維 持 し な が ら 最 前 方 に す る
4. WOT指 示 灯 ······························ ONを チ ェ ッ ク す る
5 . 発動機計器 ············································· チェックする
6 . ブレーキ ················ 放す(ラダーのみで操舵する/踵を床に付ける)
7 . エレベータ・コントロール · · · · · · · · · · · · · · · わ ず か に ノ ー ズ ・ ア ッ プ
8 . 回転 · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 5 9 K I A S
9 . 上 昇 速 度 · · · · · · · · · · · · · · · · · · 69 KIASに到達(障害物が無くなるまで)
1 0 . フラップ · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · UP(安全高度、及び対気速度にて)
11. 上 昇 速 度 ·························· 80-85 KIASに 加 速 す る
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P/N
135A-97 0-200-1
IR
リバティ式
X L -2型
航
空
局
承
認
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
上
巡
昇
1. 通 常 上 昇 の 場 合 に は 、 最 良 上 昇 率 速 度 よ り 5-10 knot早 い 速
度 に て 、 フ ル ・パ ワ ー と フ ラ ッ プ ・ ア ッ プ (0°)を 使 用 す る 。
2. ス ロ ッ ト ル ······································· 最 前 方
3. WOT指 示 灯 ······························ ONを チ ェ ッ ク す る
4. 対 気 速 度 ·····································80-85 KIAS
航
注 意
決 し て フ ル ・ス ロ ッ ト ル (WOT指 示 灯 の 点 灯 )で 巡 航 し て
はならない。これは燃料消費率、及び航続距離の低下、
発動機、及びプロペラの過速度運用を防ぐためである。
1 . 対 気 速 度 · · · · · · · · · 巡航速度に達するまで限界値以内で出力を維持する
2. 出 力 ······························· 巡 航 出 力 に セ ッ ト す る
3. エ レ ベ ー タ ・ト リ ム ·················· 必 要 に 応 じ て 調 整 す る
4 . 燃料ブースト・ポンプ・モード・スイッチ · · · · · · A U T O を チ ェ ッ ク す る
5. 発 動 機 計 器 、 及 び HSA ·············· 頻 繁 に チ ェ ッ ク す る こ と
注 記
最良の燃料消費率を得るためには、巡航出力に設定し
て か ら 、 少 な く と も 約 5分 間 は ス ロ ッ ト ル の 設 定 を 変 更
しないことである。
降
下
1. 出 力 ······························· 必 要 に 応 じ て 調 整 す る
2. エ レ ベ ー タ ・ト リ ム ·················· 必 要 に 応 じ て 調 整 す る
3. 発 動 機 計 器 、 及 び HSA ·············· 頻 繁 に チ ェ ッ ク す る こ と
4− 18
P/N
135A-97 0-200-1
IR
リバティ式
X L -2型
航
空
局
承
認
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
着
陸
前
1.燃料油量 ·········································· 十分な量であること
2.燃料ブースト・ポンプ・モード・スイッチ ················ AUTOをチェック
3.ブレーキ ················ パーキング・ブレーキがOFFであることを確認する
4.燃料セレクタ・バルブ ····································· ONを確認する
5.フラップ ··················· 希望に応じて(86 KIAS、若しくはそれ以下)
6.ライト ·········································· 必要に応じて点灯する
7.シートベルト、及びハーネス ························ 取付けが確実なこと
4− 19
P/N
135A-97 0-200-1
IR
リバティ式
X L -2型
航
空
局
承
認
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
着
陸
最終進入速度は、フラップ・セッティングによる失速速度が基本とな
る が 、 ト ラ フ ィ ッ ク の 状 況 、 滑 走 路 の 長 さ 、 及 び ガ ス ト ・フ ァ ク タ な ど の
影響を受ける。
着陸進入では、スロットルをスムーズに減少させ、最少の速度でメイン・
ホ イ ー ル か ら 接 地 さ せ る 。 ノ ー ズ ・ア ッ プ を 保 つ よ う に バ ッ ク ・ プ レ ッ
シャーを維持すれば、エアロダイナミック・ブレーキの効果を受けて、
タイヤ、及びブレーキの磨耗を減少できる。姿勢が安定した後、ゆっく
りと機首を下げ、ブレーキを必要最小限に使用する。地上滑走のために、
ブレーキ使用の準備をすること。
通 常 着 陸
1. 対 気 速 度 ····························80 KIAS(フ ラ ッ プ UP)
2 . フ ラ ッ プ · · · · · · · · · · · · · 希望に応じて(86 KIAS、若しくはそれ以下)
3. 対 気 速 度 ·························· 75 KIAS(フ ラ ッ プ 10°)
4. 対 気 速 度 ·························· 64 KIAS(フ ラ ッ プ 30°)
5 . 接 地 · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 最初にメイン・ホイールから接地する
6 . エレベータ・コントロール · · · · · · · · · · · · · · · · · ゆっくり機首を下げること
7. ブ レ ー キ ··························· 必 要 最 小 限 に 使 用 す る
短距離着陸
1. フ ラ ッ プ ··········································· 30°
2. 対 気 速 度 ·························· 最 終 着 陸 ま で 65 KIAS
3 . 出 力 · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · IDLE (障害物を越えた後)
4 . 接 地 · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 最初にメイン・ホイールから接地する
5. ブ レ ー キ ································· 最 大 で 使 用 す る
6 . エレベータ・コントロール · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 手前に引き維持する
4− 20
P/N
135A-97 0-200-1
IR
リバティ式
X L -2型
航
空
局
承
認
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
軟 地 /荒 地 で の 着 陸
1. フ ラ ッ プ ··········································· 30°
2 . 出 力 · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 緩やかに着陸のため必要に応じて
3 . 接 地 · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 最初にメイン・ホイールから接地する
4 . エレベータ・コントロール · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 手 前 に 引 き 維 持 す る
(出来るだけ長くノーズ・ホイールが接地しないように保つ)
5. ブ レ ー キ ··························· 必 要 最 小 限 に 使 用 す る
横 風 着 陸
1. 対 気 速 度 ········································ 80 KIAS
(最初に滑走路と合わせる間はフラップ・アップ)
2. フ ラ ッ プ ··········································· 10°
3 . 最 終 進 入 · · · · · · 必要に応じて偏流をとるか、若しくは横滑りを使用する
4. 対 気 速 度 ········································ 70 KIAS
5 . 着 陸 中 · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 風上側の翼を下げる(ドリフトを修正)
(ラダーを使用して機首を滑走路に合わせる)
6 . 接 地 · · · · · · · · · · · · · · · · · · 最初に風上側のメイン・ホイールから接地する
7 . エレベータ・コントロール · · · · · · · · · · · · · ゆ っ く り 機 首 を 下 げ る こ と
8. エ ル ロ ン 、 ラ ダ ー ··························· 必 要 に 応 じ て
接地後の滑走が真直ぐになるよう維持する
9 . ブ レ ー キ · · · · · · · · · · · ラダーが効かない場合はブレーキで操舵すること
4− 21
P/N
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IR
リバティ式
X L -2型
航
空
局
承
認
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
着 陸 復 行
1. ス ロ ッ ト ル ····································FULL OPEN
2. 対 気 速 度 ······································· 65 KIAS
3. 可 能 な 上 昇 率 ······························ 到 達 /維 持 す る
4. フ ラ ッ プ ····················· ゆ っ く り と 10°に 上 げ る こ と
5. 最 良 上 昇 角 速 度 ······················安 定 さ せ る (69 KIAS)
6. フ ラ ッ プ ( 安 全 高 度 ま で ) ··················· フ ル ・ ア ッ プ
7. 上 昇 速 度 ( 安 全 高 度 ま で ) ···············80-85 KIASに 加 速
着
陸
後
1. フ ラ ッ プ ······················· 上 げ る ( 滑 走 路 を 出 た 後 )
2. ス ロ ッ ト ル ················· 地 上 滑 走 す る の に 必 要 に 応 じ て
注 記
発 動 機 を 停 止 す る 前 に は 、 最 低 3分 間 ア イ ド ル 近 く に す
る(低速地上滑走は発動機・アイドル操作と考えられ
る)
3 . ストロボ・ライト(アンチ-コリジョン)/ナビゲーション・ライト · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · O F F
4. ラ ン デ ィ ン グ ・ ラ イ ト ··············· 必 要 に 応 じ て 点 灯 す る
5. ト リ ム ··································· 離 陸 位 置 に 戻 す
注 記
地上滑走の場合には、スロットル・コントロール付近
に手を添えておくこと。地上滑走速度は最小(歩行速
度程度)に抑えること。
4− 22
P/N
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IR
リバティ式
X L -2型
航
空
局
承
認
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
停
止
警
告
飛 行 後 に HSA内 の 警 報 灯 が 点 灯 し た 場 合 、 若 し く は 燃 料
ブ ー ス ト ・ モ ー ド ・ス イ ッ チ を OFFに す る と 発 動 機 回 転
速度が減速する場合には、直ちに点検整備を行うこと。
不具合が直るまで飛行してはならない。
1 . H S A · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 全 警報灯の消灯をチェックする
2. 燃 料 ブ ー ス ト ・ ポ ン プ ・ モ ー ド ・ ス イ ッ チ ·············· OFF
3. ア ビ オ ニ ク ス ・ マ ス タ ー ・ ス イ ッ チ ···················· OFF
4. イ グ ニ ッ シ ョ ン ・ ス イ ッ チ ···························· OFF
5. FADEC PWR A、 及 び Bス イ ッ チ ························· OFF
6. 全 て の ラ イ ト ・ ス イ ッ チ ······························ OFF
7. 全 て の 電 気 ス イ ッ チ ·································· OFF
8. マ ス タ ー ・ス イ ッ チ ··································· OFF
注 意
発 動 機 停 止 後 に 、 セ カ ン ダ リ ー ・ パ ワ ー ( PWR B ) ス
イ ッ チ が ON 位 置 に あ る 場 合 に は 、 航 空 機 の バ ッ ク
ア ッ プ ( セ カ ン ダ リ ー )・ バ ッ テ リ ー が 放 電 し 、 バ ッ
テリーの充電容量が減少してしまう。発動機停止後に
は 、 必 ず プ ラ イ マ リ ー ( PWR A )、 及 び セ カ ン ダ リ ー ( PWR
B) ス イ ッ チ が O F F で あ る こ と を 確 認 す る 。
4− 23
P/N
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IR
リバティ式
X L -2型
航
空
局
承
認
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
繋
留
1. ホ イ ー ル ··························· チ ョ ー ク を 入 れ る こ と
2 . 操 縦 桿 · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · シートベルトにて固定すること
3 . ピ ト ー ・ カ バ ー · · · · · · · · · · · · · · · · · ON(必要に応じてカバーをする)
4 . ラ ダ ー ・ ガ ス ト ・ ロ ッ ク · · · · · · · · · · ON(必要に応じてロックをする)
5. 翼 、 及 び 尾 部 ································ タ イ -ダ ウ ン
6. ド ア ······························· 閉 め て 鍵 を 掛 け る こ と
4− 24
P/N
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IR
リバティ式
X L -2型
航
空
局
承
認
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
第 5 章
航空機の性能
目
次
序
文 · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 5− 3
対 気 速 度 の 較 正 · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 5− 4
ノ ー マ ル ・ ス タ テ ィ ッ ク ・ ソ ー ス · · · · · · · · · · · · · · · · · 5− 4
オ ル タ ネ ー ト ・ ス タ テ ィ ッ ク ・ ソ ー ス · · · · · · · · · · · · · 5− 5
横 風 成 分 グ ラ フ · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 5− 6
失 速 速 度 · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 5− 7
温 度 換 算 表 · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 5− 8
離 陸 距 離 · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 5− 9
通常離陸距離- 1,750 lbs (794kg) · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 5− 10
通常離陸距離- 1,650 lbs (749kg) · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 5− 10
通常離陸距離- 1,550 lbs (703kg) · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 5− 11
通常離陸距離- 1,450 lbs (657kg) · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 5− 11
最 大 上 昇 率 · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 5− 12
最 大 上 昇 勾 配 · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 5− 13
着 陸 復 行 上 昇 率 · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 5− 14
着 陸 復 行 上 昇 勾 配 · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 5− 15
着 陸 距 離 · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 5− 16
通常着陸距離- 1,750 lbs (794kg) · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 5− 17
通常着陸距離- 1,650 lbs (749kg) · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 5− 17
通常着陸距離- 1,550 lbs (703kg) · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 5− 18
通常着陸距離- 1,450 lbs (657kg) · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 5− 18
最 良 滑 空 速 度 、 及 び 距 離 · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 5− 19
滑 空 距 離 表 · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 5− 19
騒音に関する事項 · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 5− 20
5− 1
P/N
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IR
リバティ式
X L -2型
航
空
局
承
認
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
THIS PAGE INTENTIONALLY LEFT BLANK
5− 2
P/N
135A-97 0-200-1
IR
リバティ式
X L -2型
航
空
局
承
認
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
第
5 章
航空機の性能
序
文
この章には飛行試験で得られた航空機の性能について記載している。
この章に記載している性能に関する情報は、飛行試験から得られた結果
に基づいている。特別な操縦技量を用いずにこれらの記載された性能を
得ることができる。飛行試験で得られたデータは、新しい機体、及び発
動機に、無線機器、及びアンテナを含む任意装備品を装備して得たもの
である。
これらデータはホイール・フェアリングの装備の有無にかかわらず適用
される。
注 意
こ れ ら の 性 能 を 得 る た め に は 性 能 図 、 及 び /若 し く は 性
能表に表示されている全ての条件に従うこと。
5− 3
P/N
135A-97 0-200-1
IR
リバティ式
X L -2型
航
空
局
承
認
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
対気速度の較正
ノーマル・スタティック・ソース
状態:
出 力 ·············································· 水 平 飛 行
重 量 ······································1,750 lbs(794kg)
注記:
・指示対気速度値には、計器誤差は含まれない。
KCAS
KIAS
50
60
0°
56
65
Flaps
10°
56
64.5
30°
53
62.5
70
74
73.5
72
80
83
82
81
90
92
100
102
110
110
120
119
130
128
140
137
150
147
160
156
5− 4
P/N
135A-97 0-200-1
IR
リバティ式
X L -2型
航
空
局
承
認
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
オルタネート・スタティック・ソース
状態:
出 力 ·············································· 水 平 飛 行
重 量 ······································ 1,750 lbs(794kg)
ベ ン ト ·················································· 開
注記:
・ 指示対気速度値には、計器誤差は含まれない。
KIAS
0°
KCAS
Flaps
10° 30°
50
49
49.5
51
60
58
60
60
70
68
69
69
80
76
76
79
90
85
100
90
110
100
120
110
130
121
140
127
150
160
137
147
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P/N
135A-97 0-200-1
IR
リバティ式
X L -2型
航
空
局
承
認
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
横風成分グラフ
方向:フライト・パスと風の角度を使用する。補正する風速(アーチの
最大値)に達するまでラディアル・ラインに沿って外側に向かい、
そ の 交 点 か ら 左 に ヘ ッ ド ウ ィ ン ド ウ /テ イ ル ウ ィ ン ド ウ 速 度 を 、
真 下 に 90度 横 風 速 度 を 読 み 取 る 。 例 え ば 、 風 速 15ノ ッ ト 、 ラ ン
ウ ェ イ に 50度 の 風 を 受 け る 場 合 に は 、 ヘ ッ ド ウ ィ ン ド ウ 10ノ ッ ト 、
横 風 12ノ ッ ト の 速 度 成 分 に 分 け ら れ る
注記
実 証 さ れ た 横 風 速 度 の 最 大 値 は 15 knotで あ る 。
注記
実証された横風成分は、飛行試験で得られた最大横風速
度に基づいた速度であり、横風の限界速度を表すもので
はないではない。
5− 6
P/N
135A-97 0-200-1
IR
リバティ式
X L -2型
航
空
局
承
認
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
失 速 速 度
状態:
重 量 ······································ 1,750 lbs(794kg)
C.G ··································· 最 大 重 量 で 最 前 方 位 置
出 力 ·················································· IDLE
旋 回 角 度 ········································ 下 表 を 参 照
STALL SPEEDS
Weight
1,750lbs(794kg)
1,750lbs(794kg)
1,750lbs(794kg)
1,750lbs(794kg)
1,750lbs(794kg)
Bank
Angle
(deg)
0
15
30
45
60
Flaps Up
KIAS
50
53
55
64
77
Flaps 10°
KCAS
57
58
61
68
81
KIAS
48
49
52.5
59
73
Flaps 30°
KCAS
54
55
58
64
76
KIAS
44
46
49
54
66
KCAS
48
49
52
57
68
5− 7
P/N
135A-97 0-200-1
IR
リバティ式
X L -2型
航
空
局
承
認
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
温度換算表
下記の表は飛行高度別に対応する標準温度を記載している。
Press
Alt
ISA -20℃
ISA -10℃
ISA 0℃
ISA + 10℃
ISA + 30℃
FT
℃
℉
℃
℉
℃
℉
℃
℉
℃
℉
SL
-5
23
5
41
15
59
25
77
45
113
1000
-7
19
3
37
13
55
23
73
43
109
2000
-9
16
1
34
11
52
21
70
41
106
3000
-11
12
-1
30
9
48
19
66
39
102
4000
-13
9
-3
27
7
45
17
63
37
99
5000
-15
5
-5
23
5
41
15
59
35
95
6000
-17
1
-7
19
3
37
13
55
33
91
7000
-19
-2
-9
16
1
34
11
52
31
88
8000
-21
-6
-11
12
-1
30
9
48
29
84
9000
-23
-9
-13
9
-3
27
7
45
27
81
10000
-25
-13
-15
5
-5
23
5
41
25
77
11000
-27
-17
-17
1
-7
19
3
37
23
73
12000
-29
-20
-19
-2
-9
16
1
34
21
70
13000
14000
-31
-33
-24
-27
-21
-23
-6
-9
-11
-13
12
9
-1
-3
30
27
19
17
66
63
5− 8
P/N
135A-97 0-200-1
IR
リバティ式
X L -2型
航
空
局
承
認
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
離 陸 距 離
飛行計画の作成は、離陸をする際の滑走路の長さが、最大重量、気圧高度、
及び外気温度を十分に満たすかの確認から始める。下記の注記に記載され
た修正要件を使用して、向かい風、若しくは追い風成分、及び外気温度に
よる誤差を修正する。通常の離陸では、最良上昇率速度までの加速を前提
とする。
状態:
風 ···················································· 無 風
滑 走 路 ···································· 乾 燥 、 水 平 、 舗 装
重 量 ······································ 1,750 lbs(794kg)
フ ラ ッ プ ·············································· 10°
引 起 し 速 度 ········································· 59 KIAS
離 陸 後 上 空 50 ftで の 速 度 ···························· 69 KIAS
出 力 ····················· フ ル ・ ス ロ ッ ト ル ( WOT指 示 灯 が ON)
ブレーキを放す前にセットする
注記
・
CHTが 420℉ 、 若 し く は そ れ 以 上 の 場 合 に は 、 離 陸 距 離 が 15% 増
加する。
・
安全上、実際より高い気圧高度、若しくは外気温度での離陸距
離 を 使 用 す る 。 例 え ば 気 圧 高 度 475 ft、 外 気 温 度 4℃ の 場 合 に は 、
気 圧 高 度 1000 ft、 外 気 温 度 10℃ で の 離 陸 距 離 を 使 用 す る 。
・
向 か い 風 成 分 が 12 knot増 す 毎 に 、 離 陸 距 離 が 10% 減 少 す る 。 追
い 風 で 運 用 す る 場 合 に は 、 追 い 風 成 分 が 10 knotを 超 え て 、 2 knot
増 す 毎 に 離 陸 距 離 が 10% 増 加 す る 。
・ 乾 い た 草 地 の 滑 走 路 で は 、 Gnd roll 距 離 が 15% 増 加 す る 。
・
この表の外気温度より低い温度で運用する場合には、表の中の
最も低いデータを使用すること。
・
この表の外気温度より高い温度で運用する場合には、最大限の
注意を払うこと。
・
表 の デ ー タ は 実 際 の 飛 行 試 験 に よ る も の で 、 気 温 が ISA +30℃ 以
上 、 若 し く は ISA -20℃ 以 下 で の 気 圧 高 度 の デ ー タ は 記 載 し て い な
い。
5− 9
P/N
135A-97 0-200-1
IR
リバティ式
X L -2型
航
空
局
承
認
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
通 常 離 陸 距 離 − 1,750 lbs( 794kg)
ローテーション速度: 59 KIAS
フラップ 10°
50 ft越え速度: 69 KIAS
TEMPERATURE - ℃
Press Alt
FT
SL
2000
4000
6000
8000
10000
Distance FT
-5
5
15
25
35
45
Ground Roll
1194
1328
1472
1625
1788
1961
Over 50FT
Ground Roll
Over 50FT
Ground Roll
Over 50FT
Ground Roll
Over 50FT
Ground Roll
Over 50FT
Ground Roll
Over 50FT
2088
1362
2367
1557
2690
1782
3062
2043
3492
2348
3989
2318
1517
2632
1736
2996
1991
3416
2287
3902
2632
4466
2564
1683
2916
1929
3324
2215
3795
2549
4343
2939
4978
2826
1860
3218
2136
3675
2456
4201
2831
4814
3268
5527
3106
2050
3541
2356
4048
2713
4635
3131
5318
3620
6114
3403
2251
3884
2591
4446
2987
5096
3452
5855
3997
6740
通 常 離 陸 距 離 − 1650 lbs( 749kg)
ローテーション速度: 59 KIAS
フラップ 10°
50 ft越え速度: 67 KIAS
TEMPERATURE - ℃
Press Alt
FT
SL
2000
4000
6000
8000
10000
Distance FT
-5
5
15
25
35
45
Ground Roll
1037
1153
1278
1411
1552
1703
Over 50FT
Ground Roll
Over 50FT
Ground Roll
Over 50FT
Ground Roll
Over 50FT
Ground Roll
Over 50FT
Ground Roll
Over 50FT
1822
1182
2065
1352
2348
1547
2672
1774
3047
2039
3481
2023
1317
2297
1508
615
1729
2980
1986
3405
2286
3896
2237
1461
2544
1675
2901
1924
3312
2214
3789
2552
4343
2466
1615
2809
1855
3207
2133
3666
2458
4201
2838
4822
2710
1780
3090
2046
3532
2356
4044
2719
4640
3143
5334
2969
1955
3389
2250
3879
2594
4446
2997
5109
3470
5880
5− 10
P/N
135A-97 0-200-1
IR
リバティ式
X L -2型
航
空
局
承
認
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
通 常 離 陸 距 離 − 1550 lbs( 703kg)
ローテーション速度: 59 KIAS
フラップ 10°
50 ft越え速度: 65 KIAS
TEMPERATURE - ℃
Press Alt
FT
SL
2000
4000
6000
8000
10000
Distance FT
-5
5
15
25
35
45
Ground Roll
893
993
1100
1214
1336
1466
Over 50FT
Ground Roll
Over 50FT
Ground Roll
Over 50FT
Ground Roll
Over 50FT
Ground Roll
Over 50FT
Ground Roll
Over 50FT
1576
1018
1787
1163
2031
1331
2312
1527
2636
1754
3011
1,750
1133
1987
1298
2262
1488
2579
1709
2946
1967
3371
1936
1258
2201
1442
2510
1656
2865
1905
3278
2196
3757
2134
1390
2430
1596
2774
1835
3172
2115
3634
2442
4172
2345
1532
2674
1761
3056
2028
3499
2340
4015
2705
4615
2569
1682
2933
1937
3356
2232
3847
2580
4420
2987
5087
通 常 離 陸 距 離 − 1450 lbs( 657kg)
ローテーション速度: 59 KIAS
フラップ 10°
50 ft越え速度: 65 KIAS
TEMPERATURE - ℃
Press Alt
FT
SL
2000
4000
6000
8000
10000
Distance FT
-5
5
15
25
35
45
Ground Roll
761
846
937
1034
1138
1249
Over 50FT
Ground Roll
Over 50FT
Ground Roll
Over 50FT
Ground Roll
Over 50FT
Ground Roll
Over 50FT
Ground Roll
Over 50FT
1351
867
1532
991
1741
1134
1981
1301
2259
1495
2580
1500
966
1703
1106
1939
1268
2210
1457
2524
1676
2888
1659
1072
1887
1229
2151
1411
2455
1623
2809
1872
3220
1829
1185
2083
1360
2378
1564
2718
1802
3114
2081
3574
2010
1305
2291
1501
2619
1728
2998
1994
3440
2305
3954
2202
1434
2513
1650
2876
1902
3296
2198
3787
2545
4359
5− 11
P/N
135A-97 0-200-1
IR
リバティ式
X L -2型
航
空
局
承
認
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
最大上昇率
状態:
重 量 ······································1,750 lbs(794kg)
フ ラ ッ プ ····································· ア ッ プ ( 0°)
出 力 ····················· フ ル ・ ス ロ ッ ト ル ( WOT指 示 灯 が ON)
指 示 対 気 速 度 ································· 76 KIAS( VY)
注記
・
この表の外気温度より低い温度で運用する場合には、表の中の
最も低いデータを使用すること。
・
この表の外気温度より高い温度で運用する場合には、最大限の
注意を払うこと。
・ 上 昇 率 が 100 ft/min 未 満 の デ ー タ は 記 載 し て な い 。
・
表 の デ ー タ は 実 際 の 飛 行 試 験 に よ る も の で 、 気 温 が ISA +30℃ 以
上 、 若 し く は ISA -20℃ 以 下 で の 気 圧 高 度 の デ ー タ は 記 載 し て い な
い。
Maximum Rate of Climb FT/MIN
Press
Alt FT
SL
1000
2000
3000
4000
5000
6000
7000
8000
9000
10000
11000
12000
Temperature ℃
-5
708
660
613
565
517
468
422
375
328
280
233
186
138
5
688
640
593
545
497
448
403
355
308
260
213
166
119
5− 12
P/N
135A-97 0-200-1
IR
15
669
621
573
526
478
429
384
336
289
242
194
147
100
25
650
603
555
508
460
411
365
318
271
223
176
129
35
633
585
538
490
443
394
348
301
253
206
159
111
45
616
568
521
473
426
377
331
284
237
190
143
リバティ式
X L -2型
航
空
局
承
認
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
最大上昇勾配
状態:
重 量 ······································ 1,750 lbs(794kg)
フ ラ ッ プ ····································· ア ッ プ ( 0°)
出 力 ····················· フ ル ・ ス ロ ッ ト ル ( WOT指 示 灯 が ON)
指 示 対 気 速 度 ································· 76 KIAS( VY)
注記
・
この表の外気温度より低い温度で運用する場合には、表の中の
最も低いデータを使用すること。
・
この表の外気温度より高い温度で運用する場合には、最大限の
注意を払うこと。
・ 上 昇 率 が 100 ft/min 未 満 の デ ー タ は 記 載 し て な い 。
・ 表 の デ ー タ は 実 際 の 飛 行 試 験 に よ る も の で 、 気 温 が ISA +30℃ 以
上 、 若 し く は ISA -20℃ 以 下 で の 気 圧 高 度 の デ ー タ は 記 載 し て い な
い。
Maximum Climb Gradient FT/NM
Press Alt
FT
SL
2000
4000
6000
8000
10000
12000
Temperature ℃
-5
558
469
384
319
229
158
91
5
533
445
362
284
211
142
76
15
509
423
342
266
194
127
63
25
486
402
323
249
179
113
35
465
383
306
233
164
100
45
445
365
290
218
151
88
5− 13
P/N
135A-97 0-200-1
IR
リバティ式
X L -2型
航
空
局
承
認
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
着陸復行上昇率
状態:
重 量 ······································1,750 lbs(794kg)
フ ラ ッ プ ·············································· 30°
出 力 ······················· フ ル ・ ス ロ ッ ト ル ( WOT指 示 灯 ON)
指 示 対 気 速 度 ······································ 65 KIAS
注記
・
この表の外気温度より低い温度で運用する場合には、表の中の
最も低いデータを使用すること。
・
この表の外気温度より高い温度で運用する場合には、最大限の
注意を払うこと。
・ 上 昇 率 が 100 ft/min 未 満 の デ ー タ は 記 載 し て な い 。
・ 表 の デ ー タ は 実 際 の 飛 行 試 験 に よ る も の で 、 気 温 が ISA +30℃ 以
上 、 若 し く は ISA -20℃ 以 下 で の 気 圧 高 度 の デ ー タ は 記 載 し て い な
い。
Balked Landing Rate of Climb FT/NM
Press Alt
FT
SL
1000
2000
3000
4000
5000
6000
Temperature ℃
-5
401
355
308
261
215
166
121
5
382
335
288
242
195
147
102
15
363
316
270
223
176
128
5− 14
P/N
135A-97 0-200-1
IR
25
345
298
252
205
158
110
35
328
281
235
188
141
45
311
265
218
171
124
リバティ式
X L -2型
航
空
局
承
認
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
着陸復行上昇勾配
状態:
重 量 ······································ 1,750 lbs(794kg)
フ ラ ッ プ ·············································· 30°
出 力 ····················· フ ル ・ ス ロ ッ ト ル ( WOT指 示 灯 が ON)
指 示 対 気 速 度 ······································· 65 KIAS
注記
・
この表の外気温度より低い温度で運用する場合には、表の中の
最も低いデータを使用すること。
・
この表の外気温度より高い温度で運用する場合には、最大限の
注意を払うこと。
・ 上 昇 率 が 100 ft/min 未 満 の デ ー タ は 記 載 し て な い 。
・ 表 の デ ー タ は 実 際 の 飛 行 試 験 に よ る も の で 、 気 温 が ISA +30℃ 以
上 、 若 し く は ISA -20℃ 以 下 で の 気 圧 高 度 の デ ー タ は 記 載 し て い な
い。
Balked Landing Climb Gradient FT/NM
Press Alt
FT
SL
2000
4000
6000
Temperature ℃
-5
373
278
188
103
5
348
255
168
85
15
325
234
149
25
304
215
131
35
284
197
115
45
265
180
100
5− 15
P/N
135A-97 0-xxx
IR
リバティ式
X L -2型
航
空
局
承
認
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
着 陸 距 離
着陸距離表は航空機が表に記載された対気速度で、ランウェイ・スレシュ
ホ ー ル ド の 50 ft AGLを 通 過 し た 時 点 か ら の 距 離 で あ る 。
状態:
風 ···················································· 無 風
滑 走 路 ···································· 乾 燥 、 水 平 、 舗 装
重 量 ······································1,750 lbs(794kg)
フ ラ ッ プ ······························ フ ル ・ ダ ウ ン ( 30°)
出 力 ·················································· IDLE
ブ レ ー キ ···································· 適 度 に 使 用 す る
着 陸 地 点 の 上 空 50 ftで の 速 度 ······················· 64 KIAS
注記
・
安全上、実際より高い気圧高度、若しくは外気温度での着陸距
離 を 使 用 す る 。 例 え ば 気 圧 高 度 475 ft、 外 気 温 度 4℃ の 場 合 に は 、
気 圧 高 度 1000 ft、 外 気 温 度 10℃ の 着 陸 距 離 を 使 用 す る 。
・
向 か い 風 成 分 が 12 knot増 す 毎 に 、 着 陸 距 離 は 10% 減 少 す る 。 追
い 風 で の 運 用 す る 場 合 に は 、 追 い 風 成 分 が 10 knot を 超 え て 、 2
knot 増 す 毎 に 着 陸 距 離 が 10% 増 加 す る 。
・ 乾 い た 草 地 の 滑 走 路 で は Gnd roll 距 離 が 15% 増 加 す る 。
・
この表の外気温度より低い温度で運用する場合には、表の中の
最も低いデータを使用すること。
・
この表の外気温度より高い温度で運用する場合には、最大限の
注意を払うこと。
・
デ ー タ は 実 際 の 試 験 飛 行 に よ る も の で 、 気 温 が ISA +30℃ 以 上 、
若 し く は ISA -20℃ 以 下 の 気 圧 高 度 の デ ー タ は 記 載 し て い な い 。
5− 16
P/N
135A-97 0-200-1
IR
リバティ式
X L -2型
航
空
局
承
認
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
通 常 着 陸 距 離 − 1,750 lbs( 794kg)
50FT越え速度: 64 KIAS
フラップ 30°
着地速度: 54 KIAS
TEMPERATURE - ℃
Press Alt
FT
SL
2000
4000
6000
8000
10000
Distance FT
-5
5
15
25
35
45
Ground Roll
659
684
708
733
758
782
Over 50FT
Ground Roll
Over 50FT
Ground Roll
Over 50FT
Ground Roll
Over 50FT
Ground Roll
Over 50FT
Ground Roll
Over 50FT
1359
698
1418
741
1482
786
1550
835
1622
888
1699
1396
725
1458
769
1525
817
1595
868
1671
924
1751
1433
751
1498
798
1567
848
1641
901
1719
959
1803
1471
778
1537
826
1609
878
1685
934
1761
995
1854
1507
804
1577
855
1651
909
1730
967
1815
1031
1905
1544
831
1616
883
1693
940
1774
1001
1862
1066
1956
通 常 着 陸 距 離 − 1650 lbs( 749kg)
50FT越え速度: 64 KIAS
フラップ 30°
着地速度: 54 KIAS
TEMPERATURE - ℃
Press Alt
FT
SL
2000
4000
6000
8000
10000
Distance FT
-5
5
15
25
35
45
Ground Roll
586
608
630
652
673
695
Over 50FT
Ground Roll
Over 50FT
Ground Roll
Over 50FT
Ground Roll
Over 50FT
Ground Roll
Over 50FT
Ground Roll
Over 50FT
1285
621
1341
659
1400
699
1463
742
1530
789
1601
1320
644
1378
684
1439
726
1505
772
1574
821
1649
1355
668
1415
709
1479
753
1546
801
1619
853
1696
1389
691
1451
734
1517
781
1588
831
1663
885
1744
1423
715
1487
760
1556
808
1629
860
1707
916
1791
1457
738
1524
785
1595
835
1670
890
1751
948
1838
5− 17
P/N
135A-97 0-200-1
IR
リバティ式
X L -2型
航
空
局
承
認
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
通 常 着 陸 距 離 − 1550 lbs( 703kg)
50FT越え速度: 64 KIAS
フラップ 30°
着地速度: 54 KIAS
TEMPERATURE - ℃
Press Alt
FT
SL
2000
4000
6000
8000
10000
Distance FT
-5
5
15
25
35
45
Ground Roll
Over 50FT
Ground Roll
Over 50FT
Ground Roll
Over 50FT
Ground Roll
Over 50FT
Ground Roll
Over 50FT
Ground Roll
Over 50FT
517
1217
548
1268
581
1323
617
1380
655
1442
696
1508
536
1249
569
1302
603
1359
641
1419
681
1484
724
1552
556
1281
589
1336
626
1395
665
1458
707
1525
753
1596
575
1313
610
1370
648
1431
689
1496
733
1566
781
1640
594
1344
631
1403
670
1467
713
1534
759
1606
809
1683
614
1375
652
1437
693
1502
737
1572
785
1647
837
1726
通 常 着 陸 距 離 − 1450 lbs( 657kg)
50FT越え速度: 64 KIAS
フラップ 30°
着地速度: 54 KIAS
TEMPERATURE - ℃
Press Alt
FT
SL
2000
4000
6000
8000
10000
Distance FT
-5
5
15
25
35
45
Ground Roll
Over 50FT
Ground Roll
Over 50FT
Ground Roll
Over 50FT
Ground Roll
Over 50FT
Ground Roll
Over 50FT
Ground Roll
Over 50FT
453
1152
480
1199
509
1250
540
1303
573
1360
609
1421
469
1182
498
1231
528
1284
561
1399
596
1399
634
1462
486
1211
516
1262
548
1317
582
1375
619
1437
659
1502
503
1241
534
1294
567
1350
603
1410
641
1474
683
1542
520
1270
552
1325
587
1383
624
1445
664
1511
708
1582
537
1299
570
1355
606
1416
645
1480
687
1549
732
1622
5− 18
P/N
135A-97 0-200-1
IR
リバティ式
X L -2型
航
空
局
承
認
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
最良滑空速度、及び距離
航空機全備重量
最良滑空速度
1,750 LBS( 7 9 4 k g )
69 KIAS
滑空距離表
状態:
フ ラ ッ プ ······························· フ ル ・ ア ッ プ ( 0°)
出 力 ···································· IDLE、 ス ロ ッ ト ル 閉
プ ロ ッ プ ······································ ウ ィ ン ド ミ ル
対 気 速 度 ··········································· 69 KIAS
飛 行 姿 勢 ·············· 真 っ 直 ぐ に 滑 空 す る ( 旋 回 し な い こ と )
警
告
着 陸 パ タ ー ン は 含 ん で い な い 。 旋 回 、 及 び /若 し く は 滑
空速度の訂正によりコースを変更する場合には、滑空距
離が減少する。
5− 19
P/N
135A-97 0-200-1
IR
リバティ式
X L -2型
航
空
局
承
認
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
騒音に関する事項
本 航 空 機 は 航 空 法 施 行 規 則 附 属 書 第 2『 航 空 機 の 騒 音 の 基 準 』 第 6章 、 国 際
民 間 航 空 条 約 の 附 属 書 16 第 1巻 第 10章 が 適 用 さ れ る 航 空 機 ( 平 成 17年 11月 24
日付)に規定された騒音基準に適合している。騒音値は下記の通りである。
飛行フェーズ
離
騒音値
( dB)
基準値
( dB)
74.2
79.9
陸
国際民間航空条約の付属書に基づく記載は次頁による。
本 航 空 機 は Dawley式 DEL200201-003型 の 減 音 型 排 気 管 を 装 備 し な け れ ば な ら
な い 。 減 音 型 の Dawley式 排 気 管 P/N DEL200201-003は テ イ ル ・ パ イ プ 内 の 2
枚 の バ ッ フ ル P/N DEL200201-508、 及 び パ イ プ 面 上 2個 の 楕 円 開 口 孔 に よ り
確認出来る。バッフル、及び楕円開口孔がテイル・パイプに確認出来なけ
れ ば 、 そ の 排 気 管 は Dawley式 排 気 管 P/N DEL200201-002で あ る 。
図
5-1
5− 20
P/N
135A-97 0-200-1
IR
リバティ式
X L -2型
航
空
局
承
認
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
Tab le 1
この騒音に関する文章は、国際民間航空条約の附属書16第1巻ATTACHMENT Gの規定(以下「ICAO書式」という。) に従い作成し
たものであり、日本国として、飛行規程の一部として承認したものである。
日本国においては、騒音基準への適合性は耐空証明の一部として実施しており、騒音証明書は発行しておらず、騒音に関する
事項は飛行規程に記載していることから、この騒音に関する文書も飛行規程に取り入れることとした。
従って、ICAO書式で記載が求められているものの、飛行規程に取り入れる上で適当でない項目18「国際民間航空条約の附属書
16第1巻の適合に関する声明」、項目19「発行年月日」、及び項目20「署名」は削除している。
また、飛行規程が型式として管理されている場合には、項目4「国籍、及び登録記号」、及び項目6「航空機製造番号」の記入が
省略されている場合がある。
This Noise Document is made pursuant to Annex 16, Volume I, Attachment G to the Convention on International
Civil Aviation (hereinafter referred to as ICAO Format )and approved as a part of Aircraft Flight Manual.
In Japan, Compliance to the Noise Requirement is certified as a part of Airworthiness Certification. Noise
Certificate is not issued and Noise Characteristics are described in Aircraft Flight Manual. Therefore, Japan
determined to incorporate this Noise Document into the Aircraft Flight Manual.
Accordingly, Item 18 Statement of Compliance , Item 19 Date of Issuance
and Item 20 Signature , which
are parts of
ICAO Format
but not appropriate for inclusion in the Aircraft Flight Manual, are deleted.
In respect of the Aircraft Flight Manual which is published and managed by Aircraft Type, it may be a case
that Item 4 Nationality and Registration Marks
and Item 6 Aircraft Serial Number
are blank.
1 登録国
3 文書番号(必要な場合)
State of Registry
Document Number(If needed):
日本国(Japan)
NONE
4 国籍、及び登録記号
Nationality and
Registration Marks:
2 騒音に関する文書
NOISE DOCUMENT
5 航空機型式、及び製造者
Manufacturer and Manufacturer s Designation Of Aircraft:
6 航空機製造番号
Aircraft Serial
Number:
リ バ テ ィ 式 XL-2型
LIBERTY Model XL-2
リバティ・エアロスペース社
Liberty Aerospace Incorporated.
7 発動機
Engine:
コンチネンタル式IFO-240B型
Continental IOF-240B
8 プロペラ*
Propeller:*
MT Propeller式 MT175R127-2Ca型
MT Propeller MT175R127-2Ca
9 最大離陸重量
Maximum Take-Off Mass:
1,750 lbs (794 kg)
10 最大着陸重量*
Maximum Landing Mass:*
1,750 lbs (794 kg)
11 騒音証明基準
Noise Certification Standard:
Chapter 10
12 適用を受ける騒音証明基準に適合する目的で行われた追加の改造
Additional modifications incorporated for the purpose of compliance with the applicable
Standards:
Dawley式 DEL200201-003型
減音型排気管の装備
It must be install the reduced sound Dawley exhaust P/N DEL200201-003
13 側方測定点におけ
14 進入測定点におけ
15 離陸測定点におけ
16 上空通過測定点に
る離陸中の騒音値*
る着陸中の騒音値*
る離陸中の騒音値*
おける通過中の騒音値
Lateral/Full-Power
Approach Noise
Flyover Noise
*
Noise Level:*
Level:*
Level:*
Overflight Noise
Level:*
noise certification
17 離陸測定点におけ
る離陸中の騒音値*
Take-off Noise
Level:*
NA
NA
NA
NA
74.2 db
備考
Remarks:
*この欄は騒音証明基準によっては省略することが可能。
*These boxes may be omitted depending on noise certification Standard.
5− 21
P/N
135A-97 0-200-1
IR
リバティ式
X L -2型
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
第 6 章
重 量 重 心
目
次
序
文 ········································· 6− 3
ステーションによるC.G.の計算 · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 6 − 5
航空機重量測定記録 · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 6 − 6
航空機荷重図 · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 6 − 7
荷 重 グ ラ フ ········································· 6− 8
荷
重
表 ········································· 6− 9
航 空 機 荷 重 算 定 表 例 ································ 6− 10
手
順
書 ···································· 6− 10
航 空 機 荷 重 算 定 表 例 ································ 6− 11
手
順
書 ···································· 6− 11
合 計 モ ー メ ン ト 限 界 ································ 6− 12
重 心 位 置 ( ア ー ム ) 限 界 ···························· 6− 13
重量重心位置限界 · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 6 − 1 3
重 量 重 心 更 新 記 録 表 ································ 6− 14
6− 1
P/N
135A-97 0-200-1
IR
リバティ式
X L -2型
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
THIS PAGE INTENTIONALLY LEFT BLANK
6− 2
P/N
135A-97 0-200-1
IR
リバティ式
X L -2型
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
第 6 章
重 量 重 心
序
文
この章ではこの航空機の基本空虚重量、及びモーメントを決める手順につい
て 記 載 す る 。 モ ー メ ン ト を 航 空 機 の 重 量 で 割 る と 、 重 量 重 心 位 置 (C.G.) の
モーメント・アームを得る。参考に見本を用意するので、必要によりコピー
すること。重量、及びモーメントの計算には、航空機の限界による安全性の
確保が含まれている。
工場出荷時に於ける重量重心位置レポートが参照できるように、この章内に
重量、アーム、モーメント、及び装備済みの装備品に関する諸元が記載して
ある。
警
告
重量重心位置の把握は操縦士にとっての責任である。重
量重心位置限界を逸脱して運用した場合には、重大で深
刻な損壊を招く結果となる。
6− 3
P/N
135A-97 0-200-1
IR
リバティ式
X L -2型
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
図 6-1
航空機の寸法
6− 4
P/N
135A-97 0-200-1
IR
リバティ式
X L -2型
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
ス テ ー シ ョ ン に よ る C.G.の 計 算
垂 直 ロ ー ル オ ー バ ー ・ フ ー プ ( 操 縦 室 開 放 時 の 最 前 部 ) の 前 方 70.75 が
ス テ ー シ ョ ン で あ る 。 基 準 線 の 後 方 7 0 . 7 5 i n で 表 わ す ( 図 6 - 2 )。
図 6-2
機体諸元データ
6− 5
P/N
135A-97 0-200-1
IR
リバティ式
X L -2型
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
航空機重量測定記録
Position
Scale
Reading
Tare wt
Net wt
L Main (L)
R Main (R)
Nose (N)
Total as Weighed :
表 6-1
航空機重量測定記録
Individual
Weight
Item
ARM (inches
aft of datum)
L Main (L)
R Main (R)
Nose (N)
Total Weight
Total
Moment/
1000
Total Moment/1000 Divided by
Total Weight (ARM = empty
airplane center of gravity)
表 6-2
空虚重量での重量重心位置の計算
6− 6
P/N
135A-97 0-200-1
IR
Moment/
1000
(in.lbs.)
リバティ式
X L -2型
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
航空機荷重図
下図は操縦士、乗客、燃料、及び貨物等の搭載位置とアームを示す。
図 6-3
胴体ステーション
6− 7
P/N
135A-97 0-200-1
IR
リバティ式
X L -2型
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
荷重グラフ
操 縦 士 、 副 操 縦 士 、 燃 料 、 及 び 荷 物 の モ ー メ ン ト / 1 0 00 を 決 め る 場 合 に は 、
各 項 目 の 実 際 の 重 量 を グ ラ フ の 左 側 に 記 入 す る 。 項 目 ( 操 縦 士 /副 操 縦 士 、
燃料、若しくは貨物)と斜線との交点を読み取り、それからモーメント
/1000 を 決 め る た め に 読 み 下 げ る 。
表 6-3
荷重グラフ
6− 8
P/N
135A-97 0-200-1
IR
リバティ式
X L -2型
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
荷
重
表
燃 料 、 及 び 各 有 償 荷 重 の モ ー メ ン ト /1000 を 決 め 、 次 の 表 を 使 用 し て 、
表 6-5 航 空 機 荷 重 算 定 表 を 作 成 す る 。
Pilot&Copilot
Baggage
Fuel
Volume
(Gallon)
Weight(lbs)
STN
79.78
STN
118.0
STN
101.8
9.3
10
20
30
40
50
60
70
80
90
100
0.80
1.60
2.39
3.19
3.99
4.79
5.58
6.38
7.18
7.98
1.18
2.36
3.54
4.72
5.90
7.08
8.26
9.44
10.62
11.80
0.95
1.02
2.04
3.05
4.07
5.09
6.11
7.13
8.14
9.16
10.18
1.5
1.6
3.2
4.8
6.5
8.1
9.7
11.3
12.9
14.5
16.1
110
120
130
140
150
160
170
180
190
200
210
220
230
240
250
260
270
280
290
300
310
320
330
340
350
360
370
380
390
400
8.78
9.57
10.37
11.17
11.97
12.76
13.56
14.36
15.16
15.96
16.75
17.55
18.35
19.15
19.95
20.74
21.54
22.34
23.14
23.93
24.73
25.53
26.33
27.13
27.92
28.72
29.52
30.32
31.11
31.91
11.20
12.22
13.23
14.25
15.27
16.29
17.31
18.32
17.7
19.4
21.0
22.6
24.2
25.8
27.4
29.0
6− 9
P/N
135A-97 0-200-1
IR
リバティ式
X L -2型
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
航空機荷重算定表例
手順書:
飛行毎に航空機の重量重心位置を計算するために、次の算定表を使用する。
この頁はコピーして荷重算定表として使用するように推奨している。各項
目 の モ ー メ ン ト は 計 算 す る か ( 項 目 重 量 ×項 目 ア ー ム = 項 目 モ ー メ ン ト /1
0 0 0 )、 若 し く は こ の 章 の 1 2 頁 の グ ラ フ か ら 決 め る 。
C.G.= 総 合 計 モ ー メ ン ト ÷総 合 計 重 量
重量重心例
Weight
(lbs)
Arm
(in)
Moment
(in.-lbs)
Empty Wight
1172
82.26
96410.10
Pilot
185
79.78
14759.30
Passenger
145
79.78
11568.10
120
101.80
12216.00
50
118
5900.00
Gallons
Fuel
(6 lbs/gal)
20
Baggage
(100lbs(45kg) max)
Total Wight
1674
Total Moment/1000
140853.50
Loaded Center of Gravity
Location
表 6-4
84.14
航空機荷重算定表例
次 頁 に 記 載 し た 合 計 モ ー メ ン ト 限 界 、 若 し く は 重 心 位 置 限 界 (ア ー
ム) の表を使用して、航空機の重量重心位置が限界内であることを確か
める。
6− 10
P/N
135A-97 0-200-1
IR
リバティ式
X L -2型
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
航空機荷重算定表例
手順書:
飛行毎に航空機の重量重心を計算する為、次の作業表を使用すること。こ
の頁はコピーして荷重作業表として使用するように推奨している。各項目
の モ ー メ ン ト は 計 算 す る か ( 項 目 重 量 ×項 目 ア ー ム = 項 目 モ ー メ ン ト /100
0 )、 若 し く は こ の 章 の 1 2 頁 の グ ラ フ か ら 決 め る こ と 。
C.G.= 総 合 計 モ ー メ ン ト ÷総 合 計 重 量
Gallons
Weight
(lbs)
Arm
(in)
Moment
(in.-lbs.)
Empty Wight
Pilot
79.78
Copilot
79.78
Fuel
(6 lbs/gal)
101.80
Baggage
(100lbs(45kg) max)
118
Total Wight
Total Moment/1000
Loaded Center of Gravity
Location
表 6-5
航空機荷重算定表
次 頁 に 記 載 し た 合 計 モ ー メ ン ト 限 界 、 若 し く は 重 心 位 置 限 界 (ア ー
ム) の表を使用して、航空機の重量重心位置が限界内であることを確か
める。
6− 11
P/N
135A-97 0-200-1
IR
リバティ式
X L -2型
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
合計モーメント限界
次 の グ ラ フ 、 若 し く は 表 を 使 用 し て 、 表 6-5 航 空 機 荷 重 算 定 表 に よ る 重 量 、
及びモーメントが限界内であることを確かめる。
W e i gh t( l b s)
1172
1200
1250
1300
1350
1400
1450
1500
1550
1598
1600
1650
1700
1,750
図 6-5
M i ni mu m
94.6
97.2
101.2
105.2
109.3
113.3
117.4
121.4
125.5
129.4
129.6
134.7
139.8
144.8
モーメント限界
6− 12
P/N
135A-97 0-200-1
IR
M a x i mu m
101.3
104.1
108.4
112.8
117.1
121.5
125.8
130.1
134.5
138.6
138.8
143.1
147.5
151.8
リバティ式
X L -2型
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
重 心 位 置 (ア ー ム )限 界
次 の 表 は 基 準 線 ( ま た は MAC の パ ー セ ン テ ー ジ ) か ら 、 イ ン チ で 航 空 機 の 重
心位置範囲を記載している。
重量重心位置限界
前 方 ············· 1,598lbs(724kg)で 基 準 線 後 方 81.00in( 2.05m )
中 間 ············ 1,750lbs( 794kg) で 基 準 線 後 方 83.00in( 2.1m )
後 方 ············ 1,750lbs( 794kg) で 基 準 線 後 方 86.75in( 2.2m )
6− 13
P/N
135A-97 0-200-1
IR
リバティ式
X L -2型
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
重量重心更新記録表
次の表(コピーして、必要により頁を追加する)には、この航空機の構造、
若しくは装備品の変更による重量重心位置の経歴を記録する。
Serial Number:
Reg. Number
Item No.
Description of Article
or Modification
Date
In
Out
As Delivered
6− 14
P/N
135A-97 0-200-1
IR
Page
of
Weight Change
Running Basic
Added (+) or Removed (-)
Empty Weight
WT
ARM
MOM/
WT
MOM/
lbs
in.
1000
lbs
1000
リバティ式
X L -2型
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
第 7 章
航空機とシステムの概要
目
次
序
文 · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 7− 3
胴 体 構 造 · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 7− 4
ウ イ ン グ ・ フ ラ ッ プ · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 7− 5
フ ラ ッ プ ・ ポ ジ シ ョ ン ・ ス イ ッ チ · · · · · · · · · · · · · · · · · 7− 5
プ ラ イ マ リ ー ・ フ ラ イ ト ・ コ ン ト ロ ー ル · · · · · · · · · · · · · · · 7− 6
ピ ッ チ ・ コ ン ト ロ ー ル ・ シ ス テ ム · · · · · · · · · · · · · · · · · 7− 6
ロ ー ル ・ コ ン ト ロ ー ル ・ シ ス テ ム · · · · · · · · · · · · · · · · · 7− 7
ヨ ー ・ コ ン ト ロ ー ル ・ シ ス テ ム · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 7− 8
ト リ ム ・ シ ス テ ム · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 7− 9
ピッチ・トリム・スイッチ、及びインディケータ · · · · · · · · · 7− 10
キ ャ ビ ン / フ ラ イ ト ・ デ ッ キ ・ ア レ ン ジ メ ン ト · · · · · · · 7− 11
エ ン ト ラ ン ス ・ ド ア / ウ ィ ン ド ウ · · · · · · · · · · · · · · 7− 11
計
器
板 · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 7− 12
セ ン タ ー ・ コ ン ソ ー ル · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 7− 13
キャビン・ヒート/デミスト · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 7− 14
座
席 · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 7− 15
貨
物
室 · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 7− 15
キ ャ ビ ン 安 全 装 置 · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 7− 16
シートベルト/ショルダー・ハーネス · · · · · · · · · · · · · · · · · · 7− 16
エマージェンシィ・セーフティ・ハンマー/消火器 · · · · · · · · 7− 16
ラ ン デ ィ ン グ ・ ギ ア · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 7− 17
メ イ ン ・ ギ ア · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 7− 17
ノ ー ズ ・ ギ ア · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 7− 17
ブ レ ー キ ・ シ ス テ ム ( フ ィ ン ガ ー ・ ブ レ ー キ ) · · · · 7− 18
ブ レ ー キ ・ シ ス テ ム ( ト ー ・ ブ レ ー キ ) · · · · · · · · · · 7− 19
発
動
機 · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 7− 21
FAD EC シ ス テ ム · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 7− 21
エ レ ク ト リ ッ ク ・ コ ン ト ロ ー ル ・ ユ ニ ッ ト ( ECU) · 7− 22
ヘ ル ス ・ ス テ ー タ ス ・ ア ナ ン シ エ ー タ ( HAS) · · · · · 7− 23
FAD EC セ ン サ ー ・ セ ッ ト · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 7− 24
FAD EC イ グ ニ ッ シ ョ ン ・ シ ス テ ム · · · · · · · · · · · · · · · · 7− 25
FAD EC 燃 料 イ ン ジ ェ ク シ ョ ン ・ シ ス テ ム · · · · · · · · · · 7− 26
7− 1
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平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
燃 料 系 統 ················································· 7− 27
燃料ブースト・ポンプ、及びスイッチ ····················· 7− 28
燃 料 油 量 計 ··········································· 7− 28
燃料シャットオフ・バルブ ······························· 7− 28
燃 料 ベ ン ト ··········································· 7− 29
発 動 機 系 統 ················································· 7− 30
発 動 機 オ イ ル ・ シ ス テ ム · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 7− 31
発 動 機 ク ー リ ン グ · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 7− 31
発動機エア・インダクション・システム/オルタネータ・エア・コントロール
············································· 7− 31
発動機排気 ·············································· 7− 31
発動機コントロール ······································ 7− 32
発動機データ・マネージメント - VM1000 ························ 7− 32
回転計 ·················································· 7− 33
パーセント・パワー ······································ 7− 34
マニホールド圧ゲージ ···································· 7− 34
滑油圧力、及び滑油温度 ·································· 7− 34
シリンダー・アナライザの操作 - CHT、及びEGT ············· 7− 35
電気系統のモニタリング ·································· 7− 36
VM1000 オートトラック・システムの操作 ··················· 7− 36
オートトラック の使用方法: ······················· 7− 36
オートトラックの警告表示 ································ 7− 37
VM1000 フライト・データ・レコーダ・システムの操作 ······· 7− 37
フライト・データ・レコーダ の使用方法 ············ 7− 37
VM1000 の追加機能 ······································· 7− 38
プ ロ ペ ラ ················································· 7− 39
フットステップ ··············································· 7− 39
電 気 系 統 ················································· 7− 40
プライマリー・バッテリー ································ 7− 40
セカンダリー・バッテリー ································ 7− 40
オルタネータ・システム ·································· 7− 42
マスター・スイッチ ······································ 7− 42
アビオニクス・パワー・スイッチ ·························· 7− 43
電圧計 / 電流計 ········································· 7− 43
ALT FAIL 注意灯 ········································· 7− 44
サーキット・ブレーカ、及び ヒューズ ····················· 7− 45
外 部 照 明 ············································ 7− 46
内 部 照 明 ············································ 7− 47
キャビン・ベンチレーション ··································· 7− 48
ストール・ワーニング・システム ······························· 7− 48
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平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
ピトー・スタティック・システム ······························
対 気 速 度 計 ···········································
高
度
計 ···········································
昇
降
計 ···········································
ピトー・ヒート・スイッチ ·······························
ピトー・ヒート・フェイル・ライト ·······················
オルタネート・スタティック・ソース ·····················
アビオニクス、及び航法 ······································
マグネチック・コンパス ·································
姿 勢 指 示 器 ···········································
定
針
儀 ···········································
旋
回
計 ···········································
ナビゲーション/コミュニケーション・システム ············
オーディオ・システム ···································
トランスポンダ ·········································
アワー・メータ ·········································
デジタル時計 / 外気温時計 ······························
エマージェンシー・ロケータ・トランスミッタ ·············
ELTの操作点検 ······································
7− 49
7− 49
7− 49
7− 50
7− 51
7− 51
7− 51
7− 52
7− 52
7− 52
7− 53
7− 53
7− 54
7− 54
7− 55
7− 55
7− 56
7− 56
7− 58
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平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
第 7 章
航空機とシステムの概要
序
文
この章では航空機の構造、構成、レイアウト、及びシステムの運用について
説明する。この章で説明する装備品のいくつかは、任意装備の機器であり、
全ての航空機に装備されるものではない。
この他の任意装備のシステム、及び装置の詳細や運用方法等については、第9
章を参照すること。
7− 4
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平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
胴 体 構 造
こ の 航 空 機 は 低 翼 式 、 2座 席 仕 様 の 航 空 機 で あ る 。 座 席 配 置 は 並 列 で あ る 。
主翼はアルミニウム製の従来型セミ・モノコック構造で、主桁、後部桁、リ
ブ、ストリンガー、及びスキンで構成される。アルミニウム製のスロット型
フ ラ ッ プ が ス パ ー 、 リ ブ 、 及 び ス キ ン で 構 成 さ れ 、 3つ の ヒ ン ジ に よ り 、 各 主
翼の内側後方に取付けられている。アルミニウム製のエルロンは桁、リブ、
スキン、及び内側と外側のマス・バランス・ウェイト・アッセンブリで構成
さ れ 、 2つ の ロ ゥ ワ ー ・ サ ー フ ェ イ ス ・ ヒ ン ジ に よ り 、 各 主 翼 の 外 側 後 方 に 取
付けられている。
図7-1
胴体構造
胴体はハイブリッド構造になっている。中央部は、操縦室を囲んだ溶接によ
る 4130 ク ロ ‐ モ リ ・ チ ュ ー ブ 構 造 ( cha ssis と 呼 ぶ ) で 、 主 翼 、 ラ ン デ ィ
ング・ギア、及び発動機マウントのアタッチメント・ポイントが設置されて
いる。航空機の燃料タンク、及び尾翼もこの構造で固定されている。
垂直尾翼を含む胴体部分は、コンポジット素材の成形型で構築されている。
アルミニウム製スキンのラダーは、ラダー・スキンの片側から伸びたヒンジ
で取り付けられている。プッシュロッドでスタビレータ、及びラダーを操舵
する。
スキン、及び垂直尾翼の内部構造に、炭素繊維素材が使用されている。金属
素材は落雷防護の要件を満たすために胴体の特定した範囲に接合されている。
7− 5
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リバティ式
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平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
ウイング・フラップ
大きなス ロ ッ ト 型 フ ラ ッ プ が各主翼に装着されている。各フラップは主翼下面の下方に
オフセットした3個のヒンジで支持されている。
胴体中央部の電気式アクチュエーターが、回転してフラップを動かすためのクロス・チュー
ブを作動させる。アクチュエーターには、 FLAPS サーキット・ブレーカを経由してプラ
イマリー電源系統から電力が供給される。
図 7- 2
ウイング・フラップ
フラップ・ポジション・スイッチ
フラップの操作は、アビオニクス・パネルの右側に設置したスプリング・
ロ ー ド 式 の セ ン タ ー ・ フ ラ ッ プ ・ コ ン ト ロ ー ル ・ ス イ ッ チ を RE T R A C T 、 若
し く は EX T E N D の 位 置 に 維 持 さ せ る 。 フ ラ ッ プ が 動 き だ す と 、 フ ラ ッ プ ・
コ ン ト ロ ー ル ・ ス イ ッ チ の 上 部 に 設 け た 3個 の 指 示 灯 の う ち 1つ が 点 灯 し 、 フ
ラップの位置情報を伝える。フラップの作動機構に組み込まれたポジショ
ン・スイッチが各指示灯を点灯させる。希望する角度にフラップが到達する
と、その位置に対応するポジション・スイッチが押し下げられて、相対する
指示灯が点灯する。フラップが動き続ければ、ポジション・スイッチの押圧
が解除されて指示灯が消灯する。フラップ・コントロール・スイッチを押し
続けた場合には、フラップ・モーターも動き続ける。フラップが一杯に延び
た状態でも、若しくは縮んだ状態でも、フラップ・コントロール・スイッチ
が押された場合には、アクチェターが解除され、フラップ・モーターは空回
りを続ける。希望した方向への作動範囲が終了した場合には、フル・エクス
テンション・インディケータ、若しくはフル・リトラクション・インディ
ケ ー タ が 点 灯 す る 。 標 準 の 航 空 機 で は 、 フ ラ ッ プ ・ ポ ジ シ ョ ン は 0、 20、 及 び
30 度 に 分 け ら れ て い る 。 フ ラ ッ プ ・ コ ン ト ロ ー ル ・ ス イ ッ チ は 各 々 の 位 置 、
あるいはどの間隔の位置でも解除が可能である。フラップはフラップ・コン
トロール・スイッチが解除された時の位置で停止する。
7− 6
P/N
135A-97 0-200-1
IR
リバティ式
X L -2型
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
フラップ・ポジション・スイッチ
図 7- 3
フラップ・コントロール・スイッチ
ウイング・フラップ・スイッチ、及びインディケータ
プライマリー・フライト・コントロール
ピッチ・コントロール・システム
左 ( 操 縦 士 )、 及 び 右 ( 副 操 縦 士 ) の 操 縦 桿 は 共 有 の コ ン ト ロ ー ル ・ コ ラ
ム・アッセンブリに接続されている。操縦桿が前後に動くと、センター・
ベアリングを動かし、アイドラー・ベル・クランクを介して、後方(胴体
に取り付けた燃料タンクを通り抜ける トンネル を通って)にこの動き
を伝えるためのプシュロッドを動かす。ベル・クランクは貨物室床下の燃
料 タ ン ク 後 方 に 設 置 さ れ て い る 。 そ し て 2番 目 の プ シ ュ ロ ッ ド が ス タ ビ レ ー
タ・トルク・チューブのセンターに設けたコントロール・アームにピッ
チ・コントロールの動きを伝え、このようなトルク・チューブの回転がス
タビレータを上方、及び下方へ動かす。
空気力学的なフラッターを防止するため、スタビレータ・トルク・チュー
ブから前方に突き出した一本のアームの構造内に取り付けた錘によるマ
ス・バランスで、スタビレータはマス・バランス化されている
図 7- 4
ピッチ・コントロール・システム
7− 7
P/N 135A-97 0-200-1
IR
リバティ式
X L -2型
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
ロール・コントロール・システム
操縦桿が両横方向に動くと、主翼のミッド・コード近くまで後方に延びた
トルク・チューブを回転させる。トルク・チューブ後方端のベル・クラン
ク・アームが、その回転を胴体中央部の鋼製チューブに設けられた ロッ
カ ー ベ ル ・ ク ラ ン ク を 動 か す た め に 、 上 向 き に 外 側 へ 延 び た 2本 の プ ッ
シュロッドによる直線的な動きへと変換する。ロッカーは左右のエルロン
にプッシュロッド、及びベル・クランクを経由して動きを伝えるための主
翼付根内の同じロッカーと一対を成している。
図7-5
ロール・コントロール・システム
7− 8
P/N
135A-97 0-200-1
IR
リバティ式
X L -2型
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
ヨー・コントロール・システム
ラダー・ペダル・アッセンブリは左席、及び右席に装備されている。操縦
室両端の計器板下部に設置されている各々のペダル・アッセンブリには調
節式クランクが装着されており、ペダルが前後に調節できるようになって
いる。
ラダー・ペダルの各々の前後の動きは、計器板下部で航空機を縦断して延
びているトルク・チューブを回転させる。リンク、ベル・クランク、及び
プッシュロッドの連携でこの回転を直線の動きに変え、この直線力をラ
ダー・ドライブ・アームへ集約し、胴体を通して後方へ伝え、ペダルの動
きに反応してラダーが左右に動く。
図 7- 6
ヨー・コントロール・システム
7− 9
P/N
135A-97 0-200-1
IR
リバティ式
X L -2型
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
トリム・システム
トリム・タブは各水平尾翼の後桁にヒンジで取付けられている。これらのタ
ブはスタビレータを同じ方向に動かすための装置であり、このような アン
チ・サーボ 効果を発揮して、ピッチ・コントロール・フォースを常に補助
している。
図 7- 7
ピッチ・トリム・システム
トリム・タブはスタビレータ・ルート・リブにあるスタビレータ・トルク・
チューブを動かすためのリンク・ロッド、及びリンケージを介して、底部後
方胴体の電気式スクリュー・ジャッキに接続される。操縦士がスタビレータ
の要求された角度に一致させる様にトリム・タブをニュートラル若しくは適
正な位置にセットさせることで、航空機のピッチ・トリム機能は作動する。
図 7- 8
トリム・タブ
7− 10
P/N
135A-97 0-200-1
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リバティ式
X L -2型
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
ピッチ・トリム・スイッチ、及びインディケータ
アクチュエーターは操縦室センター・コンソールのスイッチで操作する。
スイッチには
NOSE DOW N と
NOSE U P の 表 示 が 施 さ れ て い る 。 セ ン
ター・コンソールに取り付けた一つのインディケータが操縦士にトリム位
置を表示する。スタビレータがニュートラル位置の場合には、スイッチの
NOS E DOWN を 押 し て い る と 、 ア ン チ ・ サ ー ボ ・ タ ブ の 後 縁 が 上 が り 、 ポ ジ
ション・ライトの表示が変化する。
トリムに故障が起きた場合には、たとえフル・ノーズ・アップ若しくはフ
ル・ノーズ・ダウンでトリムが故障しても、アウト・オブ・トリム・
フォースが働いて航空機は労力を費やすことなく、安全に着陸する事が出
来る。
第 3章 -非 常 操 作 を 参 照 す る こ と 。
図 7- 9
ピッチ・トリム・スイッチ、及びインディケータ
7− 11
P/N
135A-97 0-200-1
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リバティ式
X L -2型
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
キャビン/フライト・デッキ・アレンジメント
エントランス・ドア/ウィンドウ
一つの大きなコンビネーション・エントランス・ドア、及びウィンドウが
航空機の両側に操縦室への乗降用として設けられている。ドアはトップ・
ヒンジ式で、上側に振って開ける。インテグラル・ガス・スプリングはド
アが開く時の補助、及び開いたドアの支持を行う。
ドアの前方、及び後方のドア・ラッチ・ピンが胴体のピン・ブッシングに
納まる。各々に取付けられた内側、及び外側のドア・ハンドルはドア・
ラッチを操作する。
警
告
ドアの後側を押して、前後のドア・ラッチ・ピンがピ
ン・ブッシングに納まり、両側のドアが確実に閉じてい
ることを確認する。ドアが確実に閉じていないと、飛行
中に航空機からドアが脱落する恐れがあり、スタビレー
タに損傷を与え操縦不能に陥る可能性がある。飛行中に
ド ア が 開 い た 場 合 に は 、 第 3章 -非 常 操 作 の 飛 行 中 に ド ア
が開いた場合の処置に従い、速やかに着陸すること。
図 7- 10
エントランス・ドア / ウィンドウ
7− 12
P/N
135A-97 0-200-1
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リバティ式
X L -2型
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
計
器
板
この航空機の計器板は飛行計器(ピトー・スタティック、及びジャイロ計
器)を含む左側上部、スイッチ類、及びこの章で後記する発動機計器ディ
スプレイ・システムを含む左側下部、アビオニクス スタック を含む中
央部、及びサーキット・ブレーカ・パネルを含む右側に分割される。
6個 の 主 要 な 飛 行 計 器 は 、 操 縦 士 の 正 面 に T字 型 で 配 列 さ れ て い る 。 配
列 さ れ た 6個 の 主 要 計 器 と は ; 対 気 速 度 計 、 姿 勢 指 示 器 、 高 度 計 、 旋 回 計 、
定針儀、及び昇降計である。下図は参考であり、実機での配列、若しくは
図中で示す機器が装備されるものではない。
図 7- 11 計 器 板 、 ア ビ オ ニ ク ス ・ ス タ ッ ク 、
及びサーキット・ブレーカ・パネル
7− 13
P/N
135A-97 0-200-1
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リバティ式
X L -2型
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
センター・コンソール
センター・コンソール・パネルは少し傾いた状態で、アビオニクス・ス
タックの下に設置されており、燃料ポンプ・モード・スイッチ、発動機オ
ルタネート・インダクション・エア・コントロール、キャビン・ヒート、
及びトリム・インディケータを収容している。
左席と右席の間のセンター・コンソールにはスロットル・レバー、パーキ
ン グ ・ ブ レ ー キ ・ レ バ ー 、 及 び /若 し く は パ ー キ ン グ ・ ブ レ ー キ ・ レ バ ー を
含むフィンガー・ブレーキ、電気式ピッチ・トリム・スイッチ、並びに非
常用燃料シャットオフ・バルブが配置されている。
図 7- 12
センター・コンソール
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P/N
135A-97 0-200-1
IR
リバティ式
X L -2型
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
キ ャ ビ ン ・ ヒ ー ト /デ ミ ス ト
キャビン・ヒートは、キャビン暖房とウィンドシールド・デミスト用に、
暖 気 を 供 給 す る シ ス テ ム ( 温 度 調 節 無 し の ) で あ る 。 キ ャ ビ ン ・ ヒ ー ト /デ
ミ ス ト ・ シ ス テ ム は 、 エ ン ジ ン 排 気 マ フ ラ ー 周 囲 の ヒ ー タ ー ・マ フ ( 熱 交 換
器 )、 ヒ ー タ ー ・ コ ン ト ロ ー ル ・ バ ル ブ 、 分 配 用 の エ ア ・ ダ ク ト 、 ウ ィ ン ド
シ ー ル ド ・デ ミ ス ト ・ベ ン ト 、 ア ジ ャ ス タ ブ ル ・ レ グ ・ ベ ン ト 、 及 び シ ス テ
ム の ON 、 及 び OFF を 切 替 え る た め の ケ ー ブ ル ・ コ ン ト ロ ー ル に よ り
構成されている。
暖房用の暖気は外気が熱交換器を通り、ヒーター・コントロール・バルブ
を通り抜け、その暖気を操縦席、及びウィンドシールド・デミスト・ベン
トへ分配するためのダクトへと導かれる。ウィンドシールド・デミスト・
シ ス テ ム は 、 キ ャ ビ ン ・ヒ ー ト ・コ ン ト ロ ー ル ・ノ ブ を 引 け ば 自 動 的 に 作 動 す
る 。 1個 、 若 し く は 両 方 の ア ジ ャ ス タ ブ ル ・ レ グ ・ ベ ン ト を 閉 じ れ ば 、 ウ ィ
ンドシールド・デミスト・ベントへ空気が流れる。ウィンドシールド・デ
ミスト・ベントへ十分な空気量が欲しい場合には、両方のアジャスタブ
ル・レグ・ベントを閉じること。アジャスタブル・レグ・ベントは各乗員
の 足 元 付 近 の セ ン タ ー ・コ ン ソ ー ル 下 側 に 設 け て あ り 、 空 気 流 の 方 向 を コ ン
トロール出来る。若干の空気流が地上のアイドリング中に発生する。従っ
てキャビン温度(空気流量)は航空機の動き、高度、及び対気速度によっ
ても変化する。
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P/N
135A-97 0-200-1
IR
リバティ式
X L -2型
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
座
席
この航空機の座席は胴体構造と一体成形されているため調節できない。操
縦士と副操縦士のラダー・ペダルは飛行中、若しくは地上でも調節できる。
クッションはフック・アンド・ループ・ファスナー(ベルクロ)で座席に
固定されている。クッションが操縦操作を妨害することは有り得ない。
注 記
ラダー・ペダルは、離陸、及び着陸時に適切な位置を確
保するために、地上でのみ調節すること。
貨
物
室
貨物室は客室と隣接しており、シートバック後方から貨物室のバルクヘッ
ド ま で 伸 び て い る 。 シ ー ト バ ッ ク は 4 × 3 × 2 ft の 貨 物 ス ペ ー ス で 容 易 に ア
ク セ ス で き る 。 最 大 許 容 貨 物 室 積 載 重 量 は 100 lbs(45 kg)。 貨 物 室 の 床 面 荷
重 は 最 大 29 lbs/ ft 2 で あ る 。 航 空 機 の 重 量 重 心 位 置 限 界 を 満 足 す る た め に
は重量の軽減が要求される。
注 記
貨物室の重量重心位置を確認することは操縦士の責務で
あ る 。( 第 6章 − 重 量 重 心 位 置 を 参 照 の こ と )
図 7- 13
座 席 /貨 物 室
7− 16
P/N
135A-97 0-200-1
IR
リバティ式
X L -2型
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
キャビン安全装置
シートベルト/ショルダー・ハーネス
シ ー ト ベ ル ト 、 及 び 2つ の シ ョ ル ダ ー ・ ハ ー ネ ス が 各 々 の 座 席 に 装 備 さ れ て
いる。シートベルトは座席両側の航空機構造部に固定されている。シート
バック内のフィッティングがショルダー・ハーネス・ストラップを各シー
ト後方のシートバック構造に直接接続し固定する。
シ ー ト ベ ル ト は 標 準 的 な lift -to-relea se 式 メ タ ル ・ ト ウ ・ メ タ ル の
バックルを装備している。各ベルトのアジャスターは締付けに使用し、
バックルはほぼ中央に来るようにする。
各座席に付いている左右のショルダー・ハーネス・ストラップは操縦士の
体を楽にする様にバックルを装備しており、エンド・フィッティングは非
対称になっている。ショルダー・ハーネスを締めるには、シートベルトの
バックル・エンドの トング を越して、両方のフィッティングをスライ
ドさせる。ショルダー・ハーネス・フィッティングを正確な向きにするに
は、ハーネス・ストラップをシートベルト・バックルの上で交差させして
はならない。
エマージェンシィ・セーフティ・ハンマー/消火器
緊急脱出時にドアが開かない場合には、操縦士自身でも容易に手の届く様
に右席のシートバックの収納部に搭載してあるエマージェンシィ・セーフ
ティ・ハンマーを使用する。エマージェンシィ・セーフティ・ハンマーは
機外に脱出するべくキャノピー・ドアを十分に粉砕するために使用するこ
とが出来る。この航空機の別の標準装備品には消火器があり、左席の操縦
士からも容易に手の届く様に右席の後ろに固定されている。
7− 17
P/N
135A-97 0-200-1
IR
リバティ式
X L -2型
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
ランディング・ギア
メイン・ギア
この航空機は固定式三輪のランディング・ギアを装備している。メイン・
ランディング・ギア・レグは熱処理したアルミニウム合金で作られており、
それらは胴体中央部分にサドル・フィッティング、ボルト、及びブッシン
グによって留められている。何れのメイン・ランディング・ギア・アッセ
ンブリも互いに影響することなく航空機から取外すことが出来る。
5.0 0 × 5 の メ イ ン ・ ギ ア ・ ホ イ ー ル は 鋼 鉄 製 の 車 軸 に 取 付 け ら れ て い る 。
各々のギアには油圧式のディスク・ブレーキが装備されている。空力的ホ
イール・フェアリング(任意装備)は各メイン・ランディング・ギア・
ア ッ セ ン ブ リ に 装 備 出 来 る 。 タ イ ヤ 空 気 圧 は 50 p siで あ る 。
ノーズ・ギア
ノ ー ズ ・ ラ ン デ ィ ン グ ・ギ ア ・ レ グ は 熱 処 理 し た ア ル ミ ニ ウ ム 合 金 で 作 ら れ
ている。これらは胴体中央部に一本のブッシング、及びボルトによって固
定 さ れ て い る 。 こ れ は メ イ ン ・ ラ ン デ ィ ン グ ・ギ ア に 影 響 す る こ と な く 航 空
機から取外すことができる。
ノ ー ズ ・ ホ イ ー ル は 5.00 × 5 ; タ イ ヤ 空 気 圧 は 50 psi で あ る 。 ノ ー ズ ・ ホ
イール・アッセンブリはノーズ・ホイール・ステアリングのために左右
80 ° ま で 回 転 可 能 な ボ ー ル ・ ベ ア リ ン グ ( キ ャ ス タ ー ベ ア リ ン グ ) を 介
し て ノ ー ズ ・ ギ ア ・ レ グ に 固 定 さ れ て い る 。 6つ の ス プ リ ン グ 式 鉄 製 ワ ッ
シャーによる1個のスタックはノーズ・ホイールに設けたフリクション・
ダンパーに加える力を均一にしている。コンポジット素材で作られた空力
的ホイール・フェアリングはノーズ・ランディング・ギアに取付けられる。
この航空機のグラウンド・ステアリングは左右のメイン・ランディング・
ギア・ブレーキの操作により行われる。
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X L -2型
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
ブレーキ・システム(フィンガー・ブレーキ)
単一のディスク・ブレーキが各々メイン・ランディング・ギア・ホイール
に取付けられている。操縦室センター・コンソールの真下に取付けられた
個々のマスター・シリンダーによってブレーキを操作している。ブレー
キ・ラインは各マスター・シリンダーからブレーキ・キャリパーへ伸びて
い る 。 2個 の ブ レ ー キ ・ レ バ ー が セ ン タ ー ・ コ ン ソ ー ル に 設 け ら れ て い る 。
ブレーキ使用するには片方、若しくは両方のレバーを後方に引く。
ラチェット型のパーキング・ブレーキ・レバーがセンター・コンソールの
ブレーキ・レバーの間に取付けられている。パーキング・ブレーキを使用
するには、両方のブレーキ・レバーを後方へ一杯に引いてから中央のパー
キング・ブレーキ・レバーを後方へ引く、そして左右両方のブレーキ・レ
バーを戻す。パーキング・ブレーキの解除するためには、両方のブレー
キ・レバーを一杯に後方へ引き、そしてパーキング・レバーをスプリング
力で前方へと動かす。
ブレーキ・フルードは両方のマスター・シリンダー用として防火壁の発動
機ベイ後部右側に設けた共通のリザーバーに貯蔵している。リザーバーに
給 油 す る に は カ ウ リ ン グ の 上 部 を 外 し て MIL-H-56 06 タ イ プ の ハ イ ド ロ リ ッ
ク・フルードを入れる。
図 7- 14
フィンガー・ブレーキ・システム
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平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
ブレーキ・システム(トー・ブレーキ)
1基 の デ ィ ス ク ・ ブ レ ー キ が 各 々 メ イ ン ・ ラ ン デ ィ ン グ ・ ギ ア ・ ホ イ ー ル に
取付けられている。これらはバーチカル・ラダー・バーに配置された二組
のマスター・シリンダーで操作され、操縦士、及び副操縦士のペダル上の
トー・ブレーキ・パッドに接続されている。ブレーキ・ラインはパイロッ
ト ・ラ ダ ー ・ペ ダ ル か ら セ ン タ ー ・ コ ン ソ ー ル 内 に 配 置 さ れ た パ ー キ ン グ ・ブ
レーキ・バルブを通ってブレ−キ・キャリパーに伸びている。加圧された
ブレーキ・フルードはこのラインを経由してブレ−キ・キャリパーに送ら
れる。右、若しくは左ブレーキの操作は操縦士、あるいは副操縦士のラ
ダー・ペダル各々の操作でトー・ブレーキ・パッドが作動する。
パーキング・ブレーキ・レバーがセンター・コンソール内に装備され、
パーキング・ブレーキ・バルブに接続されている。パーキング・ブレーキ
の使用は、左右両方のトー・ブレーキ・パッドを踏み込み、パーキング・
ブ レ ー キ ・ レ バ ー を ON 位 置 に 動 か し 、 そ の 後 ト ー ・ ブ レ ー キ の 圧 力 を 放
つことにより行う。パーキング・ブレーキを解除するにはパーキング・ブ
レ ー キ ・ レ バ ー を OFF 位 置 に 動 か す 。 ト ー ・ ブ レ ー キ ・ ペ ダ ル の 踏 み 込 み
操作でパーキング・ブレーキを確実に解除できる。
図 7- 15
トー・ブレーキ・システム
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平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
注
意
パ ー キ ン グ ・ブ レ ー キ の 使 用 方 法 は 、 両 方 の ブ レ ー キ ・
ペダルを踏み込み、その後にパーキング・ブレーキ・レ
バ ー を ON 位 置 に 動 か せ ば 確 実 に セ ッ ト で き る 。 も し ブ
レーキ・ペダルが踏み込めない場合には、ブレーキ・フ
ルードがキャリパ内で不足している。
飛行中、若しくは着陸中は、ブレーキ系統の圧力が固着
す る た め 、 パ ー キ ン グ ・ ブ レ ー キ ・ レ バ ー を ON 位 置 に
動かしてはならない。これは着陸時にブレーキの固着、
及びタイヤ破損の原因となる。
ブ レ ー キ ・ フ ル ー ド は 4個 全 て の マ ス タ ー ・ シ リ ン ダ ー
と共有のリザーバーに貯蔵されている。このリザーバー
は防火壁の後方、発動機ベイの右側に配置されている。
リ ザ ー バ ー か ら の フ ル ー ド は パ ー キ ン グ ・ブ レ ー キ を 通
る前に、まず副操縦士側のブレーキ・シリンダーに、そ
してその後に操縦士側のブレーキ・シリンダーに流れる。
ブレーキ・フルード・リザーバーの点検にはカウリング
上 部 を 外 し 、 リ ザ ー バ ー に は MIL-H-5606 タ イ プ の ハ イ ド
ロリック・フルードを補給する。
ブレーキ・ペダルを踏み込む際にはペダルのみに足を掛
け、ブレーキ・シリンダー、及びその他の構造部材には
足を掛けないように、注意すること。
図 7- 16
トー・ブレーキ・アッセンブリ
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平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
発
動
機
こ の 航 空 機 は テ レ ダ イ ン ・ コ ン チ ネ ン タ ル 式 IOF-240-B 型 発 動 機 を 1 基 搭 載 し
ている、これはフル・オーソリティ・デジタル・エンジン・コントロール
( FADEC ) を 装 備 し た 4 シ リ ン ダ ー 、 水 平 対 向 式 、 空 冷 式 、 自 然 吸 気 式 、 及 び 、
燃 料 噴 射 式 の 2800 RPM 125馬 力 の 発 動 機 で あ る 。
F ADE C シ ス テ ム
この発動機には継続した監視、イグニッション・タイミング、燃料噴射の
タイミング、及び燃料混合比のコントロールを自動で行うためのフル・
オ ー ソ リ テ ィ ・ デ ジ タ ル ・ エ ン ジ ン ・ コ ン ト ロ ー ル ( FADEC) を 装 備 し て い
る 。 マ イ ク ロ プ ロ セ ッ サ を 基 礎 と し た FADE C シ ス テ ム は 発 動 機 の 運 転 状 態
を監視し、与えられたパワー・セッティングに応じて燃料混合比、及びイ
グ ニ ッ シ ョ ン ・ タ イ ミ ン グ を 自 動 で 調 整 す る 。 そ の 結 果 FADE C 装 備 の 発 動
機 で は マ グ ネ ッ ト 、 及 び 手 動 に よ る 燃 料 /空 気 混 合 比 の 調 節 が 必 要 で な く
なった。
FADECシ ス テ ム は 運 転 状 況 、 及 び 故 障 状 態 の 両 方 の 詳 細 を 知 ら せ る 。 更 に 出
力、若しくは推力が入れ替わるのを防ぐように設計されている。プライマ
リー・パワー・ソースの電力が失われた場合には、発動機のコントロール
は セ カ ン ダ リ ー ・ パ ワ ー ・ ソ ー ス ( SP S ) を 使 用 し て 継 続 さ れ る 。 コ ン ト
ロール装置として、このシステムは全般的にシステムの状態を把握するた
めに自己診断を行い、この情報をヘルス・ステータス・アナンシエータ
( HSA) パ ネ ル の 種 々 な 表 示 で 操 縦 士 に 伝 え る 。
FADECシ ス テ ム は 極 度 な 温 度 変 化 に も 耐 え 、 高 温 、 低 温 、 及 び 高 湿 度 の 環 境
下 で も FADEC未 装 着 の 発 動 機 と 同 様 に 運 用 す る こ と が で き る 。
FAD EC シ ス テ ム の 基 本 構 成 機 器 に は 、 2 基 の エ レ ク ト リ ッ ク ・ コ ン ト ロ ー
ル ・ ユ ニ ッ ト ( ECU s )、 ヘ ル ス ・ ス テ ー タ ス ・ ア ナ ン シ エ ー タ ( HSA )( 表
示 パ ネ ル は 操 縦 室 内 に 設 置 )、 及 び FADECセ ン サ ー ・ セ ッ ト が 含 ま れ る 。
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平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
エ レ ク ト リ ッ ク ・ コ ン ト ロ ー ル ・ ユ ニ ッ ト ( EC U)
1 基 の エ レ ク ト リ ッ ク ・ コ ン ト ロ ー ル ・ ユ ニ ッ ト ( ECU ) は 一 対 の 発 動 機 シ
リ ン ダ ー に 対 し て 装 備 さ れ て い る 。 4個 の 発 動 機 シ リ ン ダ ー に 対 し 2基 の ECU
を 装 備 し 、 1基 の ECUは 一 対 の シ リ ン ダ ー に 対 応 す る 。 ECUは 対 応 す る 発 動 機
シリンダーの燃料混合比、及びイグニッション・タイミングを制御する。
ECU1 は 対 向 す る シ リ ン ダ ー 1 、 及 び 2 を 制 御 し 、 ECU2 は シ リ ン ダ ー 3 、 及 び 4
を制御している。
各 ECUは 上 部 と 下 部 の 二 層 に 分 か れ て い る 。 下 部 に は 電 気 配 電 盤 が 、 上 部 に
は イ グ ニ ッ シ ョ ン ・ コ イ ル が 内 蔵 さ れ て い る 。 電 気 配 電 盤 に は 2個 の コ ン ト
ロール・チャンネルを司る独立したマイクイロプロセッサが内蔵されてい
る 。 発 動 機 運 転 中 に は 、 1個 の コ ン ト ロ ー ル ・ チ ャ ン ネ ル が 1個 の 発 動 機 シ
リ ン ダ ー を 作 動 さ せ る た め に 稼 動 す る 。 こ れ で 1基 の ECUが 2個 の 発 動 機 シ リ
ン ダ ー を 、 1個 の コ ン ト ロ ー ル ・ チ ャ ン ネ ル が 1個 の シ リ ン ダ ー を 制 御 す る
ことができる。
コ ン ト ロ ー ル ・ チ ャ ン ネ ル は 各 々 独 立 し て お り 、 1 基 の ECU 内 に お い て 、 一
対のコントロール・チャンネル間で電気構成機器としての相互分担はして
いない。しかしながら、一方のコントロール・チャンネルが故障した場合
に は 、 同 じ ECU内 で 対 を 成 す も う 一 方 の コ ン ト ロ ー ル ・ チ ャ ン ネ ル が 、 定 め
られたシリンダー、及び他の相対する発動機シリンダーのバックアップと
して、燃料噴射とイグニッション・タイミングの両方の作動を司る。
各コントロール・チャンネルは、各々定められたシリンダーを現在の運転
状況に合わせ、常用運転での条件を超えることなく、最適な性能を生み出
す様に、基準に従い制御している。燃料混合比は濃くするか薄くするかを、
イグニッション・タイミングは遅延させるかを、与えられた条件で限界を
超 え ず に 最 小 限 の 範 囲 で 決 め る 。 こ れ に つ い て 、 FADECで コ ン ト ロ ー ル さ れ
る 発 動 機 、 及 び FADEC未 装 着 の 発 動 機 と の 異 差 は 、 個 々 の シ リ ン ダ ー を 他 の
シリンダーに影響することなくコントロール・チャンネルにより燃料混合
比を濃く、若しくは薄く出来ることである。
図 7- 17
エ レ ク ト リ ッ ク ・ コ ン ト ロ ー ル ・ ユ ニ ッ ト (EC U)
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平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
ヘ ル ス ・ ス テ ー タ ス ・ ア ナ ン シ エ ー タ ( HSA)
ヘ ル ス ・ ス テ ー タ ス ・ ア ナ ン シ エ ー タ ( HSA ) は 主 要 計 器 板 右 側 、 電 気 ス
イ ッ チ と 航 空 機 の 指 示 灯 の 上 に 設 置 さ れ て い る 。 HSAは プ ラ イ マ リ ー 、 若 し
くはセカンダリー(エマージェンシィ)パワーの不調、センサー表示の誤
り、燃料ポンプの不調、及び失火しているシリンダーを表示する。
各 HSA指 示 灯 は 特 殊 な シ ス テ ム 状 態 で 連 動 す る 。 連 動 し た 状 態 を 操 縦 士 に 告
知し、更に対処処置させる為に表示照明が点灯する。指示灯が点灯した場
合 に は 、 そ の 表 示 に つ い て 第 3章 -非 常 操 作 の 処 置 に 従 う こ と 。
FADEC注 意 灯 の 点 灯 は 圧 力 、 又 は 温 度 セ ン サ ー の 故 障 、 異 常 な 圧 力 、 若 し く
は 限 界 値 以 上 の 温 度 、 失 火 /不 燃 焼 シ リ ン ダ ー 、 或 い は 燃 焼 で き な い シ リ ン
ダ ー ( イ グ ニ ッ シ ョ ン ・ ス イ ッ チ が OFF、 若 し く は BOTH位 置 に な い ) を 表 す 。
FAD EC 警 報 灯 の 点 灯 は 1 個 以 上 の シ リ ン ダ ー 故 障 を 表 す 。 FADEC 警 報 灯 は
FAD EC注 意 灯 の 点 灯 に 伴 い 先 行 さ れ て 点 灯 す る 。
EBA T FAIL注 意 灯 は バ ッ ク ア ッ プ ( セ カ ン ダ リ ー ) パ ワ ー ・ サ プ ラ イ が 故 障
し た 時 に は 点 灯 す る 。 バ ッ ク ア ッ プ ( セ カ ン ダ リ ー )・ バ ッ テ リ ー へ の 充 電
電流の高すぎ、充電が低い、バッテリーの劣化、バックアップ(セカンダ
リ ー )・ バ ッ テ リ ー 充 電 用 電 線 の 欠 落 、 プ ラ イ マ リ ー ・ パ ワ ー ・ ソ ー ス が
OFF、 若 し く は 故 障 し た 場 合 に 点 灯 す る 。
PPW R F AIL 警 報 灯 の 点 灯 は FADE C シ ス テ ム が プ ラ イ マ リ ー ・ エ レ ク ト リ カ
ル ・ パ ワ ー ・ サ プ ラ イ の 断 絶 、 バ ッ ク ア ッ プ ( セ カ ン ダ リ ー )・ パ ワ ー ・ サ
プライの電圧がプライマリー・バスより高いか、プライマリー・パワー・
ソ ー ス が OFF 、 若 し く は 故 障 に よ り バ ッ ク ア ッ プ ( セ カ ン ダ リ ー )・ パ
ワー・サプライより電力の供給を受けていることを表す。
燃 料 ポ ン プ の 表 示 例 に つ い て は 第 3章 -非 常 操 作 、 及 び 第 4章 -通 常 操 作 を 参
照のこと。
図 7- 18
ヘ ル ス ・ ス テ ー タ ス ・ ア ナ ン シ エ ー タ (HS A)
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平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
F ADE Cセ ン サ ー ・ セ ッ ト
FADECシ ス テ ム の 主 要 構 成 機 器 は 低 電 圧 ハ ー ネ ス を 使 用 し て 接 続 さ れ て い る 。
このハーネスは、二つのエレクトリック・コントロール・ユニット
( ECUs ) 間 に 航 空 機 電 源 、 イ グ ニ ッ シ ョ ン ・ ス イ ッ チ 、 ス ピ ー ド ・ セ ン
サ ー ・ ア ッ セ ン ブ リ ( SSA )、 ヘ ル ス ・ ス テ ー タ ス ・ ア ナ ン シ エ ー タ ( HSA )、
温度、及び圧力センサーの信号を伝達している。スピード・センサー・
アッセンブリ、燃料圧力センサー、及びマニホールド圧力センサーを除く、
燃料噴射コイル、及び全てのセンサー類は低電圧ハーネスで接続されてい
る。
図 7- 19
FA DEC セ ン サ ー ・ セ ッ ト
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リバティ式
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平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
F ADE Cイ グ ニ ッ シ ョ ン ・ シ ス テ ム
IOF -240- B 型 発 動 機 の イ グ ニ ッ シ ョ ン ・ シ ス テ ム は FADE C シ ス テ ム の 一 部 を
成している。従来のマグネット・イグニッション・システムとは異なり、
そ の タ イ ミ ン グ は FADEC コ ン ピ ュ ー タ に よ り 電 子 的 に 制 御 さ れ る 。 FADEC の
イグニッション・サブシステムは発電式ではないが、航空機電源系統から
直流の十分な電力供給を受けている。
シ ス テ ム の バ ッ ク ア ッ プ の た め に 、 FADECは 二 つ の 航 空 機 電 源 系 統 を 持 っ て
い る 。 航 空 機 に FADEC Aと 表 示 さ れ た プ ラ イ マ リ ー ・ パ ワ ー ・ ソ ー ス は 、 オ
ル タ ネ ー タ 、 及 び /若 し く は 航 空 機 の プ ラ イ マ リ ー ・ バ ッ テ リ ー か ら 電 力 供
給を受ける。これは航空機のメイン・パワー・ディストリビューション・
バスである。
FAD EC Bと 表 示 さ れ た セ カ ン ダ リ ー ・ パ ワ ー ・ ソ ー ス は 、 分 離 型 バ ッ テ リ ー
より電力供給を受ける。航空機のメイン・パワー・ディストリビューショ
ン ・ バ ス が 機 能 し て い る と き に は 、 充 電 回 路 が FADEC Bバ ッ テ リ ー を 充 電 し
て い る 。 こ の よ う に 二 次 的 に FADEC B バ ス を 作 動 さ せ て い る 。
航空機のプライマリー・パワー・システムが故障した場合には、セカンダ
リー・バッテリーは、プライマリー・バッテリーの放電も含め、適当な空
港 ま で 飛 行 し 着 陸 す る ま で の 間 、 十 分 に FADEC B を 介 し て FADEC に 電 力 を 供
給する。
警
告
バッテリーが適切に整備され、完全充電状態であれば、
発 動 機 は エ マ ー ジ ェ ン シ ィ ( セ カ ン ダ リ ー )・ バ ッ テ
リ ー に よ り 60 分 以 上 通 常 に 運 転 を 継 続 で き る 。 EBAT
FAI L 注 意 灯 と PPWR FAI L 警 報 灯 が 点 灯 し て か ら 60 分 以 内
に着陸すること。
FAD ECシ ス テ ム は FADEC Aバ ス 、 FADEC Bバ ス 、 若 し く は 両 バ ス か ら の 電 力 供
給で十分機能する。飛行前における両システムの機能点検用スイッチが設
け ら れ て い る 。 FADEC ヘ ル ス ・ ス テ ー タ ス ・ ア ナ ン シ エ ー タ の PPWR FAIL
警 報 灯 、 及 び EBAT FAI L注 意 灯 は 片 側 、 若 し く は 両 方 の 電 源 か ら の 電 力 供 給
を確認するために点灯する。
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リバティ式
X L -2型
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
F ADE C 燃 料 イ ン ジ ェ ク シ ョ ン ・ シ ス テ ム
航空機の燃料系統からの燃料は、発動機駆動式燃料ポンプ入口へ導かれる。
これは発動機前方左側に設けられ、且つカムシャフトでギア駆動されてい
る。
発動機駆動式燃料ポンプに流れた燃料は遠心分離機を通り、燃料気化成分
が除かれて航空機の燃料タンクに戻される。次に、燃料はポンプ・エレメ
ントを通過しその圧力が増加される。発動機回転速度でポンプの効率が変
化すため、ポンプは発動機燃料インジェクターの必要量を超える様に、多
くの圧力、及び流量を確保するように設計している。
アジャスタブル・リリーフ・バルブは低回転時のポンプ吐出を調節し、ア
ジャスタブル・インターナル・オリフィスは高回転時での圧力を調節して
い る 。 こ れ ら の 調 節 装 置 は FADECシ ス テ ム を 十 分 に 機 能 さ せ る た め に 必 要 で
ある。
燃 料 圧 力 は VM-1000FX 統 合 発 動 機 計 器 シ ス テ ム に 表 示 さ れ る か 、 若 し く は
ポ ー タ ブ ル ( ラ ッ プ ト ッ プ 型 )・ コ ン ピ ュ ー タ を 、 航 空 機 の 右 席 側 に あ る
サ ー キ ッ ト ・ ブ レ ー カ ・ パ ネ ル の 真 下 に 位 置 す る FADECシ ス テ ム の デ ー タ ・
ア ウ ト プ ッ ト に 接 続 し て 確 認 出 来 る よ う に な っ て い る 。 Diagn osti c ソ フ ト
ウェア、及び接続に必要なケーブルは、テレダイン・コンチネンタル・
モ ー タ ー ス 社 ( TCM) か ら 入 手 で き る 。
図 7- 20
FA DEC 燃 料 イ ン ジ ェ ク シ ョ ン ・ シ ス テ ム
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P/N
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リバティ式
X L -2型
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
燃 料 系 統
こ の 航 空 機 の 燃 料 系 統 は 胴 体 に 装 備 し た 1個 の 燃 料 タ ン ク 、 燃 料 ス ト レ ー
ナ ー ・ ア ッ セ ン ブ リ ( ガ ス コ レ ー タ ー )、 電 気 式 燃 料 ブ ー ス ト ・ ポ ン プ 、 操
縦室の燃料シャットオフ・バルブ、及びこれらを結合している配管類で構成
されている。主翼内に燃料タンクは装備されていない。
加えて発動機の燃料系統構成機器には、発動機駆動式燃料ポンプ、燃料分配
マニホールド、燃料フィルター、及び燃料インジェクション・ノズルがある。
図 7- 21
航空機の燃料系統
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P/N
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リバティ式
X L -2型
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
燃料ブースト・ポンプ、及びスイッチ
燃 料 ブ ー ス ト ・ ポ ン プ の 操 作 方 法 は 、 発 動 機 の FADECシ ス テ ム を 介 し て の 自
動操作にするか、若しくは操縦士がセンター・コンソール上のブースト・
ポ ン プ ・ モ ー ド ・ ス イ ッ チ ( BPMS ) を 使 っ て 手 動 で 操 作 す る か 、 選 択 す る
こ と が で き る 。 自 動 操 作 ( FADECシ ス テ ム の 制 御 に よ る ) は 燃 料 ポ ン プ ・ リ
レ ー を 介 し て コ ン ト ロ ー ル さ れ る 。 手 動 操 作 ( BPMS を ON 位 置 に す る )
は燃料ポンプ・リレーを通らずに、電力を燃料ブースト・ポンプに供給す
る 。 ブ ー ス ト ・ ポ ン プ ・ モ ー ド ・ ス イ ッ チ は 1個 の 3段 階 式 ス イ ッ チ で 後 部
センター・コンソールの中央に配置されている。
燃料油量計
燃 料 表 示 シ ス テ ム は 燃 料 タ ン ク に 取 付 け た 1個 の キ ャ パ シ タ ー 型 プ ロ ー ブ 、
及 び 左 側 計 器 板 上 に 配 置 し た 1個 の イ ン デ ィ ケ ー タ で 構 成 さ れ る 。 キ ャ パ シ
ター型プローブには可動部品がない。燃料表示システムには燃料系統の燃
料 ゲージ サーキット・ブレーカを介して航空機電源系統から電力が供
給されている。
燃料シャットオフ・バルブ
燃料シャットオフ・バルブは操縦室センター・コンソールの後部に配置さ
れ て お り 、 OFF と ON 位 置 が あ る 。 バ ル ブ ・ ハ ン ド ル の 中 央 に あ る ボ タ ン は 、
バ ル ブ を OFF位 置 に 動 か す た め に 持 ち 上 げ て お く こ と 。
燃料タンク・サンプ・ドレイン・バルブは押し開き式になっている。これ
は燃料タンクの底部に在り、胴体部のベリー・フェアリング開口部を通じ
て利用する。バルブを開けた後に回転させるとバルブは開いたままとなり、
燃料を抜く場合などに利用する。
1個 の 同 型 バ ル ブ が 追 加 さ れ て お り 、 胴 体 部 の ベ リ ー ・ フ ェ ア リ ン グ わ ず か
前方の開口部を通して、燃料系統のストレーナー(ガスコレータ)から燃
料や溜まった水、若しくは沈殿物を除去するために利用する。
注 意
2個 の 燃 料 ド レ イ ン ・ バ ル ブ は 燃 料 タ ン ク 、 及 び 燃 料
シャットオフ・バルブ間の装置内に装備されている。
従って、全てのタンクの内容物は燃料シャットオフ・バ
ルブ位置に関わらず、どちらのバルブからも取除くこと
ができる。
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135A-97 0-200-1
IR
リバティ式
X L -2型
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
燃料ベント
燃 料 系 統 は タ ン ク 天 井 面 の 燃 料 ベ ン ト /リ タ ー ン ・ フ ィ テ ィ ン グ か ら 、 胴 体
底 面 の ラ ベ ル の 貼 ら れ た 開 孔 部 に 延 び た 1本 の ベ ン ト ・ ラ イ ン を 介 し て 大 気
中に通気される。このベントはノン・アイシングを考慮している。
図 7- 22
燃料 ドレイン・ベントの位置
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135A-97 0-200-1
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リバティ式
X L -2型
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
発動機系統
発動機オイル・システム
発 動 機 オ イ ル は 6ク ォ ー ト 容 量 の プ レ ス ・ ス チ ー ル 製 タ ン ク ( サ ン プ ) に 貯 蔵
され、発動機クランクケースの下部に設けられている。滑油タンクにはオイ
ル・ディップスティック付きのフィラー・キャップと共に、オイル・フィ
ラー・チューブが取付けられている。ギア式の発動機オイル・プレッ
シャー・ポンプが発動機の後方に設けられ、これに滑油タンク内へ延びる
ピックアップ・チューブが取付けられている。これは発動機カムシャフト・
ドライブ・ギアによって駆動される。
滑油は滑油ポンプで加圧される。レギュレータ・バルブは発動機回転速度が
変化しても、限界内に滑油圧力を維持し、余分な滑油を滑油タンクに戻す働
きをしている。ポンプからの滑油は発動機アクセサリー・ケース左側に設け
たオイル・フィルター、及びオイル・クーラー・アダプターへ流れる。
オイル・クーラーは滑油温度を調整する
バーナザーム
サーモスタティッ
ク・コントロール・バルブを内蔵した外付けのオイル・クーラーへ導き、更
にオイル・フィルター・エレメントへと流してゆく。インテグラル・バイパ
ス・バルブはオイル・クーラー、若しくはオイル・フィルターが閉塞した時
に開く様になっている。発動機計器用の滑油温度センサーもまたオイル・
クーラー・アダプターに取付けられている。滑油圧力センサーは防火壁上に、
発動機に対して鉛直に取付けられている。
滑油の配管、及び貫通孔がクランクシャフト、並びにカムシャフト・メイ
ン・ベアリング、更にハイドロリック・バルブ・リフターへと滑油を導く様
に発動機内部に敷設されている。
クランクシャフト内部の貫通孔はコネクティング・ロッドの下部ベアリング
へ滑油を導く。メイン、及びコネクティング・ロッド・ベアリングから漏れ
た滑油はクランクケース内で霧状となり、カム・ローブ、及びリフター下部
面と同様に、コネクティング・ロッド・アッパー・ベアリング、及びシリン
ダー壁面へ給油する。加えてメイン・ベアリングに設けたオイル・ノズルが
各ピストン下部に滑油を直接噴射し、冷却する。
ハイドロリック・リフターの滑油はバルブ・プシュロッドの穴を抜けてシリ
ンダー・ロッカー・ボックスに流れ、ロッカー、バルブ・ステム、及びバル
ブ・ガイドを給油しプッシュロッド・ハウジングを経てクランクケースへと
戻る。クランクケース内の余分な滑油はクランクケース、及びサンプ間の大
口径孔を通り滑油サンプへ流れる。
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リバティ式
X L -2型
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
発動機クーリング
空気はプロペラ後方のカウリング両側に設けた吸気口から発動機カウリン
グ内に入る。シリンダー間の、フロント・シリンダー前方のそして後部シ
リンダー後方の垂直なバッフルはこの高圧力の力を受け、低温の空気をシ
リンダー、及びシリンダー・ヘッド・クーリング・フィンに通す。後部
バッフルのダクトは高圧力流を直接取り入れ、低温の空気を防火壁に取付
けたオイル・クーラーに導く。
低圧の暖かい空気はロゥワー・カウリング後部、防火壁前方の開口部を経
て発動機コンパートメントに抜ける。オイル・クーラーの排気流も同様に
排出される。
発動機エア・インダクション・システム/オルタネート・エア・コントロール
自然の空気は、塵や異物を吸着したり除去したりするために滑油を染込ま
せた布製のフィルター・エレメントを内蔵したエア・フィルター・アッセ
ンブリを通して取入れられる。これは右側シリンダーの上に設けられてい
る。このフィルターが閉塞、若しくは凍結してしまった場合には、操縦士
は オ ル タ ネ ー ト ・ エ ア を 選 択 し 、 4番 シ リ ン ダ ー 排 気 管 の 前 の チ ュ ー ブ か ら
フィルターを通らない暖かい空気の取入れを行う。オルタネート・エア・
コントロールはセンター・コンソールの左下に設けたプル・プッシュ・ノ
ブで行う。
発動機排気
排 気 系 統 は 各 シ リ ン ダ ー か ら の 排 気 管 と 発 動 機 下 部 に 設 け た 1個 の マ フ ラ ー
を 言 う 。 1本 の オ ー バ ー ボ ー ド ・ デ ィ ス チ ャ ー ジ ・ パ イ プ が ロ ゥ ワ ー ・ カ ウ
リングの右側を通して伸びている。
発動機の両側からの排気管はマフラーの左、及び右端に接続されている。
これは円筒形で機軸を横切る様に発動機下部に取り付けられている。排気
管のスリップ・ジョイントは排気系統の温度変化に対し寸法を変えて対応
する。クランプは排気管をマフラーに固定している。
1本 の 排 気 管 が マ フ ラ ー か ら 航 空 機 の 右 側 下 方 に 伸 び 、 排 気 ガ ス を 機 外 に 排
出している。
こ の 飛 行 規 程 の 第 5章 -航 空 機 の 性 能 を 参 照 す る こ と 。
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発動機コントロール
発動機は操縦室センター・コンソールに取付けられたスロットル・レバー
で制御されている。このレバーは一般的なスロットル・レバーと同様にレ
バーを前方へ動かすと発動機出力が増大する。
発 動 機 コ ン ト ロ ー ル に は OFF 、 R 、 L 、 BOTH に 加 え て 、 START 位 置 が ス プ リ ン
グ 式 に な っ て い る 一 般 的 な 鍵 型 の イ グ ニ ッ シ ョ ン ・ ス イ ッ チ 、 及 び FADECシ
ステムへ電力を供給しているプライマリー、及びセカンダリー・パワーの
制御をするための二つのレバーロック式のスイッチが含まれている。
この航空機に装備しているテレダイン・コンチネンタル・モータース式
IOF -240B 型 発 動 機 は 、 エ ア ロ サ ン ス 式
パ ワ ー リ ン ク ( tm )
フューエ
ル ・ オ ー ソ リ テ ィ ・ デ ジ タ ル ・ エ ン ジ ン ・ コ ン ト ロ ー ル ・ シ ス テ ム (FADEC)
を搭載している。
このシステムは発動機の点火、及び燃料分配機能の両方を制御しており、
マグネット(点火)やキャブレター、若しくは燃料インジェクション・シ
ス テ ム ( 燃 料 分 配 ) の 様 な 既 存 装 備 品 に 変 わ る も の で あ る 。 FADECシ ス テ ム
の利点はデジタル・コントロールによるイグニッション・タイミングの調
整 、 及 び 各 シ リ ン ダ ー 別 へ の 燃 料 分 配 機 能 に あ る 。 FADECは シ リ ン ダ ー 毎 に
出力、及び燃費の最良値を与える様に、クローズド・ループ・フィード
バック機能を備えている。全ての飛行形態(始動、アイドル、離陸、上昇、
巡 航 、 降 下 、 及 び 着 陸 を 含 む ) に お い て 、 FADECシ ス テ ム は 単 一 の レ バ ー で
出力調節、及び発動機パラメーターの最適化を行っている。
発 動 機 デ ー タ ・ マ ネ ー ジ メ ン ト -VM1000
こ の 航 空 機 の 全 て の 発 動 機 計 器 は 計 器 板 左 下 に 装 備 し た 1基 の エ レ ク ト ロ ニ ッ
ク ・ デ ィ ス プ レ イ VM10 00 型 に 統 合 さ れ て い る 。 こ れ に は RPM 、 パ ー セ ン ト ・ パ
ワー、マニホールド圧力、滑油圧力、及び滑油温度、燃料圧力、電気系統の
電圧、オルタネータ出力アンペア数、更にグラフィック・ディスプレイで各
シ リ ン ダ ー の 排 気 ガ ス 温 度 ( EGT ) と シ リ ン ダ ー ・ ヘ ッ ド 温 度 ( CH T ) を 表 示
する。発動機計器には
VM1000 FX サ ー キ ッ ト ・ ブ レ ー カ を 経 て プ ラ イ マ
リー電源系統から電力が供給される。
5 つ の 押 し ボ タ ン ( 左 か ら 右 に ボ タ ン 1∼ 5) が 機 能 選 択 用 に デ ィ ス プ レ イ ・ パ
ネ ル の 下 に 設 け ら れ て い る 。 VM1000FX は 監 視 し て い る 発 動 機 パ ラ メ ー タ ー が
限界を超えた場合には 点滅信号 で操縦士にそれを知らせる。
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回
転
計
回 転 計 は 1個 の フ ル ・ ス ウ ィ ー プ ・ グ ラ フ ィ ッ ク ・ ア ナ ロ グ ・ デ ィ ス プ レ イ 、
及 び 1個 の 4分 割 デ ジ タ ル ・ デ ィ ス プ レ イ の 両 方 で 表 示 さ れ る 。 カ ラ ー ・ レ
ン ジ ・ マ ー ク は 発 動 機 RPMを 、 通 常 、 注 意 、 及 び 赤 線 で 表 示 す る こ と で 、 状
態 を 迅 速 に 提 供 で き る 。 回 転 計 中 央 の デ ィ ジ ッ ト は 1分 間 当 り の 発 動 機 回 転
速 度 を 表 す 。 RPMが 変 化 し た 時 に は 、 安 定 の 為 RPMの 指 示 に 約 3秒 を 要 す る 。
発 動 機 RPM が 赤 線 に 達 し た 場 合 に は 、 警 報 音 が 作 動 す る 。 RPM デ ィ ス プ レ イ
は警告状態が改善されるまで点滅で表示される。発動機が回転していない
場合には、回転計デジタル・ディスプレイは発動機トータル・タイムを最
大 5999.9 時 間 ま で 表 示 す る 。 発 動 機 タ イ ム は 使 用 時 間 が 1500 を 超 え る と 累
計される。
図 7- 23
発 動 機 イ ン ジ ケ ー テ ィ ン グ - VM 100 0
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パーセント・パワー
パ ー セ ン ト ・ パ ワ ー は 1個 の フ ル ・ ス ウ ィ ー プ ・ グ ラ フ ィ ッ ク ・ ア ナ ロ グ ・
ディスプレイ、及びデジタル・ディスプレイの両方で指示される。デジタ
ル・ディスプレイも同様にパーセント・パワーを数字で指示する。カ
ラー・レンジ・マークは出力の変化を迅速に表示できる。パーセント・パ
ワー情報は通常全飛行中に指示されるため、巡航出力のセットの参考に使
用できる。
パーセント・パワー・ゲージは正味出力のパーセンテージで、発動機の現
在 出 力 を 示 し て い る 。 指 示 範 囲 は 0 ∼ 100 。 パ ー セ ン ト ・ パ ワ ー の 最 大 値 は
100で あ り 、 こ の 値 に 達 す る か 、 若 し く は 超 え た 場 合 に は 、 警 報 音 が 作 動 す
る。
マニホールド圧力ゲージ
マ ニ ホ ー ル ド 圧 力 系 統 は 1個 の フ ル ・ ス ウ ィ ー プ ・ グ ラ フ ィ ッ ク ・ ア ナ ロ
グ ・ デ ィ ス プ レ イ 、 及 び 0.1 in. Hg.毎 の 1個 の 3分 割 デ ジ タ ル ・ デ ィ ス プ レ
イの両方で指示される。フル・スウィープ・グラフィック・ディスプレイ
は 1 in. Hg. 毎 に 表 示 さ れ る 。 カ ラ ー ・ レ ン ジ ・ マ ー ク は 出 力 が 急 激 に 変
化した場合に、マニホールド圧力にその状態を迅速に表示するようになっ
ている。
滑油圧力、及び滑油温度
滑 油 圧 力 、 及 び 滑 油 温 度 は 2つ に 分 割 さ れ た フ ル ・ ス ウ ィ ー プ ・ グ ラ フ ィ ッ
ク、並びにデジタル・ディスプレイに常時指示される。
滑油圧力の上昇でグラフ・サイズは比例して増加する。デジタル・ディス
プ レ イ は 1 ポ ン ド ・ パ ー ・ ス ク エ ア ・ イ ン チ ( PSI ) 間 隔 で 最 大 99 PSI ま
で表示する。発動機の滑油圧力が赤色線に達した場合には、警報音が作動
する。この警告状態が改善されるまで指示は点滅で表示される。
滑油温度はグラフ、及びデジタルの両方で表示される。滑油温度の上昇で
グラフ・サイズは比例して増加する。デジタル・ディスプレイは1 ℉ 間隔
で 最 大 300 ℉ ま で 表 示 す る 。 滑 油 温 度 が 赤 色 線 を 超 え て 上 昇 し 、 そ れ を シ
ステムが感知した場合には、指示はこの問題が改善されるまで点滅で表示
される。
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シ リ ン ダ ー ・ ア ナ ラ イ ザ の 操 作 - CH T、 及 び EGT
発 動 機 ア ナ ラ イ ザ ・ シ ス テ ム は 全 て の シ リ ン ダ ー 情 報 (シ リ ン ダ ー ・ ヘ ッ ド
温 度 、 及 び 排 気 ガ ス 温 度 )を グ ラ フ 、 及 び デ ジ タ ル の 両 方 で 指 示 し て お り 、
それをダイヤモンド・グラフ・ディスプレイと呼ぶ。カラー・レファレン
ス・マークはシリンダー・ヘッド温度に対して緑色、黄色、及び赤色線で
表示される。
ダイヤモンド・グラフ・ディスプレイのデフォルト・モードが通常モード
である。このモードに於いてシステムは緑色、黄色、及び赤色マーク間の
CHTを 指 示 し 、 左 か ら 右 へ シ リ ン ダ ー 1か ら 4を 表 す 。 EGTグ ラ フ は CHT赤 色 線
よ り 上 に 指 示 を 表 示 す る 。 不 具 合 の CHT 、 若 し く は EGT 用 プ ロ ー ブ は グ ラ フ
を 空 白 で 表 示 さ せ る 。 CHT グ ラ フ の 点 滅 は 1 本 の シ リ ン ダ ー が 過 熱 状 態 か 、
若しくは過冷却状態であることを表す。
通 常 モ ー ド で ボ タ ン 1を 押 す と 高 画 質 モ ー ド を 選 択 す る こ と が で き る 。 こ の
モ ー ド で ダ イ ヤ モ ン ド ・ グ ラ フ ・ デ ィ ス プ レ イ は 一 時 的 に EGTを 高 画 質 で 表
示 で き る 。 再 度 ボ タ ン 1を 押 せ ば 通 常 モ ー ド に 戻 す こ と が で き る 。 高 画 質
モードではグラフの横に左右ブラケットが現れる。
デ ジ タ ル ・ デ ィ ス プ レ イ は そ れ ぞ れ の EGT 、 及 び CHT 温 度 を 対 で 指 示 し 、 定
期 的 に シ リ ン ダ ー 番 号 (E1 C1の よ う に )を 表 示 す る 。 シ リ ン ダ ー 1 個 が 最 大
許 容 温 度 に 達 し た 場 合 に は ( シ リ ン ダ ー 2 が 過 熱 状 態 の 場 合 に は 、 H2 と い う
よ う に )、 若 し く は 極 端 に 冷 や さ れ た 場 合 (シ リ ン ダ ー 3が 過 冷 却 状 態 の 場 合
に は 、 C3 と い う よ う に ) に は 、 警 告 メ ッ セ ー ジ が 表 示 さ れ る 。 デ ジ タ ル ・
デ ィ ス プ レ イ の デ フ ォ ル ト は ピ ー ク ・ デ ィ ス プ レ イ ・ モ ー ド で あ る (P1表 示
は シ リ ン ダ ー 1の EGTが 最 も 高 い 、 H3表 示 は シ リ ン ダ ー 3の CHTが 最 も 高 い )。
下 記 に 示 す よ う に ボ タ ン 2を 押 す こ と に よ っ て あ ら ゆ る 組 み 合 わ せ を 選 択 で
きる。
Dis play Mode
Cyl inder Num bers
Pro bes Displ ayed
Cyl . 1 Pair
E1 C1
EGT 1 & CHT 1
Cyl . 2 Pair
E2 C2
EGT 2 & CHT 2
Cyl . 3 Pair
E3 C3
EGT 3 & CHT 3
Cyl . 4 Pair
E4 C4
EGT 4 & CHT 4
Pea k Mode
P# C#
Max EGT/CHT
( 最 大 EGT、 及 び 最 大 CHTが 同 一 シ リ ン ダ ー で は 起 こ ら な い )
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電気系統のモニタリング
VM1 000 は 電 圧 、 及 び 電 流 を 、 グ ラ フ 、 並 び に デ ジ タ ル の 両 方 で 表 示 す る 。
カラー・レンジ・マークはレベルを参照出来るように配置されている。電
圧計、及び電流計の操作に関する詳細は、この章に後記する電気系統を参
照のこと。
V M10 00 オ ー ト ト ラ ッ ク ・ シ ス テ ム の 操 作
'オ ー ト ト ラ ッ ク 'シ ス テ ム は 指 示 し た 発 動 機 パ ラ メ ー タ ー を 監 視 す る こ と
で操縦士の作業負荷を軽減させるように設計されている。大きな問題とな
る 様 な 発 動 機 パ ラ メ ー タ ー の 僅 か な 変 化 を 指 示 す る 事 が あ る 。 'オ ー ト ト
ラ ッ ク 'は 、 そ の よ う な 変 化 が 起 っ た 場 合 に は 、 操 縦 士 が そ の 局 面 を 分 析 し
更に適切な行動を取るように、自動的に警告を発する。
い つ 'オ ー ト ト ラ ッ ク 'を 使 用 す る か :
・ 上 昇 ̶ 上 昇 中 に CHT 、 及 び 油 温 が 上 昇 す る と 定 期 的 に 警 告 が 発 せ
られる。
・巡航̶ 巡航中に何れかのパラメーターが選択された開始点から
逸脱し始めると警告が発せられる。
・降下̶ 降下中にマニホールド圧力が増加すると警告が発せられ
る。
オートトラック
の使用方法
1
航 空 機 を 安 定 さ せ る 。 必 要 な パ ワ ー に セ ッ ト す る (RP M と マ ニ
ホ ー ル ド 圧 力 )。 安 定 さ せ る た め に 発 動 機 時 間 に は 余 裕 を み
る こ と (発 動 機 温 度 や 圧 力 等 )。
2
'ボ タ ン 3'を 押 す 。 'オ ー ト ト ラ ッ ク 'イ ン デ ィ ケ ー タ が デ ィ ス
プレイに作動し、システムがこの時点から発動機の性能を追
跡し始める。
'オ ー ト ト ラ ッ ク 'シ ス テ ム は 発 動 機 と 連 動 し 、 作 動 時 の 数 値 か ら 発 動 機 変
化 に 対 す る 監 視 を 開 始 す る 。 取 消 し に は 再 度 ボ タ ン 3 を 押 す と 、 'オ ー
ト ト ラ ッ ク 'イ ン デ ィ ケ ー タ が 停 止 す る 。 常 時 、 再 起 動 が 可 能 で あ る 。
注 記
重 大 な 警 告 状 態 が 発 生 し た 場 合 に は (滑 油 圧 力 の 減 少 、
CH T の 高 上 昇 な ど ) 自 動 的 に オ ー ト ト ラ ッ ク ' モ ー ド が
取り消される。
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オートトラック
の警告表示
発動機パラメーターが初期の設定値を越えると、システムは該当するグ
ラフィック・ディスプレイと オートトラック インディケータを点滅
で表示させる。
変 動 値 が 大 き い 場 合 に は 、 グ ラ フ ィ ッ ク ・ ポ イ ン タ の 1個 (円 形 の ス
ウ ィ ー プ ・ デ ィ ス プ レ イ の み )が 変 動 前 の 状 態 を 表 示 す る 。 こ れ は 操 縦
士に変化の重大性を認識させ、適切な処置を講ずる様促すためである。
警告状態を止めるには、パラメーターを以前の数値(例えば:マニホー
ルド圧力を上昇値に調整する)に戻すか、若しくは単純に ボタン3
を押して オートトラック システムを停止させる。
VM1000フライト・データ・レコーダ・システムの操作
統合発動機計器ディスプレイには、発動機運用時のパラメーターを飛行毎
に 確 実 に 記 録 す る た め の フ ラ イ ト ・ デ ー タ ・ レ コ ー ダ が 1台 装 備 さ れ て い る 。
記録されたデータは飛行中、若しくは飛行後にフライト・データ・レコー
ダから復元される。データは機体電源が切れても保存され、次の飛行で上
書きされる。
最小、及び最大値は飛行中に自動的に記録され、次の飛行まで何時でも復
元 で き る 。 発 動 機 作 動 時 に は 、 回 転 数 が 1500 RPM 以 上 に な る と 常 時 記 録 さ
れる。
'フ ラ イ ト ・ デ ー タ ・ レ コ ー ダ 'の 使 用 方 法
1.' ボ タ ン 5 ' を 押 す 。 最 初 に セ ッ ト さ れ 、 表 示 さ れ る デ ー タ は 飛 行 時
の 最 小 値 で あ る ( 最 低 油 圧 、 最 低 電 圧 、 及 び 最 低 電 流 数 等 ) 。 RPM デ
ジタル・ディスプレイは飛行時間を十進法で表示する。
2. 再 度 ' ボ タ ン 5' を 押 す 。 次 に セ ッ ト さ れ る デ ー タ は 飛 行 時 の 最 大 値
で あ る 。 (最 大 CHT、 最 大 油 温 、 最 大 RPM等 )
3. 再 び ' ボ タ ン 5' を 押 す 。 フ ラ イ ト ・ デ ー タ ・ レ コ ー ダ の 表 示 が 消 え
る 。 ボ タ ン 操 作 が さ れ な い ま ま 20 秒 間 た て ば 、 こ れ も 表 示 が 消 え
る。
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平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
V M10 00の 追 加 機 能
ボ タ ン 1を 押 し た ま ま に す る と 最 初 に 発 動 機 計 器 デ ィ ス プ レ イ ・ シ ス テ ム に
電 源 が 供 給 さ れ ( マ ス タ ー ・ ス イ ッ チ を ON に し た 状 態 で ) 、 ス ウ ィ ー プ
モードからグラフィック・ディスプレイに替わり、現在表示されている値
を含めた全てのポインタ・セグメントが表示され、現在の数値が表示され
たシングル・ポインタ・セグメントを閉じると、 ポインタ モードへ移る。
パワーアップ中に再びボタン1を押して変更するまでは、このシステムは
選択したモードを維持する。
ボ タ ン 4は 燃 料 流 量 表 示 モ ー ド と 共 に 使 用 さ れ る 。 燃 料 流 量 、 及 び ト ー タ ラ
イザー・フューチャーのボタンはこの装備では機能しない。
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平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
プ ロ ペ ラ
MTプ ロ ペ ラ は 2-ブ レ ー ド 、 固 定 ピ ッ チ 式 の ウ ッ ド ・ コ ン ポ ジ ッ ト ・ プ ロ ペ
ラである。スピンナ・アッセンブリにはスペーサーとサポーティング・
ハ ー ド ウ ェ ア (P-1026)が 含 ま れ る 。 モ デ ル は MT プ ロ ペ ラ ・ エ ン ウ ッ ク 社 製 、
MT Propeller式 MT175R127-2Ca型 で あ る 。
ト ル ク 値 は 新 規 運 用 の 25時 間 後 、 及 び 50時 間 後 以 降 、 若 し く は 頻 繁 に 航 空
機が多湿状態から乾燥状態へ移動した場合に点検するべきである。プロペ
ラ・ボルトのトルクの点検方法の詳細に関しては航空機のメンテナンス・
マニュアルを参照すること。
図 7-24
MTプ ロ ペ ラ 、 及 び フ ッ ト ス テ ッ プ
フットステップ
フ ッ ト ス テ ッ プ ・ ア ッ セ ン ブ リ は 2個 の ( 左 側 、 及 び 右 側 ) 溶 接 さ れ た 鉄 製 部
品 、 及 び サ ポ ー テ ィ ン グ ・ ハ ー ド ウ エ ア に 沿 っ た 2個 の カ ー ボ ン 製 ハ ー ド ポ イ
ントから構成される。フットステップはキャビンへの乗降を容易にするため
の足掛けとして航空機の外部に装備されている。フットステップのハードポ
イントは航空機を補強するために胴体底部の内側に接着されている。
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電 気 系 統
プライマリー・バッテリー
プ ラ イ マ リ ー ・ バ ッ テ リ ー は ガ ス 化 合 型 、 容 量 24 ア ン ペ ア ・ ア ワ ー ( Ah )
のバッテリーである。このバッテリーは発動機始動時の電力を供給し、オ
ルタネータの不良時には電源のバックアップとして、電気系統の変動によ
る 機 能 低 下 の 際 の 補 助 と し て 使 用 す る 。 プ ラ イ マ リ ー ・ バ ッ テ リ ー は 70 ア
ンペアのサーキット・ブレーカを介して航空機電源系統(発動機の始動回
路を除く)に接続される。これはバッテリー、及び後部胴体の電気装備品
棚に取付けられており、貨物室後部のクローズアウトを取外すことで点検
できる。このタイプのバッテリーは点検が不要である。
セカンダリー・バッテリー
セカンダリー・バッテリーは点検不要のガス化合型のバッテリーで、容量
12 ア ン ペ ア ・ ア ワ ー ( Ah ) を 有 し 、 胴 体 後 部 の バ ッ テ リ ー 、 及 び 電 気 装 備
品棚に固定されている。このバッテリーの用途は、プライマリー・パワー
(オルタネータ、及びプライマリー・バッテリー)の消失時には発動機
FADECシ ス テ ム 、 姿 勢 指 示 器 、 及 び 旋 回 計 の 非 常 用 バ ッ ク ア ッ プ ・ パ ワ ー と
し て 用 い る 。 こ の 出 力 は FADEC Bシ ス テ ム 、 及 び 飛 行 計 器 ( 姿 勢 指 示 器 と 旋
回計)のバックアップのためだけに利用される。セカンダリー・バッテ
リ ー は 最 悪 の 条 件 下 ( 発 動 機 の RPMが 高 い 、 燃 料 流 量 が 多 い ) で 、 全 て の 航
空 機 出 力 が 損 失 し た 後 、 FADEC Bシ ス テ ム を 60分 以 上 運 用 で き る 。
電 気 系 統 が 正 常 に 作 動 し て い れ ば セ カ ン ダ リ ー ・ バ ッ テ リ ー は SPSC ( ス タ
ンバイ・パワー・ソース・サーキット)サーキット・ブレーカを介して常
時充電されている。
セ カ ン ダ リ ー ・ バ ッ テ リ ー の 充 電 は FADE C ヘ ル ス ・ ス テ ー タ ス ・ ア ナ ン シ
エ ー タ ( HAS) に よ っ て 、 監 視 、 及 び 制 御 さ れ て い る 。
警
告
セカンダリー・バッテリーは航空機の電気式燃料ブース
ト・ポンプに電力を供給していない。機体のプライマ
リー・エレクトリカル・パワー、及び発動機駆動式燃料
ポンプとの同時故障は発動機停止を引き起こす。
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平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
警 告
エ マ ー ジ ェ ン シ ィ ( セ カ ン ダ リ ー )・ バ ッ テ リ ー が 十 分
に 整 備 さ れ 完 全 充 電 状 態 で あ れ ば 、 発 動 機 は 約 60分 間 の
通 常 運 転 が 可 能 で あ る 。 EBAT FL注 意 灯 、 及 び PPWR FL警
報 灯 が 点 灯 し て か ら 60分 以 内 に 着 陸 す る こ と 。
図 7- 25
電気関係のブッロク線図
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平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
オルタネータ・システム
航空機電源系統のためのプライマリー・ソースは、発動機の右側前方に装
備 さ れ 、 メ イ ン 発 動 機 シ ャ フ ト の プ ー リ に 留 め ら れ た 1本 の Vベ ル ト に よ っ
て 駆 動 さ れ る 1基 の 60ア ン ペ ア ・ オ ル タ ネ ー タ で あ る 。
1 個 の オ ル タ ネ ー タ ・ コ ン ト ロ ー ル ・ ユ ニ ッ ト ( ACU ) は 電 圧 、 及 び 電 流 を
運用限界値以内に維持する様にオルタネータの出力をコントロールする。
ACUは オ ー バ ー ・ ボ ル テ ー ジ ・ プ ロ テ ク シ ョ ン 機 能 を 備 え て い る 。 出 力 電 圧
が 15 VDCを 超 え た 場 合 に は 、 ACUが 航 空 機 電 源 系 統 か ら 自 動 的 に オ ル タ ネ ー
タを切り離す。瞬間的に過電圧が生じた場合には、マスター・スイッチの
ALT側 を OFFに し た 後 ONに 戻 す 操 作 で ACUが リ セ ッ ト さ れ る 。
マスター・スイッチ
2分 割 式 の ス プ リ ッ ト 型 マ ス タ ー ・ ス イ ッ チ は 、 バ ッ テ リ ー と オ ル タ
ネータ出力をメイン・パワー・ディストリビューション・バスへ繋ぐため
の コ ン ト ロ ー ル を 行 っ て い る 。 ス イ ッ チ の BATT 側 を ON 位 置 に 動 か し て 、
バッテリーと電気装備品棚に取付けたプライマリー・バッテリー・コンタ
ク タ ー (リ レ ー )の コ イ ル が 接 地 し て 回 路 が 完 成 し 、 コ ン タ ク タ ー が 閉 じ 、
バッテリーが航空機電源系統に接続される。
ス イ ッ チ の ALT側 を ON位 置 に 動 か し て 、 メ イ ン ・ デ ィ ス ト リ ビ ュ ー シ ョ ン ・
バ ス に あ る 5 ア ン ペ ア の ALT サ ー キ ッ ト ・ ブ レ ー カ か ら オ ル タ ネ ー タ ・
コ ン ト ロ ー ル ・ ユ ニ ッ ト (ACU)ま で の 回 路 を 完 成 さ せ 、 オ ル タ ネ ー タ に 通 電
さ せ る 。 マ ス タ ー ・ ス イ ッ チ の BATT 側 と ALT 側 は 機 械 的 に 連 動 し て お り 、
ALTス イ ッ チ を ONに す る た め に は BATTス イ ッ チ を ONに し な け れ ば な ら な い 。
従って、バッテリーはオルタネータが作動中であれば常時メイン・ディス
ト リ ビ ュ ー シ ョ ン ・ バ ス に 接 続 さ れ て い る 。 し か し な が ら 、 ス イ ッ チ の ALT
側 は BATT側 が ON状 態 で も OFF位 置 に で き 、 バ ッ テ リ ー が 電 気 系 統 に 電 力 を 供
給している間でもオルタネータを切ることが可能である。
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平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
アビオニクス・パワー・スイッチ
この航空機に装備された全てのアビオニクス機器は、アビオニクス・バス
の 個 々 の サ ー キ ッ ト ・ ブ レ ー カ か ら 電 力 が 供 給 さ れ て い る 。 こ の バ ス は 25
アンペアのサーキット・ブレーカ、及びマスター・アビオニクス・リレー
を介してメイン・ディストリビューション・バスに接続されている。
マスター・アビオニクス・リレーは
フェイル・オペレーショナル
型
(リレーが通常閉じているもの)で、パネル・マウント式のアビオニク
ス・マスター・スイッチによってコントロールされる。電力がメイン・
ディストリビューション・バスに供給され、アビオニクス・マスター・ス
イ ッ チ が OF F位 置 の 場 合 に は 、 リ レ ー を OPEN位 置 に す る た め の 電 力 が 供 給 さ
れ、アビオニクス・バスからの電力は切り離される。アビオニクス・マス
タ ー ・ ス イ ッ チ が ON 位 置 に 動 い た 場 合 に は 、 ア ビ オ ニ ク ス ・ マ ス タ ー ・ リ
レ ー が 通 常 の CLOSE位 置 に 戻 る た め 、 ア ビ オ ニ ク ス ・ バ ス に 電 力 が 供 給 さ れ
る。リレー、及びアビオニクス・マスター・スイッチが故障した場合には、
同様にしてアビオニクス・バスから電力が供給される;このような故障時
お い て も 、 個 々 の ア ビ オ ニ ク ス ・ ユ ニ ッ ト は 個 々 の ス イ ッ チ の ON-O FF を 切
替えることによって、電源を切り替えることができる。
電 圧 計 /電 流 計
電圧計、及び電流計の機能は統合発動機計器ディスプレイ・システムの項
で記載しているので、本項では概要についてのみふれる。
電 圧 計 、 及 び 電 流 計 の 両 デ ィ ス プ レ イ は ア ナ ロ グ ( ポ イ ン タ )、 並 び に デ ジ
タル指示で表示される。それぞれアラーム機能を備えており、常用範囲を
超えて運用した場合には、ディスプレイが点滅する様になっている。
電圧はグラフ、及びデジタルの両方で表示される。カラー・レンジ・マー
クは電圧レベルの確認用に施されている。電圧の上昇で、グラフ・サイズ
は比例して増加する。このシステムには警報装置が内蔵されており、電圧
が常用範囲を逸脱すると(低過ぎる、若しくは高過ぎる)とグラフが点滅
する。
電流計はロード・メーター型で、オルタネータがメイン・ディストリ
ビューション・バスに供給している電流の総量値を表示する。オルタネー
タの故障時には、バッテリーの放電値は表示しない。
7− 44
P/N
135A-97 0-200-1
IR
リバティ式
X L -2型
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
電流計は オルタネータ・ロード・メーター 機能を有し、オルタネータ
から航空機電源系統へ流れる電流の値を表示している。電気負荷の大きい
装備品を選択すると電流計の指示は増加する。
この電流計には警報装置が内蔵されており、オルタネータ出力が設定値を
超えた場合には、点滅表示になる。これは地上で発動機アイドル・スピー
ドが非常に低い場合等にも起こり得るが、この様な状況では正常と判断す
る。
注 記
デジタル時計/外気温度計は付加機能として電圧計機能を内蔵している。
A LT FAL T 注 意 灯
計 器 板 上 の 1 個 の 黄 色 AL T FAI L 注 意 灯 が 、 オ ル タ ネ ー タ が 航 空 機 電 源 系
統へ確実に電力を供給していないこと指示するために点灯する。
オルタネータが瞬間的に過電圧状態になり自動的に解除された場合には、
マ ス タ ー ・ ス イ ッ チ の ALT 側 を OFF に し た 後 ON に 戻 す と リ セ ッ ト で き る 。 オ
ル タ ネ ー タ が 復 帰 す れ ば 注 意 灯 は 消 灯 す る 。 ALT FAIL 注 意 灯 の 点 灯 が 続 く
場 合 に は 、 オ ル タ ネ ー タ は 故 障 し て お り 、 発 動 機 や FADECシ ス テ ム へ の プ ラ
イマリー・エレクトリカル・パワーの損失を避けるため、出来るだけ早く
着陸すること。
注 意
電気負荷を軽減させるために、オルタネータの故障後は
全 て の 不 要 な 電 気 装 備 品 を OFF に す る こ と 。 も し プ ラ イ
マ リ ー ・ パ ワ ー が 復 帰 出 来 な い 場 合 に は 、 FADE C シ ス テ
ム は バ ッ ク ア ッ プ ( セ カ ン ダ リ ー )・ バ ッ テ リ ー か ら 電
力が供給され、プライマリー・バッテリーはバックアッ
プ ( セ カ ン ダ リ ー )・ バ ッ テ リ ー と 同 レ ベ ル 、 若 し く は
そ れ 以 下 ま で 放 電 す る 。 FADE C の バ ッ ク ア ッ プ ( セ カ ン
ダ リ ー )・ バ ッ テ リ ー は 1 時 間 程 度 FADE C に 電 力 を 供 給 で
き る 。 バ ッ ク ア ッ プ ( セ カ ン ダ リ ー )・ バ ッ テ リ ー で の
飛 行 時 間 は HSA パ ネ ル 上 の PPER FL 警 報 灯 が 点 灯 し た 時 点
から数えること。航空機を出来るだけ早く着陸させるこ
と。
プ ッ シ ュ ・ テ ス ト ・ ス イ ッ チ は ALT FAIL 注 意 灯 の 点 検 用 に 取 付 け ら れ て い
る 。 こ の ス イ ッ チ は 注 意 灯 の 点 検 の み で 、 ACUの 警 報 回 路 の 点 検 で は な い 。
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P/N
135A-97 0-200-1
IR
リバティ式
X L -2型
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
サーキット・ブレーカ、及びヒューズ
この航空機の殆どの電気回路はメイン・ディストリビューション・バス、
及びアビオニクス・バスからのサーキット・ブレーカで保護されている。
これらのサーキット・ブレーカは各々の回路が過負荷に陥るとトリップす
る ( 飛 び 出 す )。 サ ー キ ッ ト ・ プ ラ ン ジ ャ ー を 引 く こ と に よ っ て 、 手 動 で
トリップさせることが出来る。
トリップしたサーキット・ブレーカを復帰するには、サーキット・ブレー
カ 冷 却 の た め 約 15 分 程 度 待 ち 、 次 に プ ラ ン ジ ャ ー を 押 込 む 。 再 度 ト リ ッ プ
する場合には、飛行中に於いてリセットしてはならない;整備点検を要す。
ヒューズは航空機の様々な位置に取付けられており、ノン・クリティカル
回路を保護している。ヒューズはインライン式である。各ヒューズの取り
付け位置、回路、及び定格について以下の表を参照すること。
注 記
いくつかのヒューズは操縦士席から操作が出来ない。
Fuse
no.
De vice
(circuit)
Fuse
locati on
1
Cloc k
At B atte ry Relay
2
FADEC B Power
At B ac kup B attery
10 Amp
3
Altern ator Fail An nunc iati on
At Altern ator
5 Amp
4
Starte r Engage d Annunc iati on
At Starte r Relay
1 Amp
5
Avionics Master Relay
Circuit Bre ake r
Panel
2 Amp
6
VM10 00 FX Voltage Sen se
Be hind Circu it
B re aker Panel
1 Amp
7
Voltage Regulator
At Batte ry Relay
5 Amp
表 7- 1
ヒューズ位置
7− 46
P/N
Fuse
rating
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IR
1Amp
リバティ式
X L -2型
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
図 7- 26
サーキット・ブレーカ・パネル
外 部 照 明
外部照明には各主翼端にあるポジション・ライト、ナビゲーション、及び
ス ト ロ ボ ・ ラ イ ト ( ア ン チ -コ リ ジ ョ ン ) と の 一 体 式 ラ イ ト 、 並 び に 機 首 部
に 取 付 け た ラ ン デ ィ ン グ ・ ラ イ ト /タ ク シ ー ・ ラ イ ト が あ る 。
各 翼 端 に 取 付 け ら れ た 2つ の ナ ビ ゲ ー シ ョ ン /ポ ジ シ ョ ン 、 及 び ス ト ロ ボ ・
ラ イ ト は 赤 色 ( 左 翼 )、 若 し く は 緑 色 ( 右 翼 ) で 構 成 さ れ 、 ナ ビ ゲ ー シ ョ
ン・ライトは前方と側方から視認でき、白色のポジション・ライトは側方
と 後 方 か ら 視 認 で き 、 ス ト ロ ボ ・ ラ イ ト は 側 面 か ら 180° を 超 え た 位 置 で 視
認可能である。
ナ ビ ゲ ー シ ョ ン /ポ ジ シ ョ ン ・ ラ イ ト は 計 器 板 上 の ス イ ッ チ で 制 御 さ れ る 。
NAV/POS サ ー キ ッ ト ・ ブ レ ー カ を 介 し て 、 航 空 機 電 源 系 統 か ら そ れ ら の
ライトに電力が供給される。
ストロボ・ライトは貨物室後方のバルクヘッド上部に装備したハイ・ヴォル
テージ・パワー・サプライから電力が供給されている。計器板のスイッチは
ストロボ・ライトに直流の電力を供給している
STROBE サ ー キ ッ ト ・ ブ
レーカを介し、航空機電源系統によって電力が供給されている。
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P/N
135A-97 0-200-1
IR
リバティ式
X L -2型
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
内 部 照 明
内部照明は多くの主要な飛行計器のための内部照明、補助計器類のポス
ト・ライト、統合発動機計器ディスプレイの内部照明、及び天井のオー
バ ー ヘ ッ ド LED フ ラ ッ ド ラ イ ト で 構 成 さ れ て い る 。 加 え て 、 任 意 の ア ビ
オニクス装置、計器類の内部照明、及びパネル照明が設置されている。
オーバーヘッド・フラッドライトを除く全ての内部照明は
INST サ ー
キット・ブレーカを介して航空機電源系統から電力が供給されている。
オーバーヘッド・フラッドライトは
CABIN サ ー キ ッ ト ・ ブ レ ー カ か ら
電力が供給される。
少 容 量 の 120 VAC 電 流 で 作 動 す る エ レ ク ト ロ ・ ル ミ ネ セ ン ト ・ パ ネ ル が 、
幾つかの計器照明、及び表示の内部照明に電力を供給している。この電流
は 1台 の ソ リ ッ ド ・ ス テ ー ト ・ イ ン バ ー タ ー か ら 供 給 さ れ る 。 こ の 他 の 内 部
計器照明は低電圧直流を使用している。計器板に設けられている 上部
計器照明ディマーは、インバーター、低電圧照明、及びポスト・ライトに
お け る 入 力 電 流 を 調 節 し て い る 下 部 計 器 照 明 デ ィ マ ー は 、 VM1000FX の
デ ィ ス プ レ イ 、 GMA34 0、 及 び デ ジ タ ル 時 計 /外 気 温 度 計 の 表 示 を 制 御 し て い
る。
ON- OFF ス イ ッ チ は ラ イ ト ・ ア ッ セ ン ブ リ の 上 部 に 位 置 し 、 オ ー バ ー ヘ ッ
ド ・ キ ャ ビ ン LED フ ラ ッ ド ラ イ ト を 操 作 し て い る 。
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P/N
135A-97 0-200-1
IR
リバティ式
X L -2型
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
キャビン・ベンチレーション
航 空 機 の 両 側 に 設 け た 2個 の NACA 型 フ ラ ッ シ ュ ・ イ ン レ ッ ト は キ ャ ビ ン 側 壁 の
アジァスタブル・クーリング・ベントに外気を導く。これらベントの方向は
操縦士、及び乗客が調節し、流量の調節、停止が出来る。
ストール・ワーニング・システム
左 主 翼 前 縁 に 設 け た 1個 の ス タ グ ネ ー シ ョ ン ・ プ ル ー ブ ( ス ト ー ル ・ ワ ー ニ ン
グ ・ ベ ー ン ) は 、 計 器 板 後 方 に 設 置 し た 1個 の 警 報 装 置 に 接 続 さ れ て い る 。 こ
の装置は失速しそうな状態を操縦士に警告するために、航空機の失速速度よ
り 約 5∼ 10 kn ots高 い 速 度 で 警 報 音 を 発 す る 。
ス ト ー ル ・ ワ ー ニ ン グ ・ シ ス テ ム は 2ア ン ペ ア の サ ー キ ッ ト ・ ブ レ ー カ を 介 し
てプライマリー電源系統から電力が供給されている。
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P/N
135A-97 0-200-1
IR
リバティ式
X L -2型
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
ピトー・スタティック・システム
ピトー・スタティック・システムはピトー、及び静圧の空気圧力を、対気速
度計、高度計、昇降計、及び任意装備のエンコーダーを作動させるために供
給している。
左主翼下面に設けたコンビネーション・エレクトリカル・ヒート・プローブ
は、ピトー圧力(全圧)を対気速度計に、静圧力を全ての空気力で作動する
計器類に供給している。ピトー、及び静圧両方の空気配管用ドレイン・ルー
プが外気中の湿気による系統の閉塞、若しくは計器の損傷を防ぐためにプ
ルーブに接続されている。これらループのドレインが必要な場合には、胴体
部のベリー・フェアリングを取外すと作業が容易である。
対気速度計
くうごう
対気速度計はピトー圧力、及び静圧力にて作動する空盒計器である。これ
は 指 示 対 気 速 度 ( IAS) を ノ ッ ト で 表 示 し 、 作 動 に は 航 空 機 電 源 を 必 要 と し
な い 。 こ の 計 器 は T字 型 配 列 の 左 上 に 装 備 し て い る 。 図 7-27 主 要 計 器
板を参照すること。
高
度
計
くうごう
高 度 計 は 静 圧 力 に て 作 動 す る 空 盒 計 器 で あ る 。 こ れ は 3本 の 指 針 に よ っ て 平
均 海 水 面 ( MSL) 上 か ら の 高 度 を 表 わ す 。 最 も 大 き い 指 針 は 百 フ ィ ー ト で 、
次に小さい指針は千フィートで、そして一番小さな指針(計器の中心から
計 器 の へ り に 在 る 1個 の 内 側 向 き 三 角 形 ま で の 一 本 の 細 い 線 ) は 万 フ ィ ー ト
を指示する。
7 時 位 置 に 在 る 1 個 の 設 定 ノ ブ 、 及 び 3時 位 置 に 在 る 設 定 窓 ( コ ー ル ス マ
ン・ウインドウ)で、高度計の任意場所での気圧を設定する。気圧調整コ
ントロール・ノブを回し、気圧調整スケール、及び高度計ポインタの両方
を調節することを推奨する。高度計の読みは気圧調整スケールの設定と和
合している事。
高 度 計 の 作 動 に は 航 空 機 電 源 を 必 要 と せ ず 、 そ し て T字 型
装 備 し て い る 。 図 7-27 主 要 計 器 板 を 参 照 す る こ と 。
配列の右上に
補助高度計が必要となる場合に、通常、燃料容量ゲージの左下に取付ける
こ と が で き る 。 こ れ 以 外 に も 、 任 意 の 場 所 に 取 付 け る こ と が で き る 。 図 727 主 要 計 器 板 を 参 照 す る こ と 。
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P/N
135A-97 0-200-1
IR
リバティ式
X L -2型
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
昇
降
計
くうごう
昇降計は静圧力で動く空盒計器で、航空機の上昇、若しくは降下での垂直
速 度 を 2000 F PM ま で フ ィ ー ト ・ パ ー ・ ミ ニ ッ ツ で 指 示 す る 。 こ の 値 を 超 え
ての垂直速度ではインディケータが ペグ になり、計器の損傷を防ぐ。
航空機の垂直速度が計器の常用運用範囲内に戻れば、通常の指示に回復す
る
昇降計の作動には航空機電源も必要としない。この計器は
下 に 装 備 さ れ る 。 図 7-27 主 要 計 器 板 を 参 照 す る こ と 。
図 7- 27
T字 型
配列右
主要計器板
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P/N
135A-97 0-200-1
IR
リバティ式
X L -2型
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
ピトー・ヒート・スイッチ
ピ ト ー ・ ヒ ー ト ・ ス イ ッ チ は バ ッ テ リ ー /マ ス タ ー ・ ス イ ッ チ の 左 側 に 取 り
付けられている。スイッチを入れるとピトー・ブレード内のヒーター機構
へ 電 力 が 供 給 さ れ る 。 ス イ ッ チ の 電 源 ラ イ ト は 、 ス イ ッ チ が OFF位 置 の 場 合
ピトー・ヒート・リレーから電力が供給されない。ピトー・ヒートの使用
は凍結状態が予想される場合のみとしておくこと。
ピ ト ー ・ ヒ ー ト ・ラ イ ト
ピトー・ヒート・スイッチの上部左寄りに、ピトー・ヒート指示灯が取付
け ら れ て い る 。 ピ ト ー ・ ヒ ー ト ・ ス イ ッ チ が ON で ピ ト ー ・ ヒ ー ト ・ サ ー
キ ッ ト が 機 能 し て い な い 場 合 に は 1 個 の LED が 点 灯 す る 。 こ の ラ イ ト は 計 器
の 右 側 に あ る BRIGHT /DIM/TES T ス イ ッ チ を 直 接 操 作 す る こ と に よ っ て 、
照度、若しくは増減光の点検、及び調節をすることができる。
オルタネート・スタティック・ソース
オルタネート・スタティック・ソースはピトー・ブレード・スタティッ
ク・ポートと同様なシステムである。これはブレード・スタティック・
ソースが何らかの理由で機能不良に陥った場合に使用する。これはセン
ター・コンソールの左側、操縦士の右膝上、計器板下部に設けられている。
操縦士がオルタネート・スタティック・ソースを選択すると、静圧で作動
し て い る 計 器 は 僅 か に 異 な っ て 作 動 す る 。( 較 正 表 に つ い て 第 5章 参 照 )
7− 52
P/N
135A-97 0-200-1
IR
リバティ式
X L -2型
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
アビオニクス、及び航法
マグネチック・コンパス
マグネチック・スタンバイ・コンパスはウィンドシールドの中央上部付近
に取付けられている。このマグネチック・コンパスの作動に航空機電源は
必要とされないが、コンパスの内部照明は計器上部のディマーで調節でき
る。
姿勢指示器
姿勢指示器( ジャイロ・ホライゾン )は航空機のピッチ、及びバンク角
を表示するジャイロスコープ式の計器である。この計器にはプライマリー
電 源 系 統 か ら ATT サ ー キ ッ ト ・ ブ レ ー カ を 介 し て 電 力 が 供 給 さ れ る 。
6時 方 向 の 調 整 ノ ブ は 航 空 機 の 巡 航 ピ ッ チ 姿 勢 、 及 び /若 し く は 操 縦 士 の 目
線の変化に応じて補正するための計器の飛行機模型を垂直方向に動かす。
赤いフラッグは電力の消失、若しくはジャイロが信頼性の無い情報を提供
していることを操縦士に警告するためのものである。電力が最初に供給さ
れ て 、 ジ ャ イ ロ が 作 動 し 始 め 、 フ ラ ッ グ が 計 器 内 か ら 消 え る の に 約 3分 の 経
過を要す。フラッグは電力が消失すると直ぐに現れる。プライマリー電源
からの電力供給消失の間、姿勢指示器はセカンダリー電源から電力が供給
される。操縦士による非常操作の必要はない。
姿 勢 指 示 器 は T字 型
板を参照すること。
配 列 の 上 段 中 央 に 装 備 し て い る 。 図 7-27
主要計器
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P/N
135A-97 0-200-1
IR
リバティ式
X L -2型
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
定
針
儀
定針儀、若しくはヘディング・インディケータは航空機の飛行方位を指示
するジャイロスコープ式の計器である。この計器にはプライマリー電源系
統 か ら DG サ ー キ ッ ト ・ ブ レ ー カ を 介 し て 電 力 が 供 給 さ れ て い る 。
計 器 の 7時 方 向 に あ る プ ッ シ ュ ・ タ ー ン 式 の 調 節 ノ ブ は マ グ ネ チ ッ ク ・
コンパスに合わせて設定する為に使用する。この調整はジャイロの始動時
から偏流と摂動の補正のための間隔をもうけて、操縦士によって行われな
ければならない。
赤いフラッグは電力の消失、若しくはジャイロが信頼性の無い情報を提供
していることを操縦士に警告するためのものである。電力が最初に供給さ
れ て 、 ジ ャ イ ロ が 作 動 し 始 め 、 フ ラ ッ グ が 計 器 内 か ら 消 え る の に 約 3分 の 経
過を要す。フラッグは電力が消失すると直ぐに現れる。この計器は電力が
消 失 し て か ら 2分 程 度 は 使 用 可 能 な 姿 勢 指 示 を 表 示 し 続 け る 。
定 針 儀 は T字 型
参照すること。
旋
配 列 の 下 段 中 央 に 装 備 し て い る 。 図 7-27
主要計器板を
回
計
旋回計は航空機の旋回角速度を示すジャイロスコープ式の計器である。チ
ルテッド・レート・ジャイロが使用されて、最初の傾きが旋回で与えられ
旋 回 計 に 表 示 さ れ る 。 標 準 旋 回 角 速 度 ( 3 °/ 秒 ) は 、 計 器 内 の ミ ニ チ ュ ア
飛行機のウイングチップを白いインデックス・マークに合わせる。
旋 回 計 の ジ ャ イ ロ に は プ ラ イ マ リ ー 電 源 系 統 か ら TURN サ ー キ ッ ト ・ ブ
レーカを介して電力が供給される。赤いフラッグは電力の消失、若しくは
ジャイロが信頼性の無い情報を提供していることを操縦士に警告するため
のものである。プライマリー電源からの電力供給消失の間、旋回計はセカ
ンダリー電源から電力が供給される。操縦士による非常操作の必要はない。
1個 の 錘 の ボ ー ル が 、 緩 衝 液 体 で 満 た さ れ た 曲 が っ た チ ュ ー ブ の 中 で 動 い て 、
航空機の縦軸についての調整若しくは変更を指示する。このボールには航
空機電源を必要としない。
旋 回 計 は T字 型
参照すること。
配 列 の 下 段 左 側 に 装 備 し て い る 。 図 7-27
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P/N
135A-97 0-200-1
IR
主要計器板を
リバティ式
X L -2型
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
ナ ビ ゲ ー シ ョ ン /コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン ・ シ ス テ ム
装 備 さ れ て い る 装 置 に つ い て は AFMの 追 加 飛 行 規 程 を 参 照 す る こ と 。
オーディオ・システム
GAR MIN社 製 GMA 340の オ ー デ ィ オ ・ コ ン ト ロ ー ル ・ パ ネ ル は ア ビ オ ニ ク ス ・
ス タ ッ ク の 最 上 部 に 在 り 、 AUD IO と 表 示 さ れ た 5 amp の サ ー キ ッ ト ・ ブ
レーカによって保護されている。このコントロール・パネルはオーディ
オ・アンプ、オーディオ・セレクション、マーカー・ビーコン・コント
ロールで構成され、音声はヘッドセット、及びマイクロホンのインターカ
ム ・ シ ス テ ム に て 入 力 さ れ る 。 こ の シ ス テ ム は 3個 の ト ラ ン シ ー バ ー 、 COM1、
COM 2 、 及 び COM 3 、 並 び に 5 個 の 受 信 機 、 NAV 1 、 NAV 2 、 AD F 、 DM E 、 及 び MKR の
オーディオ切換えが可能である。受信用オーディオ・ソースを選択するの
に使用するプッシュ・ボタンがヘッドホン用にも用意している。フェイ
ル・セーフ・モードが電源を切るか、若しくはマイク・セレクタ・スイッ
チ を OFFに す る と 、 操 縦 士 の ヘ ッ ド ホ ン と マ イ ク ロ ホ ン を COM1に 接 続 す る 。
ヘッドセットとマイクロホンの装着
航 空 機 に は マ イ ク ロ ホ ン 内 蔵 し た 2つ の ヘ ッ ド セ ッ ト が 準 備 さ れ て い る 。
マ イ ク ロ ホ ン ・ ヘ ッ ド セ ッ ト は 操 縦 士 、 及 び 副 操 縦 士 /助 手 席 の 操 縦 桿
上部に設けた遠隔のプッシュ・トーク・スイッチを使用する。ヘッド
セ ッ ト と マ イ ク ロ ホ ン ( MIC ) の パ ワ ー ・ ジ ャ ッ ク は 、 操 縦 士 、 副 操 縦
士 /助 手 席 の 座 席 後 方 、 天 井 部 に 設 け て あ る 。 オ ー デ ィ オ ・ コ ン ト ロ ー
ル・パネル上の個々オーディオ・セレクタ・スイッチはヘッドセットに
関するオーディオを制御している。受信用のボリューム調整を使用する
ことによって、操縦士、若しくは副操縦士のヘッドセットに関するオー
ディオの音量を調節することができる。これには音楽用の入力ジャック
も装備している。
図 7- 28
GA RMI N G NA 340 オ ー デ ィ オ ・ パ ネ ル
7− 55
P/N
135A-97 0-200-1
IR
リバティ式
X L -2型
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
トランスポンダ
こ の 航 空 機 に は ス コ ー ク 機 能 を 内 蔵 し た 1 基 の GARM IN GTX 32 7 ATC Mod e
A/C( 識 別 、 及 び 高 度 ) ト ラ ン ス ポ ン ダ が 装 備 さ れ て い る 。 ト ラ ン ス ポ ン ダ
の シ ス テ ム は 統 合 レ シ ー バ ー /ト ラ ン ス ミ ッ タ ・ コ ン ト ロ ー ル ・ ユ ニ ッ ト 、
1個 の ア ン テ ナ 、 及 び 1個 の ア テ ィ チ ュ ー ド ・ エ ン コ ー ダ ー で 構 成 さ れ る 。
この送受信機は地上の二次レーダー送信機からの呼掛けを受信し、その後
ATCセ ン タ ー へ 呼 掛 け 信 号 を 送 信 す る 。 デ ジ タ ル 化 さ れ た 高 度 情 報 が 航 空 機
の静圧系統内で測定したアティチュード・デジタイザー(エンコーダー)
から提供される。トランスポンダの制御はアクティブ・コードの表示、
コ ー ド の 選 択 、 IDENTボ タ ン 、 及 び テ ス ト 機 能 で 構 成 さ れ て い る 。 表 示 は 白
昼 表 示 し XPNDR と 標 識 さ れ た 5 Amp の サ ー キ ッ ト ・ ブ レ ー カ に よ っ て 保
護されている。トランスポンダのアンテナは胴体部下面のベリー・パネル
の後方に装備している。
図 7- 29
GA RMI N G TX 327
アワー・メータ
航空機には発動機の運転時間を記録するためのアワー・メータが装備され
ている。アワー・メータはサーキット・ブレーカ・パネルの右下に取付け
ら れ 、 1 am p の ヒ ュ ー ズ で 保 護 さ れ て い る 。 こ れ は 発 動 機 オ イ ル ・ プ レ ッ
シャー・スイッチとメイン・パワー・バスの間に接続されている。
7− 56
P/N
135A-97 0-200-1
IR
リバティ式
X L -2型
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
デ ジ タ ル 時 計 /外 気 温 時 計
デジタル式電気時計が計器板の下部、旋回計のやや左側に取付けられてい
る 。 こ れ は バ ッ テ リ ー か ら リ モ ー ト の 2ア ン ペ ア の ヒ ュ ー ズ を 介 し て 、 航 空
機電源系統が機能していない時でも正確な時間を維持出来るように直接に
電力を受けている。デジタル式外気温度計がデジタル時計に統合装備され
て い る 。 更 に こ の 時 計 に は 電 圧 計 も 統 合 装 備 さ れ て い る 。 Volts と
OAT 間 の 表 示 を 替 え る に は 、 セ ン タ ー ・ ト ッ プ ・ ボ タ ン を 押 す 。 時 計 機
能 は 下 部 の 2個 の ボ タ ン で 調 整 す る 。
エマージェンシー・ロケーター・トランスミッタ
セルフ・コンテイン・エマージェンシー・ロケーター・トランスミッタ
( ELT ) は 胴 体 中 央 部 の 隔 壁 後 方 に 装 備 さ れ 、 貨 物 室 の ク ロ ー ズ ア ウ ト を
通して点検する。これは突然の衝撃又は激しい減速力が生じた時に自動的
に 作 動 し 、 そ の 後 最 低 72 時 間 の 間 121. 5MHz と 406 .0MHz の 周 波 数 で 国 際 的
に 認 識 さ れ た 遭 難 信 号 を 送 信 す る 。 ELT は 耐 衝 撃 型 の ア ン テ ナ ( 鞭 の よ う
に柔軟性のある)を胴体上部に装備している。
図 7- 30
ア ー テ ッ ク ス 社 製 M E40 6 E LT
不時着時に発生する強い衝撃、荒地での地上滑走、地上操作中の不注意に
よ る 乱 雑 な 扱 い 、 小 さ な ハ ン ガ ー ・ ラ ッ シ ュ の 衝 突 な ど で EL T が 作 動
す る 可 能 性 が 十 分 に あ る 。 こ の よ う な 場 合 に は エ ン ジ ン 停 止 前 に 121.5MHz
の 周 波 数 を 点 検 し て ELT の 不 作 動 を 確 認 す る 。 計 器 板 上 の ア ナ ン シ エ ー タ
と ス イ ッ チ は ELT の 作 動 を 監 視 し 及 び 制 御 し て い る 。 指 示 灯 の 点 滅 は ELT が
作動していることを示している。
7− 57
P/N
135A-97 0-200-1
IR
リバティ式
X L -2型
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
ELT の バ ッ テ リ ー は 12 ヶ 月 毎 、 若 し く は バ ッ テ リ ー の 使 用 期 限 前 、 又 は ELT
が操作点検で機能しない時は交換しなければならない。またバッテリーの
有 効 期 限 の 半 分 が 終 了 し て い る 場 合 、 若 し く は 累 計 使 用 時 間 が 1時 間 以 上
の 場 合 も 交 換 し な け れ ば な ら な い 。 バ ッ テ リ ー の 有 効 期 限 は ELT ケ ー ス の
外 側 に 記 さ れ て い る 。 バ ッ テ リ ー は ア ー テ ッ ク ス 社 製 P/N 452 -649 9 の み
を使用すること。交換したバッテリーは、取外した全ての部品、及び標識
と共に保管すること。
注 記
ELT バ ッ テ リ ー の 寿 命 を 低 下 さ せ る よ う な 、 不 必 要 な ELT の
作動点検は避けること。
図 7- 31
EL Tの 位 置
7− 58
P/N
135A-97 0-200-1
IR
リバティ式
X L -2型
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
E LTの 操 作 点 検
以下の点検を実施する場合には、総務省
従い事前に関係機関に連絡をとること。
無 線 局 運 用 規 則 第 153条 5 に
121 .5 MHz と 243 MHz で の ELT 操 作 は デ ィ ス ト レ ス ・ ト ー ン 3 回 未 満 、 更 に
各 時 間 に 最 初 の 5分 間 だ け テ ス ト す る 。
a. 胴 体 下 に 次 の 後 部 ア ク セ ス ・ パ ネ ル の た め に ク ッ シ ョ ン 材 を 置
く。
b. ELTを 点 検 す る た め に 貨 物 室 後 部 の ク ロ ー ズ ア ウ ト を 取 外 す 。
c. ELTア ン テ ナ 同 軸 ケ ー ブ ル を ELTの 接 続 部 か ら 取 外 す 。
d. BAT/MASTE Rと ア ビ オ ニ ク ス ・ マ ス タ ー ・ ス イ ッ チ を 入 れ る 。
e . COM レ シ ー バ ー を 121.5 MHz に 合 わ せ 、 レ シ ー バ ー ・ オ ー デ ィ オ
がヘッドホンに選択されていることを確認する。
f. 毎 時 00分 か ら 05分 ま で の 間 に 、 ELTの ON"ボ タ ン を 押 す 。
g . E LT ト ー ン が 3 回 を 決 し て 越 え な い よ う ヘ ッ ド ホ ン ン で モ ニ タ ー
する。
h . EL T RESE T ボ タ ン を 押 す 。 音 声 が 停 止 し 、 ELT ア ナ ン シ エ ー
タ・パネルのライトが消滅していることを確認する。
i. BAT/MASTE Rと ア ビ オ ニ ク ス ・ マ ス タ ー ・ ス イ ッ チ を OFFに す る 。
j. ELTア ン テ ナ の 同 軸 ケ ー ブ ル を 接 続 す る 。
k. 貨 物 室 後 部 の ク ロ ー ズ ア ウ ト を 取 付 け る 。
l. 機 体 記 録 簿 に 必 要 事 項 を 記 入 す る 。
7− 59
P/N
135A-97 0-200-1
IR
リバティ式
X L -2型
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
THIS PAGE INTENTIONALLY LEFT BLANK
7− 60
P/N
135A-97 0-200-1
IR
リバティ式
X L -2型
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
第 8 章
航空機のハンドリング、サービス、及びメンテナンス
目
次
序
文 · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 8− 3
識
別
板 · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 8− 3
リバティ・オーナー・アドバイザリー · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 8− 3
パ ブ リ ケ ー シ ョ ン · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 8− 4
航空機の書類 · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 8− 5
航 空 機 点 検 間 隔 · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 8− 6
リ バ テ ィ 用 点 検 プ ロ グ ラ ム · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 8− 6
保 守 整 備 · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 8− 7
改 造 、 若 し く は 修 理 · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 8− 7
地 上 ハ ン ド リ ン グ · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 8− 8
ト ー イ ン グ · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 8− 8
人 力 に よ る ト ー イ ン グ /航 空 機 移 動 · · · · · · · · · · · · · · 8− 8
ト ー イ ン グ /牽 引 装 置 を 使 用 し て の 牽 引 · · · · · · · · · · 8− 8
パ ー キ ン グ · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 8− 9
短期間のパーキング · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 8− 9
長期間のパーキング · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 8− 9
タ イ -ダ ウ ン· · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 8− 10
ジ ャ ッ キ ン グ · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 8− 10
航 空 機 の ジ ャ ッ キ ン グ ( 3個 全 て の ホ イ ー ル ) · · · 8− 10
代 替 方 法 · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 8− 10
航 空 機 を 下 ろ す · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 8− 10
飛 行 可 能 な 状 態 で の 保 管 · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 8− 12
点 検 整 備 · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 8− 13
滑
油 · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 8− 13
温 度 範 囲 に よ り 推 奨 さ れ た 粘 性 · · · · · · · · · · · · · · · · · · 8− 13
発 動 機 ・ オ イ ル ・ サ ン プ 容 量 · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 8− 13
滑 油 、 及 び フ ィ ル タ ー の 交 換 · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 8− 13
燃
料 · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 8− 16
承 認 済 み 燃 料 等 級 (、 及 び そ の 色 ) · · · · · · · · · · · · · · · 8− 16
燃 料 容 量 · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 8− 16
ラ ン デ ィ ン グ ・ ギ ア · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 8− 17
ク リ ー ニ ン グ 、 及 び ケ ア · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · 8− 17
ウ ィ ン ド シ ー ル ド 、 及 び ウ ィ ン ド ウ · · · · · · · · · · · · · · 8− 17
8− 1
P/N
135A-97 0-200-1
IR
リバティ式
X L -2型
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
塗 装 表 面 ···································
プ ロ ペ ラ の 保 守 ·······························
発 動 機 の 保 守 ·································
内 装 の 保 守 ···································
雪 、 及 び 氷 の 除 去 ·····························
8− 2
P/N
135A-97 0-200-1
IR
8− 18
8− 18
8− 19
8− 19
8− 19
リバティ式
X L -2型
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
第
8 章
航空機のハンドリング、サービス、及びメンテナンス
序
文
この章ではこの航空機の適切な地上ハンドリング、保守、及び整備点検の推
奨する手順について説明する。これは航空機の性能、及び信頼性を維持する
ために必要な点検、並びに整備の要件を解説するものである。必要な点検の
間隔、及び気象条件、若しくは運用状態に基づいて、計画された給油、及び
保守整備の実施を推奨する。
識
別
板
この航空機は左側後部胴体に、恒久的に取付けた金属板に打刻された個別情
報で、航空機が個別に識別できる。個別情報とは、航空機の製造番号、製造
認定番号、型式番号、及び製造年月日である。
リバティ・オーナー・アドバイザリー
リバティ社は、この航空機の所有者、並びにそのオペレータに対して必須、
及 び /若 し く は 推 奨 す る 保 守 点 検 、 改 造 の 事 柄 に つ い て 継 続 し た 情 報 提 供 を 行
う。
有効なリバティ・オーナー・アドバイザリーを受領する場合には、メール、
若 し く は イ ン タ ー ネ ッ ト に て リ バ テ ィ 社 に 連 絡 す る こ と 。
www .libertya ircraft.c om リ バ テ ィ ・ オ ー ナ ー ・ ア ド バ イ ザ リ ー の 購 読 契 約 は
通 常 1年 間 有 効 で あ り 、 契 約 切 れ の 場 合 に は 、 オ ー ナ ー ・ ア ド バ イ ザ リ ー 申 込
書、若しくは更新通知書にて継続契約が出来る。
8− 3
P/N
135A-97 0-200-1
IR
リバティ式
X L -2型
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
パブリケーション
数種類の刊行誌が工場出荷の際に航空機に搭載される。それらの中には下記
の刊行誌も含まれている:
・飛行規程
・操縦士用操作手順
・航空機製造会社発行のメンテナンス・マニュアル
・航空機製造会社発行のイラストレーテッド・パーツ・カタログ
注 記
紛失、若しくは損傷した飛行規程はリバティ社に連絡す
ると再発行される。特別な装備をした航空機の飛行規程
の場合には、所有者の氏名、製造番号、及び登録番号を
記載した申請書が必要となる。
8− 4
P/N
135A-97 0-200-1
IR
リバティ式
X L -2型
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
航空機の書類
航空機関係の種々な記録、情報、及び許可書などは、直ぐに取り出して使用
出来るように、定期的に点検しておくこと。
常時確認できる(目視可能)書類としては:
1. 耐 空 証 明 書
2. 航 空 機 登 録 証 明 書
3. 航 空 機 無 線 局 免 許 状
常時搭載(目視不可)しておく書類としては:
1. 飛 行 規 程
2. 最 新 の 重 量 重 心 位 置 、 及 び 修 理 改 造 実 施 記 録
3. 装 備 品 リ ス ト 。
要求に応じて提示可能な書類としては:
1. 航 空 日 誌
2. 発 動 機 用 航 空 日 誌
個 別 要 件 に 確 実 に 対 応 す る こ と は 運 航 者 、 及 び /若 し く は 操 縦 士 の 責 任 で あ る 。
8− 5
P/N
135A-97 0-200-1
IR
リバティ式
X L -2型
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
航空機点検間隔
国土交通省航空局は航空機、発動機、プロペラ、若しくは他の装備品につい
て 該 当 す る 耐 空 性 改 善 通 報 ( TCD ) を 発 行 し て 、 一 回 の 、 若 し く は 繰 り 返 し に
よ る 点 検 の 付 加 要 求 を 発 行 す る 場 合 が あ る 。 該 当 す る TCD の 照 合 は 航 空 機 の 所
有 者 /運 航 者 の 責 任 で あ り 、 不 注 意 に よ る 未 実 施 を 防 止 す る 為 の 適 切 な 手 段 を
講じること。
リバティ用点検プログラム
リ バ テ ィ 社 は 新 規 運 用 後 25 時 間 で の プ ロ ペ ラ 取 り 付 け ボ ル ト の ト ル ク 点 検 を
義 務 付 け て い る 。 航 空 機 、 発 動 機 、 及 び 発 動 機 の 装 備 品 に つ い て も 50 時 間 毎
の点検を義務付けている。
8− 6
P/N
135A-97 0-200-1
IR
リバティ式
X L -2型
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
保 守 整 備
この航空機のメンテナンス・マニュアルを保守整備実施のために購入し、メ
ンテナンス・マニュアル保守点検項目に従って保守整備を実施すること。
改造、若しくは修理
改造、若しくは修理については、航空機の耐空性に影響を及ぼすか、あるい
は損なうかを確認するために、事前に国土交通省航空局、並びにリバティ社
に連絡することが必要である。
航空機の改造、若しくは修理は国土交通省航空局からの承認を得た部品、及
び書類を使用して実施しなければならない。
8− 7
P/N
135A-97 0-200-1
IR
リバティ式
X L -2型
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
地上ハンドリング
トーイング
トー・バーが地上操作、及び航空機の移動用に関係会社から提供され、標
準装備品として航空機に搭載していなければならない。他のトー・バーの
使用は推奨しない。
人力によるトーイング/航空機移動
1.
2.
3.
4.
5.
6.
7.
トー・バーをノーズ・ランディング・ギアに取り付ける。
チョークを取り外す。
必要により、パーキング・ブレーキを解除する。
希望の場所に航空機を移動させる。
メイン・ホイールにチョークを入れる。
トー・バーを取り外す。
パ ー キ ン グ ・ ブ レ ー キ を か け る 。 (必 要 に よ り 、 オ ペ レ ー タ の
意志による)
注 意
航空機を後方へ移動させる場合には、ノーズ・ランディ
ング・ギアが左、若しくは右の ハード・オーバー へ
キャスターのように振れることがある。トー・バーの
フ ァ ー ム ・ グ リ ッ プ を 抑 え て 、 左 右 80 度 に あ る リ ミ ッ
ト・ストップを越えないようにすること。
ノーズ・ホイールを人力で浮かせる場合には、水平尾翼前方の胴体から垂
直尾翼に体重をかけて押し下げる。水平尾翼やラダーを押してはならない。
胴体下面が地面に接しないよう注意すること。ノーズ・ホイールを地面に
戻 す 際 に は 、 フ ロ ン ト ・ エ ン ド を 落 と す '事 の 無 い よ う 慎 重 に 体 重 を 抜 く
こと。
ト ー イ ン グ /牽 引 装 置 を 使 用 し て の 牽 引
a.
b.
c.
d.
e.
f.
g.
ノーズ・ランディング・ギアにトー・バーを取り付ける。
チョークを取り外す。
必要により、パーキング・ブレーキを解除する。
希望の場所に航空機を移動させる。
メイン・ホイールにチョークを入れる。
航空機、及び牽引装置からトー・バーを取り外す。
パ ー キ ン グ ・ ブ レ ー キ を か け る 。 (必 要 に よ り 、 オ ペ レ ー タ の
意志による)
8− 8
P/N
135A-97 0-200-1
IR
リバティ式
X L -2型
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
注 意
ノーズ・ランディング・ギアの損傷を避けるために、航
空機を牽引車両で牽引する場合には、前進方向だけに使
用すること。牽引車両を使用しての後進は行わないこと。
後進が必要な場合には、牽引車両からトー・バーを外し
て、人力で動かすこと。
パーキング
短時間のパーキング
注 意
長い地上滑走でホイール・ブレーキが熱い場合には、
パーキング・ブレーキを使用する前に、ブレーキを十
分冷やすこと。
1. 希 望 す る パ ー キ ン グ 場 所 に 自 走 、 若 し く は 牽 引 に て 航 空 機 を
移動する。
2. 機 首 を 風 向 き に 正 対 さ せ る 。
3. ノ ー ズ ・ ホ イ ー ル が セ ン タ リ ン グ で あ る こ と 。
4. 強 風 、 若 し く は ガ ス ト を 伴 う 天 候 で は 航 空 機 を 係 留 (タ イ - ダ
ウン) すること。
5. パ ー キ ン グ ・ ブ レ ー キ を か け る 。
6. メ イ ン ・ ホ イ ー ル の 前 後 に チ ョ ー ク を 入 れ る 。
7. パ ー キ ン グ ・ ブ レ ー キ を 解 除 す る 。
8. エ ル ロ ン を ニ ュ ー ト ラ ル に し て フ ラ イ ト ・ コ ン ト ロ ー ル を 縛
る。
9. フ ラ ッ プ を 上 げ る 。
10. ド ア を 閉 じ て ロ ッ ク す る 。
注 記
コントロールは、エルロンがニュートラルで水平尾翼
の前縁が下がるように操縦桿を手前に引きシートベル
トで固定する。
長時間のパーキング
上記の手順に下記の項目を加え実施する:
a. タ イ -ダ ウ ン す る 。 (次 項 参 照 )
b. 外 側 か ら ラ ダ ー の ガ ス ト ・ ロ ッ ク を 取 り 付 け る 。
c. キ ャ ノ ピ ー と ピ ト ー ・ カ バ ー を 取 り 付 け る 。
8− 9
P/N
135A-97 0-200-1
IR
リバティ式
X L -2型
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
タ イ -ダ ウ ン
こ の 航 空 機 に は 各 主 翼 の 下 面 に 1箇 所 、 航 空 機 の 尾 部 下 面 に 1箇 所 3箇 所 の 係
留 ポ イ ン ト が あ る 。 2 つ の 係 留 リ ン グ (7/1 6x20 ネ ジ ) は 各 主 翼 の 下 面 の 係
留 ポ イ ン ト に 、 1つ の 係 留 フ ー プ は 尾 翼 下 面 に 取 付 け ら れ る 。 タ イ -ダ ウ
ン ・ ロ ー プ ( 引 張 強 さ 最 小 700 l b) で 地 上 の 係 留 環 と 航 空 機 の 係 留 リ ン グ
を繋ぐ。
ジャッキング
片側のメイン・ランディング・ギア・ホイールの交換、若しくは点検のた
め に 、 航 空 機 を 片 側 だ け ジ ャ ッ キ ・ ア ッ プ す る 場 合 に は 、 1個 の ジ ャ ッ キ を 、
必要なジャッキ・ポイントに合わせて使用する。ノーズ・ランディング・
ギ ア ・ ホ イ ー ル の 交 換 、 若 し く は 点 検 の 場 合 に は 、 1個 の ジ ャ ッ キ を ノ ー
ズ・ホイール・ジャッキ・ポイントに合わすか、若しくは係留リングに錘
の付いたテール・スタンドを繋いで胴体後部を押し下げるかの、いずれか
で航空機をジャッキ・アップする。二つのいずれの場合でも、メイン・ホ
イールは地上に接地している。
注 意
航空機をジャッキ・アップする場合には、屋内の風が当
たらない場所で行うこと。
注 意
3個 全 て の ホ イ ー ル を ジ ャ ッ キ ・ ア ッ プ し て い る 場 合 を
除き、地上に接地しているホイールには、しっかりと
チョークをすること。
注 記
メイン、及びノーズ・ギア・ジャッキ・ポイントへ接す
る場合には、航空機のベリー・パネルを取り外すこと。
8− 10
P/N
135A-97 0-200-1
IR
リバティ式
X L -2型
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
航空機のジャッキング
(3個 全 て の ホ イ ー ル )
1. ジ ャ ッ キ ・ ポ イ ン ト に 接 す る 場 合 に は 、 航 空 機 の ベ リ ー ・ パ
ネルを取り外す。
2. ジ ャ ッ キ を 各 メ イ ン ・ ギ ア ・ ジ ャ ッ キ ・ ポ イ ン ト の 下 に 置 く 。
更に適切なジャッキをノーズ・ギア・ジャッキ・ポイントの
下に置く。
3. 地 面 か ら 航 空 機 を 浮 か す た め に は 、 3 個 全 て の ジ ャ ッ キ を 同 時
に操作すること。
代替方法
1. ジ ャ ッ キ を 各 メ イ ン ・ ギ ア ・ ジ ャ ッ キ ・ ポ イ ン ト の 下 に 置 く 。
2. テ ー ル ・ タ イ -ダ ウ ン ・ ポ イ ン ト に 錘 の 付 い た テ ー ル ・ ス タ ン
ド (少 な く と も 300 lbs/ 136kg) を 繋 ぐ 。 両 方 の メ イ ン ・ ギ
ア・ジャッキを同時に操作して、地面から航空機を浮かす。
航空機を下ろす
1. 航 空 機 を 降 ろ す 場 所 に 障 害 物 の な い こ と 。
2. 全 て の ホ イ ー ル が 接 地 す る ま で 、 全 て の ジ ャ ッ キ を 同 時 に 下
ろすこと。
3. 全 て の ジ ャ ッ キ を 取 り 外 す 。
4. 航 空 機 の ベ リ ー ・ パ ネ ル を 取 り 付 け る 。
8− 11
P/N
135A-97 0-200-1
IR
リバティ式
X L -2型
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
飛行可能な状態での保管
30 日 以 内 で 飛 行 せ ず に 保 管 す る 場 合 、 若 し く は 初 期 の 25 時 間 の 使 用 中 の 航 空
機の場合には、飛行可能な状態での保管とみなす。
飛 行 可 能 な 状 態 で の 保 管 中 の 場 合 に は 、 7日 間 毎 に プ ロ ペ ラ を 正 回 転 方 向 (航
空 機 を 前 か ら 見 て 反 時 計 方 向 )に 手 廻 し で 5回 転 (ブ レ ー ド 10枚 分 )さ せ る こ と 。
これは発動機オイルを 伸ばし 、シリンダーの内壁面の油膜を維持させて腐
食防止になる。
警
告
プ ロ ペ ラ を 手 廻 し す る 場 合 に は 、 航 空 機 の 係 留 (タ イ -ダ
ウ ン 、 及 び /若 し く は 3個 全 て の ホ イ ー ル に チ ョ ー ク が 入
れ て あ る こ と ) 、 マ ス タ ー ・ ス イ ッ チ 、 及 び FADEC PWR A 、
並 び に B ス イ ッ チ の OFF を 確 認 す る こ と 。 プ ロ ペ ラ は 「 生
き物」のように扱い、プロペラ手廻しの際には、決して
プロペラの軌跡内に立たないこと。
30 日 を 越 え る 場 合 に は 、 最 低 30 分 の 飛 行 を す る か 、 若 し く は 地 上 で 滑 油 温 度
が緑色弧線の下側範囲に十分入る様に、少し長めのランナップを実施するこ
と。長い地上走行は避けること。発動機ランナップは燃料配管や、その他発
動機内の水分、若しくは水蒸気の蓄積除去に役立つ。燃料タンクは水蒸気の
液化を最小限にするために、満タンに保つこと。寒冷地では凍結防止のため
にバッテリーを完全充電に保つこと。長期保管については、メンテナンス・
マニュアルを参照のこと。
8− 12
P/N
135A-97 0-200-1
IR
リバティ式
X L -2型
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
点 検 整 備
こ の 飛 行 規 程 内 の 第 4章 に 記 載 し た 飛 行 前 点 検 に 加 え 、 保 守 、 点 検 、 及 び テ ス
ト方法等については、この航空機のメンテナンス・マニュアルにその詳細を
記載している。メンテナンス・マニュアルには特別な間隔で要求されている
保 守 、 点 検 、 及 び /若 し く は テ ス ト 項 目 と 同 様 に 個 別 に 要 求 さ れ る 規 格 類 に つ
いても、それらの概要を記載している。登録する国や使用する地域によって
保守、点検、及びテスト方法等について、追加要求することがある。
保守点検に使用する材料、規格、及び必要量等の仕様を早見表として以下に
記載する。
滑
油
航空機は慣らし運転のために、特別に認められたストレート・ミネラル・オ
イ ル を 入 れ て 工 場 か ら 出 荷 さ れ る 。 こ の 滑 油 は 初 期 25 時 間 の 使 用 後 に は 排 出
し て 、 フ ィ ル タ ー を 交 換 す る こ と 。 そ の 後 は 、 IOF-240-B- 4 発 動 機 用 に テ レ ダ
イ ン ・ コ ン チ ネ ン タ ル ・ モ ー タ ー ス 社 が 使 用 を 認 め た MIL -C-6529TY PE II 、
若しくはアシレス社製ディスパン・オイル等のミネラル・オイルを使用する
こと。オイルメーカーやオイルタイプの混合使用は推奨出来ない。現在使用
している滑油のブランド、タイプ、及びグレードを航空機に記録して、その
情報を操縦士や整備士が閲覧できるようにすること。
温度範囲により推奨された粘性
マルチ粘性、若しくはストレート・グレード・オイルが発動機潤滑用とし
て使用されている。温度、及び粘性の範囲に関しては、以下の表を参照す
ること:
TEMPERATURE
RANGE
MIL-C-6529 TYPE II
SAE GRADE
ASHLESS
DISPERSANT
SAE GRADE
Above 4°C/40°F
SAE 50
SAE 50
Below 4°C/40°F
SAE 30 or 15W50
SAE 30 or 15W50
All Temps.
SAE 20W50 or 20W60
SAE 20W50 or 20W60
図 8-1
8− 13
P/N
135A-97 0-200-1
IR
リバティ式
X L -2型
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
発動機・オイル・サンプ容量
発 動 機 オ イ ル ・ サ ン プ の 容 量 は 6 US quarts。 オ イ ル ・ フ ィ ル タ ー 、 外 付 け
オ イ ル ・ ク ー ラ ー 、 及 び ホ ー ス を 含 む と 1 qu art 増 え る 。 飛 行 の た め の 最
低 油 量 は 5 qu arts 。 飛 行 が 延 び る 場 合 に は 、 オ イ ル を 規 定 量 に 補 充 す る
こと。
滑油、及びフィルターの交換
フル・フロー式のオイル・フィルターが発動機に装備され、オイル・ポン
プ の 側 面 に 取 り 付 け ら れ て い る 。 交 換 用 の フ ィ ル タ ー は 20 micro n の フ ィ
ル タ ー で 、 12-16 psi g で 開 閉 す る バ イ パ ス ・ バ ル ブ が 内 蔵 さ れ て お り 、
SAE 5 0の 滑 油 を 使 っ た 場 合 に は 、 240℉ で 70 lb/分 の 流 量 を 確 保 出 来 る も の
で な け れ ば な ら な い 。 初 期 25 時 間 の 発 動 機 使 用 後 に は 、 滑 油 を 排 出 し て 、
フ ィ ル タ ー を 交 換 す る こ と 。 そ の 後 は 50 時 間 の 使 用 毎 に 発 動 機 オ イ ル と
フィルター・エレメントを交換すること。
注 記
新品、リビルト、若しくはオーバーホール済み発動機の
初 期 25 時 間 の 使 用 後 に は 、 発 動 機 100 時 間 点 検 を 実 施 す
る こ と 。 (こ の 航 空 機 の メ ン テ ナ ン ス ・ マ ニ ュ ア ル 、 及
び テ レ ダ イ ン ・ コ ン チ ネ ン タ ル ・ モ ー タ ー ス 社 IOF-24 0
の メ ン テ ナ ン ス ・ マ ニ ュ ア ル Part No.M -22 、 5-6 章 を 参
照)
下記のタイプ、及びグレードの滑油がこの航空機での使用が認められてい
る:
M anu fac tur er
BP Oil Corpo ration
Cas trol
Cas trol Limi ted (Aust railia)
O il typ e / Gr ade
BP Aero Oil
Cas trol AD A ero Oil
Cas trol AD A ero Oil
Che vron U.S. A., Inc.
Con tinental Oil
Del ta Petrol eum Corp.
Che vron Aero Oil
Con oco Aero S
Del ta Avoil Oil
Exx on Compan y, U.S.A.
Exx on Aviati on Oil EE
Gul f Oil Com pany
Gul fpride Av iation AD
8− 14
P/N
135A-97 0-200-1
IR
リバティ式
X L -2型
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
M anu fac tur er
Mob il Oil Co mpany
NYC O S.A.
O il typ e / Gr ade
Mob il Aero O il
TUR BONYCOIL 3570
Pen nzoil Com pany
Pennzoil Aircraft Engine Oil
Phi llips Pet roleum Co mpany
Phillips 66 Aviation Oil, Type A
Phi llips 66 X/C
20W 50 or SAE 20W60
Aviation Multi-viscosity Oil, SAE
Qua ker State Oil & Re fining Co .
Red Ram Limi ted (Cana da)
Quaker State AD Aviation Engine Oil
Red Ram X/C Aviation Oil 20W50
She ll Austra lia
She ll Canada Limited
Aer oshell ® W
Aer oshell Oi l W
Aeroshell Oil W 15W50, Anti-wear
For mulation
Aer oshell Oi l W 15W50
Sin clair Oil Company
Tex aco, Inc.
Tot al France
Uni on Oil Co . of Cali fornia
Sin clair Avo il
Texaco Aircraft Engine Oil Premium AD
Tot al Aero D M 15W50
Union Aircraft Engine Oil HD
A ppr ove d M ine ral Oi l:
MIL -C-6529 T YPE II
8− 15
P/N
135A-97 0-200-1
IR
リバティ式
X L -2型
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
燃
料
承 認 済 み 燃 料 等 級 (、 及 び そ の 色 )
100 LL 航 空 燃 料 (青 )
燃料容量
29. 5 U.S Gal lons / 11 1.6 Litre s 全 容 量 (シ ン グ ル タ ン ク )
(28 U.S Gal lons / 10 6 Litres 使 用 可 能 量 )
燃料の汚染はほとんどの場合が燃料内に外部から混入した異物によるもの
であり、水、錆、砂、土、微生物、若しくはバクテリアの増殖( バグ 、
或 い は 泥 )な ど が 考 え ら れ る 。
飛 行 前 毎 、 及 び /若 し く は 燃 料 補 給 毎 に 、 汚 れ の な い サ ン プ リ ン グ 容 器 を 用
いて燃料が汚染されていないか、そして適正なグレード(色)の燃料が補
給されているかを確認するために、両方の燃料タンク・サンプ、及び燃料
ス ト レ イ ナ ー (" ガ ス コ レ ー タ ー ") ・ ド レ イ ン か ら 燃 料 を 抜 き と る 。 燃 料 補
給、若しくは航空機移動の直後であれば、燃料より重い不純物が燃料タン
ク の 底 に 沈 殿 し 燃 料 サ ン プ (低 い 部 分 )に 溜 ま る ま で 5∼ 10分 間 待 つ こ と 。
もし不純物が見つかった場合、不純物がなくなるまで燃料の抜き取りと点
検を続け、 流れに従って が最良であることから、不純物がなくなるま
で燃料タンク・サンプからの抜き取りを続ける、それから後に燃料ストレ
イナー・ドレインからの燃料抜き取りを繰り返す。必要であれば、全ての
不 純 物 が 系 統 の 底 部 に 沈 殿 す る よ う に 航 空 機 を 揺 す る か 振 動 さ せ た 後 、 5∼
10 分 間 後 に 燃 料 の 抜 き 取 り 、 及 び 点 検 を 再 開 す る 。 不 純 物 が ま だ 出 て く る
場合、整備工場等にて燃料系統から燃料を抜き、清掃すること。
もし異なるグレード、若しくはタイプの燃料補給が疑われる場合、整備工
場等にて燃料系統から燃料を抜き、清掃すること。誤補給でなかった場合
は断固且つ明確に給油者を拒絶する事ができる。
可能であれば何時でも、燃料タンクは飛行後毎に燃料より上方の空気空間、
及び湿気による凝結の可能性を最小にするために満タンにすべきである。
8− 16
P/N
135A-97 0-200-1
IR
リバティ式
X L -2型
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
ランディング・ギア
ラ ン デ ィ ン グ ・ ギ ア ・ ホ イ ー ル は 3個 全 て 5.00x5 の タ イ ヤ を 使 用 し て い る 。 空
気 圧 力 は 3個 全 て 50 psiで あ る 。
2個 の メ イ ン ・ ホ イ ー ル ・ ブ レ ー キ は 、 航 空 機 の 右 側 、 エ ン ジ ン 装 置 に 取 付 け
ら れ て い る 1個 の 共 有 リ ザ ー バ ー を 使 用 し て い る 。 リ ザ ー バ ー の 点 検 に は 上 部
エ ン ジ ン ・ カ ウ リ ン グ を 取 外 す こ と 。 リ ザ ー バ ー に は MIL- PRF-5606 、 若 し く
は MIL-H-5606の ハ イ ド ロ リ ッ ク ・ フ ル ー ド を 補 充 す る こ と 。
クリーニング、及びケア
ウィンドシールド、及びウィンドウ
アクリルの透明度を保つための最も良い清掃はきれいな水を十分に使用す
ることである。土、昆虫等を最初に取り除くための最も良い手段は何も付
け な い (清 潔 な )素 手 で あ る 。 す り 傷 を 付 け な い よ う に 腕 時 計 や 指 輪 は 外 す
こと。埃、土、昆虫などを取り除くため素手でそっと擦っている間、水を
表面に流し続けておくこと。
必要な場合、強固な付着物を取り除くために刺激性の少ない石鹸溶液を使
用すること。材質の変化などを引き起こす可能性があるため、化学クリー
ナーの使用は避けること。
注 意
如何なる種類のどんな清掃用溶剤も決して使用してはな
らない。如何なる種類のどんな清掃用研磨剤も決して使
用してはならない。
透明な表面の清掃用として水に刺激性の少ない清浄溶剤を数滴落として使
用すると 油膜 を形成して水溜りを防げる。透明面は空気乾燥、若しく
は清潔なリント布、或いはセーム革で軽く撫ぜて乾かす。
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P/N
135A-97 0-200-1
IR
リバティ式
X L -2型
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
塗 装 表 面
塗装表面は水、及び石鹸で洗い、水で流してから布かセーム革で乾燥させ
る。粗目の中性洗剤、及び全ての研磨材の使用は避けること。強固な油脂、
及びグリースの染みは清浄性の溶剤を浸透させた布を使用すると取り除く
こ と が で き る 。 透 明 部 分 (ウ ィ ン ド シ ー ル ド 、 ウ ィ ン ド ウ )へ 溶 剤 が 付 着 し
な い よ う に 十 分 に 注 意 を 払 う こ と 。 溶 剤 で 表 面 の 文 字 等 (登 録 番 号 等 )を 擦
らないこと。
航空機はワックス・メーカーの取扱説明書に従い良質の自動車用ワックス
を用いて定期的にワックス掛けをすること。リーディング・エッジのワッ
クスを厚く塗るとすり傷を減少できる。
理想としては、ワックス掛けの後は航空機を手で磨くことで、機械的な方
法は推奨できない。電気式研磨器、若しくは緩衝器に際してはコンポジッ
ト素材の胴体、及び垂直尾翼のオーバーヒートを避けるよう細心の注意を
払うこと。研磨器、若しくは緩衝器の使用に際しては何時も最小限の圧力
で抑えること。
プロペラの保守
プロペラは、航空機の表面塗装と同様のワックス製品、及び方法で、洗浄、
並びにワックス掛けをすること。如何なる引っ掻き傷も整備に報告するこ
と。操縦士はプロペラのかすり傷を磨いてはならない。
警
告
塗装面より深く、木、及びコンポジット素材のプロペラ
構造にまで達する傷が発見された場合、始動や飛行をし
てはならない。
プロペラの手入れ方法については、プロペラ製造会社のメンテナンス・マ
ニュアル、ウェブサイト、若しくはサービスセンターから入手すること。
Maintenance Manual for MT-Propeller,
MT175R127-2Ca Propeller
E-112( ATA 61-01-12)
MT-Wood-Composite
Fixed Pitch Propellers
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P/N
135A-97 0-200-1
IR
リバティ式
X L -2型
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
発動機の保守
発 動 機 は 標 準 的 な 常 温 で の 溶 剤 (清 浄 性 の 溶 剤 等 )を 使 い 、 低 圧 ス プ レ ー を
使用して洗浄する。全ての溶剤が発動機始動までに蒸発、若しくは乾燥し
ていることを確認する。
警
告
発動機の洗浄前に、発動機やアクセサリーのブリーザー、
及びベントの開口部をシール(テープやポリ袋等で)す
ること。発動機の洗浄に際しては如何なる電気装備品、
電 子 装 備 品 ( FADEC ) 、 若 し く は コ ネ ク タ ー 類 に 直 接 、
或いはその付近に溶剤を噴霧してはならない。
内装の保守
床 の 敷 物 、 布 地 の 側 壁 面 、 及 び (織 物 )シ ー ト ・ カ バ ー は 定 期 的 に 掃 除 機 を
かけること。必要に応じて皮製シートは自動車用の革用コンディショナー
を用いて手入れをすること。
計器板、操縦室センター・コンソール、及び計器板のグレア・シールドは
湿 ら せ た (水 の み )柔 ら か な 布 地 で 拭 く こ と 。 溶 剤 、 及 び 強 い 洗 浄 剤 は 内 装
材の表面に使用しないこと。
雪、及び氷の除去
雪が航空機に積もった場合、解けた水が航空機の表面、若しくはコント
ロ ー ル 面 の 隙 間 に 入 る の を 防 ぐ た め で 、 き る だ け 速 や か に (理 想 的 に は 、 溶
け る 前 に )取 り 除 く こ と 。
航空機から雪、若しくは氷を除去する際に、鋭利な道具、或いはスクレー
パ ー 類 を 使 用 し て は な ら な い 。 雪 、 及 び /若 し く は 氷 の 除 去 で 最 も 良 い 方 法
は、暖めたハンガー内に航空機を置くことである。
注 意
融けた雪、若しくは氷が、航空機の表面、或いは内部で
再凍結するのを防ぐため、融けた水の全てが排出(滴の
落 下 が 終 わ っ て ) さ れ て か ら 少 な く と も 30 分 は 暖 め た ハ
ンガーから航空機を動かしてはならない。
8− 19
P/N
135A-97 0-200-1
IR
リバティ式
X L -2型
平 成 2 2 年 3 月 3 0 日
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8− 20
P/N
135A-97 0-200-1
IR
リバティ式 XL-2 型
平成 22 年 3 月 30 日
追加飛行規程一覧表
JA
番
号
項
目
装着年月日
確認印
135A-970-012-1 Garmin GNS 530 - VHF COM / NAV / GPS
平成
年
月
日
135A-970-013-1 Garmin GNS 430 - VHF COM / NAV / GPS
平成
年
月
日
135A-970-021-1 Garmin SL30 NAV / COM
平成
年
月
日
135A-970-022-1 Garmin SL40 COM
平成
年
月
日
135A-970-020-1 Wheel Fairings
平成
年
月
日
平成
年
月
日
135A-970-023-1 Garmin GNS 430 VHF COM / NAV / GPS WAAS
平成
年
月
日
135A-970-024-1 Garmin GNS 530 VHF COM / NAV / GPS WAAS
平成
年
月
日
135A-970-016-1
Liters Placard and Litres Calibrated Fuel
Gauge
9-1
P/N
135A-97 0-200-1
IR
リバティ式 XL-2 型
平成 22 年 3 月 30 日
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9-2
P/N
135A-97 0-200-1
IR