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1
7
3
シュミットハンマーによる普通 a軽量コンクリ
トの
強度判定について
加藤善之助*
小池狭千朗*
SchmidtHammerTestR
e
s
u
l
t
st
oCompressive
Strengtho
fNormalweight andL
i
ghtweightConcrete
Zennosuke K A
TO
S
a
c
h
i
o KOIKE
普通コクリート並びに軽量コンクリートの圧縮強度をシュミットハンマーを用いて非破壊的に判定する方
法は JSTM式等により,すでに示されている. しかしながら,これらの式は発表されてから日時がかなり
経過しており,かっ,それ以後の軽量コンクリートの発達はめざましいので,改めて ζ れらのコンクリート
のシュミットハンマーによる強度推定式を実験により求めた.
1
.
まえがき
ある.一方,普通コンクリー卜の強度推定についての試
硬化したコンクリートの圧縮強度を非破壊的に判定す
る方法はいろいろあるが,本研究は乙れらの方法のう
ち,コンクリートの表面硬度からコンクリートの強度を
推定する万法の内でも,最も簡便で,かっ比較的強度推
定の精度のよいシュミットハンマーによる反発かたさ誌
験を行い,水セメント比の異なる普通コンクリート並び
に軽量コンクリ{トに対する強度推定式を求めたもので
ある.
普通コンクリートの強度推定については,すでに昭和
2
7
年 9月,坂静雄を委員長として,日本材料試験協会
(
J
STM) の中に, 実施コンクリート強度判定委員会が
発足して,簡易方法のうち,シュミットハンマーによる
3
年8
=
月
, N形によ
反発強度試験方法が研究され,昭和3
る込シュミットハンマーによる実施コンクリートの圧縮
強度判定方法(指針案)が作成され,コンクリートシリ
ンダー圧縮強度Fと反発かたき Rには,
F=-184十 1
3
.
0
(
4
)
験研究は多く見られるが,軽量コンクリートの強度推定
についての研究はほとんど見るべきものがない.これは
シュミットハンマーによる強度推定式を求めた当時,未
だ現在のような軽量コンクリートが実用化されていなか
ったためである.本研究では最近,現場でも使用されるよ
うになってきたこれらの軽量コンクリー卜にもシュミッ
トハンマーの強度推定法を適用するため,水セメント比
409ぢ ~659ぢの軽量コンクリートに対する反発かたき R と
圧縮強度の関係を調べたものである圃軽量コンクリート
に対しては,ー般には L形のシュミットハンマーを使用
することが望ましい
d
)本実験実施までに L形シュミッ
トハンマーが入手できなかったため, P形シュミットハ
ンマ-~用いて誌験を実施した.乙の P 形シュミットハ
ンマーぷ振子式ハンマーで,従来のシュミットハンマ
ーと同様に反発力でコンクリートの表面硬度を測定する
もので,これは水平面および垂直面の両方に対して試験
R なる関係のあることが示された。本式は坂博士によっ
でき,比較的低強度のコンクリートのとき, N形より正
て示されたもので,我国の実状にあう点で最も信頼性の
確に強度が求まるといわれているが,この点についても
高いものである.しかしながら,乙れらの式は比較的軟
調べた。
ねりのコンクリートに対するもので,かた練りコンクリ
ートに対しては適用できないことが司氏によって報告さ
れている.
2
. 既往の各種提案式について
参考として普通コンクリートに関する各研究者による
本研究は,普通コンクリートについては,比較的軟練
圧縮強度と N形シュミットハンマーの反発かたさとの関
めからかた練りのコンク
りのコンクリート (w/c=659
) に示されている図な
係を建築工事標準仕様書(JASS5
リート (w/c=40%) について,これらの関係がどうな
どを引用して示せば,以下のとおりである. (
図 -1参
るかを N牙主のシュミットハンマーを用いて調べたもので
照)
*建築学科
力
日
正
友
市
川
以
1
7
4
善之助*
狭千朗*
5
0
0
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g
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、¥
J
r
.
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.
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炉、噂
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比
二4
2
主
主 3
0
0
情
十
ミ
芸
コ
、
l
十2
斗3
I2
0
0
+4
h
斗5
入
口
t
J聖書方的Iの補正依
;
1
0
0
図-2
乙換算
邦材料試験所で行われ,立万体強度を円柱体強度 l
したものらしい.骨材および配弓 l
乙いろいろなもの吾使
用し, 9
0
9
ちの湿空養生在したものである.やや強度が高
/
F~7.39"Rp-166.7
う
レV
w/c=429ぢ ~80
柱体強度 F との関係を F ニ
グ
!
y
F~6.
4
4
r
R,
1
1
2
.5
1
1
1
L
一一水平面打撃│
V
/
2
0
の測定は木板 l
乙接した垂直商で、行し V 普通,早強,高炉
の3種のセメントで,それぞれの配合を
レ/
デ
ノ/
1
ノ
シ カタヨグ曲線
2
0
c
m立方体を 3
tで圧定し, R
4ぢ,材令 3 日 ~1 年のものについて求め,同時製作の円
,
/
/V
〆
J
I
'
すぎる傾向にある.
1
5
) 坂らの笑験式
-O
J
5
使用説明書に示されている式である.チューリッヒの連
Eι¥E)kH 一円相U主
M 工[ニ監 UE円X U H t
(悶
シュミットハンマーの
応力による補正値 L
1R
/
a
00000
54321
(
4
) EMPA の実験式
L
1R
6
0
た.養生は 8
5
9
ぢ前後の湿空養生で,供詩体は乾燥状態で
(
3
) Zoldnersの実験式
j
Jo
ントで w/c=50%~83% ,材令 3 日 ~2 年のものについ
て
, F=-20.6十 5.20R+ 0.0486R2 なる実験式を求め
(
2
) 明石の実験式
一一一-一-m
﹁│﹂!iL﹁!ト l l﹁
﹄O C
図-3
Rの測定は鉄板に援した垂直測面で主に行い,普通セメ
ある.
j
)
J2
rtカによる術正~([
2
0
c
m立方体を 3
tで圧定し,
(
1
) 木村の実験式
一-一一一力
既往の各種提案式
[
/
J
3
J
E
JK
;
(
1
寸よ寸斗l寸!工鈎応
↑
﹂
耕
l
l lll﹁
11L
図
寸
0 内の番号は文献番号を示す
一一/一一一一応
5
0
﹁ll
4
0
(芯。同¥同可
3
0
基 準 か た き Ro
↑
J↑
1
F1
1
0
叶﹂吋lfao
01剖lJ
寸一
+l
0
JR
打撃万向の補正値L
1R(1)
4
0
6
0
8
0
1
0
0
1
2
0
P型ハン?ーによる反按硬度 Rp
図4 P形シュミットハンマーによる R と
圧縮強度との関係
(1)
184+13.0Rと求めた.養
生は水中養生後,湿空養生したもので,
JSTMの委員
会案の式に採用された.
(
6
) 坂,六車,安井の実験式
(
7
) Greene の実験
グ x12
ゲの円柱供試体の
Rを下向打撃によって求め,配合は約 60種で,
セメント量 223~388Kg/ n
fである園
底面で,
かた練りコンクリ
ートについて,材令 7日および2
8日について実験し,
F=-249十 13.9R を{号たものである?
(
8
) Petersonと S
t
o
l
lの実験
(
7
)の Greene と同
様に Rを求めているが,ハンマーは N-I形である.積々
1
7
5
シュミットハンマーによる普通・軽量コンクリートの強度判定について
表
1 供試体の種類および{回数
1
_
1
ー軽量コン クリート
I
コンクリー│
水セ│スラ│萱墨Zと と と
~',~, I~~ ~ol コンクリー I
a.
表
l
H^
制 ン プ ! ト シ リ ン ダ │ 角 柱 │ ト シ リ ン ダ j角
柱
mi
I
("_\I~ 1
0x2
0c
1
0
X1
0X20:~ 1
0X20C
l
I
ll
1
0x1
0X
(鈎 !(cm)I~ .lV/'(本>1
c
m
(
本):
(本)]
何本)
I1
51
1
2
2
1
2
2
4
0 I1
8I
1
2
2
1
2
2
I2
1'
,
1
2
2
1
2
2
!1
5I
1
2
2
1
2
2
8I 1
2
2
1
2
2
4
5 I1
2
2
1
2
2
12
1I 1
I1
5I 1
2
2
1
2
2
1
2
2
1
2
2
5
0i1
8I
│21 I
1
2
2
1
2
2
11
51 1
2
2
1
2
2
5
511
81 1
2
2
1
2
2
1211 1 2 2
1
2
2
11
51 1
2
2
1
2
2
6
0 I1
8I 1
2
2
1
2
2
I~I
~
2
~
2
11
51 1
2
2
51;i│1212112i2
合計
2
1
6
3
6
1 1
9
2
3
2
の養生,材令,骨材について圧縮強度》曲げ強度および
o
wi
粉 末 度 │ 凝
-~~-
結│
,
- -.1安定性│フロー
芳男東│始発│終結│
91 良
8
.
0 1 3
4
4
0 11-51 I2-5
12
3
7
表-3 セメントの強さ
g
jC
7
!
l
曲げ強さ K
I28 日
7日
4
5
.
1
圧縮強さ K
g
jC7H
養生温度
17 日 [ 2
8日
│
ω
2
0:
1 7
0
.
2 1 ω ( ω 1
:
1
=0
.
5
表 -4 使用骨材の性質
ート種類│最大 1
朝日!闘訓閥単容重量
一
l
細骨材
│
樫i
切立一一'J
"
l
l
',"-'YIC
2
5
li
堕/
.
fよ
12.5[2.5412.93[1
.76[ 1
.
7
6
普近骨材「ーー
│粗嗣[ 2
0 12.57[6日 11
.681 1
.6
8
人工軽量│制問
5 I1
.8312.70114.0[,
10
3
土
ヤ
ー
里
材 (fI:??(竺仁竺:互¥
同数の標率円在供試体について強度F を求めた結果は,
動的弾性係数との関係を求めている。
(
9
) 佐治の実験(lJ)
2 セメントの粉末度その他
主として水中養生と大気養生と
F=6.44Rp-112.5 (
匂α
/'
1
2
)
水平面打撃
F=7.39Rp-166.7 (
均j
c
m2)
霊直面打撃
叩角柱をたて方向に
の関係を出し,供詩体は 10X10X20
1
0
tで圧定し,水平方向の R を測定している.強度霊式験
も同じ供議体で求めている. w/c は 5Mぢ ~80% で,スラ
ンプ 17CJIl ~22cm である.材令は 1 ヶ月 ~10ヶ月で, F の
大きな値を示す式の方が水中養生 l
乙対するもので, F の
小さい値を示す式が大気中王室生 l
こ対するものである.
帥東京都建築材料検査所の推定式
~110
F = 10R
(
K
g
/
c
品)で示されている.
として示されている.この関係を図
4に示す.本図に
はスイスの取扱い説明書の結果も示す.
3
.
試験方法
1
) 供試体および実験計画
コンクリー卜の種類および強度が反発かたさ Rにおよ
ぼす影響を調べるために,コンクリート種類を 2種 類 (
普通コンクリートと 2種軽量コンクリート)とし,コン
クリートの調合を水セメント比で 6種(水セメント比二
前述の日本材料試験協会案には, N 形シュミットハン
4
0,4
5,5
0, 60 および 65~初,同一水セメント比でスラ
マ{の打撃方向が水平でない場合の R の補正値 L
1R のと
ンフ。を 3
種(スランプ =15, 1
8および 210
/
1
) として,誠
り方と,供試体の受けている圧縮応力のちがいによる補
8日において誌験を行った.
験材令 7日と 2
正値 L
1Rのとり方が示されている.参考までに図示すれ
ば,図
2,図
3のとおりである.打撃方向によるかた
供試体は標準誌験用および参考として動的弾性係数測
l,各シリース、共に 10X20
仰コンクリートシリンダ
定用 ζ
きの変化に関する研究については,木村の試験などでも
2
本,シュミットハンマー試験用に 10X10X20cm
角
ー
ご
と1
行われている.
柱を 2本作成した.供詩体の種類および個数を表一 1に
P形シュミットハンマー
示す.
振子式ハンマーで,コンクリートの表面硬度を測定す
る点では N形と同じである.水平面と垂直面の両万の試
2
) 使用材料
セメントは普通ポルトランドセメン卜 (K28= 420Kgj
N形よ
c
m を使用した.セメントの物理的性質を表-2および
り正確に求められるといわれている.本研究では軽量コ
表 -3iこ示す.骨材は人工軽量骨材(細・粗骨材とも非
ンクリートに P形シュミットハンマーを用いて,比較的
造位形,膨脹ケツ岩)および普通骨材(木曽川産の川砂
高強度のコンクリートにまで適用してこの点を調べた.
・川砂利)を使用した.これらの骨材の物理的性質を表
験がきる.比較的低強度のコンクリートのとき,
P 形ハンマーによる反発かたきと圧縮強度の関係につ
いては,各種のセメントを用いたコンクリート 1
8
0個の 2
0
開立方体供試体について反発かたさ Rpを測定し,また
2)
-41こ示す。
3
) コンクリートの調合および養生方法
コンクリートの調合を表- 5および表
6i
乙示す.表
1
7
6
加藤善之助*
一
︺一材一273一942一296-469一111一司一
l
3
m一骨一日必 C一日田川四一回目印一時国日一田町田一回一
W 一粗一一一一一一
mm側一ω印刷一伽一
誠一量一耕一問問問一鍔間一総則一
一
批一一細一一一一一一{一
の一重汁判 l寸││17│││寸117111一111171一
十一一ン一応仰お一日必印一向ω山一お必閉山一m
mお一辺一
戸一一メ一455一4444一334一一一3一
リ一一セ一一一一一一一
み 亘 ﹃U心│││一1111一lil-﹁1111一1111171一
に一水 d 一
伺ω日一針開閉山一一め%白一倒的昭一位侶∞一回一
生一間断一122一112一112一112一112一 2 一
↑
↑
- │下 1 1下l
軽ア升川げい下││丁11一 till下
ω
﹁
;AA
B 一ン測め一581一5817D81一5817U81一1一
一﹁一ヴ俣ゃ一112一112一1412 112一112一2一
表 亡μiLil--﹁I L - - I L I - - ﹁ L
メ比)一一一一一
セト必一
ぬ一均↑あ川町一氾一
i 一l t - t
水ン(一44一
一
d
一J一607一607一607一607一607一931一下
一一和一日似町一日似卯一日伯釘一日似町一日川世間山一回 叫一以
E
E
M
i
一均一一645一645一372一537一178一097一痢
芸一一少一4434一134一791一135一468802一則山
合一量一 E 一666一666一667一777777一788一;ー
調一﹁1﹁ーー﹁│一│ILi--﹁││﹁ーし
の一重五一935一717一446一552一528650一下
卜一一メ一必日日一位必必一U
ω 必一おおお一初m
M
M
m
mお一以
一一一セト一一一一一一一肌
一l一一一│寸│寸│一5
リ一
節
目
ク一水 d 一
w
m一四回目一 U貯臼一剖旬日一田町ω一位四回一砂
ン一位 W 一121122一1121 1 1 1 1 2112一
同一単侭一一一一一一一
ω
-Jff¥
ω)
ノ
v
葺 一 鞠 功 一MMM一
一
日μ口
一
日2
MMM一
MMU
MMU一
・M一
一
﹂ f ヅ一334一334
・一344一344一444一444一
一一
一一
一一一
5一細率
一一ン
一↑一一一一一
E
n
ω 日n一回目幻一日目辺一
表 弓 知同一おお紅一日目n
一f
一一一一一一一
一メ比)一一一一一一一
一セト必一羽一必一回一回一印一筋一
一水 J (一 一 一 一 - 一 一
ω
V
一
声
円 J円円一日日伽
一
小池狭千朗*
。 普通コンヲリートヰ泊中寸 E
5は普通コンクリートの調合を示い表
6は軽量コン
クリートの調合表である.表 l
乙示すように,各コンクリ
ー卜について水セメント比を 40~杉 ~65% の 6 種類づっ,
4
c
設計スランプ(誌し練りを行い,実測スランプが設計ス
1こ等しくなるようにした)を 1
5,1
8および 2
1
c
mの
ランフ"
3種類とした.コンクリートシリンダー用の供試体はす
30
べて銅製型わくる用いて作成した。シュミットハンマー
誠験用の供試体の型わくは木製合板を使用した.合板へ
の吸水を防ぐため,防水材を幾層にも塗り重ねた.吸水
試験を行った結果,吸水が徴少であることが判明したの
長
〈
ぐ
y
で,乙の型わくを使用して供試体を作成した.脱型後,
恒温水そう(温度2
00:
:
t3C) で材令 6日および27日まで
0
養生した.話験は材令7日目および 2
8日自に行った.
4
) 載荷およびシュミットハンマー誌験方法
2
0
樹
怒
号
車
t
!
j
1
0
0
載荷 i
乙は最大容量 1
0
0
t
o
n のアムスラー型万能試験機
を使用し,コンクリートシリンダーの載荷には載荷速度
を加圧面でほぼ一定 (2~3KfiZjcm2 j
s
e
c
)として試験した.
シュミットハンマーの使用方法は誌験機の取扱い説明
。
4D
リート工学ハンドブックおよび TASS5 などに詳しくの
45
50
55
7K
.C Xント上ヒ
書
, ]STMのシュミットハンマーに関する指針,コンク
図-5
SO
65
%
i
圧縮強度と水セメント比
べられており,本試験においてもこれらの方法に基づい
いるためである.供試体の測定面(打撃面)は木製型わ
て行った.なお,シュミットハンマーの原理およびその
くに接したコンクリート面を砥石で平滑にみがいた後行
挙動については大場らの報告に詳しくのべられているの
ったー合計 1
5
箇所に垂直面打撃を与え,全測定値の算術
で省略する.
平均をもってその供誌体の反発かたき R とした.ただ
シュミットハンマー誌験用の供試体では, 10x10X20
し
, R の基準として本試験では,全測定値の平均値の 2
0
聞の角柱供詩体を表面乾燥状態で誌験した.測定時にお
9
o以上はずれた値についてはそれを捨て,これに代る値
いて誌験片にはたてに 3
tの荷重をかけて圧定し,試験
乙使したシュミッハンマ
を補って平均値を求めた.試験 1
片を固定した状態で打撃誌験を行った.乙れは角柱をた
ーは,普通コンクリートの打撃試験用には N形シュミッ
てに侠んで行った反発量も,横にして底部で、行った反発
トハンマーを水平打撃で使用した.軽量コンクリ{トに
量もほとんど差のなィ、ことが佐治らによって報告されて
は P形シュミットハンマーを垂直にして,垂直面打撃で
1
7
7
シュミットハンマーによる普通・軽量コンクリートの強度判定について
表
実験結果(普通コンクリート・材令 7日; N
形シュミットハンマー〉
7(a
)
材令 7 日
普通コンクリート
水セメン実測
トw
比
(
9
/
6
c
J
プ
ス ラン
(
c
皿
)
10X20c
皿圧縮用コンクリートシリンダー
10x20cm引張用コンクリートシリンダー
ヰ開
I(
1
l
I
f
!
/
C
I
I
!
)
l-
Eo(105X時 /
C
I
A
)I
d
4
0
1
5
1
8
2
1
2
4
2
2
3
3
2
3
2
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.
1
7
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.
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7
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1
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1
5
1
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2
1
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0
6
5
I
Eo(x105
I
W
/C1A
)I
d
10x20cm
角柱
N形シュミッ
発
トハンマー反
かたさ R
2
5
.
2
2
2
.
0
2
.
7
0
3
.
0
5
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.
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,
8
0
.
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加 藤 善 之 助4
表 -8(
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形シュミットハンマー)
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8日 ; P形シュミットハンマー)
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図-6(
a
)引張強度と圧縮強度(水セメント比別)
〔普通コンクリ一日
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400
図-6(b)引張強度と圧縮強度(水セメント比別)
〔軽量コンクリート〕
。:普通コンワリート*:/1ti78
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図-7(
a
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200
300
400
図-?(
b
) 引張強度と圧縮強度(材齢別)
〔軽量コンクリート〕
引張強度と圧縮強度(材齢別)
〔普通コンクリート〕
使用した .P形シュミットハンマーは比較的低強度のコ
1
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匂川)
圧 縮 強 度 (1
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圧縮 E
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)
4
. 実験結果ならびに結果に対する考察
ンクリートに対しても精度よく使用しうるためである.
試験材令 7日および 2
8日において誠験した結果を表-
なお,軽量コンクリート用には,別に L形シュミットハ
7(
a
)と (
b
l ,および表-8 (
a
)と (
b
)に示す.表-
ンマーがメーカーによって用意されているが, L 形シュ
7は普通コンクリート,表 8は軽量コンクリートの試験
ミットハンマーによる軽量コンクリ{トの反発かたさ R
結果を示したもので,表中の値は平均値を示したもので
のデ{タについては,後日試験径行う予定である.
ある.
小池狭千朗*
加藤善之助*
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8 引張強度と圧縮強度(コンクリート別)
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斜 2
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提
8は普通コンクリートと軽量コンク
リートをわけで示したものである.引張強度と圧縮強度
の関係は,いずれのコンクリートもほぼ同じような傾向
を示している.
2
) 普通コンクリートの圧縮強度と N形シュミットハ
ンマーの反的かたさ Rの関係について
j
11
1
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圧縮強度と反発かたさ R (材令別)
たものである.図
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山
寺
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1
0
〔普通コンクリート〕
ぷ
、ノ
反発か世主 R (N形シバットハンヨー)
図
a
) 水セメント比別に見た場合
圧縮強度と反発かたさ Rの関係を水セメント比別に示
すと図 -9のようになる.いずれの水セメント比に対し
でも,ほぼ直線的な関係を示し,各直線はほぼ同じよう
制傾向を示している.圧縮強度と反発かたきの関係は水
o
セメント比が異なってもほとんど影響を受けず,水セメ
1
0
2
0
3
0
反発かたさ
40
5
0
6
0
R
(N3f~,_~ミ、ゾト八〉宅づ
図← 9 圧縮強度と反発かたき R (水セメント比別)
〔普通コンクリート〉
1
) 実験に使用しコンクリートの物理的性質
実験に使用したコンクリートの圧縮強度と水セメント
比との関係をコンクリ{ト種類,試験材令別に図 -51乙
示す.使用したコンクリートの引張強度と圧縮強度の関
係を図-6(
a
)と (
b
) および図
7(
a
)と (
b
)に 示
す.図 - 6は水セメント比別 K,図 - 7は材令別に示し
ント比に関係なく,ほほ直線として表示してさしっかえ
ないと考えられるの
b
) 材令別に見た場合
圧縮強度と反発かたき Rの関係を材令別に示すと図-
1
0のようになる.図 -10より圧縮強度と反的かたさ Rと
の関係はほぼ直線関係にあると見なすことがでかる.と
れらの関係を最小二乗法で求めると.
F=一7
5
.
1
+1
1
.2R
…・…………… (
1
)
F:普通コンクリートのシリンダー圧縮強度
R:N-2形シュミットハンマーの反発かたさ
1
8
1
シュミットハンマーによる普通 軽量コンクリートの強度判定について
r
米包)
:
.
.
H
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l
F
45
5
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…
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J
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0
o
6
0
可
8
0
/
9
0
反発かたさR.
CPjjl~ 3.-コミヴトハバう
1
1 圧縮強度と反発かたさ
図-
ほる実験式が得られる.同図には F=-184
十1
3
.
0
Rで
ケ斗j_J
反発君主主 R(p形 以 ソ ト / 川 一 )
図12
4
9十 1
3
.
9
R も示す.今回の結果
の坂・六車の式 F=一2
は前述のいずれの式に対しでも,かなり高めの f
直径示し
ているようである.乙の傾向は今回の試験に使用したシ
ュミットハンマ{のパネの特性なのか,使用したコンク
リートに原因があるのか,養生万法 F
:
:
:原因があるのか
は,いまのところ不明である
圧縮強度と反発かたさ R (材令別)
〔軽量コンクリートコ
(
1
)
.(
2
)
示されている JSTM式並びにかた練りコンクリート用
車呈号コシワリト
1
0
0
ち0
3
0 40 5
06
07
0 80 9
0R
R (水セメント比別)
〔軽量コンクリート〉
。桝
7日
.
.:M令 2
8日
と,図
1
2のようになる.図 -12より圧縮強度 Fと反発
かたさ Rとの関係を直線とみたr
せば,
Fニ ー 2
7
1十 9
.
1
5
R
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
・・
(
2
)
F:軽量コンクリートのシリンダー圧縮強度
R:P
形シュミットハンマーの反発かたさ
各シュミットハンマーの
が得られる.同図には JSTM式とシュミットハンマー
各個誤差および較正法については,坂,明石らの研究が
のカタログ式 (P形用)も示しである.今回の試験結果
あり,各ハンマーの偏差による影響が大きいことがのべ
5
0K
g
/
C
J
/
l2以下の強度の場合には,カタロ
は圧縮強度が2
られているので,今後,この点についても今回使用した
グ曲線とほとんど同じ傾向を示しており, JSTM式より
ハンマ{の偏差について十分に調べる必要がある.
やや低い強度を示している.圧縮強度の高いコンクリー
a
3
) 軽量コンクリートの圧縮強度と P形シュミットハ
ンマーの反発かたさ Rの関係について
JSTM式並びに今回の実験結果から考えて, P形シュミ
a
) 水セメント比別に見た場合
軽量コンクリートの圧縮強度と P形シュミットハンマ
ーの反発かたさ Rの関係を水セメント比別に図
トの場合,カタログζ
l は推定式が示されていないが,
JSTM式と比較するとやや高い強度を示すようである.
mこ示
す.いずれの水セメント比に対してもほぼ直線的な関係
を示しているが,各直線は普通コンクリートの場合ほど
には同じような傾向を示さず,ややぱらつきが大きいよ
うあでる.
b
) 材令別 l
こ見た場合
圧縮強度と反的かたさ R の関係を試験材令別に示す
ットハンマーは比較的強度の高いコンクリートの強度推
定に使用してさしっかえないと思われる.言古験体の数も
少なく,養生条件その他の要因も考慮して今後これらの
点について,さらに検討する予定である.
4
) 動的弾性係数と圧縮強度の関係について
コンクリートの圧縮強度を共振法によって動的開性係
数を求めることにより,非破壊的に知る方法がある.参
考として,今回の試験に用いたコンクリートの動的弾性
1
8
2
加藤善之助*
小池狭千朗*
係数並び l
こ対数減衰率を表←7 (
a
)と (
b
)および表-
8(a) と
。吾盃ヨヲヲτ
]
ト材令可日
@ 昔 温 コ ン 7リート材令 2
8日
ゐ経量ユジワ J
'ート材令寸日
企軽量ユ Y?J ト材令2lJ日
(
b
) に示す.図 -13はこれらの普通コンクリ
‘
ー卜および軽量コンクリートの動的弾性係数と圧縮強度
の関係を図示したものである.両コンクリート共に.ほ
ぼ放物線式で近似できるようである.
5
. むすび
普通コンクリ{ト並びに軽量コンクリートについて,
の圧縮強度とシュ三ットハンマーの反発かたきの関係を
1
) 普通コンクリートの圧縮強度と N形シュミットハ
.2R なる
ンマーの反発かたきの関係は F =一75.1+11
直線式で近似できるものと考えた固
制
Z)
H
実験により求めた結果,次のような関係が得られた.
吋富市、主占説経世一意おお
N形・ P形各シュミットハンマーを用いてコンクリート
今回の試験結果は
JSTM式に比しでかなり高めの値を示した. この相違
は,今回使用した N形シュミットハンマ{と ]STM式
作成時の試験に使用したシュミットハンマーのパネの強
さの差なのか,使用コンクリートに起因するのか,養生
条件によるのかは不明である.今後,
ζ の点についてさ
1
0
0
.
20
0
300
4
b
O
圧縮強車 o, 悔,
!
c
m>
図13 動的弾性係数と圧縮強度
C
1
普通コンクリートと軽量コンクリート〕
らに検討する必要がある.
2
) 軽量コンクリートの圧縮強度と P形シェミットハ
ンマーの反発かたさの関係は,
F=-271十 9.15R なる
近似式として求めた.低い圧縮強度のコンクリートに対
しては JSTM式より低い強度推定値を示し,比較的高
い圧縮強度のコンクリー卜に対しては, ]STM式よりも
高い強度を示しているが,今回の試験結果, JSTM式お
5
) 富士物産 K.K. 、シュミットコンクリートテスト
ハンマー取扱説明書、
6
) 日本建築学会:建築工事標準仕様書・同解説,
JASS5鉄筋コンクリート工事,昭 46
年4
月
,
PP.564-566.
7
) 木村恵雄、シュミットハンマーによるコンクリート
よびカタログ曲線ともにほぼ同様の強度推定値を示して
強度の判定について、
し、る.
要
, 2(
1
9
5
7
年)•
今回の試験は試験体の数も少なく,さらに軽量コンク
リートに対しては P形シュミットハンマーによる強度推
定式しか得られなかった.本試験終了後, L 形シュミッ
トハンマ{が入手できたので,今後は L形シュミットハ
ンマーによる軽量コンクリートの強度推定式についても
8
) 木村恵雄、シュミットハンマーによるコンクリート
強度の判定について、材料試験, Vo
1
.5,No. 38
(
昭3
1
).
9
) 明石外世樹、シュミットハンマーによるコンクリー
トの反的硬度話験について、立命館大学理工学究研
紹3
2
)
所紀要, 2 (
求める予定である.
1
0
) ZoldnersN.G.,“ C
a
l
i
b
r
a
t
i
o
n andUse巴f
参考文献
ImpactTestHammer" ,]
o
u
.
o
fA.C.I.,
1
) 実施コンクリート強度判定法委員会、シュミットハ
ンマーによる実施コンクリ,ートの圧縮強度判定法
昭3
3
)
(指針案)、材料試験, ~Vo 1. 7 , NO.59 (
2
) 坂静雄,松井敏夫、表面硬度法による実施コンクリ
.9,
ートの強度判定法、セメント技術年報, Vo1
(
昭3
0
)
Vol. 2
9,No.2
,Aug., 1
9
5
7
1
1
) G.W.Gr巴氏en巴
烏
,
NewMethodo
fEvalu抗
at
i
n
gHardened
Concrete" ,]
o
u
.o
fA.C.I
.
, v
o
l
.
2
6,No.3,
Nov.,1
9
5
4
1
2
) H. Pet巴rsenandU.W.S
t
o
l
l,“ Relation o
f
3
) 坂静雄,六車照,安井久三,
、シュミットハンマー
によるかた練りコンクリート強度判定、セメント技
術年報
立命館大学理工学研究所妃
V
o
l
.
1
5
.,(
昭 30)PP.
263-268.
4
) 近 藤 泰 夫 , 坂 静 雄 : コンクリート工学ハンドブッ
2
年7月,朝倉書活,
ク,昭 4
PP.382-385.
R巴bound-HammerTestR
e
s
u
l
t
st
oSonic
"
Modulus日 sCompressiveStrengthData,
H.R.B. V
o
l
. 34,1
9
5
5
1
3
) 佐治泰治、コンクリート無破壊試験法(その 3
)、
昭2
9
) ,コンクリー
建築学会研究報告, No.29, (
加藤善之助勢一
ト無破壊試験法(その的、建築学会研究報告,
No.39, (
昭3
1
)
1
4
) 日本建築学会:建築工事標準仕様書・同解説,
JASS5鉄筋コンクリート工事,昭 4
6
年4
月
,
P.565
1
8
3
1
6
) 大場民雄,山本武、シュミットハンマーにる実施コ
ンクリートの調査例ミセメント技術年報,
Vol
.1
4(
昭3
5
)PP.488-494.
1
7
) 坂静雄,明石外世樹(JSTM実施コンクリート強
度判定法委員会) 、シュミットハンマーの各個誤差
1
5
) 木村恵雄、シュミットハンマーによるコンクリート
強度判定
小池狭千朗ネ
tの2,30)問題、セメント技術年報,
Vol.10 (
昭3
1
) PP380-386.
およひ号較正法について、セメント技術年報,
Vo1
.
15 (
昭1
6
) PP.260-263.