Download 第5章 pp.117-133

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甲
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力電体
軍出
π目〓
誦
社への
請の
的な方法
第 5章 では、MY太 陽光発電所で発電した電気を売るために必要な書
売電で収益を得るまであと
類について解説していく。ここまでくれば、
少し! 申請のために必要 な書類を、不足や不備 のないようにしつかり
作成に当たりたい。
準備 し、
電力会 社へ の
売電申請の
具体的な方法
卜 く
>太 陽光発 電 システ ムの 取 り扱 い
太陽光発電
システムの
出力容量
受電電力の
容量
(契 約電劫
・
50kAIV'く 満
50kNA/ブ く
満 ―
2
低圧配電線
との連系
一般用電気
工作物
(小 出 力 発 電 設 備 )
――――
2,000kい ノ
未満
50kN/V未 満
信
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気
自
至犀ポ
50kW以 上
2,000kVV
未満
(注
)Xl
系統連系の区分について、発電設備の一設置者当たりの電力容量が
2 000kW以 上の場合は、スポ ツトネットワーク配電線、特別高圧電線路への
連系が可能であるが、事例は少ないので省略する.
満でも高圧で受電する場合は自家用電気工作物となる。
=2 50kW未
:1太 陽光発電協会,272貢
山典 「PV施 工技術者 研修テキスト
Choplei5 1電 力会社へ の売電申請の具体的な方法
1.低 圧 連系
▼
50kVV未 満の太陽光発 電を系統運系させる際 には、管轄の電
力会社の低 圧電 線 に系統連 系 させるための手 続きをする必要が
ある。申し込みに必 要な書類 は次 のとお りだ。
□ 1電 気使用申込書
2電 力受給契約申込書
□ 3低 圧配電線への系統連系協議依頼票
□ 4保 護機能の整定範囲および整定値一覧表
□ 5単 線結線図 (配 線図
□ 6漏 電遮断器 (分 電盤)の 仕様がわかる資料
□ 7認 証証明書 (写
□ 8認 定通知書 (写
□
)
)
)
申込書のフォーマットは各電力会社によって違うべ 記載内容
はほぼ同じなので、ここでは東京電力の申請書類記入例を参考
に解説していく。
1 低圧連系
気使用 申込書
1電
露
パ ワーコンデイシ ヨナーの起動電力 は、通常、 ソーラーパネルの
発電 を待 っていては間 に合 わないので、 系統 からの電気 を使 用する
必要 がある。
へ
そのため、 ここで使 用する電気はごく少 量だが、電力会社 の電
気使用申込書 が必要になる。
電気使用申込書 は、電力会社 から電気 を買うための 申請書 で、 5
枚 の複写式 。電力用 の赤 い印刷 の用紙 と電灯用 の青 い印刷 の用紙
の 2種 類 がある。 ポイントになつてくるのは、電気使 用申込書 の 4
「引込線関係協議票」の中にある [現 場状況平面 図1の 記載 だ。
枚 日、
>現 場状況平面図
│‖ │だ
tl箇 ギ讐
choprer s I
E e+I^oEEHfioRs8tatx
基 本的 には、太陽光発 電所を設 置する土地の形状とソーラーパ ネル
のレイアゥトをフリーハ ンドで記載すればよいが、そこに、パ ヮーコ
ンディショナーと分電盤の位置、引き込みポールの位置、近 の
隣 電
柱 の位置と電 柱番号 も記載 しておくと、 電力会 社 との調整がスムー
ズに進む。
電力受給契約申込書 は、発電 した電気を系統 に流 し売電するため
の 申込書 だ。複写式の3枚 つづ りの用紙で、 3枚 目に詳細な記入例
が記載 されている。 これを参考 に、正 確 に記入しよう。
低圧配電 線 へ の系統連系協議依頼票 に記入する内容 は、事前相
談の際に提出する書類 の内容 とほぼ同じ。似 たような内容で一度作
成 しているので、書類作成のハー ドルはさほど高 くはないだろう。
また、一 度提 出 しているので、改めての提 出 は不要 としている電
力会社 もある。省力化のため、書類作成前に確認 しておこう。
1低 圧連系
4保 護機能 の整定範囲お よび整定値 一覧表
圏
パ ワーコンディショナーの機能 を記載する。提出は、電力会社が
配布 しているフォーマットに記入するほか、他の様式 に不足なく記入
「申請整定値」はメーカー出荷整定値や系統連系規
する形でもよい。
「整定範囲」は認証証明書 などを参考に記入しよう。
程 を、
線結線 図 (配 線 図 )
l誓 雪言:
5単
電力会社 に提出する配線 図 には決まつた形式 はないので、 この書
類 はフリーフォーマ ットで作成 して構わない。東京電力の HPに は参
考 フォーマットが例 示 されているほか、Looop社 でも「MY発 電所
キット」の取扱説明書 に二相、単相ともに構造図・配電図例 が掲載さ
れているので参考 にしたい。
6保 漏電遮断器
(分 電盤 )の
仕様 がわかる資料
漏電遮 断器 は分電盤 に含 まれる機能だ。 これについては、 別途
資料 を添 付 してもよいが、 5の 単線 結線 図 (配 線 図 )の 中 に分電 盤
に関する記載 がしてある場合 には提 出を省略することができる。そ
の際 は、分電 盤の位置と極数・素子数 (3P3Eな ど)、 定格電流 、定
chopre, 5 |
ft*+l^oftFfi@t$0lAtjt
格感度電流、逆接 続可能型の記載 は必 須 だ (単 線結線 図の参考 図
を参照 )。
7認 証証明書
(写 )
露
」ET認 証を得たパ ワーコンデ ィショナ ーであることを証 明する「4ヽ
型分 散型発電システム用系統連系装置認 証証明書」のコピーも提 出
する必要がある。 この資料 そのものは、製造者 もしくは販売店など
から入手できるので、 自分で書類作成 をする必 要 はない。
定通知書 (写 )
I誓 樹ヨ18認
再生可能 エ ネルギーの固定価格買 い取 り制度 の適用を受けるため
には、設置する設備について経済産業大臣の認定を受けなければな
らない。そのため、電力 会社 にも当該発 電設備 が資源 エ ネルギ ー
庁から許可を得た設備であることを示女 認定通知書 (写 )が 必 要 だ。
なお、 この資料 も、通知が届 いたらコピーを提出すればOKな ので、
自分で書類作成をする必要 はない。
′誦句解説
」ET:一 般財El法 人電気安全環境研究所.電 気用品取締法 (現 在の電気用品安
全法)に 基づ く指定試験機関として日本の電気製品 電気設備にF_3係 する
安全の確保 向上をめざす.1963年 に設立.
1 低圧連系
>「 電力使用申込書」 言
己入例①
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)
電 気使 用 申込
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東 京 電 力 It式 会 社
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以外の場合 弓
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の型式 を必ず記入する。
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連携 希望 曰を必
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調査の希望時間帯 事前連絡 の
希望などについて記入する。連絡
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確 実 なもの にしておこう。
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自宅の庭などに「MY発 電所J
を設 置する場 合以外 は、電
気 ご使 用量 のお知 らせの配
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ChGpler5 1電
力会社への売電申請の具体的な方法
)「 電気使用申込書」 言
己入例②
電気使 用 申込書
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日区
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1低 圧連系
>「 電力受給契約申込書」 記入例
薇京電 力ヽ式 会社
宛
(低 圧
:再 生 可 能 エ ネ ル ギ ー 発 電 設 備 用 )
る契約 要網 」を承認 の うえ 次の再生可能 エ ネルギー発電設備 1以 下「 エ ネ
し 東 京電 力株式 会Itに 再エ ネ発電設備等か ら発 1:す る電 気を供給
1よ
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パ イオマ スのいずれかの
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風力
よる再 可能 エ ネルギ ー電気 の調達 に関す る特 ,サ │:は 法施 │′ 規1l
を■ む方が いこ● 太陽光 │‖ :力 ]lkヽ 未満 )を 合み ます
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メーカーや工事店などに申し
込みを委任する場合t委 任
先の住所 会社 名 氏名を
記入する。
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申込 み を強
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1出 力
, 0本 発電設燿等か ら●,迪 爛流は発十 しなtも の●'
種 類 インバ ー タごとに 出 力 を
記 入す る。 用 紙 の ■ 面 に詳 細
な説 明 があるので要 チェ ッ乞
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認 定 通 知 書に記
載 されている認 定
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認 定 通 知 書 に記 載 さ
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れは発生せ■ 再生可能エネルギー電気の逆燿時
電気の逆瀾沐■力量 が増加 しうる波●形態 であ る
_該 当 す る番 号 を
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の 中 に ご記 入 く だ さヽヽ
東京電 力株式 会社 ●班 込 公it手 輩 │の trを も 'て 代 争を受 櫻 した もの
力量料 金は 下記 ′ 墜ヽ お振込み 〈た さい 当
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Chopler5 1竜 力会社への売電申請の具体的な方法
〉「低圧配電線への系統連系協議依頼票」 言
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入例
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一
太 場 光
ガスエンジンコージェネレーション
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依頼受 付
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燃 料 電 池
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東 者ル文 京●本郷 4148
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設曇跡 住所
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03 - 5802 _×
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低圧 電灯
契約 l■ 別
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容量
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連 系希望 日
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線式
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(t所
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58VA X2 A
三相 3線 式
25年 3月 10日 と して 貝
小 出 力 発 電 設 備 に該 当 しな い 場 合 は記 入 が 必 二
要 に なる。
│
,1)
出 力 30kW以 上 の 太 陽 光 発 電 設 備
出 力 20kW以 上 の風 力 発 電 設 備
出 力 10kW以 上 の 燃 III電 池 発 電 設 備
運 用つ
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者 者
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停電時に 当該発電設備に
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電 気方式
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キ 伯 3,式
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1低 圧連系
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〉「保護機能の整定範囲および整定値一覧表」 記入例
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中 請 整 定 値
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検出方式
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固定
周波数
固定
検 出 レベ ル
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Chopler5 1電 力会社へ の売電申請の具体的な方法
)単 線結線図 (配線図)
漏電遮断器 (分 電盤 )の 仕様がわかる資料
【
● :奎 量口●の■合】
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饉取 付 贔
>配 線図
(二 相 )例
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12kW
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1低 圧連系
〉配線図 (単 相 )例
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躍 選 戸
2∞ Wメ
織 ●囁 ● ●lt4罐
>認 証証明書
(写 )例
小型分散型発電システム用桑Iteネ 装置
B肛 肛明,(最 新版
)
咎憲 年 XX
tt Xχ
日付け
(受
付番号 P00-00■
)
の製品小型分散型発電ラステム用乗■運茶薇菫等の OEI彗 ユ業務嬌■■7彙 2項 の規定により
下2の とおり発行いたします
認肛取■者
.東
住 所
文東区本椰 4丁 目 1-`
京
“
認雄製品展壼
住 所
氏 名
=
1神
1株
田肛製品を製造す る■■
来川県横浜市 △△区 Xメ 町 1-'
式会 社0000
太陽 電六
chapter s I
ttatl^\ofir]+froafifia'JE
>認 定通知書
(写 )例
経 済 産 業 省
平 成 2× 年 XX tt XX日
億環 ― 郎 曖
程 清産 業大 臣
OO X×
再 生 可 能 エネ ル ギー 発 電 設 備 の B定 に つ いて (通 知 )
平 成 2× 年 XX tt XX日 付 て提 出 が あ った IE2申 薔 につ い て は 電 気 事 業 者 による再 生 可 能 エ ネル ギ ー
電 気 の 口 達 に 出 す る特 別 措 置 法 (平 配 23年 ま 律 第 lo8■ ),6彙 ● 2項 の 規 定 に こ づ き 下 2の とお り
再 生 可 に エ ネ ル ギ ー ,電 設 ■ の 2定 をした の で 通 知 す る
発 電 級 口 区 分
設 備 所 在 地
AI太 鍋 光 発 電 設 備 (10KW以 上
東京都文京区本郷 4T日
)
1-4
発 電 所 実 著 名
平成2× 年 XX tt xX日
*自 分で作成 しない「認証証明書」と
「認定通知書」だ及 その
分、作成 してもらった書類 を受け取ったらすぐに記載内容 を確
認する必要がある。住所、氏名 をはじめ記載内容を細 かい部
分までしっかリチェックしよう。 そして、万が一 間違 いが見つ
かったら、直ちに申し出て、正確 な内容のものに修正 してもら
う必要がある。
2高
圧連系
2.高 圧連系
50kW以 上の発 電設備を系統連 系 させるには、高圧電線 向けの
申請が必要だ。低圧連系とは違って申請も複雑 になり、認 可が下 り
て売電を開始するまでの期間も6カ 月から1年 と長 くなる。
協議 をする電力会社のほうも専 門知識 のある人間を申請担当にす
るよう要請 してくるケースが多いため、設置 のみならず申請にお いて
も、専 門知識 を持 った業者 に依頼することが賢明だ。
発電所のオーナー側で高圧連系を行 うしっか りとした技術や知識
を持 ち合 わせている場 合でも、注意が必 要 だ。最 近 は、 電力会社
へ の接続のキャパ シティを超え始 めた地域 で系統連系が制限される
ケースが出始めている。 とりわけ、 メガソーラー設置 が相次いだ北
海道では、すでにキャパシティオーバーの状態 で、道全体で高圧以
上の接続が制限されている。
このように、電力会社 による違 いがあるということも、前 もって踏
まえておく必要があるだろう。