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LANEY GH50L/GH100L 取扱説明書 はじめに この度は Laney 商品をお買い求め頂きありがとうございます。私たちが開発し製作した商 品はあらゆるディティールにこだわり、丹精込めて作り上げています。末永く楽しんでい ただけることと信じています。Laney の歴史を振り返ると、私が幼い頃、自宅のガレージで 真空管アンプを開発していた 1967 年までさかのぼることになります。そして現在に至るま で、ギター、ベースを始め、PA 機器、キーボードアンプ等、様々な分野での商品開発を、 エンドーサーである世界的に有名な数々のミュージシャンとともに歩み、成長を重ねてき ました。もちろん、我々Laney 商品が世界に注目されるようになったきっかけでもある“ミ ュージシャン”が求める素晴らしいサウンドのアンプ造りに念頭を置きながら一生懸命取 り組んでおります。 主な特徴 ・磨き上げられた基本性能から生まれる、全音域でバランスのとれたナチュラルなサウン ド。奏でる音の全てを余すことなく再現できます。 ・プリアンプ部は 1 チャンネル構成で 4 本の ECC83 双極管を使用。シンプルな回路構成が、 極めてきめの細かい歪みを作り出します。 ・GH50L/GH100L は信号を新たな増幅段に導く DRIVE スイッチを装備。抜けの良いクランチ からナチュラルなオーバードライブ、荒々しいディストーションまで多彩な歪みが得られ ます。 ・スムーズで可変範囲の広い 3 バンドのトーンコントロールが、創造的な音づくりを約束 します。高域特性を調整する PRESENCE コントロールも備えています。 ・パワーアンプ部には 4 本の EL34 五極管を使用し、力強くアグレッシブなサウンドが得ら れます。 ・エフェクトループ端子への外部機器の接続方法は、サイドチェイン/インサート/バイパ スが選択できます。複数の GH50L/GH100L を簡単にリンク出来るスレーブ入出力端子も備え ています。 ・GH50L/GH100L はフットスイッチ(FS1:オプション)で、ドライブの ON/OFF が可能です。 各部の名称と働き ※コントロールは GH100L/GH50L 共通です 前面パネル 1、2.INPUT:ギターケーブルを使ってギターを接続します。 Hi インプットジャック:シングルコイルや出力の低いハムバッキングタイプのピックア ップを搭載したギターをお使いの場合はこちらに接続して下さい。 Lo インプットジャック: 出力の大きいギターを接続します。出力レベルの高いハムバ ッキングタイプのピックアップや、アクティブ回路を搭載したギターをお使いの場合はこ ちらに接続してください。 3.GAIN:歪みのかかり具合を調節します。MASTER VOLUME コントロールと組み合わせて使 用します。 GAIN コントロールを低く設定し、MASTER VOLUME コントロールを高く設定すると、プリ アンプでは歪まずに、パワーアンプで浅めの歪みがかかります。 GAIN コントロールと MASTER VOLUME コントロールをともに[5]前後に設定すると、ブル ースギターでよく聴かれるクランチな歪みを持つ音色となります。 GAIN コントロールを高く設定し、VOLUME コントロールを抑え目にすると、ハードロッ クなどに最適なハリのあるオーバードライブ・サウンドが得られます。 4.MASTER VOLUME:出力音量を調整します。 5.DRIVE スイッチ:DRIVE コントロールで設定した歪みのオン/オフを切り替えます。ス イッチを上にするとオフ、下にするとオンになります。 6.DRIVE コントロール: GAIN コントロールよりもさらに激しい歪みをかける場合の歪み のかかり具合を調節します。DRIVE スイッチをオンにすると設定が有効になります。 7.DRIVE インジケータ:DRIVE コントロールで設定した歪みがオンの時に点灯します。 オン/オフの切り替えは、DIRIVE スイッチか、フットスイッチ(FS1)で行います。 8.TREBLE コントロール:高音域のレベルを調節します。 9.MIDDLE コントロール:中音域のレベルを調節します。 10.BASS コントロール:低音域のレベルを調節します。 11.PRESENCE コントロール:パワーアンプの段階で超高音域のレベルを調節します。レ ベルを上げると、煌びやかで輪郭のはっきりしたヌケのよい音になります。 12.RESONANCE スイッチ:このスイッチをオンにすりと、本機のダンピングファクターの 設定が高くなり、より引き締まった低音域をもつ輪郭のはっきりした音になります。スイ ッチを上にするとオフ、下にするとオンになります。 13.STANDBY スイッチ:本機をスタンバイ・モードにする為のスイッチです。スイッチを 上にするとスタンバイ・モードになり、下にすると解除されます。休憩やリハーサル後の 時間など、一時的に本機を使用しないときにはスタンバイ・モードにしてください。スタ ンバイ・モードにすると真空管が温まったままの状態が保つことができるので、再び本機 を使用するときに真空管が温まるのを待つことなくすぐに演奏を始めることができます。 14.POWER(電源)スイッチ/電源インジケータ:電源のオン/オフを切り替えます。スイ ッチを上にするとオフ、下にするとオンになります。オンのときスイッチが点灯します。 背面パネル 1.電源端子:付属の電源コードを使って AC 電源(AC100V、50/60Hz)に接続します。 2.POWER FUSE フォルダ:本機の AC 電源を保護するヒューズが格納されています。ヒュ ーズの仕様は以下の通りです。 遅延(タイムディレイ)型ヒューズ/定格電流:5A(T5A L) 3.HT FUSE(ハイテンション・ヒューズ)フォルダ:本機の DC 電源を保護するヒュー ズが格納されています。ヒューズの仕様は以下の通りです。 遅延(タイムディレイ)型ヒューズ/低格電流:1A(T1A L) 4~8.SPEAKERS ジャック:スピーカーを接続する為の端子です。 GH50L→許容入力 50W 以上のキャビネットをお使いください。 GH100L→許容入力 100W 以上のキャビネットをお使いください。 ・16Ωのスピーカを 1 台接続する場合:左列の[1×16 OHM]端子に接続します。 ・16Ωのスピーカを 2 台接続する場合:中央列の[2×16 OHM]端子に接続します。 ・8Ωのスピーカを 1 台接続する場合:中央列の[1×8 0HM]端子に接続します。 ・8Ωのスピーカを 2 台接続する場合:右列の [2×8 0HM]端子に接続します。 ・4Ωのスピーカを 1 台接続する場合:右列の [1×4 0HM]端子に接続します。 9.BIAS スイッチ:パワーアンプ用真空管のバイアスを切り替える為のスイッチです。パ ワーアンプ用真空管を交換したときは、取り付けた真空管に合わせて[6L6/5881]か、[EL34] に設定してください。工場出荷時には[EL34]に設定されています。 10.SLAVE OUT ジャック:外部パワーアンプへ本機のプリアンプ通過後の信号を送る為の 出力端子です。別の GH50L/GH100L の SLAVE IN ジャックに接続すれば本機をマスタ・アン プとして、接続したアンプをスレイブアンプとして使用することができます。 11.SLAVE IN ジャック:外部機器からの信号を本機のパワーアンンプへ入力する為の 端子です。SLAVE IN ジャックを使うときは EFFECTS LOOP スイッチを[SIDE CHAIN]か [INSERT]にしてください。[BYPASS]にすると SLABE IN ジャックの回路もバイパスされます。 12.FX RETURN LEVEL コントロール:EFFECTS LOOP SEND ジャック/ EFFECTS LOOP RETURN ジャックに接続した外部エフェクタからの信号のレベルを調節します。エフェクトル ープスイッチを[SIDE CHAIN]にしたときは、本機のダイレクト音(ドライ音)とのミッ クス・レベルを調節します。エフェクトループスイッチを[INSERT]にしたときは、本 機パワーアンプの直前に位置するゲイン・コントロールとして働きます。 13.EFFECTS LOOP RETURN ジャック:EFFECTS LOOP SEND ジャックに接続した外部エフ ェクタからの信号を本機に戻す為の入力端子です。EFFECTS LOOP SEND ジャックと併 せてエフェクトループと呼ばれます。 14.EFFECTS LOOP スイッチ:EFFECTS LOOP SEND ジャック/EFFECTS LOOP RETURN ジャッ クの接続モードを設定します。 [SIDE CHAIN]:本機のダイレクト音(ドライ音)と外部エフェクタからの信号(ウェット音) をミックスさせるサイドチェイン・タイプの接続モードになります。FX RETURN LEVEL コン トロールでミックス・レベルを調節します。 [INSERT]:本機のダイレクト音(ドライ音)を遮断し、外部エフェクタを経由した信号(ウェ ット音)のみを出力するインサート・タイプの接続モードになります。 [INSERT]モードに すると、FX RETURN LEVEL コントロールは、本機パワーアンプの直前に位置するゲイン・コ ントロールとして働きますので、外部エフェクタを経由することで起こる音量の低下を補 正することができます。 [BYPASS]:エフェクトループをバイパスします。 15.EFFECTS LOOP SEND ジャック:本機プリアンプ通過後の信号を外部エフェクタに送 る為の出力端子です。EFFECTS LOOP RETURN ジャックと併せてエフェクトループとして働 きます。 16.FOOTSWITCH ジャック:フットスイッチ(FS1:オプション)を接続して、前面パネルの DRIVE コントロールで設定した歪みのオン/オフを切り替えます。フットスイッチを接続す ると、前面パネルの DRIVE スイッチは無効になります。 セッティング例 ・CREAN クリーンサウンドのセッティングです。 ・RHYTHM 浅くかかった歪みが特徴的なクランチ・サウンドのセッティングです。音のヌケがよく、 ピッキングのニュアンスを確実に表現できます。コードカッティングなどにも効果的な音 色で、ロックやポップスの様々な場面で使われます。 ・ROCK プリアンプへの入力レベルを上げることで得られるナチュラルな歪みが特徴的なセッティ ングです。真空管アンプ独特の暖かみのあるオーバードライブサウンドで、ロックやハー ドロックのリフ・バッキングなどに最適です。 ・LEAD 真空管をフルドライブさせたサウンドのセッティングです。激しい歪みの中でも中高音域 を抑えめにすることでワイルドさをコントロールし、真空管アンプ独特の暖かみを更に引 き立てています。ロックやハードロックのソロ・プレイに最適です。 故障かなと思ったら 故障かなと思ったらまず次の項目をチェックしてみてください。書かれている通りに対処 しても症状が改善されないときは、お買い上げの販売店にご相談ください。 ・前面/背面パネルや換気口が熱を持っている。 ・本機の使用中は、真空管の発する熱によって前面/背面パネルや換気口が熱を持ちます。 故障ではありません。 ・電源プラグは正しく接続されており、POWER スイッチもオンになっているが、電源インジ ケータが点灯しない。 ・POWER FUSE フォルダのヒューズが切れている可能性があります。お買い上げの販売店に ご相談ください。 ・電源インジケータは点灯するが、音が出ない。 ・スタンバイモードになっていないか確認してください。スタンバイモードになっている 場合は、STANDBY スイッチを下に倒してスタンバイモードを解除してください。 ・背面パネルの EFFECTS LOOP スイッチを[SIDE CHAIN]または[INSERT]にしたときは、FX RETURN LEVEL コントロールの設定が低いと出力音量が小さく鳴ります。音量を上げても音 がでなかったり小さかったりする場合は、FX RETURN LEVEL コントロールをゆっくりとすこ しずつ上げてみて下さい。 ・HT FUSE フォルダのヒューズが切れている可能性があります。お買い上げの販売店に御相 談してください。 ・コントロール類が効かない。徐々にパワーが落ちる。 ・真空管の劣化または破損の可能性があります。お買い上げの販売店に御相談してくださ い。 修理について 故障かなと思われる症状が出た時には、この取扱説明書をもう一度よくお読みになり、接 続や操作などを御確認下さい。それでも改善されないときは、お買い上げの販売店にお問 い合わせください。調整、修理致します。 真空管の交換について 真空管は消耗品で、仕様戸とももに性能が劣化します。劣化の進行度合いは、使用環境に より大きく異なりますが、劣化そのものを避けることは出来ません。真空管の交換には専 門的な技術が必要です。交換はお買い上げの販売店に御依頼ください。真空管の交換は保 証期間内でも、保証の対象外となります。 主な仕様 GH50L 供給電圧:100V メインヒューズ:T5A HT ヒューズ:T1A 消費電力:200W 出力:50W スピーカー出力:1×16ohm、1×8ohm、1×4ohm、2×16ohm、2×8ohm 真空管:12AX7×4、EL34×2 寸法、重量:67.5W×26.0H×25.0Dcm、20kg GH100 供給電圧:100V メインヒューズ:T5A HT ヒューズ:T1A 消費電力:300W 出力:100W スピーカー出力:1×16ohm、1×8ohm、1×4ohm、2×16ohm、2×8ohm 真空管:12AX7×4、EL34×2 寸法、重量:67.5W×26.0H×25.0Dcm、23kg