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体外診断用医薬品(放射性)
承認番号 20200AMZ00677000
†2014 年 4 月改訂(第3版)
*2010 年 1 月改訂(第2版)
KCLD1
この添付文書をよく読んでから使用してください。
Ⅳ型コラーゲン・7Sキット
Ⅳ型コラーゲン・7Sキット
●全般的な注意
1.本品は体外診断用医薬品です。それ以外の目的には使用できませ
ん。
2.診断・治療効果の判定は、本法を含めて関連する他の検査や臨床
症状に基づき医師が総合的に判断してください。
3.添付文書以外の使用方法については保証をいたしません。
4.使用する機器の添付文書及び取扱説明書をよく読んでから使用し
てください。
5.本品はRI管理施設内で使用してください。
●形状・構造等(キットの構成)
1.ヨウ化Ⅳ型コラーゲン・7S(125I)試薬
1バイアル中 48.1kBq
ヨウ化ヒトⅣ型コラーゲン・7S(125I)
2.Ⅳ型コラーゲン・7S抗体試薬
抗ヒトⅣ型コラーゲンウサギポリクローナル抗体
3.B/F分離剤
抗ウサギγ-グロブリンヤギ血清
4.標準Ⅳ型コラーゲン・7S A (0 ng/mL)
5.標準Ⅳ型コラーゲン・7S B (5 ng/mL)
6.標準Ⅳ型コラーゲン・7S C (10 ng/mL)
7.標準Ⅳ型コラーゲン・7S D (20 ng/mL)
8.標準Ⅳ型コラーゲン・7S E (40 ng/mL)
9.標準Ⅳ型コラーゲン・7S F (80 ng/mL)
10.Ⅳ型コラーゲン・7Sコントロール1
11.Ⅳ型コラーゲン・7Sコントロール2
※ Ⅳ型コラーゲン・7Sコントロール1、2の測定値はキット内に記載してあ
ります。
●使用目的
血清又は血漿中のⅣ型コラーゲン・7Sの測定
●測定原理
検体中のⅣ型コラーゲン・7Sは、抗ヒトⅣ型コラーゲンウサギポ
リクローナル抗体と反応し、
Ⅳ型コラーゲン・7S-抗ヒトⅣ型コラー
ゲンウサギポリクローナル抗体複合体(複合体1)を形成します。次
いでヨウ化ヒトⅣ型コラーゲン・7S(125I)(標識抗原)を加えると、
検体中のⅣ型コラーゲン・7Sと結合しえなかった抗ヒトⅣ型コラー
ゲンウサギポリクローナル抗体は標識抗原と反応し、標識抗原-抗ヒ
トⅣ型コラーゲンウサギポリクローナル抗体複合体(複合体2)を形
成します。更に、抗ウサギγ―グロブリンヤギ血清(ヤギ抗体)を加
えると、ヤギ抗体は複合体2と反応し、標識抗原-抗ヒトⅣ型コラー
ゲンウサギポリクローナル抗体-ヤギ抗体複合体を形成し、沈殿しま
す。未反応の標識抗原を除去した後、沈殿物の放射能を測定し、Ⅳ型
コラーゲン・7S濃度を求めます。
・検体の抽出操作を必要とせず,簡便に血中のⅣ型コラーゲン・7S濃
度を直接測定できます。
・二抗体法でⅣ型コラーゲン・7S domainに特異性の高い抗体を使用し
ています。
・キットの試薬は,B/F分離剤以外は凍結乾燥品であり,安定性に優れ,
また所定量の精製水で溶解するだけで簡単に調製できます。
●操作上の注意
1.検体
1)検体には血清又はヘパリン加血漿をご使用ください。EDT
A加血漿は血清測定値に比べ低値傾向を示します。
2)検査に必要な血清又は血漿を得るのに十分な血液を採取し、
血清又は血漿を分離してください(1 テストあたり 200 µL の
血清又は血漿が必要です)
。
3)検体は冷蔵保存で 7 日間測定可能です。
4)冷蔵保存検体は常温(15~25℃)に戻して使用してください。
その際、ウォーターバス等での加熱はしないでください。
5)凍結融解を繰り返した検体は測定に使用しないでください。
6)脂質の影響を回避するため、乳び検体は遠心分離により乳び
を除去した後に測定してください。
2.操作
1)測定にあたり、検体及びB/F分離剤以外の試薬類は室温に戻
してから使用してください。
2)測定は二重測定を基本とします。
3.妨害物質
1)ビリルビンは 20mg/dL まで影響ありませんでした。
2)溶血はヘモグロビン濃度として 570mg/dL まで影響ありません
でした。
4.交差反応
添加物質
添加濃度(μg/mL)
交差率
ヒトⅣ型コラーゲン・7S
―
100%
ヒトⅠ型コラーゲン
1
<0.2%
ヒトⅡ型コラーゲン
1
<0.2%
ヒトⅢ型コラーゲン
1
<0.2%
ヒトⅣ型コラーゲン(分子全体)
1
3.1%
ヒトⅤ型コラーゲン
1
<0.2%
ラミニン
1
<0.2%
●用法・用量(操作方法)
1.試薬の調製方法
1)ヨウ化Ⅳ型コラーゲン・7S(125I)試薬
1瓶に 11 mLの精製水を加え、静かに混和し溶解します。溶解
後は冷蔵(2~8℃)保存で 30日間使用可能です。
2)Ⅳ型コラーゲン・7S抗体
1瓶に 11 mLの精製水を加え、静かに混和し溶解します。溶解
後は冷蔵(2~8℃)保存で 30日間使用可能です。
3)B/F分離剤
使用直前まで冷蔵庫に保管します。泡立てないように良く混和
し、そのまま使用します。
4)標準Ⅳ型コラーゲン・7S A
1瓶に 2.0 mLの精製水を加え、静かに混和し溶解します.溶解
後は、冷蔵(2~8℃)保存で 30日間安定です。
5)標準Ⅳ型コラーゲン・7S B
1瓶に 1.0 mLの精製水を加え、静かに混和し溶解します.溶解
後は、冷蔵(2~8℃)保存で 30日間安定です。
6)標準Ⅳ型コラーゲン・7S C
1瓶に 1.0 mLの精製水を加え、静かに混和し溶解します.溶解
後は、冷蔵(2~8℃)保存で 30日間安定です。
7)標準Ⅳ型コラーゲン・7S D
1瓶に 1.0 mLの精製水を加え、静かに混和し溶解します.溶解
後は、冷蔵(2~8℃)保存で 30日間安定です。
8)標準Ⅳ型コラーゲン・7S E
1瓶に1.0 mLの精製水を加え、静かに混和し溶解します.溶解
後は、冷蔵(2~8℃)保存で 30日間安定です。
9)標準Ⅳ型コラーゲン・7S F
1瓶に 1.0 mLの精製水を加え、静かに混和し溶解します.溶解
後は、冷蔵(2~8℃)保存で 30日間安定です。
10)Ⅳ型コラーゲン・7Sコントロール1
1瓶に 1.0 mLの精製水を加え、静かに混和し溶解します.溶解
後は、冷蔵(2~8℃)保存で 30日間安定です。
11)Ⅳ型コラーゲン・7Sコントロール2
1瓶に 1.0 mLの精製水を加え、静かに混和し溶解します.溶解
後は、冷蔵(2~8℃)保存で 30日間安定です。
2.必要な器具・器材・試料等
・マイクロピペット(100 µL、200 µL、1,000 µL)
・ホールピペット(1 mL、2 mL、11 mL)
・チューブ(12×75 mm)
・チューブラック
・ボルテックスミキサー
・ウォーターバス(37℃)
・アスピレーター
・冷却遠心分離機(1,500~2,000×g程度)
・ガンマカウンター
・精製水
3.測定操作法
測定にあたり、操作上の注意を参照してください。
1)検体、標準Ⅳ型コラーゲン・7S A~F又はⅣ型コラーゲン・
7Sコントロール1、2 200 µL を各チューブに入れます。
2)Ⅳ型コラーゲン・7S抗体 100 µL を各チューブに加え混和し
ます。
3)室温で 16~24 時間インキュベートします。
4)ヨウ化Ⅳ型コラーゲン・7S(125I)試薬 100 µL を各チューブ
に加え混和します(ヨウ化Ⅳ型コラーゲン・7S(125I)試薬の
分注は 10 分以内に終えてください)。このとき、トータルカウ
ント(T)用チューブにも同様に入れます。
5)37℃で 2 時間インキュベートします。
6)冷えたB/F分離剤 1.0 mL を各チューブに加え混和します。
7)1,500~2,000×g、2~8℃にて 15 分間遠心分離を行います。
8)各チューブの上清をデカント又はアスピレートで完全に除去
します。
9)各チューブの放射能をガンマカウンターで1分間測定します。
10)次式よりB/Bo(%)を算出し、各濃度の標準Ⅳ型コラーゲン・7
SのB/Bo(%)から標準曲線を作成して、検体のⅣ型コラーゲ
ン・7S濃度を標準曲線から読み取ります。
各チューブのカウント(B)
×100
B/Bo(%)=
標準Ⅳ型コラーゲン・7S Aのカウント(B0)
●測定結果の判定法
1.参考基準範囲 1)
カットオフ値 5.0 ng/mL
・基準範囲は種々の条件下、各検査室により変動する可能性があ
りますので、各施設にて適した値を設定してください。
2.判定上の注意
1)検体によっては、まれに検体中の目的成分以外との反応や妨害
反応を生じることがあります。測定値や判定結果に疑問がある
場合は、再検査等により確認してください。
2)採血管については、分離剤等が測定値に影響を与える場合があ
りますので注意してください。
3)診断・治療効果の判定は、本法を含めて関連する他の検査や臨
床症状に基づき医師が総合的に判断してください。
●性能
1.感度
標準Ⅳ型コラーゲン・7S
A及び標準Ⅳ型コラーゲン・7S
FにおけるB/T%の平均値の差(%デクリース)は 20%以上
です。
2.正確性
既知濃度の管理用血清を測定するとき、既知濃度の±20%以内で
す。
3.同時再現性
同一検体を 5回同時に測定するとき、濃度のCV値は 15%以下で
す。
4.測定範囲
1.25 ~ 80 ng/mLです。
●使用上又は取り扱い上の注意
1.取り扱い上の注意
1)ヨウ化Ⅳ型コラーゲン・7S(125I)試薬を使用する場合は、
以下の「ラジオアイソトープの取り扱いの安全性に関する一般
的な規定」及び「検査室内で指定された種々の規定」を厳守し
てください。
・身体の汚染を防止するため、作業室内では専用の実験衣、
手袋を着用してください。
・作業中放射性物質が誤って体内に入るのを防ぐため、作業
室内で喫煙、飲食はしないでください。
・放射性物質については、放射線障害防止法等に従って適切
に取り扱ってください。
・本品中の容器を他の目的に転用しないでください。
2)検体は、HIV、HBV、HCV等の感染の恐れがあるものと
して取り扱ってください。
3)検査にあたっては、感染の危険を避けるため使い捨て手袋を着
用し、口でのピペッティングは行わないでください。
4)Ⅳ型コラーゲン・7S抗体、B/F分離剤、標準Ⅳ型コラーゲ
ン・7S A~F及びⅣ型コラーゲン・7Sコントロール1、
2にはアジ化ナトリウムが含まれていますので、誤って目や口
に入ったり皮膚に付着した場合には水で十分に洗い流す等の
応急処置を行い、必要があれば医師の手当等を受けてください。
2.使用上の注意
1)試薬は貯蔵方法に従って保存し、使用期限を過ぎた試薬は使用
しないでください。
2)ロットの異なる試薬は混合しないでください。又、ロットの異
なる構成試薬を組合せて使用しないでください。
3.廃棄上の注意
1)検体、検査に使用した器具類及び廃液は、次亜塩素酸ナトリウ
ム(有効塩素濃度 1,000 ppm、1 時間以上浸漬)、グルタール
アルデヒド溶液(2%、1 時間以上浸漬)等での消毒又はオー
トクレーブ処理(121℃、20 分以上)を行ってください。
2)Ⅳ型コラーゲン・7S抗体、B/F分離剤、標準Ⅳ型コラーゲ
ン・7S A~F及びⅣ型コラーゲン・7Sコントロール1、
2には、アジ化ナトリウムが含まれています。アジ化ナトリウ
ムは、爆発性の強い金属アジドを生成することがありますので、
廃棄は大量の流水で行ってください。
3)試薬、検査に使用した器具類及び廃液を廃棄する場合は、廃棄
物に関する規定に従って放射性廃棄物、医療廃棄物又は産業廃
棄物等区別して廃棄してください。
●貯蔵方法、有効期間
1.貯蔵方法 2~8℃
2.有効期間 検定日より 60 日
各構成試薬の有効期間は包装の項に記載
●包装
製品番号
構成試薬名
ヨウ化Ⅳ型コラーゲン・7S
(100 回) (125I)試薬
Ⅳ型コラーゲン・7S抗体
B/F分離剤
標準Ⅳ型コラーゲン・7S A
標準Ⅳ型コラーゲン・7S B
標準Ⅳ型コラーゲン・7S C
標準Ⅳ型コラーゲン・7S D
標準Ⅳ型コラーゲン・7S E
標準Ⅳ型コラーゲン・7S F
Ⅳ型コラーゲン・7Sコントロール1
Ⅳ型コラーゲン・7Sコントロール2
KCLD1
包
装
11 mL用×1
有効期間
検定日よ
り 60 日
11 mL用×1
105 mL×1
2 mL用×1
1 mL用×1
1 mL用×1
1 mL用×1
1 mL用×1
1 mL用×1
1 mL用×1
1 mL用×1
1年
1年
1年
1年
1年
1年
1年
1年
1年
1年
●主要文献
1)社内資料
2)松本栄作:肝腺維化の予知.和歌山医学,39(1):87-106,1988.
3)三崎盛冶 他:ウイルス性慢性肝疾患における血清タイプⅣコラー
ゲン-7S測定の有用性について.医学と薬学,20(5):1286-1290,
1988.
4)長田篤雄,菰田二一:Collagen Type Ⅳ, 7S-domainのRadioimmuno
assayと臨床的意義.医学と薬学,20(6):1507-1515,1988.
5)中山一 他:各種肝疾患における血清Type Ⅳ Collagen
(7S-domain)の臨床的意義.肝臓,30(8):928-929,1989.
6)五十嵐省吾 他:各種肝疾患患者血清における7Sおよびtype Ⅳ
コラーゲンの測定と他の肝繊維化マーカー,P-Ⅲ-Pおよびラミニ
ンP1との対比.肝臓,31(5):524-530,1990.
7)松嶋喬 他:肝疾患における血清7Sコラーゲン,ラミニンP1の
臨床的意義.臨床消化器内科,4(7):1217-1222,1989
8)山田貞子 他:各種肝疾患における血清7Sコラーゲンの臨床的
意義.医学のあゆみ,152(10):665-666,1990.
9)藤沢洌 他:血中Ⅳ型コラーゲン・7S測定に関する研究会(記録
集).医学と薬学,23(5):915-943,1990.
10)矢野裕 他:尿蛋白定性陰性インスリン非依存性糖尿病患者における
血 清 Ⅳ 型 コ ラ ー ゲ ン ( 7 S ) 値 の 検 討 . 糖 尿 病 , 33(7) :
509-514,1990.
11)佐賀啓良 他:慢性肝疾患における血清7Sコラーゲン測定値の
臨床的意義.肝胆膵,21(2):301-308,1990.
●問い合わせ先*†
株式会社LSIメディエンス インフォメーショングループ
〒101-8517 東京都千代田区内神田一丁目13番4号
TEL:03-5994-2516
E-mail:[email protected]
製造販売元†
東京都千代田区内神田一丁目13番4号
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