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取扱説明書
SAVE NET MASTER BOARD
(PCI バス対応、CPU 搭載タイプ)
SN-1002-PCIMA
はじめに
このたびは SAVE NET マスターボードをお買い上げいただきありがとうございます。
ご使用の前には、必ず取扱説明書をよくお読みになり、正しくご使用ください。また、この取扱説明書は大切
に保管してください。
安全上の注意点
(ご使用前に必ずお読みください)
本製品のご使用に際し、本取扱説明書および仕様書をよくお読みいただくと共に、安全に対して十分注意して、
正しくご使用いただきますようよろしくお願いいたします。
本取扱説明書で示している注意事項は、SAVE NET マスターボード SN-1002-PCIMA に関するもののみを記載
しています。本製品以外の注意点に関しましては、それぞれのマニュアルをご覧になってください。
本取扱説明書で使用する、安全上の表現として以下の「警告」「注意」の 2 種類を使用します。
警告:取り扱いを誤った場合に、危険な状態が起こり、人体に影響を受ける可能性がある場合
注意:取り扱いを誤った場合に、危険な状態が起こり得る場合
取り付け時の注意事項
<注意>
・本製品は、後述する一般仕様の環境で使用してください。故障、誤動作の原因となります。
・パソコン、筐体に固定する場合は、規定のネジを使用し、規定トルクの範囲でしっかり固定してください。
固定が不十分な場合、短絡、機器故障の原因となります。
・本製品に静電気が流れると、製品上の部品が破壊される恐れがありますので、コネクタや導通部分には直接
手を触れないで下さい。製品に触れる前には、接地された金属製のものに触れてください。
・本製品を落下させたり、強い衝撃を与えたりしないでください。故障、誤動作の原因になります。
・パソコン内に、異物が入らないように注意してください。火災、故障、誤動作の原因になります。
-1-
4AF00172-2B
配線時の注意事項
<警告>
・本製品の取り付け、取り外し、配線作業を行う場合は、必ずパソコン、パソコンに接続されている機器の電
源をすべて切り、さらに電源ケーブルをコンセントから抜いた状態で行ってください。本製品、パソコン、
周辺機器の故障、破壊、また感電の恐れがあります。
<注意>
・各配線の極性を再確認してください。接続を誤ると誤動作、入出力異常の原因になります。
保守時の注意事項
<警告>
・本製品の分解、修理、改造は行わないで下さい。感電、火災の恐れがあります。
概要
本取扱説明書は、SAVE NET で使用するマスタ(以後 SN-1002-PCIMA と称します)について、製品仕様、各
部名称、設定方法について記述しています。
ご使用になる前には、本取扱説明書を読んでいただくとともに、前述しています注意事項を守っていただきま
すようよろしくお願いいたします。
SAVE NET 導入に際して
(1)
(2)
(3)
(4)
制御機器、制御盤の入出力信号の数を正確に算出し、導入を決定してください。SAVE NET 標準入/出
力点数は 2016 点です。
各信号数に対応しているターミナル構成(入力、出力、入出力混在、パルス入力、アナログ系 etc)を決
定してください。ご使用になるターミナル(モジュール)により、4、6(パルス入力 6ch)
、8、16 点単
位の構成が可能です。
制御機器、制御盤間を接続する伝送線の総延長距離を、正確に算出してください。SAVE NET の総延長
は、500m(3Mbps、半 2 重設定時)です。
制御機器の要求を満たすよう、通信速度、通信モードを設定してください。SAVE NET の応答速度は、
ターミナル 63 台接続で最大 8ms(3Mbps、半 2 重設定時)です。なお、通信速度、通信モード、ターミ
ナル接続台数により、応答速度は異なります。
■伝送路の配線
(1) 伝送路は他の配線と 30cm 以上離して布設してください。特に高圧線、動力線、インバータなどの高周波
成分の多い配線と同一ダクトに布設しますと誤動作の原因になります。
(2) 伝送路は、高圧、動力線との平行配線や近接配線は、誤動作の原因になるため避けてください。
(3) 伝送路には、極性がありますので誤配線には十分ご注意ください。
(4) 伝送路と電源の誤配線には十分ご注意ください。機器の故障、破壊の原因となります。
(5) 伝送路には、必ず指定の線材を使用してください SAVE NET は、高速伝送のため仕様を満たさなくなり
ます。
(6) 伝送路の配線は、渡り配線(マルチドロップ)にしてください。
-2-
EMC 指令
EMC 指令は
・エミッション(電磁障害)
:外部に対して電磁波を出さない
・イミュニティ(電波感受性)
:外部からの電磁波に対して、影響を受けない
を要求する指令です。
以下に、お客様の製品に本製品を使用し EMC 指令に適合させる際の注意事項を記述しています。
なお、弊社マスタ製品で EMC 指令適合品は、マスタボード上に CE のロゴシルクが印刷されています。
実施した EMC 指令適合試験は、試験項目全てに対して CE マーク対応 DOS/V パソコンに装着した状態で行っ
ています。
EMC 指令に適合させる際の注意
・伝送ケーブルは弊社指定のシールドケーブルをご使用ください。
SAVE NET は高速伝送ですので、要求された高速伝送性能を満たせません。
指定ケーブル以外のケーブルを使用した場合は、伝送特性に悪影響がでてしまい、通信異常、入出力異常等
の誤動作の原因になるとともに、接続されている機器故障の原因にもなります。
伝送特性に対する悪影響を防止する目的でのフェライトコアの装着は、必須事項ではありませんが、フェラ
イトコアを装着すれば伝送ケーブル、電源ケーブルから放射されるノイズをより抑制することが可能です。
・通信速度、通信モードは、3Mbps、半 2 重にしてください。
SN-1002-PCIMA では、通信速度:3Mbps、通信モード:半 2 重設定時のみ、EMC 指令の規格を確保してい
ます。
・伝送ラインの FG 線は、必ず接続してください。
FG 線が接続されていない場合のノイズ耐量も規格値以下となりますので、必ず FG 線は接続してください。
・伝送ライン上で最終となるターミナルの終端スイッチは必ず ON にしてください。
終端スイッチが ON されていない場合、伝送路上のインピーダンスが不整合となり、伝送特性に悪影響を及
ぼし、ケーブルから放射されるノイズが増加します。必ず伝送ライン上最遠端の終端スイッチを ON にして
ください。すべてのターミナルの終端スイッチを ON する必要はありません。
・CE マーク対応の DOS/V パソコンを使用し、筐体の空きスロット部分にはブラケットを装着してください。
空きスロット部分にブラケットを装着することで、パソコンからのノイズを外部に放射しない、パソコン内
部への外来ノイズ進入を防ぐ役割もあります。
・DOS/V パソコン本体は、D 種接地(第 3 種接地)以上で必ず設置してください。
パソコン本体を接地する場合は、パソコン付属のマニュアルを参照していただくとともに、極力短く太いケ
ーブル(30cm 未満)で接続してください。短く細いケーブルの場合は、ノイズを接地点へ流す効率が悪く
なりまた、太く長いケーブルの場合も、ケーブル自体が効率の良いアンテナになってしまい、誤動作の原因、
もしくはパソコン本体の誤動作の原因にもなります。
・EMC 指令対応ターミナルをご使用ください
EMC 指令対応ターミナル(モジュール)は、弊社従来製品とはノイズ特性、耐量が異なります。混在して
ご使用の場合は、要求された仕様を満たすことはできません。必ず EMC 指令対応ターミナルをご使用くだ
さい。
※但し、上記内容を満たしても装置全体の EMC 指令適合を保証するものではありません。装置全体の EMC
指令適合の判断は、お客様で最終判断を行っていただく必要があります。
-3-
製品仕様
SN-1002-PCIMA の動作環境、製品仕様を以下に示します。
<動作環境>
パソコン
I/F 規格
対応 OS
その他
PCI バス 1 スロット以上を搭載している Windows95/98/NT4.0/2000/Me が動作可能
な PC/AT 互換機
PCI Local Bus Specification Rev. 2.1 準拠
MS-DOS、Windows95/98/NT4.0/2000/Me
3.5 インチ(1.44MB)フロッピーディスクドライブ
(ドライバインストール時に使用)
<一般仕様>
電源電圧
DC5V
消費電流
600mA 以下
占有スロット数
1 スロット
絶縁抵抗
耐電圧
外部端子∼ケース間 20MΩ以上
外部端子∼ケース間 AC100V 以上
雑音電界強度
EN55011:1998 Class A 適合 A1:1999
雑音電界電圧
EN55011:1998 Class A 適合 A1:1999
耐ノイズ
使用周囲温度
使用周囲湿度
保存温度
雰囲気
EN61000-6-2:1999 適合
IEC61000-4-2(静電気イミュニティ:接触放電 4kV,気中放電 8kV)適合
IEC61000-4-3(放射電磁界:10V/m 80-1000Hz 80%AM 変調@1kHz)適合
IEC61000-4-4(ファーストトランジェントバーストノイズ:1kV)適合
IEC61000-4-5(伝送ライン上±1kV)適合
IEC61000-4-6(伝導妨害:10Vrms 0.15-80Hz 80%AM 変調@1kHz)適合
0℃∼+55℃(但し結露なき事)
35∼85%RH(但し結露なき事)
−20℃∼+70℃
腐食性ガスがないこと
<伝送仕様>
伝送形態
伝送路構成
伝 送 路
伝送距離
伝送方式
伝送速度
応答速度
伝送 I/F
誤りチェック
接続台数※
1:N
マルチドロップ接続
シールド付ツイストケーブル
総延長 500m×2(3Mbps、半 2 重設定時)
サイクリック時分割伝送方式、半二重/全二重
3Mbps/6Mbps/12Mbps
最大 8msec 以下
差動式、パルストランス絶縁方式
パリティチェック、サムチェック(CRC12)
、
フォーマット検定、ビット検定
1 ライン当たり最大 32 台
最大接続 63 局、最大 I/O 点数 2016 点
※SN-1002-PCIMA には通信ラインが 2 ライン存在します。そのため、2 ライン合計で最大 63 台まで接続可能
となっており、1 ラインには最大 32 台(もう一ラインは 31 台)までしか接続できません。但し、ターミナ
ルアドレス(ターミナル番号)は 1∼63 までの範囲なら任意に設定可能です。
-4-
SAVE NET 伝送線仕様
SAVE NET は高速通信(3/6/12Mbps)のため、伝送線はネットワークの信頼性を確保するもっと重要な
要素となります。必ず、下記指定伝送線を使用してください。
伝送距離
500m
製造元・発売元
オーエヌ電子(株)
伝送線形式
SN-CA0.35mm21p(撚線)
お問い合わせ
弊社営業所 大阪、横浜
大阪営業所 Tel:06-4860-4860 Fax:06-4860-4864
弊社 URL(http://www.ontec.co.jp)
ユーザーサポート E-Mail:rdsales@ontec.co.jp
横浜営業所 Tel:045−470−7636
種々のデータに基づき的確なアドバイスを提供できる体制を整えております。
SN-CA 断面図
SN-CA 仕様
対 数
静 電 容 量
導 体 抵 抗
特性インピーダンス
導 体
外 被 材 質
外 被 色
外 径
耐 電 圧
重 量
PE絶縁
導体
ビニルシート
1
アルミマイラテープ
ドレン線
2
ポリエステルテープ
芯線
1
40pF/m at 1kHz
53Ω/km
100Ω
AWG22 0.35mm2
軟質塩化ビニル
アイボリ
6.2mm
300V AC
3.2kg/100m
UL 規格適合品
1:青
1:白
2:白
2:青
通信ケーブルに対し、以下の状態になると断線、誤動作の原因になりますので、必要以上の力はかけないで下
さい。
・ケーブルを許容張力以上で引っ張ること
・ケーブルを踏みつけること
・ケーブルの上に物を載せること
・ケーブルの被覆に傷をつける、傷のついている通信ケーブルを使用する
◆伝送ケーブル総延長とターミナル間配線について
SAVE NET では、最大ケーブル距離は 500m(3Mbps/半 2 重設定時)となっています。以下に配線時の注意
事項を示します。
・通信ケーブル(伝送ケーブル)は上記の弊社指定ケーブルをご使用ください。専用ケーブル以外をご使用の
場合は、良好な伝送状態を保証できません。
・ターミナル間の配線長は 30cm 以上としてください。
・必ず最終ターミナルの終端スイッチを ON にしてください。
(ターミナルアドレスが最終のものではありません。ライン上で最終となるターミナルの終端スイッチを
ON にしてください)
-5-
製品外形、及び各部の名称
②
③
①
④⑥
⑤⑦
図 製品外形図
図中番号
①
名称
伝送ライン接続 10pin コネクタ
10
ボード ID 設定スイッチ
1
2
D
4
5
B
3
C
E
F 0
6
7
8
9
A
③
④⑥
⑤⑦
L1 L2 FG L3 L4 L1 L2 FG L3 L4
1
②
動作状態確認用 LED
動作状態確認用 LED
内容
伝送ラインに接続するためのコネクタです。
1
L1
2
L2
3
LINE A
FG
4
L3
5
L4
6
L1
7
L2
LINE B
8
FG
9
L3
10
L4
半 2 重接続で使用する場合は L1,L2 のみ使用
全 2 重接続で使用する場合は L1,L2、L3,L4 を使用
全 2 重接続時の L1,L2 は半 2 重接続時の L1,L2 へ接続してく
ださい。
※FG は必ず接続してください。
マスターボードの ID を設定します。
設定範囲:0x0∼0xF までの 16 種類
※マスターボードが複数挿入されている場合、ボード ID の
重複設定は行わないでください。必ず、マスターボード 1
枚につき 1 つのボード ID を設定してください。
③POWER LED:電源 ON 時に点灯します。(赤)
④ALARM LED:ハードウェア異常発生時に点灯します。(赤)
⑤COM LED:通信中に点灯します。(緑)
⑥CHK1 LED:最新の SCAN で通信エラー(無応答も含む)
が発生した場合に点灯します(黄)
⑦CHK2 LED:連続して 3 回以上の通信エラー(無応答も
含む)が発生した場合に点灯します(赤)
-6-
SAVE NET 配線例
マスタ、ターミナルを接続する際の接続例を下記に示します。
SAVE NET マスター
SN-1002-PCIMA
各種ターミナル
L2
L2
L2
L1
L1
L1
FG
FG
FG
SAVE NET 伝送ケーブル
SN-CA
LINE A 側
各種ターミナル
L2
L2
L2
L1
L1
L1
FG
FG
FG
LINE B 側
SAVE NET 伝送ケーブル
SN-CA
端子名
SN-CA 接続ケーブル色
L1
L2
L3
L4
青
白
青
白
SAVE NET では最大 63 台のターミナルが接続可能です。但し伝送ラインには LINE A、LINE B の 2 系統あり
ますので、2 ライン合計で 63 台接続可能となっています。また、各ラインの最大接続台数は 32 台です。
(LINE
A に 32 台接続した場合は、LINE B の最大接続台数は 31 台となります)
ターミナルユニットのアドレスは、1∼63 の範囲で任意に設定可能ですが、重複はできません。重複したアド
レスを設定した場合、誤動作の原因になりますので、アドレス設定後は最初に通信チェックのみを行ってくだ
さい。アドレス確認終了後、実際の運用を開始してください。
-7-
1
-8-