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10 ポータブルトイレ 1.操作機能性 評価項目 確認方法 判定の目安 (1)移動(持ち運び) 1 移 動 (持 ち運 介護者が行うことを想定し、実 A:作業が簡単にできる。 び ) が簡 単に 際に移動(持ち運び)が、簡単 B:作業できるが簡単ではな できるか にできるか確認する。 い。 C:作業できない。 ※移動(持ち運び)の方法は、 取説に記載されている手順によ る。記載がない場合には、持ち 運び方法を工夫すること。 ※キャスタが付いているものに ついては、その操作性を確認す る。 ※居室内の移動(持ち運び)を想定 し、床面は畳またはフローリン グとする。また移動距離は3~ 4メートルとする。段差はない ものとする。 なお評価時の床面を特記事項に 記述しておくこと。 (2)肘及び脚の高さ調整 1 操 作 が簡 単に 介護者が行うことを想定し、肘 A:簡単にできる。 できるか 及び脚の高さ調整操作が簡単に B:操作はできるが、簡単で できるか、実際に操作して確認 はない。 する。 C:操作できない。 解釈基準等 簡単とは、「移 動(持ち運 び)が手間取 らず容易にで きること」を示 す。 簡単とは、「高 さ調節が手間 取らず容易に できること」を 示す。 ※高さ調整方法は、取説に記載 されている手順による。 ※高さ調整機能がないものは、 評価対象外とする。 (3)肘掛けの機構 1 操 作 が簡 単に 利用者及び介護者が行うことを できるか 想定し、肘掛け操作が簡単にで きるか、実際に操作して確認す る。 A:簡単にできる。 B:操作はできるが、簡単で はない。 C:操作できない。 簡単とは、「肘 掛けの可動操 作が手間取ら ず容易にでき ること」を示 す。 2 可 動 させ た後 利用者及び介護者が行うことを A:固定性が十分に保たれて の 固 定性 が保 想定し、肘掛けを可動させた後 いる。 たれているか の固定性が保たれているか、実 B : 固 定 性 は 保 た れ て い る 際に操作して確認する。 が、ゆれや音が生じる。 C:固定性が保たれていな ※肘掛けが跳ね上げられるもの い。 のみ、評価する。 ※固定性とは、利用者が気にな る程度のガタとする。 利用者に不快 感をもたらす 極めてつよい ガタがある場 合、C評価 ※肘掛け操作は、取説に記載さ れている手順による。 ※肘掛けが可動しないものは、 評価対象外とする。 判定 特記事項 評価項目 確認方法 判定の目安 (4)座部(座れないタイプのものも含む。)及び便座、中蓋(バケツの蓋) 1 操 作 が簡 単に 利用者や介護者が行うことを想 A:簡単にできる。 できるか 定し、座部及び便座、中蓋の取 B:操作はできるが、簡単で り扱い操作が簡単にできるか、 はない。 実際に操作して確認する。 C:操作できない。 ※座部等の取り扱いは、取説に 記載されている手順による。 (5)立ち座り 1 立 ち 座り しや 利用者が行うことを想定し、ト A:立ち座りしやすい。 すいか イ レ で の 立 ち 座 り が し や す い B:多少、立ち座りしずらい か、足もとには十分な空間があ が、問題ない。 るか確認する。 C:極めて立ちづらい。 なお本項目では、肘掛けが適切 な高さにあるかなども確認す る。 ※肘掛けの高さ調整が可能なも のについては、調整して行うこ と。 ※肘掛けのないもの、あるいは 立ち座り時の肘掛け利用をメー カーが禁止しているものについ ては、肘掛けのみ評価の対象と しない。 (6)排泄姿勢 1 排 泄 姿勢 がと 利用者が行うことを想定し、排 A:排泄姿勢がとりやすい。 りやすいか 泄姿勢がとりやすいか、足もと B:多少、排泄姿勢がとりづ には力むための空間があるか、 らいが、問題ない。 実 際 に 便 座 に 腰 掛 け て 確 認 す C:極めて排泄姿勢がとりづ る。 らい。 ※座部等の取り扱いは、取説に 記載されている手順による。 ※ここでは排泄姿勢時の臀部の 痛みの有無、座位の安定性も評 価する。 (7)汚物受け 1 汚 物 受け の形 利用者の排尿場面を想定し、汚 A:問題ない。 や 角 度に 問題 物受けの形や角度から、尿が汚 B:性別によっては、わずか はないか 物受けや汚水受けから飛散する に尿が飛散する可能性がある ことがないか確認する。 ものの、許容できる範囲であ る。 ※安楽な座位姿勢をとり排尿す C:尿が床まで飛散する。 ることを想定する。評価ではシ リンジなどを使用して確認す る。 ※なお立位姿勢は想定しない。 解釈基準等 簡単とは、「座 部等の取り扱 い操作が手間 取らず容易に できること」を 示す。 判定 特記事項 評価項目 確認方法 (8)使用時の安定性等について 1 使 用 時の 安定 利用者及び介護者による排泄介 性について(気 助(自立を含む)の場面を想定 に な るほ どの し、本体の安定性が保たれてい ガタはないか) るか、実際の動作を行って確認 する。 使用時のガタツキ、たわみ、利 用者の不安感を確認する。 判定の目安 A:安定性が十分に保たれて いる。 B:安定生は保たれている が、ゆれや不安を感じる。 C:安定性が保たれていな い。 解釈基準等 利用者に不快 感をもたらす 極めてつよい ガタがある場 合、C評価 ※取説により、適合条件が明記 されている場合にはそれに従う こと。(以下同様) ※動作は、利用者の座面への着 座と立ち上がりの動作をシミュ レーションする。(以下同様) ※トランスファーボードが装備 されているものについては、そ の取り扱いも評価する。(以下 同様) 2 用 具 にズ レが 利用者及び介護者による排泄介 A:ズレない。あるいは多少 生じないか 助(自立を含む)の場面を想定 ズレるが使用上に問題ない。 し、本体が大きくズレることが B:ズレやすく、不安感が生 ないか、実際の動作を行って確 じる。 認する。 C:大きくズレて転倒する危 険性がある。 ※利用者や介護者の身体が、肘 掛けや脚にあたり、本体にズレ が生じるようなことはないか確 認する。 3 衣 類 や下 着の 利用者及び介護者による排泄介 A:引っかかることはない。 挟み込み 助(自立を含む)の場面を想定 B : 引 っ か か る こ と が あ る し、便座上で衣類や下着が突起 が、使用上に問題ない。 物等に引っかかるようなことが C:頻繁に引っかかり、操作 ないか、目視及び触感により確 しづらい。 認する。 (9)収納機能 1 収 納 機能 が取 介護者が行うことを想定し備品 A:簡単にできる。 扱いやすいか を収納するケース等の取り扱い B:操作はできるが、簡単で について、操作が簡単にできる はない。 確認する。 C:操作できない。 ※収納機能がないものは、評価 対象外とする。 判定 特記事項 2.安全性 評価項目 (1)全般 1 利 用 者及 び介 護 者 の身 体に 触れる箇所 が 、 傷つ ける デザインに な っ てい ない か 確認方法 判定の目安 利用者及び介護者の身体に触れ A:傷つけることはない。 る箇所について、傷つける危険 B:傷つける危険性は低い。 性 が な い か 、 目 視 及 び 触 感 に C:傷つける危険性が高い。 よって確認する。 (2)移動(持ち運び) 1 移 動 (持 ち運 介護者が行うことを想定し、移 A:傷つけることはない。 び ) 時に 身体 動(持ち運び)時に傷つける危 B:傷つける危険性は低い。 を 傷 つけ るデ 険性がないか確認する。 C:傷つける危険性が高い。 ザ イ ンに なっ ていないか ※移動(持ち運び)の方法は、 取説に記載されている手順によ る。 (3)肘及び脚の高さ調整 1 高 さ 調整 時に 介護者が行うことを想定し、実 A:傷つけることはない。 身 体 を傷 つけ 際に高さ調整を行い、傷つける B:傷つける危険性は低い。 る デ ザイ ンに 危険性がないか確認する。 C:傷つける危険性が高い。 な っ てい ない か ※取説に沿って、高さ調節を行 うこととする。 ※高さ調整機能がないものは、 評価対象外とする。 (4)肘掛けの跳ね上げ、下げ 1 肘 掛 けの 操作 利用者及び介護者が行うことを 時 に 身体 を傷 想定し、実際に肘掛け操作を行 つ け るデ ザイ い、傷つける危険性がないか確 ン に なっ てい 認する。 ないか ※肘掛け操作は、取説に記載さ れている手順による。 ※肘掛けが可動しないものは、 (5)便座及び中蓋(バケツの蓋) 1 便 座 及び 中蓋 利用者及び介護者が行うことを の 操 作時 に身 想定し、便座や中蓋の開閉操作 体 を 傷つ ける を行い、手指を傷つける危険性 デ ザ イ ン に がないか、実際に操作して確認 な っ てい ない する。 か ※便座や中蓋の開閉操作は、取 説に記載されている手順によ る。 解釈基準等 軽傷事故がかな り起きる場合、 C評価 ※軽傷事故(病 院受診が必要な 程度の事故) 軽傷事故がか なり起きる場 合、C評価 軽傷事故がかな り起きる場合、 C評価 A:傷つけることはない。 B:傷つける危険性は低い。 C:傷つける危険性が高い。 軽傷事故がかな り起きる場合、 C評価 A:傷つけることはない。 B:傷つける危険性は低い。 C:傷つける危険性が高い。 軽傷事故がかな り起きる場合、 C評価 判定 特記事項 評価項目 確認方法 (6)使用時の安全性について 1 使 用 時に 転倒 利用者及び介護者による排泄介 す る 危険 性は 助(自立を含む)の場面を想定 ないか し、本体の形状やデザイン、ガ タツキやたわみ、脚のつくりな どから使用時に転倒する危険性 はないか確認する。 判定の目安 解釈基準等 判定 A:転倒することはない。 B:転倒する危険性は低い。 C:転倒する危険性が極めて 高い。 ※取説により、適合条件が明記 されている場合にはそれに従 う。(以下同様) ※動作は、利用者の座面への着 座と立ち上がりの動作をシミュ レーションする。(以下同様) ※トランスファーボードが装備 されているものについては、そ の取り扱いも評価する。(以下 同様) 3.取説・表示 評価項目 確認方法 留意点 (1)取扱説明書 1 取 扱 説明 書は ①利用者に必要な項目を網羅し 「取扱説明書」の内容・表現 容 易 に理 解で ているか について、改善の必要性があ きるか ②その項目が「引きやすい」く る場合は、「指摘事項」を記 探しやすいか 述すること。 ③図や写真が使用され分かりや また、利用者や介護者に危害 すいか(誤りがないか) が及ぶような重大な情報で、 ④視認性が高く、文字サイズは かつ、その内容に誤りのある 適当か もの、あるいは理解すること ⑤表現が分かりやすいか が極めて困難な場合には、 等を確認する。 「重大な指摘事項」として記 載すること。 (2)表示 1 表 示 は容 易に ①わかりやすい場所にあるか 理解できるか ②利用者に必要な事項が記載さ れているか。 ③視認性が高く、文字サイズは 適当か。 ④表現が分かりやすいか。 等を確認する。 「製品に対する表示」の内 容・表現について、改善の必 要性がある場合は、「指摘事 項」を記述すること。 また、利用者や介護者に危害 が及ぶような重大な情報で、 かつ、その内容に誤りのある もの、あるいは理解すること が極めて困難な場合には、 「重大な指摘事項」として記 載すること。 特記事項 特記事項 4.保守・保清性 評価項目 確認方法 判定の目安 (1)保守 1 保 守 が容 易に 介護者が保守を容易に行うこと A : 容 易 に 行 う こ と が で き できるか ができるか、問題となる箇所が る。 ないか等を、実際に操作を行っ B:保守を行うことはできる て確認する。 が容易ではない。 C:保守を行うことができな ※取説に明記されている内容と い。 する。但し取説に工具を使用し た保守が記載されているにもか かわらず、必要な工具等が同梱 されていない場合には、「3.取 説・表示」の項目にて指摘事項を 記載することとする。 (2)保清性 1 保 清 が容 易に 介護者が保清を容易に行うこと A : 容 易 に 行 う こ と が で き できるか ができるか、問題となる箇所が る。 ないか等を、実際に操作を行っ B:保清を行うことはできる て確認する。 が容易ではない。 C:保清を行うことができな い。 解釈基準等 保守とは、「固定部 のネジのゆるみな ど、利用者が日常的 に行う保守」を示 す。 保清とは、「洗浄や 拭き取り、乾燥な ど、利用者が日常的 に行う保清」を示 す。 判定 特記事項