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冬期路面管理の効率性向上に資する
意思決定支援システムの開発について
徳永ロベルト1・切石亮1・高橋尚人1
1独立行政法人土木研究所
寒地土木研究所
(〒062-8602 北海道札幌市豊平区平岸1条3丁目1-34)
冬期の路面管理において,路面状態の予測・判断は適正な冬期路面管理を目指す上で重要な
要素である.当研究所では,冬期路面管理サービスの効率性向上のため,気象予測情報,路面
凍結予測情報及び冬期路面すべり抵抗モニタリング情報を提供する意思決定支援システムを構
築・改良し,道路管理者への情報提供を試行している.本稿では,本取り組みの概要と今後の
展望について紹介する.
キーワード 冬期路面管理,意思決定支援,情報提供,路面凍結,すべり抵抗値
1. はじめに
北海道では,冬期間においても安全かつ円滑な道路交
通機能の確保は重要な課題である.そのため,道路管理
者は道路の施設整備や除排雪・凍結防止剤等の散布とい
った冬期道路の維持管理を恒常的に施しているが,昨今
の予算制約によってより効果的・効率的な冬期道路管理
の実施が求められている.その中で,冬期道路管理の一
環である冬期路面管理では冬期路面状態の予測・判断は
適切かつ効率的な路面管理を目指す上で重要な要素であ
る.
当研究所では,冬期路面管理の効率性向上のため,道
路管理者に気象予測情報,路面凍結予測情報及び冬期路
面すべり抵抗モニタリング情報を提供する意思決定支援
システムの試行運用を行っている.当該システムは,逐
次改良しながら試行運用しており,2009年度冬期には,
北海道における情報提供対象路線と地点の拡大,情報提
供用の地図の操作性の向上等のインターフェースの改良
を行い,道路管理者に情報提供を試行している.本文で
は,これらの取り組み状況と今後の展望について紹介す
る.
2. 既往の取組み
冬期道路管理の的確性を高めるため,気象に関する情
報と道路交通状況に関する情報を収集し,情報発信する
システムは,道路管理者の意思決定を支援する重要な役
割を果たしている.道路沿道に気象観測センサーを設置
し,気象情報を発信するシステムは,一般的に欧州では
RWIS(Road Weather Information System)1)及び北米では
MDSS(Maintenance Decision Support System)2)と呼ばれ,
多くの国や地域3)で使用されている.また,地点によっ
て変化する路面状態を的確に捉えるため,気象観測機器
を設置したプローブ車両も活用されている.Ledent4)は,
非接触式赤外線温度計を設置した車両で走行しながら路
面温度分布をモニタリングするサーマルマッピング試験
を実施し,路面温度分布図を作成している.Munehiroら
5)
は,プローブ車両の旅行速度の変化から冬期気象が道
路交通に与える影響を定量的に評価している.Dinkel6)
は,ワイパー,ヘッドライト,ABSの作動情報を収集す
るXFCD(Extended Floating Car Data)を用いて路面状態を
より正確に把握するプロジェクトに取り組んでいる.
これらのシステムは,ITS技術の発展に伴って高度化
され,気象条件,道路条件および道路交通管理に応じて
独自の発達を遂げている.このような中,我が国におい
ても,日本の気象条件,道路条件及び道路管理に適した
意思決定支援システムを構築することが必要である.
3. 意思決定支援システムについて
(1)システムの役割
冬期路面管理支援
システム
支援
路面状態の変化の予
測に基づく意思決定
路面状態変化の確認
に基づく意思決定
- 気象予測
- 路面凍結予測
支援
作業の実施(除雪、散布 等)
路面状態の改善
いいえ(Not Good)
支援
冬期路面すべり抵抗
モニタリングシステム
- 路面のすべり抵抗値
はい(Good)
作業完了
冬期道路管理における作業プロセスと意思決定
冬期道路マネジメントシステム
図-1 冬期道路管理における意思決定支援システムの役割
風速計
実況データ
(気象・路温)
気象観測データ
気象予測情報
データの集約
気温計
※既存の道路テレメータデータも活用
冬期路面管理支援システム
予測情報の作成
路面温度センサー
観測データ用
サーバー
情報提供システムのインターフェース
気象データ用
サーバー
予測情報作成・発信
予測情報の配信・作業指示
道路管理者
道路パトロール・維持管理作業車両
図-2 冬期路面管理支援システムの仕組み
図-1に示すように,冬期路面管理の意思決定には二つ
の段階が挙げられる.一つは,気象条件及び路面状態の
変化を予測し,路面が凍結する前に路面管理の作業内容
や薬剤散布の必要性を的確に判断することである.次に,
道路パトロール等により路面状態の変化を把握し,各種
対策の必要性について判断することである.しかし,実
際には冬期道路管理の基本となる路面状態の予測・評価
は主観や経験に基づいて行われているのが現状である.
例えば,路面管理作業の実施判断を行う際の路面凍結の
予測は気象情報等を参考に意思決定責任者の経験値で行
われている.また,路面状態の評価は目視によって路面
上の雪氷の状況を判別して路面を分類する方法が主体で
あり,評価の客観性・信頼性には疑問がある.以上のこ
とから,当研究所では上記の二つの段階における意思決
定を支援するツールとして,冬期の気象予測情報,路面
凍結予測情報及び冬期路面すべり抵抗モニタリング情報
を含む意思決定支援システムを構築した.
(2)冬期路面管理支援システム
図-2に,冬期路面管理支援システムの概要図を示す.
情報発信は,データの取得・集約,予測情報の作成,予
測情報の発信というプロセスを経る.
データの取得は,沿道に設置した気象観測機器(道路
管理者が所管している道路テレメータを含む)から気象
観測データ・路面温度観測データを取得する.また,気
象機関から日射量,雲量,湿度といった気象実況データ
や予測データを入手し,気象予測情報,路面凍結予測情
報の作成に用いている.取得したデータは,電話回線及
び気象機関の回線を介して冬期路面管理支援システムの
サーバーに集約される.当該システムにおいて提供され
る情報は,気象予測,路面温度,凍結リスク等に関する
現況値及び予測値である.なお,路面温度の予測値は気
象の予測値等を当研究所で構築した予測モデル7)が組ま
れたサーバーに入力することで得られ,最大16時間先ま
での情報提供が可能である.これらの情報は,インター
ネットを介して道路管理者及び維持請負業者に配信され
る.当該システムによる予測情報は,気象や路面状態の
変化に対応した作業判断が適宜かつ迅速に行えるよう一
時間毎に更新される.
(3)冬期路面すべり抵抗モニタリングシステム
連続路面すべり抵抗値測定装置(CFT)によって測定
したすべり抵抗値(HFN)は,車内の制御・表示装置で
リアルタイムに確認できる他,時刻やGPS測位データ等
とともにデータロガー等を用いて記録収集することも可
能である.
当研究所では,記録されたデータを基に,デジタル道
路地図の道路区間とリンク付けしたデータベースを構築
し,地図表示や蓄積したデータを用いて種々の分析が可
能な「路面すべり抵抗モニタリングシステム」を構築し
た(図-3).当該システムを構築したことにより,時間
的及び空間的な路面状態(すべり抵抗値)の変化を仔細
に捉えることが可能となった.
4. 意思決定支援システムの構築
(1)ポータルサイト
本研究における意思決定支援システムは,インターネ
HFNの計測
ロガー等に記録
・HFNデータ
・GPSデータ
・車速等
データベース構築
35
30
25
HT
20
出 現 比 率
75
標準偏差
15
区間平均
10
5
1
111
1
111
11
11
11
11
11
11
1
111
11
11
11
11
11
11
1
111
22
22
222
2
22
22
222
2
22
22
22
22
22
22
222
2
2
222
222
2
33
33
33
33
3
333
33
33
333
3
33
33
333
3
33
33
33
33
33
33
444
4
4
444
44
44
44
44
44
44
4
1
111 .4.2.6
1 .82
222 .6.4.2
2 .83
3 .2
333 .8.6.4
44 .4.24
44 .8.6
55 .4.25
55 .8.6
6 .26
666 .6.4.8
77 .4.27
77 .8.68
888 .6.4.2
8 .8
99 .2.49
99 .8.6
01 .20
000 .6.4.8
11
11 .4.2
111 .8.62
22 .4.2
22 .8.6
331 .2.43
331 .8.64
444 .4.2.6
41 .85
55 .4.2
551 .8.66
66 .4.2
661 .8.67
77 .4.2
771 .8.68
888 .4.2.6
8 .8
91 .29
999 .6.4.8
20
00 .4.2
002 .8.61
11 .4.2
11 .8.6
222 .2.42
22 .8.6
32 .23
333 .6.4.8
24
44 .4.2
442 .8.65
55 .4.2
55 .8.6
662 .2.46
662 .8.67
777 .4.2.6
72 .88
88 .4.2
882 .8.69
99 .4.2
993 .8.60
00 .4.2
003 .8.61
111 .4.2.6
1 .8
23 .22
222 .6.4.8
33
33 .4.2
333 .8.64
44 .4.2
44 .8.6
553 .2.45
55 .8.6
63 .26
666 .6.4.8
37
77 .4.2
773 .8.68
88 .4.2
88 .8.6
993 .2.49
994 .8.60
000 .4.2.6
04 .81
11 .4.2
114 .8.62
22 .4.2
224 .8.63
33 .4.2
334 .8.64
444 .4.2.6
4 .8
54 .25
0
車内で確認
(オペレー タ)
地図表示(道路管理者)
サーバに蓄積
各種分析
図-3 冬期路面すべり抵抗モニタリングシステムの仕組み
ットを介して道路管理者及び道路維持請負業者に情報を
発信する.インターネットを利用したのは,専用の回線
や情報端末などを必要としないため,イニシャルコスト
及びランニングコストを抑えられるためである.なお,
当システムは道路管理者及び維持管理請負業者の専用シ
ステムであるため,現在はIDとパスワードによってアク
セスを制限している.
当該システムのトップページには,ポータルサイト
(図-4)が設けられており,システムの取扱説明書のダ
ウンロードができるとともに,「システム選択」,「お
知らせ」,「地図メニュー」の三つのカテゴリーで構成
されている.「システム選択」では,冬期路面管理支援
システムと冬期路面すべり抵抗モニタリングシステムを
選択することができる.冬期路面管理支援システムは主
に気象予測,情報を提供し,冬期路面すべり抵抗モニタ
リングシステムは主に現在情報を提供するので,現段階
では,それぞれ独立したシステムとしている.また,現
在道路管理者が利用している他のシステムも,ポータル
サイトに順次統合することを予定している.「お知ら
せ」ではシステム更新などの情報を発信する.「地図メ
ニュー」では,各地区の道路管理者が管轄する地区内の
情報に絞ってシステムを利用することができる.
システム選択
お知らせ
取扱説明書ダウンロード
地図メニュー
図-4 意思決定支援システムのポータルサイト
メッシュでは,降雪,気温,降水,吹雪視界を選択する
ことができる.「路線予測」では,路面温度,凍結リス
クを選択する.地点によって異なる路面温度又は凍結リ
(2)冬期路面管理支援システムのインターフェース
スクを分布図として示すことによって,より的確な冬期
図-5に,冬期路面管理支援システムのインターフェー
道路管理の判断を可能にする.なお,路面温度と凍結リ
スを示す.当該システムは,気象と路面凍結に関する現
スク分布を表示できる路線は現在のところ限られている
況及び予測情報を発信する.具体的には,北海道内の気
が,幹線道路から順次拡大している.また,「地図の調
温・降雪等の現況及び予測値と,特定区間道路の路面温
整」では各地区の地図に直接移動できる他,地図エリア
度・凍結リスクの実測及び予測値及び約100地点の道路
テレメータの気温・路面温度等の現況及び予測値である. の拡大縮小ができる.更に,「地点予測」では約100地
GISを利用することで,任意の路線・区間の任意の情報
点の道路テレメータの気温・降水量・路面温度・路面状
態の実況及び予測値を表示する(図-6).
を任意の倍率で閲覧可能なシステムとなっている.
システムの操作メニューは,「時刻選択」,「要素選
(3)冬期路面すべり抵抗モニタリングサイトのインタ
択」及び「地図の調整」から構成される.「時刻選択」
ーフェース
では,現在時刻から,最大で16時間先の予測情報を表示
図-7に,冬期路面すべり抵抗モニタリングサイトのイ
する.「要素選択」では,「気象メッシュ」,「路線予
ンターフェースを示す.当該システムは,CFTで計測し
測」及び「地点予測」から任意の要素を選択する.気象
要素選択
時刻選択
(A)
路線予測
(B)
地点予測
地図の調整
図-5 冬期路面管理支援システム
日時選択
地区の選択
図-6 冬期路面管理支援システムの路面予測画面
地図の調整
気象情報選択
測定車選択
図-7 冬期路面すべり抵抗モニタリングシステム
たHFNの現況および過去の測定結果を表示する.サイト
の操作メニューは,「地区の選択」,「日時選択」,
「気象情報選択」,「測定車選択」及び「地図の調整」
から構成されている.「地区の選択」により,各管轄地
区の地図に直接移動できるようになっている.「日時選
択」では,任意の日時の測定結果を表示するための機能
である.「気象情報選択」では,冬期路面管理支援シス
テムで公開している気象データを任意の日時で重ねて表
●
●
●
●
●
●
●
●
●●
●
●
●●
●
●
●●
●●●
●
●
●
●●●
図-8 計測結果の表示例
示することができる.
「測定車選択」では,各測定車の計測履歴から任意の
測定結果を選択し表示できる.「地図の調整」では,冬
期路面管理支援システムと同様の操作で地図の拡大縮小
と移動ができる.
冬期路面すべり抵抗モニタリングにより記録収集した
HFNは,0.1秒間隔,0~100の整数値で記録されるが,シ
ステムでは閲覧しやすさを考慮して5秒間隔の平均値を
表-1 冬期路面管理支援システムの開発経緯(概略)
年月
実施内容
2004 年~
・気象・路面温度観測対象路線の選定
・仮設気象観測機器設置により気象・路面温度観測を開始(一般国道 5・274 号)
・熱収支法を用いた路面温度推定モデル等の構築・精度検証
2005 年 12 月
・インターネットを介して冬期路面管理支援システムの試験運用開始
※一般国道 5 号(発寒)の気象予測及び路面温度予測データをテキストで情報提供
2006 年 2 月
・気象予測及び路面温度予測の結果を図形化し情報提供を実施
・一般国道 5・274 号(札幌新道)における情報提供地点数を拡充(1→5 地点)
2006 年 12 月
・2006 年度冬期の試験運用開始
・気象、路面温度、路面状態予測対象路線の追加(一般国道 231 号)
2007 年 2 月
・既存システム(冬期道路管理システム)と統合
・一部路線にて線的予測情報の試験的提供を開始(一般国道 5・274 号/札幌南 IC⇔札幌西 IC)
2007 年 12 月
・2007 年度冬期の試験運用開始
・気象、路面温度、路面状態予測対象路線の追加(一般国道 230 号)
2008 年 2 月
・地図の拡大倍率を三段階にドラッグ可能に変更
・線的予測情報の提供対象路線を追加(一般国道 231・230 号等)
・道路管理者が所管する道路テレメータデータを使用した予測情報提供の開始(3 地点)
2008 年 12 月
・2008 年度冬期の試験運用開始
2009 年 2 月
・GIS システムに移行(アクセス件数カウント方法の変更)
・線的予測情報の提供対象路線を追加(一般国道 12・453・274 号等)
・道路テレメータデータを使用した予測情報提供地点の拡大(3→18 地点)
2009 年 12 月
・2009 年度冬期の試験運用開始
・道路テレメータデータを使用した予測情報提供地点の拡大(18→100 地点)
●HFN44以下(雪氷路面),●HFN45~59(断続的な路
面)及び●HFN60以上(露出路面)の3段階で表示して
いる(図-8).
(4)システムの開発経緯と活用状況
表-1に,冬期路面管理支援システムの開発の経緯を示
す.システム開発にあたっては,工程を順番に進めてシ
ステム全体を一気に開発する「ウオーターフォール・モ
デル」ではなく,システムの一部分について設計・実装
を行い,顧客からのフィードバックやインターフェース
の検討などを経て,更に設計・実装を繰り返していく
「スパイラルモデル」を採用している.道路管理者にと
って望ましい体系やインターフェースが事前には不明で
あったため,試験的に運用しながら情報提供対象路線及
び地点の追加とシステムのインターフェースを改善して
いくこととした.
図-9に,冬期路面管理支援システムのアクセス件数の
推移を示す.運用を開始した直後はアクセス件数が伸び
なかったが,2005年1月下旬以降は着実にアクセス件数
が増加した.これは,運用開始直後には低かったシステ
ムの認知度が時間の経過とともに高まったためと考えら
れる.なお,2009年2月にGISシステムに移行後は,予測
時間・要素を変更して閲覧してもアクセス数は増加しな
いカウント方法に移行したため,アクセス件数の伸びは
小さくなった.
後発で開発された冬期路面すべり抵抗モニタリングシ
ステムに関しては,2008年度冬期から情報提供を開始し
た.2009年度冬期には,約12,000件のアクセスがあり,
両システムは冬期道路管理の意思決定を支援する有用な
情報として活用されている.
5. 今後の展望
本研究では,より効果的・効率的かつ透明性の高い冬
期道路管理に資する技術としてITS技術を活用した意思
決定支援システムの開発を進めてきた.今後は,実務へ
の導入を目指して当該システムのインターフェース等の
改良・充実に関する検討を引き続き行うとともに,当該
システムの利用による冬期道路の維持管理作業の効率
化・適正化等の効果について実践的な検証を道路管理者
と協議・連携しながら進めてまいりたい.
また,GISの活用により冬期道路管理に関係する既存
の個別システムとの統合も検討し,各種情報へのアクセ
ス性を高めるとともに,冬期道路の性能に影響を及ぼす
冬期道路管理,気象条件,交通特性など様々な要因(デ
ータ)を統合した冬期道路マネジメントシステムの開発
120,000
累計アクセス件数(件)
累計アクセス件数(件)
100,000
80,000
60,000
40,000
103,958 件
49,743 件
109,317件
22,503件
10,508 件
GISシステムへの移行によりシステムへ
のアクセス件数カウント方法を変更
20,000
0
12月 1月 2月. 3月 12月. 1月 2月 3月 12月 1月 2月 3月 4月
平成17年度冬期
2005 年度冬期
平成18年度冬期
2006
年度冬期
12月 1月 2月 3月 4月
平成19年度冬期
2007
年度冬期
平成20年度冬期
2008
年度冬期
12月 1月 2月 3月 4月
平成21年度冬期
2009 年度冬期
図-9 冬期路面管理支援システムのアクセス件数の推移
データの集約・統合
データの検索・分析・表示
すべり抵抗値
冬期交通特性
交通事故
同路線計・構造・付属施設等
気象条件(気温・風速・降雪等)
維持管理記録(除雪・薬剤散布)
交通管理・信号制御
図-10 冬期道路マネジメントシステムの概念図
を進める予定である(図-10).これにより,冬期路面
管理作業の判断とその結果・成果をより客観性かつ透明
性の高い方法で測定・評価することが可能になり,
PDCAサイクルに基づいたより効率的な冬期道路管理へ
の貢献が期待される.
(2008).
3)
PIARC-TC B5: Winter Service, Snow & Ice Data Book 2010 (2010).
4)
Thierry Ludent: The Thermal Mapping Program - Decision Support
Concerning Salt Spreading, Proceedings of 11th International Winter
Road Congress (2002).
5)
Munehiro Kazunori et al.: Assessment of Winter Road Traffic
参考文献
Performance Using Taxi Probe Data, 13th International Winter Road
1)
Congress (2010).
Thorsten Cypra: A Comprehensive Winter Maintenance Management
System to Increase Road Safety and Traffic Flow, 14th International
6)
Road Weather Conference (2008).
2)
Data for a Reliable Determination of the Road Surface Condition, 14th
Kevin R. Petty et al.: Providing Winter Road Maintenance Guidance An Update of the Federal Highway Administration, Maintenance
Decision Support System, Transportation Research Circular EC-126
Alexander Dinkel et al.: Fusion of XFCD and Local Road Weather
International Road Weather Conference (2008).
7)
高橋尚人:積雪寒冷地おける冬期道路管理の高度化に関
する研究,学位論文(2010)