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体外診断用医薬品
2015 年 8 月改訂(第 8 版)
2015 年 1 月改訂(第 7 版)
**
製造販売承認番号 20700AMY00118000
*
クラス III 汎用・生化学・免疫・内分泌検査用シリーズ
アルファ - フェトプロテインキット
ケミルミ ACS - AFP
■ 全般的な注意
・静脈
・本品は体外診断用医薬品ですので、それ以外の目的に使用しないでください。
・検体が適切に凝固してから遠心分離ください。
刺に関する感染予防措置を講じて、採血ください。
・本品の測定結果は、患者の治療歴、臨床症状その他関連する他の検査結果等
を考慮して総合的に判断ください。
・検体は常に栓をして、立てた状態で保存ください。
・添付文書に記載されている以外の使用方法については保証しません。
・8 時間以内に測定が終了しない場合は、検体にしっかり栓をして 2∼
8 ℃で冷蔵保存ください。
・8 時間を越えて室温に保存した検体は使用しないでください。
・使用する機器の添付文書及び取扱説明書をよく読んでから使用ください。
・本品には保存剤としてアジ化ナトリウム等が含まれていますので、誤って
目や口に入ったり、皮膚に付着したりした場合は、水で十分に洗い流す等
の応急措置を行い、必要があれば医師の手当て等を受けてください。
・48 時間以内に測定が終了しない場合は、ー 20 ℃以下で検体を凍結保存
ください。
・適切な保護手袋、保護衣、保護用眼鏡及び顔防御マスクを使用し測定ください。
・検体の凍結は 1 回限りとし、融解した検体はよく混和ください。
・保存検体は室温に戻してから使用ください。
検体を機器に装填する前に下記の事項を確認ください。
■ 形状・構造等(キットの構成)
・検体中には、フィブリンや浮遊物がないこと。浮遊物は、遠心分離で
除去ください(1000×g、15∼20 分間)。
1. ケミルミ ACS-AFP
基本試薬パック
・検体には気泡がないこと。
構成試薬
内容量
成 分
標識試薬
5.0 mL
ア ク リ ジ ニ ウ ム エ ス テ ル 標 識 抗αフェトプロテインウサギポリクロー
ナル抗体(略名:アクリジニウムエ
ステル標識抗 AFP 抗体)、アジ化ナト
リウム(0.13%)
固相化試薬
25.0 mL
抗α- フェトプロテインマウスモノク
ローナル抗体結合磁性粒子(略名:
、アジ化ナ
抗 AFP 抗体結合磁性粒子)
トリウム(0.11%)
2. 妨害物質・妨害薬剤
・ヒト血清中の異好抗体は、試薬中の抗体と反応して、反応系を妨害す
ることがあります2。動物や動物血清に日常的に接触している患者では、
この妨害が発生しやすく、測定値が異常値を示すことがあります。診断
にはさらなる情報を要することがあります。
・下記濃度の内因性妨害物質による本品の測定結果への影響は ADVIA
Centaur ではみられず、ADVIA Centaur CP では 5%以下でした。
脂肪血
黄疸
2. 酸化剤 / 酸化補助剤(別売)
内容量
酸化剤
1500 mL / 本
上記試験は CLSI EP7-A27 に従って実施されました。
成 分
・化学療法剤による妨害
0.5% 過酸化水素
化学療法剤による測定値への影響を調べるため、3 段階の濃度で AFP
を含むプール血清にこれらの薬剤を添加して測定を行いました。これ
らのプールの各々について AFP 濃度を測定し、各薬剤を添加しない場
合の濃度を基準に平均回収率を算出しました。
0.1N 硝酸
酸化補助剤
1500 mL / 本
500 mg/dL ヘモグロビン
1000 mg/dL トリグリセリド
20 mg/dL 抱合型ビリルビン
溶血
本キットには AFP マスターカーブカードが付属します。
構成試薬
濃度
血清検体
0.25N 水酸化ナトリウム
ADVIA Centaur CP 用として、300mL があります。
物質
■ 使用目的
血清中α- フェトプロテイン(AFP)の測定
ブレオマイシン
シスプラチン
■ 測定原理
*
シクロホスファミド
本品の反応形式は、1 ステップサンドイッチ法による化学発光免疫測定で、一
定量の 2 種の抗体を使用します。第 1 の抗体は、標識試薬中のアクリジニウム
エステル標識抗 AFP 抗体です。第 2 の抗体は固相化試薬中の抗 AFP 抗体結合
磁性粒子です。
ドキソルビシン
5- フルオロウラシル
メトトレキサート
マイトマイシン -C
■ 操作上の注意
ビンブラスチン
本品はケミルミ ADVIA Centaur ® シリーズ(以下ADVIA Centaur シリーズ)
の専用試薬です。
ビンクリスチン
AFP 添加量
(μg/mL)
平均回収率
(添加/コントロール)× 100
1300
101
1500
330
10
360
13
60
1200
700
97
101
99
101
106
99
100
99
上記試験は CLSI EP7-A2 7 に従って、ACS:180 を用いて実施されました。
1. 測定試料の性質、採取法
本品の測定には血清を使用ください。
下記の記載内容は CLSI(Clinical and Laboratory Standards Institute)
により推奨されている血液検体の取扱い、保存方法です 1。それ以外の取
扱い、保存方法については各施設で検討の上、使用者の責任において設
定ください。
1
3. 特異性
・機器の部品を交換したとき
妊娠中の濃度上昇が認められた各種内因性タンパク質による測定値への
影響を調べるため、3 段階の濃度で AFP を含むプール血清にこれらのタ
ンパク質を添加して測定を行いました。AFP 濃度を測定し、タンパク質
を含まない血清コントロールと比較しました。テストしたヒトのタンパ
ク質は、
α1- 糖タンパク質、α1- 抗トリプシン、α- グロブリン、セルロプ
ラスミン、絨毛性ゴナドトロピン、
γ- グロブリン、胎盤性ラクトゲン、
トランスフェリン、黄体刺激ホルモン、胎児性ヘモグロビン、妊娠関連
糖タンパク質です。これらの化合物では、妨害も交差反応性も認められ
ません。妊娠中に一般的に処方されるアスピリン、アセトアミノフェン、
ビタミンなどの一般的な薬剤についても、AFP の測定において妨害は認
められません。
・精度管理の結果が繰返し期待値から外れるとき
注意:
・機器に装填後、28 日を経過した基本試薬パックは廃棄ください。
・基本試薬パックの安定性で Use Beyond(期限を過ぎても使用)
を選択している場合、機器は装填後の試薬の安定性期限が過ぎて
もフラッグを表示しません。
・使用期限の過ぎた試薬は使用しないでください。
・ADVIA Centaur CP
機器装填後試薬(基本試薬パック)の安定性:28 日
較正間隔 :14 日
以下の場合において低濃度及び高濃度較正剤による較正(2 ポイント
キャリブレーション)を実施ください。
■ 用法・用量(操作方法)
*
操作法の詳細は機器の取扱説明書を参照ください。
・較正後、14 日経過したとき
1. 試薬の調製と取扱い
・基本試薬パックのロットが変更になったとき
試薬は全て液状のためそのまま使用ください。
・機器の部品を交換したとき
(1)基本試薬パックは、機器に装填する前に手で混和ください。
・精度管理の結果が繰返し期待値から外れるとき
(2)試薬パックの底の微粒子が全て分散し、試薬パックの底に沈殿物が
無いことを確認ください。
注意:
・機器に装填後、28 日を経過した基本試薬パックは廃棄ください。
2. 必要な器具・器材・試料等
・使用期限の過ぎた試薬は使用しないでください。
・ADVIA Centaur シリーズ
5. マスターカーブの較正
)含有
・ケミルミ ACS- 較正剤 D:アジ化ナトリウム(1.16%(溶解後、< 0.1%)
・新しいロットの基本試薬パック(標識試薬、固相化試薬)を使用する
際には、マスターカーブによって較正ください。
・ケミルミ ACS- 共通希釈液 2:アジ化ナトリウム(0.1%)含有
(< 0.1%)含有
(ADVIA Centaur CPのみ)
・特殊洗浄液1:アジ化ナトリウム
3. 機器への装填
**
(1)測定を開始する前に、機器に装填している試薬の量が測定に十分な量
であることを確認ください。
・ロットの変更ごとに、バーコードスキャナ又はキーボードで、試薬の
マスターカーブ値を機器に入力ください。マスターカーブカードには、
マスターカーブ値が記載されています。
・マスターカーブ値の入力方法の詳細については機器の取扱説明書を参
照ください。
(2)基本試薬パックをラベルの端にある矢印に合わせて、試薬挿入部に装
填ください。
6. 検体量
1 回の測定に必要な検体量は 10μL です。この検体量には、検体カップ内
の測定に使用できない量(dead volume)、2 重測定や再測定等を実施
注意:ADVIA Centaur CP ではプローブは 1 つだけなので、基本試薬パッ
クを左右と中央に配置する必要はありません。
する際にさらに必要となる量は含まれていません。最小必要量の測定の
詳細に関しては機器の取扱説明書を参照ください。
(3)装填後の試薬は、機器が自動的に攪拌するので、常に均一な懸濁液状
に保たれています。
7. 希釈方法
(4)検体を自動希釈する場合は、ケミルミ ACS- 共通希釈液 2 を補助試薬挿
入部に装填ください。
・測定結果が 1000 ng/mL(830 IU/mL)を超える場合は、正しい結果
が得られるように希釈をしてから再測定ください。
4. 較正間隔と装填後の安定性
・機器による自動希釈又は用手法による希釈のいずれも可能です。
本品の較正にはケミルミ ACS- 較正剤 D を使用ください。使用方法につい
てはケミルミ ACS- 較正剤 D の取扱説明書を参照ください。
希釈後の検体濃度 : ≧15 ng/mL(12.5 IU/mL)
・自動希釈の場合、ケミルミ ACS- 共通希釈液 2 を装填し、以下のとおり
にパラメーターを設定ください。
・ADVIA Centaur/XP/XPT
本品はオプションとして高用量使用法もしくは低用量使用法を選択可能
です。低用量使用法を選択する場合、測定の定義パラメーターを修正す
る必要があります。詳細は機器の取扱説明書を参照ください。
・Dilution point: ≦1000 ng/mL(830 IU/mL)
・Dilution factor(serum samples): 10, 20, 100, 200
自動希釈の設定方法に関しては、機器の取扱説明書を参照ください。
(1)高用量使用法:装填後の安定性期限内に複数の基本試薬パックを使
用する場合
・自動希釈の測定結果が測定の直線性を超えた場合や、検査室で用手法
による希釈を規定している場合は、用手法により希釈液で検体を希釈
ください。
機器装填後試薬(基本試薬パック)の安定性:14 日
較正間隔 :28 日
・用手法で検体を希釈する場合は、ケミルミ ACS- 共通希釈液 2 を用いて
希釈し、機器に装填されている希釈前の検体と交換してサンプルラッ
クに装填ください。
以下の場合において低濃度及び高濃度較正剤による較正(2ポイン
トキャリブレーション)を実施ください。
・較正後、28 日経過したとき
・希釈した検体の測定結果が計算上およそ正しい値であるかを確認くだ
さい。機器に予め Dilution factor を設定入力した場合は、自動的に測
定結果が算出されます。
・基本試薬パックのロットが変更になったとき
・機器の部品を交換したとき
注意:自動希釈に必要な検体量は、1 回の測定に必要な検体量と異なり
ます。自動希釈に必要な検体量については、次の情報を参照くだ
さい。
・精度管理の結果が繰返し期待値から外れるとき
注意:
・機器に装填後、14 日を経過した基本試薬パックは廃棄ください。
希釈率
・使用期限の過ぎた試薬は使用しないでください。
ADVIA Centaur/XP/XPT
ADVIA Centaur CP
(2)低用量使用法:装填後の安定性期限内に基本試薬パックを一つしか使用
しない場合
10, 20, 100, 200 倍
10, 100, 200 倍
検体量
(μL)
20
20
8. 精度管理
注意:低用量使用法では一度に一つの基本試薬パックのみ機器に装
填できます。新しい基本試薬パックを装填するごとに較正を
実施ください。
精度管理の頻度については、行政当局の規制や許可条件に従ってください。
コントロール値の入力方法を含めて精度管理の詳細については、機器の
取扱説明書を参照ください。
機器の性能や測定値の傾向を管理するため、最低限の要求事項として、
測定実施日ごとに2濃度(低濃度・高濃度)の精度管理用コントロール
で精度管理を実施ください。較正(2ポイントキャリブレーション)を
実施する際にも精度管理用コントロールを測定ください。精度管理用コ
ントロールは全て患者検体と同様に取扱いください。
本品の精度管理用コントロールには、その性能が保証できる少なくとも 2
機器装填後試薬(基本試薬パック)の安定性:28 日
較正間隔 :14 日
以下の場合において低濃度及び高濃度較正剤による較正(2ポイン
トキャリブレーション)を実施ください。
・較正後、14 日経過したとき
・基本試薬パックのロットが変更になったとき
2
健常者の 98.4%が 8.1 ng/mL 未満の範囲に含まれます。
こ の 測 定 結 果 は、ADVIA Centaur/XP/XPT(AFP 濃 度 1.3∼943.6 ng/mL
(1.1∼783.2 IU/mL)
)及び ADVIA Centaur CP(AFP 濃度 1.4∼866.0 ng/mL
(1.2∼718.8 IU/mL)
)による測定においても同等であることが確認されま
した。性能 3.相関性を参照ください。
濃度(低濃度・高濃度)のコントロールを使用ください。適切に実施さ
れた検査室内の精度管理法によって測定した精度管理用コントロールの
結果が本機器又は各施設の基準範囲内であるとき、機器の性能は基準に
達しています。
精度管理の結果が期待値あるいは検査室で設定した値の範囲から外れる
場合は、測定結果をそのまま報告せず、次の操作を行ってください。
他の検査薬と同様に、参考基準範囲は各施設において設定ください 3。
・試薬等の使用期限が切れていないか確認ください。
3. 判定上の注意
・必要な保守点検が行われたか確認ください。
・高濃度フック現象
・機器の取扱説明書や本添付文書の手順に従って測定されたか確認くだ
さい。
測定値が極めて高い場合、RLUs が異常に減少することがあります。
本法において、1,000,000 ng/mL(830,000 IU/mL)程度の高値では、
AFP は 1000 ng/mL(830 IU/mL)を越えた値として測定されます。
・新しいコントロールで再測定ください。
・必要な場合は、当社に連絡ください。
・悪性腫瘍の有無の根拠として AFP 値を用いないでください。治療前の
患者でも、正常範囲内の値を取ることがあります。さらに、AFP 値の
上昇は、悪性腫瘍を持たない患者にも見られます。逆に、AFP 濃度の
低下が、特に術後や化学療法後において、必ずしも疾患の治癒を示す
とは限りません。AFP 測定値は、他の診断方法及び患者の臨床所見な
どと共に用いてください。
9. 測定方法
検体の測定方法及び測定結果の算出方法の詳細については、機器の取扱
説明書を参照ください。
測定機器により、次の動作が自動的に実行されます。
ADVIA Centaur
ADVIA Centaur XP
ADVIA Centaur XPT
・製造業者が異なる場合、測定法、試薬特異性が異なるため、検体中の
AFP 濃度が変動する可能性があります。検査結果は、使用した AFP 測
定系を含めて報告ください。異なる測定方法で得られた値を一緒に用
いないでください。患者を継続してモニターしている途中で AFP 測定
方法を変える際は、その施設にてベースライン値の確認試験を実施く
ださい。
ADVIA Centaur CP
検体 10μL
標識試薬 50μL
固相化試薬 250μL
37℃/ 7.5 分
・妊婦の血清 AFP 値の解釈にはご注意ください。
・本品を癌のスクリーニング検査として使用しないでください。AFP 測
定は非セミノーマ性精巣腫瘍を治療中の患者や治療終了後の患者モニ
タリングにおける総合的な治療管理の一環として使用する場合、患者
にとって安全で効果的な補助検査となります。
37℃/ 9.7 分
※
B/F 分離
精製水
特殊洗浄液 1
酸化剤 300μL
酸化補助剤 300μL
■
*
ADVIA Centaur/XP/XPT:1.3∼1000 ng/mL(1.08∼830 IU/mL)
ADVIA Centaur CP
:1.7∼1000 ng/mL(1.4∼830 IU/mL)
測定結果
2. 性能
※B/F 分離とは、抗原抗体複合体(B,bound)と未反応の標識体(F,free)
を分離することです。
用法及び用量欄の操作方法により、感度・正確性・同時再現性の各試験
を行った場合、下記の規格値に適合します。
注意:精製水の情報については機器の取扱説明書を参照ください。
(1)感度試験
患者検体中の AFP 量と機器によって検出される RLUs(相対的発光量)
の間には、正の相関関係があります。
標識試薬の総カウント(T)に対する低濃度の較正剤(α- フェトプ
ロテイン濃度 20ng/mL 以下)を試料として操作した場合のカウント
(%)は 3%以下です。
(B)の百分率(B/T)
■ 測定結果の判定法
*
※カウントとは、標識したアクリジニウムエステルが酸化する際の
化学発光により生じた光子を光電子増倍管で測定するときの単位
です。
測定結果の算出方法の詳細については、機器の取扱説明書を参照ください。
1. 結果の判定法
(慣用単位)
機器は、AFPの結果を測定の設定時に規定した単位に応じてng/mL
又は IU/mL(SI 単位)で報告します。
(2)正確性試験
3 種の管理血清のα- フェトプロテイン濃度を測定するとき、あらか
換算式は 1 ng/mL = 0.83 IU/mL です 8。
分子量を 70,000 ダルトンとして、1 ng = 0.0143 nmol
じめ定められた値に対し以下の範囲に入ります。
α- フェトプロテイン濃度 80 ng/mL 未満 ± 30%
2. 参考基準範囲
α- フェトプロテイン濃度 80 ng/mL 以上 ± 20%
製造元において、良性及び悪性疾患患者 1858 例をケミルミアナライザー
ACS:180 で測定した結果は以下のとおりです。
(3)同時再現性試験
同一管理血清のα- フェトプロテイン濃度を 5 回同時に測定する時、
濃度の C.V. 値は 20%以下です。
AFP(ng/mL)の濃度別分布
症例数 0~8.0 8.1~20.0 20.1~500.0 500.1~1000.0 >1000.0
健常者
悪性疾患
3. 相関性
男性
397
389
7
1
0
0
女性
396
391
5
0
0
0
・ADVIA Centaur/XP/XPT
41
37
3
1
0
0
204
105
19
56
5
19
AFP 濃度 1.3∼943.6ng/mL(1.1∼783.2 IU/mL)の血清 498 検体にお
ける ADVIA Centaur による本品の測定値(以下 ADVIA Centaur AFP)
と ACS:180 ® の測定値(以下 ACS:180 AFP)との関係は以下の計算式で
示されます。
原発性
80
29
11
20
4
16
ADVIA Centaur AFP = 1.05(ACS:180 AFP)−0.3ng/mL
相関係数(r)= 0.99
転移性
93
79
8
5
0
1
精巣腫瘍 セミノーマ
非セミノーマ
肝癌 ・ADVIA Centaur CP
その他の癌 良性疾患
性能
1. 測定範囲
胃癌
64
54
8
2
0
0
泌尿器癌
40
37
3
0
0
0
卵巣癌
78
73
5
0
0
0
膵臓癌
18
16
1
1
0
0
他
99
83
6
3
2
5
肝硬変
60
48
4
2
1
5
肝炎
64
51
8
5
0
0
224
217
6
1
0
0
他
(1)AFP 濃度 1.4∼866.0ng/mL(1.2∼718.8 IU/mL)の血清 306 検体
に お け る ADVIA Centaur CP に よ る 本 品 の 測 定 値(以 下 ADVIA
Centaur CP AFP)と ACS:180 AFP の測定値との関係は以下の計算
式で示されます。
ADVIA Centaur CP AFP = 1.01(ACS:180 AFP)+ 0.8ng/mL
相関係数(r)= 0.989
3
(2) AFP 濃 度 1.7∼949.0ng/mL(1.4∼787.7 IU/mL)の 血 清 308 検 体
における ADVIA Centaur CP AFP の測定値と ADVIA Centaur AFP
の測定値との関係は以下の計算式で示されます。
・酸化剤は酸性溶液(pH<2)、酸化補助剤はアルカリ性溶液(pH13)です。
使用に際しては、試薬が直接皮膚に付着したり、目に入らないように
注意ください。
ADVIA Centaur CP AFP = 0.98(ADVIA Centaur AFP)+ 1.2ng/mL
相関係数 (r) = 0.986
・試薬が誤って目や口に入った場合には、水で十分に洗い流す等の応急
処置を行い、必要があれば医師の手当等を受けてください。
4. 希釈回収試験
・標 識 試 薬、固 相 化 試 薬、ケ ミ ル ミ ACS- 共 通 希 釈 液 2 及 び ケ ミ ル ミ
ACS- 較正剤 D、特殊洗浄液 1 には保存剤としてアジ化ナトリウム等が
含まれていますので、誤って目や口に入ったり、皮膚に付着したりし
た場合は、水で十分に洗い流す等の応急措置を行い、必要があれば医
師の手当て等を受けてください。
・ADVIA Centaur/XP/XPT
AFP 濃 度 336.3∼594.7ng/mL(279.1∼493.6 IU/mL)の ヒ ト 血 清 6
検体を、ケミルミ ACS- 共通希釈液 2 で 2、4、8、16、32 倍に希釈し、
回収率と希釈直線性を試験しました。回収率は 78.1%∼117.2%で、平
均値は 100.5%でした。
・本品は動物由来成分を含むので潜在的感染性のあるものとして取扱い
ください。
・ADVIA Centaur CP
2. 使用上の注意
AFP 濃 度 357.7∼500.9ng/mL(296.9∼415.7 IU/mL)の ヒ ト 血 清 6
検体を、ケミルミ ACS- 共通希釈液 2 で 2、4、8、16、32 倍に希釈し、
回収率と希釈直線性を試験しました。回収率は 95.9%∼119.6%で、平
均値は 105.2%でした。
・試薬は立てた状態で 2∼8℃で保存ください。
・試薬パックは全ての熱源及び光源を避けてください。機器に装填した
試薬は遮光されます。未使用の試薬は熱源及び光源を避け、2 ∼ 8℃で
保存ください。
5. 添加回収試験
・基本試薬パックは、機器に装填する前に手で混和ください。
・ADVIA Centaur/XP/XPT
・パックの底の微粒子が全て分散し、試薬パックの底に沈殿物が無いこ
とを確認ください。
35.6∼47.4ng/mL(29.6∼39.3 IU/mL)の内因性 AFP を含む 5 検体に、
21.2∼342.4ng/mL(17.6∼284.2 IU/mL)量の AFP を添加しました。
回収率は 91.9%∼109.2%で、平均値は 99.0%でした。
・使用期限を過ぎた試薬は使用しないでください。
・ADVIA Centaur CP
・同一ロットであっても、試薬の注ぎ足しはしないでください。
41.3∼54.2 ng/mL(34.3∼45.0 IU/mL)の内因性 AFP を含む 5 検体に、
22.2∼378.7ng/mL(18.4∼314.4 IU/mL)量 の AFP を 添 加 し ま し た。
回収率は 91.4%∼105.0%で、平均値は 98.6%でした。
・未開封の試薬は下表に記載されている貯法において、ラベルに記載さ
れている使用期限まで使用できます。開封後・調製後の安定性と保存
条件は次の通りです。ただし、各バイアルに記載した使用期限内に使
用ください。
6. 精度
試 薬
ケミルミ ACS- 共通希釈液 2
・ADVIA Centaur/XP/XPT
7 検体について、2 台以上の機器を用いて、3 重測定で 4 回以上、2 日間
にわたり測定を行ったところ(各検体 n=113)、次の結果が得られました。
平均
(ng/mL)(IU/mL)
同時再現性
CV
(%)
測定間再現性
CV
(%)
総 CV
(%)
貯法
2∼8℃
機器装填後の安定性
使用開始から28日間
・AFP 値が低濃度で再現性が良好でない場合や、測定結果が良好でない
場合は、次の手順に従ってください。
・試薬及び較正剤のロット番号と使用期限が、機器に入力された値と一
致することを確認ください。
16.5
13.7
3.6
4.4
5.7
21.9
18.2
4.0
3.8
6.1
37.3
31.0
3.3
3.9
5.7
・較正剤、精度管理用物質、試薬が正しい手順に従って調製されたこと
を確認ください。
67.1
55.7
2.7
3.4
4.9
・正しい手順に従って検体が採取され、取扱われたことを確認ください。
173.9
144.3
2.8
3.7
5.0
499.9
414.9
3.1
2.0
5.0
・ADVIA Centaur/XP/XPT 機器の操作工程において精製水が使用され
たことを確認ください。
732.0
607.6
3.4
2.0
5.5
注意:精製水の情報については機器の取扱説明書を参照ください。
・正しい手順に従って機器がクリーニングされたことを確認ください。
・ADVIA Centaur CP
・プローブやチューブが詰まっていないか、漏れていないか、はさまっ
たり曲がったりして変形していないか目視にて確認ください。
CLSI EP5-A2 4 に 従 い、20 日 間 に わ た り、1 日 1 回、2 台 の 機 器 で、1
試薬ロットを用いて測定を行いました。機器は初回測定時に較正を実施
しました。測定結果は低・高濃度較正剤による較正で計算し、次の結果
が得られました。
平均
(ng/mL)(IU/mL)
同時再現性
CV
(%)
測定間再現性
CV
(%)
総 CV
(%)
27.3
22.7
5.2
5.8
7.7
85.6
71.0
3.6
5.1
6.2
191.1
158.6
4.4
5.6
7.1
・各検査室で検証済みの手順に従って、その他のメンテナンスを行って
ください。
・新しい試薬、較正剤、精度管理用検体を使って機器を較正ください。
・技術的な問題がある場合は、当社に問い合わせください。
3. 廃棄上の注意
・医療廃棄物等は各検査室の基準に従って廃棄ください。試薬や測定後
の廃棄物は、国や地域と各検査室の基準に従って廃棄ください。
・廃液、検体等が付着した器具等は、次亜塩素酸ナトリウム(有効塩素濃
度 1,000 ppm、1 時間以上浸漬)又はグルタールアルデヒド(2%、1
時間以上浸漬)による消毒処理あるいはオートクレーブ(121 ℃、20
分以上)による滅菌処理を行ってください。
7. 分析感度
本法による測定範囲上限は 1,000 ng/mL(830 IU/mL)です。分析感度は、
低濃度患者検体をゼロスタンダードで希釈することにより定義されます。
特定の患者検体の分析感度はゼロスタンダード及び 2 番目に低い希釈と統
計的に異なる濃度としてみなされました。
・保存剤として試薬に含まれるアジ化ナトリウムは鉛管、銅管と反応し
て爆発性の強い金属アジドを生成することがあるため、廃棄の際は各
法令に従い多量の水と共に流してください。
8. 標準物質のトレーサビリティ
・試薬類や廃液などが飛散した場合には、拭き取りと消毒を行ってくだ
さい。
本品の標準物質は高純度 AFP を使用している世界保健機構(WHO)のヒ
ト AFP 標準品(72/225)5, 6 にトレーサビリティを有しています。本品の
全測定範囲での WHO 標準品との相関性は以下のとおりです。
ADVIA Centaur AFP = 0.99(WHO)−2.8 ng/mL,(r)= 0.99
ADVIA Centaur CP AFP = 1.01(WHO)−3.34 ng/mL,(r)= 1.00
本品の較正剤の値はこの標準化にトレーサビリティを有します。
■
*
貯蔵方法・有効期間
1. 貯蔵方法
(1)標識試薬、固相化試薬:2∼8 ℃で保存。
(2)酸化剤、酸化補助剤:4∼25 ℃で保存。
■
*
使用上又は取扱い上の注意
2. 有効期間
1. 取扱い上の注意
(1)標識試薬、固相化試薬:1 年 3 ヶ月
・検体及びヒト由来成分を含む試薬は、HIV、HBV、HCV 等の感染の恐
れがあるものとして取扱ってください。検査にあたっては感染の危険
を避けるため使い捨て手袋を着用し、また口によるピペッティングを
行わないでください。
(2)酸化剤、酸化補助剤:1 年 6 ヵ月
4
■ 包装単位
*
ケミルミ ACS-AFP 500 テスト用
基本試薬パック(標識試薬 / 固相化試薬)5 本
ケミルミ ACS-AFP 100 テスト用
基本試薬パック(標識試薬 / 固相化試薬)1 本
品目コード:03305838
(110764)
品目コード:03974780
(110763)
〈別売〉
酸化剤 / 酸化補助剤
(ADVIA Centaur/XP/XPT 用)
品目コード:03852677
(112219)
1000 テスト用、各 300 mL/ 本
品目コード:00497043
5000 テスト用、各 1500 mL/ 本
(ADVIA Centaur CP 用)
ケミルミ ACS- 較正剤 D
(低濃度較正剤 / 高濃度較正剤)各 2 バイアル
品目コード:04956492
(672173)
特殊洗浄液 1
2×2500 mL(ADVIA Centaur/XP/XPT/CP 用) 品目コード:03773025
2×1500 mL(ADVIA Centaur/XP/XPT/CP 用) 品目コード:01137199
(112351)
ケミルミ ACS- 共通希釈液 2
2×10 mL(自動希釈用)
品目コード:07948423
(110314)
■ 主要文献
*
1. Clinical and Laboratory Standards Institute (formerly NCCLS). Procedures for the Handling and Processing of Blood Specimens;Approved Guideline - Third Edition. Wayne, PA: Clinical and Laboratory Standards
Institute; 2004. NCCLS Document H18-A3.
2. Boscato LM, Stuart MC. Heterophilic antibodies: a problem for all
immunoassays. Clin Chem 1988;34:27–33.
3. Clinical and Laboratory Standards Institute (formerly NCCLS). How to
Define and Determine Reference Intervals in the Clinical Laboratory;Approved
Guideline - Second Edition. Wayne, PA: Clinical and Laboratory Stan-
dards Institute; 2000. NCCLS Document C28-A2.
4. Clinical and Laboratory Standards Institute (formerly NCCLS). Evaluation of Precision Performance of Quantitative Measurement Methods;
Approved Guideline - Second Edition. Wayne, PA: Clinical and Laboratory
Standards Institute; 2004. NCCLS Document EP5-A2.
5. Sizaret Ph, Anderson SG. The international reference preparation for
alphafetoprotein. J Biol Standardization 1976;4:149.
6. Sizaret P, Breslow N, Anderson SG, et al. Collaborative study of a
preparation of human cord serum for its use as a reference in the
assay of alpha-fetoprotein. J Biol Standardization 1975;3:201–23.
7. Clinical and Laboratory Standards Institute (formerly NCCLS). Interference Testing in Clinical Chemistr; Approved Guideline - Second Edition.
Wayne, PA: Clinical and Laboratory Standards Institute; 2005.
NCCLS document EP7-A2
8. Sizaret P. Equivalence between international units and mass units of
alpha-fetoprotein. Clin Chimica Acta 1979;96:59–65.
■ 問い合わせ先
シーメンスヘルスケア・ダイアグノスティクス株式会社
カスタマーケアセンター
電話:03-3493-8400
■ 製造販売元
シーメンスヘルスケア・ダイアグノスティクス株式会社
東京都品川区大崎 1-11-1 ゲートシティ大崎ウエストタワー
輸入
ADVIA Centaur と ACS:180 は Siemens の商標です。
5
10309979M1_04
(ADVIA Centaur:10629809_EN Rev.T,
CP:10629914 Rev.E)
6