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暢11紙) 固体廃棄物前処理施設州DF)のパッケージエアコンの火災について 1 発生日時平成26年7月29日(火)12時俳分頃 2 発生施設及び発生場所の名称 固体廃棄物前処理施設州DF) 3階 非管理区域給気機械室 (図・1、図・2参照) 事象の分類 社会的影響のありうる事象 原子力施設周辺の安全確保及び環境保全に関する協定書第17条第1項第4号 に該当(核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律に基づく法令 報告には該当しない) 発生事象の概要 固体廃棄物前処理施設(以下ⅧD動という。)は、昭和59年3月に運転を開始 し、大洗研究開発センター内の燃料材料試験施設から発生する放射性固体廃棄 物のうち、廃棄物管理施設で直接受入れ、処理することが不可能な大型固体廃 棄物の除染、解体、減容等の前処理を実施している施設である。 このWDRこおいて、平成26年7月29日(火)12時02分頃に火災警報が発報した。 12時俳分頃、 WDF従業員が現場を確認したところ、冊Fの部皆の給気機械室(非 管理区域)にある居室冷房用パッケージエアコン(AC-4)(以下「ノやソケージエ アコン」という。)から発煙を確認し、直ちに「119」通報するとともに、初 期消火活動を実施した。 12時21分に大洗町消防本部が現場に到着し、12時器分に鎮火を確認した。大 洗町消防本部の現場確認の結果、火災と判断された。 火災現場の状況を図・3に示す。 本事象に係る時系列を表一1に示す。 5 作業内容 山当日の作業 管理区域用の冷房設備及び換気設備の点検を実施していた。 ②パッケージエアコンの運転 火災が発生したパッケージエアコンは、8時30分に運転を開始しており、 パッケージエアコンを含む関連設備の巡視点検四時25分開始)では、パッ ケージエアコンの電流値、冷却水の圧力及び温度に異常は認められなかっ 、^0 6.人・環境への影響 火災発生に伴い現場確認、初期消火を行った従業員、大洗町消防本部員等の 負傷はなかった。 また、排気モニタ及びモニタリングポストのデータに異常はないことから環 境への影響はなかった。 パッケージエアコンの焼損状況 パッケージエアコンについては、非管理区域2階の居室・会議室等の冷房用 に設置され、本体は幅1.9m ・高さ1.9m ・奥行1.1m程度の大きさのもので、 焼損した箇所は本体下部左側のパネル内部で操作スイッチ、電源供給部品、制 御部品が配置された部分である。 パッケージエアコン等の給気の概略系統を図一4、パッケージエアコンの焼損 状況を図一5に示す。 なお、パッケージエアコンについては、火災報知器吹鳴と同時期に過電流に より電源供給元のブレーカがトリップし、運転が停止したことを確認してい る。トリップしたブレーカは「切」とし、投入禁止の表示を行った。 直近の点検実施状況 パッケージエアコンについては、年1回の自主点検を実施しており、直近の 点検は平成26年5月器日から26日に実施した。点検項目は、外観検査、警報機 能検査、機能検査、絶縁抵抗測定である。 外観検査は、使用上有害な傷、錆、腐食がないこと及び本体固定ボルトの取 付け状態の確認を行っており、警報機能検査は、過電流検出器の作動試験、機 能検査は運転時の電流値・電圧値の測定及び運転状態(異音、振動、冷房温度 測定)を確認しており、絶縁抵抗測定は、装置負荷の電源回路を測定してい る。これらの点検では異常は認められなかった。 原因 火災の原因について、平成26年7月30日に大洗町消防本部及び水戸警察署立 会のもと、パッケージエアコンの製作メーカによる調査を実施した。 調査において、以下の状況が確認された。 ①パネル内右側の電磁接触器"が焼損していた。 ②この電磁接触器と過電流継電器"は、過電流継電器に一体形成された3 本の銅端子板が電磁接触器の端子台にビスで取り付けられることにより 接続されている。3本の銅端子板の内、左側の1本が溶け落ちた状態にな つており、かつ銅端子板を固定していたビス1本がパネル内部に落ちてい 、-0 オ ③電磁接触器の上部端子台に接続されていた3本のケーブルが断線してい この① ③の状況から、原因は以下のように推測された。 電磁接触器に銅端子板を固定している3本のビスの内、緩んでいた左側のビ ス1本がパッケージエアコンの運転に伴う振動によりさらに緩んで外れ落ち 、^ 0 この時、銅端子板は過電流継電器と一体形成されているため、銅端子板のビ スが外れた一端と電磁接触器の端子台の接触状態はほぼ保持されたままであっ たが、動きは拘束されなくなった(図・6 電磁接触器と銅端子板の状況参 照)。 その状態で引き続き銅端子板に振動が加わったことから、銅端子板のビスが 外れた一端と電磁接触器の端子台が接触したり、籬れたりしたことから、接触 した際に過大な電流が銅端子板及び電磁接触器に流れて発熱した。その熱によ り、銅端子板自体の溶融、電磁接触器の焼損及び電磁接触器の上部端子台に接 続されていた3本のケーブルの断線に至った。 パッケージエアコンの焼損箇所を図一7に示す。 パッケージエアコンの電気系統のビスの緩みについては、年1回の自主点検 (当該パッケージエアコンの取扱説明書では3年に1回の頻度)の際に点検するこ ととしていたが、自主検査要領に点検項目としての記載がなかったことに加え て、全てのビスの緩みについて点検を行ったかどぅかを確認するためのチェッ クリストがなかったことから、今回外れ落ちたビスの緩みを見落とした可能性 が高いと考えられる。 なお、冊Fに設置されている同種のパッケージエアコン1台についても不具合 がないか点検を実施したが、ビスの緩みはなく、外観検査及び絶縁抵抗測定に おいても異常はなく、正常に運転できることを確認した。 村)電磁接触器 操作スイッチ等からの電気信号によりパッケージエアコン の運転制御を行う機器 柁)過電流継電器 ケーブルや電気機器への過負荷を防ぐ目的で使われる機器 10.今後の対応 以下の処置・対応を行い、再発防止を図ることとする。 ω火災のあったパッケージエアコンについては、パネル内部の電気系統 -3- の交換を行い、安全に運転できることを確認した後、運転を再開するも のとする。 ②自主点検時におけるビスの緩みの見落としを防ぐため、今後はビスの 緩みの点検を自主検査要領に正式な点検項目として追加するとともに、 全てのビスの緩みについて点検を行ったかどうかを確認するためのチェ ツクリストを作成し、これに基づき点検を行うこととする。 得)大洗研究開発センターとして、今回の事象が発生したパッケージエア コンと同様の、駆動部と電気系統が同一のパッケージに内装された構造 で、駆動部の振動により電気系統のビスに緩みが発生する可能性がある 機器について点検を実施する。これにより、大洗研究開発センター内の 同種事象の再発防止を図る。 以上 表1時系列 発生日:平成26年7月29日(火) 時間 内容 12:02頃 3階にある給気機械室(非管理区域)において火報発報 パッケージエアコン内電気回路から発煙を確認、大洗町消防本部「119」 12:07頃へ通報 消火器により初期消火開始 12:18 大洗現地対策本部設置 12:19 第1報FAX送信 12:21 大洗町消防本部現場到着 12:器作業員による消火活動を終了し、大洗町消防本部による鎮火確認 12:47 第2報FAX送信 13:04 大洗町消防本部現場確認終了 14:08 大洗町消防本部「12:器鎮火確認を以って火災と判断」 14:41 第3報(最終報)F腿送信 16:00 機構プレス発表(茨城県政記者クラブ) 17:06 現地対策本部解散 牛 至水戸 ■§小 無 Xブ' ﹁。 Ⅱ 0 ^ ^ 武 劇W ゜ 日 0. 0 0 入1 ゜"註 や.. 。。=、雫' ロ゜(1^、CI^1。 .,曳乎§lt^11 - ^ ノ Cコd ノ 艮W 1 00心 Ⅱ 11i^瓢Ea 。。ロ゜ 0 [ニコ1'畜'6 や 。司劉腰当 ^^ ノ ノ \ ゞ Πコ'凸 、 四 ◇ ノ ノ 、 . 、 周辺監視区域境界 事業所敷地境界 至鹿嶋 図一1 大洗研究開発センター施設配置図 太平洋 0== 心 1 ゜0 国道罰号線 "◇■ @ 囲 口 固体廃棄物 前処理施設 州DF) 胴垂 妻= 排気筒 屋 0 Ⅲ 1Ⅲ 0 0 サービスエリア(A) 嶋,m 枇 図 室 給 ■ ■ 気機 ■ 械 火災現場 ■ ■ 匝亙77益'1 WDF 3階延床面積約 1,12 0m2 貿 固体廃棄物前処理施設(WDF)(3階平面図) ヨヨヨ一 5,150 圭 垂= " ' 11 2 図・3 火災現場の状況 興 一"・、繭3ゞ七バ一、゛ 単位(mm) 一般区域 給気第3系統(SF3) 給気機械室 電気機械室等 パッケージエアコン (給気第4系統) 排気第8系統促F8) 火災が発生 自然排気 居室 会議室等 ノ\ツケ 排気第12系統(排煙{SMF山 コン(給気第5系統) 自然排気 コントロール室 ー ーー トー ▼ ーー 給気第1系統(SFI) 管理区域 (アンバー区域) 排気第1系統 促FI) 排気第2系統 (EF2) 排気第3系統 (EF3) 排気筒 排気第4系統 (EF4) 凡例 送風機及び排風機 排気第5系統 促F5) Ⅲ 給気第2系統(SF2) 排気第6系統 ハッケージエアコン N (EF6) 排気第7系統 恨F7) フィルターユニット 國 図・4 給気の概略系統図 タイマー等制御器 力分電盤 から 端子台 00 昂 夷踊 したケープル 端子台 師マ^ トリツプ 溶け落ち ^ーこ箇所磁接触 皿, '冒ヲ■亜■ エアコン 山C-4} ト ビスが外れ 落ちた所 堅向回馨 さ ^ . ,. ' 、 磁触 4 週 流 器 回1回1回 口 口 ●1回嗣 回1回1回 ^ 回厄回 送風機用モーターヘ 圧縮機d)ヘ パッケージエアコンパネノレ内部の状況 (火災発生直後) 図一5 パッケージエアコン焼損状況 圧縮機(2)ヘ ビスが外れ 落ちた箇所 電磁接触器 ビスが外れても 銅端子板の接触 状態は一時的に 保持、但し動き は拘束されない ■ ず 詞囿 銅ι満 子板 銅端子板は 過電流継電器と 一体形成 、4 1 、 過電 流継 電器 送風機用モーターヘ 止血」送1. -0 ーーブ、'. ビス 動きが拘束されない 状態 、'^ 電磁 接触器 〆 \ 亀 弧 > \ 銅端子板 電磁 接触器 ●シ' [ニニニニ 子 送風機用モーターヘ 送風機用モーターヘ 断面図 図一6 電磁接触器と銅端子板の状況 Ⅱ R (S相) T相 ^ ,/ー ^ 、'r、 ^ 、 二次側端 口 ^ ^ \_, 銅端子板 過電流継電器 電磁接触器2次側端子部 (現場確認直後) ハッケージエアコンパネル内部の状況 (火災発生直後) ハッケージエアコン内部の状況(火災前) (2006年7月撮影) 図一フパッケージエアコン焼損箇所 外れ落ちたビス