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111-448007-N-02
使用の前に、本添付文書をよく読むこと。
体外診断用医薬品
*2009年10月改訂(第2版) 2008年10月全面改訂(第1版)
製造販売承認番号:21400AMY00156000
クラスⅢ細菌検査用シリーズ
培養同定・一般細菌キット
BD フェニックス
(グラム陰性菌同定用)
(グラム陽性菌同定用)
全般的な注意
・本品は体外診断用のみに使用し、それ以外の目的に使用しないこと。
・本添付文書に記載された使用方法に従って使用すること。記載された使用方法及び使用目的以外での使用について
は測定結果の信頼性は保証しない。
・使用前に本添付文書の注意事項をよく読み、正しく検査を行うこと。
・診断は他の関連する検査結果や臨床症状等に基づいて総合的に判断を行うこと。
・使用する機器の添付文書及び取扱説明書をよく読んでから使用すること。
【形状・構造等(キットの構成)
】
GP ID-2
1.構成製品・構成試薬 GP ID-2
2.反応系に関与する成分
GP ID-2
基
質
成
GN ID
1.構成製品・構成試薬 GN ID
2.反応系に関与する成分
GN ID
分
名
基
質
成
分
名
ゲンチオビオース
β-ゲンチオビオース
フェノールレッド
アロース
β-D-アロース
フェノールレッド
白糖
スクロース
フェノールレッド
ゲンチオビオース
β-ゲンチオビオース
フェノールレッド
タガトース
D-タガトース
フェノールレッド
ブドウ糖
ブドウ糖
フェノールレッド
メチルグルタル酸
3-メチルグルタル酸
レサズリンナトリウム
ガラクトース
D-ガラクトース
フェノールレッド
フルクトース
D-フルクトース
レサズリンナトリウム
フルクトース
D-フルクトース
フェノールレッド
イミノ二酢酸
イミノ二酢酸二ナトリウム
レサズリンナトリウム
グルコン酸
D-グルコン酸カリウム
フェノールレッド
コリスチン
硫酸コリスチン
レサズリンナトリウム
メリビオース
D-メリビオース一水和物
フェノールレッド
ポリミキシンB
硫酸ポリミキシンB
レサズリンナトリウム
アラビノース
L-アラビノース
フェノールレッド
ケトグルタル酸
α-ケトグルタル酸
レサズリンナトリウム
メチルグルコシド
メチル-β-D-グルコピラノシド
フェノールレッド
マンニトール
D-マンニトール
レサズリンナトリウム
N-アセチル
ガラクトサミン
N-アセチル-D-ガラクトサミン
フェノールレッド
メチルアジビン酸
3-メチルアジビン酸
レサズリンナトリウム
N-アセチル
グルコサミン
N-アセチルグルコサミン
フェノールレッド
チミジン
チミジン
フェノールレッド
ソルビトール
D-ソルビトール
フェノールレッド
グルコン酸
D-グルコン酸カリウム
レサズリンナトリウム
白糖
スクロース
フェノールレッド
PNPリン酸
ρ-ニトロフェニルリン酸二ナトリウム六水和物
ガラクツロン酸
D-ガラクツロン酸一水和物
フェノールレッド
バリン-アラニンニトロアニリド
バリン-アラニン-ρ-ニトロアニリド酢酸塩
マルツロース
マルツロース一水和物
フェノールレッド
プロリンニトロアニリド
L-プロリン-ρ-ニトロアニリドトリフルオロ酢酸
ラムノース
L-ラムノース一水和物
フェノールレッド
マルトトリオース
マルトトリオース
フェノールレッド
コリスチン
硫酸コリスチン
レサズリンナトリウム
N-アセチルグルコサミン
N-アセチル-D-グルコサミン
フェノールレッド
マンニトール
D-マンニトール
レサズリンナトリウム
トレハロース
トレハロース二水和物
フェノールレッド
クエン酸
クエン酸ナトリウム
レサズリンナトリウム
4MUセロビオシド
4-メチルウンベリフェリル-β-D-セロビオシド
ポリミキシンB
硫酸ポリミキシンB
レサズリンナトリウム
アラニンAMC
L-アラニン-7-アミノ-4-メチルクマリン
トリプトファンAMC
L-トリプトファン-7-アミノ-4-メチルクマリン塩酸塩
1
基
質
4MUβ-D-グルコシド
成
分
名
基
4-メチルウンベリフェリル-β-D-グルコピラノシド
質
成
分
名
ピログルタミン酸AMC
L-ピログルタミン酸-7-アミノ-4-メチルクマリン
プロリンAMC
L-プロリン-7-アミノ-4-メチルクマリン臭化水素酸塩
プロリンAMC
L-プロリン-7-アミノ-4メチルクマリン臭化水素酸塩
ピログルタミン酸AMC
L-ピログルタミン酸-7-アミノ-4-メチルクマリン
アルギニンAMC
L-アルギニン-7-アミノ-4-メチルクマリン塩酸塩
ポジティブコントロール
7-アミノ-4-メチルクマリン
ポジティブコントロール
7-アミノ-4-メチルクマリン
フェニルアラニンAMC
L-フェニルアラニン-7-アミノ-4メチルクマリントリフルオロ酢酸
フェニルアラニンAMC
L-フェニルアラニン-7-アミノ-4メチルクマリントリフルオロ酢酸
トリプトファンAMC
L-トリプトファン-7-アミノ-4-メチルクマリン塩酸塩
4MUN-アセチル
グルコサミニド
4-メチルウンベリフェリル-N-アセチル-β-Dグルコサミニド
4MUリン酸
4-メチルウンベリフェリルリン酸
グルタミン酸AMC
L-グルタミン酸-7-アミノ-4-メチルクマリン
メチオニンAMC
L-メチオニン-7-アミノ-4-メチルクマリン酢酸塩
オルニチン
L-オルニチン塩酸塩
1-ナフトール-4-スルホン酸ナトリウム
4MU α-D-グルコシド
4-メチルウンベリフェリル-α-D-グルコピラノシド
プロリンニトロアニリド
L-プロリン-ρ-ニトロアニリドトリフルオロ酢酸
アラニル-アラニンニトロアニリド
L-アラニル-L-アラニン-ρ-ニトロアニリド塩酸塩
L-γ-グルタミル
ニトロアニリド
L-γ-グルタミル-ρ-ニトロアニリド塩酸塩
エスクリン
エスクリン
クエン酸アンモニウム鉄
エスクリン
エスクリン
クエン酸アンモニウム鉄
マルトース
マルトース
フェノールレッド
酢酸
酢酸ナトリウム
レサズリンナトリウム
ブドウ糖
ブドウ糖
フェノールレッド
アドニトール
アドニトール
レサズリンナトリウム
アルギニン-アルギニン
AMC
アルギニン-アルギニン-7-アミノ-4メチルクマリン三塩酸塩
マロン酸
マロン酸二ナトリウム一水和物
レサズリンナトリウム
グリシン-プロリンAMC
グリシン-プロリン-7-アミノ-4メチルクマリン臭化水素酸塩
ケトグルタル酸
α-ケトグルタル酸
レサズリンナトリウム
4MUβ-Dグルクロニド
4-メチルウンベリフェリル-β-D-グルクロニド
チグリン酸
チグリン酸
レサズリンナトリウム
ロイシンAMC
L-ロイシン-7-アミノ-4-メチルクマリン塩酸塩
リジン-アラニンAMC
リジン-アラニン-7-アミノ-4-メチルクマリン塩酸塩
4MUN-アセチル
グルコサミニド
4-メチルウンベリフェリル-N-アセチルβ-D-グルコサミニド
グルタリル-グリシンアルギニンAMC
グルタリル-グリシン-アルギニン-7-アミノ4-メチルクマリン塩酸塩
アルギニンAMC
L-アルギニン-7-アミノ-4-メチルクマリン塩酸塩
グリシン-プロリンAMC
グリシン-プロリン-7-アミノ-4メチルクマリン臭化水素酸塩
4MUリン酸(トレハロース)
4-メチルウンベリフェリルリン酸
トレハロース二水和物
グリシンAMC
グリシン-7-アミノ-4-メチルクマリン臭化水素酸塩
ヒスチジンAMC
L-ヒスチジン-7-アミノ-4-メチルクマリン
アルギニンアルギニンAMC
アルギニン-アルギニン-7-アミノ-4メチルクマリン三塩酸塩
イソロイシンAMC
L-イソロイシン-7-アミノ-4-メチルクマリン
ロイシンAMC
L-ロイシン-7-アミノ-4-メチルクマリン塩酸塩
4MUβ-D-ガラクトシド
4-メチルウンベリフェリル-β-D-ガラクトシド
尿素
尿素
1-ナフトール-4-スルホン酸ナトリウム
尿素
尿素
1-ナフトール-4-スルホン酸ナトリウム
ビスPNPリン酸
リン酸ビスニトロフェニル
PNPα-D-グルコシド
ρ-ニトロフェニルα-D-グルコピラノシド
PNPβ-Dグルコシド
ρ-ニトロフェニルβ-D-グルコピラノシド
メチルグルコピラノシド
メチル-α-D-グルコピラノシド
フェノールレッド
【使用目的】
GP ID-2: グラム陽性菌の同定(主に病原性細菌感染の診断補助等に使用される)
GN ID: グラム陰性菌の同定(主に病原性細菌感染の診断補助等に使用される)
【測定原理】
同定用パネルは、51 ウェルから構成されています。GP ID-2 は 46 ウェル、GN ID は 45 ウェルに乾燥した生化学基質が
固着しており、蛍光色素コントロールが 2 ウェルに入っています。
同定検査(ID)
同定検査部分には発色基質、蛍光基質が配置され、その反応結果によって菌の同定が行われます。つまり、増殖のため
の基質(栄養源)及び酵素基質の反応性を基に、被検菌の同定が行われることになります。検査は、基本的に特異基質
が菌により利用されたり分解されたりすることを、様々な指示薬の反応結果を検知することにより行われます。例えば、
酸の発生は指示薬であるフェノールレッドの変色で示され、それは被検菌が炭水化物を利用した結果として示されます。
発色基質は、
ρ- ニトロフェニル、又はρ- ニトロアニリド化合物の酵素加水分解により黄色を呈し、蛍光基質の酵素加
水分解は、クマリン由来の蛍光発色で示されます。特異的な炭素源を利用する菌は、レサズリンベースの指示薬を還元
します。さらに、基質の加水分解等による分解、還元、又はその他の基質を利用する能力を検出する検査もあります。
2
【操作上の注意】
¡全操作は微生物感染に関する注意を払って行って下さい。
¡全検体の取扱いは、ヒト血清、血液、体液、排泄物による感染に関する CDC-NIH 推奨方法、CLSI ガイドライン、又は
当該施設におけるガイドラインに従って下さい。
¡検体容器等の汚染された器材は全て廃棄前にオートクレーブして下さい。
¡本試薬は BD フェニックスの専用試薬です。
¡使用にあたっては、品質管理に留意して下さい。
使用者による品質管理:
1.品質管理に使用する菌株を、パネルに接種して下さい。
2.接種後のパネルを QC パネルとして入力して下さい。
3.
“パネル・ログイン”ソフト・キーを押して下さい。
4.
“QC パネル”ソフト・キーを押して下さい。
5.シークエンス番号フィールドにパネルのシークエンス番号を入力するか、バーコードを読み取って下さい。
6.必要な場合は、検体番号フィールドに検体番号を入力するか、バーコードを読み取って下さい。TAB・キーを押す
と次のフィールドに進みます。
7.パネルを使用する際は、“選択”ソフト・キーを押すか、スペース・バーを押して、適切な選択チェック欄にチェッ
クをして下さい。
8.分離菌番号フィールドのデフォルト設定は 1 になっています。上矢印・キー、下矢印・キーを押して、番号を設定し
て下さい。1∼20 までが有効な分離菌番号です。TAB・キーを押すと次のフィールドに進みます。
9.試験菌株フィールドにある品質管理株選択ボックス内を下矢印・キーを押しながら検索し、上矢印・キー、又は下
矢印・キーで目的の菌株をハイライトさせます。Enter キーを押して選択します。TAB・キーを押すと次のフィール
ドに進みます。
10.使用者名フィールドに品質管理試験実施者の個人確認入力(3 英数字)をして下さい。TAB・キーを押すと次の
フィールドに進みます。
11.パネル ロット番号フィールドにパネルのロット番号を入力して下さい。TAB・キーを押すと次のフィールドに進み
ます。
12.最初のパネル ロット番号使用期限フィールドに上矢印・キー、下矢印・キーで使用期限を入力して下さい(月、日、
年の順番は、装置設定で指定した順になります)。TAB・キーを押すと次のフィールドに進みます。
13.必要な場合は、ID 用ブロス・ロット番号フィールドにブロスのロット番号を入力して下さい。TAB・キーを押すと
次のフィールドに進みます。
14.必要な場合は、ID 用ブロス・ロット番号使用期限フィールドに上矢印・キー、下矢印・キーで使用期限を入力して
下さい(月、日、年の順番は、装置設定で指定した順になります)。TAB・キーを押すと次のフィールドに進みま
す。
15.
“保存”ソフト・キーを押して情報を保存して下さい。
16.通常測定と同様に測定して下さい。
17.検査終了後、測定結果画面で検査結果を検討して下さい。
【用法・用量(操作方法)】
フェニックスシステム(グラム陽性菌・グラム陰性菌用)では、臨床検体をそのまま検査することはできません。発育の
速い好気性、通性嫌気性グラム陽性菌及びグラム陰性菌の純培養分離菌のみを使用して下さい。被検菌は、純培養された
ものに限ります。推奨される培養時間は 18∼24 時間です。十分な発育が見られなかった場合のみ培養時間を延長します。
培養には、5%羊血添加トリプチケース・ソイ寒天培地等の血液寒天培地を使用して下さい。他に推奨される培地として、
チョコレート寒天培地、5%馬血添加コロンビア寒天培地、5%羊血添加コロンビア寒天培地、マッコンキー寒天培地(グ
ラム陰性菌)、イオジン メチレンブルー寒天培地(グラム陰性菌)があります。その他、血液が添加されていないトリプ
チケース・ソイ寒天培地、ヘクトンエンテリック寒天培地(グラム陰性菌)、キシロース・リジン・デスオキシコール酸塩
寒天培地(XLD)
(グラム陰性菌)
、5%羊血添加コロンビア CNA 寒天培地(グラム陽性菌)、フェニルエタノール寒天培地
(PEA)(グラム陽性菌)での培養菌も使用することができます。
¡抗菌薬が添加された培養液を使用しないで下さい。
¡コロニーの採取にスワブを使用するときは、先端が綿製のものを使用して下さい。
¡フェニックスや他の診断方法の有用性は、臨床検体自体の質に直接影響されます。従って、検体の採取、搬送、初期
分離培養液への接種は、臨床微生物学マニュアル(Manual of Clinical Microbiology)12 に従うことを推薦します。
¡マックファーランド標準濁度管をもとに調製された接種菌の濃度にはバラツキがあるため、フェニックスを使用する
3
場合は、接種菌液を BD フェニックススペックで調製して下さい。
BD フェニックス関連製品:
準備する器材及び試薬:
ID 用ブロス
パネル用ふた
接種ステーション
パネル搬送キャディ
BD フェニックススペック
グラム染色試薬
滅菌綿棒、接種用ループ又は白金耳
非選択性培地(上記参照)
25μL 用マイクロピペット及びチップ
孵卵器
バイオハザード対応の使い捨て容器
マーカーペン類
ボルテックスミキサー等の自動振盪器
検体の調製
1.接種菌を調製する前に、グラム染色の結果を確認して下さい。
2.パネルを取り出し、乾燥剤は廃棄して下さい。
(尚、包装がすでに開封されていたり、穴が開いていないか調べて下
さい。もし包装に損傷があった場合は、そのパネルを使用しないで下さい。乾燥剤が同梱されていなかったり、乾
燥剤の袋が破れていた場合も、そのパネルを使用しないで下さい。
)
¡パネルの開封後 2 時間以内に菌を接種するようにして下さい。
3.注入口が上部に、吸収パッドが底部となるように、付属の接種ステーションにパネルを配置して下さい。
4.ID 用ブロスチューブ(4.5mL)に検体番号を記入して下さい。無菌作業下で、推奨された培地に発育した同形態の
コロニーをいくつか、滅菌綿棒(ポリエステル製スワブは使用しないで下さい)
、又は木製の塗布用箆(へら)等の
先端で採取して下さい。
5.採取したコロニーを ID 用ブロスチューブに懸濁して下さい。
6.ID 用ブロスチューブにキャップをして、5 秒間ボルテックスミキサー等の自動振盪器で撹拌して下さい。
7.気泡が表面に浮かぶまでの約 10 秒間、ID 用ブロスチューブを放置して下さい。チューブを軽くたたいて気泡を取
り除いて下さい。
8.BD フェニックススペックに、ID 用ブロスチューブをしっかりと最後まで挿入して下さい。(正しい利用法について
は、BD フェニックススペックの製品取扱い説明書を参照して下さい。
)
9.テスト・ボタン(テスト チューブ アイコン)を押して、設定濁度がマックファーランド0.5(許容範囲:0.50∼
0.60)もしくは0.25(許容範囲:0.20∼0.30)であることを確認して下さい。菌濃度(濁度)が低い場合は、分離
菌コロニーを追加して下さい。菌懸濁液を再びボルテックスミキサー等の自動振盪器で撹拌してマックファーラン
ド0.5もしくは0.25かどうか確認して下さい。マックファーランド0.5に調製する場合はマックファーランド0.6を、
マックファーランド0.25に調製する場合はマックファーランド0.30を越えた場合に、希釈液を添加して再調製する
ことは推奨できません。パネルから菌液が溢れる可能性があり、感染の危険や検査の性能に影響を与えてしまうこ
とも考えられます。
¡ID 用ブロスチューブで調製された菌懸濁液は、60 分以内にパネルに接種して下さい。
10.検体注入口をフタで塞ぐ前に、注入口周辺にブロスが付着していないか確認して下さい。付着していた場合は適切
にふき取り等を行い、ふき取りに使用した素材は汚染物として廃棄して下さい。
11.注入口をフタで塞ぎ(パチンと音がするまで押し込む)
、確実に固定されているか確認して下さい。
12.ブロスが確実にウェルを充たしているか、パネルの裏表から確認して下さい。尚、ウェル内にブロスが注入されて
いない場合や溢れてしまっている場合は、新しいパネルでやり直して下さい。
¡パネルは装置に装填するまで、パネル搬送キャディ上で注入口を上にして垂直に静置して下さい。
¡ブロス注入後のパネルの取扱いには注意を払い、パネルに振動を与えたり叩いたりしないで下さい。
4
BD フェニックス装置への装填(培養・測定)
(BD フェニックス装置の取扱いについては、使用前に必ず BD フェニックス ユーザー・マニュアルの内容をよく読
み、指示に従って下さい。
)
1.
“パネル・ログイン”ソフト・キーを押します。
2.シークエンス番号フィールドにパネルのシークエンス番号を入力するか、バーコードを読み取って下さい。
3.検体番号フィールドに検体番号を入力するか、バーコードを読み取って下さい。TAB・キーを押すと次のフィール
ドに進みます。
4.分離菌番号フィールドのデフォルト設定は 1 になっています。上矢印・キー、下矢印・キーを押して番号を設定して
下さい。1∼20 までが有効な分離菌番号です。TAB・キーを押すと次のフィールドに進みます。
5.
“保存”ソフト・キーを押して情報を保存して下さい。
6.パネルの装填:パネル装填キーを押して下さい。
7.操作音が鳴ってから(同時にドア アンロック アイコンが表示されます)
、装置のドアを開けて下さい。
8.LED が点灯していない、空いているパネルステーションを選択して下さい。パネルの底部分をステーションにはめ
込み、下方向に押して下さい。
9.パネル上部をパネルステーションに押し込んで下さい。
¡パネルをステーションへ勢いよく押し込まないで下さい。菌液が撥ね、正確な結果が得られない場合があります。
10.パネルを押し上げ、ステーションにしっかりと装填して下さい。
11.装置のドアを閉めて下さい。システムは、新しく装填されたパネルを確認し、パネルのバーコードを読み取ります。
(現在使用しているセクションに空のステーションがない場合は、ラックが回転し空いているステーションを検索し
ます。空いたステーションにパネルを装填して下さい。
)
12.培養・測定:装置に装填されたパネルは、継続的に 35℃で培養され、20 分毎に(00 分、20 分、40 分)測定が実施
されます。
13.検査開始前に現在の時刻を読み取り、順調に検査が完了すると測定完了時刻が記憶されます。装置のエラー(ラッ
クのエラーなど)もしくは、使用者がパネルの出し入れや装填した位置の確認を検査途中に行わない限り、検査は
順調に行われます。
【測定結果の判定法】
パネルの検査結果を、パネル結果画面で確認することができます。プリンターを接続した場合、検査結果を印刷すること
ができます。
判定上の注意
¡フェニックスシステムは培養時間も短縮し、従来の生化学テストを多数採用していますが、これまでに発表された文
献と相違する結果が生じる可能性があります。
¡細菌同定用の本試薬については、誤同定の可能性を完全に否定することはできません。使用に際しては、コロニーの
形態、他の試験結果等も考慮し総合的に判断して下さい。
【性能】
グラム陰性菌の同定
BD フェニックスの陰性菌を同定する性能について、マックファーランド濃度 0.5(721 検体)
、マックファーランド濃度
0.25(784 検体)の菌液を用いた試験を行いました(社内検討)
。得られた結果を市販の既法、及び標準法と比較、評価
しましたので、その結果を以下に示します。
5
種のレベル
マックファーランド濃度
0.5
0.25
一 致
95.6%
98.1%
不一致
3.6%
1.4%
判定不能
0.8%
0.5%
グラム陽性菌の同定
BD フェニックスの陽性菌を同定する性能について、マックファーランド濃度 0.5(696 検体)
、マックファーランド濃
度 0.25(755 検体)の菌液を用いた試験を行いました(社内検討)
。得られた結果を市販の既法、及び標準法と比較、評
価しましたので、その結果を以下に示します。
種のレベル
マックファーランド濃度
0.5
0.25
一 致
95.4%
98.0%
不一致
3.9%
1.6%
判定不能
0.7%
0.4%
較正用の基準物質(標準物質)
ATCC(American Type Culture Collection)標準菌株
【使用上又は取扱い上の注意】
1)取扱い上の注意
¡試料は、HIV, HBV, HCV 等の感染のおそれがあるものとして取扱って下さい。
¡検査に当たっては、感染の危険を避けるため使い捨て手袋を着用して下さい
¡感染を避ける為に口によるピペッティングは行わないで下さい。
2)使用上の注意
¡有効期限が切れた試薬は使用しないで下さい。
¡包装が破損・汚染している場合や、製品に破損等の異常が認められる場合には使用しないで下さい。
¡グラム染色を行い、適切なパネルを選択して下さい。
¡検査に使用する分離菌は、推奨される培地で純培養されたコロニーでなければなりません。
¡BD フェニックススペックで、マックファーランド 0.5(許容範囲:0.50∼0.60)もしくは 0.25(許容範囲:0.20∼
0.30)に菌懸濁液を調製して下さい。菌濃度はシステムの性能を左右します。
¡菌接種後 60 分以内にパネルを装置へ装填して下さい。
¡最も信頼性のある結果を得るために、フェニックスシステム使用前に、QC用試験菌を2日間に少なくとも2回、5%羊
血液添加TSA培地でサブカルチャーして下さい。
3)廃棄上の注意
¡検体容器等の汚染された器材は全て廃棄前にオートクレーブで処理して下さい。
【貯蔵方法、有効期間】
BD フェニックス同定用パネル
【包装単位】
BD フェニックス同定用パネル
貯 法
15∼25℃
有効期間
12 ケ月
25 パネル / カートン
【問い合わせ先】
日本ベクトン・ディッキンソン株式会社
〒960-2152 福島県福島市土船字五反田 1 番地
BD お客様情報センター(BD ダイヤル)
TEL 0120-8555-90 FAX 024-593-5761
【製造販売業者の氏名又は名称及び住所】
日本ベクトン・ディッキンソン株式会社
福島県福島市土船字五反田 1 番地
TEL 0120-8555-90
日本ベクトン・ディッキンソン株式会社
本社:〒107-0052 東京都港区赤坂4-15-1 赤坂ガーデンシティ
ホームページアドレス:www.bd.com/jp/
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