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マスタークロック / ビデオシンク・ジェネレーター取扱説明書
( バージョン 2.10/2.11) このたびは、本製品をお買い上げいただき、誠にありがとうございます。
安全に正しくお使いいただくために、ご使用前にこの取扱説明書を必ずお読みください。
この取扱説明書は、お読みになった後も、いつでも見られるところに保管してください。
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■安全上のご注意
取扱説明書には、お使いになる方や他の人への危害と財産の損害を未然に防ぎ、安全に正しくお使いいただくために、重要な内容を記載しています。以下の注意事
項をよくお読みの上、正しくお使いください。
注意事項は危険や損害の大きさと切迫の程度を明示するために、誤った扱いをすると生じることが想定される内容を次の定義のように「警告」「注意」の二つに区
分しています。
警告 この表示を無視して誤った取り扱いをすると、死亡または重傷を負う可能性が想定される内容です。
注意 この表示を無視して誤った取り扱いをすると、傷害を負う可能性または物的損害が発生する可能性が想定される内容です。
警告
注意
●水に入れたり、ぬらさないでください。火災や感電の原因になります。
●不安定な場所に設置しないでください。落下によるけがの原因となります。
● AC100V 50/60Hz の電源で使用してください。これ以外の電源では、火
災や感電の原因となります。
●以下のような場所に設置しないでください。
●必ず専用の電源コードを使用してください。これ以外のものを使用すると火
災の原因となります。
●付属の電源ケーブルを他の製品に使用しないでください。
●電源コードの上に重い物をのせたり、熱器具に近づけたり、無理に引っ張っ
たりしないでください。コードが破損して火災や感電の原因になります。電
源コードが傷んだら ( 断線や芯線の露出など )、直ちに使用を中止し販売店
に交換をご依頼ください。
●水が入った容器や金属片などを、機器の上に置かないでください。こぼれた
り、中に入ったりすると、火災や感電の原因となります。
●万一、落としたり筐体を破損した場合は、直ちに使用を中止し、修理を依頼
してください。そのまま使用すると、火災の原因となります。
●雷が鳴り出したら、金属部分や電源プラグに触れないでください。感電の恐
れがあります。
●煙がでる、異臭がする、水や異物が入った、破損した等の異常がある時は、
ただちに電源プラグをコンセントから抜き、修理を依頼してください。異常
状態のまま使用すると、火災や感電の原因となります。
・直射日光の当たる場所
・湿気の多い場所
・温度の特に高い場所、または低い場所
・ほこりの多い場所
・振動の多い場所
●機器をラックに設置する場合は、必ず専用のラックマウント金具を使用し、
重量を支えるために全てのネジをしっかり固定してください。落下すると、け
がや器物を破損する原因となります。
●配線は、電源コードを抜いてから説明書に従って正しく行ってください。電
源コードを差し込んだまま配線すると、感電する恐れがあります。また、誤
配線によるショート等は火災の原因となります。
●電源を入れる前に、音量を最小にしてください。突然大きな音が出て聴覚障
害などの原因となります。
●機器の移動は、電源プラグをコンセントから抜き、他の機器との接続を全て
外してから行ってください。
●ぬれた手で電源プラグを抜き差ししないでください。感電の原因となります。
●電源プラグを抜くときに、電源コードを引っ張らないでください。コードが
傷つき火災や感電の原因となります。
●分解や改造は行わないでください。お客様が保守できる部品は、内部にはあ
りません。分解や改造は保証期間内でも保証の対象外となるばかりでなく、
火災や感電の原因となります。
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iCLOCK
/ iCLOCKdp取扱説明書 >>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>
■目次
安全上のご注意......................................................................................................................... 2
ワードクロック出力の設定 ([WCLK OUT 1-4]ページ )......................................... 14
はじめに...................................................................................................................................... 3
AES/EBU 出力の設定 ([AES OUT 1+2]ページ )................................................ 15
本取扱説明書について......................................................................................................... 3
S/PDIF 出力の設定 ([S/PDIF OUT 1-2]ページ )................................................. 16
保証について.......................................................................................................................... 3
システム機能の設定 ([GLOBAL 1-4]ページ ).......................................................... 17
iCLOCK の概要........................................................................................................................ 4
プリセット・マネージメント ([PRESET]ページ )..................................................... 20
iCLOCK の特長................................................................................................................. 4
iCLOCK のテクノロジー....................................................................................................... 22
使用システム例.................................................................................................................. 4
基本原理.............................................................................................................................. 22
オプション.......................................................................................................................... 4
ソフトリロック.................................................................................................................... 22
各部の名称と機能..................................................................................................................... 5
シークエンス同期............................................................................................................... 22
前面パネル............................................................................................................................. 5
サイクル同期........................................................................................................................ 23
背面パネル.............................................................................................................................. 5
オプション............................................................................................................................... 24
設置方法..................................................................................................................................... 7
iC-ALARM/GPI................................................................................................................ 24
梱包内容の確認..................................................................................................................... 7
アラーム出力の設定........................................................................................................... 24
機器の設置............................................................................................................................. 7
GPIO 入力の使用方法....................................................................................................... 25
ワードクロック / ビデオシンク入出力の配線.................................................................... 7
GPIO を使用したプリセット切り替え............................................................................. 25
AES/EBU および S/PDIF 入出力の配線........................................................................ 7
付録.......................................................................................................................................... 25
操作の概要................................................................................................................................. 8
同期可能な HD トライレベルとフレームレート............................................................. 25
メニュー構造.......................................................................................................................... 8
同期及び生成可能なクロックレート................................................................................ 25
メニュー・ページの選択と機能の設定............................................................................... 9
コネクターのピン配置....................................................................................................... 26
メニューと機能....................................................................................................................... 10
汎用クロック入力のグラウンド接続................................................................................ 27
メインメニュー ・ ページ..................................................................................................... 10
内部終端抵抗の設定変更.................................................................................................. 27
クロック・ソースの選択と決定 ([REF 1-3]ページ )..................................................11
ビデオシンク出力の分割 ( オプションの P/NVSG-02 装着時 )............................... 27
内蔵ビデオ・リファレンス・ジェネレーターの設定([VIDEO OUT 1+2]ページ)..... 12
iCLOCK/iCLOCKdp 仕様.............................................................................................. 28
■はじめに
このたびは、iCLOCK/ iCLOCKdp をご購入いただき、誠にありがとうございます。
本取扱説明書について
本取扱説明書は、iCLOCK と iCLOCKdp 共通の取扱説明書です。それぞれの違いは、該当する項目ご
とにその都度記載しています。また、取扱説明書は音響映像スタジオへの iCLOCK の設置から設定を
素早く行えるように構成しています。まずこちらの取扱説明書をお読みいただき、iCLOCK の性能をご
理解いただいたうえで用途に応じた最適な使用方法を追求してください。
保証について
・保証書は必ず「お買い上げ年月日」「お買い上げ店名 / 所在地」の記入をご確認いただき、製品ととも
にお受け取りください。お買い上げ日より1 年間は保証期間です。保証書記載事項に基づき、無償修
理等を保証させていただきます。修理等はお買い上げの販売店までご依頼ください。
グレーで囲まれたスペースは、真横のテキストに関す
る補足情報です。
三角形で囲まれた「!」のスペースは、本文
の機能説明に関する重要な追 加情報です。
必ずお読みください。
・お買い上げ時に「お買い上げ年月日」「お買い上げ店名 / 所在地」が正しく記入されていない場合は、
保証書が無効になり、無償修理を受けられないことがあります。記載内容が不十分でしたら、速やか
に販売店にお問い合わせください。
・改造など通常の使用範囲を超えた取扱いによる故障や、設計・製造以外の要因で起きた不都合は期間
内であっても保証の対象外となります。
故障かな?と思われる症状が出たときには
こちらの取扱説明書をもう一度お読みになり、接続や操作などをご確認ください。それでも改善されな
いときはお買い上げの販売店までお問い合わせください。調整・修理いたします。
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iCLOCK / iCLOCKdp取扱説明書 >>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>
■ iCLOCK の概要
iCLOCK は、音響スタジオや映像スタジオ、放送局のリファレンス・クロックとして使用可能な高精度ク
ロック・ジェネレーターです。MUTEC 独自の周波数生成テクノロジーにより、特定のクロックによる各
種機器の同期に優れた柔軟性を発揮します。さらに外部機器との接続は従来のデイジーチェイン接続と
は異なり、接続が自由に行えるため拡張性の高いシステム設計が可能です。
同期可能なリファレンス
● NTSC、PAL/SECAM ビデオシンク
●ワードクロック、ワードクロック× 256
(ProTools システム用 Super Clock)
iCLOCK は、放送局やクロック分配システムに求められる全ての出力クロック信号の安定供給を第一に
設計しているため、最大 3 系統の外部リファレンス入力を指定した順序で自動検出し、出力信号の位相
ジャンプや中断なくロックできます。外部クロック周波数の変更や、ビデオシンクから AES/EBU にリファ
レンス・クロックを変更する際も位相ジャンプや中断はありません。全ての外部リファレンス入力が途切
れた場合も、最後に入力された周波数に基づいて間断なく出力クロック信号を合成し、出力します。途
切れていたリファレンス・クロックが回復した場合は、ソフトリロック機能により出力クロック信号を徐々
に再ロックしていきます。
● DSD64、DSD128、DXD
● AES/EBU3、AES/EBU11
● AES/EBU3id、AES/EBU11id
● S/PDIF
● GPS
●テレコム
● DCF77
●内蔵ビデオ・リファレンス・ジェネレーター
現代の音響 / 映像制作システムでは、使用する機器の正確な同期が不可欠です。精度を最大限に高め
るには、位相ドリフトを発生させることなくクロック信号の同期・変換を行う必要があります。そのため
iCLOCK は、全ての入出力信号の位相を監視して AES11-1997/2003 および EBU R83-1996 に合
わせて調整を行う独自の自動信号管理機能を装備しています。
生成可能な出力クロック信号
● NTSC/PAL BB またはコンポジットシンク
●ワードクロック、ワードクロック× 256
(ProTools システム用 Super Clock)
iCLOCK は、1ps 以下(RMS)という極 めて低ジッター のクロックに加えて、DDS(Direct Digital
Synthesis)による周波数生成や DSP ベースのフィルタリング・テクノロジーにより、入力リファレンス
信号のジッターを完全に除去します。それによって全ての出力クロック信号のジッター減衰を最大限に高
め、外部機器との確実な同期及び A/D、D/A コンバーターの音質向上を実現します。
● DSD64、DSD128、DXD
●フィルム / ビデオフレーム、フィールドレート
● AES/EBU11
● S/PDIF
iCLOCK の特長
● NTSC/PAL、AES/EBU、S/PDIF ビデオシンク・ジェネレーターを内蔵した同期可能なデジタル・オーディ
オ・クロック・シンセサイザー
● 0.1ppm 以下の高精度リファレンス生成
● 1ps 以下(RMS)の低クロックジッター
●リダンダント(フェイルセーフ)動作
● DDS(Direct Digital Synthesis)による入力リファレンス信号のジッター減衰
●同期可能な NTSC/PAL、AES/EBU、および S/PDIF ジェネレーター
● 36 パターンのワードクロック・レート同期、生成
● NTSC、PAL、フィルムフレーム・クロックレートの生成
●最大 192.0kHz のあらゆる AES/EBU および S/PDIF クロックレートの同期と生成
● DSD64、DSD128、DXD クロックに標準対応
●無制限の入力割り当てが可能な汎用入力
●ソフトリロック機能によるリファレンス信号の回復
● CYCLESYNC 機能による自動再同期
●入力リファレンス信号のドロップアウト補償
●複数のクロックレートの同時生成
●全ての出力クロック信号の自由な拡張性
● AES11、EBU R83 に準拠した自動信号管理機能
●最大± 20%のデジタル・バリスピード
●フィルム、オーディオ、ビデオ転送時に全てのプルアップ / プルダウンレートに対応
●最大± 20%の外部リファレンスに追従(調整可能)
● 1.0Hz ~ 25.0MHz の追加クロックレートプログラミング
● 1.0kHz ~ 30.0MHz の追加ロック範囲プログラミング
●大画面ディスプレイによるシンプルな操作性
●ソフトウェア / ハードウェアのアップグレードや再キャリブレーションが可能
使用システム例
●オーディオ / ビデオの同期
●クロック信号のジッター減衰
●集中型のリダンダント A/V クロック分配
● NTSC、PAL、 ワ ードク ロック、DSD、DXD、AES/EBU、AES/EBUid、S/PDIF、GPS、 テレコ ム、
DCF77 その他の規格間のフォーマット変換
●クロック分配システムの耐障害対策
●フィルム、ビデオ、オーディオ転送
●パイロットトーン・リゾルバー、タイムコード・ジェネレーター、フィルム・プロジェクターの同期
● NTSC/PAL ベースのマルチフォーマット・システムの接続
オプション
別売で以下のオプションを用意しています
● P/NVSG-02
ビデオシンク設定モジュール
● iC-ALARM/GPI
アラーム出力モジュール
● iC-WCO4
ワードクロック出力(4 系統)増設モジュール
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iCLOCK
/ iCLOCKdp取扱説明書 >>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>
■各部の名称と機能
前面パネル
②
①
①ディスプレイ
iCLOCK の全ての情報を表示する液晶ディスプレイです。このディスプレイとカーソルスイッチを使用
して設定および調整を行います。
③
④
操作方法は 8 ページの「操作の概要」を参照してく
ださい。
②③ステータス・インジケーター
3 セグメント の 青 色 LED は、アクティブ に なって い るクロック・ソースの ロック 状 態 を 表 示する
LOCK インジケーターです。5 セグメントの赤色 LED は、iCLOCK のシステム状態を表示します。
②
④カーソルスイッチ
このカーソルスイッチとディスプレイを使用して設定および調整を行います。
背面パネル (iCLOCK)
②
①
③
④
⑤
⑥
⑦ ⑧
⑨
⑩
⑪
①
③
④
⑤
⑥
⑦ ⑧
⑨
⑩
⑪
背面パネル (iCLOCKdp)
⑫
① INPUT1/2:入力端子 1/2
内蔵クロック・シンセサイザーを同期させるための外部クロック信号の入力端子です。iCLOCK が対
応する全てのクロック形式を入力でき、INPUT1/2 及び INPUT3 は任意の順序で同期可能です。各
入力のインピーダンスは 75 Ωで、機器を接続したまま内部で OFF にできます。詳しくは、27 ペー
ジの「内部終端抵抗の設定変更」のセクションを参照してください。
② ALARM OUT:アラーム出力端子
オプションの iC-ALARM/GPI を装着するスロットです。詳しくは 24 ページの「オプション」を参照
してください。
③ INPUT3 (AES/EBU):入力端子 3
内蔵クロック・シンセサイザーを同期させるための AES/EBU バランス・デジタル信号の入力端子です。
AES3-1992(R1997)または AES11-1997 に準拠したデジタル信号を入力します。
入力端子は接続先のクロック線からの干渉を防止す
るため、グラウンドから絶縁されています(ビデオ以
外のクロック・リファレンスの場合)。ビデオ信号を
リファレンスとして選択した場合は対応する入力が自
動的にグラウンドに接続されます。
⑫
メイン基盤上のジャンパーを切り替えることで、使用
環境に合わせて入力のグラウンド接続を固定するこ
とも可能です。詳しくは 27 ページの「汎用クロック
入力のグラウンド接続」を参照してください。
④ PAL/NTSC VIDEO OUT:NTSC/PAL ビデオシンク出力端子
NTSC/PAL コンポジットビデオシンク信号の出力端子です。オプションの P/NVSG-02 ビデオシ
ンク設定モジュールを装着することで、出力ペアごとに別のビデオ・フォーマットを割り当てられます。
対応する出力ペアは上下に並んでいます。各出力ペアの BNC 端子には A/B のマークが付いており、
接続先機器の識別が容易に行えます。
⑤ WORD CLOCK OUT:ワードクロック出力端子
ワードクロック、ワードクロック× 256、およびフィルム / ビデオフレーム / フィールド・クロックレー
トの出力端子です。出力ペアごとに別のクロックレートを割り当てることができます。対応する出力ペ
アは上下に並んでいます。各出力ペアの BNC 端子には A/B のマークが付いており、接続先機器の識
別が容易に行えます。
生 成 可 能 な ワ ードクロック、AES/EBU、S/PDIF
クロックレートは 26 ページの「同期及び生成可能な
クロックレート」を参照してください。
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⑥ AES/EBU OUT1/2:AES/EBU 出力端子 1/2
AES3-1992(R1997)および AES11-1997 に準拠した AES/EBU バランス・デジタル・オーディオ
またはブランク・フレーム信号の出力端子です。出力ペアごとに別のクロックレートを割り当てられます。
チャンネル・ステータス・ビットは個別に編集可能です。AES OUT 1/2 の記載に加え、各出力端子に
は A/B のマークが付いており、接続先機器の識別が容易に行えます。
⑦ S/PDIF OUT:S/PDIF 出力端子
IEC 60958 に準拠した S/PDIF アンバランス・デジタル・オーディオまたはブランク・フレーム信号の
出力端子です。チャンネル・ステータス・ビットの編集が可能です。各出力端子には A/B のマークが付
いており、接続先機器の識別が容易に行えます。
⑧ RS 485:RS 485 ポート
iCLOCK のプログラミングおよびファームウェア・アップデート用のポートです。
⑨ OPTION:オプションスロット
ワードクロック増設モジュール「iC-WCO4」や随時発売予定のオプションモジュールを取り付けるため
のスロットです。
⑩:電源スイッチ
iCLOCK の電源を ON/OFF するスイッチです。電源を入れる前に、全ての配線(特に付属の電源ケーブ
ル)が正しく接続されていることを確認してください。また、本書の冒頭にある「安全上のご注意」の指
示を必ず守ってください。
⑪ MAINS IN 90-260V:電源端子
AC100V、50/60Hz で動作します。付属の電源ケーブルを接続してください。電源ケーブルの接続を
行う前に、電源スイッチが OFF になっているかを確認してください。
⑫ MAINS IN 90-260V:予備電源端子(iCLOCKdp のみ)
AC100V、50/60Hz で動作する予備電源です。付属の電源ケーブルを接続してください。電源ケーブ
ルを 1 本しか接続しない場合は、どちらの電源端子を使用してもかまいません。通常は 2 本の電源ケー
ブルを接続し、2 系統で電源を供給します。
全ての端子の詳細な仕様については、27ページの「コ
ネクターのピン配置」および 28 ページの「iCLOCK/
iCLOCKdp 仕様」を参照してください。
※ iCLOCKdp は電源スイッチを装備していません。
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iCLOCK
/ iCLOCKdp取扱説明書 >>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>
■設置方法
梱包内容の確認
パッケージに次のものが入っていることを確認してください。
iCLOCK/iCLOCKdp 本体
電源ケーブル×1(iCLOCK)/ × 2(iCLOCKdp)
ラバーフット× 4
梱包材や機器の状態も併せてご確認くださ
い。損傷が見つかった場合は、購入された
販売店までお問い合わせください。
取扱説明書(英文、和文各 1 部)
保証書
万一足りないものがありましたら、購入された販売店までお問い合わせください。
機器の設置
ケーブル長が不必要に長くならないために、機器同士をできる限り近づけて設置します。本体および
設置部の損傷を防止するため、付属のラバーフット(4 個)を本機の底面に対称に貼り付けてください。
標準 19 インチ・ラック(1U)に取り付けることも可能です。ラックマウントする場合はラバーフット
を取り外してください。ラックに設置する際、通気を確保するために本機の上下に 1U 分のスペースを
空けてください。奥行
(端子を含む)は、配線のためのスペースとして 60mm を別途確保してください。
安全上および筐体の変形防止のため、ラック内部にスライド・レールを使用することをお勧めします。
機器を設置する前に、本書の冒頭にある「安
全上のご注意」を参照してください。
機器およびアクセサリーを雨、湿気、直射
日光、熱 源(放 熱 器、ヒーター、スポット
ライトなど)などにさらさないでください。
また、使用環境では十分な通気を確保してください。
ワードクロック / ビデオシンク入出力の配線
信 号を 同 期 さ せるに は、 関 係する全ての 機 器 の入 出 力 端 子を 適 切 に 接 続 する 必 要 が ありま す。
iCLOCK のワードクロック出力は、同期させたい機器の対応する入力に必ず接続してください。信号
ロスや干渉を最小限に抑えるために、ケーブル長はできる限り短くしてください。
ワードクロック / ビデオシンク信号の伝送には、75Ω BNC ケーブルを使用します。適合品には通常
「RG-59U」または「RG59B/U」のマークが付いています。
また、iCLOCK の出力に接続するワードクロック / ビデオシンク入力に 75 Ω終端抵抗があることを
確認してください。ほとんどのワードクロック / ビデオシンク入力には終端スイッチが装備されており、
終端抵抗の ON/OFF が可能です。
ワードクロック入力の終端抵抗を装備していない機器の場合、BNC-T 型端子を使用して終端する必
要があります。まず BNC-T 型端子の中央の端子を接続先機器の入力に取り付け、横方向の端子の一
方に iCLOCK からのケーブル、もう一方の端子に 75 Ω終端抵抗を接続します。
全ての機器を確実に同期させるために、全ての接続
ケーブルをほぼ同じ長さに揃えてください(ケーブル
の公差は除く)。また、規格に適合した 75 Ωケーブ
ルを必ず使用してください。75 Ω以外のケーブルを
使用すると信号品質が著しく低下し、全ての機器を
完全に同期できなくなる可能性があります。
ワードクロック× 256(Super Clock)信号を長い
距離にわたって伝送する必要がある場合は、クロッ
ク信号線のシールド性能に優れた高級ケーブルを使
用することを推奨します。また、いかなる場合もケー
ブル長は最大 10m 以内にしてください。
基本的に、BNC-T 型端子によるワードクロック入出力の「ループスルー」接続は、レベルおよび信号
品質の低下の原因となるため避けてください。行う必要がある場合は、全てのワードクロック入力
(チェ
イン内の最後の機器以外)の終端抵抗を OFF にし、ワードクロック・チェイン内の最後のクロック入
力のみを終端します。この接続の場合、1 つの出力に 3 台以上の機器を直列接続しないでください。
AES/EBU および S/PDIF 入出力の配線
AES/EBU 入出力の接続には、ケーブル抵抗 110Ωの XLR(バランス)ケーブルを使用します。
コアキシャル S/PDIF 入出力の接続には、ケーブル抵抗 75Ωの RCA(アンバランス)ケーブルを使
用します。
※ケーブルを購入する際、販売店に確認してください。
特に高い AES/EBU クロックレートで動作させる場
合は、放射の増加を防止するためにクロック信号線
のシールド性能に優れたケーブルを使用する必要が
あります。標 準 の ケーブル は通 常、最 大 50.0kHz
のクロックレートまで使用可能です。より高いクロッ
クレートの伝送には、専用のシールド・ケーブルを使
用してください。
S/PDIF、AES/EBU デジタル・オー ディオ信 号 の
伝 送に適したケーブルは、様々なメーカーから販 売
されています。詳しくは販売店にご相談ください。
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iCLOCK / iCLOCKdp取扱説明書 >>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>
■操作の概要
メニュー構造
iCLOCK のメニューは、一般的な音響 / 映像スタジオ環境で使用する際の論理的な流れに基づいて構成しています。各メニュー・ページは、メインメニュー・ペー
ジから以下の順序で配置され、上向き、下向きのカーソルスイッチを繰り返し押すことで順番に呼び出されます。
メインメニュー
[REF1-3]
クロックソースの設定
[WCLK OUT1-4]
クロック出力の設定
ワードクロック出力1
ページ1
ワードクロック出力2
ページ2
ワードクロック出力3
ページ3
ワードクロック出力4
ページ4
[VIDEO OUT1+2]
内蔵ビデオ・リファレンス・
ジェネレーターの設定
[AES OUT1+2]
AES/EBU出力の設定
ビデオシンク出力1+2
AES/EBU出力1
ページ1
AES/EBU出力1
ページ2
AES/EBU出力2
ページ1
AES/EBU出力2
ページ2
[S/PDIF OUT1/2]
S/PDIF出力の設定
S/PDIF出力
ページ1
S/PDIF出力
ページ2
[GLOBAL 1-4]
システム機能の設定
システムメニュー
ページ1
システムメニュー
ページ2
システムメニュー
ページ3
システムメニュー
ページ4
[PRESET]
プリセットの保存、呼び出し
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iCLOCK
/ iCLOCKdp取扱説明書 >>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>
メニュー・ページの選択と機能の設定
操作は全て、前面パネルのディスプレイと 4 つのカーソルスイッチを使用して行います。どの画面でも
操作方法は同様です。
ディスプレイ左端には、操作をナビゲーションする矢印、矢印の右側にはページ名、ディスプレイ上段
には機能名、下段には関連するパラメーターが表示されます。
安全のため、電源を入れる前に 2 ページの
「安全上のご注意」と 7 ページの
「設置方法」
を必ずお読みください。
②ページ名
③項目名
②ページ名
③項目名
②ページ名
③項目名
①ナビゲーションカーソル
①ナビゲーションカーソル
④パラメーター
④パラメーター
矢印の向きはカーソルスイッチで移動可能な領域を示しています。
①ナビゲーションカーソル
④パラメーター
①「↑」
と
「↓」が表示されている時は、上向きおよび下向きのカーソルスイッチを使用してページを移
動できます。
②「→」が表示されている時に右向きのカーソルスイッチ(ENTER スイッチ)を押すと、パラメーター
編集ページに入ります。スイッチを押すたびに、次のパラメーターまたは次の機能に移動します。
①
①
②
①
②
この操作中に別のページを選択しても iCLOCK の機
能には影響しません。例 ) 出力機能の設定を変更し
ても全体の動作は中断しません。
横向きの矢印が表示されないページは機能のステー
タス表示のみで、編集は行えません。
②
ENTER
ENTER
③パラメーター編集ページに入ると「↑」と「↓」が反転表示になります。この状態で上向きと下向き
ENTER
のカーソルスイッチを操作すると、ページの移動ではなくパラメーター値の変更が行えます。
④変更対象のパラメーターの前に横向きの矢印「>」が表示されている時に上向きと下向きのカーソ
ルスイッチを押すと、設定モードに切り替わります(矢印の形が変わります)。続けて ENTER スイッ
チを押すと変更が確定し、矢印は元の形に戻ります。ENTER スイッチをもう一度押すと、次のパラ
メーターが呼び出されます。
スイッチを操作しない 状 態が約 30 秒間続くと、自
動的にメインメニュー・ページに戻ります。
③カーソルが
④設定項目の
上向き、下向きのカーソル
③カーソルが
反転表示 ④設定項目の
上向き、下向きのカーソル
移動
スイッチを押すことで
反転表示
移動
スイッチを押すことで
パラメーターや設定を変更
パラメーターや設定を変更
③カーソルが
④設定項目の
上向き、下向きのカーソル
反転表示
移動
スイッチを押すことで
パラメーターや設定を変更
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iCLOCK / iCLOCKdp取扱説明書 >>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>
■メニューと機能
メインメニュー・ページ
ユーザーが設定したパラメーターは、電源
を切断しても記憶されています。
本機の電源を入れてから起動するまで約7秒間かかります。起動するまでの間、ディスプレイに以下の 2
つのページが続けて表示されます。最初のページには現在のファームウェアのバージョンが表示されます。
起動すると、まずメインメニュー・ページが表示されます。運用時は通常、常にこのページが表示され、
前面パネルにある 8 セグメントのステータス・インジケーターと併せて本機の基本的な状態を表示します。
INPUT REF1,2,3
現在選択されているクロック・ソースの略称、リファレンス・スロット、およびクロックレートの実測値を
リアルタイムに表示します。表示値の小数位は画面スペースに合わせて自動的に丸められます。周波数単
位の略号の意味は以下のとおりです。
Hz
=
ヘルツ
k
=
キロヘルツ
M
=
メガヘルツ
各ソースの詳細については、次ページの「クロック・ソースの選択と決定」を参照してください。
[INTERN]モードで動作中は一番上の青
色 LED(LOCK REF 1)が 点 灯し、シン
セサイザーが内蔵ビデオ・リファレンス・ジェ
ネレーターに同期していることを確認できます。
電源を入れてからシンセサイザーの同期が安定する
までには約 30 秒かかります。これは、ビデオ・リファ
レンス・ジェネレーターがビデオシンク出力信号の全
ての成分を同調させるのに必要な時間によります。
この処理の間、システムは一時的に再ロックを行い
ます(HOLD LED と青色の LOCKED REF 1 LED
が交互に点灯します)が、システムの機能には関係
なく、出力クロック信号が途切れることはありません。
STATUS( 項目 )
同期の状態やシステム・エラーに関する情報など現在のシステムの状態を表示します。主な機能の状態は、
ディスプレイの右にある 8 セグメントのステータス・インジケーターでも確認できます。
LOCKED(ステータス情報)
システムが内蔵ビデオ・リファレンス・ジェネレーターまたは外部入力クロック信号に同期しているこ
とを示します。アクティブなクロック入力(INPUT 1 ~ INPUT 3)に対応する前面パネルの LOCK
インジケーターも点灯します。
FQ CHANGE(ステータス情報)
同期ソースが変更中であることを示します。外部入力クロック信号間の変更だけでなく、外部クロッ
ク・ソースから内部クロック・ソース(もしくはその逆)への自動変更または手動変更の場合も含みま
す。変更が発生すると、直前まで使用されていたクロック・ソースの青色のステータス・インジケーター
が消灯し、赤色のステータス・インジケーター (HOLD) が点灯します。新しいソースへのロックが完
了すると HOLD インジケーターが消灯し、対応する LOCK インジケーターが点灯します。
HOLD(ステータス情報)
外部入力クロック信号が許容ロック範囲([GLOBAL1/4]ページの[PULLs]で設定)から外れた、
もしくは完全に途切れたことを示します。システムは信号の回復をしばらく待った後、自動的に次の
クロック・ソースに変更します。この待機時間は[GLOBAL2/4]ページの[LONEREF]で設定し
ます。
CYCLESYNC(ステータス情報)
システムが自動サイクル同期を実行中であることを示します。この機能は[REF1-3]ページで無効
にすることも、個々のクロック・ソース入力ごとに有効にすることもできます。
OSCI FAIL(ステータス情報)
内蔵リファレンス・クロック・オシレーターに異常が発生したことを示します。
[ O S C I F A I L ]、[ M A I N 1L O S T ]、
[MAIN2LOST]のいずれかのメッセージ
が表示された場合、安全な動作は保証され
ません。直ちに担当技術者に連絡してください。
MAIN1LOST(ステータス情報)
主電源系統の電圧異常または主電源ユニットの異常が発生したことを示します。このステータス情報
が表示された場合は直ちに担当技術者に連絡してください。このメッセージは iCLOCKdp のみに表
示されます。
MAIN2LOST(ステータス情報)
予備電源系統の電圧異常または予備電源ユニットの異常が発生したことを示します。このステータス
情報が表示された場合は直ちに担当技術者に連絡してください。このメッセージは iCLOCKdp のみ
に表示されます。
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10
iCLOCK
/ iCLOCKdp取扱説明書 >>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>
OUTPUTs(項目)
全出力の設定クロックレートを交互に表示します。
工場出荷時のクロック信号 / クロックレートの設定は以下のとおりです。
PAL/NTSC VIDEO OUT 1+2
=
WORD CLOCK OUT 1-4
=44.1kHz
PAL Black + Burst
AES/EBU OUT 1+2
=44.1kHz
S/PDIF OUT
=44.1kHz
クロック・ソースの選択と決定
[REF1-3]ページ
[REF1-3]ページでは、内蔵シンセサイザーのクロック・ソースを選択できます。iCLOCK が対応し
ているクロック・フォーマットは 28 ページの「iCLOCK/iCLOCKdp 仕様」を参照してください。工
場出荷時の設定は、
[REF1]=[INTERN]、
[REF2]=[NO REF]、
[REF3]=[NO REF]です。
同期可能なクロック・ソースを選択すると、各信号フォーマットに 2 系統の汎用クロック・ソース入力
(INPUT 1 および INPUT 2)を表す番号([1]および[2])に割り当てられ、入力クロック信号を
2 系統のシステム入力に自由にルーティングできます。ただし、AES フォーマットをルーティングで
きるのは、AES/EBU バランス信号の入力に対応した INPUT 3 のみです。
[REF1]に割り当てたクロック・ソースは、
[REF2]および[REF3]では選択できません。たとえば、
[REF1]に
[PAL1]
(INPUT 1 の PAL ビデオ)を割り当てた場合、
[ REF2]で選択できるのは
[PAL2]、
[AES]
、
[INTERN]
、または[NO REF]のみとなります。同様に、
[REF2]に割り当てたクロック・
ソースは[REF3]では選択できません。
クロック・ソースを選択した時は、シンセサイザーが同期できるようにアクティブにする必要があります。
最後に変更した REF スロットが[SYNC]下段に表示たら、この位置にカーソルを移動し、ENTER
スイッチを押してください。新しいクロック・ソースへの同期処理がアクティブになります。
REF 1, REF2, REF3(項目)
システムが対応するクロック・ソースを選択し、クロック・ソース・スロットに割り当てます。ソースへ
の同期は、
[REF1]
、
[REF2]、
[REF3]の順に行われます。
INTERN(設定)
AES11 および EBU R83 に準拠したオーディオ・クロック信号を供給する内蔵ビデオ・リファレ
ンス・ジェネレーターにシンセサイザーを同期します。内部同期は最後に選択するソースであり、
これを選択した後は他のソースの選択は行えません。そのため[REF1]に[INTERN]を割り当
てた場合、
[REF2]と[REF3]には[NO REF]が自動的に割り当てられます。
使用する環境の最も重要なクロック・ソー
スは必ず[REF1]に割り当ててください。
これはサイクル同期機能を正しく動作させ
るために重要です。
[REF2]スロット以降へのソー
スの割り当ても重要度に従った順 序で設 定してくだ
さい。
PAL 1,2(設定)
フレームレート 25fps/625 ライン / ライン周波数 15.625kHz の PAL/SECAM ビデオシンク
信号に内蔵ビデオ・リファレンス・ジェネレーターを同期します。
NTSC 1,2(設定)
フレームレート 29.97fps/525 ライン / ライン周波 数 15.73425kHz またはフレームレート
30fps/525 ライン / ライン周波数 15.750kHz(白黒)の NTSC ビデオシンク信号に内蔵ビデオ・
リファレンス・ジェネレーターを同期します。2 種類の NTSC フォーマットは自動認識されます。
WCLK 1,2(設定)
8.0kHz ~ 24.576MHz の範囲内のオーディオ・ワードクロックにシンセサイザーを同期します。
入力クロックレートは自動認識されます。対応するクロックレートは、26 ページの「同期及び生
成可能なクロックレート」を参照してください。
AES(設定)
32kHz ~ 192kHz の範囲内の AES/EBU クロックにシンセサイザーを同期します。入力クロッ
クレートは自動認識されます。AES3 または AES11 に準拠した信号を入力できるほか、S/PDIF
信号を入力し同期に使用することも可能です。対応するクロックレートは、26 ページの「同期及
び生成可能なクロックレート」を参照してください。
AESid 1,2(設定)
32kHz ~ 192kHz の範囲内の AES/EBU オーディオ・クロックにシンセサイザーを同期します。
入力クロックレートは自動認識されます。AES3id または AES11id に準拠した信号を入力できる
ほか、
S/PDIF 信号を入力し、同期に使用することも可能です。対応するクロックレートは、26 ペー
ジの「同期及び生成可能なクロックレート」を参照してください。
S/PDIF1,2(設定)
32kHz ~ 192kHz の範囲内の S/PDIF オーディオ・クロックにシンセサイザーを同期します。入
力クロックレートは自動認識されます。S/PDIF オーディオまたは S/PDIF ブランク・フレーム信
号を入力可能です。対応するクロックレートは、26 ページの「同期及び生成可能なクロックレート」
を参照してください。
クロック・ソースがワードクロック、GPS、テレコム、
および DCF77 の場合、かなり不正確な信号でも処
理可能であるため、パルス信号と正弦波信号の両方
に対応します。
新しい入力クロック・フォーマットに対応したオプショ
ンを取り付けた場合、それらのフォーマットはシステ
ムによって自動的に追加され、
[REF1-3]ページで
選択できるようになります。
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11
iCLOCK / iCLOCKdp取扱説明書 >>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>
GPS 1,2(設定)
標準の GPS クロック(1.0MHz、2.5MHz、5.0MHz、および 10.0MHz)を供給するソースにシ
ンセサイザーを同期します。クロックレートは自動認識されます。
TELEC 1,2(設定)
標準のテレコム・クロック(1.024MHz または 2.048MHz)を供給するソースにシンセサイザーを
同期します。クロックレートは自動認識されます。
DCF 77 1, -2(設定)
DCF77 クロック(77.5kHz)を供給するソースにシンセサイザーを同期します。
MSF 601,2( 設定 )
MSF60 クロック (60.0kHz) を供給するソースにシンセサイザーを同期します。
HD-P-1,2( 設定 )
HD トライレベル ( フレームレート 24Hz、25 Hz、30 Hz、50 Hz、60 Hz) を供給するソースにシン
セサイザーを同期します。
対応する HD トライレベル及びフレームレートは 26
ページの「HD トライレベルとフレームレート」を参
照してください。
HD-N-1,2( 設定 )
HD トライレベル ( フレームレート 23.98Hz、29.97 Hz、59.94 Hz) を供給するソースにシンセサ
イザーを同期します。
NO REF(設定)
クロック・ソース・スロットを無効にします。たとえば、2 つのクロック・ソースのみを本機に接続して
[REF1]と[REF2]に割り当てる場合、自動サイクル同期機能に対してこのスロットを無効にする
ために[REF3]スロットを[NO REF]に設定します(23 ページの「サイクル同期」も参照してくだ
さい)。
iCLOCK は、シンセサイザーによって調整後の出力
信号を常時供給できるため、動作中のクロック・ソー
ス入 力の手動変更(クロック線の再接続)にも対応
しています。
SYNC(項目)
[REF1]~[REF3]スロットに割り当てたクロック・ソースにシンセサイザーを手動または自動で同期
させることができます。
SEQSYNC(設定)
[REF1-3]メニュー・ページを呼び出した時のデフォルト設定で、iCLOCK の標準リファレンス同期
モードです。
たとえば、PAL ビデオシンク信号からワードクロッ
ク 信 号 に 変 更して も GPS 信 号 に 変 更して も、 設
定 さ れ た 出 力 ク ロックレ ート は 変 更 さ れ ま せ ん。
SoftReLock 機 能(22 ペ ージ の「iCLOCK の テ ク
ノロジー」を参照)により、基 本レートのみが新し
いソースに合わせて徐々に変更されます。
REF 1, REF2, REF3(設定)
[REF1]、
[REF2]、
[REF3]のいずれかを選択し、ENTER スイッチを押して確定すると、シンセ
サイザーは対応する REF スロットに割り当てられたクロック・ソースに直ちに同期します。出力信号は、
LOCKTIME パラメーター([GLOBAL 2/4]ページの「LOTIME」を参照)で指定した時間に応じ
て新しいソースにロックします。
CYCLESYNC(設定)
入力回路は、同期可能なソースが見つかるまで REF1 から REF2、REF3、内蔵ビデオ・リファレンス
・
ジェネレーターの順に自動的に検証することで、クロック・ソースの回復を試みます。システムは、最
初のリファレンス・スロット(REF1)を最優先するようにプログラムされています。
[LONEREF]を[HOLD]に設 定してい
る 場 合 は[CYCLESYNC]を 利 用 で きま
せん(
[GLOBAL 2/4]ページを参照)。
[SEQSYNC]および[CYCLESYNC]の詳細については、22 ページの「シークエンス同期」と「サ
イクル同期」を参照してください。
内蔵ビデオ・リファレンス・ジェネレーターの設定
内蔵ビデオ・リファレンス・ジェネレーターおよび iCLOCK の標準モデルに搭載された 4 系 統のビデ
オシンク出力の設定を行います。背面パネルには、上下に並んだ BNC 出力ペアが 2 つ(PAL/NTSC
VIDEO OUT 1 および PAL/NTSC VIDEO OUT 2)用意されています。
ビデオシンク設 定モジュールを取り付けた場合、ビ
デオシンク出力ペアを 2 つのジェネレーター間で分
割するため、メイン基盤上の 2 つのジャンパーをソ
ケットから外してください。詳しくは 27 ページの「ビ
デオシンク出力の分割」を参照してください。
VIDEO OUT 1 + 2(ページ名)
内 蔵ビ デ オ・リファレンス・ジェネレ ー ター は PAL/NTSC VIDEO OUT 1 と PAL/NTSC VIDEO
OUT 2 の両方に同一の信号を送ります。
オ プ ション のビ デ オシンク 設 定 モ ジュール を 取り付 けるとジェネレ ー ターが もう 1 系 統 増 設 さ れ、
VIDEO OUT 1 と 2 を個別に出力可能になります。取り付けた場合はメニュー・ページが自動的に追加
され、ページ名は以下のように変わります。
VIDEO OUT 1
=
内蔵ビデオ・リファレンス・ジェネレーター
VIDEO OUT 2
=
オプションのビデオシンク設定モジュール
REF(項目)
各ビデオ・リファレンス・ジェネレーターのクロック・ソースを設定します。ビデオシンク信号のルーティ
ングも可能です。工場出荷時の設定は[INTERN]です。
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12
iCLOCK
/ iCLOCKdp取扱説明書 >>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>
INTERN(設定)
ビデオ・リファレンス・ジェネレーターを内蔵リファレンス・クロック・オシレーターにリンクします。
iCLOCK は同時に動作するビデオ・リファレンス・ジェネレーターとは無関係にシンセサイザーを
外部クロック・ソースに同期させることが可能です。そのため、クロック・ソースの偏差の影響を受
ける可能性があるのはオーディオ・クロック信号のみで、ビデオシンク信号は内部クロックの精度
で出力されます。つまり、ビデオ・リファレンス・ジェネレーターは iCLOCK 内部で「独立したジェ
ネレーター」として働きます。
EXTERN(設定)
ビデオ・リファレンス・ジェネレーターを現在選択している外部クロック・ソースに同期させます。
入力クロック信号とビデオ・フォーマットとの信号または位相関係は自動認識され、AES11 および
EBU R83 に従って内部ルーティングされます。
この機能は、ビデオシンク出力信号のリダンダント(フェイルセーフ)動作も保証します。外部ソー
スが一時的または永久に途切れた場合、ビデオ・リファレンス・ジェネレーターは最後に認識した
クロックレートに基づいて出力信号を生成し続けます。外部ソースが回復した場合は前のレートと
の差が徐々に補正され、完全な動作が維持されるため、放送などの用途に最適です。
DIST(設定)
入力ビデオシンク信号をハードウェア・バイパスによってビデオシンク出力に送ります。信号は、適
切な出力レベルを確保するためにビデオ・リファレンス・ジェネレーターの出力アンプによってリ
フレッシュされますが、それ以外の変更は加えられません。
[REF]を[DIST]に設定した場合、
[FORMAT]および[VIDEO TYPE]は選択できなくなり、ビデオシンク出力フォーマットは入力
ビデオ・リファレンス信号によって決まります。
このモードでは、シンセサイザーは入力ビデオシンク信号に同期して、位相ロックされたオーディオ・
クロック信号を出力します。
FORMAT(項目)
ビデオ・リファレンス・ジェネレーターによって生成し、出力するビデオ・フォーマットを選択します。
工場出荷時の設定は[PAL]です。
PAL(設定)
ビデオ・リファレンス・ジェネレーターは、PAL/CCIR ビデオ規格(フレームレート 25fps、625
ライン、ライン周波数 15,625.0Hz)に準拠した PAL-B/G 標準 SD ビデオシンク信号を生成し
ます。この信号は、
[REF]および[VIDEO TYPE]の設定によってブラックバーストまたはコン
ポジットビデオシンクとして出力できます。
HD トライレベルのソースをリファレンスとして選択 (HD-P-1/2) していても PAL 設 定は有効で
す。内蔵のビデオ・リファレンス・ジェネレーターは入力された HD リファレンス ( フレームレート
24Hz、25 Hz、30 Hz、50Hz、60Hz) を独自のクロスロック機能を用いてダイレクトに PAL
SD ビデオ信号に変換します。
NTSC(設定)
ビ デ オ・リフ ァレン ス・ジ ェ ネ レ ー タ ー は、NTSC SD ビ デ オ シ ン ク 信 号( フレ ーム レ ート
29.97fps、525 ライン、ライン周 波 数 15,734.25Hz)を 生 成します。この 信号 は、
[REF]
および[VIDEO TYPE]の設定によってブラックバーストまたはコンポジットビデオシンクとして
出力できます。
HD トライレベルのソースをリファレンスとして選択 (HD-N-1/2) していても PAL 設定は有効で
す。内蔵のビデオ・リファレンス・ジェネレーターは入 力された HD リファレンス ( フレームレー
ト 23.98Hz、29.97 Hz、59.94 Hz) を独自のクロスロック機能を用いてダイレクトに NTSC
SD ビデオ信号に変換します。
詳しくは 26 ページの「同期可能な HD トライレベルとフレームレート」を参照してください。
VIDEO TYPE(項目)
[FORMAT]で選択したビデオ・フォーマットをブラックバーストまたはコンポジットビデオシンク信
号として出力します。コンポジットビデオシンクを選択した場合、出力レベルを設定できます。工場出
荷時の設定は[BLACK + BURST]です。
NTSC または PAL ビデオを外部リファレ
ンスとして選 択した場合、内蔵ビデオ・リ
ファレンス・ジェネレーターはリファレンス・
ソースによって自動的にゲンロックされ、同じビデオ・
フ ォ ー マ ット に 切 り 替 わ り、 ビ デ オ・ソ ース と
iCLOCK が生成する同期信号との正しい位相関係が
保証されます。ビデオ・フォーマット変換は、オプショ
ンのビデオシンク設 定モジュールを追 加した場合に
のみ可能です。
NTSC または PAL ビデオシンク信号に同期してい
る場合、内蔵ビデオ・リファレンス・ジェネレーター
のクロック・リファレンス([REF])およびフォーマッ
ト([FORMAT])は変更できません。
内蔵ビデオ・リファレンス・ジェネレーター
を
[EXTERNAL]モードで動作させる場合、
外部リファレンス信号の許容クロック偏差
は正常なクロック周波数から± 50ppm以内です。ビ
デオ・リファレンス・ジェネレーターをプルアップ /プ
ルダウン・クロックレートにロックさせないでくださ
い。ビデオシンク信号が破損する可能性があります。
[DIST]
は、
ビデオシンク出力をリダンダント動作させ
るものではありません。
外部ビデオ・リファレンス・ソー
スが途切れた場合、
ビデオシンク出力も途切れます。
ビデオ・リファレンス・ジェネレーターを外
部同期させる場合、シンセサイザーのロッ
クおよびバリスピード範囲は± 30ppmに
縮小されます。したがって、このモードではプルダウ
ン /プルアップおよびバリスピード率は無効です。た
だし、これらの設定を行った場合、ビデオ・リファレ
ンス・ジェネレーターは自動的に内部同期に切り替わ
ります。
また、このモードでは出力が NTSC または PAL コ
ンポジットビデオシンク信号に制限されます。ビデオ・
リファレンス・ジェネレーター 外部同期時の NTSC
または PAL ブラックバースト信号の出力には対応し
ていません。
シンセサイザーを内蔵ビデオ・リファレンス・
ジェネレーターにロックする、またはビデ
オ・リファレンス・ジェネレーターを外部入
力リファレンス・ソースにロックする際、ビデオシン
ク出力信号の全ての成分を同調させるために約 30
秒の同期時間が必要です。
この処理の間、システムは一時的に再ロックを行いま
す(HOLD LED と青 色のLOCKED REF 1 LED が
交互に点灯します)。これはシステムの機能には関係
なく、出力クロック信号が途切れることはありません。
BLACK + BURST(設定)
[FORMAT]で選択したフォーマットの信号をブラックバースト信号として出力します。詳細につい
ては、28 ページの「iCLOCK/iCLOCKdp 仕様」を参照してください。
COMPOSITE 0.3V(設定)
[FORMAT]で選択したビデオ・フォーマットを負同期信号レベル 300mV(0.3V)のコンポジッ
トビデオシンク信号として出力します。
COMPOSITE 2.0V(設定)
[FORMAT]で選択したビデオ・フォーマットを負同期信号レベル 2.0V のコンポジットビデオシ
ンク信号として出力します。
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13
iCLOCK / iCLOCKdp取扱説明書 >>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>
ワードクロック出力の設定
内部信号の位相補正のため、ワードクロック周波数
を切り替えるとシンセサイザーが一時的に再ロック
を行うことがありますが、iCLOCK の出力信号や機
能には影響しません。
[WCLK OUT 1]~[WCLK OUT 4]ページ で は、iCLOCK に 搭 載 さ れ た 8 系 統 のワードクロッ
ク出力の設定を行います。背面パネルには、上下に並んだ出力ペアが 4 つ用意されています(WORD
CLOCK OUT 1~ WORD CLOCK OUT 4)。各出力ペアの BNC 端子には A/B のマークが付いており、
接続先機器の識別が容易に行えます。
ワードクロック出力のクロックレートは、外部入力ク
ロックとは関係なく設定できるため、全ての対応入力
レートから全ての生 成可能な出力レートへのワード
クロック変換が行えます。
WCLK - S, WCLK - L(ページ名)
[WCLK-S]はシングル・モード、
[WCLK-L]はリンク・モードを表します。詳細については、
[GLOBAL
3/4]ページの[ADJ-WCLK]を参照してください。工場出荷時の設定は[WCLK-S]
(シングル・モー
ド)です。
OUT 1 - 4(ページ名)
設定を行うワードクロック出力ペアを選択します。
FREQ(項目)
選択した出力ペアのクロックレートを設定します。工場出荷時の設定は[44.1kHz]です。
24Hz…60Hz、8.0kHz…24.576MHz(クロックレートの設定)
8.0kHz ~ 24.576MHz の合計 36 種類のオーディオ・クロックレートをワードクロック出力ペアご
とに選択できます。また、パイロットトーン・リゾルバー、タイムコード・ジェネレーター、またはフィ
ルム・プロジェクターの同期用として、24Hz ~ 60Hz の 8 種類のクロックレートも用意されていま
す。個々のクロックレートの概要は以下の <FORMAT> を参照してください。対応するクロックレー
トは、26 ページの「同期及び生成可能なクロックレート」を参照してください。
<FORMAT>(表示)
現在選択されているワードクロック出力ペアの出力フォーマットを示します。このパラメーターは表示用
であり(そのため括弧で囲まれています)、設定は[FREQ]パラメーターで行います。工場出荷時の設
定は[WORDCLK]です。
WORDCLK(設定)
設定どおりのクロックレートが出力されていることを示します。
SUPERCLK(設定)
Super Clock 機 能 は、ワードクロック出 力 が 44.1kHz ま た は 48kHz の 場 合 の み 利 用 可 能 で、
Digidesign ProTools システム(ProTools HD ではありません)で必要なレートの適応に使用しま
す。そのため、44.1kHz と 48kHz は[WORDCLK]と ProTools システム設定用の[SUPERCLK]
の両方で選択できます。
FILM FR(設定)
フィルムフレームレート、24Hz
NTSC FRC(設定)
NTSC ビデオフレームレート(カラー)
、29.97Hz
FILM FI( 設定)
フィルムフィールドレート、48Hz
NTSC FIC(設定)
NTSC ビデオフィールドレート(カラー)
、54.94Hz
PAL FR(設定)
PAL ビデオフレームレート、25Hz
DSD64(設定)
DSD クロックレート、2.8224MHz
PAL FI( 設定)
PAL ビデオフィールドレート、50Hz
DSD128(設定)
DSD クロックレート、5.6448MHz
NTSC FRBW(設定)
NTSCビデオフレームレート、白黒、30Hz
DXD(設定)
DXD クロックレート、352.8kHz
NTSC FIBW(設定)
NTSCビデオフィールドレート、白黒、60Hz
LEVEL / TERM(機能)
選択した出力ペアのワードクロック信号レベルの調整または出力の無効化が行えます。ページには出力
ペアの出力レベルと内部終端抵抗値が常に表示されます。工場出荷時の設定は[2.6V/75R]です。
2.5 V / 75 R(設定)
出力レベル 2.6V、内部終端抵抗値 75 Ωでワードクロック信号が出力されます。
3.5 V / 22 R(設定)
ワードクロック信号は出力レベル 3.5V、内部終端抵抗値 22 Ωで出力されます。ワードクロック信
号を長距離にわたって伝送する場合はこの設定を使用することをお勧めします。
不 要なワードクロック出力ペアを無効にすることで
余分な放射が抑えられ、スタジオ内の EMC 条件改
善などの効果が得られます。
(EMC = 電磁環境適合性)
SC adapted(設定)
クロックレートが Super Clock に設定された場合にのみ使用されるステータス情報です。この場合、
レベルの変更は行えませんが、必要に応じて無効([OFF])にすることはできます。
OFF(設定)
選択したワードクロック出力ペアを無効にします。
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14
iCLOCK
/ iCLOCKdp取扱説明書 >>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>
AES/EBU 出力の設定
4 系統の AES/EBU 出力はペア単位で各種クロックレートに設定できます。チャンネル・ステータス・
ビットの変更は個別に行えます。
AES - S, AES - L(ページ名)
2 つの AES/EBU メニュー・ページに表示される[AES-S]はシングル・モード、
[AES-L]はリンク・モー
ドを表します。詳細については、
[GLOBAL 3/4]ページの[ADJ-AES/EBU]を参照してください。
工場出荷時の設定は[AES-S]
(シングル・モード)です。
内 部 信 号 の 位 相 補 正 の ため、AES/EBU クロック
周波数を切り替えるとシンセサイザーが一時的に再
ロックを行うことがありますが、iCLOCK の出力信
号や機能には影響しません。
OUT 1/1, -1/2, -2/1, -2/2(ページ名)
ページ名は、選択した AES/EBU 出力ペア(1 または 2)と表示中のメニュー・ページ番号を表します。
AES OUT 1/1 および AES OUT 1/2 ページでは出力ペア 1、AES OUT 2/1 および AES OUT
2/2 ページでは出力ペア 2 の設定を行います。
各 AES/EBU 出力ペアの 1 ページ目の機能および設定:
FREQ(機能)
選 択した AES/EBU 出 力 ペ アの ク ロックレ ート を 設 定しま す。AES/EBU クリア フレ ーム 信 号
(AES11-1997/2003 準拠)を生成します。工場出荷時の設定は[44.1kHz]です。
16.0…192.0kHz(設定)
16.0kHz ~192.0kHz の合計12 種類のクロックレートを AES/EBU 出力ペアごとに選択します。
対応するクロックレートは、26 ページの
「同期及び生成可能なクロックレート」を参照してください。
DIST(設定)
ハードウェア・バイパスにより、AES/EBU または S/PDIF 入 力クロック信号を選 択した AES/
EBU 出力ペアに送ります。このモードでは調整が行えないため、他の機能やパラメーターは表示
されません。また、
対応する AES/EBU ペアのメニュー 2 ページ目も表示されません。パラメーター
や機能を表示するには、別のクロックレートを選択して内蔵 AES/EBU ジェネレーターを有効に
する必要があります。
AES/EBU 出力のクロックレートは、外部入力クロッ
クとは関係なく設定できるため、全ての対応入力レー
トから全ての生成可能な出力レートへの AES/EBU
クロック変換が行えます。
[DIST]は、AES/EBU 出力をリダンダント動作さ
せるも ので は ありません。外 部 AES/EBU または
S/PDIF クロック・ソースが途切れた場合、対応 す
る AES/EBU 出力ペアからの出力も途切れます。
このモードでは、シンセサイザーは AES/EBU または S/PDIF 入力信号に同期され、他の出力の
ビデオ / オーディオ・クロック信号は入力信号に位相ロックされます。
WORDL(機能)
選択した AES/EBU 出力ペアのクリアフレーム信号のチャンネル・ステータス・ビットに格納するワー
ド長(バイト 2、ビット 3/4/5)を変更します。工場出荷時の設定は[24BITs]です。
16BITs, 18BITs, 20BITs, 24BITs(設定)
4 種類のワード長(16Bits ~ 24Bits)のいずれかを選択します。
FORMAT(機能)
選択した AES/EBU 出力ペアのブランク・フレーム信号のチャンネル・ステータス・ビット(バイト 0、
ビット 0)に格納する AES/EBU フォーマットを設定します。工場出荷時の設定は[PROF]です。
コンシューマー・フォーマットを選択しても出力端子
の物理的パラメーター(バランス動作、レベル、およ
びインピーダンス)は変わりません。
AES/EBU メニュー・ページに表示される機能およ
び設定は、コンシューマー・フォーマットのチャンネル・
ステータス・ビットに自動的に適合します。
PROF, CONS(設定)
AES/EBU ブランク・フレーム信号をコンシューマー([CONS])フォーマットまたはプロフェッショ
ナル(
[PROF]
)フォーマットに設定します。
DCSET(機能)
約 200mV の DC オフセット信号レベルを出力 AES/EBU ブランク・フレーム信号に加えます。
ON, OFF(設定)
AES/EBU ブランク・フレーム信号の DC オフセット信号レベルを有効([ON])または無効[OFF]
にします。
例
AES/EBU ブランク・フレーム信号に同期する際に
問 題 が 生じる AES/EBU 受 信 回 路が ある場 合、一
般にジッターが増加したり信号が不安定になったりす
る原因となります。その場合、AES/EBU ブランク・
フレーム信号の DC オフセット・レベルを有効にする
と、どのような AES/EBU 入力段でも同期可能にな
ります。このレベルは通常 AES/EBU 入力段でも問
題なく処理できるため、確実に同期が行えます。
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15
iCLOCK / iCLOCKdp取扱説明書 >>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>
各 AES/EBU 出力ペアの 2 ページ目の機能および設定:
AUDIOSTAT(機能)
選択した AES/EBU 出力ペアのブランク・フレーム信号のチャンネル・ステータス・ビット(バイト 0、ビッ
ト 1)に格納するオーディオ・ステータスを設定します。工場出荷時の設定は[NONAUDIO]です。
NORMAUDIO, NONAUDIO(設定)
オーディオまたはノンオーディオを選択します。
REFSTAT(機能)
選択した AES/EBU 出力ペアのブランク・フレーム信号のチャンネル・ステータス・ビット(バイト 4、ビッ
ト 0/1)に格納するリファレンス・ステータスを変更します。工場出荷時の設定は[G1-REF]です。
G1-REF(設定)
AES11 グレード 1 に準拠した AES/EBU ブランク・フレーム信号を出力します。
G2-REF(設定)
AES11 グレード 2 に準拠した AES/EBU ブランク・フレーム信号を出力します。
NO REF(設定)
AES/EBU ブランク・フレーム信号が AES11 に準拠したリファレンス信号ではないことを示します。
LOCKSTAT(機能)
選択した AES/EBU 出力ペアのブランク・フレーム信号のチャンネル・ステータス・ビット(バイト 0、ビッ
ト 5)に格納する同期ステータスを変更します。工場出荷時の設定は[LOCKED]です。
選択した AES/EBU 出力ペアがコンシューマー・モードで動作している場合はチャンネル・ステータス・ビッ
トの構造が異なるため、このパラメーターは設定できません。
LOCKED, UNLOCKED(パラメーター)
ロックとアンロックの切り替えを行います。
S/PDIF 出力の設定
両方の S/PDIF 出力に同じクロックレートを設定可能です。チャンネル・ステータス・ビットの変更も行
えます。
S/PDIF OUT /1, -/2(ページ名)
ページ名は各 S/PDIF メニュー・ページを表します(上の図を参照)。
[S/PDIF OUT /1]ページの機能および設定:
内部信号の位相補正のため、S/PDIF クロック周波
数を切り替えるとシンセサイザーが一時的に再ロッ
クを行うことがありますが、iCLOCK の出力信号や
機能には影響しません。
S/PDIF 出力のクロックレートは、外部入 力クロッ
クとは関係なく設定されます。したがって、全ての対
応入力レートから全ての生成可能な出力レートへの
S/PDIF クロック変換が行えます。
[DIST]は、S/PDIF 出力をリダンダント動作させ
るものではありません。外部 S/PDIF または AES/
EBU クロック・ソースが途切れた場合、S/PDIF 出
力ペアからの出力も途切れます。
FREQ(機能)
S/PDIF 出力のクロックレートを設定します。AES11 に準拠した S/PDIF クリアフレーム信号が生成さ
れます。この信号はオーディオ情報を含みません
(データ・ビット)。工場出荷時の設定は
[44.1kHz]です。
16.0…192.0kHz(設定)
16.0kHz ~ 192.0kHz の合計 12 種類のクロックレートを選択します。対応するロックレートは、
26 ページの「同期及び生成可能なクロックレート」を参照してください。
DIST(設定)
ハードウェア・バイパスにより、S/PDIF または AES/EBU 入 力クロック信号を選 択した S/PDIF
出力ペアに送ります。このモードでは調整が行えないため他の機能やパラメーターは表示されず、メ
ニュー・ページの 2 ページ目も表示されません。パラメーターや機能を表示するには、別のクロックレー
トを選択して内蔵 S/PDIF ジェネレーターを有効にしてください。
このモードでは、シンセサイザーは S/PDIF または AES/EBU 入力信号に同期されるため、他の出
力のビデオ / オーディオ・クロック信号は入力信号に位相ロックされます。
WORDL(機能)
S/PDIF クリアフレーム信号のチャンネル・ステータス・ビットに格納するワード長を変更できます。工
場出荷時の設定は[24BITs]です。
16BITs, 18BITs, 20BITs, 24BITs(設定)
4 種類のワード長(16Bits ~ 24Bits)のいずれかを選択できます。
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16
iCLOCK
/ iCLOCKdp取扱説明書 >>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>
FORMAT(機能)
S/PDIF ブランク・フレーム信号のチャンネル・ステータス・ビット(バイト 0、ビット 0)に格納する
S/PDIF フォーマットを変更できます。工場出荷時の設定は[CONS]です。
PROF, CONS(設定)
S/PDIF ブランク・フレーム信号をコンシューマー([CONS])フォーマットまたはプロフェッショ
ナル(
[PROF]
)フォーマットに設定できます。
DCSET(機能)
約 200mV の DC オフセット信号レベルを出力 S/PDIF ブランク・フレーム信号に加えます。工場出
荷時の設定は[OFF]です。
ON, OFF(設定)
S/PDIF ブランク・フレーム信号の DC オフセット信号レベルを有効([ON])または無効[OFF]
にします。
[S/PDIF OUT /2]ページの機能および設定:
AUDIOSTAT(機能)
S/PDIF ブランク・フレーム信号のチャンネル・ステータス・ビット(バイト 0、ビット 1)に格納するオー
ディオ・ステータスを設定できます。工場出荷時の設定は[NONAUDIO]です。
プロフェッショナルフォーマットを選択しても出力端
子の物理的パラメーター(アンバランス動作、
レベル、
およびインピーダンス)は変わりません。
S/PDIF メニュー・ページに表 示される機能および
設定は、プロフェッショナルフォーマットのチャンネ
ル・ステータス・ビットに自動的に合わせられます。
例
S/PDIF ブランク・フレーム信号に同期する際に問
題が生じる S/PDIF 受信回路があります。これは一
般にジッターが増加したり信号が不安定になったりす
る原因となります。その場合、S/PDIF ブランク・フ
レーム信号の DC オフセット・レベルを有効にすると、
どのような S/PDIF 入力段でも同期可能になります。
このレベルは通常そうした S/PDIF 入力段でも問題
なく処理できるため、確実に同期が行えます。
NORMAUDIO, NONAUDIO(設定)
オーディオまたはノンオーディオを選択できます。
REFSTAT(機能)
選択した S/PDIF 出力ペアのクリアフレーム信号のチャンネル・ステータス・ビット(バイト 3、ビッ
ト 4/5)に格納するリファレンス・ステータスを変更できます。工場出荷時の設定は
[LEVEL 3]です。
LEVEL 3(設定)
クロック精度に関する情報を付けずに S/PDIF ブランク・フレーム信号を出力します。
LEVEL 2(設定)
± 1000ppm のクロック精度で S/PDIF ブランク・フレーム信号を出力します。
LEVEL 1(設定)
± 50ppm のクロック精度で S/PDIF ブランク・フレーム信号を出力します。
システム機能の設定
[GLABAL 1 ~ 4]ページでは、特定の出力クロック・フォーマットではなく全ての出力信号または
本体の機能に影響する機能の設定が行えます。
[GLOBAL 1/4]ページの機能および設定:
GLOBAL 1/4, 2/4, 3/4, 4/4(ページ名)
現在選択している GLOBAL ページ名を示します。
PULLs(機能)
iCLOCK の標準モデルでは、フィルム / ビデオ / オーディオ転送用に 4 種類のプルアップ / プルダウ
ン補正率を設定できます。この設定が影響するのはオーディオ・クロック信号のみで、ビデオ・リファ
レンス・ジェネレーター信号には影響しません。工場出荷時の設定は[OFF]です。
OFF(設定)
全てのオーディオ・クロック信号を無補正で出力します。
[PULLs] お よ び[VARISPEED] の 設
定は電源 OFF 時に保存されません。
従 来のクロック・ジェネレーターとは異な
り、iCLOCK は 内 部 同 期、外 部 同 期 を 問
わず 全ての動作モードでプルアップ / プル
ダウン率およびバリスピードを合成することができ
ます。
+ 0.1 %(設定)
全てのオーディオ・クロック信号のクロックレートを 0.1%上げて出力します。NTSC ビデオをフィ
ルムに転送する場合に選択してください。
- 0.1 %(設定)
全てのオーディオ・クロック信号のクロックレートを 0.1%下げて出力します。フィルムを NTSC
ビデオに転送する場合に選択してください。
+4.16 %(設定)
全てのオーディオ・クロック信号 のクロックレートを 4.1666 %上げ て出 力します。フィルムを
PAL ビデオにコピーする場合に選択してください。
- 4.0 %(設定)
全てのオーディオ・クロック信号のクロックレートを 4.0%下げて出力します。PAL ビデオをフィ
ルムに転送する場合に選択してください。
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17
iCLOCK / iCLOCKdp取扱説明書 >>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>
VARISPEED(機能)
選択した公称クロックレート(44.1kHz、96.0kHz など)を基準にして 0.0001%ステップでシンセサ
イザーをデチューンできます。バリスピード機能の最大設定範囲は± 20.0%です。ただし、プルアップ
/ プルダウン率やプル範囲などの設定に加えて、クロック・ソースの偏差に起因するシンセサイザー信号
の不安定性によっても制限される場合があります。
バリスピードの設定を行う場合は上向きのカーソルス
イッチを 1 回押してください。カーソルが自動的に一
番右側に移動します。
1×
1×
左向きのカーソルスイッチを何度か押して、変更を行う小数点の位置 ( 図は 0.1% )
3×
に移動してください。
例
1×
3×
プルアップ/ プルダウン率を-5%に設定してシンセ
サイザーを外部ソースに同期させる場合、さらにバリ
スピードを-16%に設定しても、シンセサイザーは設
定されたバリスピードの-15%までしか出力クロッ
クレートを補正しません。これは、プルアップ/ プルダ
ウン率とバリスピードによるデチューンの 合 計が-
21%となり、
許容範囲を-1%超えるためです。
1×
3×
+ 1×
+ 1×
+
1×
上向きのカーソルスイッチを押すと、選択している位置の数値を変更します。希望
1×
の数値に設定してください。
1×
バリスピード値の設 定は上向き / 下向きカーソルス
イッチを使用して行います。スイッチを押すたびに値
が 変 化し、ENTER スイッチを押すと選 択した値 が
確定します。
右向き (Enter) のカーソルスイッチを押して設定を完了します。
+ 0.0000 %(設定)
0.0001%ステップでバリスピード率を設定できます。ステップ幅を変更するにはカーソルを移動し
ます(上の図を参照)。工場出荷時の設定は[+ 0.0000%]です。
例
プルアップ/ プルダウン率を+2%に設 定してシンセ
サイザーを外部ソースに同期させる場合、さらにプル
範囲を±5.0%、
バリスピードを-10%に設定しても、
シンセサイザーは現在の設 定(+2%)の 7%までし
か出力クロックレートを補正しません。クロックレー
トの最 大補正率は、プルアップ/ プルダウン率とプル
範囲によるデチューンの合計によって決まります。プ
ル範囲の工場出荷時の設定は[+/ - 5.0%]
です。
PULL RANGE(機能)
シンセサイザーがクロック・ソースの偏差に追従する範囲を設定します。ソース自体によって生じる偏差
だけでなく、プルアップ / プルダウンやバリスピードの設定による偏差も対象となります。プル範囲は、
クロック・ソースの公称クロックレートの最大± 20.0%までです。
+/ - 1.0 % ...+/ - 20.0 %(設定)
1.0%ステップでプル範囲を設定できます。
[GLOBAL 2/4]ページの機能および設定:
[LOTIME]の値は、同期時に矛盾が生じ
ないように自動的に[LONEREF]値 以下
に 修 正 さ れ ま す。そ の た め[LONEREF]
で設 定した時定 数は常に[LOTIME]値 以 上になり
ます。
LONEREF(機能)
シンセサイザーがクロック・ソースの障害を検出してから REF1 ~ REF3 の設定に基づいて次のソースを
自動的に選択するまでの待機時間を設定できます。待機時間中も全ての出力信号はそれぞれの設定に基
づいて出力されています。指定した時間内にソースが回復した場合、シンセサイザーは再同期を行います。
工場出荷時の設定は[1MIN]です。
30SECs, 1MIN, 10MINs, 30MINs, 60MINs(設定)
5 種類の時間設定(30 秒~ 60 分)の中から待機時間を選択します。
[HOLD]は、
[ REF1-3]ページの
[SYNC]
を[CYCLESYNC]に 設 定して い る 場 合
は利用できません。
フリーズの解除方法
+
HOLD(設定)
シンセサイザーは途切れたクロック・ソースの回復を待機する動作モードに入ります。出力レートは、
最後に認識したクロックレートに基づいて設定されます。
LOTIME(機能)
シンセサイザーが元のソースのクロックレートから次のソースのクロックレートに合わせるまでの時間を
設定します。工場出荷時の設定は[5SECs]です。
5SECs, 30SECs, 1MIN, 10MINs, 30MINs(設定)
元のソースのクロックレートから次のソースのクロックレートに合わせるまでの時間を 5 種類の時間
設定(5 秒~ 30 分)の中から選択します。
FREEZE(機能)
4 つのカーソルスイッチの操作を無効にすることができます。これは不用意な操作による設定の変更を
防止するのに便利です。ENTER スイッチと上向きスイッチを同時に押すことで解除できます。
ENTER
Enter スイッチを押したまま、
上向きのカーソルスイッチを押します。
GO, SURE?(設定)
フリーズ機能を有効にします。ENTER スイッチを押すと、確認メッセージ([SURE ?]
)が表示され
ます。ENTER スイッチをもう一度押すと画面がメインメニュー・ページに切り替わり、フリーズ機能
を解除するまで 4 つのカーソルスイッチは操作できなくなります。
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18
iCLOCK
/ iCLOCKdp取扱説明書 >>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>
RESET(機能)
全ての機能またはパラメーターの変更を工場出荷時の設定に戻します。
GO, SURE?(設定)
リセット機能を実行します。ENTER スイッチを押すと、確認メッセージ([SURE ?])が表示され
ます。ENTER をもう一度押すと現在の設定が全て工場出荷時の設定に戻り、画面がメインメニュー・
ページに切り替わります。
[GLOBAL 3/4]ページの機能および設定:
ADJ WCLK(機能)
4 系統のワードクロック出力を一括編集するための機能です。いずれかのワードクロック・メニュー・ペー
ジで機能の編集を行うと、その変更内容が他の全てのワードクロック・メニュー・ページの同じ機能ま
たは出力に適用されます。また、ワードクロック出力増設モジュールの出力にも適用されます。工場出
荷時の設定は[SINGLE]です。
SINGLE(設定)
ワードクロック出力の編集を個別に行います。
例
スタジオ内の 全ての機 器を同じクロックレートで同
期する場合、ワードクロック出力と AES/EBU 出力
の両用を[LINKED]に設 定すれば、同じ編集作 業
を個々のメニュー・ページごとに繰り返し行う必要が
なくなります。
LINKED(設定)
任意のワードクロック・メニュー・ページで 4 系統のワードクロック出力の一括編集が行えます。
ADJ AES/EBU(機能)
2 系統の AES/EBU 出力を一括編集するための機能です。いずれかの AES/EBU メニュー・ページ
で機能の編集を行うと、その変更内容が他の全ての AES/EBU メニュー・ページの同じ機能または出
力に適用されます。工場出荷時の設定は[SINGLE]です。
SINGLE(設定)
AES/EBU 出力の編集を個別に行えます。
LINKED(設定)
任意の AES/EBU メニュー・ページで 2 系統の AES/EBU 出力の一括編集が行えます。
DISPLAY(機能)
ディスプレイのバックライト LED を常時点灯する、もしくは一定時間後に自動的に消灯するかを選択
できます。工場出荷時の設定は[ON]です。
ON(設定)
バックライト LED を常時点灯します。
AUTO(設定)
5 分後にバックライト LED を消灯します。前面パネルのいずれかのスイッチを押すと再び点灯しま
す。
推奨設定
[AUTO]モードは、節電に役立つほかバックライト
LED の寿命を延ばす効果もあります。
[GLOBAL 4/4]ページの機能および設定:
このメニュー・ページは内部システムの状態を表示します。編集は行えません。
TERM IN1 / IN2
2 系統の汎用クロック・ソース入力(INPUT 1 および INPUT 2)の内部終端抵抗の状態を表示します。
工場出荷時の設定はどちらの入力も[ON]です。
ON
=
内部終端抵抗 ON
OFF
=
内部終端抵抗 OFF
詳細については、27 ページの「内部終端抵抗の変更」を参照してください。
POWER SUPPLY
内蔵電源の有無および状態を表示します。iCLOCK 標準モデルの内蔵電源は 1 台です。iCLOCKdp
はリダンダント動作のために 2 台の電源を搭載しています。
工場出荷時の設定は以下のとおりです。
iCLOCK 標準モデル:
1-ON2-N.A. (1 台の電源が正常動作中)
iCLOCKdp 予備電源搭載モデル: 1-ON2-ON (2 台の電源が正常動作中)
[1-FAIL]または[2-FAIL]
(iCLOCKdp
のみ)のメッセージが表示された場合、安
全に動作していない可能性があります。購
入された販売店にお問い合わせください。
OK(設定)
電源が正常に動作していることを示します。
N.A.( 設定)
電源が搭載されていないことを示します。
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19
iCLOCK / iCLOCKdp取扱説明書 >>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>
LOST( 設定 )
電源、予備電源(iCLOCKdp のみ)電力供給が働いていないことを示します。
SOFT( 設定 )
本体にインストールされているソフトウェアのバージョンを表示します。
V211( 設定 )
ソフトウェアのバージョンを表し、
「V」がバージョン、
「211」はバージョンが 2.11であることを表します。
プリセット・マネージメント
プリセット・マネージメントはファームウェア V2.10 から新たに追加された機能です。オプションの iCALARM/GP を装着している場合、GPIO 経由でプリセットを外部から切り替えられることも可能です。
通常、プリセットの変更は以下で説明する[PRESET]ページで行います。
メインページで下向きのカーソルスイッチを
1回押すとプリセットページに移動します。
プリセット・マネージメントはiCLOCKのシステム全体の設定をプリセットとして8パターンまで保存でき
る機能です。プリセットを切り替えると個別の設定が全て一度に切り替わります。さらにプリセット・マネー
ジメントは現在の全てのシステム状況を常時システムプリセットとして保存します。このシステムプリセッ
トは本線に不具合が生じた場合などに自動的に設定を回復する、フェイルセーフ機能としても働きます。
GLOBAL2/4 ページのソフトウェアリセッ
トを実 行すると、全てのプリセットが削除
され、工場出荷時セッティングが再ロード
されます。
初めて本体の電源を入れるとき、全てのプリセットはこれまでの章で説明をした設定と同じ、工場出荷時
の設定になっています。ソフトウェアリセットを行った場合も同様の設定になります。
本体 の 電 源を ON にすると、システムプリセット内 の 最 後 に保 存したシステム状 況 が 呼 び 出さ れま
す。呼 び 出さ れ たシステムプリセットが 最 後 に保 存したプリセットと 異 なる 場 合、選 択した 設 定 の
[OPERATION]の下に[*]が表示されます。現在のシステムプリセットで処理を行いたい場合は 8 つ
の利用可能なプリセットのうちの 1 つに保存を行ってください。最後に電源を ON/OFF するよりも前に
保存したプリセットを使用する場合は、プリセットを個別に呼び出す必要があります。
しかし、GPIO コントロールが有効になっている場合、本体は以前に有効だったプリセットで起動します。
システムプリセットが本体の ON/OFF を行う以前の設定と異なっていても問題はありません。
PRESET( 項目 )
プリセットの確認及び起動を行います。現在選択中のプリセットは[OPETATION]と[NAME]の欄
で確認できます。以下の手順でプリセットの切り替えを実行します。
GO, SURE?( 設定 )
[OPETATION]と[NAME]の欄に表示されているプリセットを呼び出します。ENTER スイッチを
押すと、確認メッセージ([SURE ?])が表示されます。ENTER をもう一度押すと表示しているプリ
セットに切り替えます。
OPERATION( 項目 )
プリセットの保存、呼び出しに加え、工場初期設定への再ロードを行います。
下に[*]が表示されている場合は最後のプリセット設定が変更されていて、まだ未保存であることを表
します。
SAVE( 設定 )
8 つのプリセット (01-08) のうちの 1 つに現在のシステム設定を保存します。以前に保存されていた
プリセットは上書きされます。
LOAD( 設定 )
選択したプリセットを呼び出し、起動します。
SET DEF( 設定 )
工場出荷設定への再ロードを行います。
GPICNTRL( 設定 )
iC-ALARM/GPI の最初の 3 ピン経由でプリセットの選択を行う GPIO コントロールを有効にしま
す (iC-ALARM/GPI を装着している場合。バイナリーにエンコードされます )。
NAME( 項目 )
プリセットには個別に名称を付けられます。プリセット名は最大 8 文字まで設定できます。
PRESET01…08( 設定 )
出荷時設定でのプリセット名です。任意で名称を変更できます。
NUMBER( 項目 )
01 ~ 08 の現在起動しているプリセット番号を表示します。
01…08( 設定 )
現在起動しているプリセットナンバーです。この番号は状況を表示するためのもので変更できません。
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20
iCLOCK
/ iCLOCKdp取扱説明書 >>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>
プリセットの保存、呼び出しは以下の手順で行ってください。
保存には以下の 2 つの手順が用意されています。
プリセットの切り替え時は全てクロック出
力に若干の障害が生じます。
①名前を付けずに保存する
●[OPERATION]メニューから[SAVE]を選択します。
● Enter スイッチを押して[NAME]メニューに移動します。
●上向き / 下向きカーソルスイッチを押して保存を行うプリセット (01 ~ 08) を選択し、Enter スイッ
チを押してください。
● Enter スイッチを 2 回押して右向きのカーソルが[GO]の前に来るようにしてください。
●上向きカーソルスイッチを押し、ENTER スイッチを押すと、確認メッセージ([SURE ?])が表示さ
れます。ENTER スイッチをもう一度押すと選択したプリセットを読み込み、リブートします。プリセッ
ト番号が[NUMBER]の下に表示され、
[GO]パラメーターが再度表示されます。
②名前を付けて保存する
●[OPERATION]メニューから[SAVE]を選択します。
● Enter スイッチを押して[NAME]メニューに移動します。
●上向き / 下向きカーソルスイッチを押して保存を行うプリセット (01 ~ 08) を選択し、Enter スイッ
チを押してください。
●上向きまたは下向きカーソルスイッチを押し、Enter スイッチを押すと名称の編集モードに入ります。
最初の 1 文字目が点滅しますが、何も操作を行わないと短時間でモードがキャンセルされます。
●上向き / 下向きカーソルスイッチを押すと、英字、数字、図形が選択できます。Enter スイッチを押
すと次の文字に移動します。名称は最大 8 文字まで入力可能です。
●プリセット名の入力が完了したら、Enter スイッチを 2 回押し、
[PRESET]の位置までカーソルを
移動してください。上向きまたは下向きカーソルスイッチのいずれかを押した後、Enter スイッチを
押すと、確認メッセージ(
[SURE ?])が表示されます。ENTER スイッチをもう一度押すと編集し
たプリセットの保存を行います。何も操作を行わないと短時間でモードがキャンセルされます。保
存後はプリセット番号が[NUMBER]の下に表示されます。
呼び出し、及び工場出荷時設定へのリストア
①プリセットの呼び出し
●[OPERATION]メニューから[LOAD]を選択します。
● Enter スイッチを押して[NAME]メニューに移動します。
●上向き / 下向きカーソルスイッチを使用して、呼び出しを行うプリセットを選択し、Enter スイッチ
を押してください。
● Enter スイッチを 2 回押し、
[PRESET]の位置までカーソルを移動してください。上向きまたは
下向きカーソルスイッチのいずれかを押した後、Enter スイッチを押すと、確認メッセージ
([SURE ?])
が表示されます。ENTER スイッチをもう一度押すとプリセットの呼び出しを実行します。何も操作
を行わないと短時間でモードがキャンセルされます。
②工場出荷時設定へのリストア
●[OPERATION]メニューから[SET DEF]を選択します。
● Enter スイッチを押して[NAME]メニューに移動します。
●上向き / 下向きカーソルスイッチを使用して、リストアを行うプリセットを選択し、Enter スイッチを
押してください。
● Enter スイッチを 2 回押し、
[PRESET]の位置までカーソルを移動してください。上向きまたは
下向きカーソルスイッチのいずれかを押した後、Enter スイッチを押すと、確認メッセージ([SURE
?]
)が表示されます。ENTER スイッチをもう一度押すと全ての保存された設定が工場出荷時の設
定に戻されます。何も操作を行わないと短時間でモードがキャンセルされます ( プリセット名のみ
保持されます )。
GPIO を使用した外部コントロール - iC-ALARM/GPI を装着時
オプションの iC-ALARM/GPI を装着している場合、
[OPERATION]メニューで[GPICNTRL]を
選択できます。
[GPICNTRL]を使用すると、インターフェースの最初の GPI 入力がプリセットの選
択に使用されます (GPI3,2,1=000 = PRESET01, = 001=PRESET02, など )。設定方法は 25
ページの「GPIO 入力の使用方法」を参照してください。
GPIO コントロールを使用すると、本体をブートした時の最も新しいプリセットが呼び出されます。こ
れは以前の使用時に存在した可能性のあるプリセットへの変更を上書きします。
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21
iCLOCK / iCLOCKdp取扱説明書 >>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>
■ iCLOCK のテクノロジー
基本原理
入力リファレンス信号に関係なく安定して供給可能なクロックレートやフォーマットを決定できることが、
クロック・ジェネレーターに求められる重要な要素です。iCLOCK の基本動作原理は従来の製品とは異
なります。iCLOCK はクロック信号入出力の組み合わせに関する制限がなく、全ての入出力を自由にルー
ティングする、または組み合わせることができます。
入力リファレンスを
44.1kHzから48.0kHzに変更
例
iCLOCK を 44.1kHz の外部ワードクロック・リファ
レンスに同期させ、出力ごとに別のクロックレートに
設定している場合(左の図を参照)、外部リファレン
スを 48.0kHz に変えても設定した出力クロックレー
トは変化しません。
iCLOCK は、高度な合成処理によって位相ロックさ
れたリファレンス信号に同期し、設 定出力クロック
レートに変換します。そのため一般的な信号分配効
果(入力クロックレートの変化によって全ての出力ク
ロックレートが変化する現象)を防止し、設 定され
た出力クロックレートを入力リファレンスの周波数や
フォーマットに関係なく安定して出力します。
ワードクロック出力
192.0kHz
ワードクロック出力
176.4kHz
ワードクロック出力
32.0kHz
ワードクロック出力
44.1kHz
ワードクロック出力
48.0kHz
標準的なクロック・ジェネレーターとは異なり、iCLOCK 独自のコンセプトにより内部同期、外部同期を
問わず全ての動作モードで全てのシステム機能をフルに活用することが可能です。また iCLOCK は強力
な合成処理によってプルアップ / プルダウン機能とバリスピード機能を同時に使用することができ、あら
ゆる用途に応じたクロックレート出力の調整を実現します。
さらに、リファレンス入力と生成した出力信号との位相関係を自動的に検出し、AES11-1997/2003
および EBU R83-1996 に合わせてリアルタイムに調整を行う機能も装備しています。
ソフトリロック
ソフトリロックは、シンセサイザーがリファレンス変更時またはリファレンス再同期時に常に実行する特
殊なシステム・ルーチンです。リファレンス・ソースの基本クロックレートに対する内蔵ジェネレーター
または全ての iCLOCK 出力信号のシームレスな同期更新を実現し、特にシークエンス同期やサイクル同
期の際に効果を発揮します。また、たとえば NTSC ビデオシンクの後にプルダウンした 48.0kHz の
AES11 に同期するなど、まったく異なるタイプのリファレンス・ソースへの同期を連続して行う場合も、
新しいリファレンスに合わせて間断なく出力信号を調整します。
ソフトリロックは、あらゆる動作状況下における安定したクロック供給を実現する上で最も重要な機能の
1 つです。
例
最初のソース(REF1)が途切れた場合、シンセサイ
ザーは次のソース(REF2)への同期を自動的に試み
ます。リファレンス信号が 存 在しない 場合、次のリ
ファレンスへの同期を試みる前に[LONEREF]機能
(A)によって設定された時間が経過するまで待機し
ます。その間にクロック・ソースが検出された場合、
[LOCKTIME]によって設定された時間(B)を考慮
して同期を開始します。このリファレンスも途切れた
場 合は同じ手順で 3 番目のソース(REF3)へ の同
期を試みます。
注意
[NO REF]に設定されたリファレンス・スロットは
スキップし、次のスロットまたは内蔵ビデオ・リファ
レンス・ジェネレーターへの同期を行います。
システムは、各リファレンス・スロットにクロック・ソー
スが 存 在する限りロックされます。ただし、次のリ
ファレンスに同期した後は前のリファレンスが回復し
ても再同期は行いません。3 つのスロットのいずれ
にも有効な信号が存在しない場合は、最後のクロッ
ク・ソースとして内蔵ビデオ・リファレンス・ジェネレー
ターに同期します。その場合、外部ソースが回復して
も再同期は行いません。
シークエンス同期
シークエンス同期(SEQSYNC)は、
[REF1-3]メニュー・ページを呼び出した時のデフォルト設定で、
iCLOCK の標準リファレンス同期モードです。この処理のタイミングは、
[LONEREF]
(次のリファレン
スにロック)および
[LOCKTIME]
(ロック時間)機能のパラメーター設定によって決まります
(
[GLOBAL
2/4]メニュー・ページを参照)。
REF 1
REF 2
C
A
B
REF 3
A
C
B
INTERN
C
B
A=[LONEREF]設定によるインターバル
B=[LOCKTIME]設定によるインターバル
C= 次のリファレンスに切り替え
3つの外部リファレンスを設定したシークエンス同期
REF 1
A
REF 2
D
REF 3
A
INTERN
D
[NO REF]設定時は
スキップ
B
B
B
>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>
iCLOCK / iCLOCKdp取扱説明書 C
A=[LONEREF]設定によるインターバル
C
C
A
A
B
B
A
A
C
C
B
B
C
C
B
B
A=[LONEREF]設定によるインターバル
A=[LONEREF]設定によるインターバル
>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>
B=[LOCKTIME]設定によるインターバル
B=[LOCKTIME]設定によるインターバル
C= 次のリファレンスに切り替え
次のリファレンスに切り替え
C=
サイクル同期
3つの外部リファレンスを設定したシークエンス同期
サイクル同期
(CYCLESYNC)により、iCLOCK は各種外部クロック・ソースの自動同期に対応しています。
3つの外部リファレンスを設定したシークエンス同期
REF
REF 1
1
A
A
REF
REF 2
2
D
D
REF
REF 3
3
A
A
D
D
[NO
[NO REF]設定時は
REF]設定時は
スキップ
スキップ
B
B
B
B
INTERN
INTERN
B
B
C
C
A=[LONEREF]設定によるインターバル
A=[LONEREF]設定によるインターバル
B=[LOCKTIME]設定によるインターバル
B=[LOCKTIME]設定によるインターバル
C= サイクル同期のインターバル
サイクル同期のインターバル
C=
D=
D= 次のリファレンスに切り替え
次のリファレンスに切り替え
A
A
B
B
REF 2
2
REF
D
D
A
A
REF 3
3
REF
D
D
B
B
A
A
B
B
C
C
A=[LONEREF]設定によるインターバル
A=[LONEREF]設定によるインターバル
B=[LOCKTIME]設定によるインターバル
B=[LOCKTIME]設定によるインターバル
C= サイクル同期のインターバル
サイクル同期のインターバル
C=
D=
D= 次のリファレンスに切り替え
次のリファレンスに切り替え
最初のソース(REF1)が途切れた場合、シンセサイ
ザーは[LONEREF]によって設 定された時間(A)
の経過後、次のソース(REF2)への同期を試みます。
2 番目のソースが存在し、
([LOCKTIME]によって
設定された時間(B)の経過後)最終的に同期すると、
REF1 のクロック・ソースの再検出を自動的に開始し、
5 分間隔で繰り返します。その結果ソース信号が検
出された場合、
[LONEREF]によって設定された時
間内に REF1 の信号に再同期します。
REF2 に リ フ ァ レ ン ス が 存 在 し な い 場 合、
[LONEREF]機能によって設定された時間(A)が
経過するまで待ってから、REF3 のクロック・ソース
の検出を開始します。REF3 が[NO REF]に設 定
されている場合はこのリファレンス・スロットをスキッ
プし、
[LOCKTIME]によって設 定された時間(B)
を考慮して内蔵ビデオ・リファレンス・ジェネレーター
に同期します。
2つの外部リファレンスを設定したサイクル同期。 REF3
REF3 =
= NO
NO REF
REF
2つの外部リファレンスを設定したサイクル同期。
REF 1
1
REF
例
INTERN
INTERN
D
D
注意
[NO REF]に設定されたリファレンス・スロットは、
CYCLESYNC に認識されません。
B
B
REF1 として選 択され たクロック・ソースは常に 最
優 先 さ れ る た め、CYCLESYNC 機 能 は REF1、
REF2、REF3、内蔵ビデオ・リファレンス・ジェネレー
ターの順に同期を試みます。
3つの外部リファレンスを設定したサイクル同期。
3つの外部リファレンスを設定したサイクル同期。
>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>
iCLOCK / iCLOCKdp取扱説明書 >>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>
■オプション
iC-ALARM/GPI
オプションのアラーム出力モジュール iC-ALARM/GPI を使用すると、3 種類の動作異常が発生した場
合にアラーム信号を出力できます。各アラーム出力はリレーに直結されており、ミニ D-Sub 15pin コネ
クターの個別のピンに割り当てられているため、3 種類のアラーム信号の同時出力が可能です。リレーは、
以下の異常状態が発生すると直ちに動作します。
ALARM OUT 1:
現在アクティブな入力のクロック・リファレンスの異常
ALARM OUT :
電源 / 予備電源(iCLOCKdp のみ)または電源回路の異常
ALARM OUT :
内蔵リファレンス・オシレーターの異常
上記のいずれかの動作異常が発生した場合、前面パネルの赤色の LED「ALARM set」も点灯します。
リレーは上記の正常動作時はノーマル状態で、異常が発生すると対応するリレーが直ちに作動します。最
大スイッチング電力は 30W(30V/1A DC/AC ピーク値)です。使用リレーのタイプは NAIS/ 松下製
TQ2-5V です。
さらに、iC-ALARM/GPI は GPIO 経由でプリセットの切り替えを行える GPIO 機能を搭載しており、
操作室などの離れた場所からプリセットの切り替えを実行できます。詳しい設定方法は次ページの
「GPIO
を使用したプリセット切り替え」を参照してください。
5
1
10
6
15
11
ミニ D-Sub.15pin コネクターのピン配置
D-Sub ピン番号
詳細
1
ALARM OUT 1リレー、COM接点
2
ALARM OUT 2リレー、COM接点
3
ALARM OUT 3リレー、COM接点
4
GPIO 1のスイッチ入力
5
GPIO 1およびGPIO 2の電圧供給
6
ALARM OUT 1リレー、NO※もしくはNC接点
7
ALARM OUT 2リレー、NO※もしくはNC接点
8
ALARM OUT 3リレー、NO※もしくはNC接点
9
GPIO 2のスイッチ入力
10
GPIO 3およびGPIO 4の電圧供給
11
グラウンド
12
接続なし
13
GPIO 3のスイッチ入力
14
GPIO 4のスイッチ入力
15
GPI 1~4のコントロール電圧 ※※
NO = ノーマルオープン、NC = ノーマルクローズ、COM = 共通
※ 工場出荷時のジャンパー設定
※※ケーブル長は極力短く運用してください
アラーム出力の設定
3 つのアラーム出力は iC-ALARM/GPI の基板上のジャンパーを切り替えることで個々にオープン接点
もしくはクローズ接点に設定できます。各リレーは 3 ピンの接点に接続されており、工場出荷時は図 3
のように全出力をノーマルオープンに設定しています。
ジャンパー
J6
ジャンパー
J8
ジャンパー
J6
ジャンパー
J8
ジャンパー
J7
図
工場出荷時のジャンパー設定 ( ノーマルオープン )
ジャンパー
J7
ジャンパー
J6
ジャンパー
J8
図
ジャンパー
J6
ノーマルクローズのジャンパー設定
ジャンパー
J8
ジャンパー
J7
工場出荷時の設定の場合、通常の動作をしている時は接点が開いており、アラームが出力される時に接
ジャンパー
点が閉じます。図 4 のようにノーマルクローズに設定している場合は通常の動作をしているときに接点
J7
が閉じており、アラーム出力時のみ接点が開きます。
必要であれば各リレーをそれぞれ異なるオープン / クローズ接点にすることも可能です。
>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>
iCLOCK
/ iCLOCKdp取扱説明書 >>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>
GPIO 入力の使用方法
GPIO インターフェイスは電気的に切り離され、光で結合している機器間に 4 つの独立した入力を提供
します。GPI1~ GPI3 は 8 つのユーザープリセットの切り替えに使用できます。GPI4 は現在未使用です。
図 5 GPIO 入力の接続例
PIN 15
ケーブルは極 力短くしてください。接点は
電気的に切り離されていません。
PIN 5
PIN 4
PIN 11
PIN 15
PIN
PIN15
5
入力は電気的に切り離されているため、信号元の機器からインター
フェイスのピン 5 を介して +5V の電圧
を供給する必要があります ( 図 6 を参照 )。インター
フェイス側のピン 11 のリレー接点の接続は信号元の
+5V
PIN 5
Signal
機器のグラウンド接続と切り替えてください。また、抵抗を変更することで供給電圧を
DC24V まで上げ
PIN 4
Source
ることができます ( 詳しくは購入された販売店までお問い合わせください
)。
GND
Device
PIN11
4
PIN
図 6 GPIO 入力の接続例
PIN 11
PIN 15
+5V
PIN 5
GND
PIN 4
Signal
Source
Device
PIN 11
GPIO を使用したプリセット切り替え
GPI1 ~ 3 の接点を切り替えることで以下のユーザープリセットの切り替えが行えます。
GPI1
0
1
0
1
0
1
0
1
GPI2
0
0
1
1
0
0
1
1
GPI3
0
0
0
0
1
1
1
1
起動するプリセット
1
2
3
4
5
6
7
8
GPIO の 接 点 を 切り替えると瞬 時 に ユー
ザープリセットの切り替えを実行します。
>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>
25
iCLOCK / iCLOCKdp取扱説明書 >>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>
■付録
同期可能な HD トライレベルとフレームレート
HD トライレベル 24/25/30/50/60Hz、REF: HD-P-1/2
レゾリューション
1280 x 720p
1280 x 720p
1920 x 1080p
1920 x 1080p
1920 x 1080p
1920 x 1080p
1920 x 1080p
1920 x 1080i/PsF
1920 x 1080i/PsF
1920 x 1080i/PsF
1920 x 1080i/PsF
1920 x 1080i/PsF
フレームレート
50Hz
60Hz
24Hz
25Hz
30Hz
50Hz
60Hz
24Hz
25Hz
30Hz
50Hz
60Hz
HD トライレベル 24/25/30/50/60Hz、REF: HD-P-1/2
レゾリューション
1280 x 720p
1920 x 1080p
1920 x 1080p
1920 x 1080p
1920 x 1080i/PsF
1920 x 1080i/PsF
1920 x 1080i/PsF
フレームレート
59.94Hz
23.98Hz
29.97Hz
59.94Hz
23.98Hz
29.97Hz
59.94Hz
※内蔵ビデオリファレンスジェネレーターのフォーマットを <NTSC> に設定。NTSC ビデオシンク
(29.97Hz) に変換時。
※内 蔵ビ デ オリファレンスジェネレ ー ター のフォーマットを <PAL> に 設 定。PAL ビ デ オシンク
(25Hz) に変換時。
同期及び生成可能なクロックレート
ディバイダー / ファクター
/4
/2
x1
x2
x4
x8
x16
x32
x64
x128
x256
x512
タイプ
カラーフレームレート
カラーフィールドレート
B+W フレームレート
B+W フィールドレート
ワードクロック・レート
ベーシック ・ クロック : 32.0kHz
ベーシック ・ クロック : 44.1kHz
8.0
11.025
16.0
22.05
32.0
44.1
64.0
88.2
128.0
176.4
256.0
352.8
512.0
705.6
1024.0
1411.2
2048.0
2822.4
4096.0
5644.8
8192.0
11289.6
16384.0
22579.2
フィルム + ビデオクロックレート
PAL/SECAM(Hz)
NTSC(Hz)
25
29.97
50
59.94
-
30
1
60
ベーシック ・ クロック :48.0kHz
12.0
24.0
48.0
96.0
192.0
384.0
768.0
1536.0
3072.0
6144.0
12288.0
24576.0
Film(Hz)
24
48
-
-
全クロックレートは同期無しの生成のみ
ディバイダー / ファクター
/2
x1
x2
x4
AES/EBU クロックレート
ベーシック ・ クロック : 32.0kHz
ベーシック ・ クロック : 44.1kHz
16.0*
22.05
32.0
44.1
64.0
88.2
128.0
176.4
ベーシック ・ クロック :48.0kHz
24.0*
48.0
96.0
192.0
S/PDIF クロックレート
ベーシック ・ クロック : 32.0kHz
ベーシック ・ クロック : 44.1kHz
16.0*
22.05*
32.0
44.1
64.0
88.2
128.0
176.4
ベーシック ・ クロック : 48.0kHz
24.0*
48.0
96.0
192.0
*: 同期無し、生成のみ
ディバイダー / ファクター
/2
x1
x2
x4
*: 同期無し、生成のみ
>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>
26
iCLOCK
/ iCLOCKdp取扱説明書 コネクターのピン配置
電源
BNC 汎用入力
ワードクロック / ビデオシンク出力
3
アース ( 緑 2/1黄 )
2(茶)
ライブ、位相
1
1
S/PDIF 入出力
3
1
1
2
3
11
2
22
1
1
2
1 信号
1 音声信号
2
1
3
1 音声グラウンド
2
ホット (+)
2
1
2
3
2
1
1
2
2
3
2 1 12
33
2
1
1 3
1
1
2
2
1 音声グラウンド
ホット (+)
コールド ( - )
コールド ( - )
汎用クロック入力のグラウンド接続
2
3
1
グラウンドコネクターJ43、J44
グラウンドコネクターJ43、J44
グラウンドコネクターJ43、J44
注意:カバーを取り外す前に必ず電源ケーブルを抜いてください。作業後はカバーを元の状態に戻してか
ら電源を入れてください。
1
ジャンパー 1 を本体背面パネル側に設定すると、対応する BNC 入力コネ
クターがグラウンドに接続されます。入力ごとに設定可能です。
内部終端抵抗の設定変更
J43,J44
Jumper
J43,J44
J43,J44
2
3
iCLOCK の工場出荷時の設定では、汎用クロック入力はグラウンドに接
続されていません。
J43,J44
J43,J44
2
2
AES/EBU XLR 入力
1
音声グラウンド
3
1
グラウンド
AES/EBU XLR 出力
2
1
3
1 ニュートラル
3 (青)
2
Jumper
J41,J42 Jumper
Jumper
注意:カバーを取り外す前に必ず電源ケーブルを抜いてください。作業後はカバーを元の状態に戻してか
J41,J42
ら電源を入れてください。
iCLOCK の工場 出 荷 時 の 設 定 で は、BNC 汎 用 入 力 は 75 Ω抵 抗 で 内
部 終 端 さ れて い ま す。内 部 終 端 抵 抗 は、2 つ の 2pin ソケット(J41:
INPUT 1、J42:INPUT 2)のジャンパー設定によって ON/OFF でき
ます。
2pin ソケットからジャンパーを取り外すと、対応する汎用 BNC 入力コネ
クターの 75 Ω終端抵抗が OFF になります。
J43,J44
3
>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>
J41,J42 Jumper
入力1
入力1
入力2
入力2
入力1
入力2
iCLOCK 背面パネル
iCLOCK 背面パネル
iCLOCK 背面パネル
終端コネクターJ41、J42
終端コネクターJ41、J42
終端コネクターJ41、J42
J41,J42 J17
J41,J42 Jumper
J16
取り外したジャンパーは、内部終端抵抗を再び ON にする場合に備えて
大切に保管してください。
J17
J41,J42
ビデオシンク出力の分割 ( オプションの P/NVSG-0 装着時 )
J16
J17
J16
ビデオ出力コネクターJ16、J17
ビデオ出力コネクターJ16、J17
J17
ビデオ出力コネクターJ16、J17
注意:カバーを取り外す前に必ず電源ケーブルを抜いてください。作業後はカバーを元の状態に戻してか
ら電源を入れてください。
iCLOCKの工場出荷時の設定では、内蔵ビデオ・リファレンス・ジェネレー
ターのビデオ信号が 2 系統の BNC ビデオ出力から同時に出力されます。
オプションの P/NVSG-02 を装着して、2 つのビデオ・リファレンス・ジェ
ネレーターを使用する場合、2 つの 2pin ソケット(J16および J17)の
ジャンパー設定によってジェネレーターごとに出力を分けることができます。
2pin ソケットからジャンパーを取り外すと、2 つのビデオ・リファレンス・
ジェネレーターの BNC 出力コネクターが次のように分かれます。
VIDEO OUT 1
=
内蔵ビデオ・リファレンス・ジェネレーター
VIDEO OUT =
オプションのビデオ・リファレンス・ジェネレーター
J17
J16
J16
J17
J16
取り外したジャンパーは、内部終端抵抗を再び ON にする場合に備えて大切に保管してください。
>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>
iCLOCK / iCLOCKdp取扱説明書 >>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>
iCLOCK/iCLOCKdp 仕様
汎用シンク入力
インターフェース
BNC(メス)× 2、アンバランス、非接地、200mV ~ 5.0V、入力インピーダンス 75 Ω(切り替え可能)
HD トライレベルシンク
PAL バイレベルシンク (PAL/SECAM、NTSC)
ワードクロック:8.0kHz ~ 24.576MHz の全てのオーディオ・クロックレート(ProToolsTM システム用 Super Clock
対応)
DSD64、DSD128、DXD
同期可能なフォーマット
AES/EBUid 3,11:32.0kHz ~ 192.0kHz の全てのオーディオ・クロックレート
S/PDIF:32.0kHz ~ 192.0kHz の全てのオーディオ・クロックレート
GPS:1.0MHz、2.5MHz、5.0MHz、10.0MHz
テレコム:1.024MHz、2.048MHz
DCF77:77.5kHz
MFS60:60.0kHz
AES/EBU シンク入力
インターフェース
XLR(メス)×1、トランスバランス、入力インピーダンス 110 Ω、200mV ~ 7.0V
フォーマット
AES/EBU 3-1992/2003、AES/EBU 11-1997/2003
分解能
16 ~ 24bit
ロック範囲
32.0kHz ~ 192.0kHz の全てのオーディオ・クロックレート
ビデオシンク出力
インターフェース
BNC(メス)× 4、アンバランス、出力インピーダンス 75 Ω、個別バッファ内蔵、ペア単位で調整可能
300mV(p-p) バーストレベル @75 Ω
出力レベル
300mV(p-p)H/V シンクレベル @75 Ω
2.0V(p-p)H/V シンクレベル @75 Ω、コンポジットビデオシンクのみ
ビデオシンク・フォーマット
NTSC/PAL ブラックバーストまたはコンポジットビデオシンク
ワードクロック・シンク出力
インターフェース
出力レベル
生成可能なクロックレート
8 系統:BNC メス、アンバランス、個別バッファ内蔵、ペア単位で調整可能
2.5V(p-p)@75 Ω、出力インピーダンス 75 Ω
3.5V(p-p)@75 Ω、出力インピーダンス 22 Ω
8.0kHz ~ 24.576MHz の全てのオーディオ・クロックレート(ProToolsTM 用 Super Clock 対応)
、各種 DSD クロッ
クレート、24Hz ~ 60Hz のフィルム / ビデオフレーム・クロックレート
AES/EBU シンク出力
インターフェース
フォーマット
フォーマット調整
XLR(オス)× 4、トランスバランス、4.0V(p-p)@110 Ω、出力インピーダンス 110 Ω、個別バッファ内蔵、ペア単位
で調整可能
AES 11-1997/2003(ジェネレーター・モード)
、AES/EBU 3-1992/2003(ディストリビューター・モード)
コンシューマー / プロフェッショナル、オーディオ・ステータス、リファレンス・ステータス、ロック・ステータス、DC オフセッ
ト- 90dBFs
分解能調整
16bit、18bit、20bit、または 24bit
生成可能なクロックレート
16.0kHz ~ 192.0kHz の全てのオーディオ・クロックレート
S/PDIF シンク出力
インターフェース
コアキシャル(RCA メス)× 2、アンバランス、0.5V(p-p)@75 Ω、出力インピーダンス 75 Ω、個別バッファ内蔵、ペ
ア単位で調整可能
フォーマット
IEC 60958 ブランク・フレーム
フォーマット調整
コンシューマー / プロフェッショナル、オーディオ・ステータス、リファレンス・ステータス、DC オフセット- 90dBFs
分解能調整
16bit、18bit、20bit、または 24bit
生成可能なクロックレート
16.0kHz ~ 192.0kHz の全てのオーディオ・クロックレート
内蔵リファレンス・オシレーター仕様
形式
TCXO、温度補償型水晶発振器、バーンイン / プリエージ済み
クロック精度(出荷時)
± 0.1ppm 以下
温度安定性
± 0.5ppm 以下
クロックジッター
6ps 以下(p-p)、1ps 以下(RMS)
、測定帯域幅:20.0Hz ~ 100.0kHz
動作温度
- 10℃~ 60℃
周波数合成処理
リファレンス周波数合成
DDS(Direct Digital Synthesis)
、内部クロックレート 172.8MHz、周波数分解能 48bit
バリスピード合成
公称クロックレート± 20%、調整可能ステップ 0.0001%(1ppm)
プルアップ / プルダウン合成
+0.1%、- 0.1%、+4.166%、- 4.0%
>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>
28
iCLOCK
/ iCLOCKdp取扱説明書 >>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>
ビデオ・リファレンス・ジェネレーター仕様
PAL:25fps、625 ライン、ブラックバーストまたはコンポジットビデオシンク
NTSC:29.97fps、525 ライン、ブラックバーストまたはコンポジットビデオシンク
生成可能なビデオ・フォーマット
300mV(p-p) ± 7mV バーストレベル @75 Ω
300mV(p-p) ± 7mV H/V シンクレベル @75 Ω
2.0V(p-p) ± 40mV H/V シンクレベル @75 Ω、コンポジットビデオシンクのみ
動作モード
外部リファレンス同期、内部リファレンス同期、ビデオ信号分配
外部制御
インターフェース
RJ45 シールドジャック、8pin
フォーマット
RS485
機能
システム全体のリモート・コントロール(オプション)
、ソフトウェア・アップデート、プログラミング
電源
形式
内蔵、スイッチング電源
入力電圧
90V ~ 260V(自動調整)
、47Hz ~ 440Hz
消費電力
最大 20W
システム・ユニット本体
本体寸法 / 素材 / 色
W440 × H44 × D200mm(除突起部)
、1mm 厚スチール、黒
前面パネル寸法 / 素材
W483 × H44 × D3mm、アルミ
質量:iCLOCK
3.0kg
質量:iCLOCKdp
3.1kg
オプション
iCLOCKdp
iCLOCK の予備電源搭載モデル
P/NVSG-02
ビデオシンク設定 (2 系統 ) モジュール
iC-ALARM/GPI
アラーム出力モジュール
iC-WCO4
ワードクロック出力(4 系統)増設モジュール
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iCLOCK / iCLOCKdp取扱説明書 >>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>
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iCLOCK
/ iCLOCKdp取扱説明書 >>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>
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iCLOCK / iCLOCKdp取扱説明書 ヒビノインターサウンド株式会社 TEL: 03-5783-3880 FAX: 03-5783-3881 E-mail: [email protected] http://www.hibino-intersound.co.jp/
この取扱説明書に記載されている商品名、会社名等は、その会社の登録商標または商標です。
ヒビノインターサウンド株式会社
〒108-0075 東京都港区港南3-5-12 TEL: 03-5783-3880 FAX: 03-5783-3881
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2009 年 1 月版