Download (12) 特許協力条約に基づいて公開 された国際出願 (19

に
O
A
(12) 特 許 協 力 条 約 に 基 づ い て 公 開 され た 国 際 出 願
(19) 世 界 知 的 所 有 権 機 関
国際事 務局
(43) 国 際 公 開 曰
2012 年 2 月
日（
09.02.2012)
(51)
岡 山
Masakiyo)
[JP/JP];
T 7008558
県岡 山巿 鹿 田町二 丁 目 5 番 1 号
国立大学法
人岡 山大学 大学 院
医歯薬学 総合研 究科 き
南浩（
Okayama
(JP). 許
HUH
Nam ho) [KR/JP];
T
岡 山県岡山巿鹿 田町二丁 目 5 番 1 号
7008558
国立大学法 人岡 山大学 大学 院
医歯 薬学 総合
研 究 科 内 Okayama (JP).
国際特 許分 類 ：
(SAKAGUCHI,
G01N
33/50
(2006.01)
A61P
29/00
(2006.01)
A61K
36/23
(2006.01)
A61P
35/00
(2
A61K
36/28
(2006.01)
G01N
33/15
(2006.01)
A61K
36/53
(2006.01)
G01N
33/53
(2006.01)
4 /
(2006.01)
6
(21)
国際 出願 番 号 ：
(22)
国 際 出願 日：
(25)
国際 出願 の 言 語 ：
日本 語
(26)
国際公 開の言語 ：
日本 語
(30)
優 先権 デー タ：
寺願 2010-174038
(71)
PCT/JP20
年
201 1
2010
年
8
月
1
2
月
28
1 1/05 1807
曰 （28.01 .201
曰 （02.08.2010)
(74)
代 理 人 ：青 木
篤 ，外 （
〒
AOKI,
Atsushi
et al.);
東京都 港 区虎 ノ門三丁 目 5 番 1 号
虎
1058423
ノ 門 3 7 森 ビル 青 和 特 許 法 律 事 務 所 Tokyo (JP).
(81)
指定国 （
表 示 の な い 限 り、 全 て の 種 類 の 国 内 保
護 が 可 肯 ) : AE, AG, AL, AM, AO, AT, AU, AZ, BA,
1)
BB,
JP
出願 人 （
米 国 を 除 く全 て の 指 定 国 に つ い て ) ：株
式 会 社 -資 生 堂 (SHISEffiO
COMPANY,
LTD.)
〒 1048010 東 京 都 中 央 区 銀 座 7 丁 目 5 番
[JP/JP];
5 号 Tokyo (JP).
発 明 者 ；お よ び
(75) 発 明 者 / 出 願 人 （
米 国 に つ い て の み )：日 比 野
利
彦 (HIBINO,
〒 2368643 神 奈 川 県
Toshihiko)
[JP/JP];
横 浜 巿 金 沢 区福 浦 2 — 1 2 株 式会社 資
生堂
リサ ー チ セ ン タ 一 （
金 沢 八 景 ） 内 Kana律 子 (EHAMA,
〒
gawa (JP). 江 浜
Ritsuko)
[JP/JP];
神奈 川 県横 浜 巿都 筑 区早 渕 2
2 — 1
2248558
株 式会社 資生堂
リ サ ー チ セ ン タ 一 （新 横
浜 ) 内 Kanagawa
晃（
(JP). 本 山
MOTOYAMA,
〒 224855
Akira)
[JP/JP];
8 神奈 川 県横 浜 巿 都 筑 区
早渕 2 — 2 — 1
株式会社資生堂
リサ ー チ
セ ンタ一 （
新 横 浜 ） 内 Kanapwa
章
(JP). 山 田
子 (YAMADA,
〒 2368643
神奈川県
Shoko)
[JP/JP];
横 浜 巿 金 沢 区福 浦 2 — 1 2 株 式会社 資
生堂
リサ ー チ セ ン タ 一 （
金 沢 八 景 ） 内 Kana山 本
真 実 （
gawa
JP ) .
YAMAMOTO,
Mami)
〒 2368643 神 奈 川 県 横 浜 巿 金 沢 区 福 浦 2
[JP/JP];
2 株式会社資生堂
リサ ー チ セ ン
ター （
金 沢 八 景 ） 内 Kanagawa (JP). 阪 ロ 政 清
(54)
(84)
BH,
BR,
CZ,
GB,
GD,
GE, GH,
KE,
KG,
KM,
LT,
LU,
MY,
(72)
<
BG,
CR, CU,
MZ,
LY,
DE,
BW,
DK,
GM,
KN,
RS, RU,
ME,
NI,
NO,
SY,
TH,
TJ, TM,
VN,
ZA,
ZM,
SC, SD,
TN,
TR,
CA,
DZ,
HN,
KR,
MD,
NG,
PT, RO,
BZ,
DO,
GT,
KP,
MA,
NA,
BY,
DM,
CH,
HR,
KZ,
HU,
LA,
MG,
TZ,
CN,
UA,
IL,
LK,
MN,
OM,
SE, SG, SK,
TT,
ID,
LC,
MK,
NZ,
CL,
CO,
EC, EE, EG, ES, FI,
IN,
LR,
MW,
IS,
LS,
MX,
PE,
PG,
PH,
SL,
SM,
ST, SV,
UG,
US, UZ,
PL,
VC,
ZW.
指定国 （
表 示 の な い 限 り、 全 て の 種 類 の 広 域 保
護 が 可 肯^: ARIPO (BW, GH, GM, KE, LR, LS, MW,
ユー ラシア
MZ, NA, SD, SL, SZ, TZ, UG, ZM, ZW),
ョ一 ロ ッパ
(AM, AZ, BY, KG, KZ, MD, RU, TJ, TM),
(AL,
BE,
BG,
CH,
GB,
GR, HR,
AT,
HU,
IE, IS, IT, LT,
NL,
NO,
PT,
RO,
PL,
(BF,
BJ, CF,
CG,
NE,
SN, TD,
TG).
CI,
CY,
RS,
CM,
CZ,
DE,
SE,
DK,
LU,
SI,
LV,
SK,
GA,
GN,
21
条 (3))
EE, ES, FI, FR,
MC,
SM,
GQ,
MK,
TR),
GW,
ML,
MT,
OAPI
MR,
添付公 開書 類 ：
国際調 査報告
（
条約第
明 細 書 の 別 個 の 部 分 と して 表 し た 配 列 リ ス ト
( 規 則 5.2(a))
Title:
SION
AG
(54) 発 明 の 名 称 ：ェ ン プ リ ン と S 1 0 0 A 9 の 結 合 の 阻 害 を 指 標 と す る 慢 性 炎 症 抑 制 剤 又 は 癌 転 移 抑 制 剤
の ス ク リー ニ ン グ 方 法
(57) Abstract:
The present
invention
sis suppression
agents
when
suppression
a s significantly
agent
that,
significantly
suppressing
provides
a candidate
inhibits
chronic
a method
substance
the bonding
inflammation
for screening
for being
o f EMMPRIN
o r cancer
chronic
a chronic
intlammaiion
inflammation
and S100A9
suOpression
suppression
o r S100A8/A9,
agents
agent
evaluates
o r cancer
metasta
o r a cancer
metastasis
the candidate
substance
metastasis.
(57) 要 約 ： 本 発 明 は 、 慢 性 炎 症 抑 制 剤 又 は 癌 転 移 抑 制 剤 の 候 補 物 質 が ェ ン プ リ ン と S 1 0 0 A 9 又 は S
0 0 A 8 / A 9 との 結 合 を 有 意 に 阻 害 す る場 合 に 、 当該 候 補 物 質 は 慢 性 炎 症 又 は 癌 転 移 を有 意 に 抑 制
させ る と 評 価 す る 、 慢 性 炎 症 抑 制 剤 又 は 癌 転 移 抑 制 剤 の ス ク リー ニ ン グ 方 法 、 を 提 供 す る 。
明
発 明の名称
細
書
：
ェ ン プ リ ン と S 1 0 0 A 9 の 結 合 の 阻 害 を 指 標 とす る 慢 性 炎 症 抑 制 剤 又 は
癌 転 移 抑 制 剤 の ス ク リー ニ ン グ 方 法
技術分野
[0001 ]
本 発 明 は 、 S 1 0 0 A 9 の 新 規 受 容 体 で あ る ェ ン プ リン を標 的 とす る慢 性
炎 症 抑 制 剤 又 は 癌 転 移 抑 制 剤 の ス ク リー ニ ン グ 方 法 を 提 供 す る 。
背景技術
[0002]
過 剰 増 殖 や 乾 癬 に お い て ア ッ プ レ ギ ュ レー シ ョ ン さ れ る タ ン パ ク 質 と し て
S
0 0 A 8 および S
0 0 A 9 が 知 られ る 。 S 1 0 0 A 8 お よ び S
0 0
A 9 は 、 2 0 を 超 え る メ ン バ 一 か ら構 成 さ れ る E F — ハ ン ドカ ル シ ウ ム 結 合
S 1 0 0 タ ン パ ク 質 フ ァ ミ リ一 に 属 す る
（非 特 許 文 献 1 ：Marenho l z
· , B i ochem
322 :
B i ophys
Res Commun
(2004)
-
22)
I et
al
。 ど ち らの タ ン パ
ク 質 も 好 中 球 、 活 性 化 単 球 、 お よ び マ ク ロ フ ァ ー ジ に よ っ て 分 泌 され 、 そ れ
らの 細 胞 の 化 学 走 性 分 子 と して 機 能 し、 炎 症 性 細 胞 の 漸 増 に 関 す る 正 の フ ィ
— ドバ ッ ク ル ー プ に 関 与 す る
ol
(2003)
2 4 : 155-1 58)
（非 特 許 文 献 2
( 1 987)
a l . , Arthr
献 5
病
330 : 80-82)
(非 特 許 文 献 6
( 990)
10 8 : 650-653)
5 0 : 3792-3803)
a l . , Neurosc
：Luger i ng N ,
お よび結 合組 織 疾 患
（非 特 許 文 献 3
。 慢 性 関 節 リウ マ チ
i t i s Rheum (2004)
：Bogumi I T et
J et
a l . , Trends
I 國 un
。 S 1 0 0 A 8 および S 1 0 0 A 9 陽性 骨髄細胞 は
、 炎症 領 域 内 に浸 潤 す る最 初 の 細 胞 で あ る
Nature
：Roth
i Lett
et
（非 特 許 文 献 7
( 998)
：Od i n k K et
（非 特 許 文 献 4
：L i a o H et
、 多発 性 硬 化 症
（非 特 許 文
247 : 95-1 97)
a l . , D i e s t i o n ( 995)
：Kuruto
R,
al. ,
et
、 ク ロー ン
5 6 : 406-41 4 )
a l . , J B i ochem
、
(Tokyo)
を 含 む 多 数 の ヒ ト炎 症 性 疾 患 で 高 い S 1 0 0 A 8 お よ
び S 1 0 0 A 9 血 清 レベ ル が 観 察 され て い る 。 従 っ て 、 S 1 0 0 A 8 お よ び
S
る。
0 0 A 9 は 、 炎 症 の 誘 導 お よ び 伝 播 に 重 要 な 役 割 を 担 う と 考 え られ て い
[0003]
上 皮細 胞 中 で S 1 0 0 八 8 と 1 0 0 A 9 が 果 た す 生 物 学 的機 能 に つ いて 、
本 発 明者 は 以前 、外 因性 S
8
A 9 )
0 0 A 8 と S 1 0 0 A 9 が 複 合 体 （S 1 0 0 A
( 別 名 ：カ ル プ ロテ ク チ ン） を 形 成 す る こ とで 正 常 表 皮 角 化 細 胞
( N H E K ) を刺 激 して 乾 癬 性 病 変 な ど に お い て 発 現 亢 進 され る 炎 症 性 サ イ
トカ イ ン を産 生 させ 、 さ らに S
0 0 A 8
A 9 誘 導 性 サ イ トカ イ ンが N H
E K 中 で の S 1 0 0 八 8 ぉ ょ び 3 1 0 0 A 9 の 産 生 お よ び 分 泌 を刺 激 す る こ
と を 明 らか に した （
非 特 許 文 献 8 ：J Ce l l B i ochem.
ad of p r i nt) 。 さ らに 、 S 1 0 0 A 8
2007
Nov 28,
Epub ahe
A 9 自体 が N H E K の 増 殖 を増 強 す
る こ と も見 出 した 。 これ らの 結 果 は 、 主 要 メ デ イ エ 一 ター と して S 1 0 O A
8
A 9 が 関 与 す る N H E K の 増 殖 と炎 症 の 正 の フ ィー ドバ ック機 構 の 存 在
を 明 らか に した 。 即 ち 、 S 1 0 0 A 8
A 9 が 炎 症 性 サ イ ト力 イ ンの 産 生 を
誘 導 して 炎 症 性 疾 患 を惹 起 し、 そ の 炎 症 が 細 胞 増 殖 を誘 導 し、 さ らに は細 胞
増 殖 が 炎 症 を誘 導 す る と い つた ス パ イ ラル を 形 成 し、 増 殖
炎症 が 連 鎖 す る
持 続 性 皮 膚 炎 症 性 疾 患 、例 え ば ア トピー 性 皮 膚 炎 や 乾 癬 な どの 原 因 とな る こ
とが 示 唆 され た 。
[0004]
S
0 0 A 8
A 9 に よ り引 き起 こ され る慢 性 炎 症 の 負 の サ イ ク ル 形 成 を
阻 止 す る た め に は 、 S 1 0 0 A 8 お よ び A 9 の レセ プ ター の 同 定 が 必 要 と考
え られ る 。
先行技術文献
非特許文献
[0005]
非 特 許 文 献 1 ：B i ochem B i ophys
非 特 許 文 献 2 : Trends
I 國 uno l
非 特 許 文 献 3 ：Nature
( 1 987)
非 特 許 文 献 4 ：Arthr
Res Go 國 un (2004)
(2003)
24 : 155-1 58
330 : 80-82
i t i s Rheum (2004)
非 特 許 文 献 5 ：Neurosc i Lett
( 1 998)
非 特 許 文 献 6 ：D i gest i o n ( 1 995)
非 特 許 文 献 7 ：J B i ochem
322 :
(Tokyo)
非 特 許 文 献 8 : J Ge l I B i ochem.
50 : 3792-3803
247 : 195-1 97
5 6 : 406-41 4
( 1 990)
(2008)
108 : 650-653
104 : 453-464
-
22
非 特 許 文 献 9 : Nature
Ge l I B i o l .
非 特 許 文 献 10 ：Hum Genet
(2002)
(2006)
8 ( 1 2) ： 369-1 375
1 : 3 1 0-31 3
非 特 許 文 献 11 ：Morr i son TB et a に， B i otechn i ques
( 998)
24 : 954-958,
96
0 , 962
発 明の概 要
発 明が解 決 しょ うとす る課 題
本 発 明 は 、 S 1 0 0 A 9 の 新 規 受容 体 を標 的 とす る慢 性 炎症 抑 制 剤 又 は癌
[0006]
転 移 抑 制 剤 の ス ク リー ニ ング方 法 を提 供 す る。
課 題 を解 決 す るた めの 手 段
S 1 0 0 タ ンパ ク質 フ ァ ミ リ一 の 受容 体 と して知 られ て い る R A G E
[0007]
eptor
for
advanced
l ycat i on endoproducts)
は、 S
(Rec
0 0 A 9 と も結 合 す
る こ とが 本 発 明者 らに よ り確 認 され た 。 しか しな が ら、 両者 の結 合 に よ る信
号 系 の存 在 は 、 中和 抗 体 、 s i R N A 試 験 の いず れ に よ って も確 認 で きな か
つた 。
そ こで 、本 発 明者 らが 、培 養 ケ ラチ ノサ イ 卜か ら S 1 0 0 A 8 及 び
[0008]
A 9 と結 合 す る タ ンパ ク質 を単 離 して L C
0 A 8
MS
又は
M S 解 析 にか け、 S
0
A 9 結 合 タ ンパ ク質 の 同定 を試 み た結 果 、 S 1 0 0 A 9 の レセ プ タ
一候 補 が 多数 発 見 され た 。 そ の 中か ら、免 疫 グ ロブ リンス ー パ ー フ ァ ミ リー
の メ ンバ 一 で あ り、且 つ膜 貫 通 型 の 糖 タ ンパ ク質 で あ る ェ ン プ リン
)
(The extrace
l l u l a r matr i x meta l l oprote
i nase
i nducer)
（E
國pr i n
(別 名 / くシ シ ン
又 は C D 1 4 7 ) に着 目 した と ころ、 ェ ン プ リンの発 現 の 抑 制 に よ りS 1 0
O A 9 に よ るサ イ トカ イ ン誘 導 や マ トリックス メ タ 口プ ロテ ア一 ゼ 誘 導 が 顕
著 に低 下 す る こ とが 分 か った 。 また 、免 疫 染色 の結 果 は 、 S 1 0 0 A 9 及 び
ェ ン プ リンが ァ トピー 性 皮 膚 炎 や 乾 癬 に罹 患 して い る患 者 の 表 皮 、 そ して 、
浸 潤 す る メ ラ ノ一 マ細 胞 に お いて強 発 現 して い る こ とを示 した 。
[0009]
従 って 、 ェ ン プ リンが S 1 0 0 A 9 の レセ プ タ一 で あ る こ と、 そ して 、 こ
れ らの 間 の結 合 を阻害 す る こ とで 、慢 性 炎症 の 抑 制 、 更 に は癌 の 転 移 を抑 制
す る こ とが 見 出 され 、本 発 明 が 完 成 す る に至 った 。
従 って 、 本 願 は 以 下 の 発 明 を包 含 す る ：
[001 0 ]
) 慢 性 炎 症 抑 制 剤 又 は 癌 転 移 抑 制 剤 の 候 補 物 質 が ェ ン プ リン と S 1 0 0
(
A 9 又はS 1 0 0 A 8
A 9 との 結 合 を 有 意 に 阻 害 す る 場 合 に 、 当 該 候 補 物
質 は 慢 性 炎 症 又 は 癌 転 移 を 有 意 に 抑 制 させ る と評 価 す る 、 慢 性 炎 症 抑 制 剤 又
は 癌 転 移 抑 制 剤 の ス ク リー ニ ン グ 方 法 。
( 2 ) 慢 性 炎 症 抑 制 剤 又 は 癌 転 移 抑 制 剤 の 候 補 物 質 の 存 在 下 、 ェ ン プ リン と
0 0 A 9 又はS
0 0 A 8
A 9 と を ィ ン キ ュ ベ 一 卜し、 ェ ン プ リン と
S 1 0 0 A 9 又はS 1 0 0 A 8
A 9 との 結 合 を 阻 害 す る 物 質 を慢 性 炎 症 抑
S
制 剤 又 は 癌 転 移 抑 制 剤 と して 選 定 す る こ と を 含 ん で 成 る 、 （1 ) に 記 載 の 方
法。
( 3 )
ェ ン プ リン が 固 体 支 持 体 に 固 相 化 され て い る 、 （1 ) 又 は （2 ) に 記
載の方法 。
( 4 ) 前 記 結 合 の 阻 害 が E L I S A 法 に よ り決 定 され る 、 （1 )
〜 （3 ) の
いず れ か に記 載 の 方 法 。
( 5 )
ェ ン プ リン と S 1 0 0 A 9 との 結 合 を 阻 害 す る 薬 剤 を 含 ん で 成 る 、 慢
性 炎症 抑 制 剤 又 は癌 転 移 抑 制 剤 。
( 6 ) 前 記 薬 剤 が 、 ョモ ギ 、 トウ キ 及 び ォ ドリコ ソ ゥ か ら成 る 群 か ら選 択 さ
れ る植 物 体 又 は そ の 抽 出 物 を 一 種 又 は 二 種 以 上 含 む 、 （6 ) に 記 載 の 慢 性 炎
症 抑 制 剤 又 は癌 転 移 抑 制 剤 。
( 7 )
ェ ン プ リン と S 1 0 0 A 9 との 結 合 を 阻 害 す る 薬 剤 を被 験 者 に 投 与 す
る こ と を含 ん で 成 る 、慢 性 炎症 又 は癌 転 移 の 抑 制 方 法 。
( 8 ) 前 記 薬 剤 が 、 ョモ ギ 、 トウ キ 及 び ォ ドリコ ソ ゥ か ら成 る 群 か ら選 択 さ
れ る植 物 体 又 は そ の 抽 出 物 を 一 種 又 は 二 種 以 上 含 む 、 （9 ) に 記 載 の 方 法 。
発 明の効 果
[001
ェ ン プ リン は 、 マ トリ ッ ク ス メ タ 口 プ ロテ ア 一 ゼ
（M M P )
を 誘 導 して 癌
の 転 移 を 誘 導 す る 。 この よ う に 、 ェ ン プ リン と悪 性 腫 瘍 との 関 係 は よ く知 ら
れ て い る。 また 、 S 1 0 0 A 8
A 9 に つ いて も、転 移 の 好発 部 位 は 、癌 細
胞 が 出 す V E G F 、 T N F 等 の 因 子 な ど と反 応 して 、 S 1 0 0 A 8
A 9 を
分 泌 し 、 こ れ が 癌 細 胞 の 転 移 を 誘 導 す る こ と が 知 られ て い る
：Nature
Ce l l B i o l .
(2006)
ノ サ イ トを S 1 0 0 A 8
8 ( 1 2) ： 369-1 375)
（非 特 許 文 献 9
。 本 発 明 者 らが 培 養 ケ ラ チ
A 9 で 刺 激 した と こ ろ 、 癌 の 浸 潤 に 関 与 す る M M
P は 、 当 該 刺 激 に よ り発 現 が 亢 進 さ れ た も の の 、 ェ ン プ リ ン を ノ ッ ク ダ ウ ン
した 場 合 に は そ の 発 現 が 有 意 に 抑 制 さ れ る こ と が 確 認 さ れ た
)
（
結 果 は 示 さず
。 従 来 、 M M P の 発 現 亢 進 は ェ ン プ リ ン の 自 己 分 泌 ル ー プ に よ る と考 え ら
れ て い た が 、 上 記 の 結 果 は 、 M M P の 発 現 は ェ ン プ リ ン の み で は 亢 進 され ず
、S
[001 2 ]
0 0 A 9 刺 激 を 経 由 す る こ と が 必 要 で あ る こ と を 示 して い る 。
癌 細 胞 の 転 移 に 関 与 して い る ェ ン プ リ ン が S 1 0 0 A 9 の レセ プ タ 一 と し
て 機 能 して い る こ と は 、 本 発 明 者 ら に よ っ て 初 め て 見 出 され た 。 実 際 、 ェ ン
プ リンの 発 現 を抑 制 す る こ とで S
発 現 亢進 は低 下 す る
0 O A 9 に よ る サ イ トカ イ ン ゃ M M P の
（実 施 例 ） 。 そ の た め 、 ェ ン プ リ ン と S 1 0 0 A 9 の 関
係 を考 慮 す れ ば 、癌 の 転 移 とそ の 悪 性 度 に つ い て 新 た な解 釈 が 可 能 に な る と
考 え られ る 。 更 に 、 ェ ン プ リ ン は 、 S 1 0 0 A 9 と 同 様 に ア ト ピー 性 皮 膚 炎
や 乾 癬 の 患 者 の 表 皮 上 層 や メ ラ ノ ー マ 細 胞 の 表 皮 に お い て 発 現 して い た た め
、 両 者 は ア ト ピー 性 皮 膚 炎 、 乾 癬 、 癌 等 の 慢 性 炎 症 に も 関 与 し て い る こ と が
予 想 され る 。 従 っ て 、 本 発 明 に よ れ ば 、 ェ ン プ リ ン と S 1 0 0 A 9 と の 結 合
の 阻 害 を 指 標 とす る こ と で 、 慢 性 炎 症 抑 制 剤 又 は 癌 転 移 抑 制 剤 の 探 索 が 可 能
にな る。
図面の簡単 な説 明
[001 3]
[ 図 1] ェ ン プ リ ン の 一 次 構 造 。
[ 図 2] 多 次 元 キ ヤ ピ ラ リー L C
法 に よ り同 定 され た S
[ 図 3] ェ ン プ リ ン s
M S
M S を用 いた タ ンパ ク 質 の 網 羅 的解 析
0 0 A 9 の 受 容 体 候 補 タ ンパ ク 質 。
i R N A に よ る ェ ン プ リンの 発 現 抑 制 効 果 。
[ 図 4 ] ェ ン プ リ ン の 発 現 抑 制 に 伴 う サ イ トカ イ ン の 発 現 変 化 。
[ 図 5] ェ ン プ リ ン の 発 現 抑 制 に 伴 う M M P の 発 現 変 化 。
[ 図 6] ウ ェ ス タ ン ブ ロ ッ トに よ る ェ ン プ リ ン 結 合 タ ン パ ク 質 の 同 定 。 矢 印 は S
0 0 A 9 の バ ン ドを 示 す 。
[ 図 7] 可 溶 性 ェ ン プ リン に よ る M M P
の誘導効果。
[ 図 8A] ヒ ト正 常 皮 膚 に お け る ェ ン プ リン及 び S
0 0 タ ンパ ク 質 の 局 在 を 示
す 免疫 染色 図 。
[ 図 8B] 皮 膚 モ デ ル に お け る ェ ン プ リン及 び S
0 0 タ ンパ ク 質 の 局 在 を 示 す
免疫 染色 図 。
[ 図 8G] ア トピー 性 皮 膚 疾 患 皮 膚 に お け る ェ ン プ リン及 び S
0 0 タ ンパ ク 質
の 局 在 を示 す 免 疫 染色 図 。
[ 図 8D] S
0 0 A 8 抗 体 、 2 7 E 1 0 、 D a p i を 用 い て 免 疫 染 色 した ァ ト
ピー 性 皮 膚 炎 及 び 乾 癬 の 皮 膚 の 比 較 。
[ 図 8E] S
0 0 A 9 抗 体 、 2 7 E 1 0 、 D a p i を 用 い て 免 疫 染 色 した ァ ト
ピー 性 皮 膚 炎 及 び 乾 癬 の 皮 膚 の 比 較 。
[ 図 8F] メ ラ ノ 一 マ 組 織 に お け る S 1 0 0 A 9 の 局 在 を 示 す 免 疫 染 色 図 （
上段
は H E 染色 、 中段 は S 1 0 0 A 9 抗 体 に よ る染色 、 下 段 は D A P I 染色 。 左
側 、 中 央 、 右 側 の 写 真 は そ れ ぞ れ 異 な る サ ン プル に 由 来 す る ） 。
[ 図 8G] 悪 性 メ ラ ノ 一 マ に お け る S
0 0 A 9 の 局 在 を示 す 免 疫 染色 図 。
[ 図 8H] メ ラ ノ 一 マ 組 織 に お け る ェ ン プ リン の 局 在 を 示 す 免 疫 染 色 図 。
[ 図 9] P L A (Prox i mi t y L i gat i on Assay)
法 に よ る ア トピー 性 皮 膚 に お け る
ェ ン プ リン と S 1 0 0 A 9 の 相 互 作 用 の 証 明 （2 0 0 倍 ） 。
[ 図 10] P L A 法 に よ る ァ トビ一 性 皮 膚 に お け る ェ ン プ リン と S
0 0 A 9 の
相 互 作 用 の 証 明 （4 0 0 倍 ） 。
[ 図 11] S
0 0 A 9 と ェ ン プ リン との 結 合 を 阻 害 す る植 物 抽 出 物 の ス ク リー
ニ ン グ結 果 。
[ 図 12] ョモ ギ エ キ ス 、 ォ ドリコ ソ ゥ エ キ ス 、 トウ キ エ キ ス の S
0 0 A 9 -
ェ ン プ リン結 合 阻 害 効 果 の 比 較 。
発 明 を実施 す るた めの形態
ェ ン プ リン は 、 2 個 の I g ドメ イ ン を 有 す る 、 1 回 膜 貫 通 型 の 糖 タ ンパ ク
質 で あ り、 コ ラ ゲ ナ 一 ゼ （M M P — 1 ) の 発 現 亢 進 作 用 を 有 して い る 。 ェ ン
プ リン ヌ ル マ ウ ス に は 、 精 子 形 成 、 受 精 、 感 覚 機 能 及 び 記 憶 機 能 、 並 び に 混
合 リンパ 球 反 応 の 欠 損 が 見 られ る 。 ェ ン プ リン の 一 次 構 造 を 図 1 に 、 そ して
ェ ン プ リン の 全 長 配 列 を 配 列 番 号 1 に 示 す 。 M M P — 1 で 切 断 され た I g ド
メ イ ン 1 は 、 コ ラー ゲ ンの 発 現 を誘 導 す る 。
本 発 明 の ス ク リー ニ ン グ 方 法 は 、 特 に 限 定 され る も の で は な い が 、 候 補 物
[001 5 ]
質 の 存 在 下 ェ ン プ リン と S
0 0 A 9 と を イ ン キ ュ ベ ー シ ョン し、 ェ ン プ リ
ン と S 1 0 0 A 9 との 結 合 を 有 意 に 阻 害 す る候 補 薬 剤 を S
0 0 A 9 に起 因
す る慢 性 炎 症 抑 制 剤 又 は 癌 転 移 抑 制 剤 と して 選 択 す る こ とか らな る 。 そ の 評
価 基 準 と して 、 例 え ば ェ ン プ リン と S
0 0 A 9 タ ンパ ク 質 との 結 合 が コ ン
トロー ル を 作 用 させ た 場 合 と比 べ 10 % 以 上 、 又 は 20% 以 上 、 又 は 30% 以 上 、
又 は 50% 以 上 、 又 は 70% 以 上 、 又 は 100% 阻 害 され て い た な ら慢 性 炎 症 又 は 癌
転 移 を 「有 意 に 抑 制 す る 」 、 と判 断 して よ い 。
[001 6 ]
S
0 0 A 9 は 、上 述 の とお りS
0 0 A 8 と複 合 体 を 形 成 して い る こ と
が あ り、 この 複 合 体 が ェ ン プ リン と結 合 す る こ と も あ る 。 従 っ て 、 S 1 0 0
A 8
A 9 と ェ ン プ リン との 結 合 を 阻 害 す る 物 質 を慢 性 炎 症 抑 制 剤 又 は 癌 転
移 抑 制 剤 と して ス ク リ一 ニ ン グ して も よ い 。
ェ ン プ リン と S 1 0 0 A 9 との 結 合 の 阻 害 を検 出 す る 手 段 は 特 に 限 定 され
[001 7 ]
る わ け で は な い が 、 E L I S A 法 に 基 づ き ェ ン プ リン と S 1 0 0 A 9
S
0 0 A 8
A 9 )
(又 は
との 結 合 に お け る検 量 線 を 作 製 し、 この 結 合 を 阻 害 す
る 分 子 、 す な わ ち 吸 光 度 の 低 下 す る 分 子 を慢 性 炎 症 抑 制 剤 又 は 癌 転 移 抑 制 剤
の 候 補 薬 剤 と して 検 出 す る こ とが で き る 。 良 好 な 検 出 感 度 を確 保 す る観 点 か
ら、 固 体 支 持 体 に 吸 着 され る 分 子 は 、 分 子 量 が 大 き い ェ ン プ リン が 好 ま しい
[001 8 ]
本 明 細 書 で 使 用 す る 「慢 性 炎 症 」 は 、 ア トピー 性 皮 膚 炎 、 乾 癬 の 他 、 癌 な
ど も包 含 す る 。 ま た 、 本 明 細 書 で 使 用 す る 「癌 転 移 抑 制 」 と は 、 癌 細 胞 が 原
発 巣 で あ る組 織 か ら、 浸 潤 、 血 中 お よ び リンパ 管 を 通 して の 遊 走 、 新 た な 組
織 へ の 定 着 を経 て 、 増 殖 を 開 始 す る過 程 の い ず れ か も し くは 全 て を 抑 制 す る
こ と を意 味 し、 癌 細 胞 の 増 殖 抑 制 と は 異 な る 。
[001 9 ]
S 1 0 0 A 8 お よび A 9
S
0 0 A 8 お よ び A 9 の ア ミ ノ 酸 配 列 お よ び そ れ を コ ー ドす る DNA 配 列 は
、 例 え ば Hum Genet
(2002)
1 1 1 : 3 1 0-31 3
(非 特 許 文 献 1 0 )
に 公 開 され て い
る 。 本 発 明 に お い て 使 用 で き る S 1 0 0 A 8 お よ び A 9 は 、 通 常 ヒ ト由 来 の
天 然 型 、 あ る い は組 み 換 え タ ンパ ク 質 で あ るが 、 活 性 を有 す れ ば改 変 型 、異
種 由 来 、 も し くは 非 精 製 品 を用 い る こ とが で き る 。 S 1 0 0 A 8 お よ び A 9
の 組 換 タ ン パ ク 質 は 、 当 業 界 で 周 知 の 方 法 に 従 い 、 例 え ば 単 離 した ま た は P
C R に よ り合 成 した S 1 0 0 A 8 又 は A 9 遺 伝 子
（cDNA)
を例 え ば プ ラ ス ミ
ド、 ウ ィ ル ス 等 に 挿 入 し て 発 現 ベ ク タ ー を 調 製 し 、 こ れ を 宿 主 細 胞 、 例 え ば
微 生 物 、 動 物 細 胞 又 は 植 物 細 胞 等 の 培 養 細 胞 に 導 入 し、 発 現 さ せ る こ と に よ
り、 大 量 調 製 す る こ と が 可 能 で あ る 。
[0020]
S 1 0 0 A 9 は、水 や培 地 、例 えば表 皮角 化細 胞 の培養 に適 当な培 地 、例
え ば 上 記 Ep i L i f e
( 登 録 商 標 ） 培 地 に 溶 解 し 、 本 発 明 の ス ク リー ニ ン グ 系 に 添
加 す る。添加 量 は、一概 に は規 定 で きな いが 1 n g
程 度 、 好 ま し くは 1 O n g
は 1 0 0 n g
m
た は S 1 0 0 A 8
m
l か ら 1 O O
I か ら 1 0 パ g
m
g
m
m
I か ら 1 m g
m
I
l 程 度 、 よ り好 ま し く
I 程 度 の 濃 度 とす る 。 S
1 0
0 A
9 ま
A 9 の 添 加 は 、 好 ま し くは 塩 化 カ ル シ ウ ム の 存 在 下 で 行
う。 S 1 0 0 A 9 ま た は S
0 0 A 8
A 9 の存 在 下 での ィ ンキ ュベ一 シ ョ
ン 時 間 、 ィ ン キ ュ ベ 一 シ ョン温 度 と い った 培 養 条 件 は 特 に 制 限 され る こ と は
な く、 好 ま し くは 3 0 〜 3 7
°C で
[0021 ]
°C で
2 〜 7 時 間 、 好 ま し くは C 0
1 〜 1 4 時 間 、 よ り好 ま し く は 3 4 〜 3 7
2
5 % の 下 で イ ンキ ュベ ー シ ョン を行 う。
本発 明の慢 性 炎症 抑 制剤 は、 S 1 0 0 A 8
A 9 に起 因す る持続 性 皮 膚 炎
症 性 疾 患 、 例 え ば ア ト ピー 性 皮 膚 炎 、 乾 癬 な ど の 予 防 、 治 療 と い っ た 改 善 等
に 有 効 な 医 薬 品 又 は 化 粧 品 と して 利 用 で き る 。
[0022]
本 発 明 の ス ク リー ニ ン グ 方 法 に よ り得 られ た 慢 性 炎 症 抑 制 剤 又 は 癌 転 移 抑
制 剤 と し て 、 ョ モ ギ 、 トウ キ 及 び ォ ド リ コ ソ ゥ か ら 成 る 群 か ら 選 択 さ れ る 植
物 体 又 は そ の 抽 出 物 が 挙 げ られ る 。 特 に 、 ョ モ ギ エ キ ス は S 1 0 0 A 9 と ェ
ン プ リン との 結 合 を 有 意 に 阻 害 す る こ とが 確 認 され て い る た め
（図 1 2 )
、
慢 性 炎 症 抑 制 剤 又 は 癌 転 移 抑 制 剤 の 好 ま しい 活 性 成 分 で あ る こ とが 予 想 され
る。 ここで、本発 明で使用す る各植物の植物体 又 はその抽 出物 は、各 々の植
物体 の各種部位 （
花 、花穂 、果皮、果実 、茎 、葉 、枝 、枝葉 、幹 、樹 皮、根
茎 、根 皮、根 、種子又 は全草 な ど） をその まま又 は乾燥 した もの を粉砕 して
乾燥粉末 と した もの、 あるいはその まま又 は乾燥
粉砕後 、溶媒 で抽 出 した
もので ある。
抽 出物の場合 、抽 出に用 い られ る抽 出溶媒 は通常抽 出に用 い られ る溶媒 で
[0023]
あれ ば何 で もよ く、特 にメタノール 、エタノール あるいは 1 , 3 —ブチ レン
グ リコール等のアル コール類 、含水 アル コール類 、アセ トン、酢酸 ェチル ェ
ステル等の有機溶媒 を単独 あるいは組み合わせ て用 いる ことがで き、 この う
ち特 に、アル コール類 、含水 アル コール類が好 ま しく、特 にメタノール 、ェ
タノ一ル 、 1 , 3 —ブチ レング リコール 、含水 エタノール また は含水 1 , 3
- プチ レング リコールが好 ま しい。また前記溶媒 は、室温乃至溶媒の沸 点以
下の温度 で用 いる ことが好 ま しい。
抽 出方法 は特 に制限 され るもの はな いが、通常、常温 か ら、常圧下での溶
[0024]
媒の沸 点の範囲で あれ ば良 く、抽 出後 は濾過 又 はイオ ン交換樹脂 を用 い、吸
着
脱色
精製 して溶液状 、ペース ト状 、ゲル状 、粉末状 とすれ ば良 い。更
に多 くの場合 は、その ままの状態 で利用 で きるが、必要 な らば、その効果 に
影響のな い範囲で更 に脱 臭、脱色等の精製処理 を加 えて も良 く、脱 臭
脱色
等の精製処理手段 と しては、活性炭 カラム等 を用 いれ ば良 く、抽 出物質 によ
り一般 的に適用 され る通常の手段 を任意 に選択 して行 えば良 い。
[0025]
植物体 の抽 出部位 と して、 ョモギの場合 、葉が、 トウキの場合 、根 が、ォ
ドリコソゥの場合 、茎 、葉 、花が考 え られ るが、抽 出部位 は これ らに限定 さ
れ な い。
[0026]
上記溶媒 で抽 出 して得 られ た抽 出物 をその まま、 あるいは例 えば凍結乾燥
な どによ り濃縮 した エキス を使用 で き、また必要 で あれ ば吸着法 、例 えばィ
オ ン交換樹脂 を用 いて不純物 を除去 した ものや、ポー ラスポ リマー （
例 えば
ア ンバー ライ トX A D — 2 ) の カラム にて吸着 させた後 、所望の溶媒 で溶 出
し、 さ らに濃縮 した もの も使用す る ことがで きる。
[0027]
本 発 明 の 慢 性 炎症 抑 制 剤 又 は癌 転 移 抑 制 剤 は 、前 記 植 物 体 又 は そ の 抽 出 物
の 一 種 ま た は 二 種 以 上 か らな る もの で あ る こ とが 好 ま しいが 、 本 発 明 の 効 果
を損 な わ な い範 囲 に お い て 、他 の 種 々 の 成 分 を含 有 す る こ とが で き る 。 ま た
、 本 発 明 の 慢 性 炎症 抑 制 剤 又 は癌 転 移 抑 制 剤 は 、 そ の 使 用 目的 に合 わ せ て 用
量 、 用 法 、剤 型 を適 宜 決 定 す る こ とが 可 能 で あ る 。例 え ば 、 本 発 明 の 慢 性 炎
症 抑 制 剤 の 投 与 形 態 は 、経 口、 非 経 口、 外 用 等 で あ って よ い 。剤 型 と して は
、例 え ば錠 剤 、 粉 剤 、 カ プセ ル 剤 、顆 粒 剤 、 エ キ ス 剤 、 シ ロ ッ プ剤 等 の 経 口
投 与 剤 、 又 は注 射 剤 、 点 滴 剤 、 若 し くは 坐 剤 等 の 非 経 口投 与 剤 軟 膏 、 ク リー
ム 、 乳 液 、 ロー シ ョン、 パ ック 、 浴 用 剤 等 の 外 用 剤 を挙 げ る こ とが で き る 。
[0028]
本 発 明 の 慢 性 炎症 抑 制 剤 又 は癌 転 移 抑 制 剤 の 上 記 エ キ ス 成 分 の 配 合 量 は 、
用 途 に応 じて 適 宜 決 定 で き るが 、 一 般 に は 阻 害 剤 全 量 中 、 乾 燥 物 と して 0 . 000
1 〜20. 0 質 量 0/ 0 、 好 ま し くは 0 . 0001 〜 10 . 0 質 量 0/ 0 で あ る 。 ョモ ギ エ キ ス 、 ォ ド
リコ ソ ゥ エ キ ス 、 トウキ エ キ ス は濃 度 依 存 的 に慢 性 炎症 又 は癌 転 移 を抑 制 す
る こ とが 考 え られ る 。
[0029]
ま た 、慢 性 炎症 抑 制 剤 中 又 は癌 転 移 抑 制 剤 中 に は 、 上 記 薬 剤 以 外 に 、例 え
ば 、 通 常 の 食 品 や 医 薬 品 に使 用 され る賦 形 剤 、 防 湿 剤 、 防 腐 剤 、 強 化 剤 、 増
粘 剤 、乳 化剤 、酸 化 防止剤 、甘 味料 、酸 味料 、調 味料 、着色 料 、香料 等 、化
粧 品 等 に通 常 用 い られ る美 白剤 、 保 湿 剤 、 油 性 成 分 、 紫 外 線 吸 収 剤 、界 面 活
性 剤 、 増 粘 剤 、 ア ル コー ル 類 、 粉 末 成 分 、色 剤 、 水 性 成 分 、 水 、 各 種 皮 膚 栄
養 剤 等 を必 要 に応 じて 適 宜 配 合 す る こ とが で き る 。
[0030]
さ らに 、 本 発 明 の 慢 性 炎症 抑 制 剤 又 は癌 転 移 抑 制 剤 を皮 膚 外 用 剤 と して使
用 す る場 合 、 皮 膚 外 用 剤 に慣 用 の 助 剤 、例 え ば ェ デ ト酸 ニ ナ トリウム 、 ェ デ
ト酸 三 ナ トリゥム 、 ク ェ ン酸 ナ トリゥム 、 ポ リ リン酸 ナ トリゥム 、 メ タ リン
酸 ナ トリウム 、 グル コ ン酸 等 の 金 属 封 鎖 剤 、 カ フ ェイ ン、 タ ンニ ン、 ベ ラパ
ミル 、 トラ ネ キ サ ム 酸 お よ び そ の 誘 導 体 、 甘 草 抽 出 物 、 グ ラ ブ リジ ン、 カ リ
ンの 果 実 の 熱 水 抽 出 物 、 各 種 生 薬 、 酢 酸 トコ フ ヱ ロー ル 、 グ リチ ル リチ ン酸
お よ び そ の 誘 導 体 ま た は そ の 塩 等 の 薬 剤 、 ビタ ミン C 、 ァ ス コル ビン酸 リン
酸 マ グ ネ シ ウム 、 ァ ス コル ビン酸 グル コ シ ド、 ア ル ブチ ン、 コ ウ ジ酸 等 の 美
白剤 、 グル コー ス 、 フル ク ！ ス 、 マ ン ノー ス 、 シ ョ糖 、 トレハ ロー ス 等 の
糖 類 、 レチ ノイ ン酸 、 レチ ノ一 ル 、酢 酸 レチ ノ一 ル 、パ ル ミチ ン酸 レチ ノ一
ル 等 の ビタ ミンA類 な ど も適 宜 配 合 す る こ とが で き る。
[0031 ]
以 下 、具 体 例 を挙 げて 、本 発 明 を更 に具 体 的 に説 明す る。 な お 、本 発 明 は
これ に よ り限 定 され る もの で は な い。
実施 例
[0032]
1 . 新 規 S 1 0 0 A 9 受容 体 候 補 の ス ク リー ニ ング
培 養 ケ ラチ ノサ イ 卜か ら回収 した タ ンパ ク質 混 合 物 と G S T 融 合 S
A 9 又はS
0 0 A 8
いて キ ヤ ビラ リー L C
0 0
A 9 タ ンパ ク質 とを混 合 した 後 、 この サ ン プル に つ
M S
M S に よ る タ ンパ ク質 の網 羅 的解 析 法 を行 つ
た。
[0033]
L C
M S 解析
M S
内径
0 0 〃 m 、長 さ 1 2 O m m の未 充填 の キ ヤ ビラ リー カ ラム （N e w
O b j e t
i V e
社 製 ） の テ ー パ ー 状 の 出 口側 の 端 部 に 、 充填 剤 を保 持 す
るた め に 、 シ リカ製 の フ リッ トを作 製 した 。得 られ た キ ヤ ビラ リ一 カ ラム に
、 平 均粒 径 が 5
m の ォ ク タデ シル 化 シ リカ型 充填 剤 A q u a
C
8
(P
h e n o m e n e x 社 製 ） を、高 さが 1 0 0 m m とな る よ うに充填 し、分 析
用 逆 相 キ ヤ ピラ リー カ ラム を得 た 。
[0034]
内径 2 5 0 パ m 、長 さ 1 5 O m m の未 充填 の キ ヤ ビラ リ一 カ ラム （A g i
I e n t 社 製 ） の 出 口側 の 端 部 に 、 充填 剤 を保 持 す るた め に 、 シ リカ製 の フ
リッ トを作 製 した 。得 られ た キ ヤ ビラ リ一 カ ラム の 出 口側 に 、 平 均粒 径 が 5
； m の カ チオ ン交 換 樹 脂 型 充填 剤 P a r t
i n s
(W h a t
L P
8
r e s
( P o l y L C 社 製 ） を質 量 比 2 ：1 で混 合 し
た もの 、入 口側 に 、 平 均粒 径 が 5
C
S C X
a n 社 製 ） と、 平 均粒 径 が 5 〃 m の ァ ニオ ン交 換 樹 脂 型
充填 剤 P o I y W A X
u a
i s p h e r e
m の ォ ク タデ シル 化 シ リカ型 充填 剤 A q
( P h e n o m e n e x 社 製 ） を、 それ ぞれ 高 さ力《2 5 m m と
な る よ うに充填 し、 トラ ップ用 逆 相 キ ヤ ビラ リ一 カ ラム 及 び S C X —WA
混 合 キ ヤ ピラ リー カ ラム か らな る二 相 型 キ ヤ ピラ リー カ ラム を得 た 。
X
[0035]
な お 、 分 析 用 逆 相 キ ヤ ビラ リー 力 ラム 及 び 二 相 型 キ ヤ ビラ リー 力 ラム を作
製 す る際 に は 、 高 圧 窒 素 ガ ス 及 び 加 圧 型 充 填 容 器 を用 い て 、 ス ラ リー 充 填 法
に よ り充 填 剤 を充 填 した 。
[0036]
続 い て 、 6 ス テ ッ プの M u d P I T 型 分 析 （
二次 元 H P L C
S
[0037]
E S I
M
M S ) に よ り、 上 記 タ ンパ ク 質 混 合 物 を分 析 した 。
まず 、 ペ プチ ドを約 4 リ g 含 む 上 清 を 、 加 圧 法 に よ り、 二 相 型 キ ヤ ビラ リ
一 力 ラム に ロー ドした 後 、試 料 溶 液 の 1 0 倍 以 上 の 体 積 の 移 動 相 A
セ トニ トリル 及 び ギ 酸 の 体 積 比 9 5 : 5 : 0 .
(水 、 ァ
の 混 合 液 ；p H 〜 2 .
6 )
を用 い て 、 洗 浄 、脱 塩 した 。 この 二 相 型 キ ヤ ビラ リ一 カ ラム 1 0 を 、 貫 通 孔
型 ユ ニ オ ン （U p c h u r c h
S c i e n t
i f i c 社製） （
不 図示） を
介 して 、 分 析 用 逆 相 キ ヤ ビラ リ一 カ ラム 2 0 と接 続 した 。 次 に 、 内径 が 1 0
0
m の キ ヤ ビラ リ一 を配 管 と して 用 いた N a n o s p a c e
S I —2 型
H P L C 装置 （
資 生 堂 社 製 ） に接 続 した 。 この と き 、 トラ ッ プ用 逆 相 キ ヤ ピ
ラ リー カ ラム 1 1 は 、 S C X —WA X 混 合 キ ヤ ビラ リ一 カ ラム 1 2 及 び 分 析
用 逆 相 キ ヤ ピラ リー カ ラム 2 0 の 上 流 側 に配 置 した 。
[0038]
移 動 相 と して は 、移 動 相 A 、移 動 相 B
積比 2 0 : 8 0 : 0 .
( 水 、 ァ セ トニ トリル 及 び ギ 酸 の 体
1 の 混 合 液 ） 、移 動 相 C
ゥム を含 む 移 動 相 A ；p H 〜 6 .
( 5 0 O m M の 酢 酸 ア ンモ ニ
8 ) を用 い 、 ペ プチ ドの 溶 出 法 は 、矩 形 状
に加 え る移 動 相 C の 体 積 ％ をス テ ツ プ毎 に漸 増 させ た 、 計 6 ス テ ツ プの グ ラ
ジ ェ ン ト溶 出 法 と した 。
[0039]
ス テ ッ プ 1 の グ ラ ジ ェ ン トプ ロ フ アイ ル は 、 5 分 間 移 動 相 A を流 し、 次 の
5 分 間 で移 動 相 B の 比 率 を 0 体 積 ％ か ら 1 5 体 積 ％ ま で 増 加 させ 、 次 の 6 0
分 間 で移 動 相 B の 比 率 を 4 5 体 積 ％ ま で 増 加 させ 、 次 の 1 0 分 間 で移 動 相 B
の 比 率 を 7 5 体 積 ％ ま で 増 加 させ た 後 、 この 比 率 で 5 分 間 流 す もの で あ る 。
[0040]
ス テ ッ プ 2 〜 6 の グ ラ ジ ェ ン トプ ロ フ アイ ル は 、 1 分 間 移 動 相 A を流 し、
次 の 4 分 間移 動 相 C の比 率 を X
[体積 ％]
と して 流 し、 次 の 5 分 間 で移 動 相
C の 比 率 を 0 体 積 ％ か ら 1 5 体 積 ％ ま で 増 加 させ 、 次 の 6 0 分 間 で移 動 相 C
の 比 率 を 4 5 体 積 ％ ま で 増 加 させ 、 次 の 1 0 分 間 で移 動 相 C の 比 率 を 7 5 体
積 ％ ま で 増 加 させ た 後 、 この 比 率 で 5 分 間 流 す もの で あ る 。 この と き 、 ボ ン
プの 送 液 の 流 速 を 2 5 0 パ L
分 と し 、 抵 抗 型 キ ヤ ビ ラ リ一 に よ る ス プ リ ツ
トに よ り 、 カ ラ ム の 流 速 を 3 0 0
[0041 ]
また、 E S I
計 L
し
M S
Q — D e c a
〜
4 0 0 n L
分 に 調 整 した 。
M S を 測 定 す る 際 に は 、 イ オ ン トラ ッ プ 型 質 量 分 析
、丁 h e r m o
F
ι s h e r
¾ c
ι e n t ι f ι c
社 製 ） を 用 い た 。 こ の と き 、 分 析 用 逆 相 キ ヤ ビ ラ リ一 カ ラ ム か ら 溶 出 さ れ た
ペ プ チ ドは 、 ス プ リ ッ トす る こ と な く 、 質 量 分 析 計 に 直 接 導 入 し た 。
[0042]
なお、質量電荷比
（m
z )
が 4 0 0
〜
ク トル 測 定 1 回 及 び デ ー タ 依 存 型 M S
1 4 0 0 の フル ス キ ャ ン M S ス ぺ
M S ス ぺ ク トル 測 定 3 回 を 、 各 ス テ
ッ プ を 通 じ て 繰 り返 し た 。 こ の と き 、 標 準 化 解 裂 エ ネ ル ギ ー は 3 5 % と し た
。 ま た 、 マ イ ク ロ ス キ ャ ン は 、 M S ス ペ ク トル 測 定 及 び M S
M S 測定 とも
に 3 と し た 。 さ ら に 、 動 的 排 除 設 定 は 、 リ ピ ー トカ ウ ン ト 1 、 リ ピ ー ト期 間
0 .
[0043]
5 0 分 、 排 除 リ ス トサ イ ズ 2 5 、 排 除 期 間 1 0 .
得 られ た M S
e r m o
M S ス ぺ ク トル は 、 B
F i s h e r
S c
i e n t
i o w o r k s ソ フ トウ ェ ア
i
f
に
n
2 0 0 7
[0044]
i h .
2
g o v
b
I a s t
（T h
i c 社製）上 で動 < S E Q U E
S T ア ル ゴ リ ズ ム に よ り 、 非 冗 長 ヒ トデ ー タ べ 一 ス
n c b
0 0 分 と した 。
d b
（f
t
p
F A S T A
：
f
t
n r .
p .
g z
、
8 版 ） に 対 して 、 検 索 した 。
そ の 結 果 、 図 2 に 列 記 よ う な 受 容 体 候 補 タ ン パ ク 質 が 同 定 され た 。 これ ら
の タ ンパ ク 質 の 中 か ら、 バ シ ジ ン
（ェ ン プ リ ン ） を S 1 0 0 A 9 の 新 規 受 容
体 と して 以 下 の 実 験 を 行 っ た 。
[0045]
2 .
s
i R N A に よ る ェ ン プ リンの 発 現 抑 制
ェ ン プ リ ン の 発 現 抑 制 の た め に 、 RNAi Max を 用 い て 、 ェ ン プ リ ン s
(Santa
Cruz
:
sc-35298)
を 、 終 濃 度 4 0 n M又 は 8 0 n M と な る よ う に 増 殖 期 の 培
養 ケ ラ チ ノ サ イ 卜に トラ ン ス フ エ ク シ ヨ ン し た
ロー ル と して 、 何 も 添 加 して い な い も の
tro
l) )
s i RNA-A
i R N A
（図 3 中 の
（図 3 中 の
「NT 」
「BSG 」
）。 コン ト
（non-treated
お よ び ヒ ト遺 伝 子 の い ず れ の 部 分 と も 相 同 性 を 有 し て い な い contro
(Santa
Cruz
B i otechno
l ogy,
I nc. ,
sc-3707)
(図 3 中の
「LF 」 )
con
l
を
使 用 した 。 尚 、 トラ ン ス フ エ ク シ ヨ ン は 、 培 養 培 地 を 増 殖 因 子 を 含 ま な い 基
礎 培 地 に 交 換 して か ら行 っ た 。 トラ ン ス フ エ ク シ ヨ ン か ら 2 4 時 間 後 に S
0 0 A 9 で 増 殖 ケ ラ チ ノ サ イ トを 刺 激 し、 さ ら に 2 4 時 間 経 過 後 に R N A を
採 取 した 。 そ の 結 果 、 図 3 に 示 す と お り、 ェ ン プ リ ン s
フ エ ク シ ヨ ン した 場 合 、 2 4
、
を トラ ン ス
4 8 、 7 2 時 間 後 に は 、 上 記 コ ン ト口一 ル を
用 い た 場 合 の ェ ン プ リ ン の 発 現 量 と比 較 して 1
[0046]
i R N A
3 ½ ま で 発 現 が 抑 制 され た
〜
3 . ェ ン プ リ ン の 発 現 抑 制 に よ る サ イ ト力 イ ン 及 び M M P の 発 現 変 化
I L S
8
(C X C L — 8 )
、
T N F ひ 、 I L 1 _
A 9 の 添 加 に よ り、 ケ ラ チ ノ サ イ 卜で の 発 現 が 亢 進 され る こ
0 0 A 8
と が 明 らか と な っ て い る ( 前 掲 J Ce l l B i ochem.
特許文献 8 )
F 9 、 C X C L — 1 は、
(2008)
S 1 0 O A 9 の 添 加 に よ って も I L _
。
T N F ひ 、 I L
-
F 9 及び C X C L -
(非
10 4 : 453-464)
8
(C X C L — 8 )
、
の 発 現 が 亢 進 され る か 、 ま た 、 ェ
ン プ リ ン の 発 現 抑 制 が これ らの サ イ トカ イ ン の 発 現 に ど の よ う な 影 響 を 与 え
る か に つ い て リア ル タ イ ム 定 量 P C R に よ り検 討 した 。 同 様 の 方 法 に よ り、
0 0 A 9 刺激 が M M P — 1 及 び M M P — 1 0 の発 現 に及 ぼす 影 響 につ い
S
て も検 討 した 。
[0047]
リア ル タ イ ム 定 量 P C R
Ep i L i f e ( 商 標 ) -KG2
E K
を、 2
µ g
m
m M
I )
D i agnost
B i o l o g i e s 社 ） 中 で 培 養 した 増 殖 期 の N H
の塩 化 カル シ ウム 、 S 1 0 0 A 8 また は S 1 0 0 A 9
(各 1
を 含 有 又 は 非 含 有 の 同 培 地 に 置 換 し、 3 時 間 に わ た り曝 露 さ
せ 、 MagNA ( 商 標 ） Pure
che
(Cascade
mRNA 抽 出 キ ッ トお よ び MagNA Pure
(商 標 ） 機 器
（Ro
i c s 社 、 日本 国 、 東 京 都 ） を 用 い て m R N A を 抽 出 した 。 得 られ
た m R N A は 、 Superscr
i pt
標)
I I
( In
i trogen
Corporat
i o n社 、 米 国
、 カ リ フ ォ ル ニ ア 州 、 カ ー ル ズ バ ッ ド） を 用 い て 逆 転 写 させ た 。 リア ル タ イ
ム 定 量 P C R は 、 製 造 業 者 の 取 扱 説 明 書 に した が っ て L i ghtGyc
DNA master
SYBR green
I キ ッ ト (Roche
D i agnost
l e r FastStart
i c s 社 ） を 用 い て L i ghtGyc
I e r 高 速 サ 一 マ ル サ イ ク ラ 一 シ ス テ ム 上 で 実 施 した 。 典 型 的 な 反 応 条 件 は 、 1
0 分 間 の 活 性 化 ス テ ッ プ、 それ に続 く 9 5 °C で 1 5 秒 の 変 性 、 6 0 °〇で 1 0
秒 の ァ 二 一 リン グ 、 7 2 °C で 1 0 秒 の 伸 長 か らな るサ イ クル 4 0 回 で あ った
。使 用 した プ ラ イ マ 一 は 、 下 記 の 表 1 に 示 す 。 各 プ ラ イ マ 一 の 最 終 濃 度 は 2
0 〃 I の総反応容量 中で 0 .
2 〜0 .
2 5 〃M と した 。 グ リセ ル ア ル デ ヒ ド
_ 3 — リン酸 脱 水 素 酵 素 （G A P D H ) 遺 伝 子 を対 照 遺 伝 子 と して使 用 した
。 増 幅 させ た フ ラ グ メ ン トの 特 異 性 は融 解 曲 線 分 析 に よ って確 認 した 。 各 遺
伝 子 の 発 現 レベ ル は 、 L i ghtGyc l e r 分 析 用 ソ フ トウ エ ア を用 い て 定 量 分 析 した
(非特許 文献 1
960,
962)
c-37007)
：Morr i son TB et a に， B i otechn i ques
。 目的 の m R N A 量 は 、 A 8 /contro
(A 8
( 1 998) 24 : 954-958,
l s i RNA-A (santa
L F ) の m R N A の 量 に 対 す る比 率 と して 表 した 。
Cruz : s
ほ 1]
睐
さ
iに
「
3
s(さ
≤
iί
V
β
992
β
06
1
脚
【
さ
_
v
i.V
3
1
I
— 一
図 4 に 示 す と お り、 S 1 0 0 A 9 を 添 加 した 試 料 （A 9
L F ) は、全 て
の サ イ ト力 イ ン の 発 現 を 誘 導 した 。 一 方 、 ェ ン プ リンS i RNA を 添 加 した 試 料 （
A 9
s i R N A ) は 、 全 て の サ イ トカ イ ン発 現 量 が 有 意 に 低 下 した 。 これ
は 、 ェ ン プ リ ン s i RNA に よ っ て ェ ン プ リ ン の 発 現 が 抑 制 さ れ た 場 合 、 S
1
0
0
A 9 で サ イ トカ イ ン の 発 現 を 刺 激 し て も サ イ トカ イ ン の 発 現 が 抑 制 さ れ る こ
と を 明 確 に 示 して い る 。
[0050]
M M P に つ い て も 、 S 1 0 0 A 9 を 添 加 した 場 合 、 発 現 が 亢 進 さ れ る の に
対 し、 ェ ン プ リ ン が ノ ッ ク ダ ウ ン され て い る 場 合 、 S
も発 現 が 有 意 に 抑 制 され る こ とが 明 らか と な った
[0051 ]
1
0
（図 5 )
4 .
ェ ン プ リン と S 1 0 0 タ ンパ ク 質 との 結 合 試 験
1 )
ェ ン プ リ ン 細 胞 外 ドメ イ ン の 作 製
0
A
9
を 添 加 して
。
[方 法 ]
細 胞 ：
、
ヒ ト胎 児 腎 細 胞 株
培 養 ヒ ト正 常 線 維 芽 細 胞
を 使 用 した 。
度 が
[0052]
2 )
10 %
HEK293
は ATGG
（HEK293)
は 、 難 波 正 義 博 士 に よ り単 離 さ れ た も の
0UMS-24
と 0UMS-24
社 よ り購 入 し た も の を 使 用 し
は、
G i bco
社 の
DMEM/F1
培 地
2
（
最 終 濃
と な る よ う に 牛 胎 児 血 清 を 添 加 ） を 用 い て 培 養 した 。
ェ ン プ リ ン 細 胞 外 ドメ イ ン 発 現 コ ン ス トラ ク ト ：
CMV
イ ン トロ ン プ 口 モ ー タ 一
を 導 入 した
（GMV i )
モ ー タ 一 レ ス ドナ 一 ベ ク タ 一 ；G l ontech
ェ ン プ リ ン 細 胞 外 ドメ イ ン
（G
を コ ー ドす る cDNA を 揷 入 し た
PDNR
ベ ク タ一
社 ） を 構 築 し 、 GMV i
末 に myc_HA_F
（pGMV i _exE
l ag_6H
國
p :
現 ドナ 一 ベ ク タ 一 ） 。 挿 入 cDNA の 塩 基 配 列 は
i s
（プ ロ
の 下流 に ヒ ト
タ グ が 付 加 され て い る）
ェ ン プ リ ン 細 胞 外 ドメ イ ン 発
DNA
シ ー ク ェ ン サ 一 に よ り正 し
い こ と を確 認 済 み で あ る 。
[0053]
3 )
ェ ン プ リ ン 細 胞 外 ドメ イ ン の 細 胞 外 へ の 分 泌 ：
pGMV i _exE
て
HEK293
社 の抗
HA
の 後 、 5000
國
p
を 、 FuGENE_HD
(Roche
社 ） トラ ン ス フ ヱ ク シ ヨ ン 試 薬 を 用 い
に 導 入 し、 4 8 時 間 後 に 培 養 上 清 を 回 収 した 。 培 養 上 清 に
tag
rpm
S i gma
抗 体 共 有 結 合 担 体 を 添 加 し 、 4 °C で 3 時 間 振 盪 混 和 し た 。 そ
、 1 分 間 の 遠 心 分 離 を 行 い 、 沈 降 して き た 担 体 結 合 タ ン パ ク
質 を 酸 性 バ ッ フ ァ 一 に よ り溶 出 した 。 溶 出 サ ン プ ル を 12 % の
い て 電 気 泳 動 し た 後 、 PVDF
SDS-PAGE
膜 に エ レ ク ト ロ ブ ロ ッ 卜 し て 、 GST
社 の抗
を用
HA
t a
抗 体 を 用 い て ウ ェ ス タ ン ブ ロ ッ トを 行 い 、 ェ ン プ リ ン 細 胞 外 ドメ イ ン が 分
泌 さ れ て い る こ と を 確 認 した 。
[0054]
4 )
ェ ン プ リ ン 細 胞 外 ドメ イ ン 発 現 ア デ ノ ウ イ ル ス
pGMV i _exE
國
p の ア デ ノ ウ イル ス ベ ク タ 一 へ の 変 換 は 、 ア デ ノ ウ イル ス 作 製
キ ッ 卜 (Adeno_X_express
[0055]
5 )
（Ad_exE 國 p ) ：
i o n system:
社 ) を 使 用 して 行 っ た 。
C l ontech
ェ ン プ リ ン 細 胞 外 ドメ イ ン の 大 量 精 製 ：
Ad_exE
國
p
(20
M0 I ) を 培 養 ヒ ト正 常 線 維 芽 細 胞
) に 感 染 さ せ た 。 感 染 さ せ る 時 期 は 、 0UMS-24
0UMS-24
( 10 c m d i s h x 2 0
が 高 密 度 状 態 に な っ た 時 と した
。 こ れ は 、 高 密 度 培 養 に よ り接 触 阻 止 が 惹 起 さ れ た 細 胞 で は 細 胞 分 裂 が 起 こ
らず 、 細 胞 内 に 存 在 す る ア デ ノ ウ イ ル ス 由 来 ェ ピ ソ ー ム 含 量 の 低 下 が 抑 制 さ
れ 、 そ の 結 果 、 ア デ ノ ウ イル ス に よ る標 的 遺 伝 子 発 現 が 極 め て 長 期 間
間 ） 持 続 す る か ら で あ る 。 しか も 、 0UMS-24
（2-3 週
は無血清培養 が可能 で ある こと
よ り、 長 期 に 渡 っ て 培 養 上 清 中 に 分 泌 され た 組 み 換 え タ ン パ ク 質 を 、 血 清 を
含 ま な い 状 態 で 回 収 す る こ と が で き る 。 感 染 操 作 後 、 2 4 時 間 培 養 して 無 血
清 培 地 DMEM /
2 ( フ ヱ ノ ー ル レ ッ ド不 含 ） に 置 換 す る 。 3 日 の 間 隔 で 液 換 え
を 行 い 、 そ の 度 に 培 養 上 清 を 回 収 し て 4 °C で 保 存 す る
（タ ン パ ク 質 の 安 定 性
に 応 じ て 保 存 条 件 を 変 え る ）。 こ の 操 作 を 3 0 日 間 行 っ た 。 約 2 L の 回 収 培 養
上 清 に つ い て 、 8 0 % 飽 和 硫 安 条 件 で 得 られ た 沈 殿 を 5 O m I の 純 水 に 溶 か
し、 そ の 後 、 純 水 に 対 して 透 析 す る こ と で 硫 安 を 除 い た 。 透 析 後 、 目 的 の 組
み 換 え タ ン パ ク 質 は 、 抗 HA tag
抗 体 共 有 結 合 担 体 充 填 カ ラ ム ( s i gma 社 ）を
用 い て 回 収 した 。
[0056]
6 )
ェ ン プ リン結 合 タ ンパ ク 質 の 同 定 ：
ェ ン プ リンが S
0 0 タ ン パ ク 質 の 新 規 レセ プ タ 一 で あ る こ と を 確 認 す る
ベ く 、 免 疫 沈 降 及 び ウ ェ ス タ ン ブ ロ ッ トに よ り ェ ン プ リ ン 結 合 タ ン パ ク 質 の
同 定 を 行 っ た 。 本 実 験 に お い て 、 ェ ン プ リ ン は G末 に myc_HA_F
付 加 さ れ て い る も の を 使 用 した 。 ま た 、 S
八 8 及び 3
l ag_6H i s タ グ が
0 0 タ ン パ ク 質 と して S
0 0 A 9 タ ン パ ク 質 を 使 用 した 。 こ れ ら の タ ン パ ク 質 が
0 0
コ 一
ド
さ れ て い る プ ラ ス ミ ド （G 末 に HA タ グ が 付 加 さ れ て い る ）を そ れ ぞ れ HEK293 細 胞
に トラ ン ス フ エ ク シ ヨ ン し 、 そ の 培 養 上 清 か ら そ れ ぞ れ の タ ン パ ク 質 を 単 離
して 使 用 した 。
[0057]
ェ ン プ リン と S 1 0 0 A 8 及 び S
0 0 A 9 タ ンパ ク 質 の 結 合 解 析 の た め
に 、 そ れ ぞ れ の タ ン パ ク 質 が 含 ま れ る 培 養 上 清 を 混 合 し て 反 応 さ せ た 後 、 HA
抗 体 及 び Myc 抗 体 を 用 い て 免 疫 沈 降 を 行 っ た 。 ウ ェ ス タ ン ブ ロ ッ 卜の 結 果 を 図
6 に 示 す 。 ェ ン プ リ ン と S 1 0 0 A 8 と を 混 合 した 試 料 に つ い て は 、 3 2 k
D a 付 近 に ェ ン プ リ ン の バ ン ドの み が 確 認 さ れ た
（ 「Empr i n + S 00A8J
— 方 、 ェ ン プ リ ン と S 1 0 0 A 9 タ ン パ ク 質 と を 混 合 した 試 料 で は
n + S 1 00A9J
)
、 4 7 .
)
。
（ 「Empr i
5 k D a 付 近 に そ れ ら の 結 合 を 示 す バ ン ドが 確 認 さ
れ た 。 以 上 の 結 果 か ら、 ェ ン プ リ ン は S 1 0 0 A 9 タ ン パ ク 質 の 新 規 レセ プ
タ ー 候 補 で あ る こ とが 明 らか と な った 。
[0058]
5 .
可 溶 性 ェ ン プ リンの M M P 発 現 に及 ぼす 影 響
従 来 、 M M P の 発 現 亢 進 は 、 ェ ン プ リ ン の 細 胞 外 ドメ イ ン が M M P に よ り
分 解 され 、 放 出 され た 可 溶 性 の ェ ン プ リン が 細 胞 表 面 に 存 在 す る 受 容 体 と し
て の ェ ン プ リ ン に 結 合 し、 M M P の 産 生 を 促 す と い う ェ ン プ リ ン の 自 己 分 泌
( オ ー トク リ ン ） に 起 因 す る と 考 え ら れ て い た 。 従 っ て 、 可 溶 性 ェ ン プ リ ン
が 実 際 に M M P の 発 現 を 亢 進 さ せ る か 否 か に つ い て 検 討 した 。
[0059]
可 溶 性 ェ ン プ リ ン と し て 上 記 方 法 に よ り 精 製 し た ェ ン プ リ ン 細 胞 外 ドメ ィ
ン を 用 い 、 こ れ を ケ ラ チ ノ サ イ トに 添 加 し た と こ ろ 、 0 .
、 2 .
5
M の いずれ の濃 度 で もM M P _
0 2 5 、 0 .
2 5
1 誘 導 効 果 は ほ と ん ど 見 られ な か
つた 。 ま た 、 S 1 0 0 A 9 単 独 で は M M P — 1 の 発 現 が 顕 著 に 亢 進 され た の
に 対 し 、 可 溶 性 ェ ン プ リ ン と S 1 0 0 A 9 と を 一 緒 に ケ ラ チ ノ サ イ 卜に 添 加
した 場 合 、 S 1 0 0 A 9 に よ る M M P 1 発 現 亢 進 効 果 は 有 意 に 抑 制 さ れ た 。
結 果 を 図 7 に 示 す 。 可 溶 性 ェ ン プ リ ン と S 1 0 0 A 9 と が 共 存 した 場 合 に M
M P の 発 現 が 抑 制 さ れ た の は 、 M M P 産 生 を 誘 導 す る S 1 0 0 A 9 力、 可 溶
性 ェ ン プ リ ン に 捕 捉 さ れ 、 両 者 が 結 合 体 した こ と に よ る も の と 考 え られ る 。
これ らの 結 果 か ら、 従 来 提 唱 され て い た ェ ン プ リ ン の 自 己 分 泌 に よ る メ カ 二
ズ ム よ り、 S 1 0 0 A 9 刺 激 が ェ ン プ リ ン を 通 じて M M P の 発 現 を 亢 進 させ
る と い う メ カ ニ ズ ム の 方 が 合 理 的 と思 わ れ る 。 結 果 は 示 さな い が 、 可 溶 性 ェ
ン プ リン は M M P _ 1 0 、 T N F ひ、 I L — 8 の 発 現 も有 意 に 抑 制 した 。
[0060]
6 . 表 皮 に お け る ェ ン プ リン の 局 在
) 免疫 染色
ェ ン プ リン が ヒ ト表 皮 に 存 在 す る か 、 ま た 、 S 1 0 0 タ ンパ ク 質 と 同 一 局
在 を 示 す か に つ い て 、 免 疫 染 色 に よ り確 認 した 。 結 果 を 図 8 A 〜 C に 示 す 。
ェ ン プ リン は 、 正 常 表 皮 、 皮 膚 モ デ ル 、 ア トピー 性 皮 膚 炎 （A D ) の 皮 膚 の
い ず れ で も顆 粒 層 で 多 く発 現 して い る 。 ま た 、 S 1 0 0 タ ンパ ク 質 も ェ ン プ
リン付 近 で 発 現 して い た 。
[0061 ]
更 に 、 ア トピー 性 皮 膚 炎 の 皮 膚 で は 、 ェ ン プ リン が 高 発 現 して お り、 S 1
0 0 A 8 及びS
0 0 A 9 タ ンパ ク 質 の 発 現 も 亢 進 され て い る こ とが 明 らか
と な った 。 ま た 、 S 1 0 0 A 8
A 9 複 合 体 を特 異 的 に結 合 す る 2 7 E 1 0
抗 体 を 用 い た 免 疫 染 色 の 結 果 は 、 乾 癬 （P s o ) の 皮 膚 と比 較 した 場 合 、 ァ
トピー 性 皮 膚 疾 患 の 皮 膚 の 顆 粒 層 で S
0 0 A 8
A 9 複 合 体 が 高 発 現 して
い る こ と を 示 して い る （図 8 D 及 び 図 8 E ) 。
[0062]
免 疫 染 色 の 結 果 に よ る と、 正 常 表 皮 で は 、 S 1 0 0 A 8 、 A 9 、 ェ ン プ リ
ン は ほ とん ど発 現 して い な い 。 し力、し、 メ ラ ノ 一 マ 組 織 に お け る S 1 0 0 A
9 の 発 現 に つ い て 免 疫 染 色 に よ り確 認 した と こ ろ 、 い ず れ の サ ン プル で も表
皮側 に S
0 0 A 9 の 強 発 現 が 認 め られ た （図 8 F 、 左 側 、 中 央 、 右 側 の 写
真 ） 。 ま た 、 正 常 部 位 で は S 1 0 0 A 9 の 発 現 は ほ とん ど認 め られ な い の に
対 し、 悪 性 メ ラ ノ 一 マ
（Cl
ark'
s
l eve l
対 応 す る よ うに基 底 層 直 上 の 表 皮 に S
I I I)
で は 、 メ ラ ノ一 マ細 胞 の 浸 潤 に
0 0 A 9 が 発 現 して い る こ とが 確 認
され た （図 8 G ) 。 一 方 、 同 じ腫 瘍 塊 で も 、 母 斑 組 織 で は 表 皮 側 に S 1 0 0
A 9 の 発 現 は 認 め られ な か った 。
[0063]
S
0 0 A 9 抗 体 と ェ ン プ リン （C D 1 4 7 ) 抗 体 を 用 い て 免 疫 染 色 した
部 位 に つ い て 、 ェ ン プ リン抗 体 に 代 え て メ ラ ノ 一 マ 特 異 的 抗 体 （H M B 4 5
) を 用 い て 染 色 した と こ ろ 、 メ ラ ノ ー マ 特 異 的 抗 体 に よ り染 色 され る 部 位 が
ェ ン プ リン抗 体 の も の と重 複 して い た （図 8 H ) 。 この 結 果 に よ り、 ェ ン プ
リン は 浸 潤 す る メ ラ ノ 一 マ 細 胞 に お い て 発 現 して い る こ とが 確 認 され た 。
[0064]
2 ) ア トピー 皮膚 にお けるェ ンプ リン と S 1 0 0 A 9 の相互作用 の証 明
ェ ンプ リン と S
0 0 A 9 タ ンパ ク質 と力、 単 に結 合 して いるだ けでな く
、実際 に相互作用 して いる ことをPLA (Prox i mi t y L i gat i on Assay)
法 によ り
確 認 した 。 PLA 法 に よれ ば、 D N A プ ロー ブで標 識 され た 2 種 類 の抗体 を用 い
、蛍光色 素 をラベル した相補 的 DNA をハ イ ブ リダィズ させ る ことで、それ らの
タ ンパ ク質が相互作用 して いるか否 か を明 らか にす る ことが で きる。 PLA 法 は
、通 常の免疫 染色 と比較 して は るか に高感度 で ある。
[0065]
0 1i nk 社 の Duo l i nk i n s i t u PLA キ ッ トを用 い、相互作用試験 を行 った 。ァ
トビー患者 か ら得 られ た患部 皮膚組織 を、4% パ ラホル ム アル デ ヒ ドで固定
後 、通 常の方法 でパ ラ フ ィンに包埋 した 。 4
m で細 切後 、キ シ レン処 理 、
エ タノール処 理 を経 て PBS にて洗浄 し、 ブ ロッキ ング後 、一次抗体 （
以下の表
1 参 照 ） と 4 °C で一晚反応 させ た 。 PBS で洗浄後 、 PLA プ ロー ブ （
以下の表 1
参 照 ） と、 3 7 °C で 2 時間反応 させ た 。
[0066]
プ
ブ
PLA
ロ 一
ー
体
抗
次
()S009S1A
CiEitti
+ttgoa
mose
n
a
anmmprnanaruzu--
部
変
病
患
疾
«
皮
性
ピ
ト
SPLU
ァ
t+ goa
ー
MINUS
mouse
()6)HIMBLdioegen
)S
(CEtitiitt
100A9S
十goa
rnanaru
卿
o
a
annz-_
muse
変
病
患
疾
部
皮
性
ピ
卜
ァ
t+ goa
ー
PLUSS
MINU
mouse
())6BHIMLdioegen
()hl20lHl
b7E1tii
itt mose
ancoecnoogucaproecnyuy:-
変
病
患
疾
庙
皮
部
性
ピ
卜
ァ
ー
PLUSNS
MIUt
+ goa
moseu
)(CEK
)20S
ti goa
+
annmpanartrnuz--
镟
Θ
洗
リ
。
ガ
ポ
®
浄
後
、
DNA
一
ゼ
を
加
ラ
一
リ
メ
プ
え
ゼ
ロ
ー
て
を
3
加
ブ
7
え
と
°
C
、
ハ
イ
で
3
1
7
ブ
リ
分
5
°
C
で
ダ
イ
9
ィ
ゼ
一
ン
キ
ュ
0
分
イ
シ
ベ
ン
ヨ
ン
ー
キ
を
ト
ュ
し
ベ
行
、
ー
い
プ
、
ロ
ト
し
TBS-T
で
洗
ー
ブ
を
融
合
、
ラ
イ
ゲ
ー
浄
し
さ
せ
ト
、
た
し
た
D
NA プ ロー ブ の 増 幅 を 行 った 。 Detect
i on k i t
6 13
(O l i nk社 ） を用 い て 蛍 光 色
素 を ラ ベ ル し、 顕 微 鏡 観 察 を 行 った 。 結 果 を 図 9 及 び 図 1 0 に 示 す 。
[0068]
ェ ン プ リン と S
0 0 A 9 抗 体 と を 用 い て PLA 法 を 行 った 場 合 、 有 棘 層 か ら
顆 粒 層 付 近 に 強 い 陽 性 反 応 が 認 め られ た （図 9 ) 。 これ は 、 ェ ン プ リン と S
0 0 A 9 とが 相 互 作 用 を して い る こ と を 示 す も の で あ る 。 一 方 、 S 1 0 0
A 8 に つ い て も 、 顆 粒 層 付 近 に 陽 性 反 応 が 認 め られ た が 、 これ は S 1 0 0 A
9 と ダ イ マ 一 を 形 成 した 結 果 に よ る も の と考 え られ る （
結 果 は 示 さな い） 。
[0069]
7 .
ェ ン プ リン細 胞 外 ドメ イ ンへ の S 1 0 0 A 8 、 S 1 0 0 A 9 タ ンパ ク 質
の 結 合 を 阻 害 す る 薬 剤 の ス ク リー ニ ン グ
1 )
リコ ン ビナ ン トS 1 0 0 A 8 、 S 1 0 0 A 9 の 調 製 と ビォ チ ン化 ：
ヒ トS 1 0 0 A 8 、 S
0 0 A 9 を G S T 融 合 タ ンパ ク 質 と して 大 腸 菌 で
産 生 させ 、 グ ル タ チ オ ン 共 有 結 合 担 体 に よ る ァ フ ィ 二 テ ィ一 ク ロマ トグ ラ フ
ィ一 で 精 製 した 。 そ の 後 、 G S T を 切 断
除 去 した 。 精 製 した S 1 0 0 A 8
、 S 1 0 0 A 9 タ ンパ ク 質 の ビォ チ ン化 に つ い て は 次 の 方 法 を と る 。 各 精 製
タ ンパ ク 質 濃 度 に 対 して 3 倍 モ ル 量 の B i o t i n- (AC5) 2Su l fo-0Su
を 混 合 した 。 室 温 で 2 時 間 反 応 させ た 後 に Nap-5
(Doj i ndo 社 )
(GE Hea は hcare 社 ） に よ
り未 反 応 の ビォ チ ン化 試 薬 を 除 い た 。
[0070]
2 )
ェ ン プ リン細 胞 外 ドメ イ ンへ の S 1 0 0 A 8 、 S 1 0 0 A 9 タ ンパ ク 質
の 結 合 を 阻 害 す る 薬 剤 の ス ク リー ニ ン グ ：
リコ ン ビナ ン トェ ン プ リン細 胞 外 ドメ イ ン （図 1 中 の s i gna l pept i d e の 後
力、
、 transmembrane
doma i n の sij i こネ目当 )
¾：96 we l I プ レ一 ト ( P i erce 社 )
の ゥ エル 上 に 結 合 させ る 。 ゥ エル を 洗 浄 後 、 非 特 異 的 吸 着 を 抑 え る た め 、 各
ゥ エル は 5%BSA そ の 他 の ブ ロ ッキ ン グ 剤 で 処 理 す る 。 次 に 試 験 す る 薬 剤 （
対象
と して は 、 溶 媒 の み ） を ゥ エル 内 に 添 加 して 室 温 で 1 時 間 イ ン キ ュ ベ ー トす
る 。 ゥ エル を 洗 浄 後 、 リコ ン ビナ ン トS 1 00A9W ( ェ ン プ リン の 全 長 配 列 ） を 加
え 室 温 で 1 時 間 イ ン キ ュ ベ ー トす る 。 さ らに HRP 標 識 した 抗
S 1 00A9
抗体 を同ゥ
エル 内 に 添 加 して 反 応 させ る 。 再 度 洗 浄 し、 発 色 基 質 （
オ ル ソ フ エ二 レン ジ
ァ ミ ン） を 添 加 して EL I SA リー ダ 一 で 吸 光 度
（0. D .
492
nm) を 測 定 す る 。 こ の
操 作 に よ り、 ま ず は ェ ン プ リン と S 1 0 0 A 9
(又 は S
0 0 A 8
A 9 )
との 結 合 に お け る検 量 線 を 作 製 す る 。 次 に この 結 合 を 阻 害 す る 分 子 の ス ク リ
— ニ ン グ を 行 う。 上 記 の ア ツセ ィ 系 に 薬 剤 を 添 加 し、 吸 光 度 の 低 下 す る も の
を候 補 薬 剤 とす る 。
種 々 の 植 物 抽 出 物 を 上 記 ス ク リー ニ ン グ 方 法 に か け た と こ ろ 、 ョモ ギ ェ キ
ス 、 トウ キ エ キ ス 、 ォ ドリコ ソ ゥ エ キ ス が コ ン トロー ル よ りも有 意 に ェ ン プ
リン と S 1 0 0 A 9 との 結 合 を 阻 害 す る こ とが 明 らか と な った （図 1 1 ) 。
中 で も 、 ョモ ギ エ キ ス は 強 い 阻 害 効 果 を 示 した （図 1 2 ) 。
請 求 の範 囲
[ 請 求 項 1]
慢 性 炎 症 抑 制 剤 又 は 癌 転 移 抑 制 剤 の 候 補 物 質 が ェ ン プ リン と S 1 0
0 A 9 又はS
0 0 A 8
A 9 との 結 合 を 有 意 に 阻 害 す る 場 合 に 、 当
該 候 補 物 質 は 慢 性 炎 症 又 は 癌 転 移 を 有 意 に 抑 制 させ る と評 価 す る 、 慢
性 炎 症 抑 制 剤 又 は 癌 転 移 抑 制 剤 の ス ク リ一 二 ン グ 方 法 。
[ 請 求 項 2]
慢 性 炎 症 抑 制 剤 又 は 癌 転 移 抑 制 剤 を ス ク リー ニ ン グ す る 方 法 で あ つ
て 、慢 性 炎症 抑 制 剤 又 は癌 転 移 抑 制 剤 の 候 補 物 質 の 存 在 下 、 ェ ン プ リ
ンとS 1 0 0 A 9 又は S
0 0 A 8
ン プ リン と S 1 0 0 A 9 又 は S
A 9 と を ィ ン キ ュ ベ 一 卜し、 ェ
0 0 A 8
A 9 との 結 合 を 阻 害 す る
物 質 を慢 性 炎 症 抑 制 剤 又 は 癌 転 移 抑 制 剤 と して 選 定 す る こ と を 含 ん で
成 る、請 求 項 1 に記 載 の 方 法 。
[ 請 求 項 3]
ェ ン プ リン が 固 体 支 持 体 に 固 相 化 され て い る 、 請 求 項 1 又 は 2 に 記
載の方法 。
[ 請 求 項 4]
前 記 結 合 の 阻 害 が E L I S A 法 に よ り決 定 され る 、 請 求 項 1 〜 3 の
いず れ か 1 項 に記 載 の 方 法 。
[ 請 求 項 5]
ェ ン プ リン と S 1 0 0 A 9 又 は S
0 0 A 8
A 9 との 結 合 を 阻 害
す る薬 剤 を含 ん で 成 る 、慢 性 炎症 抑 制 剤 又 は癌 転 移 抑 制 剤 。
[ 請 求 項 6]
前 記 薬 剤 が 、 ョモ ギ 、 トウ キ 及 び ォ ドリコ ソ ゥ か ら成 る 群 か ら選 択
され る植 物 体 又 は そ の 抽 出 物 を 一 種 又 は 二 種 以 上 含 む 、 請 求 項 5 に 記
載 の 慢 性 炎症 抑 制 剤 又 は癌 転 移 抑 制 剤 。
[ 請 求 項 7]
慢 性 炎 症 又 は 癌 転 移 の 抑 制 方 法 で あ っ て 、 ェ ン プ リン と S 1 0 0 A
9 又はS 1 0 0 A 8
A 9 との 結 合 を 阻 害 す る 薬 剤 を 、 慢 性 炎 症 又 は
癌 転 移 の 治 療 を 必 要 とす る被 験 者 に 投 与 す る こ と を 含 ん で 成 る 、 方 法
[ 請 求 項 8]
前 記 薬 剤 が 、 ョモ ギ 、 トウ キ 及 び ォ ドリコ ソ ゥ か ら成 る 群 か ら選 択
され る植 物 体 又 は そ の 抽 出 物 を 一 種 又 は 二 種 以 上 含 む 、 請 求 項 7 に 記
載の方法 。
[ 請 求 項 9]
慢 性 炎 症 又 は 癌 転 移 を 抑 制 す る た め の 、 ェ ン プ リン と S 1 0 0 A 9
又はS
[ 請 求 項 10]
0 0 A 8
A 9 との 結 合 を 阻 害 す る 薬 剤 の 使 用 。
前 記 薬 剤 が 、 ョモ ギ 、 トウ キ 及 び ォ ドリコ ソ ゥ か ら成 る 群 か ら選 択
され る植 物 体 又 は そ の 抽 出 物 を 一 種 又 は 二 種 以 上 含 む 、 請 求 項 9 に 記
載 の使 用 。
INTERNATIONAL
International application No.
SEARCH REPORT
I
A.
CLASSIFICATION
G01N33/50
Ά 6 1 Κ 3 6/23
(2 0 0 6 . 0 1 ) i ,
Ά 6 1 Κ 45/0
(2 0 0 6 . 0 1 ) i ,
PCT / JP2 0 1 1 / 0 5 1 8 0 7
OF SUBJECT MATTER
0 {2
6 .
(2 0 0
Ά 6 1 Κ 3 6/2
1 ) i ,
Ά 6 1 Ρ 29/0
1) i ,
8 (2 0 0
. 01) i ,
Ά 6 1 Ρ 35/0
0 (2 0 0 6 . 0 1 ) i ,
Ά 6 1 Κ 3 6/53
0 {2 0 0
.
1 ) i ,
G01N33/1
5 ( 2 0 0 6 . 0 1 ) f G01N33/53
(2 0 0 . 1 )
According to International Patent Classification (IPC) or t o both national classification and IPC
B.
FIELDS SEARCHED
Minimum documentation searched (classification system followed by classification symbols)
G 0 1N3 3 / 5 0 , A 6 1K3 6 / 2 3 , A 6 1 K 3 6 / 2 8 , A 6 1K3 6 / 5 3 , A 6 1K4 5 / 0 0 ,
A 6 1 P3 5 / 0 0 ,
G 0 1N3 3 / 1 5 ,
A 6 1 P2 9 / 0 0 ,
G 0 1N3 3 / 5 3
Documentation searched other than minimum documentation t o the extent that such documents are included in the fields searched
Jitsuyo
Shinan
Koho
1922-1 996
Jitsuyo
Shinan
Toroku
Koho
1996-2011
Kokai
Jitsuyo
Shinan
Koho
1 971-2011
Toroku
Jitsuyo
Shinan
Koho
1994-2011
Electronic data base consulted during the international search (name of data base and, where practicable, search terms used)
CA/ME D L INE / EMBASE / B I 〇 S I S ( STN )
C.
DOCUMENTS
Category*
CONSIDERED
T O B E RELEVANT
Citation of document, with indication, where appropriate, of the relevant passages
X
Hibino
T
et
A
Recepto
r
Fo r
S 1 0 0 a 8 /A9
I nflammat
ion
i n
2009 . 09,
V o lume
A
Nukui
T
et
p o s i t ive
human
al . ,
feedback
kerat
1 0 4 (2 ) ,
al . ,
inocyte
I denti
f i cat
,
A
human
S kin
129,
I s sue
S 1 0 0A8 /A9
growth
s ,
J
ion
Key
,
J
of
ator
I nve
st
S2 ,
,
a
l
key
Dermato
5- 6
l ,
B i ochem,
r
o f
f or
n o rmal
2 008 . 05 . 15
453- 4 64
*
Special categories of cited documents:
"A"
document defining the general state of the art which i s not considered
to be of particular relevance
"E"
earlier application or patent but published on or after the international
filing date
"L"
document which may throw doubts on priority claim(s) or which i s
cited t o establish the publication
date of another citation or other
special reason (as specified)
document referring t o an oral disclosure, use, exhibition
"P"
o f
mediato
on
See patent family annex.
Further documents are listed in the continuation of Box C .
"O"
1- 4
Novel
S88
s timulati
Cel
a
Medi
Relevant t o claim No.
t o the international
"T"
later document published after the international filing date or priority
date and not in conflict with the application but cited to understand
the principle or theory underlying tiie invention
"X"
document of particular relevance; the claimed invention cannot be
considered novel or cannot b e considered t o involve an inventive
step when the document i s taken alone
"Y"
document of particular relevance; the claimed invention cannot be
considered t o involve an inventive step when the document i s
combined with one or more other such documents, such combination
being obvious to a person skilled i n the art
"&"
document member of the same patent family
or other means
filing date but later than
Date of the actual completion of the international search
1 1 March
, 2 01 1 (1 1 . 03 . 1 1 )
Date of mailing of the international search report
2 9 March
, 2 0 1 1 (2 9 . 0 3 . 1 1 )
Name and mailing address of the ISA/
Japane
s e Patent
Of f i c e
Authorized officer
Facsimile No.
Form PCT/ISA/210
Telephone No.
(second sheet) (July 2009)
INTERNATIONAL
SEARCH
International
REPORT
application No.
PCT / JP2 0 1 1 / 0 5 1 8 0 7
Box No. I I
Observations
This international
∑
where certain claims were found unsearchable
(Continuation
search report has not been established in respect of certain claims under Article
Claims Nos.:
17(2)(a) for the following
reasons:
7- 10
because they relate t o subject matter not required t o be searched by this Authority,
The invent
b y therapy
of item 2 of first sheet)
ions
set
forth
i n c l aims
7 t o 1 0 pertain
namely:
t o methods
f o r treatment
.
Claims Nos.:
because they relate t o parts of the international application that do not comply with the prescribed requirements to such an
extent that no meaningful international search can be carried out, specifically:
Claims Nos.:
because they are dependent claims and are not drafted in accordance with the second and third sentences of Rule 6.4(a).
Box No. Ill
This International
Observations
where unity of invention
Searching Authority
i s lacking (Continuation
found multiple inventions i n this international
The invent
ions
i n c l aims
whi c h s g n i f i cant l y inhibi
1 t o 4 r e late
t s the bindi
of item 3 of first sheet)
application,
t o a method
n g o f Emmpri
as follows:
for
s creening
n t o S 1 0 0A9
or
a subs tance
S 1 0 0A8 /A9 .
The i nventi
o n s i n claims
5 t o 1 0 r e late
t o a chroni
c i nflammat
ion
inhibi
t or
o r a cance r meta stas i s i nhibitor
each compri
s i n g a drug
inhibi
t i n g the binding
o f Emmprin
t o S 1 0 0A9 , and a method
f o r inhibi
t i n g chroni
c i nflammat
ion
or
cancer
metas t a s i s u s ing
said
drug -
. □
A s all required additional search fees were timely paid by the applicant, this international
search report covers all searchable
claims.
2. [ x ]
A s all searchable claims could be searched without effort justifying
additional fees, this Authority did not invite payment of
additional fees.
3. □
A s only some of the required additional search fees were timely paid by the applicant, tms international
only those claims for which fees were paid, specifically
4. □
search report covers
claims Nos.:
N o required additional search fees were timely paid by the applicant.
Consequently, this international
search report
restricted t o the invention first mentioned in the claims; it i s covered by claims Nos.:
Remark
on Protest
The additional search fees were accompanied by the applicant's
protest and, where applicable, the
payment of a protest fee.
The additional search fees were accompanied by the applicant's
fee was not paid within the time limit specified in the invitation.
N o protest accompanied the payment of additional search fees.
Form PCT/ISA/210
(continuation
of first sheet (2)) (July 2009)
protest but the applicable protest
(extra
.inlim
s
u
d
o
coes
a
c
e
linvlvhlrr.
w
ぬ 5
Imljl
p^ossoeboeeaebe
oQnrllzhlfrirnmhlf
scoe
ecoassbe
dubo
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.
ぬ
bJ
け
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Jaaese
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ぬ
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U
S
2
ln
cdir1
ib
c
e
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o
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s
a
l
n
.
,.
o9r
o
e
d
3ininf .
in
h
ぬ/ け
0Emmrin
A
国 際 出願 番 号
国 際調 査 報 告
発 明 の 属 す る分 野 の 分 類
Int.Cl.
B .
（
国際特許 分類
P C T
J P 2 0 1 1
0 5 1 8 0 7
（I P C ) )
G01N33/50 (2006. 01) i ， A61K36/23 (2006. 01) i ， A61K36/28 (2006. 01) i ， A61K36/53 (2006. 01)
A61K45/00 (2006. 01) i , A61P29/00 (2006. 01) i ， A61P35/00 (2006. 01) i ， G01N33/15 (2006. 01)
G01N33/53 (2006. 01) i
調 査 を行 っ た分 野
調 査 を行 っ た 最 小 限資 料
Int.Cl.
G01N33/50,
（
国 際特 許 分 類
A61K36/23,
（I P C ) )
A61K36/28,
A61K36/53,
A61K45/00,
A61P29/00,
A61P35/00,
G01N33/15,
G01N33/53
最 小 限 資 料 以 外 の 資 料 で 調 査 を行 っ た 分 野 に 含 ま れ る も の
日本 国 実 用 新 案 公 報
日本 国 公 開 実 用 新 案 公 報
日本 国 実 用 新 案 登 録 公 報
2
1
日本 国 登 録 実 用 新 案 公 報
o
9
-ス の 9
名 称 、 調 査 に使 用 した 用 語 )
国 際 調 査 で 使 用 した 電 子 デ ー タ ベ ー ス
111
6
111
年
CA/MEDL INE/EMBASE/B I OS I S (STN)
C .
関 連 す る と認 め られ る文 献
引用 文 献 の
関連 す る
カ テ ゴ リー *
X
引用 文 献 名
Hibino
T et
S100a8/A9,
al.
，
S100A8/A9,
stimulation
Biochera,
of
2008. 05. 15,
of
a Novel
o f Inflammation
2009. 0 9 ， Volume
T e t al.
growth
， 丄dentincation
A Key Mediator
Dermatol,
Nukui
及 び 一 部 の 箇 所 が 関 連 す る とき は 、 そ の 関 連 す る箇 所 の 表 示
129
，
Issue
104 (2)
human
，
for
5-6
positive
keratinocytes,
feedback
1-6
J Ceil
パ テ ン ト フ ァ ミ リ ー に 関 す る別 紙 を 参 照 。
引用 文 献
の 日 の 後 に 公 表 され た 文 献
「Τ 」 国 際 出願 日又 は 優 先 日後 に公 表 され た 文 献 で あ っ て
出願 と矛 盾 す る も の で は な く 、発 明 の 原 理 又 は 理 論
もの
ΓΕ 」 国 際 出願 日前 の 出願 ま た は 特 許 で あ る が 、 国 際 出願 日
の理解 の た め に 引用 す る もの
「X 」 特 に 関 連 の あ る文 献 で あ っ て 、 当 該 文 献 の み で 発 明
以 後 に公 表 され た も の
「L 」優 先 権 主 張 に 疑 義 を 提 起 す る文 献 又 は他 の 文 献 の 発 行
日若 し く は 他 の 特 別 な 理 由 を 確 立 す る た め に 引 用 す
の 新 規 性 又 は 進 歩 性 が な い と考 え られ る も の
ΓΥ 」 特 に 関 連 の あ る文 献 で あ っ て 、 当 該 文 献 と他 の 1 以
（
理 由 を付 す ）
上 の 文 献 との 、 当 業 者 に と っ て 自明 で あ る組 合 せ に
Γθ 」 口頭 に よ る 開 示 、 使 用 、 展 示 等 に 言 及 す る文 献
ΓΡ 」 国 際 出願 日前 で 、 か つ 優 先 権 の 主 張 の 基 礎 とな る 出願
0 3 .
国 際調 査機 関 の名 称 及 び あ て 先
日本 国 特 許 庁 （I S A
ン トフ ァ ミ リー 文 献
2 0
2 9 .
特許 庁審 査官
J Ρ)
郵便番 号 1 0 0 — 8 9 1 5
東 京 都 千 代 田区霞 が 関三 丁 目4 番 3 号
l SA
よ っ て 進 歩 性 が な い と考 え
Γ& 」 同 一 パ テ
国 際調 査 報 告 の発 送 日
国 際 調 査 を 完 了 した 日
様式 P C T
J Invest
453-464
ΓΑ 」特 に 関 連 の あ る文 献 で は な く 、一 般 的 技 術 水 準 を 示 す
る文 献
1-4
S2 ， S88
C 欄 の 続 き に も 文 献 が 列 挙 され て い る c
*
For
i n human Skin,
a key mediator
normal
Receptor
請 求項 の番 号
2 1 0
(第 2 ペ ー ジ ）
赤坂
電話番 号
（2 0 0 9 年 7 月 ）
0 3 .
2 0
2 J
（
権 限 の あ る職 員 ）
3 3 1 6
祐 ί
0 3 —3 5 8 1 —1 1 0
内線
3 2 5 2
国 際 出願 番 号
国 際調 査 報 告
第 Π欄
P C T /
J P 2 0 1 1/
0 5 1 8 0 7
請 求 の範 囲 の 一 部 の調 査 が で き ない とき の意 見 （
第 1 ペ ー ジ の 2 の続 き）
法 第 8条 第 3項 （P C T 17 条 （
2) (a) ) の 規 定 に よ り、 こ の 国 際 調 査 報 告 は 次 の 理 由 に よ り請 求 の 範 囲 の 一 部 に つ い て 作
成 しな か っ た。
1.
請求項
-
1 0
は 、 この 国 際調 査 機 関 が調 査 をす る こ とを要 しな い 対 象 に係 る もの で あ る。
つ ま り、
請 求 項 7 — 1 0 に係 る発 明 は 、 治 療 方 法 に 関 す る発 明 で あ る
2 .
匚：請 求 項
は 、有 意 義 な 国 際調 査 をす る こ とが で き る程 度 ま で所 定 の要 件 を満
ない 国 際 出願 の 部 分 に係 る もの で あ る。 つ ま り、
3 .
Γ"
請求項
は 、従 属 請 求 の範 囲 で あ っ て P C T 規 則 6. 4 (a) の 第 2 文 及 び 第 3文 の 規 定 に
従 っ て記 載 され て い ない 。
第
欄 —発 明 の 単 一 性 が欠 如 して い る とき の 意 見 （
第 1 ペ ー ジ の 3 の続 き）
次 に述 べ る よ うに こ の 国 際 出願 に二 以 上 の発 明 が あ る と こ の 国 際調 査 機 関 は認 め た。
請求項 1
4 に 係 る発 明 は 、ェ ン プ リ ン と S 1 0 0 A 9 又 は S 1 0 0 A 8 /
有 意 に 阻 害 す る物 質 を ス ク リ ー ニ ン グ す る方 法 に 関 す る発 明 で あ る。
A 9 との結 合 を
請 求 項 5 — 1 0 に 係 る発 明 は 、 ェ ン プ リ ン と S 1 0 0 A 9 と の 結 合 を 阻 害 す る 薬 剤 か ら な
る 、慢 性 炎 症 抑 制 剤 又 は 癌 転 移 抑 制 剤 、及 び 当 該 薬 剤 を 用 い た 慢 性 炎 症 又 は 癌 転 移 の 抑 制 方
法 に 関 す る発 明 で あ る。
1.
出願 人 が 必 要 な追 加 調 査 手 数 料 をす ベ て 期 間 内 に納 付 した の で 、 こ の 国 際調 査 報 告 は 、 す べ て の調 査 可 能 な請 求
項 につ い て作 成 した。
2 .
追 加 調 査 手 数 料 を要 求 す るま で も な く、 す べ て の調 査 可 能 な請 求 項 につ い て調 査 す る こ とが で き た の で 、追 加 調
查 手 数 料 の納 付 を求 め な か っ た。
3 .
出願 人 が必 要 な追加 調 査 手 数 料 を一 部 の み しか 期 間 内 に納 付 しな か っ た の で 、 この 国 際調 査 報 告 は 、 手 数 料 の納
付 の あ っ た次 の 請 求 項 の み につ い て 作 成 した。
4 .
出願 人 が 必 要 な追 加 調 査 手 数 料 を期 間 内 に納 付 しな か っ た の で 、 こ の 国 際調 査 報 告 は 、 請 求 の範 囲 の 最 初 に記 載
され て い る発 明 に係 る次 の 請 求 項 につ い て 作 成 した。
追 加 調 査 手 数 料 の 異 議 の 申立 て に 関す る注 意
□
追加 調 査 手 数 料 及 び 、該 当す る場 合 に は 、 異 議 申立 手 数 料 の納 付 と共 に 、 出願 人 か ら異 議 申立 て が あ っ た。
追加 調 査 手 数 料 の納 付 と共 に 出願 人 か ら異 議 申立 て が あ つ た が 、異 議 申立 手 数 料 が 納 付 命 令 書 に示 した期 間
内 に支 払 わ れ な か っ た。
追加 調 査 手 数 料 の納 付 は あ っ た が 、 異 議 申立 て は な か っ た。
様式 P C T
I SA
2 1 0
(第 1 ペ ー ジ の続 葉 （2 ) )
( 2 0 0 9 年 7 月）
国際出願番号
国際調査報告
P C T /
J P 2 0 1 1/
0 5 1 8 0 7
請 求 項 5 — は 、 明 細 書 に よ っ て 十 分 に裏 付 け され て い な い 。
明 細 書 に よ っ て 裏 付 け され て い る の は 、 ョモ ギ 、 トウ キ 及 び ォ ド リ コ ソ ゥか ら成 る薬 剤 が 、
ェ ン プ リン と S 1 0 O A 9 又 は S 1 0 0 A 8
A 9 との 結 合 を 阻 害 す る 点 に と どま り、当該 薬
剤 が 、慢 性 炎 症 又 は 癌 転 移 を抑 制 す る か ど うか に つ い て は 明 細 書 に お い て 何 ら検 証 され て い な
い。
ま た 、ェ ン プ リン と S 1 0 0 A 9 又 は S 1 0 0 A 8
A 9 との 結 合 が 阻 害 され る と、必 然 的
に 慢 性 炎 症 又 は 癌 転 移 が 抑 制 され る との 学 術 的 証 拠 も示 され て い な い 。
請 求 項 5 は 、 明 細 書 に よ っ て 十 分 に裏 付 け され て い な い 。
明 細 書 に よ っ て 裏 付 け られ た ェ ン プ リ ン と S 1 0 0 A 9 又 は S 1 0 0 A 8
A 9 との結合
を 阻 害 す る薬 剤 は 、ョモ ギ 、 トウキ 及 び ォ ド リ コ ソ ゥか ら成 る群 か ら選 択 され る植 物 体 又 は そ
の 抽 出 物 に と どま り、そ れ 以 外 の 薬 剤 を包 含 す る請 求 項 5 に係 る発 明 の 範 囲 ま で 一 般 化 で き る
とは い え な い 。
式P C T
I SA
2 1 0
(特別 ペー ジ） （2 0 0 9 年 7 月）