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単純だが奥の深い
ポンポン船の世界
1960年代のオモチ
ャといえば、ほとん
どがゼンマイかゴ
ム動力。モーター
のオモチャは高級
付き
品だったし、電池は
小学生の小遣いで
買うには高すぎた
んな時代に駄菓子
。そ
屋や縁日の屋台で
、小遣いでも買え
る値段で売られて
のが、ブリキで作ら
いた
れたポンポン船だ
った。ゼンマイは手
で巻かなければ動
いが、ポンポン船
かな
はろうそくの熱を
動力に変換して動
く。これが子供た
には高度な仕組み
ち
の
目
に映った。そして、
風呂桶の中をポン
ポンと音を立てな
動き回る不思議な
が
ら
船を見て感動し、
夢を膨らませたの
だ。
ポンポン船は、ろ
うそくさえあれば
何度でも遊べるが
、ちょっとした不注
壊れてしまったりも
意で
する。熱で水を蒸
気に変換すればオ
モチャを動かすこと
きることだけでなく
がで
、ボイラーは空焚
きすると壊れる、
といったさまざまな
も、子供たちは遊
知識を
びを通して体感す
ることができた。
本誌ふろくのポン
ポン船は、1967年
『4年の科学』夏
休み号付録の復刻
ある。当時市販さ
れていたブリキ製
で
のポンポン船に対
し
て
、プラスチック製の
の船の名は「ジェ
ットボート」
そ
。斬新なデザイン
は子供たちの人気
今や時代はバーチ
の
的
と
な
っ
た。
ャル。ポンポン船
のようにプリミティブ
な動力で動く玩具
すっかり姿を消して
は
しまった。そんな時
、
代だからこそ、動力
玩具の原点でもあ
ンポン船は、子供
るポ
たちにも新鮮な驚
きをあたえるだろう
。
よみがえるあ
の感動!
ふろくで実験
60年代後半には
こんなことがあっ
1960年代といえば
、
高度経済成
1967年の4 年の科学
9号「夏休み特別号」
の表紙と、
8号に載った次号
予告。毎号、次号
予告を見ては、
来月のふろくに、
おもいをはせた人
も多いのではな
いだろうか?(ち
なみに、写真の少
女が今、どうし
ているかというと
…。興味のある方
は、96ページを
ごらんあれ。
)
ふろく関連記事
「ポン
ポン船」
子供のころ、ろう
そく1本でタライ
の中をクルクル回
ゼンマイやゴム動
るポンポン船には
力のオモチャには
、
ない魅力を感じた
。小さなボディー
熱エネルギーを推
の中に、
進力に変換する仕
組みが仕込まれて
いたからだ。
6
Otona no Kagaku
文/編集部 写真
/小林幹彦 イラ
スト/吉田迪彦 長まっしぐら、64
年の東海道新幹
線の開通と東京オ
リンピックを経
て、人々を前へ前
へと駆り立てた。
アカデミックなと
ころでは、65
年に朝永振一郎博
士がノーベル物
理学賞を、68年に
は川端康成氏が
ノーベル文学賞を
受賞するいっぽ
う、大学では学園
紛争の嵐が吹き
荒れていた。そん
な時代である。
世界的な明るい話
題としては、
69年の人類初の有
人宇宙船による
月面着陸の成功が
ある。しかし、
アメリカは同時に
ベトナム戦争の
渦中にもあったの
である。
た
下は1964年10月に開
催され
たオリンピック東
京大会で、
赤と白のユニフォ
ーム姿で
開会式の最後に入
場する日
本選手団の勇姿。
そして、
右は1969年7月21日
。アポ
ロ11号のアームスト
ロング
船長らによって、
月面に人
類初の足跡がしる
された。
のひみつ
「ポンポン船」のひみつ
7
さ い
し ん で く だ
楽
で
分
気
当 時 の
。
。
書
明
説
扱
取
ト
ー
ボ
復刻版ジェット
子
い。
、実験してくださ
にそって組み立て
順
手
、
り
ど
も
に
あのころの気持ち
ね。
注意してください
)
火の扱いには十分
を拝借しました。
らレイアウトだけ
か
書
明
説
扱
取
の
(当時の本誌巻末
8
Otona no Kagaku
イラスト/藤井郁
しよう。
くだの位置に注意
は、ボイラ
位置
注意事項
2.ろうそくを置く
2回目以降の
(イラスト
だ。
実験は、最初より
後部
)の
かま
ー(
傾向がある。
いく
まく
、う
方が
)
参照。
、少なくとも2
。音がしな
たとえ失敗しても
焚きに注意しよう
3.空
。ろうそ
たい
ジし
レン
消して、あら
回はチャ
くなったら、火を
、市販のろう
おそう。
りな
くがなくなったら
らや
ためて最初か
使おう。
が出る。ま
すす
そくを15mmに切って
多少
中は
実験
イントは次
ラーはすすで
うまく走らせるポ
た、実験後のボイ
不用意に触ら
の通りだ。
で、
るの
汚れてい
くだの先端
1.水に浮かべたとき、
。
こと
ない
いるように、
が水の中に入って
い。
必ず読んでくださ
ふろくを使う前に
ります。
い。火事のおそれがあ
注
意
ります。
くださ
ケガをするおそれがあ
扱いには十分注意して
十分注意してください。
●火を使います。取り
ますので、取り扱いには
てい
っ
。
を使
ます
り
金属
があ
すい
窒息などの危険
●金具類は、機能上う
ように注意してください。
。誤って飲み込まない
●小さな部品があります
にしまってください。
ころ
と
ない
届か
手の
んの
ください。
●実験後は小さなお子さ
く読んでから、実験して
しまった材
方と使い方・注意をよ
使用中に破損・変形して
★本誌にある組み立て
ず守ってください。また、
を必
注意
・
い方
と使
る組み立て方
にあ
本誌
、
ため
全の
★安
さい。
料は使用しないでくだ
:ポリプロピレン
(透明)
いるプラスチックの材質
スポイト
透明):ポリエチレン、
●このキットに使われて
:ポリエチレン、小袋(無色
)
す茶
(う
き
う
、
樹脂
ABS
:
本体一式(黒)
って処分してください。
各自治体の決まりに従
*不要になったときは
「ポンポン船」のひみつ
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