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JAIA-MSDS-22
パラクレゾール
2015-04-01
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安全データシート(Safety Data Sheet)
-- パ ラ ク レ ゾ ー ル --
1.化学品及び会社情報
化 学 品 の名 称 :
パラクレゾール
製 品 コード:
JAIA-22
供 給 者 の会 社 名 称 :
(日 本 芳 香 族 工 業 会 会 員 会 社 )
住所:
電話番号:
緊急連絡電話番号:
FAX 番 号 :
メールアドレス:
推 奨 用 途 及 び使 用 上 の制 限 :
2.危険有害性の要約
GHS 分 類 :
物理化学的危険性:
健 康 に対 する有 害 性 :
1)
可燃性固体
区分外
自然発火性固体
区分外
急 性 毒 性 (経 口 )
区分 3
急 性 毒 性 (経 皮 )
区分 3
皮 膚 腐 食 性 ・刺 激 性
区 分 1A
眼 に対 する重 篤 な損 傷 ・眼 刺 激 性
区分1
皮膚感作性
区分外
生殖細胞変異原性
区分外
発 がん性
区分外
生殖毒性
区分外
特 定 標 的 臓 器 毒 性 ,単 回 ばく露
区分1(中枢神経系、腎臓)
区 分 3(気 道 刺 激 性 )
特 定 標 的 臓 器 毒 性 ,反 復 ばく露
区 分2 (呼 吸 器 、中 枢 神 経
系)
環 境 に対 する有 害 性 :
水 生 環 境 有 害 性 (急 性 )
区分 2
水 生 環 境 有 害 性 (長 期 間 )
区分外
※記 載 の無 いものは「分 類 対 象 外 」、または「分 類 できない」
GHS ラベル要 素 :
絵表示:
注意喚起語:
危険
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危険有害性情報:
パラクレゾール
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飲 み込 むと有 毒
皮 膚 に接 触 すると有 毒
重 篤 な皮 膚 の薬 傷・眼 の損 傷
重 篤 な眼 の損 傷
中 枢 神 経 系 、腎 臓 の障 害
呼 吸 器 への刺 激 のおそれ
長 期 又 は反 復 ばく露 による呼 吸 器 系 、中 枢 神 経 系 の障 害 のお
それ
水 生 生 物 に毒 性
注 意 書 き:
【安 全 対 策 】
・使 用 前 に取 扱 説 明 書 を入 手 し、すべての安 全 注 意 を読 み理
解 するまで取 り扱 わないこと。
・この製 品 を使 用 する時に、飲 食 または喫 煙 をしないこと。
・取 扱 い後 はよく手 を洗 うこと。
・保 護 手 袋 /保 護 衣 /保 護 眼 鏡 /保 護 面 を着 用 すること。
・ミスト/蒸 気 を吸 入 しないこと。
・環 境 への放 出 を避 けること。
【応 急 処 置 】
・火 災 の場 合 には、消 火 に粉 末 、二 酸 化 炭 素 、泡 消 火 器 を使
用 すること。
・飲 み込 んだ場 合:直 ちに医 師 に連 絡 すること。口をすすぐこと。
無 理 に吐 かせないこと。
・皮 膚 (または髪 )に付 着した場 合:直 ちに、汚 染 された衣 類 をす
べて脱 ぐこと/取 り除 くこと。多 量 の水 と石 鹸 で洗 うこと。
・汚 染 した衣 類 を再 使 用 する場 合には洗 濯 すること。
・眼 に入 った場 合:水 で数 分 間 注 意 深 く洗 うこと。コンタクトレン
ズを着 用 していて容 易 に外 せる場 合 は外 すこと。その後も洗 浄
を続 けること。
・吸 入 した場 合:空 気 の新 鮮 な場 所 に移し、呼 吸しやすい姿 勢
で休 息させること。
・ばく露 またはば く露 の 懸 念 がある場 合 : 医 師 の診 断 /手 当 を
受け
ること。
・気 分 が悪 い時 は、医 師 の診 断 、手 当 てを受 けること。
【保 管 】
・施 錠 して保 管 すること。
・常 温 では固 体 であるが、気 温 が高 い場 合 には液 体 となる可 能
性 がある。
【廃 棄 】
・内 容 物 や容 器 を、都 道 府 県 知 事 の許 可 を受 けた専 門 の廃 棄
物 処 理 業 者 に業 務 委 託 すること。
3.組成、成分情報
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パラクレゾール
化 学 物 質 ・混 合 物 の区 別 :
化学物質
化 学 名 又 は一 般 名 :
p-クレゾール
別名:
4-メチルフェノール
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4-ヒドロキシトルエン
化学式:
C 6 H 4 (CH 3 )OH (分 子 量 108)
CAS 番 号 :
106-44-5
官報公示整理番号:
クレゾール (3)-499(化 審 法)
p-クレゾール 4-(10)-152(安 衛 法 )
濃 度 又 は濃 度 範 囲 :
p-クレゾール 99%以 上
分 類 に寄 与 する不 純 物 及 び
データなし
安定化添加物:
4.応急措置
クレゾールの作 用 は激 しいため、一 刻 も早 い応 急 措 置 を必 要 とする。
吸 入 した場 合 :
・被 災 者 を空 気 の新 鮮 な場 所 に移 し、安 静 を保 つ。半
座 位 をとる。
・ 呼 吸 停 止 ま たは 呼 吸 が 弱 い場 合 は、衣 類 を 緩 め 気
道 を確 保した上 で人 工 呼 吸 を行 う。
皮 膚 に付 着した場 合 :
・汚 染 された衣 服 、靴 などを速 やかに脱 ぎ捨 てる。
・多 量 の水 または石 鹸 水 で十 分 に 洗 い落 とす。さらに
15 分 間 流 水 による洗 浄 を続 行 する。
眼 に入 った場 合 :
・清 浄 な流 水 で最 低 15 分 間 洗 眼 する。
・洗 眼 の際 、眼 球 とまぶたの隅々まで洗 浄 する。
・コンタクトレンズは、固 着 していない限 り取 り除 いて洗
浄 する。
飲 み込 んだ場 合 :
・無 理 に吐 き出させない。
・ 意 識 がな い被 災 者 に は 、口 から何 も 与 え て はなら な
い。
予 想 される急 性 症 状
及 び遅 発 性 症 状 :
・吸 入 すると、灼 熱 感 、咽 頭 痛 、咳 、頭 痛 、吐 き気 、嘔
吐 、息 苦 しさ、息 切れ、意 識 喪 失 。
・症 状 が遅れて現 れることがあるため、医 療 機 関 におけ
る経 過 観 察 が必 要 である。
・皮 膚 に吸 収 される可 能 性 あり。(発 赤 、ざらつき、痛 み、
水 疱 、皮 膚 熱 傷 )。
・眼 に触れると、発 赤 、痛 み、重 度 の熱 傷 。
・経 口 摂 取 すると、吐 き気 、嘔 吐 、腹 痛 、灼 熱 感 、めま
い、感 覚 鈍 麻 、頭 痛 、ショック又 は虚 脱 、意 識 喪 失 。
最 も重 要 な兆 候 及 び症 状 :
応 急 措 置 をする者の保 護 :
・保 護 具 を着 用 しクレゾールとの接 触 を避 ける。
5.火災時の措置
消火剤:
・小 火 災 :粉 末 、二 酸 化 炭 素 、泡 、乾 燥 砂
・大 火 災 :散 水 、噴 霧 水 、耐 アルコール性 泡 消 火 剤
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使 ってはならない消 火 剤 :
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・火 源 へ直 接 に棒 状 注 水
特 有 の危 険 有 害 性 :
・燃焼生成ガスは有害な一酸化炭素を含み刺激性がある。
・加 熱 により容 器 が爆 発 するおそれがある。
・加 熱 により蒸 気 が空 気 と 爆 発 性 混 合 気 を生 成 する お
それがある。屋 内 、屋 外 又 は下 水 溝 で爆 発 の危 険 があ
る。
特 有 の消 火 方 法 :
・火 元 への燃 料 源 を断 つ。
・消 火 作 業 は風 上 から行 う。
・周 囲 の可 燃 物 設 備 を散 水して冷 却 する。
・移 動 可 能 な可 燃 物 容 器 は安 全 な場 所 へ移 す。
消 火 を行 う者 の保 護:
・消 火 作 業 は適 切 な保 護 具 (自 給 式 呼 吸 器 、防 火 服 、
防 災 面 等 )を着 用 する。
6.漏出時の措置
人 体 に対 する注 意 事 項 、
・風下の人を退避させ漏出した場所から人を遠ざける。
保 護 具 及 び緊 急 時 措 置 :
・ロープ等 を張 り関 係 者 以 外 立 入 禁 止 とする。
・作 業 者 は適 切 な保 護 具 を着 用し、風 上 から作 業 をする。
環 境 に対 する注 意 事 項 :
・付 近 の着 火 源 となるものを速 やかに取 り除 き、消 火 用 機 材 を準 備
する。
・側 溝 、下 水 、河 川 に流 出 しないよう注 意 する。
封じ込 め及 び浄 化 の方 法
・漏洩物を掃き集めて密閉可能な容器に回収、後で廃棄処理する。
及 び機 材:
・少量の場合、固化あるいは吸着(吸着材、土砂、ウエス等)させ密閉
回 収:
可 能 な容 器 に回 収 する。
・溶 融 状 態 で漏 洩 した場 合 、土 嚢 等 で流 れを止 め冷 却 固 化 してか
ら密 閉 可 能 な容 器 に回 収 する。
二 次 災 害 の防 止 策 :
・すべての発 火 源 を 速 や かに取 り除 く( 近 傍 での喫 煙 、火 花 や火
炎 の禁 止)。
7.取扱い及び保管上の注意
取 扱 い:
技 術 的 対 策 (局 所 排 気 ・全 体 換 気 ):
・「8.ばく露 防 止 及 び保 護 措 置 」に記 載 の設 備 対 策 を
行 う。
安全取扱注意事項:
・適 切 な保 護 具 を着 用 し、吸 入 を防 ぎ身 体 に触 れない
ようにする。
・ 液 の 漏 洩 およ び 蒸 気 の 発 散 を 抑 え 、 作 業 環 境 を 許
容 濃 度 以 下 に保 つ。
・屋 外 の取 扱 いは、風 上 から作 業 し ばく露 を防 止 す
る。
・取 扱 い後 は、手 洗 い・ 洗 顔 を行 い、衣 服 に付 着 し た
場 合 は着 替 える。
・取 扱 い場 所 では火 気 源 ( 生 火 ・ ア-ク・ 高 温 物 ) を使
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用しない。
・容 器 の凝 固 物 の融 解 は、湯 浴 中 で徐 々に加 温 する。
直 火 または 70℃以 上 の加 熱 を行 ってはならない。
接触回避:
・「10.安 定 性 及 び反 応 性 」を参 照 。
衛生対策:
保管
適 切 な技 術 的 対 策 :
・保 管 場 所 は、消 防 法 の規 定 に従 った技 術 的 対 策 を
とる。
・保 管 場 所 には危 険 物 を貯 蔵 し、又 は取 り扱 うために
必 要 な採 光 、照 明 及 び換 気 の設 備 を設 けること。
安 全 な保 管 条 件 :
・直 射 日 光 を避 け、換 気 のよい冷 暗 所 に保 管 する。
・溶 融 状 態 で貯 蔵 する場 合 、温 度 管 理 を適 切 に行 う。
・酸 化 性 物 質 等 の混 蝕 禁 止 物 質 と保 管 を区 別 する。
・劇 物 であるので保 管 時 は確 実 に施 錠 を行 う。
混触危険物質:
・「10.安 定 性 及 び反 応 性 」を参 照 。
安 全 な容 器 包 装 材 料 :
・消 防 法 及 び国 連 輸 送 法 規 で規 定 されている容 器 を
使 用 する。
8. ばく露防止及び保護措置
管理濃度:
許容濃度:
5ppm
日 本 産 業 衛 生 学 会 (2014 年 度):
5ppm(22mg/m 3 ) 皮 膚 吸 収 性
(クレゾール全 異 性 体 )
ACGIH(2015 年) TLV-TWA (20mg/m 3 )
皮膚吸収性
設備対策:
・屋 内 の取 扱 い場 所 は、局 所 排 気 または全 体 換 気
装 置 を設 ける。
・取 扱 い場 所 の電 気 機 器 は防 爆 構 造 とし、機 器 類 は
静 電 気 対 策 をする。
・取 扱 い場 所 の近 くに洗 眼 器 ・シャワ-を設 け、その
位 置 を表 示 する。
保護具
呼吸用保護具:
・防 毒 マスク(有 機 ガス用 )、送 気 マスク、空 気 呼 吸 器
手 の保 護 具 :
・保 護 手 袋 (耐 油 性 )
眼 の保 護 具 :
・保 護 眼 鏡 、ゴーグル
皮 膚 及 び身 体 の保 護 具 :
・保 護 長 靴 (耐 油 性 )、防 災 面 、保 護 服 、保 護 前 掛
9. 物理的及び化学的性質
外 観(物 理 的 状 態 、形 状 、色 など):
無 色 の固 体
臭 い:
石炭酸臭
臭 いの閾 値:
pH:
データなし
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融点:
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35.5℃
1)
沸 点 、初 留 点 及 び沸 騰 範 囲 :
201.9℃
2)
引火点:
86℃
2)
爆発範囲:
下 限 1.1vol.% 上 限 不 明
3)
蒸気圧:
15 Pa (25℃),1hPa(52.7℃)
2)
蒸気比重:
3.7(空 気 =1)
比 重 (相 対 密 度):
1.03 g/cm 3 (20℃)、1.035 g/cm 3 (25℃)
溶解度:
水 への溶 解 度 1.9g/100g(25℃)
2)
通 常 の有 機 溶 剤 に可 溶
n-オクタノール/水 分 配 係 数 :
log Pow = 1.94
自然発火温度:
558.9℃
分解温度:
データなし
粘 度(粘 性 率 ):
データなし
2)
10.安定性及び反応性
反 応 性 、化 学 的 安 定 性 :
・通 常 の取 扱 い条 件 においては安 定 である。
危険有害反応可能性:
・酸 化 性 物 質 等 と触 れると反 応 する危 険 性 がある。
避 けるべき条 件 :
・日 光 、空 気
混触危険物質:
・強 酸 化 剤
危 険 有 害 な分 解 生 成 物 :
・燃 焼 すると分 解 し 、有 毒 で刺 激 性 のフュームを生
じる。
11.有害性情報
クレゾール類 は強 い皮 膚 刺 激 性 を有 し、また多 くの中 毒 症 状 が報 告 されている。パラクレゾールの毒
性 は、オルソクレゾール、メタクレゾールに比 べると強 い。
急性毒性:
・蒸 気 を吸 入 すると肺 水 腫 を起 こすことがある。中 枢 神
経 系 に影 響 を与 え、頭 痛 、めまい、感 覚 鈍 麻 、意 識 喪
失 を生 じることがあり、場 合 によっては死 に至 る。これら
の影 響 は遅 れて現 れることがある。
経口
ラット
LD 50
207 mg/kg
経皮
ウサギ
LD 50
300 mg/kg
8)
・飲 み込 むと有 毒 (区 分 3)
・皮 膚 に接 触 すると有 毒(区 分 3)
皮 膚 腐 食 性 及 び皮 膚 刺 激 性 :
・目 、皮 膚 、気 道 に対して腐 食 性 を示 す。
・液 状 、固 形 または溶 液 に接 触 した箇 所 に薬 傷 を起 こ
し、皮 膚 及 び粘 膜 から浸 透 する。
5)
・ ウサギを用 い た皮 膚 刺 激 性 試 験 の結 果 、 非 可 逆 性
の組 織 破 壊 がみられた。
8)
・重 篤 な皮 膚 の薬 傷・眼 の損 傷 (区 分 1A)
眼 に対 する重 篤 な損 傷 性 又 は
・ウサギを用 いた眼 刺 激 性 試 験 の結 果 、「結 膜 、角 膜 、
眼刺激性:
虹 彩 に重 度 の刺 激 性 がみられ、72 時 間 後 までに回 復
しなかった」との報 告 があり、皮 膚 刺 激 性 試 験 の結 果
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「非 可 逆 性 の組 織 破 壊 」がみられた。
Rev.
8),9)
・重 篤 な眼 の損 傷 (区 分 1)
呼 吸 器 感 作 性 又 は皮 膚 感 作 性 :
・呼 吸 器 感 作 性 :データなし
・モルモットを用 いた皮 膚 感 作 性 試 験 結 果 およびヒトへ
の健 康 影 響 のデータに、「皮 膚 感 作 性 はみられなかっ
た」という報 告 がある。
生殖細胞変異原性:
・
9),10)
経 世 代 変 異 原 性 試 験 (優 性 致 死 試 験 )で陰 性 、生 殖
細 胞 in vivo 変 異 原 性 試 験 なし、体 細 胞 in vivo 変
異 原 性 試 験 なし
発 がん性 :
9),11),12),13)
・EPA GrC( ヒトに対 する発 がん性 を示 す可 能 性 があ
14)
る)
・EU 、NTP、IARC 、ACGIH、日 本 産 業 衛 生 学 会 で
は 、 1996 年 現 在 発 が ん 性 に つ い て 評 価 さ れ て い な
い。
生殖毒性:
・複 数 の生 殖 毒 性 試 験 において、生 殖 機 能 、生 殖 能
力 または発 生 に対 する悪 影 響 の存 在 に関 して否 定 的
な報 告 がなされているため区 分 外 とした。 11),12),15)
・ラットの催 奇 形 性 試 験 において、胎 児 に僅 かな骨 格
の変 異がみられていることには注 意 が必 要 である。
特 定 標 的 臓 器 毒 性 ,単 回 ばく露:
・実 験 動 物 に対 する影 響 として、自 発 運 動 抑 制 、振
戦 、流 涙 、呼 吸 困 難 、チアノーゼ、出 血 性 の鼻 カタル、
痙 攣 、虚 脱、鼻 腔 への刺 激 性 、神 経 性による筋
肉 の興 奮 、血 尿 等 の報 告 があることから、中 枢 神 経
系 、腎 臓 を標 的 臓 器 とし、気 道 刺 激 性 をもつと考えら
れる。
9)
・中 枢 神 経 系 、腎 臓 の障 害 (区 分 1)
・呼 吸 器 への刺 激 のおそれ(区 分 3)
特 定 標 的 臓 毒 性 ,反 復 ばく露:
・反 復 または長 期 間 の皮 膚 との接 触 は皮 膚 炎 や皮 膚
の脱 脂 を起こす。
・皮 膚 、粘 膜 または気 道 から吸 収 されるクレゾールの濃
度 が低 い場 合 でも、長 時 間 吸 収 が続 くと消 化 器 障 害
(嚥 下 困 難 、唾 液 過 剰 、下 痢 、食 欲 減 退 )、神 経 障 害
(頭 痛 、失 神 、めまい、精 神 不 安 )、皮 膚 の発 疹 など の
慢 性 中 毒 を起 こすこと がある。大 量 に吸 収 し た場 合 、
肝 臓 や腎 臓 が損 傷 されることがある。
15)
・ 実 験 動 物 に ついて は 、 鼻 腔 の 呼 吸 上 皮 の 過 形 成 、
扁 平 上 皮 化 生 、流 涎 、振 戦 、腹 部 尿 汚 染 、自 発 運 動
抑 制 、頻 呼 吸 、努 力 呼 吸 、間 代 性 痙 攣 、過 反 応 性 等
より、呼 吸 器 、 中 枢 神 経 系 が標 的 臓 器 と 考 え られる 。
9),11)
・長 期 または反 復 ばく露 による中 枢 神 経 系 の障 害 のお
それ(区 分 2)
吸引性呼吸器有害性:
・情 報 なし
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12.環境影響情報
生態毒性:
魚類:
ヒメダカ
LC 50 (96h) 14 mg/L
ニジマス
LC 50 (96h) 7.5 mg/L
ファットヘッドミノー LC 50 (96h) 19 mg/L
甲殻類:
藻類:
7)
4)
オオミジンコ
EC 50 (48h) 7mg/L
オオミジンコ
EC 50 (48h) 1.4mg/L
オオミジンコ
EC 50 (21d)0.94mg/L
オオミジンコ
NOEC(21d) 0.52mg/L
4)
セレナストルム
EC 50 (72h)23mg/L
6)
残 留 性 ・分 解 性 :
生 分 解 性 の良 好 (化 審 法 の既 存 化 学 物 質 点 検 )
生体蓄積性:
情 報 なし
土 壌 中 の移 動 性 :
情 報 なし
オゾン層 への有 害 性 :
情 報 なし
13.廃棄上の注意
残余廃棄物:
都 道 府 県 知 事 の 免 許 を受 けた専 門 の 産 業 廃 棄 物 処
理 業 者 に処 理 を委 託 する。
汚 染 容 器 及 び包 装 :
汚 染 容 器 を廃 棄 する場 合 には、内 容 物 を完 全 に除 去
した後 に処 分 する。
14.輸送上の注意
国際規則
海上規制情報:
IMO の規 定 に従 う。
国連番号:
3455
Proper Shipping Name:
CRESOLS,SOLID
国連分類:
クラス 6.1(毒 物)
副次危険性:
8
容器等級:
Ⅱ
海洋汚染物質:
非該当
IBC コード:
クレゾール (Y類)
航空規制情報:
ICAO/IATA の規 定 に従 う。
国内規制
陸上規制情報:
消 防 法 、毒 劇 法 の規 定 に従 う。
容器:
危 険 物 の規 制 に関 する規 則 別 表 第 3 の 2
容器表示:
第 3 石 油 類 、危 険 等 級 Ⅲ、数 量 、火 気 厳 禁
積載方法:
運 搬 時 の容 器 積 み重 ね高 さは 4m 以 下
混載禁止:
第 1 類 および第 6 類の危 険 物 、高 圧 ガス
海上規制情報:
船 舶 安 全 法 の規 定 に従 う。
航空規制情報:
航 空 法 の規 定 に従 う。
輸 送 又 は輸 送 手 段 に関 する
特 別 の安 全 対 策 :
・車 両 等 によって運 搬 する場 合 は、荷 送 人 は運 送 人 へ
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イエローカードを携 帯 させる。
・荷 崩 れ防 止 を確 実 に行 い、衝 撃 、転 倒 、落 下 、破 損
が生じないようにする。
・ タンク車 ( ローリ ー) は、 平 地 に停 止 し 車 止 めを する 。
充 填 、積 み下 ろしは、適 切 な保 護 具 を着 用 し接 地 を行
いタンク車 の許 容 圧 以 下 の圧 縮 ガスまたはポンプを用
いて行 う。ホースの脱 着 時 はホース内 の残 留 物 の処 理
を完 全 に行 う。
・ローリー、運 搬 船 には所 定 の標 識 板 、消 火 設 備 、災
害 防 止 用 応 急 資 材 を備 える。
・ 容 器 の転 倒 、落 下 、 衝 撃 を加 え る、 引 きずる等 の 乱
暴 な扱 いをしない。その他 一 般 的 な注 意 事 項 は、取 扱
い及 び保 管 上 の注 意 の項 による。
緊急時応急措置指針番号:
153
15.適用法令
消防法:
指 定 可 燃 物 可 燃 性 固 体 類 (指 定 数 量 3000 kg)
労働安全衛生法:
施 行 令 別 表 第 6 の 2 有 機 溶 剤 、腐 食 性 液 体
有機則 第 2 種有機溶剤
施行令 表示物質
通 知 対 象 物 質 (No141 クレゾール)
化審法:
優先評価化学物質(法第2条第5項)No.156 クレゾール
毒 物 及 び劇 物 取 締 法 :
第 2 条別表第 2 劇物
指定令第 2 条劇物
化学物質排出把握管理
第 一 種 指 定 化 学 物 質 クレゾール
促 進 法 (化 管 法 ):
船舶安全法:
毒 物 類 ・毒 物 (危 規 則 別 表 第 1)
港則法:
施 行 規 則 危 険 物 (毒 物)
海洋汚染防止法:
ばら積 み運 送 における有 害 液 体 物 質 (Y類 物 質 )
道路法:
施 行 令 第 19 条 の 13 車 両 の通 行 の制 限
航空法:
危険物告示別表第 9 毒物
大気汚染防止法:
有害大気汚染物質
水質汚濁防止法:
生活環境項目
16.その他 の情 報
参考文献:
1)
製 品 評 価 技 術 基 盤 機 構 GHS 分 類 結 果 データベース
http://www.safe.nite.go.jp/
2)
IUCLID Data Set(2001.3.22 Last Update)
3)
国 際 化 学 物 質 安 全 性 カード
http://www.nihs.go.jp/ICSC/
4)
既 存 化 学 物 質 安 全 性 (ハザード)評 価 シート(財 団 法 人 化 学 物 質 評 価 研 究 機 構 )
http://www.cerij.or.jp/db/sheet/sheet_indx.htm
JAIA-MSDS-22
パラクレゾール
5)
化学防災指針集成 日本化学会編 丸善
6)
環 境 省 生 態 影 響 試 験 (2001)
7)
環 境 省 生 態 影 響 試 験 (1997)
8)
EHC 168(1995)
9)
SIDS(2005)
2015-04-01
Ver. P=10/10
10) DFGOT Vol.14(2000)
11) CERI ハザードデータ集 97-9③(1998)
12) ATSDR(1992)
13) NTP DB(Access of Oct., 2005)
14) EPA(1991)
15) 環 境 省 リスク評 価 第 1巻(2002)
改定履歴
H16.7
様 式 の統 一
H19.1
JIS Z7250:2005 様 式 への改 正
H20.2
GHS 分 類 区 分 、危 険 有 害 性 情 報 の修 正
H21.8
化 管 法 改 定 に伴 う見 直し。
H25.1
JIS Z 7253:2012 制 定 に伴 う見 直し
H26.1
化 審 法 改 定 (優 先 評 価 物 質;クレゾール追 加 )に伴 う見 直 し
H27.4
JIS Z 7252:2014 改 訂 に伴 う見 直しと ACGIH 許 容 濃 度 の変 更
この SDS 標 準 モデルの作 成 者 は(一 社)日 本 芳 香 族 工 業 会 「SDS 小 委 員 会」です。
記 載 した情 報 は会 員 会 社 の知 見 並 びに参 考 文 献 等 から抽 出 しています。
この SDS 標 準 モデルの利 用 者 は自 己 の責 任 において情 報 の採 否 をお決 め下 さい。
Rev.