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testo 480 · 多機能環境測定器
取扱説明書
2
1 目次
1
目次
1
目次 ...........................................................................................................3
2
安全上のご注意 ..........................................................................................5
3
4
2.1.
取扱説明書について .........................................................................5
2.2.
安全上のご注意 ................................................................................6
2.3.
環境の保護.......................................................................................7
仕様 ...........................................................................................................8
3.1.
ご使用に際して .................................................................................8
3.2.
テクニカルデータ ...............................................................................8
製品の説明...............................................................................................12
4.1.
製品概要 ........................................................................................12
4.1.1.
4.1.2.
4.1.3.
4.1.4.
5
はじめに ...................................................................................................18
5.1.
初期設定 ........................................................................................18
5.2.
操作の準備.....................................................................................21
5.2.1.
5.2.2.
5.2.3.
5.2.4.
5.2.5.
5.2.6.
6
ハンドヘルドタイプ測定器 (ポータブル測定器) ................................................. 12
接続部およびインターフェイス .......................................................................... 13
コントロール .................................................................................................... 14
ディスプレイ .................................................................................................... 15
メニュー内でのナビゲーション .......................................................................... 21
機能の呼び出し............................................................................................... 22
メニューの終了 ................................................................................................ 22
別タブへの切換え ............................................................................................ 23
値の入力 ........................................................................................................ 23
値の保存 ........................................................................................................ 24
操作 .........................................................................................................25
6.1.
測定器の設定 .................................................................................25
6.2.
測定値表示の設定 ..........................................................................26
6.2.1.
演算項目 ........................................................................................................ 27
6.3.
お気に入りタブ ................................................................................28
6.4.
プローブメニュー .............................................................................29
6.5.
エクスプローラーメニュー .................................................................30
3
1 目次
6.6.
測定および測定プログラム .............................................................. 34
6.6.1.
6.6.2.
6.6.3.
6.6.4.
6.6.5.
6.6.6.
6.6.7.
6.6.8.
6.6.9.
6.6.10.
6.6.11.
6.6.12.
6.6.13.
6.6.14.
6.6.15.
7
製品のメンテナンス................................................................................... 56
7.1.1.
7.1.2.
7.1.3.
8
4
測定値の固定表示(ホールド) .......................................................................... 34
クイックバックアップ ......................................................................................... 34
測定プログラム ............................................................................................... 35
グリッド測定 .................................................................................................... 37
快適度(乱流レベル)の測定............................................................................. 41
ピトー管による測定 ......................................................................................... 42
ファンネルを使用した測定 ................................................................................ 43
圧力の測定..................................................................................................... 44
CO2 測定........................................................................................................ 45
WBGT測定(湿球黒球温度測定) ..................................................................... 45
PMV/PPD測定(予測平均申告・予測不快者率の測定) ..................................... 47
測定値の保存 ................................................................................................. 51
測定値の印刷 ................................................................................................. 53
測定データのグラフィック表示 .......................................................................... 53
測定値の転送 ................................................................................................. 55
バッテリの取扱い ............................................................................................ 56
湿度の調整..................................................................................................... 57
ファームウェアアップデートの実行 .................................................................... 58
トラブルシューティング .............................................................................. 59
8.1.
よくある質問とその対処法 ............................................................... 59
8.2.
アクセサリ、スペアパーツ ................................................................ 60
2 安全上のご注意
2
安全上のご注意
2.1.
取扱説明書について
本書で使用している文字や記号の意味
文字・記号
説明
警告・注意レベルに対する意味:
警告! 重度の傷害を負う可能性があります。
注意! 傷害を負う可能性や測定器にダメージを
引き起こす可能性があります。
> 事前に本書をよく読み、定められた用法に従
ってご使用ください。
重要情報: 取扱いの注意や重要事項について
書かれています。
1. ...
2. ...
操作: 順序に従い、決まった操作をして下さい。
> ...
操作: 単独の操作、あるいはオプション機能の
操作です。
-
操作結果を示します。
...
Menu
ディスプレイ上に表示される文字や記号などを
表します。
[OK]
測定器のコントロールキー、またはプログラムメ
ニューの確定ボタンを表します。
... | ...
メニュー内の機能またはパスを示します。
“...”
入力値の例を引用符で囲んでいます。
5
2 安全上のご注意
警告
本書の注意喚起の記号で示された警告や注意事項をよく読み、定めら
れた用法に従って測定してください。
文字・記号
通告
注意
2.2.
説明
製品の損傷につながる可能性のある状況を示し
ます。
傷害を負う可能性のある状況を示します。
安全上のご注意
> この製品の用法を守り、テクニカルデータに示されている測定範囲
内でのみご使用ください。無理な力は加えないでください。
> 測定対象物あるいは測定環境によっては、危険発生が予想されま
す。測定に際しては、定められた安全基準を順守して下さい。
> 通電部品の上、あるいはそばで測定を行わないでください。
> 測定器を溶剤と一緒に保管しないでください。また、乾燥剤を使用し
ないで下さい。
> 取扱説明書に記載されている事項を守って、メンテナンスや修理を
行って下さい。また、testo純正部品を必ずご使用ください。
> プローブの測定温度とはセンサの測定範囲を示すものです。従っ
て、プローブの仕様に特別な記載がない限り、ハンドル部やケーブ
ル部を40℃以上の温度環境でご使用にならないでください。
> 測定終了後、プローブの先端やプローブシャフトが熱くなっている場
合は、接触による火傷をしないよう充分に温度が下がるまで待って
から保管してください。
> 充電式バッテリの取り扱いを誤ると、過電流・発火・薬品の液漏れに
より測定器に損傷を与えたり、けがをする原因となります。誤った取
り扱いにより、火災、化学薬品のもれが発生する可能性がありま
す。こうした危険を回避するために、以下の注意事項を守ってご使
用ください。
•
6
本書に記載された指示や手順を守ってご使用ください。
•
短絡・分解・改造は行わないでください。
•
測定器に大きな衝撃を与えないでください。水や火気には注意
し、60℃以上の温度環境ではご使用にならないでください。
•
金属製のものの近くに保管しないでください。
2 安全上のご注意
•
液漏れや損傷した充電式バッテリは使用しないでください。バッ
テリ液が皮膚に付着した場合は、皮膚を水でよく洗い流し、直ち
に充電を中止してください。
•
測定器の充電は、本体にAC電源を接続するか、充電器で行っ
てください。
•
所定の時間内で充電が完了しない場合は、直ちに充電を中止し
てください。
•
不具合や過熱が見られる場合には、直ちに充電式バッテリを測
定器から取り外すか、AC電源をコンセントから抜いてください。
してください。注意: 充電式バッテリが高温になっている場合が
あります。
本書の取扱いについて
> ご使用の前に、この取扱説明書をよくお読みいただき、正しい取扱
い方法をご理解ください。特に、人が傷害を負ったり、製品が損傷し
たりすることを防ぐため、安全上のご注意や警告などは必ずお読み
ください。
> この取扱説明書は、いつでもすぐに見ることができるよう、お手元に
保管してご利用ください。
> この説明書は、製品とともに後任担当者にかならずお引継ぎくださ
い。
2.3.
環境の保護
> 使用済みの電池を廃棄するときは、管轄の自治体の廃棄方法に従
って処分してください。
> 測定器本体を廃棄する場合は、管轄の自治体の廃棄方法に従って
処分してください。
7
3 仕様
3
仕様
3.1.
ご使用に際して
testo 480 は、環境に関連するさまざまな項目を測定します。また、
testo 480 は作業環境を評価するための室内快適度測定や、換気空調
システムの風速・風量測定をするのに最適な多機能測定器です。
この測定器は、環境測定の専門知識のある方がお取り扱いください。
爆発の危険性のある場所ではこの測定器を絶対に使用しないでくださ
い。
3.2.
テクニカルデータ
ハンドヘルド型測定器
項目
測定項目
プローブ接続口
各種インターフェイス
8
仕様
•
温度 (℃, 温度差℃)
•
•
湿度 (%rh, td℃, wet bulb ℃, g/m3, g/kg,
g/lb, kJ/kg, BTU/lb, ppm, Vol%)
風速 (m/s)
•
•
•
圧力 (Pa, hPa, mbar, kPa, bar)
CO2 (ppm, Vol%)
照度 (Lux, footcandle)
•
温度×2 (K熱電対)
•
差圧 ×1
•
デジタルプローブ×3 (風速, 湿度, 温度,
CO2, 照度, 絶対圧)
•
•
Mini-USB
testo 卓上式赤外線プリンタ用インターフェ
イス
•
SD カード用スロット
•
ACアダプタ接続
内蔵メモリ
1.8 GB (約 60,000,000 測定データ)
充電式バッテリ
フル充電で約17 時間 (約50%のディスプレイ
輝度で、プローブを接続していない状態
3 仕様
項目
仕様
測定間隔
0.5 秒
動作温度
0 ~ +40℃
保管温度
-20 ~ +60℃
外形寸法
81 × 235 × 39 mm
ハウジング
ABS, TPE, PMMA
質量
約 435 g
IP 保護等級
IP30 (プローブ接続時)
内蔵の測定項目 (+ 22℃時, ±1 digit)
機能
仕様
温度 (K熱電対; 内部 測定範囲: -200.0 to +1370.0℃
基準ポイント温度測定: 精度±1 digit: ±(0.3℃ +測定値の 0.1%)
測定範囲0 ~ +40℃,
分解能: 0.1℃
精度 ±0.5℃)
精度に関しては、測定温度が安定また
は温度変化が微小になった状態で適
用されます。
電源接続、バッテリ充電、デジタルプロ
ーブ接続により、一時的に値が変化し
たり、測定誤差が加算される場合があ
ります。
9
3 仕様
機能
仕様
差圧
測定範囲: -100 ~ +100hPa
Accuracy1: 0 ~ 25 hPa:
±(0.3Pa + 測定値の1%)
+25.001 ~ +100hPa:
±(0.1Pa +測定値の1.5%)
分解能: 0.001 hPa
精度は、ゼロ調整後に適用されます。
長時間測定をする場合は、充電式バッ
テリをフル充電してからご使用になるこ
とをお勧めします。
温度補償: フルスケールの0.01%/K以
下(Typical)
絶対圧
測定範囲: +700 to +1100hPa
精度: ±3 hPa
分解能: 0.1 hPa
規格、試験、保証
項目
仕様
EU 指令
2004/108/EC
振動試験
IEC 60068-2-6
保証
1年間
保証条件: 保証書を参照してください。
連続測定およびバッテリ充電用のACアダプタ (0554 8808)
項目
仕様
出力電圧
5 V/ 4 A
EU 指令
2004/108/EC
保証
1年間
保証条件: 保証書を参照してください。
1
正正のの
10
3 仕様
リチウムバッテリ
項目
仕様
充電
測定器t
充電電流
1バッテリあたり、最大 2.5A
放電電流
1バッテリあたり、再大 1.5A
充電時間
約8 時間
バッテリ
フル充電で約17 時間 (約50%のディスプレイ
輝度で、プローブを接続していない状態
温度
0 ~ +40℃
長期保管温度
23℃以下
EU 指令
2004/108/EC
保証
1年間
保証条件: 保証書をご参照ください。
11
4 製品の説明
4
製品の説明
4.1.
製品概要
4.1.1.
ハンドヘルドタイプ測定器 (ポータブル測定器)
12
1
ディスプレイ
2
mini-USB インターフェイス (測定器の右側)
3
コントロールボタンおよびトラックパッド(ナビゲーションフィールド)
4 製品の説明
4
SD カードスロット (測定器の右側)
5
固定用マグネット (背面)
警告
磁気
ペースメーカーご使用の方への危険
> 本体はペースメーカーから15cm以上離れた場所でご使用く
ださい
注意
磁気
他デバイスへの磁気帯びに注意
> 磁気による損傷を受けやすい機器や物体 (モニタ、コンピュ
ータ、クレジットカードなど) には近づけないでください。
4.1.2.
接続部およびインターフェイス
上部
1
デジタルプローブ用ソケット
2
赤外線インターフェイス
卓上式赤外線プリンタ (型番 0554 0549) 用
注意
赤外線照射による障害に注意!
> 赤外線を直接目に照射しないようご注意ください。
13
4 製品の説明
底部
1
K熱電対温度プローブ用接続ソケット
2
差圧測定用ニップル (本体に+/-の刻印: +高圧側、-低圧側)
3
電源用ソケット
4
電源用ステータス LED
ステータス
説明
LED 消灯
充電式バッテリは充電中ではありません。
LED 点灯
充電式バッテリは充電中です。
LED ゆっくり 充電式バッテリは充電中ではありません。測定器ま
と点滅
たは充電バッテリの温度が高すぎます。
LED すばやく 充電式バッテリは充電中ではありません。充電式
点滅
バッテリに不具合があります。
4.1.3.
コントロール
ボタン
機能
[
測定器の電源オン/オフ
[
]
]
以下は、トラックパッド操作用の記号です。P.25 測定器の
設定を参照してください。
画面を上下にスクロールするには、トラックパッド上で指を
上下になぞります。
[
] トラックパッドを上から下に指でなぞります:
下方向にスクロールします。
トラックパッドを下から上に指でなぞります:
上方向にスクロールします。
[
] トラックパッドを左から右に指でなぞります:
右方向にスクロールします。
トラックパッドを右から左に指でなぞります:
左方向にスクロールします。
14
4 製品の説明
ボタン
機能
[
[Esc]
戻る、またはキャンセル操作
[
メインメニューを開く、または設定を保存
]
頻繁に使用する機能にすばやくアクセスするために、設定
可能なボタンです。工場出荷時には、このボタンに機能は
割り当てられていません。ボタンの設定方法については、
P.25 測定器の設定を参照してください。
[–]
[
4.1.4.
] 選択を確定するには、指でトラックパッドを短くタッチ
します。確定時に、ボタンをクリックしたのと同じよう
になっているのが確認できます。
]
エクスプローラーメニューが開きます。P.30 エクスプローラ
ーメニュー を参照してください。
ディスプレイ
ディスプレイ
1
ステータスバー (背景のグレー部分):
アイコン
説明
測定器にSDカードが挿入されていません。
印刷中です。
日付と時刻
バッテリ駆動時のバッテリ残量
バッテリ記号の色と充電レベルによって、充電式バ
ッテリの残量が示されます。
(緑= 5~100%、赤= 5%未満)。
電源駆動(ACアダプタ使用)
充電式バッテリの残り容量については、上の項
目を参照してください。
15
4 製品の説明
2
タブ:
タブ名
(お気に入りタブ)
説明
お気に入りタブは、測定器の実際の作業
領域となります。P.28 お気に入りタブ を
参照してください。
このメニューを使用すると、各種プローブ
の各測定値を1回での測定としてまとめ
、測定プログラムを実行、保存、および
印刷することができます。
Int
内蔵センサおよび接続した熱電対プロー
ブの測定値が表示されます。
-881 (表示例);
接続したそれぞれのプローブと対応する
プローブのシリアル番号 表示名のタブに、プローブの測定値と演
のうち、最後の3桁が表 算項目が表示されます。これらのタブは
示されます。すべてのシ 、対応するプローブの計測器への接続
リアル番号は、プローブ 順に表示されます。
のラベルに印字されてい ※タブ名はマニュアルで変更可
ます。
3
16
登録タブの情報フィールド: 選択した測定場所/測定ポイントが表示さ
れます。表示の測定ポイントは、エクスプローラーで選択・切換えが
できます。P. 30 エクスプローラーメニュー を参照してください。
4 製品の説明
測定表示画面
1
行の番号
2
測定値
3
測定値がお気に入りタブにも表示されていることを示します。
4
プローブ名
5
単位
6
測定項目
測定値表示画面は、タブごとに個別で変更できます。P.26 測定値表示
の設定 をご参照ください。
17
5 はじめに
5
はじめに
5.1.
初期設定
充電式バッテリの初回充電
testo 480 に付属のバッテリは、出荷時には完全に充電されていませ
ん。このため、初めて使用するときには、あらかじめ完全に充電しておく
必要があります。
1. ACアダプタを電源用ソケットに接続します。(3)
2. 電源プラグをコンセントに差し込みます。
-
充電式バッテリの充電開始: ステータスLEDが点灯します。.
-
バッテリの充電完了: ステータスLED (4)が消えます。
3. 測定器をACアダプタから取り外します。
-
バッテリの初回充電が完了したら、計測器を使用できる状態になり
ます。
電源の投入
1. [
-
] を押して、測定器の電源を入れます。
起動画面が表示されます。
初期設定の実行時または工場出荷状態に戻した後は、自動的 初期設
定 メニューが開きます。
メニュー言語の設定:
>
[
] を押して、目的の選択リストを呼び出します。
2.
[
] を使用して言語を選択し、[
す。
-
計測器の言語が変更されます。
] を押して選択内容を確定しま
3. [
] および [
] を使用して日付と時刻を設定し、 [
定内容を確定します。
18
] を押して設
5 はじめに
4. [
] を押してISO/US単位を選択し、[
定します。(日本ではISO単位を選択)
] を押して選択内容を確
これらの設定内容は、測定値にのみ適用されます。必要に応じ
て、測定値ごとに設定内容を変更できます。
5. [
-
] → 保存して終了 を選択します。
現在の測定値が表示されます。計測器が使用できる状態になりまし
た。
電源の切断
測定器の電源を切ると、保存されていない測定値は失われ
ます。
> [
] を押して、測定器の電源を切ります。
プローブ / センサの接続
プローブは、計測器側で自動的に認識されます。
プローブがソケットにしっかりと接続されていることを確認してください。
ただし、過剰な力を加えないように注意してください。
> プローブコネクタをプローブソケットに接続します。
•
測定器の底部: K熱電対プローブ
•
測定器の上部: デジタルプローブ
プラグイン式の接続プローブの取付け/取外しは、デジタルプ
ローブが誤って計測器から外れるのを防ぎます。
> 差圧測定用チューブを+/-の刻印通りに突起部分に取り付けま
す。
注意! 差圧測定用チューブが接続部から勢いよく外れると、
傷害外を負う危険があります。
> 正しく接続されていることを確認してください。
19
5 はじめに
プローブの取り外し
熱電対プローブ:
> ソケットをコネクタから引き抜きます。
デジタルプローブ:
1. プラグイン接続部の外側のスリーブを押し戻します。
2. ソケットからコネクタを外します。
ACアダプタの接続
ACアダプタが接続されると、測定器への電源供給はACアダプタから供
給されます。
ACアダプタから電源が供給されている場合は、測定器が高温
になることがあります。それにより、(本体内部の熱による影響
を受けて)K熱電対の測定の確かさが増すことになります。
1. ACアダプタのコネクタを 測定器底部の電源用にソケットに接続しま
す (型番 0554 8808)。
2. ACアダプタのプラグをコンセントに差し込みます。
-
20
ACアダプタから測定器に電源が供給されて、バッテリの充電が自動
的に始まります。
5 はじめに
5.2.
操作の準備
5.2.1.
メニュー内でのナビゲーション
1. [
-
] を押します。
オプション メニューが開きます。選択されている機能が白でハイライ
ト表示されます。
2. ナビゲーションや機能を選択します:
•
[
] トラックパッドを下に動かして、メニュー項目を選択します。
•
[
] 指でトラックパッドを軽く押して、選択内容を確定します。
•
[Esc] を押すと操作がキャンセルされ、測定モードに切り替わり
ます。
21
5 はじめに
操作手順の短縮表示
本書では、機能を呼び出す場合など、操作手順の説明に短縮表記を使
用しています。
例: 最小/最大 機能の呼び出し
ディスプレイ
→最小/最大
短縮表記
[
手順
1. [ ] を使用 2. [ ] を使用 4. [ ] を使用
して、最小/
して、ディス
してメインメ
最大 メニュ
プレイ メニ
ニューを開き
ーを選択し
ューを選択し
ます。
ます。
ます。
]→
3. [ ]. を使用 5. [ ] を押し
て、選択内
して、内容を
容を確定しま
確定します。
す。
5.2.2.
機能の呼び出し
1. 機能を選択します: [
-
2. [
-
5.2.3.
].
選択した機能がボックスで囲まれます。
] を押して、選択内容を確定します。
選択した機能が開きます。
メニューの終了
> [Esc] を押します。
入力データまたは測定データが失われる可能性があるときには
、必ず確認メッセージが表示されます。同意する場合は、内容
を確認してから [
] を押してください。
または
> [
22
] → 保存して終了 を選択します。
5 はじめに
5.2.4.
別タブへの切換え
> [
-
5.2.5.
] を押して、目的のタブを選択します。
目的のタブが有効になり、他の全てのタブはグレー表示されます。
値の入力
いくつかの機能については、値(数値、単位、文字)の入力が必要で
す。選択した機能によって、リストフィールドまたはエディタを介して値を
入力します。
フィールドリスト
1. (選択した機能に応じて) [
値、単位) を選択します。
2. [
] を押して、変更する値 (数
] または [
] を押して、値を設定しま
] を押します。
3. (選択した機能に応じて) [
す。
4. [
] または [
] を押して入力内容を確定します。
5. 必要に応じて、1から4 を繰り返します。
6. メニューボタン[
] → 保存して終了 を選択します。
23
5 はじめに
入力エディタ
1. [
] または [
2. [
] を押して、値を確定します。
] を押して、変更する値(文字)を選択します。
オプション
> 大文字と小文字の切換え:
を選択します。
> アルファベットと数値の切換え:
または
を選択します。
> スぺースの入力:
を押します。.
> カーソルの前の文字の削除:
を選択します。
3. 必要に応じて、手順1 と2 を繰り返します。
4. 入力内容を保存:
5.2.6.
値の保存
> [
24
を選択します。
] → 保存して終了を選びます。
6 操作
6
操作
6.1.
測定器の設定
1. [
-
] を押します。
構成メニューが開きます。.
2. 設定 を選択し、パラメータの設定をします。
メニュー
説明
ディスプレイ輝度
周囲の条件に合わせて、ディスプレイの輝度
を設定できます。
トラックパッド
トラックパッドの反応の速度を設定できます。
ファンクションキー
頻繁に使用する機能を、2 つの機能キー [–]
のいずれかに割り当てることができます。
エネルギー管理
バッテリの電力消費を節約するために、測定
器の自動オフ、またはディスプレイのバック
ライト自動消灯までの時間を設定できます。
日付/時間
表示形式を選択できます。
パスワード
パスワード保護機能を有効にすると、パスワ
ードを入力したときのみ、以下の機能を使用
できます。
•
工場出荷値に戻す
•
プローブのリセッ
•
ファームウェアアップデート
•
パスワードの変更/無効化
•
プローブ名
パスワードを忘れた場合は、testo
サービスセンターでリセットできま
す。
パスワード保護機能は、デフォルトでは設定
されていません。
単位
単位をISO およびUS で切り替えることがで
きます。この設定は、測定項目の単位にの
み適用されます。演算項目には、適用されま
せん。
25
6 操作
メニュー
説明
標準データ
標準流量を内部で演算表示する場合、演算
に使用するための温度および絶対圧を変更
することができます。
工場出荷時の設定: +25℃、1013.25hPa
気圧設定
測定値の印刷時に記載すべき追加情報を
選択するができます。
言語
測定器の言語を設定します。よく理解できる
言語を選択してください。
工場出荷時の状態に 測定器を工場出荷時の状態に戻します。以
戻す
下の情報は無効になります。
•
各種設定
•
調整データ
•
パスワード
•
お気に入りタブ
> 工場出荷時の状態に戻した後、 [ ] を
押して測定器の電源を切り、再度電源を
入れてください。
3. [
-
6.2.
]→ 保存して終了 を選択します。
測定器は、測定値j表示画面に切り替えます。
測定値表示の設定
測定値表示は、各プローブに対して、それぞれのプローブタブ内で設定
できます。これらの設定内容はプローブ内に保存されるとともに、そのプ
ローブを次に接続するときにも適用されます。
✓ 測定値表示を変更するタブが選択されていることを確認します。
1. [
-
] を押します。
構成メニューが開きます。
2. ディスプレイ を選択し、表示単位(パラメータ)の設定をします。
26
6 操作
設定できるパラメータ
メニュー
説明
最小/最大
を有効にすると、各行に、平均値、最小
値、最大値が表示されます。
もう一度選択すると、機能が無効になりま
す。
表示項目
表示の行数
表示項目の画面で各行の設定を変更するこ
とができます。:
•
測定項目および単位を変更: [
用して行を選択します。
] を使
•
[ ] を使用して、行の移動/削除/挿入を
します。
•
[ ] を使用して、行をお気に入りタブに
コピーします。お気に入りタブに表示され
る行にはチェックマークがつきます。
画面に表示する行数を選択します。
全ての行が画面上に一度に表示されない場
合は、スクロールバーが右側に表示されま
す。残りの行は[
] で表示されます。
- 測定器が、選択した測定項目の表示画面に切り替わります。
P.27 演算項目 をご参照ください。
6.2.1.
演算項目
測定値表示画面には、接続したプローブとその測定項目に対応した以
下の演算項目を含めることができます。
流量(風量)
流速(風速)測定をする環境 (例: 56℃, 920 hPa) で、風速に断面積を
乗算した演算値
標準体積流量
標準データとして入力された環境条件 (例: 25℃, 1013 hPa) で測定さ
れた流速(風速)から演算される値
27
6 操作
(圧力依存の)残存湿度
単位 g/kgで表示: ドライエア1kgに含まれている水分量(g)を演算しま
す。この湿度は標準データで絶対圧を求めるために使用されます。
含水量
測定した気体に含まれる水分量を演算します。測定単位は絶対値では
なく、相対値 (ppm または %) で表示されます。
露点温度
気体に含まれる水分が凝縮する時の温度です。
(圧力依存の) 乾湿計の湿球温度
乾湿計の湿球温度です。湿球温度は、標準データでの絶対圧を演算す
るために使用されます。
エンタルピー
測定した気体の熱量です。単位はkJ/kg または BTU/lb で表示されま
す。
絶対湿度
計測した気体1 立方メートルに含まれる水分(g)を示す値です。単位は
g/m³で示されます。
6.3.
お気に入りタブ
お気に入りタブ
は、測定器の作業領域となります。このタブ内では、
各種プローブの測定値を一つにまとめ、測定プログラムを実行、保存、
印刷することができます。
お気に入りタブに表示されている測定値のみが測定プロトコルに保存さ
れます。
はじめにプローブが接続されていると、すべての測定可能パラメータが
お気に入りタブ内に転送されます。演算項目は手動でお気に入りタブに
追加してください。
表示する測定項目を設定します。
> [
28
] → ディスプレイ → 表示項目→ [
]
6 操作
6.4.
プローブメニュー
機能の呼出し:
> [
] → プローブメニュー を選択します。
設定可能なパラメータ
メニュー
説明
ダンピング(移動平均 ダンピングタイプ(移動平均機能)と時間平
)
均をそれぞれ設定ができます。
ダンピング機能は、有効または無効にできま
す。
プローブ情報
プローブ名、シリアル番号、プローブタイプが
表示されます。
プローブ名
プローブ名は編集ができます。
調整情報
プローブ内に保存されているプローブ固有
の調整データの表示ができます
デジタルプローブは測定、およびプ
ローブ内でのデジタル信号変換を直
接的に行っています。この技術によ
り、計測器の不確かさや精度による
影響を受けません。
デジタルプローブは測定器を使用せ
ずに、プローブの校正ができます。
EasyClimate ソフトウェアから調整
データを入力することで、誤差のな
い数値表示をすることが可能です。
湿度調整
以下のプローブは湿度調整を行えます。
•
湿度プローブ
•
IAQ プローブ
•
熱線式センサのついたマルチプローブ
マルチプローブと湿度プローブを使
用する場合は、プローブを無効化に
してから調整を行ってください。
29
6 操作
6.5.
メニュー
説明
プローブのリセット
プローブを工場出荷状態に戻します。以下
の設定値がリセットされます。
•
測定値表示画面
•
プローブ名
•
調整のための入力値(表形式)
•
湿度調整
•
ダンピング(平均機能)
エクスプローラーメニュー
エクスプローラーでは、すべての保存されている測定値が、測定プログ
ラムやご利用者のデータなどの割り当てられたデータと共に、ファイル
の構造形式で表示されます。
測定器の電源を切ると、保存されていない測定値は失われま
す。
エクスプローラーの呼出し
> [
-
30
] を押します。
エクスプローラー構造が表示されます。
6 操作
アイコン
アイコンの説明
ルートフォルダはデフォルトになっており、削
除・移動・名前の変更はできません。
フォルダはデータ構造を示すために使われていま
す。フォルダ、測定場所、測定ポイントなどの全ての
要素がルートフォルダに保存されます。
サブツリーを折りたたみます。
サブツリーを展開します。
具体的な測定場所を作成しなかった場合に、測定プ
ログラムが保存される測定ポイントです。これはデフ
ォルトで入っている測定ポイントです。
ご利用者の氏名・住所が記録された測定場所です。
一つの測定場所に複数の測定ポイントを登録するこ
とができます。
ダクト断面積など、測定に関連するパラメータや場所
の詳細が記録された測定ポイント のことです(例:
「換気シャフト1」)。1つの測定ポイントに対して、複数
の測定プログラムを登録できます。
測定手順や開始条件・終了条件を記録した測定プロ
グラムのことです(例: 連続測定やインターバル測定
など)。
換気空調システムにおける風速・風量の測定基準と
される、グリッド測定ことです。 P.37 グリッド測定 を
参照
快適度の測定基準とされる、乱流レベル測定のこと
ですP. 41 快適度(乱流レベル)の測定 を参照
保存した測定データのレポートです。
測定前に設定されたエクスプローラー構造の
すべて設定は、プロトコルに保存されて、後
に変更することができません。
エクスプローラー構造は、EasyClimate ソフトウェアで編集して
、測定器に再度インポートすることもできます。
31
6 操作
新規フォルダの作成
フォルダは常に別のフォルダに作成されます。
1. 新しいフォルダを作成するフォルダ(=ルートフォルダ)を選択します。
2. [
] → 新規フォルダ を選択します。
3. 名前を入力します。
4. 入力内容を確定します。 [
] → 保存して終了 を選択します。
その他のフォルダオプション
•
[
] → 新規測定場所: 選択したフォルダに測定場所を作成します。
•
[
] → フォルダの編集: 既存のフォルダ名を変更します。
•
[ ] → フォルダの削除: フォルダ内に作成されている測定場所を含
めて、既存のフォルダを削除します。
新規測定場所の作成
測定場所は常にフォルダ内に作成されます。
1. 測定場所を作成したいフォルダを選択します。
2. [
] → 新規測定場所 を選択します
3. 必要な項目を入力します。
4. 入力内容を確定: [
] → 保存して終了 を選択します。
その他、測定場所のオプション
> [ ] → 新規測定ポイント: 選択した測定場所に新規測定ポイントを
作成します。
> [
] → 測定場所の編集: 既存の測定場所に変更を加えます。
> [ ] → 測定場所の削除: フォルダ内に作成されている測定ポイント
を含めて、既存の測定場所を削除します。
新規測定ポイントの作成
測定ポイントは、常に測定場所の中に作成されます。
1. 測定ポイントを作成したい測定場所を選択します。
2. [
] → 新規測定ポイント を選択します。
3. 必要項目を入力します。
4. 入力内容を確定します: [
32
] → 保存して終了 を選択します。
6 操作
その他、測定ポイントのオプション
> [ ] → 測定ポイントを選択: 測定ポイントが選択され、測定ビュー
のステータスラインに表示されます。レポートは、選択した測定ポイ
ントの中に保存されます。
> [ ] → 測定ポイントの編集: 既存の測定ポイントに編集を加えま
す。
> [ ] → 測定ポイントの削除: 測定ポイント作成のために保存した測
定プロトコルを含め、既存の測定ポイントを削除します。
> [ ] → 新規測定プログラム: それぞれの測定のためのパラメータを
決定します。
> [ ] → 新規グリッド測定: グリッド測定を実行します。P.37 グリッド
測定 を参照
> [ ] → 新規乱流レベル(快適度)の測定: 乱流レベル(快適度)の
測定を実行します。P.41 快適度(乱流レベル)の測定 を参照
> [ ] → 新規 PMV/PPD (予測平均申告/予測不快者率) の測定:
PMV/PPD 測定を実行します。P.47 PMV/PP を参照
> [ ] → 新規 WBGT (湿球黒球温度) の測定: WBGT 測定を実行
します。P.45 WBGT測定 を参照
測定プログラムの作成については、以下を参照ください。
P.47 PMV/PP を参照
P.45 WBGT測定 を参照
P.35 測定プログラム を参照
33
6 操作
6.6.
測定および測定プログラム
測定に関する一般的な情報
•
測定するパラメータに応じて、あらかじめ適切なプローブを測定器に
接続してください。
•
一部の熱式プローブには、測定ができるようになるまで、ウォーミン
グアップが必要なものがあります。
調整フェーズ
•
6.6.1.
正確な測定結果を得るために、一部の測定項目には演算パラメータ
を設定する必要があります。P.25 測定器の設定 を参照
測定値の固定表示(ホールド)
表示された測定値は、お気に入りタブ、またはプローブタブに固定表示
し、プリントアウトすることができます。ただし、測定値は一つの測定プロ
トコル内に保存することはできません。
> [
-
] →ホールド を選択します。
測定値がホールドされます。
> ホールドのキャンセル: [
が表示されます。
] →Hold を選択します。
ホールドされた測定値はプリントアウトができます。P. 35 測定プログラ
ム を参照
測定値は一つの測定プロトコルに保存できるようになります。
6.6.2.
クイックバックアップ
クイックバックアップ機能を利用すると、測定するために選択されたフォ
ルダ内に最新の測定データが保存されます。
測定ポイントが選択されていない場合は、測定ポイントは「デフォルトの
ポイント」に保存されます。
>[
-
] → クイックバックアップ を選択します。
測定値が保存されます。
P.53 測定値の印刷 を参照
34
6 操作
6.6.3.
測定プログラム
測定プログラムは、関連する測定業務に合わせてカスタマイズすること
ができます(例: 連続測定、またはインターバル測定)。これらの測定プ
ログラムは、とくていの測定ポイントに関連づけられます。測定後、関連
づけられた測定プロトコルは測定プログラムの下に保存されます。
新規測定プログラムの作成
測定プログラムは常に測定ポイントの下に作成されます。
1. [
-
] を押します。
エクスプローラ構造が表示されます。.
2. 測定プログラムを作成するための測定ポイントを選択します。
3. [
] → 新規測定プログラム を選択します。
4. パラメータを決定します。
パラメータ
各パラメータの説明
名前
エクスプローラ内で測定プログラムが保存される
名前です。
測定ポイント
測定プログラムが割り当てられる測定ポイントで
す。
測定タイプ
•
連続: 指定したある期間での平均値が演算さ
れます。
•
インターバル: [ ] またはプローブハンドル
のボタン(一部のデジタルプローブに限定)を
押して保存した測定値の平均値が演算され
ます。
•
連続/インターバル: それぞれの測定ポイント
で、設定された測定終了条件(測定期間はた
は測定回数)により、平均値が演算されま
す。すべての測定の終了後に全体の平均値
が演算されます。
測定間隔
インターバル測定時に測定値が記録される間隔
のことです。
35
6 操作
パラメータ
各パラメータの説明
開始条件
•
マニュアル: [
す。
•
日/時: あらかじめ設定した日時に測定を開
始します。
•
マニュアル: [ ] → End を選択すると測定
が終了します。
•
日/時: あらかじめ設定した日時に測定が終
了します。
•
測定期間: あらかじめ設定した時間期間を超
えると測定が終了します。
•
測定回数: あらかじめ設定した測定回数を超
えると測定が終了します。
終了条件
] を押して、測定を開始しま
測定プログラムは、お気に入りタブにのみ適用されます。お気
に入りタブに表示される測定値だけが測定プロトコル内に保存
されます。
4. 設定を保存し、測定プログラムに移ります: [
を開始 を選択します。
> すぐに測定を開始しない場合: [
択します。
] → S保存して測定
] → 保存して終了(閉じる) を選
選択した測定ポイントで、お気に入りタブに測定プログラムを作
成する別の方法:
> [
] → アプリケーション → 測定プログラム を選択します。
測定プログラムの開始
開始日が設定されている場合、開始日になると測定プログラム
は自動的に開始します。
マニュアルスタートの場合、開始条件で設定した方法で測定を
開始して下さい。
1. 目的の測定プログラムを選択します。.
2. [
] → 測定プログラムの開始 を選択します。
> 選択した開始条件に応じて、[
36
] を押して測定を開始します。
6 操作
その他の測定プログラムのオプション
> [ ] → 測定プログラムの編集 を選択: 既存の測定プログラムに変
更を加えます。
> [ ] → 測定プログラムの削除 を選択: 既存の測定プログラムを削
除します。
6.6.4.
グリッド測定
一般的に、換気空調システムにおける雰囲気・風速・風量の測定方法に
は複数の選択肢があります。特に測定範囲により、測定する方法が違
います。testo 480には、測定方法に合わせて3種類のセンサがあります
:
• 熱線式/熱ボール式 (雰囲気の温度・湿度の同時測定も含みます):
微風~低風速域
•
16 mm ベーン式プローブ (雰囲気の温度の同時測定も含みます):
低~中風速域
•
差圧センサとピトー管を使用した測定: 高風速域や、粉塵の含有率
の高い汚染空気
グリッド測定をするための詳細な背景情報と測定方法について
は、testo の小冊子(フィールドガイド) 『Ambient Air
Measurement for Practical Users 』 を参照ください。または
株式会社テストーのウェブサイトをご参照ください。
37
6 操作
適切な測定ポイントの選択
精度の高い測定結果を得るためには、適切な測定ポイントを探すことが
重要です。ダクト内測定では、直管部分の測定ポイントからの最小距離
を確認する必要があります:
•
測定ポイントの風上には、少なくともダクト内径の6倍以上の距離が
必要です。Dh = 4A/U (A: ダクト断面積, U: ダクトの周囲の長さ)
•
測定ポイントの風下には、少なくともダクト内径の2倍以上の距離が
必要です。
Dh = 4A/U (A: ダクト断面積, U: ダクトの周囲の長さ)
測定の準備
✓ 測定器に16mm ベーン式プローブ、マルチプローブ、ピトー管などを
接続します。
1. 測定器の電源を入れます。
2. エクスプローラーの画面上で、測定場所の下に新規測定ポイントを
作成します。
3. 以下のパラメータを設定します:
パラメータ
説明
温度, 相対湿度,
これらのパラメータは、ピトー管による測定に影
響するため、正確に入力または測定されなけれ
ばなりません。
絶対圧
マルチプローブは絶対圧センサを内蔵しており、
ここでの入力は不要です。
38
風量補正係数
1.00 (風量に対して比例).
ピトー係数
ピトー管による測定時に入力します。P. 42 ピト
ー管による測定 を参照
ダクト形状
ダクトの形状と寸法を入力します。 [
してダクト形状を選択します。
電力? Electric
power
ログ機能でのみ使用する、手動の入力値です。
] を使用
6 操作
4. エクスプローラーの画面上で、作成した測定ポイントの下に新規グリ
ッド測定を作成します。P. 30 エクスプローラーメニュー を参照
5. 測定ポイントに合わせて、以下を設定します:
パラメータ
説明
測定タイプ
インターバルまたは連続/インターバル 測定
選択した測定タイプにより、終了方法を決定しま
す。
積算流量
積算流量のことで、単位は自由に選択すること
ができます。この値はプロトコルおよび印刷に補
足情報として表示されます。
プローブ
[
].を押してシリアル番号でプローブを選択し
ます。
ピトー管を接続した場合は、INT を選択
してから差圧を測定します。
Layout
測定ポイント
測定ポイントの数は、直管部から測定ポイントの
距離や、ダクト形状(プロファイル)が不規則な場
合などにより変わります。詳しくは、testo の小冊
子(フィールドガイド) 『Ambient Air
Measurement for Practical Users 』 を参照く
ださい。
差込位置
ダクトの測定位置に合わせ、 [
位置を選択します。
エッジの
ダクト内壁近くのダンピング(平均)測定では、あ
らかじめ風速が減衰することを考慮してくださ
い。入力値は測定ポイントの配置に影響します。
スケーリング
ダクトの不確かさ
] を押して差込
ダクト形状の想定される不確かさです。入力値は
風量の演算値に影響します。
空気密度の不確かさ 関連するすべてのパラメータ(温度, 相対湿度,
(ピトー管による測定 絶対圧) の測定が完了したら、値は0に設定され
時のみの空気密度) ます。
6. 設定を保存し、測定プログラムに移: [
を選択します。
> すぐに測定を開始しない場合: [
] → 保存して測定を開始
] → 保存して終了 を選択します。
39
6 操作
測定の実施
✓ 「測定の準備」の項で記載されている事項がすべて完了していること
を確認します。
1. ディスプレイ上のグラフィック表示されているグリッド測定のポイント
に合わせてプローブを配置します
2. [
] またはプローブについている測定ボタンを押して、測定値を転
送します。あるいは、連続/punctual 測定を開始します。
-
測定が終了したポイントにチェックマークが付きます。
-
ディスプレイの表示が自動的に次の測定ポイントに移動し、必要な
挿入深度が表示されます。プローブの挿入深度はプローブシャフト
に刻まれたスケールで確認ができます。
3. 全てのポイントの測定が終わるまで、1 と 2 を繰り返します。
-
それぞれの風速測定値は、風速の平均値を演算するために用いら
れます。その平均値に基づき、風量が演算されます。
同じ断面でのグリッド測定で、風速が著しく異なる場合は測定ポ
イントの数を増やしてください。
それぞれの領域での測定値がとなりあった領域の測定値に近
い値であれば、その領域の部分的な平均値であると見なされ、
測定ポイントの数は適切であると認められます。
40
6 操作
4. 測定が完了する前であれば、一旦測定したどのポイントでも再測定
することができます。ポイントの再測定が必要な場合 → [
ート測定
]→ リピ
全ての測定ポイントがインプットされると、「測定完了」のテキス
トがディスプレイに表示されます。すべての測定は繰り返すこと
ができます。→ [
> [
-
] → HVAC測定の繰り返し を選択します。
] → 保存して終了 を選択します。
エクスプローラーの選択した測定ポイントに、測定プロトコルが保存
されます。
HVAC 測定のプロトコルには複数の画面表示が含まれます。画面は[
] で切換ができます。
6.6.5.
•
結果値: 風速と風量の測定結果 (平均値) と最大・最小値との差
•
グラフィック表示: 測定ポイントごとのチャネル表示
•
HVAC プログラム測定: プリセットされた測定パラメータ (チャネル形
状).
•
空気密度パラメータ: プリセットされた、温度, 湿度,絶対圧の測定値
快適度(乱流レベル)の測定
快適度プローブ (0628 0143 乱流レベル測定用) を接続し、風速を測定
することで、DIN EN 13779 に準拠した快適度を演算することができま
す。 (無風状態より、指向性のないわずかな気流のある環境が快適と
見なされています。)
快適度プローブ (0628 0143) は気圧を自動補正するための絶対圧セン
サを内蔵しています。このため、絶対圧(気圧)の値を入力する必要は
ありません。
✓ 快適度プローブ (0628 0143) が接続されていることを確認します。
1.
[
] を押します。
-
エクスプローラーが表示されます。
2. 目的の測定ポイントを選択します。
3. [
-
] → 新規快適度測定 を測定します。
快適度演算の画面が開きます。
41
6 操作
4. 測定の開始: [
] を押します。
-
快適度の演算が始まり、約180秒後に終了します。
-
測定が完了すると、以下の演算式で求められた快適度が%で表示
されます。
EN ISO 7730 に準拠したドラフト率(通風率) も表示されます。
5. [
-
6.6.6.
] → 保存して終了 を選択します。
選択した測定ポイント内に、測定プロトコルが保存されます。
ピトー管による測定
ピトー管を使用して風速を測定するには、以下のパラメータを測定ポイ
ントに入れる必要があります。(マニュアル入力または測定値)
•
温度
•
湿度
•
絶対圧
これらの3つのパラメータは、風速演算時に使用されます。
ピトー管のピトー係数には、以下の共通な値が用いられます:
42
•
testo製L字型ピトー管には、ピトー係数1.00を使用
•
温度センサ付ストレートピトー管には、ピトー係数0.67を使用
6 操作
他メーカーのピトー管のピトー係数につきましては、取扱説明書の指示
に従うか、メーカーにお問い合わせください。
測定方法につきましては、P.35 測定プログラム、または P.37 グリッド
測定 を参照ください。
6.6.7.
ファンネルを使用した測定
換気システムの風量を測定するには、風量ファンネルを使用します。風
量ファンネルセット(0563 4170)には、バルブ用 (丸型 200×200mm) と
換気扇用 (角型 330×330mm)があります。ファンネルの開口部で換気
グリルを隙間がないよう完全に覆うことが必要です。
1. φ100mmベーン式プローブをファンネルにセットします。
2. φ100mmベーン式プローブを測定器に接続します。
3. 測定器の電源を入れます。
測定ポイントでファンネル測定をするには、測定結果に影響するため、
以下のパラメータを入力する必要があります:
•
風量補正係数: 1.00
•
ダクト形状 (使用するファンネルの寸法)
testovent 410 (0554 0410)、415 (0554 0415) の入力値につ
いては、ファンネルの取扱説明書またはファンネルのラベルを
参照してください。
testovent 417 ファンネルセットは以下の情報を使用してくださ
い。(ファンネル上の記載情報とは異なります): φ8.5cm
測定方法については、P.35 測定プログラム を参照ください。
43
6 操作
6.6.8.
圧力の測定
testo 480 は、絶対圧センサと差圧センサを内蔵しています。このため、
圧力の測定値は Int タブに表示されます。
1. 差圧測定用のシリコンチューブを本体下の+(高圧側) と–(低圧側)
に取り付けます。(2)
注意! 圧力チューブが接続ソケットから勢いよく外れると、傷害
を負う危険性があります。
> シリコンチューブがしっかりと取り付いていることを確かめて
ください。
2. [
] を押して測定器の電源を入れます。
3. 安定した場所に測定器を置きます。
測定値の表示は、圧力センサの位置により異なります。
4. ゼロ調整: [
-
] → ゼロ点 を選択します。
現在の圧力測定値が設定された単位でInt タブ上に表示されます。
> 表示項目(パラメータ)ディスプレイで圧力単位を変更します:
[
] → ディスプレイ → 表示項目 ディスプレイ → [
ら測定項目を選択 → [
] →[
] → リストか
] → 保存して終了 を選択
測定値が大きく変動する場合は、測定値の平均値を求めることをお勧
めします。プローブメニューでダンピング(平均)機能をオンにしてくださ
い。詳しくは、P. 29 プローブメニュー を参照してください。
44
6 操作
6.6.9.
CO2 測定
•
IAQプローブでCO2 を測定する場合、あらかじめ絶対圧(気圧) を測
定してください。表示されたCO2 値は、測定された絶対圧をもとに気
圧補正された値です。
•
センサの特性により、IAQプローブは比較的消費電力が高くなりま
す。連続測定をする場合は、ACアダプタを接続し電源が供給される
ようにしてください。
•
呼吸器からの排出されるCO2の影響を受けないよう、プローブはで
きるだけ身体から離れた位置で持ってください。
•
CO2量が急激に変動するような環境では、プローブが環境に適応す
るまで約30~60秒ほど待って下さい。ゆっくりとプローブを振ること
で、調整時間が短縮できます。
6.6.10. WBGT測定(湿球黒球温度測定)
この測定プログラムは、本体ファームウェアバージョン1.05また
はそれ以降のバージョンに対応しています。
WBGT測定時は、本体・プローブケーブルは使用温度範囲内で
ご使用ください。特に高い放射熱の測定には、延長ケーブルを
ご使用ください。
WBGTセットを使用すると、湿球黒球温度を調べることができます。
WBGT (Wet Bulb Globe Temperature: 湿球黒球温度) の環境指数
は、DIN 33403 および ISO 7243 で定義されています。WBGT指数
は、放射熱の影響を受ける環境下での、作業の最大許容時間を決める
のに使用されます。(例: 鉄鋼業、窯業、ガラス業など、工業炉での作業
環境など)
WBGTを演算するには、3種類の温度を測定します:
•
輻射熱 Tg (黒球温度)
•
環境温度Ta (雰囲気温度)
•
湿球温度Tnw (蒸発に伴う冷却現象を温度で表示)
WBGTの演算には、以下の演算式が用いられています:
屋内 WBGT = 0.7×湿球温度(Tnw)+0.3×黒球温度(Tg)
屋外 WBGTS = 0.7×湿球温度(Tnw)+0.2×黒球温度(Tg)+0.1×環
境温度(Ta)
45
6 操作
測定の準備
✓ 測定器本体に、輻射熱プローブ、湿球温度プローブ、気体温度プロ
ーブを接続し、三脚に取り付けます。
1. 測定器の電源を入れます。
測定に適した場所を選択する
測定ポイントの設定は、測定結果には影響しません。
測定を実行する
✓ 「測定の準備」に記載されている通りに準備してください。
1.
[
] を押します。
-
エクスプローラーが開きます。
2. 測定するポイントを選択します。
3. [
-
] → 新規WBGT測定 を選択します。
WBGT測定のウィンドウが開きます。
4. 各プローブのID番号を選択します。
5. 測定タイプと測定間隔を選択します。
6. 開始条件と終了条件を設定します。
7. [
] → 保存して測定を開始 を選択します。
測定中は、最新の測定値から演算値が求められています。
測定終了後は、各項目の平均値からの演算値が求められま
す。
8. [
-
46
] → 保存して閉じる を選択します。
選択した測定ポイントに、測定プロトコルが保存されます。
6 操作
6.6.11. PMV/PPD測定(予測平均申告・予測不快者率の
測定)
この測定メニューは、ファームウェアのバージョンがV1.05また
はそれ以降で使用できます。
PMV/PPD 測定機能は、快適度を予測平均申告 (PMV = Predicted
Mean Vote) と予測不快者率 (PPD = Predicted Percentage
Dissatisfied) から求めることができます。(例: ISO 7730に記載されてい
るワークステーションの環境など)
輻射熱、気体温度プローブ、気流の測定値から、演算された値を平均
放射温度とし、PMV/PPDを求めます。演算式は対流 をベースとし、直
径150mmの標準輻射熱球に適用します2。
必要な測定値
•
平均放射温度(単位℃) = tr
•
輻射熱(単位℃) = tg
•
気体温度(単位℃) = ta
• 気流(単位m/s) = va
tr = [(tg+273)4+2.5*108*va0.6*(tg-ta)]1/4-273
入力係数
•
2
着衣
衣服は体温の損失を防ぐことができ、衣服により断熱効果が決めら
れます。
着衣による断熱効果は、cloまたはm² K/W (1 clo = 0.155 m² K/W)
で示されます。
clo値は、それぞれの衣服(形状や素材)の値を合わせて求められて
います。
それぞれに衣服の断熱効果の値は、ISO 7730をご参照下さい。
または、衣服の代わりに断熱範囲を選択することもできます。
出典: DIN EN ISO 7726
47
6 操作
•
運動
代謝とは人間の有酸素運動により放出されるエネルギーで、筋肉の
運動量と比例します。
代謝率は、metまたはW/m2 で表されます (1 met = 58.2 W/m² 身
体の表面)。平均的な大人の表面積は1.7 m² です。温熱環境の快
適度は、1metのメタボリック率を持った人間は100Wの熱損失があ
ります。
代謝率を演算する場合、対象者の過去1時間の運動量の平均値を
適用します。運動には各種あり、それぞれのMet値の詳細は、ISO
7730を参照ください。
着衣パラメータの入力
clo で示され m2K/Wで示さ
るパラメータ れるパラメータ
説明
0 – 0.02
着衣なし
0.03 – 0.29
0.005 – 0.045
下着
0.30 – 0.49
0.046 – 0.077
ショーツとTシャツ
0.50 – 0.79
0.078 – 0.122
長ズボンとTシャツ
0.80 – 1.29
0.123 – 0.200
仕事着(薄手の素材)
1.30 – 1.79
0.201 – 0.277
仕事着(厚手の素材)
1.80 – 2.29
0.278 – 0.355
ジャケットまたはコート
2.30 – 2.79
0.356 – 0.432
冬季用の暖かい服
2.80 – 3.00
0.433 – 0.465
冬季用の極めて暖かい服
運動パラメータの入力
metで示され W/m2で示され 説明
るパラメータ るパラメータ
48
0.1 – 0.7
6 – 45
リラックスした状態で横になる
0.8 – 0.9
46 – 57
リラックスした状態で椅子に座る
1.0 – 1.1
58 – 59
椅子に座り、体を動かす
1.2 – 1.5
70 – 92
起立している
1.6 – 1.7
93 – 104
起立して軽い運動をする
6 操作
metで示され W/m2で示され 説明
るパラメータ るパラメータ
1.8 – 1.9
105 – 115
起立して運動をする
2.0 – 2.3
116 – 139
ゆっくり歩行する
2.4 – 2.9
140 – 174
速く歩行する
3.0 – 3.4
175 – 203
運動をする
3.5 – 4.0
204 - 233
激しい運動をする
入力係数の詳細はISO 7730、別紙BとCを参照ください。
PMV/PPD測定には、次のプローブのご使用をお勧めします:
•
輻射熱プローブ (0602 0743)
•
温湿度プローブ (0636 9743)
•
快適度プローブ (0628 0143)
•
testo 480専用三脚 (0554 0743)
測定の準備
✓ 測定器本体に輻射熱プローブ、温湿度プローブ、快適度プローブを
接続し、専用三脚に取り付けます。
1. 測定器の電源を入れます。
測定を実施
✓ 「測定の準備」に記載されている通りに準備してください。
1. [
-
]を押します。
エクスプローラーが開きます。
2. 測定するポイントを選択します。
3. [
-
] → 新規PPMV/PPD測定 を選択します。
PMV/PPD 測定のウィンドウが開きます。
4. 各プローブのID番号を選択します。
5. 着衣と運動量のパラメータと単位を指定します。
6. 測定タイプと測定間隔を選択します。
49
6 操作
7. 開始条件と終了条件を設定します。
8. [
] → 保存して測定を開始 を選択します。
測定中は、最新の測定値から演算値が求められています。
測定終了後は、各項目の平均値からの演算値が求められます
。
9. [
-
] → 保存して閉じる を選択します。
選択した測定ポイントに、測定プロトコルが保存されます。
10. 測定プロトコルが表示されます。
11. [
] → グラフ表示 を選択します。
グラフ表示
1
PPD 軸、 スケーリング0%~100%
2
PMV軸、 スケーリング -3~+3
3
曲線で緑色になっている箇所、-0.5~0.5 PMVの曲線
4
PPDとPMVの演算で求められたポイント
5
曲線の重要ポイント
ディスプレイの演算式
PPD = 100-95*exp(-0.03353*PMV4 – 0.2179*PMV2)
50
6 操作
6.6.12. 測定値の保存
エクスプローラに表示されるすべての測定プロトコルは、測定器の内蔵
メモリに保存されます。
SDカードへの測定値の保存
1. SDカードを本体スロットに装填します。
最大容量2GBまでのSDカードを使用してください。
2. エクスプローラビューでルートフォルダを選択します。
3. [
-
] → エクスポート を選択します。
エクスポートメッセージが表示されます。
51
6 操作
SDカードからの測定値のインポート
SDカードからデータをインポートすると、測定器の内蔵メモリに
保存された全てのデータが上書きされます。
1. SDカードを本体スロットに装填します。
最大2GBまでの容量のSDカードを使用してください。
2. エクスプローラビューでルートフォルダを選択します。
3. [
-
] → インポート を選択します。
インポート可能なデータのリストが表示されます。
4. インポートするデータを選択します。
-
52
インポートメッセージが表示されます。
6 操作
6.6.13. 測定値の印刷
測定値のプリントアウト情報に含める追加情報を選択します。
P.25 測定器の設定 を参照
測定モードからの印刷
✓ testo 赤外線プリンタ (0554 0549) の電源が入っていることを確認
します。
✓ 目的のタブが選択されていることを確認します。
1. testo 480の赤外線インターフェイスにtesto 赤外線プリンタの位置を
合わせます。
2. [
] → 印刷 を選択します。
-
設定された測定値表示画面と
-
表示中の測定値がプリントアウトされます。
が表示されます。
測定器のメモリからの印刷
✓ testo 赤外線プリンタ (0554 0549) の電源が入っていることを確認
します。.
1. [
] を押します。
2. 保存した測定プロトコルを表示させます。
3.
[
-
測定データのビューが表示されます。
] → 測定プロトコルを開く を選択します。
4. testo 480の赤外線インターフェイスにtesto 赤外線プリンタの位置を
合わせます。
5. [
-
] → 印刷 を選択します。
プリントアウトが始まります。
保存した測定プロトコルはtesto EasyClimate ソフトウェアを使
用して表示することもできます。
6.6.14. 測定データのグラフィック表示
最大4つまでのパラメータの測定値を110秒間連続してカラーディスプレ
イに表示させることができます。110秒以上表示させる場合は、最も古
い測定値が最新のデータに書き換えられます。グラフィックモードはディ
スプレイの表示機能であり、測定データはメモリに保存されません。
表示される測定パラメータは、測定モードで表示される順番と同じになる
よう選定されています。
53
6 操作
•
最初に表示される測定パラメータ: 赤
•
2番目に表示される測定パラメータ: 緑
•
3番目に表示される測定パラメータ: 青
•
4番目に表示される測定パラメータ: 紫
1. 必要なタブを選択します。
> 測定パラメータの順番の変更をしたくても、最初の4つの測定パラメ
ータだけが表示されます。
2. [
-
] → グラフィックモード
グラフィックモードが有効になります。
.
> グラフィックモード表示を止める: [ ] → グラフィックモード 押し、無
効にするか、または [ESC] を押します。
タブを切換えると測定値は削除されます。ただし、グラフィックモ
ードが終了するのではなく、元のタブに戻すとグラフィックモード
のスタート画面になります。
タブの切換え前に測定値の保存をする場合は、[
を選択します。
1
54
] → Hold
測定値の表示
2
測定値のグラフィック表示
3
グラフィックモードに切換えてからの平均, 最小値/最大値
4
時間軸のスケーリング (5秒ごと)
5
グラフィックディスプレイで表示される測定値のグラフ線と同じ色で表
示
6 操作
6.6.15. 測定値の転送
パソコン上で測定結果を閲覧・分析するには、testo
EasyClimate ソフトウェアを使用します。
1. testo 480の電源を入れます。
2. 測定器とパソコンをmini-USB ケーブルで接続します。
-
パソコンは、測定器を大容量ストレージデバイスとして認識します。
パソコンのOSが自動的に測定器のメモリにドライブ名を割り当てま
す。この名称がWindowsのエクスプローラーに表示されます。
測定器がパソコンに接続されている間は、測定器のコントロー
ルキーがロックされます。測定器をパソコンから取り外すと同時
にロックは解除され、コントロールキーで測定器を操作できるよ
うになります。
3. testo EasyClimate ソフトウェアを使用して測定器のデータを呼び出
したり、データ処理をするには、testo EasyClimate ソフトウェアの取
扱説明書を参照してください。
55
7 製品のメンテナンス
7
製品のメンテナンス
測定器のクリーニング
> 測定器のハウジングが汚れた場合は、石鹸水で湿らせた布で拭い
てください。
強力な洗剤または溶剤は使用しないでください。家庭用の中性洗剤ま
たは石鹸をご使用ください。
7.1.1.
バッテリの取扱い
> 初めて使用するバッテリは、あらかじめ完全に充電をして下さい。
> 可能な限り、充電式バッテリを完全に放電してから、完全に充電をし
てください。
> 周囲温度が低い場合、充電式バッテリの駆動時間が短くなります。
またバッテリそのものの寿命も短くなります
> 充電式バッテリのバッテリ残量が少ない状態で、長期保存しないでく
ださい。(最適な条件は、充電レベル50~80%、周囲温度が10~20
℃です。使用前には再度完全に充電してください。).
> 充電式バッテリの寿命は、保管状態、動作状態、および周囲環境条
件によって変化します。頻繁に使用するほど、バッテリの寿命は短
縮されます。寿命が大幅に短くなった場合は、充電式バッテリを交換
してください。
> 充電式バッテリの交換は、株式会社テストー、サービスセンターで承
ります。
56
7 製品のメンテナンス
7.1.2.
湿度の調整
接続されたプローブの湿度パラメータは、基準ポイント11.3%rhと
75.3%rhの2点で調整することができます。湿度プローブの調整とは、測
定範囲全体での測定値と標準状態での値との差を最小化するためのも
のです。
testo 湿度調整ポット (0554 0660) は、湿度調整時の補正値 (オフセッ
ト値) を演算するための基準湿度を発生させるものです。
以下の湿度センサが内蔵されたプローブは湿度調整が可能です。
•
温湿度プローブ
•
IAQプローブ
•
マルチプローブ
マルチプローブを湿度調整する場合は、調整前に風速センサ
の無効化を行ってください([ ] → 風速プローブの動作停止/オ
フ)。 無効化の後は、基準条件下でのみ使用できます。
✓ 測定器の電源が投入され、プローブが接続されていることを確認し
ます。
✓ プローブがすでに校正基準も条件下 (例: 湿度調整ポットの場合:
11.3%rhまたは 75.3%rh) にあることを確認します。なお、調整には
以下の時間を要します。
•
湿度プローブの調整時間: 最低30分
•
IAQプローブの調整時間: 最低1時間
•
マルチプローブの調整時間: 最低3時間
✓ 該当するプローブのタブが有効になっていることを確認します。
1. [
] → プローブメニュー を選択します。
2. 使用する基準値 (11.3%rhまたは75.3%rhのどちらか) を選択しま
す。
3. [
-
ポップアップウィンドウが開き、残りの調整時間が表示されます。
4. [
-
] → 調整 を選択します。
] → 終了 を選択します。
調整メニューが閉じます。
5. もう片方の湿度調整も同様に行います。
57
7 製品のメンテナンス
7.1.3.
ファームウェアアップデートの実行
最新のファームウェアを測定器本体にインストールすることができます。
ファームウェアのアップデートは、testo EasyClimate ソフトウェ
アでも実行することができます。
✓ 測定器の電源が入っていることを確認します。
1. 最新のファームウェアをテストーのウェブサイトからダウンロードしま
す。
2. ダウンロードした.zip ファイルを解凍します。
3. 測定器本体とパソコンをmini-USB ケーブルで接続します。.
-
パソコンは、測定器を大容量ストレージデバイスとして認識します。
パソコンのOSが自動的に測定器のメモリにドライブ名を割り当てま
す。この名称がWindowsのエクスプローラーに表示されます。
測定器がパソコンに接続されている間は、測定器のコントロー
ルキーがロックされます。測定器をパソコンから取り外すと同時
にロックは解除され、コントロールキーで測定器を操作できるよ
うになります。
4. 解凍したファームウェアファイルと res フォルダを Update フォルダ
にコピーします。
5. Windowsから測定器をログアウトします。(「ハードウェアの安全な取
り外し」で操作)
6. USB ケーブルを取り外します。
7. 測定器の電源を切ります。
8. 測定器の電源を再投入します。
-
58
ファームウェアのアップデートが完了していることを確認します。
8 トラブルシューティング
8
トラブルシューティング
8.1.
よくある質問とその対処法
質問
考えられる原因/対策
が点滅
充電式バッテリの残量が少ない。.
> 電源駆動に切り換えてください。
測定値表示の画面に
測定範囲の上限を超えています。
-+++- が表示された
> 測定範囲内での測定をしてください。
パラメータ表示の画面に
測定範囲の下限を超えています。
+---+ が表示された
> 測定範囲内での測定をしてください。
パラメータ表示の画面に
測定器のセンサ(プローブ)に不具合が
起きています。
- - - - が表示された
> お買い上げの販売店またはテストー
のサービスセンターへご連絡くださ
い。
データをSDカードにコピーで SD カードが書込み保護になっていま
きない、またはSDカードから す。
インポートできない
> 書込み保護 を解除してください。(SD
カードの小さなスライダを書込み可能
側に動かしてください。).
ボタンを押しても測定器が応 内部エラーが起きています。
答しない
1. [ ] を10秒以上長押ししてください。
-
測定器の電源が切れます。
2. [ ].を押して測定器の電源を再投入
してください。
上記の対応をとっても問題が解決できない場合は、お買い上げの販売
店、または株式がテストーのサービスセンターへご連絡ください。連絡先
は、本書の巻末または、株式会社テストーのウェブサイトをご覧くださ
い。
59
8 トラブルシューティング
8.2.
アクセサリ、スペアパーツ
品名
型番
快適度測定用システムケース
0516 4801
(快適度プローブ、黒球プローブ他、収納用)
HVAC(換気空調)測定用システムケース
0516 4800
(マルチプローブ、ベーンプローブ他、収納用)
testo 480専用三脚
0554 0743
室内環境測定用、測定器・プローブホルダー付、
φ100mmベーンプローブなどの延長用としても
使用可能
差圧測定用接続チューブ(シリコン不使用)
0554 0453
5m, 最大700 hPa、
差圧測定用シリコンチューブ
0554 0440
5m,最大700 hPa
ファンネルセット
0563 4170
給排気口のディスクバルブ用(丸型φ200mm)
換気扇用ファンネル用(角型330×330mm)
testovent 410, 風量ファンネル
0554 0410
φ340mm/330×330 mm, ケース付
testovent 415, 風量ファンネル
0554 0415
φ210mm/190 ×190 mm, ケース付
testo 赤外線プリンタ
0554 0549
ワイヤレス赤外線インターフェイス、感熱紙×1ロ
ール、単3乾電池本
その他、アクセサリ、スペアパーツに関する詳細な情報は、製品カタログ
またはテストーのウェブサイトをご覧ください。
60
株式会社テストー
■ 本社
〒222-0033 横浜市港北区新横浜2-2-15 パレアナビル7F
・セールス
TEL.045-476-2288
FAX.045-476-2277
・サービスセンター(修理・校正)
TEL.045-476-2266
FAX.045-476-2277
■大阪営業所
〒530-0055 大阪市北区野崎町7-8 梅田パークビル9F
TEL.06-6314-3180
FAX.06-6314-3187
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e-mail: [email protected]
0970 4800 ja 05 V01.05 ja