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SONAR X2徹底攻略 PRODUCER ProChannel SONAR X2 PRODUCERを使うすべてのユーザーにお勧めの、アナログ・モデリング技術を使ったProChannel。 前回に引き続き、今回はより実践的な使用方法やヒントを紹介していきます。楽器ごとに設定例をいくつか紹介し ていくので、音作りの参考にしてみて下さい。また、人気オーディオ・インターフェイスの最新モデル、STUDIOCAPTUREも初登場。キャプチャー・シリーズの新たなフラッグシップ機の魅力にも迫ってみましょう。 Product Info. Roland SONAR X2 SONAR X2 PRODUCER ■価格:OP(市場予想価格 6 万円前後) SONAR X2 STUDIO ■価格:OP(市場予想価格 4 万円前後) SONAR X2 ESSENTIAL ■価格:OP(市場予想価格 2 万円前後) [後編] ■ SONAR X2 シリーズ動作条件 ●対応 OS:Microsoft® Windows® 7 SP1 以降、Windows® 7 x64 SP1 以降 ※すべて日本語 版 ●対応パソコン:Windows® 対応パソコン ●CPU/クロック:Intel® Core TM プロセッ サー、互換プロセッサー 2.6GHz 以上 ※クロックが変化するCPU では、最低動作クロック が上記条件を満たしている必要があります。 ●メモリー:2GB 以上 ※ 4GB 以上を推奨 、30GB(STUDIO) 、15GB(ESSENTIAL)以上の ●ディスクの空き容量:50GB(PRODUCER) 空き容量のあるSATA接続のHDDまたはSSD ※HDDの場合は 7,200rpm 以上を推奨 ●画 面解像度 / 色数 :1280 × 800 ドット、High Color(16 ビット)以上 ※ 1920 × 1080 ドット以 上を推奨 ●必要なハードウェア:Windows® 対応のオーディオ・インターフェースまたは サウンド・カード ※ ASIO 対応のハードウェアを推奨/DVD-ROMドライブ(インストール に必要)/ CD-R/RWドライブ(CDライティングに必要)●その他:インターネット接続環境 ProChannel FEATURES “PRESET” さまざまな楽器に対応した即戦力のサウンド プリセットを活用しよう! SONAR X 2 PRODUCER の大きな特徴 ProChannel には、各モジュールが組み である ProChannel は、 「Console Emulat 合わせられた楽器ごとのプリセットが、 or」 「EQ」 「COMP」 「BREVERB」 「TUBE」 「SA Fat や Smooth など音色をイメージしやす TURATION KNOB」 「FX Chain」の 7 つのエ い名前で収録されています。プリセット フェクト・モジュールから、好きなもの を読み込み、好みに合わせて微調整して を組み合わせてサウンド・メイクしてい いけば簡単にカッコ良いサウンドが得ら く「チャンネル・ストリップ」タイプのエ れるのです。 フェクトです。使い勝手も良いので、あ また、カスタマイズしたProChannelは、 る程度エフェクターの仕組みや音作りの オリジナル・プリセットとして保存する ノウハウがあれば瞬時に好みのサウンド こともできるので、お気に入りの設定を を作ることができるのですが、どんなエ どんどん保存していけば、ミキシング作 フェクトを掛ければ良いかわからない… 業を効率的に行なうことができます。ぜ と悩んでしまうことも。そんなときには ひ活用しましょう。 画面 1 コンソール・ビューやインスペクタで、ProCha nnel プリセットの読み込み / 保存が可能。 画面 2 楽器ごとに実践的なプリセッ トを収録。オリジナルのプリセットは、 フォルダを作って管理すると便利です。 プリセットを活用するのがオススメです。 ProChannel HOW TO USE 01 設定例∼その 1 「SessionDrummer 3」のアコースティック・ドラム音色 ここからは、楽器ごとに実際の設定例 004 ことが可能です。パラメーターを設定す を紹介していきましょう。まずは曲の土 るときは、Thresを下げてコンプが激し目 台になるドラム。Session Drummer3 のア に掛かった状態で Attack と Release を調 コースティック・キットで汎用的に使え 整し、Thres を戻して MAKE-UP で音量を るオーソドックスな設定です。 上げていくようにすると好みの質感が作 ポイントとなるのは FX Chain モジュー りやすいことでしょう。また、Dry/Wet ルにインサートした「PX-64 Percussion のバランス調節も可能なので、コンプを Strip」です。SHAPER の DECAY とCOLOR ガッツリ掛けておき、Dry とのミックス・ で、低域成分の余韻をカットし、全体的 バランスで音を作っていくこともできま にスッキリとしたサウンドを作っていま す。今回は、ドラムのミックス・バスに す。不要な余韻が無くなることで、リズ 使用しているため、比較的浅めにコンプ ムがタイトになり、まとまりのあるサウ レッションを掛けています。 ンドを得られます。また、四つ打ち系の EQ は HP で不要な低域を削り、HI MID キックの場合は WEIGHT を調整すること を軽くブーストすることでオケに埋も でキックの量感をコントロールすること れにくいサウンドを作っています。ドラ ができるので、さまざまなシーンで活用 ム・バスで EQ を使用する場合はドラム できるでしょう。 のパーツごとのレベルにも影響してきま COMP に使用した「PC4K S-Type Bus すので、まずは Session Drummer3 内で Compressor」は、サウンドにパンチを与 音量バランスを取ってから、微調整に使 えつつ、まとまったサウンドに仕上げる 用していくと良いでしょう。また、音が 2 013 04 画面 4 PX-64 の SHAPER で余韻をコントロール! TS-64 でも同様の処理が 可能です。 コンパクトなスペー スにEQのカーブがグ ラフィカルに表示さ れ、使い勝手、視認 性ともに良好だ。 画面 3 ドラムへの使用例 SONAR X2 こもって聞こえるような場合はLo MIDを 灯するかしないか程度の軽いサチュレー Session Drummer3 にはアンビエンス リズム・マシーン系の音色でも基本的に カットしてみてください。思ったサウン ションに留めています。 これだけで音 の掛かった音色も収録されていますが、 は同じような流れで大丈夫です。4 つ打ち ドが作れないときは、思い切ってEQ カー の存在感がグッと増してくるので、特に ルーム感が強過ぎる場合はドライの音色 キックなどガツンと前に出したいときは、 ブを変えてみるのも効果的です。 パート数の少ない楽曲でサウンドがスカ を選択し、BREVERB で ROOM タイプのリ 深めにコンプを掛けた上でリミッターを 最後に SATURATION KNOB を掛けてい スカに聞こえてしまう場合に使うと効果 バーブを加えてアンビエンスを調整する 併用するなど色々試してみてください。 ますが、 音量が最大のときに LED が点 的でしょう。 といった工夫も考えられます。 ProChannel HOW TO USE 02 ProChannel HOW TO USE 03 設定例∼その 2 設定例∼その 3 エレキ・ベース音色 エレキ・ギター 続いて D-PRO や SI-Bass Guitar などのエレキ・ベース エレキ・ギターの場合について考えてみましょう。TH2 音色での使用例です。 PRODUCER などのアンプ・シミュレーターの精度はかな まず Console Emulator に加え、TUBE モジュールで軽く り高いので、ライン録りもアンプ録りも基本的な音作り チューブ・サチュレーションを掛けています。ベース単体 の考え方は同じです。 で聞くとサウンドの変化は小さいのですが、オケ全体で鳴 ミックスの前段階…つまりアンプやアンプ・ シミュ らしたときに馴染みつつも音の輪郭がはっきりしてくるよ レーターでしっかり好みのサウンドを作っていくことが うになります。ベース以外でも同じ使い方ができます。 何より大切です。アンプのつまみはもちろん、キャビネッ そして、EQ を使い低域をコントロールしていきます。 トにマイクを立てる位置でサウンドは激変してしまいま どの位補正するかは使用する音源によって違いますが、 すので、ミキシング時に不要な EQ を避けるためにもしっ D-PRO の場合は低域が強すぎる傾向にあるので、HP で かりと音作りしておくことが大切です。ある程度好みの ローカット、Hi MID を軽くブーストしてベースライン 音が作れている場合は、ミキシングも楽。ここで紹介し が聞こえやすいように処理を行なっています。ベースは ている設定例もPC76 U-Type Compressorで軽く音量を ローが大切ですが、出し過ぎると低域がぼやけてしまう え、EQ で補正しているだけです。 ので、時には思い切ってカットしてみるのも大切です。 ギター以外のオケが打ち込みの場合、ギターの音が混 最後に音のアタックを強調するようなセッティングで ざらず浮いて聞こえるようなケースも多いと思います。 PC76 U-Type Compressor を使用しています。 その場合はギターやリバーブ、ディレイを深めに掛けた 音が細かったりライン臭さが目立つような場合は、TH2 Pr り、ベースでも紹介したサチュレーションを与えてみる oducer(アンプ・シミュレーター)を使うのも効果的です。そ など、色々試してみてください。 の場合、アンプはキャビネット部分だけを活かして使ってみ プラグインのアンプ・シミュレーターを使う場合は、 てください。TH2 の場合、キャビネット・モデルが選べるだ FX Chain モジュールを使ってシミュレーターもProChann けでなくマイク・ポジションも細かく設定できるので、EQで は再現できないような生々しいニュアンスを作り込めます。 画面 5 ベースへの使用例。 elで管理するようにすれば、音作りの幅はさらに広がって きます。 画面 6 エレキ・ギターへの 使用例。 ProChannel HOW TO USE 04 ProChannel HOW TO USE 05 設定例∼その 4 設定例∼その 5 ボーカル マスターバス 歌モノ楽曲におけるボーカルは、何よりも気を使いた 最後はマスターバスです。マ いパートです。 スターバスには、大体同じよう ここでは、女性ボーカルを例にセッティングを作成し なセッティングのエフェクトを てみました。まずは EQ を使って音質を整えていきます。 使うことが多いので、あらかじ 使用するマイクやボーカリストの声質によっても変わっ めプリセットを組んでおけば効 てきますが、ヌケが悪く感じる場合は Q を狭めて HIGH を 率的に作業できるでしょう。 軽くブーストしてみましょう。倍音部分をEQすることで、 この設定例も非常にシンプル。 声が前に出てくるようになります。同時に GLOSS スイッ PC4K S-Type Bus Compressor で チをONにすれば高域に煌びやかな成分を付加することが 最終的なダイナミクスを調整し 可能です。 ます。アタックは速め、リリー 続いて、FX Chain モジュールで「VX-64 Vocal Strip」を ス長めで音量が インサートし、DEESSER で耳障りな歯擦音をカット、CO ティングにしておき、FX Chain MPAND で軽くコンプを掛けています。余談ですが、音量 にマスタリング用のプラグイン・ うようなセッ 差が大きい部分は事前に V-Vocal 上でダイナミクスを整 エフェクトをインサートしてみ えておくと、コンプの使用量を減らせ、音の変化を最小 ました。 限に抑えることができます。また、声が細い場合はVX-64 SONAR X 2 PRODUCER には の DOUBLER を使い、声に厚みを与えることもできます。 LP64 EQ / Multiband、VC-64 Vin 最後に BREVERB 2 でプレート・リバーブを足していま tage Channel、Boost11 などマス す。リバーブはセオリー通りSENDバスを使うのも良いで タリング用途で使えるプラグイ すが、BREVERB 2 自体が CPU 効率が良いのでインサート ンがあらかじめ っているので、 でも OK ではないでしょうか。 プリ・マスタリングまでの作業 男性ボーカルの場合は、他の楽器が持つ帯域とのかぶ を完結することができます。 りが多くなる傾向にあるので、ボーカルの音を作った後 ま た、 音 圧 を 稼 ぐ に は 先 日 でオケをボーカルに合わせて調整していくのがオススメ オープンした Cakewalk Store です。また、ボーカルのトラックをコピーし、そのトラッ クにコンプを深く掛けてボリューム・フェーダーでバラ ンスを取るというのも定番の手法ですが、ProChannel の コンプならば Dry/Wet ツマミで同様の処理が可能です。 画面 8 マスターバスへの使 用例。 画面 9 自然なサウンドが魅 力のリミッター、CON CRETE LIMITTERも効 果的です。 Japan で新たに発売された CONC 画面 7 ボーカルへの使用例。 RETE LIMITTERもオススメ。より ナチュラルなサウンドに仕上げ ることができます。 2013 04 005 NEW PRODUCT SPECIAL REVIEW CAPUTRE シリーズ最新にしてフラッグシップ・モデルが遂に登場! STUDIO-CAPTURE BACK の魅力 Roland のオーディオ・インターフェー スと言えば、OCTA-CAPTURE や QUADCAPTURE、さらには先日紹介した iPad で も利用可能な DUO-CAPTURE EX など、 手軽ながら本格的なサウンドと、最先端 のテクノロジーを組み合わせた総合力の 高さで人気となっていますが、STUDIOCAPTURE はそんな Roland オーディオ・ インターフェースの新たなフラッグシッ プ・モデルとして発売される新製品。 アナログ入出力だけで 12 基のマイク プリアンプを含む 16 入力 /10 出力を備え ているほか、OCTA-CAPTURE や QUADCAPTURE で人気の機能をさらに進化。使 い勝手も大幅に向上させた、フラッグシッ プにふさわしいスペックを誇ります。 そんな注目の STUDIO-CAPTURE の魅 FRONT 力、ポイントごとに詳しくチェックして いきましょう。 ●オーディオ録音再生チャンネル数:サンプリング周波数(kHz)= 192 / 96 / 48 / 44.1、録音= 16 チャンネル、再生= 10 チャンネル ●信号処理:PC インターフェース= 24 ビット、AD / DA コンバーター= 24 ビット ● サンプリング周波数 AD / DA コンバーター= 192kHz、96kHz、48kHz、44.1kHz、DIGITAL(IN / OUT)= 96kHz、48kHz、44.1kHz ●接続端子 INPUT 1 ∼ 12 端子 ※ 1(XLR タイプ(バランス、ファンタム電源 ※ 2:DC +48V(無 負荷時最大)、10mA(最大負荷)))、INPUT 1 ∼ 16 端子(TRS 標準タイプ(バランス))、PHONES 端子(ステレオ標準タイプ)、OUTPUT 1 ∼ 8 端子(TRS 標準タイプ(バランス))、COAXIAL IN 端子(RCA ピン・タイプ(IEC60958 に 準拠))、COAXIAL OUT 端子(RCA ピン・タイプ(IEC60958 に準拠))、MIDI(IN、OUT)端子、USB 端子(USB B タイプ)、DC IN 端子 ●インターフェース:Hi-Speed USB ●電源:AC アダプター ●消費電流:1600mA ●付 属品 取扱説明書、Block Diagram チラシ、AC アダプター、STUDIO-CAPTURE Driver CD-ROM、ラック・マウント・アングル× 2、USB ケーブル、使用許諾契約書、保証書、ローランド ユーザー登録カード ※ 1 INPUT1 ∼ 2 端子はハイ・インピーダンスに対応 ※ 2 XLR タイプの全入力端子に装備。電流値は 1 チャンネルあたり。全体で 50mA 以下であること。 STUDIO-CAPTURE TOPICS 01 サイズを超えた多入出力端子 STUDIO-CAPTURE のまず最初のポイ 内、INPUT1∼12はXLR/TRSコンボジャッ OUT 端子を装備しているのがポイントと また、ヘッドホン端子は 2 系統に拡張 ントは、やはり多入出力の端子を装備し ク、INPUT 13 ∼ 16 チャンネルが - 20 /- なります。このMONITOR OUTには、本体 されているのも見逃せません。 個別の ているという点でしょう。 10/+4dB のレベル切り替えが可能な TRS 前面の「MONITOR OUT LEVEL」を通すか ボリューム設定が行なえるので、レコー 本体を見ればわかる通り、コンパクト フォン端子となっており、INPUT1 ∼ 2 は どうかを切り替えることができるので、ミ ディング時にはプレイヤーとエンジニア な筐体にさまざまな入出力端子が所狭 Hi-Z に対応しているのでギターやベース キサーやモニター・コントローラーなど常 が異なるバランスでモニターを行なうこ しと搭載されているのがわかります。ス を直接接続することができます。また、IN に一定の音量で出力した方が便利な機器 とができますし、自宅で複数のヘッドホ ペックを見ると、16 イン 10 アウトと、数 ・タ PUT15/16 はコアキシャル(S/PDIF) との組み合わせもバッチリです。詳しくは ンを使い分けるのも簡単です。 だけ見れば決して珍しいものではありま イプのデジタル入力を使用することがで 後ほど紹介しますが、10 系統の出力は細 これだけの入出力を備えながらも、本 せんが、ポイントはすべてアナログ入出 きるので、デジタル出力が可能なシンセ かくルーティングしたり、個別の音量バ 体サイズは OCTA-CAPTURE と同等のカ 力だけでこの数字を実現できるという点 サイザーやアウトボードは音質劣化を気 ランスで出力することもできるので、サラ バンに十分収まるサイズに抑えられてい です。 にせず使うことができます。 ウンドでのモニタリングからレコーディン ます。付属のラック・マウント・キットを 多 入 出力を謳うモデ ル では、A D AT INPUT1 ∼ 12 にはすべて個別にファン グ時にはプレイヤーごとに異なるバラン 使えばラックにマウントすることも可能 (SMUX)などの端子を備え、外部のデジ タム電源の供給が可能なプリアンプ「VS スのミックスを作る…などかなり柔軟に (2U)ですから、自宅からモバイルまであ 対応できるようになっています。 タル・ミキサーやマイク・プリアンプな PREAMP」が内蔵されているので、マル どフルで接続して初めて入出力をフルで チ・ マイクでの収録に威力を発揮して 活用できるケースがほとんど。その場合、 くれます。多くのオーディオ・インター 一般的なシンセサイザーや音源モジュー フェースが搭載するマイク・プリアンプ ル、 マイクやギターといった楽器類を が 8 系統程度であることを考えると、本 接続していくためにはオーディオ・イン 体だけで 12 チャンネルの生ドラムの録音 ターフェース以外の機材を える必要が ができるというだけでも大きなアドバン 出てきます。その点、STUDIO-CAPTURE テージになってきます。 らゆるユースに活用することができます。 は本体だけで入出力をフルで使用できる 出力は TRS バランスが 8 系統、コアキ のは大きなメリットです。 シャル・デジタルが 1 系統の系 10 出力で 入出力の内訳を見ていくと、16 入力の すが、OUT1-2 は XLR タイプの MONITOR ▲画面 10 リアパネルには豊富な入出力端子が! CAPTURE シリーズが人気を得ている の音質を決定するプリアンプ部には、既 来モデルよりも大幅に拡大しつつ、入力 デジタル回路は別の基盤にされ、 電源 理由は、その音質。ワンランク上のモデ に CAPTURE シリーズではお馴染みの VS 換算ノイズは -125dBu と、マイク・プリ に至るまで完全に独立させることで、回 ルに匹敵するクリアなサウンドは、楽器 PREAMP を搭載。しかも電源回路を見直 アンプを凌ぐ性能を実現。ヘッドルーム 路間の干渉による音質低下を抑える工夫 の持つサウンドを忠実にキャプチャーで すことでノイズを抑えつつヘッドルーム が広がることで、ダイナミック・レンジの が施されています。パラメーターのコン きます。 を広げるなど確実なグレード・アップが 大きな楽器にも余裕で対応できます。 トロールもすべてデジタル制御が用いら その秘密は、徹底した高音質設計にあ 行なわれています。スペック的には最大 また、続く回路にもこだわりが。極力 れ、音を変化させる要素を極限まで排除。 ります。まず、マイク・レコーディングで 入力レベルが全チャンネル+ 16dBu と従 シンプルにまとめられたアナログ回路と ライン入力やアナログ出力でもクリアな STUDIO-CAPTURE TOPICS 02 徹底した高音質設計 006 2 013 04 SONAR X2 サウンドを実現しているのです。 しているのでレコーディング時にリミッ さらには INPUT1 ∼ 12 にはコンプレッ ター的に使うのはもちろん、積極的なサ サーを内蔵。しかも、同社の業務用機器の ウンド・メイクも行なえます。しかも新た V-Mixerに搭載されているコンプレッサー にパラメーターのプリセットを収録(ユー のアルゴリズムを継承した本格仕様。一 ザープリセットも可能)し、実践的なサウ 般的なコンプのフル・パラメーターを搭載 ンドを瞬時に呼び出すことができます。 STUDIO-CAPTURE TOPICS 03 Roland だけの独自機能 サウンドの良さはもちろん、Roland の に防げるのはもちろん、レベル設定の手 最新テクノロジーによる使い勝手の良さ 間を省き、演奏に集中することができる や安定して使用できる安心感も STUDIO- といったメリットがあります。 CAPTURE の魅力です。 また、CPU ベースの DAW システムでは AUTO-SENS は、16 チャンネルのイン 逃れられないレイテンシーの問題を解決 プット・レベルを自動で設定してくれる してくれるのが VS STREAMING。独自設 機能。AUTO-SENS を ON にして、レコー 計のカスタム・チップの採用と自社開発 ディングしたい楽器を演奏すれば音量レ のドライバーにより、低レイテンシー時 ベルを検出し、最適なレベルに自動調整 での安定性がさらに向上して、プラグイ してくれます。これはレコーディング時 ンを多用する制作でも快適な制作環境を に起こりがちなレベル設定のミスを未然 実現しています。 画面 11 アナログとデジタルの基盤を完全に 独立させるなど、音質低下の原因は徹底的に 排除されています。 画 面 1 2 1 6 チャン ネ ル の 入 力 ゲ イン を 瞬 時 に 設 定 可 能 な、 AUTO-SENS 機能。 STUDIO-CAPTURE TOPICS 04 ストレスを感じさせない操作性 多機能なオーディオ・インターフェー 新たにコンプレッサーのパラメーター専 スで問題になるのが、操作性ではないで 用のつまみが搭載されているので本体で しょうか。STUDIO-CAPTURE では、欲し も快適なオペレーションが可能です。 いパラメーターに瞬時にアクセスできる そしてコントロール・パネルのデザイ ように工夫されています。 ンも一新。プリアンプのコントロールは 本体には全入力チャンネルのレベル・ もちろん、コンプレッサーはグラフィカ メーターを装備し、直感的にレベルを把 ルな専用エディターを搭載し、掛かり具 握することができますし、レンジ・セレ 合を視覚的に確認することができます。 クトという新たな機能を採用しています。 モニターミキサーコントロール画面で これは複数チャンネルのパラメーターを は 4 系統のDSPミキサーを利用可能です。 一括操作できる機能で、例えば 1 ∼ 6 チャ 本体への入力と DAW ソフトからの信号、 ンネルのファンタム電源をONにしたい! 合計 26 系統を自在にミックス。パッチベ という場合。INPUT1 とINPUT8 のチャン イで出力端子にアサインする…など本格 ネル・ボタンを同時に押し、ファンタム 的なモニターミックスを作成可能です。複 電源をONにするだけ。チャンネル毎に個 数のモニタースピーカーを切り替えて使 別の操作をする必要がありません。また、 いたい…というケースにもバッチリです。 画面 13 ∼ 15 コントロール・パネルも一新。コンプ専用のウィンドウを装備しました。さらに、Wind ows 8 にいち早く最適化して、10 点タッチにも対応、使い勝手においても大幅な進化を遂げています。 STUDIO-CAPTURE TOPICS 05 さらなる拡張への対応 16 イン / 10 アウトあれば十分足りる その場合、アナログだけで 32 イン /18 ケースがほとんどだと思いますが、たく アウトというレコーディング・スタジオ さんの音源 / 楽器やアウトボードを所有 に匹敵する環境を安価で手に入れられる している場合や、ドラムだけでなくバン のも魅力です。2 台の STUDIO-CAPTURE ド全体で一発録りしたいなど、もっと入 をコアキシャル・デジタルで接続するだ 出力に余裕を持たせたいという場合もあ けで、DAW ソフトからは 1 台のオーディ るでしょう。そんなときは VS EXPAND を オ・インターフェースとして認識される 使うことでSTUDIO-CAPTUREを 2 台同時 ので複雑な設定も不要です。 使用することも可能です。 徹底した高音質設計で多入出力、実用的な機能、拡張性まで兼ね 備えたSTUDIO-CAPTUREは、DAW ベースの制作環境をレベ ル・アップさせたい人に最適なモデルと言えます。ドライバーの安 定性にも定評のある Roland ですから、長いスパンで安心して使 えること間違いなしです。 画面 16 STUDIO-CAPTUREは 2 台の同時使用にも対応。最大 32 イン 18 アウトを実現! STUDIO-CAPTURE はこんな人に最適! ● ハイクオリティで使い勝手の良いオーディオ・インターフェースがほしい! ● たくさんの楽器を繋げる、ミキサーレスでシンプルなシステムがほしい! ● 本格的なバンド・レコーディングを行ないたい! ● ライブ配信に使える高機能な機材がほしい! 2013 04 007