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取扱説明書
pH メ ー タ
D-51
■ は じ めに
このたびはハンデ ィ pH メ ー タ D-51 を お買い上げいただ き ま し て ま こ と にあ り
が と う ご ざいます。
本器は片手で保持で き る コ ンパク ト ボデ ィ で、 かつ防水構造 ( 注 1) と な っ てい
ます。 表示には大型の LCD デ ィ ス プ レ イ を採用 し 、 簡単な操作で多彩な機能が
使え、 と く に、 測定現場での使用に便利です。
本器を正 し く お使いいただ く ために、 ご使用にな る前に こ の取扱説明書を よ く
お読み く だ さ い。
( 注 1): 本器の防水構造は、 日本工業規格 JIS C0920 「電気機械器具の防水
試験及び固形物の侵入に対する保護等級」 の IP-67 に準 じ ています。
防水構造を維持する ために取扱説明書に記載 さ れている内容に従 っ て ご使
用 く だ さ い。
なお、 水中でのご使用はで き ません。
IP-67 の規格
・ 粉塵が内部に侵入 し ない。
・ 水温 と 機器の温度差は 5 ℃以内で、 水深 1 m に 30 分水没
し て も 内部に水が侵入 し ない。
■ 保証 と 責任の範囲
保証期間内 ( お買上げ日よ り 1 年 ) に正常な使用状態において、万一故障 し た場
合には、 無償で交換ま たは修理を し ます。 ただ し 、 下記のよ う な場合には保証
期間内で も有償 と し ます。
・ 取扱説明書に記載 さ れている禁止事項によ る故障または損傷の場合
・ 取扱説明書に記載 さ れてい る使用環境以外での使用に よ る故障ま たは損傷の
場合
・ 弊社および弊社指定の販売店以外で修理 ・ 改造 ・ 分解等を し た場合
・ 使用中に生 じ たキズ、 汚れな どの外観上の変化の場合
・ 消耗品 ・ 付属品の交換および弊社指定以外の部品を使用 し た場合
本製品の故障に よ る損害、 デー タ の抹消に よ る損害、 その他本製品の使用に よ
り 生 じ た損害について、 弊社は一切その責任を負いかねますので、 ご了承 く だ
さ い。
■ 無断転載 ・ 複写複製についてのご注意
・ 本書の内容の一部あ る いは全部を無断で転載 し た り 複写す る こ と は固 く お断
り し ます。
・ 出荷に際 し て本書を含め万全を期 し てお り ますが、 万一ご不審な点や誤 り な
ど お気づ き の点があ り ま し た ら、 裏表紙に記載の カ ス タ マ ーサポー ト セ ン
タ ーへご連絡 く だ さ い。
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安全にお使いいただくために
■ 警告の種類 と 意味
安全にご使用いただ く ために、 装置には警告 ラ ベルに よ る 注
意喚起が さ れてい ます。 メ ッ セージ内容を、 ご理解の上、 安
全にお使い く だ さ い。
シ グナル ワー ド の意味は次の と お り です。
警告
(WARNING)
潜在的に危険な状況で回避 し ない場合に
は、 死亡も し く は、 重傷を負 う こ と にな り
う る こ と を意味 し ます。
注意
(CAUTION)
潜在的に危険な状況で回避 し ない場合には
軽い も し く は中程度の傷害を負 う こ と にな
り う るおそれがあ る こ と を意味 し ます。 ま
た、 安全でない行動に対する警告に も 使用
し ます。
■ 安全上の注意点
本計器を安全にお使い頂 く 為、 ま た機器の破損を防ぐ ための
注意点を下記に記載 し ます。
警告
・指定以外の AC アダプ タ は使用 し ないで く だ さ い。
発熱、 発火する な ど し て、 火災や事故の原因 と な り ます。
・分解や改造を行わないで く だ さ い。
発熱、 発火する な ど し て火災や事故の原因 と な り ます。
注意
・シ リ アル通信や AC アダプ タ を使用する際は、 水分のかか
る可能性のあ る場所では絶対に使用 し ないで く だ さ い。
火災、 感電、 故障の原因 と な り ます。
・電極の一部は、 ガ ラ ス製ですので、 破損 し ないよ う に取扱
いに注意 く だ さ い。
I
安全にお使いいただくために
● 表記の説明
警告
潜在的に危険な状況で回避 し ない場合には、 死亡 も し く は、
重傷を負 う こ と にな り う る こ と があ る こ と を意味 し ます。
注意
潜在的に危険な状況で回避 し な い場合には軽い も し く は中
程度の傷害 を 負 う こ と に な り う る おそれが あ る こ と を 意味
し ます。
ま た、 安全でない行動に対す る 警告に も 使用 し ます。
操作をす る 時に、 特に注意が必要な事項を示 し ます。
HINT!
参考 と な る 情報を示 し ます。
参照先を示 し ます。
II
安全にお使いいただくために
■ 取扱い上の注意点
● 使用上の注意
・落 と し た り 、 ぶつけた り の衝撃を与え ないで く だ さ い。
・計器を アル コ ール、 有機溶媒、 強酸、 強アルカ リ 等の溶液
に浸 さ ないで く だ さ い。 計器は、 ABS 樹脂、 ア ク リ ル樹脂
および各種ゴムを使 っ ています。
・計器を水中に落 と し た り 、 濡ら し た場合は、 やわ らかい布
で水分を拭き取っ て く だ さ い。 ヘアー ド ラ イ ヤーは使わな
いで く だ さ い。
・キーの操作は、 指で行っ て く だ さ い。 金属棒な どの硬い も
のを使わないで く だ さ い。
・電極 コ ネ ク タ が未接続の状態や、 AC アダプ タ やシ リ アル
通信接続時は、 計器内部に水が入ら ないよ う に注意 し て く
だ さ い。 防水構造 と な っ ていません。
・電極ケ ー ブルや イ ン タ ー フ ェ ー ス ケー ブ ル を はずす と
きは、 コ ネ ク タ 部を持っ てはず し て く だ さ い。 ケーブル部
分を引 っ張る と 故障の原因 と な り ます。
・電池パ ッ キ ン を はず し た り 、 ね じ っ た り し な い で く だ さ
い。
・電池ケース開封時には、 電池パ ッ キンに異物が付着 し てい
ない こ と を確認 し て く だ さ い。
・指定以外の電池は使わないで く だ さ い。 故障の原因 と な り
ます。
● 使用場所、 保管場所
・室温が常時 0 ~ 45 ℃の場所
・相対湿度が 80% 以下で、 結露を し ない場所
次のよ う な場所は避けて く だ さ い。
・ち り やほ こ り が多い と こ ろ
・強い振動のある と こ ろ
・直射日光のあた る と こ ろ
・腐食性のガスの発生する と こ ろ
・冷暖房器具の近 く
・風が直接あた る と こ ろ
III
安全にお使いいただくために
● 装置の移動 と 輸送について
計器 を 輸送す る 場合は、 納入時の梱包箱 を 使用 し て く だ さ
い。 指定外の梱包方法で輸送 さ れた場合は、 故障の原因 と な
り ます。
● 廃棄について
校正時に使用す る 標準液な どは、 中和 し て廃棄を行っ て く だ
さ い。
計器を廃棄す る 場合は、 産業廃棄物 と し て廃棄 く だ さ い。
IV
目 次
第1章
1.1
1.2
1.3
1.4
1.5
1.6
1.7
1.8
第2章
2.1
2.2
2.3
2.4
2.5
第3章
本器の概要 . . . . . . . . . . . . . .
1
開梱.............................................................................................. 1
機能について .......................................................................... 3
計器各部の名称 ..................................................................... 6
表示部の説明.......................................................................... 7
操作キーの説明 ..................................................................... 9
電極の接続............................................................................... 10
乾電池の装てん、 交換 ...................................................... 12
AC アダ プ タ の接続............................................................. 14
測定の し かた . . . . . . . . . . . .
電源の ON/ OFF .................................................
使用前に必要な設定 ...........................................................
測定モー ド について ...........................................................
測定項目の切 り 替え ...........................................................
pH 測定......................................................................................
各種の機能 . . . . . . . . . . . . . .
15
15
15
16
18
19
28
3.1
3.2
3.3
3.4
デー タ メ モ リ 機能 ................................................................
校正履歴表示..........................................................................
時計表示、 設定 .....................................................................
設定モー ド ...............................................................................
28
30
32
34
3.4.1
3.4.2
3.4.3
3.4.4
3.4.5
設定モー ド の入 り かた ..................................................
表示 と 内容 ....................................................................
pH 標準液設定 ..............................................................
温度補償機能設定 .........................................................
メ ン テナ ン ス モー ド .....................................................
34
35
36
39
40
第4章
4.1
手入れ と ト ラ ブル対策 . . . . .
49
pH 電極の手入れ .................................................................. 49
V
目 次
4.2
ト ラ ブル対策.......................................................................... 53
4.2.1 エ ラ ー メ ッ セージ一覧表 ..............................................
4.2.2 その他の ト ラ ブル対策 ..................................................
第5章
5.1
5.2
5.3
5.4
5.5
VI
参考資料 . . . . . . . . . . . . . . . .
53
59
65
pH 測定について ..................................................................
仕様..............................................................................................
初期設定について ................................................................
操作 フ ロー...............................................................................
補用品およびオプ シ ョ ン .................................................
66
71
72
73
74
5.5.1 補用品一覧 ....................................................................
5.5.2 オプ シ ョ ン ....................................................................
74
76
HORIBA
第 1 章 本器の概要
1.1 開梱
第1章
本器の概要
本器各部の名称、電極の接続の し かた、電池の交換方法、
使用上の注意な ど について説明 し てい ます。
1.1 開梱
D-51 のパ ッ ケージには、 次の も のが収納 さ れてい ます。
計器 (D-51 計器本体 )
単 3 アルカ リ 乾電池 LR6
スト ラップ
D-51
1台
2本
1本
1
第 1 章 本器の概要
1.1 開梱
ソ フ ト ケース
1個
取扱説明書
1冊
HINT!
測定をする には、 本パ ッ ケージの他に電極を準備する必要があ り
ます。
電極を購入 さ れる場合は、 「5.5 補用品およびオプ シ ョ ン」 P.74 を
ご参照 く だ さ い。
2
HORIBA
第 1 章 本器の概要
1.2 機能について
1.2 機能について
D-51 の機能について以下に示 し ます。
● 測定項目
必要な電極
標準液
測定項目
pH 測定
pH 電極
pH 標準液
温度
-
● 使え る機能
D-51 で使え る 機能について以下に示 し ます。
機能
機能の説明
記載
ページ
デー タ メ モ リ
測定値 と 温度のデー タ を メ モ リ する
(最大 300 点)
P. 28
pH 再現性点検
校正後、 校正値 と 測定値の差を表示
P. 25
pH 校正履歴表示 校正 し た年月日、 不斉電位 / 感度の表示
P. 30
時計
P. 32
画面および記録デー タ での時刻表示
オー ト パワーオ フ 約 30 分操作を し ない と 、 自動で電源を OFF に
する
P. 45
AC アダプ タ 接続 AC 電源での使用
P. 14
D-51
3
第 1 章 本器の概要
1.2 機能について
● 設定項目
設定項目
機能の説明
記載
ページ
pH 標準液の設定 自動校正用の標準液を国内仕様、 US 仕様、 カ ス P. 36
タ ム仕様から 選択
温度補償
サン プル温度を電極内蔵の温度セ ンサで検知す P. 39
る こ と によ る自動温度補償 (ATC) と 、 設定温度
によ る温度補償 (MTC) の切 り 替え選択
4
HORIBA
第 1 章 本器の概要
1.2 機能について
● メ ン テナン スの機能
機能
D-51
機能の説明
記載
ページ
LCD チ ェ ッ ク
全セグ メ ン ト を表示
( 欠けがないかチ ェ ッ ク )
P. 42
電池電圧チ ェ ッ ク
電池電圧を表示
P. 43
温度校正
温度測定値の校正
P. 44
オー ト パワーオ フ
オー ト パワーオ フ の設定 ON/ 解除 P. 45
デー タ メ モ リ 数
残 メ モ リ 数の表示
P. 46
メ モ リ デー タ
クリア
メ モ リ さ れたデー タ を削除
P. 47
設定値の初期化
各設定値を初期化
P. 48
5
第 1 章 本器の概要
1.3 計器各部の名称
1.3 計器各部の名称
D-51 は、 次に示す各部で構成 さ れてい ます。
表示部
キー部
スト ラップ
取付口
AC アダプ タ
電池ケース
温度 コ ネ ク タ
6
電極 コ ネ ク タ
HORIBA
第 1 章 本器の概要
1.4 表示部の説明
1.4 表示部の説明
表示項目 と その内容を示 し ます。
表示項目
入力 CH
測定項目
表示
内容
入力チ ャ ン ネル 1
pH 測定モー ド
エ ラ ー No.
エ ラ ー発生時
デー タ No.
デー タ No. 設定時
状態表示
-
-
-
エ ラ ー No.、 デー タ No. の数値表示
温度補償機能設定時、 自動温度補償の選択時
表示
デー タ メ モ リ 実行時、 点灯 (3 秒 )
メ モ リ デー タ 呼出 し 時
D-51
7
第 1 章 本器の概要
1.4 表示部の説明
表示項目
表示
内容
点灯 : 手動温度補償の と き
消灯 : 自動温度補償の と き
HOLD
点灯 : デー タ を ホール ド 中
点滅 : 測定、 校正の継続中
電極状態
pH 測定モー ド のみ
表示な し :正常
点滅 :洗浄が必要
点灯 :交換時期が近づいている
校正履歴
校正履歴表示
pH 電極の校正後、 校正履歴 と し て表示 し ま
す。
校正デー タ のない と き
pH 電極の校正が行われていない と き表示 し ま
す。
装置モー ド
測定モー ド を示す
校正モー ド を示す
8
HORIBA
第 1 章 本器の概要
1.5 操作キーの説明
1.5 操作キーの説明
操作キーの機能について示 し ます。
操作キー
MEAS キー
MODE キー
SET キー
CAL キー
機能
測定モー ド に戻る、 測定の開始
測定項目の切 り 替え
設定項目の切 り 替え
校正モー ド に入る、 校正の開始
UP キー
デー タ メ モ リ の実行、 数値の
ア ッ プキー
ENTER キー
設定の変更
DOWN キー
メ モ リ デー タ の呼び出 し 、 数値
のダウンキー
CAL DATA キー
ON/OFF キー
校正デー タ の呼び出 し
電源の ON/OFF
本器では、 誤動作防止のため 1
秒位押 し 続ける と 作動 し ます。
HINT!
本器にはオー ト パワーオ フ機能が初期設定 さ れています。
約 30 分間何も 操作を行わなければ自動的に電源を OFF に し ます。
D-51
9
第 1 章 本器の概要
1.6 電極の接続
1.6 電極の接続
計器 と 電極を次の手順に従っ て接続 し て く だ さ い。
・接続時、 コ ネ ク タ 部分に水をつけないで く だ さ い。
・汚れた手で コ ネ ク タ 部分を触ら ないで く だ さ い。
・電極 コ ネ ク タ は、 金属部分を持っ て回 し て く だ さ い。
電極の種類に よ る 計器への接続 コ ネ ク タ は次の と お り
です。
CH1 電極 コ ネ ク タ : pH 電極
温度 コ ネ ク タ : 温度極
● 電極 コ ネ ク タ
pH 電極
CH1
O リ ング
1.
計器本体の コ ネ ク タ 受け口のピ ン に合わせて電
極 コ ネ ク タ の溝を差 し 込みます ( ① )。
溝が ピ ン に合 っ て な い状態で無理に押 し 込 ま な い
で く だ さ い。
10
2.
電極 コ ネ ク タ を溝に従 っ て右に回 し なが ら 押 し
込みます ( ①② )。
3.
コ ネ ク タ カバーを コ ネ ク タ にかぶせます ( ③ )。
HORIBA
第 1 章 本器の概要
1.6 電極の接続
計器への装着時には、 ま っす ぐ に押 し 込むだけで回
転 さ せないで く だ さ い。
HINT!
コ ネ ク タ カバーを コ ネ ク タ にかぶせる こ と によ り 、 計器の防水が
保たれます。
● 温度 コ ネ ク タ
1.
計器本体のジ ャ ッ ク部に温度コ ネ ク タ を O リ ン
グが完全に見え な く な る と こ ろ ま で差 し 込んで
く だ さ い ( ④ )。
差 し 込みが不十分な場合、 計器の防水が保たれません。
HINT!
温度極を接続 し ていない場合や コ ネ ク タ への差 し 込みが不十分な
場合、 液温を 25 ℃ と し て温度補償 し ます。
D-51
11
第 1 章 本器の概要
1.7 乾電池の装てん、 交換
1.7 乾電池の装てん、 交換
出荷時には、 計器に乾電池を取 り 付けてい ません。 次の
手順で乾電池を取 り 付けて く だ さ い。
表示部に [ERR02] の表示が出た と き は、 乾電池の容量が
な く な っ て き てい ます。 早めに乾電池の交換を行っ て く
だ さ い。
使用乾電池 : 単 3 アルカ リ 電池 LR6
・乾電池の極性 (+ -) に注意 し て正 し く 入れて く だ さ い。
・電池をはずす と 時計デー タ が消え ます。 時計デー タ を
保持する には、 AC アダプ タ (別売 り ) を接続 し て電
池を交換 し て く だ さ い。
・電源を OFF に し た後、 乾電池を交換 し て く だ さ い。
記憶 さ れているデー タ は消え ません。
・電池カバーの開閉は、 水分が付かないよ う に注意 し て
く だ さ い。
・ゴ ムパ ッ キ ン がね じ れた状態や異物が付い て い る 場
合は、 計器の防水が保たれません。
HINT!
お買い上げ時に付属 し ている電池は動作確認用ですので、 寿命が
短い こ と があ り ます。
交換手順
1.
コ イ ン な ど を使 っ て電池 カ バーの ト メ ネ ジ を ゆ
るめます。
ト メ ネ ジ は電池 カ バーか ら はずれ な い よ う に な っ
てい ます。
12
2.
ト メ ネ ジ を引き 上げ、 電池 カ バー を ス ラ イ ド さ
せてはず し ます。
3.
4.
古い電池が入っ ている と きは、 取 り はず し ます。
5.
ゴムパ ッ キ ンがね じ れた り 、 異物が付着 し てい
ない こ と を確認 し ます。
新 し い電池の極性 (+ -) を確かめ、 計器に装てん
し ます。
HORIBA
第 1 章 本器の概要
1.7 乾電池の装てん、 交換
6.
電池 カ バーのツ メ 部を計器の溝部に入れて、 ト
メ ネジ を締めます。
ト メ ネジは、 コ イ ン等を使っ て指で回 ら な く な る ま
で、 締めつけて く だ さ い。
ゴ ムパ ッ キ ン がね じ れた状態や異物が付い て い る 状態
で電池カバーを閉めないで く だ さ い。 計器の防水が保た
れません。
電池寿命について
ア ル カ リ 乾電池での連続使用におけ る 電池寿命 を 下表
に示 し ます。 マ ン ガ ン乾電池の場合の寿命は下表の時間
の半分位です。
電池寿命
D-51
約 200 時間
13
第 1 章 本器の概要
1.8 AC アダプ タ の接続
1.8 AC アダプ タ の接続
計器を AC 電源で使 う と き は、 専用の AC ア ダプ タ (オ
プシ ョ ン) を使用 し て く だ さ い。
AC アダプ タ 接続口
AC アダプ タ 接続時は、 防水構造ではあ り ません。
計器内部に水が入 ら ないよ う に注意 し て く だ さ い。
14
HORIBA
第 2 章 測定の し かた
2.1 電源の ON/ OFF
第2章
測定の し かた
基本的な測定の方法を説明 し てい ます。
2.1 電源の ON/ OFF
電源の ON/OFF は、 ON/OFF キーで行い ます。 ON/OFF
キーは、 誤動作防止のため 1 秒位押 し つづけ る と 機能 し
ます。
2.2 使用前に必要な設定
内蔵の時計に よ り 、 校正日やデー タ メ モ リ の日を記録で
き ます。
計器を初めて使 う と き 、 時計の設定を し て く だ さ い。
「3.3 時計表示、 設定」 P.32
D-51
15
第 2 章 測定の し かた
2.3 測定モー ド について
2.3 測定モー ド について
すべての測定項目において、 瞬時値測定 と オー ト ホール
ド 測定がで き ます。
● 瞬時値測定
測定値を連続 し て表示す る 測定です。 電源を入れた と き
の初期状態、 オー ト ホール ド 測定の中断や解除 し た と き
は瞬時値測定 と な り ます。
点灯
16
HORIBA
第 2 章 測定の し かた
2.3 測定モー ド について
● オー ト ホール ド 測定
測定値が安定す る のを自動で判断 し て、 その と き の測定
値を ホール ド 表示す る 測定です。
瞬時値測定で瞬時値表示中に MEAS キーを押す と HOLD
表示が点滅 し ます。測定値が安定す る と HOLD 表示が点
灯 し 、 その と き の測定値を ホール ド し ます。
ホール ド 状態を解除す る と き 、あ る いは安定判断 (HOLD
点滅状態 ) を中断す る と き は、 MEAS キーを押 し て く だ
さ い。
点滅
点灯
安定判断の基準
D-51
pH 測定
: 10 秒間の電位変化が± 1 mV 以内
温度測定
: 10 秒間の温度変化が± 2 ℃以内
17
第 2 章 測定の し かた
2.4 測定項目の切 り 替え
2.4 測定項目の切 り 替え
MODE キーを押す と 測定項目が切 り 替わ り ます。
測定項目の最後に時計表示にな り ます。
更に MODE キーを押す と 最初の測定項目に戻 り ます。
18
HORIBA
第 2 章 測定の し かた
2.5 pH 測定
2.5 pH 測定
pH 測定の手順フ ロ ーを示 し ます。
● pH 測定操作フ ロー
「● 時計の設定」 P.33
「3.4.3 pH 標準液設定」 P.36
「● pH 再現性点検」 P.25
「● pH 校正履歴」 P.30
「3.4.4 温度補償機能設定」 P.39
「3.1 デー タ メ モ リ 機能」 P.28
D-51
19
第 2 章 測定の し かた
2.5 pH 測定
● 電極の準備
「電極取扱説明書」 を参照 し て電極を準備 し て く だ さ い。
pH( プ ラ ス チ ッ ク ボデ ィ ) 電極 : 9621-10D
pH( ガ ラ ス ボデ ィ ) 電極 : 9611-10D
pH( マ イ ク ロ ) 電極 : 9669-10D
pH( ス リ ーブ ) 電極 : 9677-10D
薬品注意
注意
電極の内部液は高濃度の塩化カ リ ウム
(3.33 mol/L KCl) を使用 し ています。
内部液が手や皮膚についた場合は直ち
に水洗い し て く だ さ い。 万一、 目に
入っ た場合はすみやかに大量の流水で
洗っ た後、 医師の処置を受けて く だ さ
い。
切 り 傷注意
注意
ガ ラ スの破片でけがを し ます。
電極の支持管および先端はガ ラ ス で出
来ています。 割ら ないよ う に注意 し て
く だ さ い。
● pH 測定モー ド にする
1.
ON/OFF キーを押 し ます。
pH 瞬時値の測定画面が表示 さ れます。
20
HORIBA
第 2 章 測定の し かた
2.5 pH 測定
● 標準液校正
簡易 pH 測定では 1 点校正 と し 、 よ り 正確な測定では、 2
点ま たは 3 点の校正を し て く だ さ い。
HINT!
校正は、 3 点ま でで き ます。
4 点めの校正をする と 「ERR06 校正点異常」 が表示 さ れます。
校正に使用す る 標準液は初期設定では、pH2 ・ pH4 ・ pH7 ・
pH9 ・ pH12 と な っ てい ます。
「3.4.3 pH 標準液設定」 P.36
一般的な pH7 と pH4 の標準液を使っ た 2 点校正の例を
説明 し ます。
校正操作
1.
pH 瞬時値測定モー ド で CAL キーを押 し ます。
校正モー ド にな り 、 CAL が点灯 し ます。
標準液設定に よ っ て
表示 さ れる内容が異
な り ます。
HINT!
オー ト ホール ド 校正中 (HOLD 表示点滅中や点灯時 ) は、モー ド の
切 り 替えはで き ません。
2.
D-51
電極を純水 ( イ オ ン交換水 ) で よ く 洗い、 ろ紙
かテ ィ ッ シ ュ ペーパでふき と り ます。
21
第 2 章 測定の し かた
2.5 pH 測定
3.
電極の内部液補充口を開き ます。
使用中、 補充口は開いた状態に し て く だ さ い。
開く
閉じ る
1 点目の校正
1.
電極をpH7の標準液の入っ た ビー カ に浸 し ます。
電極を 3 cm 以上サンプルに浸けて く だ さ い。
3 cm 以上
2.
CAL キーを押 し て校正を ス タ ー ト し ます。
測定値が表示 さ れ、 指示が安定す る ま で HOLD 表
示が点滅 し ます。
指示値が安定す る と HOLD 表示の点滅が止ま り 、
校正値がホール ド さ れます。
pH7 で校正 さ れた こ と を表わす
が現われます。
22
の校正履歴表示
HORIBA
第 2 章 測定の し かた
2.5 pH 測定
HINT!
校正を中止する と き :
HOLD 表示点滅中に CAL キーを押 し ます。
校正を確定する と き :
HOLD 表示点滅中に ENTER キーを押 し ます。
校正をや り なおす と き :
HOLD 表示点灯後に CAL キーを押 し ます。
2 点目の校正
1.
電極を純水 ( イ オ ン交換水 ) で よ く 洗い、 ろ紙
かテ ィ ッ シ ュ ペーパでふき と り ます。
2.
電極の先端を pH4 の標準液の入っ た ビー カ に浸
し ます。
3.
CAL キーを押 し て校正を ス タ ー ト し ます。
測定値が表示 さ れ、 指示が安定す る ま で HOLD 表
示が点滅 し ます。
指示値が安定す る と HOLD 表示の点滅が止ま り 、
校正値がホール ド さ れます。
pH4 で校正 さ れた こ と を表わす
が現われます。
D-51
の校正履歴表示
23
第 2 章 測定の し かた
2.5 pH 測定
4.
MEAS キーを押 し て pH 測定モー ド に戻 り ます。
校正モー ド で校正を続けている う ちは、 校正をや り 直す
と その標準液の校正だけが更新 さ れます。
し か し 、 一度測定モ ー ド に戻 っ てか ら 再び行 う 校正で
は、 計器の初期状態から 始めます。 そのため以前の校正
デー タ はすべて ク リ ア さ れます。
HINT!
上記例では、 pH7、 pH4 の順で説明 し ていますが、 校正する標準
液の順は任意です。
電極の状態
校正終了後に電極の状態を確認す る こ と がで き ます。
表示
,ERR
設定内容
良好な状態です。
電極感度は 93 ~ 100%
表示な し
点滅
点灯
電極感度が 90 ~ 93% に低下 し てい ます。
・標準液が正 し いか確認 し て く だ さ い。
・電極の洗浄を し て く だ さ い。
「● 電極の洗浄方法」 P.52
電極感度が 85 ~ 90% に低下 し てい ます。
「● ERR No.05 感度不良 (pH)」 P.56
ERR No.04 不斉電位不良です。
「● ERR No.04 不斉電位不良」 P.56
ERR No.05 感度不良です。
「● ERR No.05 感度不良 (pH)」 P.56
24
HORIBA
第 2 章 測定の し かた
2.5 pH 測定
● pH 再現性点検
校正の再現性を確認す る こ と がで き ます。
標準液設定が NIST、 USA で、 pH7 の校正を し てい る こ
と が条件です。
こ の操作は校正後の 1 回のみ有効です。
1.
校正終了後校正モー ド で、 電極を pH7 の標準液
に浸け ENTER キーを押 し ます。
校正値 と の差が表示 さ れます。
HINT!
0.05 pH 以内であれば、 測定精度上の問題あ り ません。
● 校正値の消去
以下の方法で校正値をすべて消去す る こ と がで き ます。
1.
2.
D-51
校正モー ド に し ます。
SET キーを押 し ながら CAL キーを押 し ます。
25
第 2 章 測定の し かた
2.5 pH 測定
● pH 測定
1.
電極を純水 ( イ オ ン交換水 ) で よ く 洗い、 ろ紙
かテ ィ ッ シ ュ ペーパでふき と り ます。
2.
電極の内部液補充口を開き ます。
使用中、 補充口は開いておいて く だ さ い。
開く
閉じ る
3.
電極をサン プルに浸 し ます。
電極を 3 cm 以上でサン プルに浸けて く だ さ い。
3 cm 以上
26
HORIBA
第 2 章 測定の し かた
2.5 pH 測定
4.
瞬時値測定画面にて MEAS キーを押 し ます。
指示値が安定す る ま で HOLD 表示が点滅 し ます。
指示値が安定す る と HOLD 表示の点滅が止ま り 、指示値
がホール ド さ れ測定完了です。
指示値の安定判断基準は 「 安定判断の基準」 P.17 を参
照 し て く だ さ い。
HINT!
瞬時値測定の と きやオー ト ホール ド 測定で測定値がホール ド し て
いる と き、 ▲キーを押す と デー タ の メ モ リ がで き ます。 「3.1 デー
タ メ モ リ 機能」 P.28
D-51
27
第 3 章 各種の機能
3.1 デー タ メ モ リ 機能
第3章
各種の機能
本器でで き る 各種の機能について説明 し てい ます。
3.1 デー タ メ モ リ 機能
測定デー タ を マ ニ ュ ア ル操作で メ モ リ す る こ と がで き
ます。
● マニ ュ アルデー タ メ モ リ
すべての測定項目において、 瞬時値測定中お よ びオー ト
ホール ド 測定で測定値がホール ド し てい る と き 、 ▲キー
を押す と デー タ が メ モ リ で き ます。
測定値 と 共に、 その と き の温度、 日付、 ホール ド 値 / 瞬
時値、 ATC/MTC、 校正ポ イ ン ト の情報を メ モ リ し ます。
画面にデー タ No. が表示 さ れた後、 瞬時値測定モー ド に
戻 り ます。 デー タ は最大 300 個 メ モ リ す る こ と がで き ま
す。 最大 メ モ リ 数を超え る と 、 ERR10 が表示 さ れ メ モ リ
で き ません。
HOLD 判別中、 および CAL モー ド ではデー タ メ モ リ は
で き ません。
28
HORIBA
第 3 章 各種の機能
3.1 デー タ メ モ リ 機能
● メ モ リ デー タ 呼び出 し
1.
測定モー ド で▼キー を押 し 、 測定デー タ を呼び
出 し ます。
メ モ リ デー タ がない と き は、 ▼キーを受け付け ません。
測定項目
デー タ メ モ リ No.
点灯 : マニ ュ アルデー タ メ モ リ
液温度
測定モー ド
: オー ト ホール ド 測定
な し : 瞬時値測定
校正ポ イ ン ト
▲▼キーでデー タ 番号を選択 し 、 メ モ リ さ れた
デー タ を呼び出 し ます。 最大番号 300 の次は 1 に
戻 り ます。
2.
MODE キーを押 し 、 日時表示に し ます。
▲▼キーでデー タ を切 り 替え ます。
デー タ 番号を表示中にエ ラ ーが発生 し て も、 エ ラ ー番号
は表示 さ れません。
D-51
29
第 3 章 各種の機能
3.2 校正履歴表示
3.2 校正履歴表示
最後に行っ た校正 と 再現性点検の情報を確認で き ます。
「● pH 再現性点検」 P.25
● pH 校正履歴
1.
pH 測定モー ド で、 CAL DATA キーを押 し ます。
最終校正日を表示 し ます。
校正年月日時刻
最新校正日
2.
最新点検日
CAL DATA キーを押すご と に最新校正日 と 最新
点検日を切 り 替え ます。
HINT!
最新点検日は、 再現性点検を行っ ていない と きは表示 し ません。
30
HORIBA
第 3 章 各種の機能
3.2 校正履歴表示
最新校正デー タ
1.
3 点校正時の例
最新校正日表示で▼キーを押 し ます。
不斉電位が表示 さ れます。
判定
感度
表示
7-9
感度表示 4-7
不斉電位表示
2.
▼キーを押 し て感度表示へ切 り 替え ます。
判定表示について
良好な と き
電極の洗浄が必要
電極の寿命が近づいてい る
不斉電位 : P. 66
pH 最新点検のデー タ
1.
最新点検日表示で▼キーを押 し ます。
再現性が表示 さ れます。
再現性表示
D-51
31
第 3 章 各種の機能
3.3 時計表示、 設定
3.3 時計表示、 設定
計器を初めて使 う と き や、 電池を交換 し た と き 、 時計の
設定が必要です。
● 時計表示
測定モー ド で MODE キーを押す と 、 時計表示にな り ま
す。
32
HORIBA
第 3 章 各種の機能
3.3 時計表示、 設定
● 時計の設定
1.
時計表示画面で、 CAL キーを押す と 、 時計の設
定画面が表示 さ れます。
2.
ENTER キーで年、 月、 日、 時、 分、 秒の切 り 替
え を し ます。 ▲▼キーで数値を設定 し ます。
秒の設定は、 "00" 秒に合わせます。 ENTER キーを押す
と 、 "00" 秒にな り ます。
3.
全項目設定後、 ENTER キーで更新 さ れます。
CAL キーを押す と 、 設定変更を し ないで時計表示
画面に戻 り ます。
4.
D-51
MODE キーで測定モー ド に戻 り ます。
33
第 3 章 各種の機能
3.4 設定モー ド
3.4 設定モー ド
設定モー ド の計器の設定に よ り 、 いろいろ な使いかたに
対応で き ます。
3.4.1 設定モー ド の入 り かた
1.
測定モー ド 中に SET キーを押 し ます。
画面の下部に設定モー ド 選択カー ソ ルが点灯 し 、
設定モー ド にな り ます。
34
2.
SET キーを押すご と に設定モー ド 選択カ ー ソル
が移動 し 、 設定モー ド の選択がで き ます。
3.
設定モー ド から測定モー ド に戻る と きは、MEAS
キーを押 し て く だ さ い。
HORIBA
第 3 章 各種の機能
3.4 設定モー ド
3.4.2 表示 と 内容
表示
名称
内容
pH Buffer pH 校正に使 う 標準液を
設定
設定する
記載
ページ
P.36
温度補償 温度補償の自動 / 手動を P.39
設定
設定する
メ ン テナ メ ン テナン スに関する
ンス
各種設定をする
D-51
P.40
35
第 3 章 各種の機能
3.4 設定モー ド
3.4.3 pH 標準液設定
本器は、 校正す る 標準液を国内仕様 (NIST)、 と US 仕
様 (USA)、 任意のカ ス タ マ イ ズ仕様 (CUST) の設定切
り 替えがで き ます。
校正標準液設定の初期値は、 国内仕様 (NIST) です。
国内仕様
(NIST)
国内仕様の標準液を使用す る と き
US 仕様
(USA)
ア メ リ カ仕様の標準液を使用す る と き
ボ ト ルマー ク
ボ ト ルマー ク
カ ス タ マ イ ズ仕様 ユーザが専用の標準液を使用す る と き
(CUST)
ボ ト ルマー ク
「● pH 標準液の種類」 P.67
pH7 標準液の校正値は、 国内仕様 と US 仕様では異な り
ます。
国内仕様 :pH6.86 (at 25 ℃)
US 仕様 :pH7.00 (at 25 ℃)
国内仕様の標準液を使っ て校正する と き、 校正標準液の
設定は国内仕様 (NIST) に し てお く こ と が必要です。
36
HORIBA
第 3 章 各種の機能
3.4 設定モー ド
標準液の設定変更
D-51
1.
pH 測定モー ド で SET キーを押 し て、 pH Buffer
設定モー ド を選択 し ます。
2.
ENTER キーを押 し 、 国内仕様 (NIST)、 US 仕
様 (USA)、 カ ス タ マ イ ズ仕様 (CUST) を切 り
替え ます。
3.
MEAS キーを押 し て、 測定モー ド に戻 り ます。
37
第 3 章 各種の機能
3.4 設定モー ド
カ ス タ マ イ ズ仕様 (CUST) での校正方法
1.
pH 測定モー ド で CAL キーを押 し て、 校正モー
ド を選択 し ます。
CAL が点灯 し ます。
2.
▲▼キーで校正に使 う 標準液の pH 値を設定 し
ます。
設定中、 CuSt が点滅 し てい ます。
3.
CAL キーを押 し て校正を ス タ ー ト し ます。
測定値が表示 さ れ、 指示が安定す る ま で HOLD 表
示が点滅 し ます。 指示が安定す る と HOLD の点滅
が止ま り 、 校正値がホール ド さ れます。
2 点め、 3 点めの校正も 、 1 点め と 同様の手順で行 っ て
く だ さ い。
38
HORIBA
第 3 章 各種の機能
3.4 設定モー ド
3.4.4 温度補償機能設定
1.
測定モー ド で SET キーを押 し て、 温度補償設定
モー ド を選択 し ます。
2.
ENTER キーを押 し 、 MTC / ATC の切 り 替え を
し ます。
ATC
MTC
ATC
自動温度補償 (電極の温度セ ンサで、 溶液の温度を自動
で検知 さ せ る と き )。
ATC 点灯
温度 コ ネ ク タ を接続 し てい る と き 、 現在の温度を自動で
表示 し ま す (接続 し ていない と き は、 25 ℃を表示 し ま
す)。
MTC
手動温度補償 (電極の温度セ ンサを使わないで、 溶液の
温度を手動で入力す る と き )。
MTC 点灯。
▲▼キーで温度を設定 し ます。
設定範囲 :0.0 ~ 100.0 ℃
D-51
39
第 3 章 各種の機能
3.4 設定モー ド
3.4.5 メ ン テナン ス モー ド
測定モー ド で SET キーを押 し て、 メ ン テナン ス モー ド を
選択 し ます。 [ 項目 No.00] LCD チ ェ ッ ク の画面が表示 さ
れます。
項目 No.
メ ン テナン ス
モー ド
40
HORIBA
第 3 章 各種の機能
3.4 設定モー ド
● メ ン テナン ス設定項目
メ ン テナン ス モー ド の項目は、 MODE キーで切 り 替え ます。
項目
No.
項目
内容
記載
ページ
00
LCD チ ェ ッ ク
01
電池電圧チ ェ ッ ク 電池の電圧を簡易チ ェ ッ ク で き ます。 P.43
P.44
温度校正
温度セ ンサの測定値を、 既知温度の
溶液に浸けて補正 し ます。
P.45
オー ト パワー
キーを触ら なかっ た と き に電源が切
オ フの設定
れる設定 ( オー ト パワーオ フ ) の
ON/OFF、 時間を設定 し ます。
02
03
LCD の全セグ メ ン ト の表示を確認で
き ます。
P.42
05
デー タ メ モ リ 数
06
メ モ リ デー タ のク メ モ リ デー タ をすべて削除 し ます。
リア
P.47
07
設定値の初期化
P.48
D-51
デー タ メ モ リ の残量表示
設定値を出荷時の初期値に し ます。
P.46
41
第 3 章 各種の機能
3.4 設定モー ド
● [ 項目 No.00] LCD チ ェ ッ ク
LCD の全セグ メ ン ト を表示 し ます。
1.
メ ン テナン スモー ド で MODE キーを押 し て項目
No.00 に し ます。
2.
ENTER キーを押 し ます。
LCD の全セグ メ ン ト が表示 さ れてい る こ と を確認
し ます。
項目 No.00
3.
MODE キーで [ 項目 No.01] 電池電圧チ ェ ッ ク に
進みます。
HINT!
メ ン テナン スモー ド の開き方
42
HORIBA
第 3 章 各種の機能
3.4 設定モー ド
● [ 項目 No.01] 電池電圧チ ェ ッ ク
電池の電圧を表示 し ます。
電池電圧
項目 No.01
電池電圧が約2.2 Vにな る と エ ラ ー メ ッ セージが出ます。
電池の電圧測定は、 電流の大き さ によ り 異な り 、 本モー
ド で表示 さ れる電圧は、 実際の電圧よ り やや低めにな り
ます。
1.
MODE キーで [項目No.02] 温度校正に進みます。
HINT!
メ ン テナン スモー ド の開き方
D-51
43
第 3 章 各種の機能
3.4 設定モー ド
● [ 項目 No.02] 温度校正
既知の温度にて、 温度計を校正す る と き に使用 し ます。
1.
電極を既知の温度の液に浸け、 ▲ ▼キー ( ア ッ
プダウンキー ) で温度を設定 し ます。
設定範囲 : 0.0 ~ 100.0 ℃
2.
CAL キーで校正を実行 し ます。
項目 No.02
電極内の温度セ ンサは、 無校正で約± 1 ℃の精度があ り
ますが、 それ以上の精度を必要 と する場合にご使用 く だ
さ い。
3.
MODE キーで [ 項目 No.03] オー ト パワーオ フの
設定に進みます。
HINT!
メ ン テナン スモー ド の開き方
44
HORIBA
第 3 章 各種の機能
3.4 設定モー ド
● [ 項目 No.03] オー ト パワーオ フ の設定
オー ト パ ワ ーオ フ機能の ON/OFF お よ び電源が切れ る ま
での時間を設定 し ます。
ON にす る と 、 設定時間以上キー操作がない場合自動的
に電源が切れます。
1.
ENTER キーを押 し て、オー ト パワーオ フ機能の
ON/OFF を設定 し ます。
ON では、 ▲ ▼キーでオー ト パ ワーオ フ の時間 ( 分
) を設定 し ます。
設定範囲 : 1 ~ 30 分
項目 No.03
2.
MODE キーで [ 項目 No.05] 残 り デー タ メ モ リ 数
に進みます。
HINT!
メ ン テナン スモー ド の開き方
D-51
45
第 3 章 各種の機能
3.4 設定モー ド
● [ 項目 No.05] 残 り デー タ メ モ リ 数
デー タ メ モ リ で き る 残 り 数を表示 し ます。
残メ モ リ数
項目 No.05
1.
MODE キーで [ 項目 No.06] メ モ リ デー タ の ク
リ アに進みます。
HINT!
メ ン テナン スモー ド の開き方
46
HORIBA
第 3 章 各種の機能
3.4 設定モー ド
● [ 項目 No.06] メ モ リ デー タ の ク リ ア
1.
ENTER キーで、記録 さ れているすべての メ モ リ
デー タ を ク リ ア し ます。
2.
MODE キーで [ 項目 No.07] 設定値の初期化に
進みます。
項目 No.06
HINT!
メ ン テナン スモー ド の開き方
D-51
47
第 3 章 各種の機能
3.4 設定モー ド
● [ 項目 No.07] 設定値の初期化
すべての設定値を初期状態に戻 し ます。 計器を購入 さ れ
た と き の設定値に戻す と き に使用 し ます。
1.
ENTER キーを押す と 、 設定値が初期化 さ れま
す。
項目 No.07
「5.3 初期設定について」 P.72
HINT!
メ ン テナン スモー ド の開き方
48
HORIBA
第 4 章 手入れ と ト ラ ブル対策
4.1 pH 電極の手入れ
第4章
手入れ と ト ラ ブル対策
本器に対す る 日常の手入れの方法 と エ ラ ー メ ッ セージ
について説明 し てい ます。
正確な測定を し た り 、 故障の発生を未然に防止す る ため
には、 日頃か ら の手入れが大切です。 と く に電極の手入
れを怠 る と 、 ト ラ ブルや信頼性の低い測定につなが り ま
す。 ま た、便利なエ ラ ー メ ッ セージ機能があ り ますので、
エ ラ ーが表示 さ れた場合は適切な対処を し て く だ さ い。
4.1 pH 電極の手入れ
以下の説明あ る いは 「電極取扱説明書」 を参照 し て電極
の手入れを行っ て く だ さ い。
切 り 傷注意
注意
ガ ラ スの破片で怪我を し ます。
電極の支持管および先端はガ ラ ス で出
来ています。 割ら ないよ う に注意 し て
く だ さ い。
以下は、 pH 電極 (9621-10D) の例を説明 し てい ます。
● 日常使用後の手入れ
測定後、 電極は純水 ( イ オン交換水 ) で よ く 洗い、 ろ紙
かテ ィ ッ シ ュ ペーパでふ き と っ た後、 キ ャ ッ プ を し て保
管 し て く だ さ い。
D-51
49
第 4 章 手入れ と ト ラ ブル対策
4.1 pH 電極の手入れ
● 長期間保存する と き
長期間電極を使用 し ない と き には、 次の手順で電極の手
入れ を し た う え で保存 し て く だ さ い。 ま た、 3 ヵ 月か ら
半年に一度以下の方法で比較内部液の交換 を 行 っ て く
だ さ い。
1.
2.
電極を計器から取 り はず し ます。
電極保護キ ャ ッ プ をはず し ます。
薬品注意
注意
3.
50
電極の内部液は高濃度の塩化カ リ ウム
(3.33 mol/L KCl) を使用 し ています。
内部液が手や皮膚についた場合は直ち
に水洗い し て く だ さ い。 万一、 目に
入っ た場合はすみやかに大量の流水で
洗っ た後、 医師の処置を受けて く だ さ
い。
内部液補充口を開け、 スポ イ ト を使 っ て内部液
を抜き と り ます。
HORIBA
第 4 章 手入れ と ト ラ ブル対策
4.1 pH 電極の手入れ
4.
新 し い内部液 (#300) を補充口近 く ま で注入 し
ます。
5.
電極の先端を純水 ( イ オ ン交換水 ) で よ く 洗い、
ろ紙かテ ィ ッ シ ュ ペーパーでふき と り ます。
6.
電極保護キ ャ ッ プ 内部が乾燥 し て い る と き に
は、電極保護キ ャ ッ プの内部を純水で洗浄 し 、よ
く 水を切 っ た後スポ ン ジが浸る程度に純水を補
充 し て く だ さ い。
電極保護キ ャ ッ プ内部が乾燥 し ている と 、 長時間使用 し
なかっ た と き に、 電極の応答が遅 く な っ た り 、 感度が低
く な っ た り する こ と があ り ます。
D-51
51
第 4 章 手入れ と ト ラ ブル対策
4.1 pH 電極の手入れ
● 電極の洗浄方法
電極先端の汚れがひど い と 応答が遅 く な っ た り 、 測定結
果に誤差を生 じ る 原因 と も な り ます。 純水では洗い落 と
せないほ ど電極が汚れてい る と き には、 その汚れの状態
に応 じ て、 次の方法で洗浄 し て く だ さ い。
一般の汚れ、 油分な どの汚れ
中性洗剤を含ませたガーゼな ど でふ き と っ て く だ さ い。
無機成分な どによ る汚れ
1 mol/L 程度の塩酸ま たは洗浄液 #220 ですすぎ洗い し て
く だ さ い。ただ し 、濃い酸に長い間浸けないで く だ さ い。
52
HORIBA
第 4 章 手入れ と ト ラ ブル対策
4.2 ト ラ ブル対策
4.2 ト ラ ブル対策
本器は、 操作 ミ スや ト ラ ブル発生を知 ら せ る ための簡易
なエ ラ ー メ ッ セージ機能があ り ます。 測定モー ド 中のエ
ラ ーや ト ラ ブルの発生は、 画面左上部に " エ ラ ーナ ン
バー " で表示 さ れます。
4.2.1 エ ラ ー メ ッ セージ一覧表
ERR No.
D-51
名称
内容
01
メ モ リ 異常
計器内部 メ モ リ に読み書きがで き な
い。
02
電池電圧低下
電池電圧が低下 し ている。
03
電極安定性不良 3 分以内に電位が安定 し ない。
04
不斉電位不良
電極の不斉電位が± 45 mV の範囲外。
05
感度不良
理論感度に対 し て、 105% 以上か
85% 以下。
06
校正点数異常
校正点数を超えてから の校正。
07
標準液判別不能 標準液の自動判別が不可能。
10
メ モ リ デー タ
オーバ
メ モ リ デー タ 数が メ モ リ 範囲を超え
た。
53
第 4 章 手入れ と ト ラ ブル対策
4.2 ト ラ ブル対策
● ERR No.01 メ モ リ 異常
定義
本体内部の メ モ リ に読み込み書 き 込みがで き ない
原因
対策
電源投入時の ノ
イ ズ等によ り 正
し く 立ち上が ら
ない
電池を抜き、 AC アダプ タ を抜いて
から ON/OFF キーを約 10 秒間押 し
て く だ さ い。
内部 IC の不良
最寄 り の販売店に修理を依頼 し て
く だ さ い。
● ERR No.02 電池電圧低下
定義
電池電圧が不足 し てい る
原因
対策
電池の電圧が低 乾電池を交換 し て く だ さ い。
下 し ている
( 電池電圧 2.2 V
以下 )
ERR No.02 点灯時、 測定値の保証はで き ません。
54
HORIBA
第 4 章 手入れ と ト ラ ブル対策
4.2 ト ラ ブル対策
● ERR No.03 電極安定性不良
定義
約 3 分以内に電位が安定 し ない場合
原因
対策
サン プルの影響
HOLD が点滅あるいは点灯表示中
( サン プルが純水 に再び MEAS キーを押 し て、 瞬時
等の低導電率で
値測定にて測定 し て く だ さ い。
あ っ た り 、 pH 濃
度や温度が変化 し
ている )
電極が汚れている 電極を洗浄 し て く だ さ い。
電極が割れている 電極を交換 し て く だ さ い。
電極の応答ガ ラ ス 純水に一昼夜ほど浸けてから測定
膜が長時間乾燥状 し て く だ さ い。
態であ っ た。
サン プルの温度が サン プルの温度が安定 し てから 測
変化 し ている
定 し て く だ さ い。
D-51
55
第 4 章 手入れ と ト ラ ブル対策
4.2 ト ラ ブル対策
● ERR No.04 不斉電位不良
定義
電極の不斉電位が± 45 mV の範囲外にな っ た場合
原因
対策
電極が汚れている 電極を洗浄 し て く だ さ い。
電極が割れている 電極を交換 し て く だ さ い。
比較電極内部液の 比較電極内部液を交換 し て く だ さ
濃度が変化 し てい い。
る
正 し く 電極が接続 正 し く 接続 し て く だ さ い。
さ れていない
比較液絡部ま で標 電極の先から 3 cm 以上浸けて く だ
準液が浸 っ ていな さ い。
い
標準液の不良
新 し い標準液を使用 し て く だ さ い。
● ERR No.05 感度不良 (pH)
定義
理論感度に対 し て、 105% 以上 も し く は 85% 以下の場合
原因
対策
電極が汚れている 電極を洗浄 し て く だ さ い。
電極が割れている 電極を交換 し て く だ さ い。
正 し く 校正がで き 校正をや り なお し て く だ さ い。
ていない
標準液の不良
標準液を再調製 し て く だ さ い。
電極が正 し く 接続 正 し く 接続 し て く だ さ い。
さ れていない
比較液絡部ま で標 電極の先から 3 cm 以上浸 し て く だ
準液が浸 っ ていな さ い。
い
56
HORIBA
第 4 章 手入れ と ト ラ ブル対策
4.2 ト ラ ブル対策
● ERR No.06 校正点数異常
定義
4 点目のを校正を実行 し よ う と し た。
原因
4 点目のを校正
行っ た。
対策
校正を 3 点校正ま で と し て く だ さ
い。
エ ラ ー表示は測定モー ド にする と
解除 さ れます。
HINT!
3 点めま での校正デー タ には影響あ り ません。
「● 標準液校正」 P.21 を ご参照 く だ さ い。
● ERR No.07 標準液の判別不良
定義
標準液自動判別において、 判別不可能の場合
下記対策後、 校正をや り なお し て く だ さ い。
原因
標準液の不良
対策
標準液を再調製 し て く だ さ い。
標準液の設定不良 NIST,US 規格の設定 と 、 校正に使
用 し ている校正液の種類 と を確認
し 、 合わせて く だ さ い。
応答膜が乾燥あ る 応答膜を洗浄後、 純水に一昼夜浸
いは汚れている
けてか ら測定 し て く だ さ い。
比較内部液が不良 新 し い比較内部液に交換 し て く だ
あ るいは汚れてい さ い。
る
応答膜が割れてい 電極を交換 し て く だ さ い。
る あるいは劣化 し
ている
D-51
57
第 4 章 手入れ と ト ラ ブル対策
4.2 ト ラ ブル対策
● ERR No.10 メ モ リ デー タ オーバ
定義
メ モ リ デー タ 数が メ モ リ 範囲を超え た
58
原因
対策
メ モ リ 数オーバ
デー タ 内容を確認 し 、 メ モ リ さ れ
ているデー タ を削除 し て く だ さ い。
HORIBA
第 4 章 手入れ と ト ラ ブル対策
4.2 ト ラ ブル対策
4.2.2 その他の ト ラ ブル対策
エ ラ ーナ ン バーでは表示 さ れな い さ ま ざ ま な症状に対
す る 対策を説明 し ます。
● 電源を入れて も何 も 表示 し ない
原因
対策
電池が入っ てい
ない
電池を入れて く だ さ い。
電池のプ ラ ス、
マ イ ナスが逆に
な っ ている
電池のプ ラ ス、 マ イ ナス を正 し く
入れ直 し て く だ さ い。
電池の電圧が低
下 し ている
新 し い乾電池に交換 し て く だ さ い。
AC アダプ タ を接続 し て く だ さ い。
● 指示がふら つ く
電極に要因がある場合
原因
D-51
対策
応答膜が乾燥あ
るいは汚れてい
る
応答膜を洗浄 し て く だ さ い。
応答膜が割れて
いるあるいは劣
化 し ている
電極を交換 し て く だ さ い。
電極に気泡が付
いている
電極を振っ て気泡を除去 し て く だ
さ い。
比較内部液が少
ない
電極取扱説明書に記載 さ れている
新 し い比較内部液を補充 し て く だ
さ い。
比較内部液が間
違っ ている
正 し い比較内部液を使用 し て く だ
さ い。
59
第 4 章 手入れ と ト ラ ブル対策
4.2 ト ラ ブル対策
本体に要因がある場合
原因
対策
近 く にモー タ な
ど外部誘導を引
き起 こ す も のが
ある
誘導の影響を受けない場所で測定
し て く だ さ い。
電極が正 し く 接
続 さ れていない
電極を正 し く 接続 し て く だ さ い。
AC 電源で動かす機器は、 接地 し て
く だ さ い。
サン プルに要因がある場合
原因
対策
液絡部がサン プ
ルに浸っ ていな
い
電極を液絡部ま でサン プルに浸け
て く だ さ い。
サン プルの影響
安定 し た標準液を測定 し て判断 し
て く だ さ い。
● 応答が遅い
原因
60
対策
サン プル影響
サン プルの性質に よ っ ては応答が
遅 く な る場合があ り ます。
応答膜が乾燥あ
るいは汚れてい
る
応答膜を洗浄 し て く だ さ い。
応答膜が割れて
いるあるいは劣
化 し ている
電極を交換 し て く だ さ い。
比較内部液が不
良
電極取扱説明書に記載 さ れている
新 し い比較内部液に交換 し て く だ
さ い。
HORIBA
第 4 章 手入れ と ト ラ ブル対策
4.2 ト ラ ブル対策
● 指示が変化 し ない / ま っ た く 応答 し ない
原因
D-51
対策
シ ス テムがロ ッ
ク し ている
乾電池をはず し て電源を切っ て く
だ さ い。
電極 コ ネ ク タ が
正 し く 接続 さ れ
ていない
電極 コ ネ ク タ を正 し く 接続 し て く
だ さ い。
計器の不良
最寄 り の販売店ま で、 お問い合わ
せ く ださい
61
第 4 章 手入れ と ト ラ ブル対策
4.2 ト ラ ブル対策
● 測定値が点滅する
pH 値が測定範囲外であ る 。 (pH 表示の時 )
測定範囲 :pH 0.00 ~ pH 14.00
原因
対策
サン プルが不適
当
測定範囲内のサン プルに し て く だ
さ い。
液絡部がサン プ
ルに浸っ ていな
い
電極の先から 3 cm 以上浸けて く だ
さ い。
電極ケーブルが
断線 し ている
電極を交換 し て く だ さ い。
計器の不良
下記の要領で確認 し て く だ さ い。
校正を し ていな
いか、 誤っ た校
正を し ている
正 し く 校正をや り 直 し て く だ さ い。
確認要領
電極 コ ネ ク タ の中芯ピ ン と 金属部を短絡 し ます。 こ の時
" 測定値の点滅 " がな く なれば、 計器本体は正常です。
62
HORIBA
第 4 章 手入れ と ト ラ ブル対策
4.2 ト ラ ブル対策
● 温度表示が点滅する
温度表示が 25 ℃か ら 変化 し ない
温度測定値が範囲外であ る 。
表示範囲 :-10 ~ 100.0 ℃
原因
D-51
対策
サン プルの温度
が測定範囲外
サン プルの温度を確認 し 、 測定範
囲内の温度に し て く だ さ い。
電極内のサー ミ
ス タ が断線また
は短絡 し ている
温度セ ンサの コ ネ ク タ の抵抗を測
定 し 、 室温で 50 kΩ 以上あれば、
電極を交換 し て く だ さ い。
温度 コ ネ ク タ の
接続不良
温度 コ ネ ク タ を O リ ングが隠れる
と こ ろ ま で し っか り 差 し 込んで く
だ さ い。
計器の不良
「● [ 項目 No.02] 温度校正」 P.44
にて温度 コ ネ ク タ の有無に拘ら ず、
" マ イ ナス " 表示 と な るか、 確認 く
だ さ い。
温度表示の校正
(P.44 ) での設
定不良
「● [ 項目 No.07] 設定値の初期
化」 P.48 を し て く だ さ い。
63
第 4 章 手入れ と ト ラ ブル対策
4.2 ト ラ ブル対策
● 再現性がない
64
原因
対策
サン プルの影響
サン プルの pH 等が経時変化する場
合、 再現性が悪 く な り ます。
応答膜が乾燥あ
るいは汚れてい
る
応答膜を洗浄 し て く だ さ い。
比較内部液が不
足あ るいは汚れ
ている
新 し い比較内部液に交換 し て く だ
さ い。
応答膜が割れて
いるあるいは劣
化 し ている
電極を交換 し て く だ さ い。
HORIBA
第 5 章 参考資料
第5章
参考資料
測定の原理な ど 本器の機能に関 し て さ ら に詳 し く お知
り にな り たい方のための情報を ま と めてい ま す。 ま た、
補用品 と オプ シ ョ ン につい て の紹介 も し て い ま すので
資料 と し て ご利用 く だ さ い。
D-51
65
第 5 章 参考資料
5.1 pH 測定について
5.1 pH 測定について
● pH 測定 と 温度
pH を正確に測定するとき、溶液の温度は重要なパラメータです。
測定時に発生する誤差要因として、液間電位、不斉電位、内部液
の pH 濃度等があげられますが、これらはすべてサンプルの温度に
より変化する要因を持っています。これらの誤差要因を少なくす
るためには校正時のpH標準液の温度をサンプルの温度と同一にす
ることが最もよい方法です。
詳細は、"JIS Z 8802 pH 測定法 " を参照ください。
● 液間電位差
液間電位差とは、液絡部に発生する電位差で、溶液の種類、温度、
液絡部の構造によって電位差の大きさは異なります。
組成の違う溶液が接触したとき、液の接触面でイオンの拡散が起
こり、イオンはそれぞれ大きさなどが違いますので、拡散の移動
速度に差が発生します。
そこで拡散の進行によって両液の接触面に電荷の分離が起こり、
電位差が生じると考えられています。この電位差は、移動速度の
速いイオンを減速し、遅いものを加速するように働きますので、
最終的には溶液の接触面で、陽イオン、陰イオンの移動速度を等
しくした状態でつりあいます。このつりあった状態で、両液の接
触面での電位差を液間電位差といいます。液間電位差が大きいと
測定値が著しく不正確になります。
● 不斉電位差 ( 非対象電位差 )
ガラス電極には内部電極があり pH 7 の内部液に浸っています。い
ま、電極を pH 7 の液に浸したとき、電極膜の内側も外側も pH
7 となるため電位差は 0 になるはずですが、実際にはある電位差
が発生します。
この電位差を不斉電位差といいます。不斉電位差はガラス加工を
したときのひずみや形状、ガラス組成によって、その大きさが異
なります。また内部液の汚れやガラス膜の状態の変化によっても
発生します。その他電極膜が乾燥すると不斉電位差が大きくなり
誤差を生じます。
66
HORIBA
第 5 章 参考資料
5.1 pH 測定について
● 温度補償
ガラス電極に発生する起電力は、溶液の温度によって変化します。
温度補償とは、この温度による起電力の変化を補償するものです。
溶液の温度による pH 値の変化を補償するものではありません。で
すから、pH を測定する場合、たとえ自動温度補償方式の pH 計を
用いても、pH 値と共に必ずそのときの溶液の温度を記録しておか
ないと、その測定結果がまったく意味のないものとなってしまう
ことがあります。
● pH 標準液の種類
pH 測定を行うには、標準液による校正が必要です。標準液として
は、"JIS Z 8802 pH 測定方法 " で 5 種類の標準液が定められてい
ますが、通常の測定では pH4、7、9 の 3 種類の標準液で十分精度
よく校正ができます。
標準液に関しては" JIS Z 8802 pH測定方法"を参照してください。
・pH2 標準液( し ゅ う 酸塩)
0.05 mol/L 四 し ゅ う 酸カ リ ウム水溶液
・pH4 標準液( フ タ ル酸塩 )
0.05 mol/L フ タ ル酸水素カ リ ウム水溶液
・pH7 標準液 ( 中性 り ん酸塩 )
0.025 mol/L リ ン酸二水素カ リ ウム水溶液
0.025 mol/L リ ン酸水素二ナ ト リ ウム水溶液
・pH9 標準液 ( ほ う 酸塩 )
0.01 mol/L 四ホウ酸ナ ト リ ウム ( ホウ砂 ) 水溶液
・pH12 標準液
飽和水酸化カルシウム水溶液
D-51
67
第 5 章 参考資料
5.1 pH 測定について
pH 標準液の各温度によ る pH 値 (国内仕様 (NIST))
pH12 標準液
温度 pH2 標準液 pH4 標準液 pH7 標準液 pH9 標準液 飽和水酸化
カルシウム
( ℃ ) し ゅ う 酸塩 フ タ ル酸塩 中性 り ん酸塩 ほ う 酸塩
水溶液
0
1.666
4.003
6.984
9.464
13.423
5
1.668
3.999
6.951
9.395
13.207
10
1.670
3.998
6.923
9.332
13.003
15
1.672
3.999
6.900
9.276
12.810
20
1.675
4.002
6.881
9.225
12.627
25
1.679
4.008
6.865
9.180
12.454
30
1.683
4.015
6.853
9.139
12.289
35
1.688
4.024
6.844
9.102
12.133
38
1.691
4.030
6.840
9.081
12.043
40
1.694
4.035
6.838
9.068
11.984
45
1.700
4.047
6.834
9.038
11.841
HINT!
標準液の USA 設定 と 上記 NIST 設定 と の相違点は、pH7 標準液の
値が異な る こ と 、および pH9 標準液の代 り に pH10 標準液 と な り
ます ( 次表参照)。
68
HORIBA
第 5 章 参考資料
5.1 pH 測定について
US 仕様 pH7,pH10 標準液
温度
pH7 標準液
( ℃ ) 中性 り ん酸塩
pH10 標準液
ほ う 酸塩
0
7.119
10.318
5
7.086
10.245
10
7.058
10.178
15
7.035
10.117
20
7.015
10.061
25
7.000
10.011
30
6.988
9.965
35
6.979
9.925
40
6.973
9.888
45
6.969
9.856
校正はネルン ス ト 式によ り 、 上記値にて行っ ています。
D-51
69
第 5 章 参考資料
5.1 pH 測定について
● 標準液の使い方
標準液は、 未知の溶液の pH 値を測定す る 前の pH 計の
目盛校正をす る と き に使い ます。 サンプルの条件に よ っ
て、 pH4、 7、 9 の標準液を使い分けて く だ さ い。
pH の概略値を知 り たい場合 (1 点校正 )
pH7 標準液ま たは、サンプルの pH 値に近い標準液を使用
サン プルが酸性かアルカ リ 性かわかっ ている場合
(2 点校正 )
酸性の場合pH4、 7 標準液を使用
アルカ リ 性の場合pH7、 9 標準液を使用
サン プルの pH が未知の場合 (3 点校正 )
pH4、 7、 9 標準液を使用
その他
サンプルの pH に応 じ て、 pH2、 4、 7、 9、 12 の任意の
標準液を用いた 2 点あ る いは 3 点校正を し て測定す る こ
と も で き ます。
70
HORIBA
第 5 章 参考資料
5.2 仕様
5.2 仕様
● 測定項目
測定
対象
項目
内容
測定方式 ガ ラ ス電極法
表示範囲 pH -2.00 ~ 16.00
pH
測定範囲 pH 0.00 ~ 14.00
分解能
0.01 pH
再現性
± 0.01 pH ± 1digit
測定方式 サー ミ ス タ 法
温度
測定範囲 0.0 ~ 100.0 ℃
分解能
0.1 ℃
再現性
± 0.1 ℃ ± 1digit
● 共通項目
デー タ 記憶数 最大 300
電源
単 3 形乾電池 LR6
オー ト パワーオ フ 機能付
使用周囲温度 0 ~ 45 ℃
D-51
外形寸法
170(H) × 80(W) × 40(D) mm
本体質量
( 電池含 )
300 g
71
第 5 章 参考資料
5.3 初期設定について
5.3 初期設定について
項目
共通
内容
温度補償
初期値
自動温度補償
マニ ュ アル温度補償値 25 ℃
pH
72
オー ト パワー OFF
約 30 分 (ON)
校正標準液
国内仕様
(NIST)
校正前初期値
不斉電位 : 0 mV
感度 : 100 %
HORIBA
第 5 章 参考資料
5.4 操作フ ロー
5.4 操作フ ロー
計器の操作について整理 し てい ます。
D-51
73
第 5 章 参考資料
5.5 補用品およびオプ シ ョ ン
5.5 補用品およびオプ シ ョ ン
本計器 を 使 う う え で必要な消耗品やオプ シ ョ ン を 紹介
し てい ます。
補用品 ・ 消耗品 ・ オプシ ョ ンは特約店にて用意 し てお り
ます。 部品名 と 形式、 補用品番号にて ご注文 く だ さ い。
5.5.1 補用品一覧
● pH 電極 (温度セ ンサ内蔵型)
部品名
型式
防水プ ラ スチ ッ ク 9621-10D
ボデ ィ 形電極
防水厚膜ガ ラ ス形 9611-10D
電極
9677-10D
防水高粘度
サン プル用電極
9669-10D
防水微量
サン プル用電極
補用品番号
備考
9096001700 没水測定対応
9096001800 強度ア ッ プ応答ガ ラ ス使用
9096002000 可動ス リ ーブ
強度ア ッ プ応答ガ ラ ス使用
9096001900 微量サン プル測定対応
先端形状 ; φ3、 55 mm
● pH 電極 (温度セ ンサ非内蔵型)
部品名
汎用
極細試験管用
74
型式
補用品番号
備考
6066-10C 9003013400 ガ ラ スボデ ィ 電極
6069-10C 9003013500 NMR 管用
先端形状 ; φ3、 180 mm
HORIBA
第 5 章 参考資料
5.5 補用品およびオプ シ ョ ン
● pH 標準液
部品名
型式
補用品番号
備考
pH2 標準液
100-2
pH4 標準液
100-4
9003001500 500 mL
9003001600 精度 : ± 0.02 pH
pH7 標準液
100-7
9003001700
pH9 標準液
100-9
9003001800
pH10 標準液
100-10
9003001900
型式
補用品番号
部品名
pH4 標準液粉末 150-4
備考
pH7 標準液粉末 150-7
9003002700 500 mL 用× 10 袋
9003002800 精度 : ± 0.05pH
pH9 標準液粉末 150-9
9003002900
● 比較電極内部液
部品名
比較電極内部液
型式
300
補用品番号
備考
9003003200 3.33 mol/L KCl 250 mL
● 洗浄液
部品名
電極洗浄液
D-51
型式
220
補用品番号
備考
9096002500 pH,ORP, イ オ ン電極用
75
第 5 章 参考資料
5.5 補用品およびオプ シ ョ ン
5.5.2 オプ シ ョ ン
部品名称
AC アダプ タ
計器用
AC アダプ タ
ケーブル (国内用)
部品番号
備考
9096003100 AC アダプ タ を
購入 さ れる と き
は、 ケーブルを
9096003200 あわせて購入 し
て く だ さ い。
ソ フ ト ケース
9096005100
スト ラップ
9096005200 計器用
電極ス タ ン ド
9096002700
ス タ ン ド アーム
9096002800
X-51 デジ タ ルチ ェ ッ カ
-
76
pH, mV, ION,
DO 用
HORIBA
製品に関する技術的なお問い合わせ、 ご相談は下記へ
お願いいた し ます。
株式会社 堀場製作所 カ ス タ マーサポー ト セ ン タ ー
フ リ ーダ イヤル
0120-37-6045
サービ スに関するお問い合わせは、 最寄 り のサービ ス
ス テーシ ョ ンへご連絡 く だ さ い
発行 : 第 5 版 2003 年 11 月
CODE : I1001376000D
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