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参考資料１ 平成２１年２月２５日 介護用ベッド等の安全性を高めるため、ＪＩＳの改正を行います ∼ ベッド用手すりの規定を新たに追加し、事故防止に向けて窓口も設置 ∼ 介護用ベッドや病院用ベッドに関して、サイドレールや手すりとの隙間に体 の一部（特に頭や首）を挟み込むといった事故が多発しています。 経済産業省では、こうした事故を防止するため、JIS T 9254（在宅用電動 介護用ベッド）及び JIS T 9205（病院用ベッド）に新たにベッド用手すり（グ リップ）の規定を追加し、隙間寸法を見直すなど、安全性を高めるための改正 を行います。 １．改正の背景 経済産業省では、「ベッド用手すり（グリップ）」の標準化について平成２ １年度の JIS 原案作成を目指して調査研究を進めてきましたが、平成１９年 ５月の改正消費生活用製品安全法の施行後、介護用や病院用ベッドのサイド レール、手すり等の隙間に体の一部（特に頭や首）を挟み込み死傷するとい った重大製品事故の報告を受け、急遽、予定を前倒しして平成２０年度内の JIS の制定を目指すこととしました。 この検討の過程において、「ベッド用手すり（グリップ）」単体の規格を制 定するのではなく、ベッド本体との組合せによる安全性確保が必要との観点 から方針を変更し、ベッドの規格にベッド用手すり（グリップ）の規定を包 含する形で当該規格を改正します。 介護用ベッドについては、日本工業標準調査会の高齢者障害者支援専門委 員会（平成 20 年 12 月 18 日）において、又、病院用ベッドについては、医療 用具技術専門委員会（平成 21 年 1 月 16 日）において審議を行い、改正案が 承認されたところです。 ２．改正のポイント （１）隙間の規定の見直し サイドレールとサイドレール、ベッド用手すり（グリップ）とヘッドボ ード等の隙間については、単に寸法を測定する静的なものから、隙間に直 径６センチのジグを５０ニュートンの力で差し込み、ジグが入り込まない ことを確認するという、実際の事故を想定した動的な方法に改正します。 これにより、製品がこの規定を満足するためには、隙間寸法に係る設計を より厳密にするとともに、徐々に挟まれていく危険性を有する誘い込み構 造の見直しが必要となります。 試験用ジグ 試験用ジグ サイドレール [適合例] サイドレール [不適合例] （２）ベッド用手すり（グリップ）の追加 ベッドに固定して使用する起き上がり、立ち上がり、移乗などの動作を 補助するベッド用手すり（グリップ）について新たに具備すべき性能等を 規定します。 （３）リスクマネジメントによる設計を追加 衣服などが絡みつくリスク、ベッドの可動部の隙間へ身体が挟み込ま れるリスクなどについて、製造業者又は販売事業者は分析を行い、文書 化しそれを維持することを規定します。 （４）適正な組合せの表示 ベッドから取り外し可能なサイドレール及びベッド用手すり（グリッ プ）について、ベッド本体との組み合わせによる適正な隙間寸法を確保 できるように、取扱説明書に「適合するサイドレール及びベッド用手す り（グリップ）に関する組合せを図示すること」を規定します。 （５）病院用ベッドについては、これまで手動式ギャッチベッドのみの規定で したが、電動ベッドも対象に追加します。 ３．今後の予定 今後、WTO／TBT 協定（世界貿易機関／貿易の技術的障害に関する協定） に基づく事前意図公告等の所定の手続きを経て、平成２１年３月２０日付で JIS を改正する予定です。 なお、介護用ベッド、サイドレール、ベッド用手すり（グリップ）につ きましては介護保険法の貸与対象となっており、関係する事業者の皆様も 多いことから、お問い合わせの窓口を設置しております。JIS の規格改正に 関する情報や製品に関するお問い合わせにつきまして、日本福祉用具・生 活支援用具協会（ＪＡＳＰＡ）のホームページで紹介しますので、そちら で御確認いただくようお願いします。 日本福祉用具・生活支援用具協会 http://www.jaspa.gr.jp/index.html （平成２１年２月２５日開設） （本発表資料のお問い合わせ先） 産業技術環境局 環境生活標準化推進室長 相澤 幸一 担当者：荒井、小倉、久保 電 話：０３−３５０１−１５１１（内線 ３４２６∼７） ０３−３５０１−９２８３（直通） 商務情報政策局 医療・福祉機器産業室長 増永 明 担当者：加藤、松本 電 話：０３−３５０１−１５１１（内線 ４０５１∼３） ０３−３５０１−１５６２（直通） 商務情報政策局 製品事故対策室長 矢島 秀浩 担当者：横田、鈴木 電 話：０３−３５０１−１５１１（内線 ４３１１∼４） ０３−３５０１−１７０７ ＜参考図＞ 隙間［２．（１）の該当部分］ ベッド用グリップ
