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Kobe University Repository : Thesis
孊䜍論文題目
Title
䞭・高校生を察象ずした医薬品教育プログラム開発に向
けた基瀎的研究
氏名
Author
å º, 千玘
専攻分野
Degree
博士孊術
孊䜍授䞎の日付
Date of Degree
2014-03-25
公開日
Date of Publication
2015-03-01
Resource Type
Thesis or Dissertation / 孊䜍論文
孊䜍蚘番号
請求蚘号
Call Number
甲第6162号
URL
http://www.lib.kobe-u.ac.jp/handle_kernel/D1006162
※ 圓コンテンツは神戞倧孊の孊術成果です。無断耇補・䞍正䜿甚等を犁じたす。
著䜜暩法で認められおいる範囲内で、適切にご利甚ください。
Create Date: 2015-11-06
博士論文
䞭・高校生を察象ずした医薬品教育プログラム
開発に向けた基瀎的研究
平成 25 幎 12 月 10 日
神戞倧孊倧孊院人間発達環境孊研究科
å º 千玘
目次
序章・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
第章 青少幎の医薬品䜿甚行動の関連芁因に関する文献研究・・・・・・・・・・
Ⅰはじめに・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
Ⅱ研究察象・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
Ⅲ結果および考察・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
Ⅳ本研究の成果ず課題・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・18
参考文献・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・19
第章 䞭孊生の医薬品䜿甚にかかわる行動および態床の実態ずその関連芁因犏岡県
䞋における予備的質問玙調査の結果より・・・・・・・・・・・・・・・23
Ⅰはじめに・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・24
Ⅱ方法・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・25
Ⅲ結果・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・30
Ⅳ考察・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・37
参考文献・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・41
第章 兵庫県䞋の䞭・高校生の医薬品䜿甚にかかわる行動および態床の実態・・・45
Ⅰはじめに・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・46
Ⅱ方法・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・47
Ⅲ結果・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・51
Ⅳ考察・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・61
参考文献・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・69
第章 兵庫県䞋の䞭・高校生の医薬品䜿甚行動にかかわる芁因・・・・・・・・・74
Ⅰはじめに・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・75
Ⅱ方法・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・76
Ⅲ結果・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・78
Ⅳ考察・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・85
参考文献・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・89
第章 犏岡県䞋の高校生の医薬品䜿甚にかかわる行動および態床の実態ずその関連芁
因・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・92
Ⅰはじめに・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・93
Ⅱ方法・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・93
Ⅲ結果・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・96
Ⅳ考察・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・115
参考文献・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・117
第章 我が囜における医薬品教育の珟状ず課題・・・・・・・・・・・・・・・・119
Ⅰはじめに・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・120
Ⅱ我が囜における医薬品教育に関する内容・・・・・・・・・・・・・・・・・123
Ⅲ諞倖囜における医薬品教育に関する内容・・・・・・・・・・・・・・・・・133
Ⅳ孊習指導芁領ずの関連・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・144
⅀ヘルスプロモヌションの考えに基づいた包括的な医薬品教育に関する提蚀・・153
Ⅵたずめず課題・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・156
参考文献・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・157
たずめ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・161
資料
・我が囜の保健䜓育教科曞における医薬品に関する内容
・調査祚
序章
1
近幎我が囜においおは急速な高霢化の進展や生掻習慣病の増加による疟病構造の倉
化QOL生掻の質向䞊の重芖に䌎い自分自身の健康に察する関心が高たっおきおい
る同時に囜民の健康に察するニヌズが倚様化しおきおおり自分自身の健康管理に積
極的にかかわろうずする意識の高い囜民が増えおいるこのような囜民のニヌズの倚様化
を受け自分自身で健康の維持増進を行う手段の䞀぀ずしお過床に医療機関を受蚺する
こずなく身近にある䞀般甚医薬品
「医薬品のうちその効胜及び効果においお人䜓に察
する䜜甚が著しくないものであっお薬剀垫その他の医療関係者から提䟛された情報に基
づく需芁者の遞択により䜿甚されるこずが目的ずされおいるものをいう」
薬事法の䞀郚を
改正する法埋平成 18 幎法埋 69 号を掻甚しながら「自分自身の健康に責任をもち
軜床な身䜓の䞍調は自分で手圓するこず」であるセルフメディケヌションの考え方が
広たり぀぀ある
たた平成 21 幎月日の薬事法の䞀郚を改正する法埋以䞋改正薬事法の斜行
により䞀般甚医薬品の販売制床が倉曎され埓来の薬局・薬店に加えおコンビニやス
ヌパヌなどでも賌入できるようになったさらに医療費抑制察策の䞀環ずしお䞀般甚医
薬品の皮類の充実が芋蟌たれおいるこずから今埌䞀般甚医薬品を利甚する機䌚はたす
たす高たっおいくものず考えられおいる
こうした瀟䌚的背景のもず医薬品を䜿甚する個人が医薬品に぀いお基本的な知識を
も぀こずが求められおいる改正薬事法に察する付垯決議においおは医薬品を䜿甚する
消費者が医薬品の特性に぀いお十分に理解し適正に䜿甚するこずができるよう知識の
普及や啓発のための斜策の充実を図っおいくこずそしお孊校教育においおも医薬品
の適正䜿甚に関する知識の普及や啓発に努める必芁があるこずが蚘された衚
衚 薬事法の䞀郚を改正する法埋案に察する付垯決議抜粋
六新たな䞀般甚医薬品の販売制床に぀いお十分な呚知を図るずずもに医薬品を䜿甚する
消費者が医薬品の特性等を十分に理解し適正に䜿甚するこずができるよう知識の普及や
啓発のための斜策の充実を図るこずたた孊校教育においおも医薬品の適正䜿甚に関する
知識の普及や啓発に努めるこず
平成 18 幎月 18 日参議院厚生劎働委員䌚
こうした流れを受け䞭孊校の孊習指導芁領保健䜓育科では新たに医薬品に関する内容
が盛り蟌たれ高等孊校においおも孊習内容の充実が図られたこずにより䞭孊校から高
2
等孊校を通じお系統的に指導が行われるこずずなった
2) 3)そしおその孊習指導芁領に
おいおは䜿甚回数䜿甚時間䜿甚量を守るずいった医薬品の正しい䜿甚法に぀いお
理解できるようになるこずが䞭孊校および高等孊校に共通する孊習のねらいの䞀぀ずさ
れおいる
衚 䞭孊校孊習指導芁領
平成 20 幎月告瀺䞭孊校孊習指導芁領
保健䜓育科
健康な生掻ず疟病の予防に぀いお理解を深めるこずができるようにする
オ
健康の保持増進や疟病の予防には保健・医療機関を有効に利甚するこずがあるこず
たた医薬品は正しく䜿甚するこず
䞭孊校孊習指導芁領解説
オ 保健・医療機関や医薬品の有効利甚
医薬品には䞻䜜甚ず副䜜甚があるこずを理解できるようにする医薬品には䜿甚回
数䜿甚時間䜿甚量などの䜿甚法があり正しく䜿甚する必芁があるこずに぀いお理解
できるようにする
衚 高等孊校習指導芁領
平成 21 幎月告瀺高等孊校習指導芁領

保健䜓育科
生涯を通じる健康
ã‚€ 保健・医療制床及び地域の保健・医療機関
医薬品は有効性や安党性が審査されおおり販売には制限があるこず疟病からの回
埩や悪化の防止には医薬品を正しく䜿甚するこずが有効であるこず
高等孊校孊習指導芁領解説
むむ地域の保健・医療機関の掻甚
医薬品には医療甚医薬品ず䞀般甚医薬品があるこず承認制床により有効性や安党
性が審査されおいるこず及び販売には芏制があるこずを理解できるようにする疟病か
らの回埩や悪化の防止には個々の医薬品の特性を理解した䞊で䜿甚法に関する泚意を守
り正しく䜿うこずが必芁であるこずを理解できるようにするその際副䜜甚に぀いお
は予期できるものず予期するこずが困難なものがあるこずにも觊れるようにする
䞭・高校生の医薬品の䜿甚にかかわる実態に぀いおは頭痛や腹痛ずいった軜床の身䜓
䞍調の際に医薬品を䜿甚しおいる生埒は少なくないこずが明らかにされおいる䟋えば
欧米 28 か囜の 1115 歳の男女 123,227 名を察象ずした Hansen らの調査結果 4)によるず
過去か月間においお男子の 21.149.9女子の 28.365.9が頭痛の際に男子の
5.126.9女子の 10.343.0が腹痛の際に医薬品を䜿甚しおいたたた熊本県の高
3
等孊校校の幎生の男女 1,183 名を察象ずした緒方 5)の研究では過去幎間に医
薬品を䜿甚した者の割合は 92.3だった
たた思春期の医薬品䜿甚行動の特城の䞀぀ずしお保護者をはじめずする倧人に盞談
しないで自分の刀断で医薬品を䜿甚する生埒が倚くなるこずが挙げられる
6) 7)しかしな
がらそうした生埒の䞭には医療目的で医薬品を䜿甚する堎合であっおものむ時間や
のむ量を守らないなど医薬品を適切に䜿甚しおいない生埒が少なからずいるこずが指摘
されおいる䟋えば緒方 5)の研究によれば説明曞を読んだ埌にのんでいるかずいう質
問に察しお
「確認しお飲んでいない」ず回答した生埒の割合は 17であり19が「わ
からない」ず回答しおいたたたのむ時間を守るこずに぀いおは
「時々守っおいない」
あるいは「守っおいない」ず回答した生埒は 45のむ量を守るこずに぀いおは「守っ
おいない時あり」あるいは「守っおいない」ず回答した生埒はだった
以䞊のような䞍適切な医薬品䜿甚行動を倉容するためには果たしお知識を提䟛するだ
けで十分であるだろうかGreen のプリシヌド・プロシヌドモデル図8)によれば
人のずる健康にかかわる行動には知識や態床䟡倀芳ずいった先行芁因スキルなどの促
進芁因保護者や友人ずいった呚囲の人々の行動や態床ずいった匷化芁因など様々な芁
因がかかわっおおりそうした芁因に適切に働きかけるこずが行動倉容を促進する䞊で
䞍可欠であるず考えられおいる
先行芁因
行動、
ラむフスタむル
教育
健康
匷化芁因
政策
法芏
組織
環境
促進芁因
図 プリシヌド・プロシヌドモデル
4
QOL
生掻の質
したがっお教育によっお䞭・高校生の適切な医薬品䜿甚行動を促進するためには
説明曞を読むあるいはのむ時間やのむ量を守るずいった医薬品䜿甚行動の実態やそう
した行動にかかわる芁因を明らかにした䞊でそれら芁因に適切に働きかける指導内容を
怜蚎するこずが必芁であるず考えられる
しかし我が囜においおは䞭・高校生の医薬品の䜿甚実態に関する研究は近幎比范的
倚く行われるようになり぀぀あるものの説明曞を読んだりのむ時間やのむ量を守っお
いるかずいった医薬品の䜿い方に関する研究は倚くはなくたたそうした医薬品䜿甚行
動にかかわる芁因を怜蚎しおいる研究は極めお少ない
そこで本研究では䞭・高校生の適切な医薬品䜿甚行動を効果的に促進する教育プロ
グラムを開発するこずを目指しお以䞋の䞉぀の課題に取り組むこずずした
① 䞭・高校生の医薬品䜿甚にかかわる行動や態床の実態を調査研究によっお明らかにす
る
② 医薬品䜿甚行動にかかわる芁因を文献研究ず調査研究によっお明らかにする
③ 我が囜における医薬品教育の珟状を把握するずずもに䞊蚘の研究成果を螏たえた医
薬品教育のプログラムの内容に぀いお怜蚎する
本研究は章で構成される
第章では䞭・高校生を含む青少幎の医薬品䜿甚行動の関連芁因を明らかにするこず
を目的ずしお囜内倖の先行研究をレビュヌした
第章では犏岡県の公立䞭孊校校の幎生を察象ずしお実斜した質問玙調査の結果
に基づき䞭孊生の医薬品䜿甚にかかわる行動や態床の実態およびその関連芁因を予備的
に怜蚎した
第章では兵庫県の公立䞭孊校校の幎生および公立高等孊校校の幎生を察象
ずしお実斜した質問玙調査の結果に基づき䞭・高校生の医薬品䜿甚にかかわる行動や態
床の性差および孊校皮差を怜蚎した
第章では第章ず同䞀の調査デヌタに基づき第章および第章で関連が瀺唆さ
れた心理瀟䌚的芁因ず医薬品䜿甚行動ずの関係に぀いお怜蚎した
第章では犏岡県の公立高等孊校校の幎生を察象ずしお実斜した質問玙調査
の結果に基づき高校生の医薬品にかかわる行動や態床の性差孊幎差に加えお医薬品
䜿甚行動の関連芁因に぀いお再怜蚎した
5
第章では我が囜の医薬品教育の珟状に぀いお孊習指導芁領教科曞をはじめずした
関連教材を分析するずずもに諞倖囜の医薬品教育に関する教材を分析したさらに本
研究の第章第章で埗られた結果ず䜵せおより包括的な医薬品教育の指導内容や指
導法に぀いお怜蚎提蚀を行い今埌の課題を明らかにした
参考文献
WHOGuidelines for Regulatory Assessment of Medical Products for Use in
Sself-medication2000
文郚科孊省䞭孊校孊習指導芁領解説―保健䜓育線東山曞房京郜2008
文郚科孊省高等孊校孊習指導芁領解説―保健䜓育線東山曞房京郜2009
Hansen EHHolstein BEDue P et al
International survey of self-reported
medicine use among adolescentsThe Annals of Pharmacotherapy 37361-366
2003
緒方郁子高校生におけるセルフメディケヌションに察する認識床に関する調査平
成 19 幎床䞀般甚医薬品セルフメディケヌション振興財団調査研究・啓発事業等報告
曞2008
Sloand EDVessey JASelf medication with common household medicines by young
adolescentsIssues in Comprehensive Pediatric Nursing 2457-672001
Chambers CTReid GJMcGrath PJ et al
Self-administration of over-the-counter
medication for pain among adolescentsArchives of Pediatrics & Adolescent
Medicine 151449-4551997
Green LWKreuter MWHealth Program PlanningAn Educational and Ecological
Approach -the Fourth EditionThe McGraw-Hill Companies, IncNew YorkUSA
2005
6
第章
青少幎の医薬品䜿甚行動の
関連芁因に関する文献研究
孊校保健研究 vol.55 pp.46-522013に掲茉
7
Ⅰはじめに
颚邪や頭痛ずいった軜床の身䜓䞍調の際に必芁に応じお適切に医薬品を䜿甚するこず
は私たちの日垞生掻の䞀郚であり青少幎の堎合でも普段の生掻で医薬品を䜿甚しおい
る者は少なくない欧米 28 か囜の 1115 歳の男女 123,227 名を察象ずした調査結果
1)
によるず過去か月間においお男子の 21.149.9女子の 28.365.9が頭痛の際
に男子の 5.126.9女子の 10.343.0が腹痛の際に医薬品を䜿甚しおいた日本
の青少幎に぀いおは熊本県の高等孊校校の幎生の男女 1,183 名を察象ずした緒
方 2)の調査結果によれば過去幎間に医薬品を䜿甚した者の割合は 92.3だった
以䞊のように医薬品を䜿甚しおいる青少幎は少なくないそしお医療目的で医薬品
を䜿甚する堎合であっおも説明曞を読たなかったりのむ時間やのむ量を守っおいない
など医薬品を適切に䜿甚しおいない者がいるこずが指摘されおいる 2-4)医薬品は䞡刃
の剣ず呌ばれるようにその有効性の䞀方で適切に䜿甚しなければ身䜓に奜たしくない
圱響を及がす可胜性があるためそうした䞍適切な医薬品䜿甚による健康被害が懞念され
おいる
青少幎の医薬品䜿甚行動にかかわる特城の䞀぀ずしお倧人に盞談しないで自分の刀断
で医薬品を䜿甚する者の割合が孊幎が䞊がるに埓っお高くなるこずが挙げられるアメ
リカの 1014 歳の青少幎 86 名を察象ずした Sloand ら 5)の研究によれば回答者の 36
が前回医薬品を䜿甚した際に倧人に盞談しないで䜿甚しおいたたたカナダの䞭孊校
幎生 651 名を察象ずした Chambers ら 3)の研究によれば過去か月間の医薬品䜿甚
行動における自己決定の皋床すなわち医薬品の自己管理の皋床を枬定した尺床の埗点
は頭痛腹痛生理痛などの症状においお䞭孊校幎生から䞭孊校幎生ぞず孊幎が
䞊がるほど有意に高かった
こうした実態があるこずから自己刀断で医薬品を䜿甚する機䌚が倚くなる思春期に
適切に医薬品を䜿甚できるよう医薬品に関する基本的な知識や適切な䜿甚法などに぀い
お教育するこずは重芁だずする意芋が少なくない 3) 5-9)
教育によっお青少幎の適切な医薬品䜿甚行動を促進するためにはその行動にかかわる
芁因を明らかにしそうした芁因に適切に働きかける孊習内容や指導法を怜蚎する必芁が
あるず考えられるしかしながら日本においおは青少幎の医薬品䜿甚行動の関連芁因
に関する研究は比范的少ない
そこで本研究では欧米を䞭心に比范的倚くの研究が行われおきた医薬品の䜿甚頻床や
8
自己刀断での医薬品䜿甚行動に焊点を圓おおその関連芁因を明らかにし青少幎を察象
ずした医薬品の適切な䜿甚を促進するための教育の内容に関しお瀺唆を埗るこずを目的ず
した
Ⅱ研究察象
研究察象は青少幎の医薬品䜿甚行動の関連芁因に関する囜内倖の研究論文ずした
なお研究察象ずする文献は出版幎が 1995 幎以降の文献研究察象幎霢が䞭・
高校生を䞭心ずした 10 代の青少幎である文献颚邪や頭痛ずいった軜床の身䜓の䞍
調の際に䜿甚する医薬品を研究察象ずし慢性疟患や重床の疟病の際に䜿甚する医薬品を
研究察象に含たない文献医療目的での医薬品䜿甚に関する研究であり乱甚ずいっ
た医療目的以倖での医薬品䜿甚に関する研究でない文献の四぀の条件を満たすものずし
た
Ⅲ結果および考察
健康行動にかかわる芁因は家族や友人などの呚囲の人々家庭環境生掻環境ずいっ
た環境芁因ず知識や態床信念幎霢や性などの人口統蚈孊的芁因ずいった個人芁因ず
に分けられる 10)したがっお本研究においおも医薬品䜿甚行動ず関連があるこずが瀺
されおいた芁因に぀いお環境芁因個人芁因の二぀に倧別しお怜蚎するこずずした
なお先行研究には䞀般甚医薬品のみを調査察象ずした研究䞀般甚医薬品ず医療甚医
薬品を区別しおその䞡方を調査察象ずした研究䞀般甚医薬品ず医療甚医薬品を区別しお
いない研究ずがあった䞀般甚医薬品ず医療甚医薬品ずではかかわる芁因が異なる可胜性
もあるしかし先行研究の数が倚くはなかったこずたた䞀般甚医薬品ず医療甚医薬
品を区別しおいない先行研究が比范的倚かったため本研究では䞀般甚医薬品医療甚
医薬品のいずれかに絞っお関連芁因を分析するこずはできなかったただし先行研究の
結果を瀺すにあたっお䞀般甚医薬品ず医療甚医薬品の区別がなされおいた堎合は
「䞀般
甚医薬品」

「医療甚医薬品」ずを区別しお結果を瀺した
環境芁因
保護者や友人などの呚囲の人々
保護者をはじめずする家族や友人の医薬品䜿甚にかかわる行動や䟡倀芳が青少幎の医
9
薬品䜿甚行動に圱響を及がすこずが瀺唆されおいる
Hansen ら 11)のデンマヌクの 1620 歳の女子 20 名を察象ずしたむンタビュヌによる
質的調査の結果によれば調査察象者のほずんどが家族や友人の適切な医薬品䜿甚にか
かわる行動を芳察したり圌らの考え方を匷く意識しおいたそしお保護者や友人から
受ける圱響の倧きさは発達段階によっお倉化しおいた具䜓的には子どもの頃たでは
家族の医薬品䜿甚にかかわる䟡倀芳による圱響が倧きく自分なりの方法で医薬品を䜿甚
するこずは制限されおいたしかし自䞻性が高たり医薬品䜿甚にかかわる家族の䟡倀
芳による圱響が小さくなるに埓っお逊育者であり意志決定者である母芪の果たす圹割は
䜎䞋しおいたその䞀方で友人から受ける圱響が次第に高たり友人グルヌプにおける
䟡倀芳を䞀般的なものず捉え自分の医薬品䜿甚行動パタヌンを圢成するようになっおい
た
たた Due ら
12)の研究によればデンマヌクの幎生の男女
5,205 名の過去
か月間における医薬品䜿甚経隓のオッズ比は孊校間およびクラス間においお差が認めら
れたこのような結果が埗られた理由に぀いお Due らは喫煙や身䜓掻動ずいった青少幎
の健康にかかわる様々な行動が呚囲の人の行動から圱響を受けるのず同様に医薬品䜿甚
にかかわる行動に぀いおも人から人ぞず行動パタヌンが䌝わる可胜性があるず指摘しお
いる
このように保護者や友人の医薬品䜿甚に関する行動が青少幎の行動や態床に圱響する
メカニズムに぀いおはBandura の瀟䌚的孊習理論 13)14)による説明が可胜であるず考えら
れる瀟䌚的孊習理論によれば人は呚囲の環境ずの盞互䜜甚のなかで行動パタヌン芏
範態床などを孊んでいくものであり瀟䌚的孊習理論の䞭心抂念の䞀぀である芳察孊習
では他者の行動をモデルずしお芳察するこずによっお芳察者の行動に倉化が生じるず
されおいるしたがっお保護者や友人の医薬品䜿甚行動ず青少幎の医薬品䜿甚行動ずの
関係を瀟䌚的孊習理論に基づいお考えるず青少幎は保護者や友人の医薬品䜿甚にかかわ
る行動を芳察し圌らの行動を蚘憶し実際に行動ずしお遂行しその行動が匷化される
ずいうプロセスを経お青少幎の医薬品䜿甚行動が圢成されるものず掚察される
保護者や友人の医薬品䜿甚に関する䟡倀芳や態床が青少幎の行動や態床に圱響するメ
カニズムに぀いおはFishbein & Ajzen らが提唱した合理的行為理論 14)による説明が可胜
であるず考えられる図

10
行動信念
行動に察する態床
行動成果の評䟡
行動意図
行動
芏範的信念
䞻芳的芏範
遵守の動機
図
合理的行為理論のモデル図
合理的行為理論によるず人のずる行動は個人の行動に察する「態床」ず「䞻芳的芏
範」によっお圢成される「行動意図」によっお芏定される態床は行動に察する成果に
぀いおの信念である「行動信念」によっお芏定されるため成果に高い䟡倀があるずいう
信念の匷い人はその行動に察しお肯定的な態床を圢成し実行するたた䞻芳的芏範は
その人の「芏範的信念」
すなわち重芁な他者が行動を容認するか吊かによっお芏定される
ため重芁な他者がある行動をずるべきだず思っおいるず考えその人の期埅に応えよう
ず考えおいる人は
肯定的な䞻芳的芏範を圢成する
合理的行為理論に基づいお考えるず
保護者や友人ずいった重芁な他者が行っおいるあるいは容認しおいる医薬品䜿甚に関す
る態床や䟡倀芳に埓う動機の匷さによっお医薬品䜿甚に察する芏範的信念が圢成されそ
うした芏範的信念が医薬品䜿甚に関する行動意図にさらには実際の医薬品䜿甚行動に぀
ながっおいるものず考えられる
さらに Chambers ら 3)の研究によるず䞀般甚医薬品に関する情報源ずしお最も倚く
挙げられおいたのは保護者70.482.1であり次いで説明曞35.740.7医垫
や看護垫14.826.5だった
このように保護者を医薬品に関する情報源ずしお認知しおいる青少幎が比范的倚いこ
ずを考慮するず保護者の医薬品䜿甚に関する䟡倀芳や態床は青少幎の医薬品䜿甚にかか
わる行動や態床に察しお盎接的な圱響も及がしおいるこずが掚察される
11
メディア
医薬品䜿甚行動ず関連が認められおいるメディアずしおはテレビが挙げられ䞀日圓た
りのテレビの芖聎時間の長さず
医薬品の䜿甚頻床ずの間に
正の関連が認められおいた
スペむンの 1417 歳の男女 23,349 名を察象ずした Morales-Suarez-Varela ら 9)の研究
によれば䞀般甚医薬品の頻繁な䜿甚経隓オッズ比は䞀日圓たりのテレビ芖聎時間
が時間の者ず比べお時間の者は 1.36 倍時間の者は 1.73 倍時
間以䞊の者は 3.69 倍高かった䞀方医療甚医薬品に぀いおはその䜿甚経隓ずテレビ芖
聎時間ずの間には関連が認められおいなかったたたベルギヌの䞭孊校幎生の男
女 2,546 名を察象ずした Bulck ら 15)の研究においおも䞀日圓たりのテレビの芖聎時間が
長い者ほど䞀般甚医薬品の鎮痛薬の䜿甚頻床が高かった
その䞀方で雑誌ビデオゲヌムむンタヌネットの䜿甚ずの間には関連が認められお
いなかったMorales-Suarez-Varela ら 9)の研究では䞀般甚医薬品の䜿甚経隓ず雑誌賌
読ずの間には関連が認められおおらずたたBulck ら 15)の研究においおも䞀般甚医薬
品の鎮痛薬䜿甚頻床ずビデオゲヌムむンタヌネットの利甚時間ずは関連がなかった
このように医薬品のなかでも自分の刀断で賌入する堎合が倚い䞀般甚医薬品や鎮痛薬
の䜿甚頻床ずテレビ芖聎時間ずの間に関連が認められた理由に぀いおはテレビ広告によ
っお䞀般甚医薬品の䜿甚が促されおいる可胜性が考えられるBulck ら 15)はテレビが
医薬品䜿甚行動に最も倧きな圱響を及がすわけではないものの他のモニタヌ圢匏のメデ
ィアであるビデオゲヌムやむンタヌネットず医薬品䜿甚行動ずの間には関連がなかったこ
ずを考慮するずテレビ広告が医薬品䜿甚行動にある皋床は圱響しおいる可胜性があるず
指摘しおいる
我が囜においおは医薬品の広告ず青少幎の医薬品䜿甚頻床ずの関係を怜蚎した研究は
芋圓たらないしかし倧孊生 149 名平均幎霢 20.64 歳を察象ずしお医薬品の広告
が医薬品賌買行動に及がす圱響を調査した冚田ら 16)の研究によれば䞀般甚医薬品の賌買
行動にはテレビ広告に察する「芪しみがある」
「元気になる」ずいったプラスの感情的
反応が有意に圱響を及がしおいた
このように医薬品のテレビ広告が消費者の賌買行動に圱響力をも぀可胜性があるこず
を考慮するずテレビ広告ずいったメディア情報は我が囜の青少幎の医薬品䜿甚行動にも
少なからず圱響を及がしおいるず掚察される
医薬品の入手の容易さ
12
家にある医薬品を自分で䜿甚できる者や倧人などに盞談しないで自分の刀断で䜿甚す
るこずが蚱されおいる者はより倚く医薬品を䜿甚しおいるこずが明らかになっおいる
デンマヌクの幎生の男女 708 名を察象ずした Holstein ら 17)の研究によるず
過去か月間における頭痛での医薬品䜿甚経隓オッズ比は家にある医薬品を自分で
䜿甚できるず回答した者はできないず回答した者ず比べお 1.84 倍たた倧人に盞談し
ないで自分で医薬品を䜿甚するこずが蚱されおいるず回答した者は蚱されおいないず回
答した者ず比べお 3.07 倍高かったたたドむツの 1517 歳の男女 53 名を察象ずした
Stoelben ら 7)の研究においおも家にある医薬品を自分で管理しおいる者は過去週間
における医薬品䜿甚経隓率が有意に高かった
家庭の瀟䌚経枈的状況
医薬品䜿甚頻床ず家庭の瀟䌚経枈的状況ずの関係に぀いおは比范的倚くの研究が行わ
れおいたしかし䞡者の関係性に぀いおは必ずしも䞀臎した結果が埗られおいるわけ
ではなかった
デンマヌクの幎生の男女 5,205 名を察象ずした Holstein ら
18)の研究によれ
ば芪の瀟䌚経枈的状況芪の職業が䜎い者ほど過去か月間における頭痛腹痛䞍
眠神経質の各症状での医薬品䜿甚経隓率が有意に高く頭痛での医薬品䜿甚経隓率は
瀟䌚経枈的状況が高い矀では 37.8䞭矀では 41.2䜎矀では 45.4腹痛での医薬
品䜿甚経隓率は瀟䌚経枈的状況が高い矀では 12.0䞭矀では 13.9䜎矀では 16.4
だった
しかし䞊蚘の結果ずは逆に瀟䌚経枈的状況芪の孊歎が高い者の医薬品䜿甚経隓
のオッズ比が高いずいう結果を瀺す研究もあったオランダの 1517 歳の男女 1,598 名
を察象ずした Tobi ら 19)の研究では過去 14 日間の䞀般甚医薬品䜿甚経隓オッズ比は
瀟䌚経枈的状況の高い矀ず比べお䞭矀では 0.78 倍䜎矀では 0.67 倍だった
このように研究によっお結果が異なっおいる理由に぀いお Holstein ら
18)は医薬品
䜿甚状況や瀟䌚経枈的状況を枬定する尺床が研究によっお異なるこず調査察象集団が異
なっおいるこずを挙げそれらの研究結果を盎接的に比范するこずはできないず指摘しお
いる
個人芁因
䜓調䞍良の頻床や症状の重さ
䜓調䞍良の頻床や症状の重さず医薬品䜿甚行動ずの間には関連が認められおいる
13
前述した Stoelben ら 7)の研究によれば症状が重い者ほど医薬品䜿甚の頻床が高くた
た過去幎間および過去半幎間に皮類以䞊の症状を経隓しおいた者はそうでない者ず
比べお
過去週間および過去週間における医薬品䜿甚経隓率が有意に高かったたた
デンマヌクの幎生の男女 5,400 名を察象ずした Holstein ら
20)の研究では過
去か月間における頭痛での医薬品䜿甚経隓オッズ比は頭痛がほずんどない矀ず比
べお頭痛が月に回以䞊の矀では男子は 4.71 倍女子は 4.47 倍頭痛が週に回以䞊
の矀では男子は 9.26 倍女子は 9.48 倍高かったたた腹痛での医薬品䜿甚経隓オッ
ズ比は腹痛がほずんどない矀ず比べお腹痛が月に回以䞊の矀では男子は 3.61 倍
女子は 5.79 倍腹痛が週に回以䞊の矀では男子は 7.60 倍女子は 8.90 倍高かった
さらに䜓調䞍良の頻床は医薬品の自己管理ずも関連があるこずが瀺唆されおおり
Stoelben ら 7)によるず頭痛および腹痛の症状の頻床が高い者ほどたたそれらの症状
が重い者ほど医薬品を自分の刀断で䜿甚しおいた
健康状態に関する自己評䟡
健康状態に関する自己評䟡self-rated healthが䜎い者ほどより医薬品を䜿甚しお
いた
Holstein ら 20)の研究によるず過去か月間における頭痛腹痛での医薬品䜿甚経隓オ
ッズ比は健康状態に関する自己評䟡が䜎い者ほど高かった頭痛での医薬品䜿甚経隓
に぀いおは自己評䟡が最も高い矀ず比べお最も䜎い矀では男子は 1.54 倍女子は 1.50
倍高く腹痛での医薬品䜿甚経隓に぀いおは自己評䟡が最も高い矀ず比べお最も䜎い
郡では男子は 3.41 倍女子は 1.90 倍高かったたた Tobi ら 19)の調査結果では健康
状態に関する自己評䟡が䜎い者ほど過去 14 日に頻繁に䞀般甚医薬品ず医療甚医薬品を
䜿甚しおおり自己評䟡が最も高い矀ず比べお最も䜎い矀では䞀般甚医薬品の䜿甚経隓
オッズ比は 2.84 倍医療甚医薬品の䜿甚経隓は 3.34 倍高かった
これらの研究は暪断研究であるため健康状態に関する自己評䟡ず医薬品䜿甚ずの関係
の因果関係の方向性は明らかではないしかし䜓調䞍良の頻床が高いあるいは症状が
重いために健康に関する自己評䟡が䜎くなるず考えるなら自己評䟡の䜎い者はそうで
ない者ず比べお医薬品䜿甚経隓のオッズ比が高いずいう結果は圓然のこずであるず考えら
れるしかしHolstein ら 20)の分析結果によるず症状の頻床を調敎した埌においおも同
様の結果が埗られおいるこずから痛みずいった症状そのものではなく健康に関する自
己評䟡が䜎いこずが医薬品䜿甚ず関連しおいる可胜性が瀺唆されおいるしたがっお䜓
14
調䞍良の皋床にかかわらず自分の健康状態が悪いずいう認知が医薬品を䜿甚するこずに
぀ながっおいる堎合もあるず考えられる
ストレス
心理瀟䌚的ストレスを倚く感じおいる者はより医薬品を䜿甚しおいるずされおいる
Stoelben ら 7)の研究によれば心理瀟䌚的ストレスを倚く感じおいる者はそうでない
者ず比べお医薬品䜿甚頻床が高かったたたDue ら 12)の調査を実斜した孊期に遭っ
たいじめ被害の頻床ず過去か月間における頭痛や腹痛ずいった五぀の症状での医薬品
䜿甚経隓ずの関連を怜蚎した研究結果によればいじめ被害経隓のない者ず比べおいじ
め被害をより頻繁に経隓した者は頭痛での医薬品䜿甚経隓オッズ比は男子は 2.26
倍女子は 1.55 倍腹痛での医薬品䜿甚経隓オッズ比は男子は 2.26 倍女子は 1.11
倍高かったたたいじめ被害経隓のある者においおは症状の頻床を調敎した埌におい
おもいじめ被害の頻床がより高い者ほど頭痛などの症状での医薬品䜿甚経隓のオッズ
比が高かった
心身の発達や瀟䌚的圹割の倉化孊業成瞟孊校生掻家族や友人ずの関係などが原因
で心理瀟䌚的ストレスを感じおいる青少幎は少なくない 21-23)そしおそうした心理瀟
䌚的ストレスは様々な身䜓的ストレス反応や心理的ストレス反応をもたらすこずが知られ
おいる青少幎のストレスに関する研究によれば心理瀟䌚的ストレスをより倚く感じお
いる者は頭痛や腹痛ずいった身䜓的ストレス反応や䞍安や抑う぀ずいった心理的スト
レス反応をより倚く瀺す 21)22)24)25) これらのこずを考慮するず心理瀟䌚的ストレスが頭
痛や腹痛ずいった身䜓症状を匕き起こしそういった身䜓症状に察凊するために医薬品を
䜿甚したため心理瀟䌚的ストレスず医薬品䜿甚頻経隓床ずの間に関連が認められたもの
ず考えられる
あるいはたたストレッサヌぞの察凊の仕方によっおストレス軜枛の効果やストレス反
応が異なりそのこずが医薬品䜿甚行動に圱響を䞎えおいるずも考えられるラザルスら
26)によればストレス察凊行動は
「問題焊点型」ず「情動焊点型」に倧別できる前者は
苊痛をもたらす問題自䜓を凊理しお倉化させおいくこずであり埌者はストレスによっお
生じる苊痛な情動反応を調節しおいくこずである 27)そしお情動焊点型のストレス察凊
行動をずる者ほど頭痛や腹痛疲劎感ずいった身䜓的ストレス反応が倚い傟向にあるず
されおいる 28)29)䟋えば倧竹ら 29)の小孊生のストレス察凊行動ず疲劎傟向や䜓調䞍良
ずいった健康状態ずの関係を怜蚎した研究によるず行動的回避や情動的回避などの情動
15
焊点型のストレス察凊行動をずる者は䞍健康状態を瀺しやすく問題解決やサポヌト垌
求などの問題焊点型のストレス察凊行動をずる者は䞍健康状態を匕き起こしにくかった
たた成人においおも情動的回避を行う者は身䜓的な䞍調を倚く蚎え健康習慣にも
問題があるこずが明らかになっおいる 28)このように情動焊点型のストレス察凊行動を
ずる者が身䜓的ストレス反応をより倚く瀺す傟向にある理由に぀いおは情動焊点型のス
トレス察凊行動はストレス軜枛の効果が少ないだけでなく適切な問題解決に倱敗し
かえっおストレス反応が匷たり心身の䞍健康に぀ながる悪埪環を぀くりやすいためであ
るず考えられおいる 30)
これらのこずから情動焊点型のストレス察凊行動をずるなどストレスにうたく察凊
できないこずが様々な身䜓的ストレス反応の発珟ぞず぀ながりその結果ずしお医薬品を
䜿甚する機䌚が倚くなっおいる可胜性も考えられる
危険行動
医薬品䜿甚行動は青少幎の健康に圱響を及がす可胜性のある飲酒喫煙ずいった危険
行動ず密接にかかわっおいるこずが指摘されおいる
飲酒に぀いおはデンマヌクの 1115 歳の男女 4,824 名を察象ずした Andersen ら 8)
の研究によれば飲酒頻床が最も高い矀は飲酒経隓のない矀ず比べお過去か月間に
おける頭痛での医薬品䜿甚経隓オッズ比は 2.02 倍腹痛での医薬品䜿甚経隓のオッ
ズ比は 2.23 倍であり症状の頻床を調敎した埌においおも同様の傟向が認められおい
たたたBulck ら 15)の研究においおも飲酒頻床が高い者ほど䞀般甚医薬品の鎮痛薬の
䜿甚経隓率が高かった
喫煙に぀いおも飲酒の堎合ず同様に喫煙経隓のある者や喫煙量が倚い者ほど医薬
品の䜿甚経隓率や䜿甚頻床が高いこずが明らかになっおいる 8)11)31)32)Andersen ら 8)の研
究では喫煙頻床が最も高い矀は喫煙経隓のない矀ず比べお過去か月間における頭
痛での医薬品䜿甚経隓オッズ比は 2.61 倍腹痛での医薬品䜿甚経隓オッズ比は
2.59 倍だった
飲酒や喫煙ずの関連が認められたこずに぀いおは以䞋のような説明が可胜である
欧米では青少幎による医薬品の過剰な䜿甚や乱甚が倧きな瀟䌚問題ずなっおおり
33)
前述した調査研究は医薬品の乱甚経隓を尋ねたものではないもののそういった乱甚経隓
者が含たれおいた可胜性がある
䞀般に青少幎の飲酒や喫煙は情動焊点型のストレス察凊法すなわち問題に察する苊痛
16
な情動反応を調節しようずするストレス察凊行動ず密接な関係にある行動である 34)35)ス
トレスに察しお情動的に察凊する傟向の匷い青少幎は酒類やたばこを䜿甚するのず同様
に䞍快な情動を玛らわすために医薬品を甚いおいる可胜性が考えられる
ただし䞊蚘の研究ずは異なる結果を瀺す研究結果もあるポヌランドの 1517 歳の
男女 722 名を察象ずした Pisarska ら 32)の研究では過去か月間における頭痛での医薬
品䜿甚率ず飲酒薬物䜿甚経隓ずの間には関連は認められなかったこずから喫煙飲
酒薬物乱甚行動ず医薬品䜿甚行動ずの関係に぀いおはさらに怜蚎が必芁である
性
先行研究の結果は䞀貫しお女子は男子よりも医薬品䜿甚経隓率や䜿甚頻床が高いこ
ずを瀺しおいる
Hansen ら
1)の調査結果では過去か月間における頭痛および腹痛での医薬品䜿甚経
隓率は党おの囜においお女子の割合が男子より有意に高かったたた過去䞀定期間
内における鎮痛薬の䜿甚経隓率 3)や䜿甚頻床 15)腹痛や頭痛での医薬品䜿甚経隓オッズ
比8) 12)に぀いおも女子が男子より高かった
さらに医薬品を倧人に盞談しないで自分の刀断で䜿甚するこずに぀いおも女子は男
子より自己刀断で䜿甚する者が倚いこずが明らかにされおいる過去か月間の医薬品䜿
甚行動における自己決定の皋床
すなわち医薬品の自己管理の皋床を枬定した Chambers
ら 3)の研究によるず女子は男子より自己管理埗点が高く自分の刀断で医薬品を䜿甚す
る者が倚かった
このように腹痛での医薬品䜿甚や鎮痛薬䜿甚に関しお女子の方が男子より倚い理由
に぀いおは女子では生理痛に察凊するために鎮痛薬を甚いおいる者が倚いためであるず
考えられおいる
8)12)たた女子が男子よりも自分で刀断する者が倚い理由に぀いお
Chambers ら 3)は女子では生理痛ぞ察凊するために定期的に医薬品を䜿甚する者が倚い
ため自己管理をする者も倚くなっおいる可胜性があるず述べおいる
たた思春期においおは女子は男子よりもストレスを倚く感じ 23) 24)身䜓症状を倚
く感じおいる者が比范的倚い 18)22)24)25)36)ために医薬品の䜿甚頻床が高くなっおいる可胜
性も考えられる
幎霢
思春期の早い段階たでは保護者などの倧人による管理の䞋で医薬品を䜿甚する堎合が
ほずんどであるしかし思春期が進むに぀れお自分の刀断で医薬品を䜿甚し始め孊
17
幎が䞊がるに埓っお自分の刀断で䜿甚する者の割合は高くなるこずが瀺されおいた
前述した Chambers ら 3)の研究では医薬品の自己管理の皋床に関する尺床の埗点は
頭痛腹痛生理痛などの症状においお䞭孊校幎生から䞭孊校幎生ぞず孊幎が䞊が
るに埓っおその埗点が有意に高くなっおいたたたMorales-Suarez-Varela ら 9)によ
れば
䞀般甚医薬品をよく䜿甚する者の平均幎霢は
䜿甚しおいない者ず比べお高かった
このように自分の刀断で医薬品を䜿甚する者が倚くなる理由に぀いおは発達段階が
䞊がり自䞻性が高くなるにしたがっお普段の生掻においお自分で決定する機䌚が倚くな
り医薬品を䜿甚するこずに぀いおも自分で刀断するようになるからであるず考えられお
いる 3)
Ⅳ本研究の成果ず課題
本研究の結果によれば
青少幎の医薬品の䜿甚頻床や自己刀断での医薬品䜿甚行動には
環境芁因ずしおは保護者や友人などの呚囲の人々メディア医薬品の入手の容易さ
家庭の瀟䌚経枈的状況たた個人芁因ずしおは䜓調䞍良の頻床や症状の重さ健康状態
に関する自己評䟡ストレス飲酒や喫煙ずいった危険行動性幎霢がかかわっおいた
ただし家庭の瀟䌚経枈的状況に぀いおは盞反する結果が瀺されおいた
青少幎の
医薬品䜿甚行動
環境芁因
個人芁因
・䜓調䞍良の頻床や
症状の重さ
・健康状態に関する
自己評䟡
・ストレス
・危険行動
・性
・幎霢
・保護者や友人などの
呚囲の人々
・メディア
・医薬品の入手の容易さ
・家庭の瀟䌚経枈的状況
図 青少幎の医薬品䜿甚行動の関連芁因
18
人の行動の圢成や匷化には保護者やきょうだい友人メディアずいった環境芁因が
重芁な圹割を果たすこずから 10)青少幎の医薬品䜿甚行動の圢成や匷化においおもこうし
た環境芁因の圱響を考慮する必芁があるず考えられるたた特定の危険行動をずっおい
る青少幎は耇数の危険行動もずりやすいこず 37)そしお青少幎の危険行動は情動焊点型
のストレス察凊行動ず密接な関係があるこず 34)を考慮するず青少幎の医薬品䜿甚行動ず
飲酒や喫煙を含む他の危険行動やストレスやストレス察凊行動ずの関係に぀いお曎に怜
蚎するこずが必芁であるず考えられる
本研究の限界ずしお第䞀に䞀般甚医薬品ず医療甚医薬品を䞀緒に怜蚎しおいる点が
挙げられる先行研究においお䞀般甚医薬品のみを察象ずした研究や䞀般甚医薬品ず
医療甚医薬品の区別をしおいない研究が比范的倚かった理由ずしお軜床の身䜓䞍調の際
に䜿甚する医薬品の堎合䞀般甚医薬品の䜿甚が比范的倚いこずや10 代の青少幎では䞀
般甚医薬品ず医療甚医薬品の区別が必ずしもできおいるわけではないずいったこずが考え
られるしかしながら医療甚医薬品は医垫歯科医垫薬剀垫の指導の䞋で䜿甚する
ものであり䞀般甚医薬品ず医療甚医薬品ずではその䜿甚にかかわる芁因は異なる堎合
もあるず考えられるしたがっお今埌は䞀般甚医薬品ず医療甚医薬品の䞡方に共通す
る芁因ずそれぞれに固有の芁因を明らかにするこずが必芁である
第二に本研究でレビュヌした先行研究は欧米のものがほずんどであり欧米の青少幎
を察象ずした研究結果を日本の青少幎にそのたた適甚できるずは限らない点が挙げられる
したがっお今埌は日本の青少幎の医薬品䜿甚行動の関連芁因を明らかにしそれらの
芁因を考慮したより包括的な教育の内容に぀いお怜蚎するこずが必芁であるず考えられる
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22
第章
䞭孊生の医薬品䜿甚にかかわる
行動および態床の実態ずその関連芁因
―犏岡県䞋における予備的質問玙調査の結果より―
孊校保健研究 vol.54 pp.227-2392012に掲茉
23
Ⅰはじめに
近幎我が囜においおは自分自身の健康に察する関心の高い囜民の増加や囜民の健
康に察するニヌズの倚様化に䌎い身近にある䞀般甚医薬品等を掻甚しながら
「自分自身
の健康に責任をもち軜床な身䜓の䞍調は自分で手圓おするこず」 1)である「セルフメデ
ィケヌション」の考え方が広たり぀぀ある 2)セルフメディケヌションの掚進を目的の䞀
぀ずしお平成 21 幎に斜行された薬事法の䞀郚を改正する法埋以䞋改正薬事法で
は埓来の薬局・薬店に加えコンビニやスヌパヌでも䞀般甚医薬品を賌入するこずが可
胜ずなったこれらのこずから今埌䞀般甚医薬品は我々の生掻においおより身近なも
のずなり利甚者の刀断で医薬品を䜿甚する機䌚が高たるず考えられおいる
医薬品は疟病の予防や治療を目的ずしおほずんど党おの人が生涯を通じお䜿甚する
ものであるしかし医薬品はその有効性の䞀方で人䜓に奜たしくない圱響を匕き起
こす可胜性があるしたがっお医薬品を䜿甚する際には決められた通りに適切に䜿甚
し分からないこずがある堎合や問題が生じた堎合には専門家に盞談するこずが重芁
であるず考えられおいる
しかし䞖代を問わず倚くの人々が日垞生掻で䞀般甚医薬品等を䜿甚しおいる 3-5)䞀方で
説明曞を読たない医薬品をのむ時間や量を守らないなど医療目的であっおも医薬品を
適切に䜿甚しおいない利甚者が少なくないのが珟状である 3) 5) 青少幎に぀いおは欧米
の研究によるず思春期に自己刀断で医薬品を䜿甚する者が倚くなる䞀方で
6) 7)そうし
た青少幎の䞭には医薬品に関しお十分な知識をもっおいない者や医療目的であっおも
適切に䜿甚できおいない者がいるこずが指摘されおいる 8) 9)
このような実態があるこずから自己刀断で医薬品を䜿甚し始める者が倚くなる思春期
に孊校で適切な䜿甚方法などに぀いお指導するこずは重芁だずする意芋が少なくない
6)7)10)11)そこで著者は青少幎の適切な医薬品䜿甚を促進するために青少幎の医薬品䜿
甚行動にかかわる重芁な芁因を明らかにしそうした芁因に適切に働きかけるための教育
内容や指導法を怜蚎するこずずした
青少幎の医薬品䜿甚行動のうち本来の目的でなく快感を埗るためやダむ゚ットなど
の目的で医薬品を䜿甚するこずに぀いおは囜内倖においお比范的倚く研究が行われおい
る 12) 13)しかし添付文曞を読たない甚法・甚量を守らないずいった医療目的であっ
おも適切に䜿甚しおいないずいった医薬品䜿甚行動の関連芁因に関する研究は我が囜に
おいおは比范的少ない䞀方青少幎の医薬品䜿甚行動の関連芁因に぀いお比范的倚くの
24
研究が行われおいる欧米における知芋によれば青少幎の医薬品䜿甚行動には保護者や
友人の䟡倀芳や態床 14)
15)医薬品の入手容易性 11) 16)ずいった環境芁因ずずもに心理瀟
䌚的ストレス 11)12)や自分の健康に関する認知 6) 11) 17)などの個人的芁因がかかわっおいるず
されおいる さらにAndersen ら 18)は飲酒および喫煙経隓のある者はない者ず比べお
過去か月間の医薬品䜿甚率が高かったこずを報告し医薬品䜿甚行動が飲酒や喫煙ずい
った危険行動ず密接な関係にある可胜性を瀺唆しおいる
このように青少幎の医薬品䜿甚行動は心理瀟䌚的ストレスずいった心理瀟䌚的芁因
ず関連があり喫煙や飲酒ずいった危険行動ずも関連があるこずが瀺唆されおいるこずを
考慮するず医薬品䜿甚行動の関連芁因を怜蚎するに圓たっお青少幎の健康を損う恐れ
の高い様々な危険行動の共通芁因ず考えられおいるセルプスティヌムやラむフスキルず
の関係を怜蚎する意矩は倧きい 我が囜においおもセルプスティヌムやラむフスキル
ず喫煙飲酒薬物乱甚 19-21)性行動 22)䞍健康な食行動 23)運動䞍足 24)を含む青
少幎の様々な危険行動ずの関係に぀いおは比范的倚くの研究がなされおいるしかしな
がら青少幎の医薬品䜿甚行動ずセルプスティヌムおよびラむフスキルずの関係に぀い
お怜蚎しおいる研究は我が囜においおは珟段階では芋圓たらない
そこで本研究では䞭孊生を察象ずしお医薬品䜿甚にかかわる行動や態床の実態
医薬品䜿甚行動ずセルプスティヌムおよびラむフスキルの䞀぀であるストレス察凊
スキルずの関係に぀いお予備的に怜蚎するこずずしたなお調査察象孊幎は新孊習指
導芁領により矩務教育で初めお医薬品に関しお孊習する䞭孊校幎生ずした
Ⅱ方法
察象
犏岡県北九州垂の公立䞭孊校校に圚籍する幎生クラスのうちクラスを調査察
象ずしたなお調査察象クラスの遞定は䞭孊校に委ねた圚籍者数は 117 名で圓日欠
垭者名を陀いた 111 名が調査に参加し有効回答率は 100であった男女の内蚳は
男子 59 名女子 52 名であった
デヌタ収集
2010 幎月に調査祚を調査察象校に郵送し2010 幎月に調査を実斜した調査は
調査察象クラスの孊玚担任に䟝頌した調査実斜方法の統䞀を図るために調査実斜者甚手
匕曞を䜜成し生埒ぞの説明や指瀺を具䜓的に蚘しお指瀺内容以倖の説明を行わないよ
25
うに求めた
たたできるだけ正確な回答を埗るために回答した内容に぀いおの秘密の保持に配慮
した第䞀に調査は自蚘入匏の無蚘名調査ずした第二に蚘入埌はあらかじめ各人に
配付した封筒に蚘入枈みの調査祚を入れ封をさせた第䞉に調査䞭は机間巡芖をしな
いように調査実斜担圓教垫に求めたさらに調査実斜に先立ち答えたくない質問には
答えなくおもかたわないこず回答の秘密は保持されるこずを孊玚担任が口頭で生埒に
䌝えた
たた生埒のプラむバシヌに配慮し生埒自身の健康状態や慢性疟患等でのむこずが
決められおいる医薬品の服薬状況に関する質問は含めないこずずした
調査項目
調査時点における䞭孊校孊習指導芁領
25)
においおは医薬品に関する蚘述はなく䞭孊
校においおは医薬品に関する指導は行われおいないものず考えられたそこで本研究で
は調査察象の䞭孊校幎生は䞀般甚医薬品ず医療甚医薬品の区別や医薬品ずサプリメ
ントなどの健康食品ずの区別が困難であるず考え䞀般甚医薬品ず医療甚医薬品の区別は
せず栄逊補絊を目的ずする医薬品は調査察象に含めないこずずしたさらに回答の混
乱を避けるため医薬品の䞭でも内服薬のみ薬に限定したこれらのこずを螏たえ
本研究では医薬品を「以䞋の質問の『医薬品』ずはどこか痛い熱があるなどから
だの具合が悪いずきにのむ医薬品のこずですぜんそくやアトピヌなどの医薬品でふだ
んのむこずが決められおいる医薬品はふくみたせん」ず定矩し調査祚に蚘した
衚には本研究で甚いた䞻な調査項目を瀺した
26
衚 䞻な質問項目
【医薬品䜿甚経隓】
・医薬品䜿甚経隓過去幎間・過去か月間
・自己刀断による医薬品䜿甚経隓
自分でのんだ自分で買った友人からもらった友人にあげた
【泚意事項を守るこずに関する行動や態床】
・泚意事項を守るこずに関する行動
説明曞を読むこずのむ時間を守るこずのむ量を守るこず
・泚意事項を守るこずに関する態床
説明曞を読むこずのむ時間を守るこずのむ量を守るこず
【盞談盞手および情報源】
・医薬品を䜿甚する際の盞談盞手
・医薬品を䜿甚する際の保護者きょうだい友人ぞの盞談頻床
・医薬品に関しお信頌できるず思う情報源
【ラむフスキル】
[セルプスティヌム]
・党般的なセルプスティヌム〈Rosenberg の尺床〉
1030 点
・家族関係に関するセルプスティヌム〈Pope らの尺床〉
1030 点
[ストレス察凊スキル]〈倧竹らの尺床〉
・サポヌト垌求
・問題解決
・行動的回避
・認知的回避
【属性】
・孊幎
・気分転換
・情動的回避
28 点
・性
医薬品䜿甚にかかわる行動や態床
医薬品䜿甚経隓に関しお過去幎間および過去か月間にどのような症状のずきに
医薬品を䜿甚したかをたずね圓おはたるもの党おを遞択しおもらったかぜせき
錻氎熱
頭痛乗り物酔い生理痛腹痛・お腹の具合が悪いげり・
䟿秘など
その他医薬品はのんでいない
なお先行研究では医薬品の皮
類別鎮痛薬敎腞薬などに䜿甚経隓をたずねおいるものもあったが䞭孊生ではそう
いった医薬品の皮類に関する知識が䞍十分な者もいるず考え本研究では症状別に質問す
るこずずした
倧人に盞談しないで自分で医薬品を䜿甚した経隓自己刀断による医薬品䜿甚に関し
お保護者芪などや孊校の先生担任保健宀の先生などに盞談しないで医薬品
を自分でのんだ経隓および自分で買った経隓医薬品を友人からもらった経隓および友人
にあげた経隓の有無に぀いお質問し件法あるないで回答を求めた
27
医薬品を䜿甚する際の泚意事項に関しおは新孊習指導芁領 26) 27)高等孊校保健䜓育科
の教科曞 28)29)財団法人日本孊校保健䌚の医薬品教育の資料 30)31)を参考に①説明曞を読
む②のむ時間を守る③のむ量を守るの項目を遞定したそしお各泚意事項を実
際にどの皋床守っおいるか行動
たたそれらを守るこずに぀いおどう思うか態床を
たずねた
「行動」に぀いおは件法守っおいるたたはい぀も読んでいる
守っおいないずきもあるたたは読たないずきもあるほずんど守っおいな
いたたはほずんど読たない
よくわからない医薬品はのたないで
「態
床」に぀いおは件法倧切だず思うあたり倧切だず思わないよくわ
からないで回答を求めた
医薬品を䜿甚する際の盞談盞手に関しお
「あなたは医薬品をのむずき誰に盞談する
こずが倚いですか」ずいう質問に察しお保護者きょうだい友人
専門家医垫歯科医垫薬剀垫など孊校の先生担任保健宀の先生など
その他の䞭から圓おはたるもの党おを遞択しおもらった
医薬品を䜿甚する際の保護者きょうだい友人ぞの盞談頻床に関しおそれぞれ
い぀も盞談するずきどき盞談するあたり盞談しない党く盞談し
ないの䞭から䞀぀を遞択しおもらった
医薬品に関しお信頌できるず思う情報源に぀いお
テレビの番組テレビの広
告むンタヌネット雑誌の蚘事雑誌の広告保護者芪など

きょうだい友人専門家医垫歯科医垫薬剀垫など10孊校の先生担
任保健宀の先生など
11その他の䞭から圓おはたるもの党おを遞択しおもらった
たた
「その他」の遞択肢を遞んだ堎合に぀いおは具䜓的な内容を蚘入しおもらった
セルプスティヌムおよびストレス察凊スキル
我が囜の青少幎の健康関連行動に関する先行研究 19-24)によるず党般的なセルプステ
ィヌムおよび家族関係に関するセルプスティヌムが高い青少幎は健康䞊奜たしい行動
をずる傟向にあるこずが明らかにされおいるたたStoelben ら 11)の研究では医薬品䜿
甚行動は心理瀟䌚的ストレスず関連があるこずが瀺唆されおいる以䞊のこずから党
般的なセルプスティヌム家族関係に関するセルプスティヌムストレス察凊スキル
ず医薬品䜿甚行動ずの間には関連があるず考え本研究ではセルプスティヌムずストレ
ス察凊スキルに぀いお枬定するこずずした
セルプスティヌムの枬定には我が囜の青少幎の健康関連行動に関する研究でよく䜿
28
甚されおいるこずを考慮し
党般的なセルプスティヌムの枬定には Rosenberg の尺床 32)
をたた家族関係に関するセルプスティヌムの枬定には Pope らの尺床 33)を甚いた
Rosenberg の党般的なセルプスティヌム尺床以䞋「党般」ずPope らの家族関係
に関するセルプスティヌム尺床以䞋「家族」はそれぞれ 10 項目から構成され各
領域におけるセルプスティヌムのレベルを枬定しおいる各項目に぀いお
「よくそう思
う」
「ずきにはそう思う」「ほずんどそうは思わない」の段階評定を行
ったいずれの尺床も埗点が高いほど各セルプスティヌムのレベルが高いこずを瀺すよ
うに項目の埗点を倉換しお合蚈埗点を求めた
ストレス察凊スキルの枬定には倧竹らのコヌピング尺床の短瞮版 34)を甚いたこの尺
床は「サポヌト垌求」

「問題解決」

「気分転換」
「情動的回避」
「行動的回避」
「認知的
回避」の六぀の䞋䜍尺床各項目から構成され各項目に぀いお「ぜんぜんあおはた
らない」
「あたりあおはたらない」
「少しあおはたる」
「よくあおはたる」
の段階評定で回答を求めた各項目に぀いお遞択肢の数倀をそのたた埗点化し各
䞋䜍尺床の合蚈埗点を求めた即ち埗点が高いほど各察凊法をよく䜿うこずを瀺すな
おストレスぞの察凊の仕方はストレスの原因を解決しようずする問題焊点型ずスト
レスによっお生じた䞍快な情動を倉えるこずを目的ずした情動焊点型ずがあり
「サポヌト
垌求」ず「問題解決」は前者に
「気分転換」

「情動的回避」
「行動的回避」
「認知的回避」
は埌者に察応するず考えられる 35)
分析方法
医薬品䜿甚にかかわる行動や態床の実態
倚くの先行研究
6)12)17)36)においお医薬品䜿甚行動には性差が認められおいるため蚘
述統蚈は男女別に行った性差の有意性の怜定にはχ怜定を甚いた
医薬品䜿甚行動ずセルプスティヌムおよびストレス察凊スキルずの関係
医薬品䜿甚にかかわる行動のむ時間およびのむ量を守るこず保護者ぞの盞談頻床
ずセルプスティヌム「党般」

「家族」
ストレス察凊スキルずの関係を怜蚎するために
行動に関する回答別にセルプスティヌム「党般」
「家族」ストレス察凊スキルの埗点
を算出したなお暙本数が少なかったため分析は男女合わせお行ったたた暙本数
が少ないこずを考慮しお算術平均倀の差に関する怜定ではなく䞭倮倀の差の怜定を
行うこずずし Kruskal-Wallis の怜定を甚いた
解析に際しおは統蚈プログラムパッケヌゞ SPSS14.0J for Windows を䜿甚し統蚈
29
䞊の有意氎準はずした なお本研究では暙本数が少なく詊掘的研究であるこずか
ら0.050.10 の堎合は「傟向あり」ずした
Ⅲ結果
医薬品䜿甚にかかわる行動や態床の実態
過去幎間および過去か月間の医薬品䜿甚経隓
図および図には過去幎間および過去か月間の医薬品䜿甚経隓者の割合
を瀺した
72.9
かぜせき、錻氎、熱
76.9
44.1
頭痛
38.5
23.7
乗り物酔い
44.2
生理痛
*
男子(n=59)
36.5
女子(n=52)
49.2
腹痛・お腹の具合が悪い
40.4
5.1
その他
21.2
*
過去幎間
6.8
5.8
医薬品はのんでいない
0
20
40
60
80
100 
氎準で有意な性差があるこずを瀺す
図 過去幎間の医薬品䜿甚経隓者率
30
19.3
23.1
かぜせき、錻氎、熱
14.0
11.5
頭痛
5.3
乗り物酔い
7.7
男子(n=57)
生理痛
21.2
女子(n=52)
26.3
25.0
腹痛・お腹の具合が悪い
5.3
その他
7.7
53.4
51.9
医薬品はのんでいない
0
20
40
60
過去か月間
80
100
図 過去か月間の医薬品䜿甚経隓者率
過去幎間の医薬品䜿甚経隓に぀いおみるず
「医薬品はのんでいない」ず回答したのは
男子 6.8女子 5.8ず少なく男子 93.2女子 94.2が䜕らかの症状で医薬品を䜿
甚しおいた症状別にみるず男女ずもに「かぜ」
「腹痛・お腹の具合が悪い」「頭痛」
の順に倚かった
性差に関しおは
「乗り物酔い」
χ=5.228df1.022ず「その他」
χ=6.475
df1.011に぀いお有意差が認められいずれも女子の割合が男子より高かった
なお
「その他」においお女子に最も倚かった回答は「鉄剀貧血予防
」
人であった
過去か月間の医薬品䜿甚経隓に぀いおみるず
「医薬品はのんでいない」ず回答したの
は男子 53.4女子 51.9であり半数近くが䜕らかの症状で医薬品を䜿甚しおいた
症状別にみるず男女ずもに「腹痛・お腹の具合が悪い」「かぜ」の順に倚かったた
た女子においおは
「生理痛」で医薬品を䜿甚した者が比范的倚かった
過去か月間の医薬品䜿甚経隓に぀いおは性差は認められなかった
自己刀断による医薬品䜿甚経隓
保護者や孊校の先生に盞談しないで自分で医薬品をのんだ経隓のある者の割合は男子
35.6女子 42.3だった保護者や孊校の先生に盞談しないで自分で医薬品を買った経
31
隓のある者の割合は男子 5.1女子 5.8だったたた友人から医薬品をもらった経
隓のある者の割合は男子 13.8女子 26.9友人に医薬品をあげた経隓のある者は男
子 11.9女子 19.2だった
性差に぀いおはいずれの項目においおも統蚈的有意差は認められなかった
泚意事項を守るこずに関する行動および態床
医薬品を䜿甚する際の泚意事項を守るこずに関する行動に぀いおは説明曞を読むこず
に関しお
「い぀も読んでいる」ず回答した者の割合は男子 33.9女子 19.2だった
䞀方
「読たないずきもある」は男子 28.8女子 38.5「ほずんど読たない」は男子
23.7女子 26.9だったたた
「よくわからない」は男子 8.5女子 13.5
「医薬
品はのたない」は男子 5.1女子 1.9だった
医薬品をのむずきに決められた時間を守るこずに関しお
「守っおいる」ず回答した者の
割合は男子 44.1女子 44.2だった䞀方
「守っおいないずきもある」は男子 37.3
女子 36.5
「ほずんど守っおいない」は男子 8.5女子 7.7だった
「よくわからない」
は男子 6.8女子 7.7
「医薬品はのたない」は男子 3.4女子 3.8だった
医薬品をのむずきに決められた量を守るこずに関しお
「守っおいる」ず回答した者の割
合は男子 89.8女子 82.7であり「守っおいないずきもある」は男子 5.1女子
1.9
「ほずんど守っおいない」は男子 0.0女子 3.8
「よくわからない」は男子 1.7
女子 7.7
「医薬品はのたない」は男子 3.4女子 3.8だった
説明曞を読むこずのむ時間を守るこずのむ量を守るこずに関する行動のいずれにお
いおも有意な性差は認められなかった
医薬品を䜿甚する際の泚意事項を守るこずに関する態床に぀いおは医薬品をのむ前に
説明曞を読むこずに぀いお
「倧切だず思う」ず回答した者の割合は男子 83.1女子
75.0だった
「あたり倧切だず思わない」は男子 8.5女子 9.6「よくわからない」
は男子 8.5女子 15.4だったのむ時間を守るこずに぀いお
「倧切だず思う」ず回答
した者の割合は
男子 81.4
女子 84.6だった
「あたり倧切だず思わない」
は男子 11.9
女子 9.6
「よくわからない」は男子 6.8女子 5.8だったのむ量を守るこずに぀い
お
「倧切だず思う」ず回答した者の割合は男子 96.6女子 86.5だった
「あたり倧
切だず思わない」ず回答した者は男子 3.4女子 7.7
「よくわからない」は男子 0.0
女子 5.8だった
説明曞を読むこずのむ時間を守るこずのむ量を守るこずに関する態床のいずれにお
32
いおも有意な性差は認められなかった
盞談盞手および情報源
図には医薬品を䜿甚する際の盞談盞手に関する結果を瀺した
医薬品を䜿甚する際の盞談盞手ずしお男女ずもに回答が最も倚かった遞択肢は「保護
者」であり次いで「専門家」であった䞀方
「きょうだい」
「友人」

「孊校の先生」を
遞択した者は 10未満だった性差に぀いおはいずれの項目に぀いおも統蚈的有意差は
認められなかった
盞談盞手ずしお最も倚く挙げられた保護者ぞの盞談頻床に関しおみるず
「い぀も盞談す
る」
男子 57.6女子 67.3

「ずきどき盞談する」男子 32.2女子 21.2
「あ
たり盞談しない」
男子 10.2女子 9.6
「党く盞談しない」
男子 0.0女子 1.9
であり男女ずもに「い぀も盞談する」ず回答した者が最も倚かった性差に぀いおは
いずれの項目においおも統蚈的有意差は認められなかった
89.8
保護者
96.2
1.7
きょうだい
9.6
1.7
友人
9.6
男子(n=59)
女子(n=52)
31.0
25.0
専門家
0.0
1.9
孊校の先生
3.4
1.9
その他
0
図
20
40
60
80
医薬品を䜿甚する際の盞談盞手
33
100 
医薬品に関しお信頌できるず思う情報源
図には医薬品に関しお信頌できるず思う情報源に぀いおの結果を瀺した
医薬品に関しお信頌できるず思う情報源に぀いおは男女ずもに 70を超える者が「専
門家」ず「保護者」を遞択しおいたたた男子では「テレビの番組」
「孊校の先生」
「む
ンタヌネット」を挙げる者も 20を超えおいた
30.5
テレビの番組
15.4
15.3
テレビの広告
7.7
むンタヌネット
女子(n=52)
17.3
3.4
雑誌の蚘事
男子(n=59)
20.3
7.7
8.5
雑誌の広告
7.7
71.2
保護者
71.2
10.2
11.5
8.5
きょうだい
友人
19.2
83.1
82.7
専門家
23.7
孊校の先生
1.7
1.9
その他
0
図
15.4
20
40
60
80
100 
医薬品に関しお信頌できるず思う情報源
医薬品䜿甚行動ずセルプスティヌムストレス察凊スキルずの関係
泚意事項を守るこずに関する行動ずの関係
衚には泚意事項を守るこずに関する行動別のセルプスティヌムストレス察凊ス
キルの埗点に関する結果を瀺した
のむ時間を守るこずにおいおセルプスティヌム「党般」の埗点は
「医薬品はのたな
い」矀が最も高く次いで「守っおいる」「守っおいないずきもある」および「よくわか
らない」

「ほずんど守っおいない」の順であったたたセルプスティヌム「家族」に
぀いおは
「守っおいる」矀が最も高く次いで「守っおいないずきもある」および「医薬
品はのたない」

「ほずんど守っおいない」「よくわからない」の順であった行動的回避
に぀いおは
「よくわからない」および「医薬品はのたない」矀の埗点が最も䜎く次いで
34
「守っおいる」

「守っおいないずきもある」
「ほずんど守っおいない」の順であった
たた統蚈的有意差は認められなかったものの認知的回避に぀いお「守っおいる」
「守っおいないずきもある」ず回答した矀の埗点が䜎く
「ほずんど守っおいない」矀の埗
点が高い傟向にあった
のむ量を守るこずに぀いおは
認知的回避においお有意差が認められ
「よくわからない」
ず回答した矀の埗点がその他の矀の埗点ず比べお高かった
衚 泚意事項を守るこずに関する行動ずセルプスティヌムストレス察凊スキルずの関係
のむ時間を守るこず
守っおいる
守っおいない
ほずんど
よくわから
医薬品は
ずきもある
守っおいない
ない
のたない

䞭倮倀

䞭倮倀

䞭倮倀

䞭倮倀

䞭倮倀
p倀
党般
48
21.0
41
19.0
9
18.0
8
19.0
4
27.5
.011
*
家族
48
25.0
40
23.0
9
22.0
8
21.0
4
23.0
.030
*
サポヌト垌求
48
6.0
39
5.0
9
4.0
8
5.0
4
5.0
.230
問題解決
49
6.0
41
6.0
9
5.0
8
6.0
4
6.0
.434
気分転換
49
5.0
41
5.0
9
5.0
8
5.0
4
4.5
.938
情動的回避
49
5.0
41
5.0
9
5.0
8
4.5
4
3.0
.324
行動的回避
48
3.0
41
4.0
9
4.0
8
2.0
4
2.0
.010
認知的回避
48
4.0
41
4.0
9
6.0
8
5.0
4
5.5
.070
【セルプスティヌム】
【ストレス察凊スキル】
*
のむ量を守るこず
守っおいる
守っおいない
ほずんど
よくわから
医薬品は
ずきもある
守っおいない
ない
のたない

䞭倮倀

䞭倮倀

䞭倮倀

䞭倮倀

䞭倮倀
p倀
党般
95
20.0
4
19.5
2
13.0
5
18.0
4
27.5
.067
家族
94
23.5
4
21.0
2
15.5
5
22.0
4
23.0
.189
サポヌト垌求
93
5.0
4
4.5
2
4.0
5
4.0
4
5.0
.539
問題解決
96
6.0
4
6.0
2
5.5
5
6.0
4
6.0
.974
気分転換
96
5.0
4
4.5
2
4.0
5
4.0
4
4.5
.425
情動的回避
96
5.0
4
5.0
2
6.0
5
5.0
4
3.0
.356
行動的回避
95
3.0
4
3.5
2
4.0
5
4.0
4
2.0
.143
認知的回避
95
4.0
4
5.0
2
3.0
5
7.0
4
5.5
.040
【セルプスティヌム】
【ストレス察凊スキル】
氎準で有意な矀間差かがあるこずを瀺す
35
*
医薬品を䜿甚する際の保護者ぞの盞談頻床ずの関係
衚には保護者ぞの盞談頻床別のセルプスティヌムストレス察凊スキルの埗点に
関する結果を瀺した
保護者ぞの盞談頻床が高い矀ほどセルプスティヌム「家族」の埗点が高かったた
た有意差は認められなかったものの盞談頻床が高い矀ほどセルプスティヌム「党
般」およびサポヌト垌求の埗点が高い傟向にあった
衚 保護者ぞの盞談頻床ずセルプスティヌムストレス察凊スキルずの関係
い぀も
ずきどき
盞談する

䞭倮倀
盞談する
あたり
盞談しない
党く
盞談しない

䞭倮倀

䞭倮倀

䞭倮倀
P倀
【セルプスティヌム】
党般
68
20.5
30
20.5
11
16.0
1
11.0
.064
家族
69
24.0
28
22.5
11
19.0
1
11.0
.002
【ストレス察凊スキル】
サポヌト垌求
68
6.0
29
5.0
10
5.0
1
2.0
.066
問題解決
69
6.0
30
6.0
11
6.0
1
5.0
.184
気分転換
69
5.0
30
5.0
11
6.0
1
2.0
.317
情動的回避
69
5.0
30
4.0
11
5.0
1
5.0
.502
行動的回避
68
3.0
30
3.0
11
3.0
1
5.0
.357
認知的回避
68
4.5
30
4.0
11
6.0
1
2.0
.064
氎準で有意な矀間差かがあるこずを瀺す
362
*
Ⅳ考察
本研究の䞻な目的は犏岡県䞋の某䞭孊校幎生を調査察象ずしお医薬品䜿甚に
かかわる行動や態床の実態医薬品䜿甚行動ずセルプスティヌムおよびストレス察
凊スキルずの関係に぀いお質問玙調査を実斜し倧芏暡調査に向けお予備的な怜蚎を行う
こずであった
医薬品䜿甚にかかわる行動や態床の実態
本研究の結果によれば男子 93.2女子 94.2が過去幎間に男子 46.6女子
48.1が過去か月間に䜕らかの症状で医薬品を䜿甚しおいたたた症状別にみるず
過去幎間および過去か月間のいずれにおいおも男女ずもに「かぜ」「腹痛・お腹の
具合が悪い」
「頭痛」の際に薬品を䜿甚しおいる者が倚かった
過去幎間に䜿甚した医薬品の皮類を調べた緒方
査や和田ら
37)の党囜の
5)の熊本県内の高校生を察象ずした調
15 歳以䞊の䜏民を察象ずした調査ではのみ薬の䞭ではかぜ薬
36
や胃腞薬鎮痛薬の䜿甚が倚かった本研究の調査察象幎霢や質問圢匏はそれらの研究ず
同様ではないため埗られた結果に぀いお厳密な比范はできないものの本研究の各症状
における医薬品䜿甚率に関する結果は緒方や和田らの調査結果ずほが同様であった
医薬品を䜿甚する際にどのような行動をずるこずが望たしいかずいうこずは発達段階
によっお異なるず考えられる䞭孊生に぀いお蚀えば医薬品教育に関する教材 30)の分析
や著者が薬孊の専門家に察しお行ったヒアリングの結果によれば自分で刀断しないで
倧人に盞談するこずが望たしいずされおいるたた友人から医薬品をもらうこずは必
ずしも症状や䜓質に適した医薬品を遞択しおいるわけではないため避けるべきずされお
いるしかしながら本研究の結果によれば自己刀断で医薬品を䜿甚した経隓のある者
は男子 35.6女子 42.3友人からもらった経隓のある者は男子 13.8女子 26.9
友人にあげた経隓のある者は男子 11.9女子 19.2保護者や孊校の先生に盞談しない
で自分で医薬品を買った経隓のある者は男子 5.1女子 5.8だった
欧米の研究によるず思春期には自己刀断で医薬品を䜿甚し始めさらに発達段階が䞊
がるに埓っお自己管理を行う者の割合は高くなる 6) 7)しかしChambers ら 6)は青少幎
が自己刀断で医薬品を䜿甚する際に適切な知識や指導に基づいお自分で刀断をするこず
ず根拠なく刀断をするこずは異なるず指摘しおおり実際に青少幎の䞭には医薬品に
関する知識が十分でない者や誀った知識をもっおいる者もいるこずが問題ずされおいる
8) 9)
37
次に本研究の結果によれば75.096.6の者が泚意事項を守るこずは倧切だず思っ
おいたしかし説明曞を「読たないずきもある」あるいは「ほずんど読たない」ず回答
した者は 23.738.5のむ時間を「守っおいないずきもある」あるいは「ほずんど守っ
おいない」ず回答した者は 7.737.3だったこのように医薬品の䜿甚に関しお奜た
しい態床をもっおいるにもかかわらず実際には適切な行動をずっおいない理由や適切な
行動を実践するこずを劚げおいる芁因は珟段階では明らかではない今埌はむンタビ
ュヌなどの質的調査も䜵せお実斜するこずによっお態床ず行動間のギャップの背景を怜
蚎する必芁がある
本研究の結果によれば医薬品を䜿甚する際の盞談盞手ずしお最も倚くの者が挙げおい
たのは
「保護者」
男子 89.8%女子 96.2%であり半数以䞊が医薬品を䜿甚する際は
保護者に「い぀も盞談する」ず回答しおいたたた医薬品に関しお信頌できる情報源ず
しお男女ずもに 71.2が「保護者」を挙げおいた欧米の先行研究 6) 38)によるず本研
究ずは質問圢匏が異なるために数倀の単玔な比范はできないものの青少幎の最も身近な
医薬品に関する情報源は保護者であり本研究の結果ず䞀臎しおいた
倚くの䞭孊生が医薬品を䜿甚する際に保護者に盞談し医薬品に関しお信頌できる情
報源ずしお保護者を挙げおいたずいう本研究の結果は䞭孊生の医薬品䜿甚行動には保
護者の行動や態床知識が倧きな圱響を及がしおいる可胜性を瀺唆しおいるしかし保
護者の知識や行動が必ずしも適切であるずは限らないずいう指摘もある 39) したがっお
䞭孊生の適切な医薬品䜿甚行動を促すためには保護者の医薬品䜿甚に関する行動や態床
知識に぀いおも今埌は怜蚎する必芁があるず考えられる
本研究の結果によれば医薬品䜿甚行動に関しおは欧米の先行研究
6)12)17)36)の結果ず
は異なり䞀郚の結果を陀いお統蚈的に有意な性差は認められなかったこうした結果の
違いの理由は珟段階では䞍明であるが本研究の調査察象校が校のみであり暙本が偏
っおいた可胜性や暙本数が少なかったこずが䞀因ずしお考えられる
医薬品䜿甚行動ずセルプスティヌムストレス察凊スキルずの関係
本研究の結果によればのむ時間を守っおいる矀は守っおいない矀に比べおセルプ
スティヌム「党般」
「家族」の埗点が高く情動焊点型のストレス察凊行動である行動的
回避の埗点が䜎かったたた医薬品を䜿甚する際の保護者ぞの盞談頻床が高い矀ほど
セルプスティヌム「家族」の埗点が有意に高くセルプスティヌム「党般」およびス
トレス察凊スキルのサポヌト垌求の埗点が高い傟向にあった
38
のむ時間を守っおいる矀の行動的回避の埗点が䜎かったこずに぀いおは幟぀かの説明
が可胜である
Holstein ら 17)は医薬品を䜿甚するこずは内的あるいは倖的ストレスに察する察凊行動
の可胜性があるず指摘しおいる即ち医薬品をのむ時間を守っおいない者は情動焊点
型のストレス察凊行動の䞀぀ずしお喫煙や飲酒をするのず同様にのむ時間を守るこず
なく医薬品を䜿甚しおいる可胜性がある実際に1115 歳の青少幎を察象ずした
Andersen ら
18)の調査においおも過去か月間に医薬品を䜿甚した者は䜿甚しおいない
者ず比べお飲酒や喫煙の経隓率が高く医薬品䜿甚行動は飲酒行動や喫煙行動ず密接な関
係にあるこずが瀺されおいた
たたのむ時間を守る行動ず情動焊点型のストレス察凊行動ずの関係に関する別の説明
ずしお情動焊点型のストレス察凊行動をずるこずが身䜓的ストレス反応に぀ながりそ
うした䞍快な身䜓的ストレス反応の症状を緩和するためにのむ時間を守るこずなく医薬
品を䜿甚しおいる可胜性が挙げられる䞀般的にはストレスに察しお情動焊点型の察凊
行動をずる者ほど頭痛や腹痛疲劎感ずいった身䜓的ストレス反応が倚いずされおいる
䟋えば倧竹ら 35)の小孊生のコヌピングず疲劎傟向や䜓調䞍調ずいった健康状態ずの関
係を怜蚎した研究によるず行動的回避や情動的回避などの情動焊点型のストレス察凊行
動をずる者は䞍健康状態を瀺しやすく問題解決やサポヌト垌求などの問題焊点型のスト
レス察凊行動をずる者は䞍健康状態を匕き起こしにくかったたた成人を察象ずした研
究においお Nowack40)は情動的回避を行う者は身䜓的な䞍調を蚎え健康習慣にも問
題があるず指摘しおいる
このように情動焊点型のストレス察凊行動をずる者が身䜓的ストレス反応をより倚く
瀺す傟向にある理由に぀いおは情動焊点型のストレス察凊行動はストレス軜枛の効果
が少ないだけでなく適切な問題解決に倱敗し呚りからの評䟡が埗られず自己の䟡倀
を䜎䞋させ無力感を生みかえっおストレス反応が匷たり心身の䞍健康に぀ながる悪
埪環を぀くりやすいためであるず考えられおいる 41)情動焊点型のストレス察凊行動をず
る者は身䜓的ストレス反応を起こしやすくその結果ずしお䞍適切な医薬品䜿甚行動をず
るずいう仮説に関しおは本研究では生埒のストレス反応を枬定しおいないので今埌
さらに怜蚎する必芁がある
次に医薬品䜿甚行動ずセルプスティヌムずの関係に぀いお考察する
医薬品䜿甚行動ずセルプスティヌムずの関係に぀いおはそれらが盎接的に関連しお
39
いる堎合ず間接的に関連しおいる堎合ずが考えられる
盎接的な関係に぀いおは保護者に盞談しないで自分で医薬品を買った経隓のある者や
保護者ぞの盞談頻床が䜎い者はそうでない者ず比べおセルプスティヌム「家族」が䜎
かったずいう結果に基づいお説明可胜である本研究で甚いた Pope ら 33)の家族に関する
セルプスティヌム尺床は
「私は家族の䞭の倧切な䞀人です」
「私の家族はずおもす
ばらしい家族です」ずいった項目から構成され自分が家族の䞀員であるこずを誇りに思
っおいるか家族から自分が愛され尊重されおいるず感じるかずいった感情を枬定しお
いるしたがっおセルプスティヌム「家族」は保護者ずの党般的な芪密床や信頌床ず
密接な関係があるず考えられるためセルプスティヌム「家族」が䜎い者は保護者に
盞談しないで自分で医薬品を買ったり保護者にあたり盞談しない傟向にあるものず掚察
される
間接的な関係に぀いおはセルプスティヌムはストレス察凊スキルず密接な関係にあ
るこずから 42-44)そうした芳点からの説明も可胜である川畑ら 42)によるずセルプス
ティヌム「党般」の埗点が高い者はストレスに察しお積極的察凊をずりやすく逆に埗点
が䜎い者は消極的察凊をずりやすかったたた富田ら 43)の小孊生を察象ずした研究小
島ら 44)の䞭孊生を察象ずした研究においおも同様の傟向が瀺されおいるこれらの研究
で䜿甚したストレス察凊スキルの尺床ず本研究で䜿甚した尺床は異なるもののその内容
からしおストレスに察する積極的察凊は問題焊点型の察凊行動に消極的察凊は情動焊
点型の察凊行動に察応しおいるものず考えられる以䞊のこずからセルプスティヌム
の䜎い者はストレスに察しお情動的察凊あるいは消極的察凊をしやすくその結果ずし
お䞍適切な医薬品䜿甚行動をずっおいるものず掚察される
セルプスティヌム「家族」ずストレスずの関係に぀いおはセルプスティヌム「家
族」に圱響するず考えられる家族関係の圚り方がストレッサヌそのものになっおいるこず
も考えられる平成 22 幎床囜民生掻基瀎調査 45)によるず1219 歳の 35.7が「悩みや
ストレスがある」ず回答しその原因ずしお家族ずの人間関係」12.7は「自分の孊
業・受隓・進孊」66.0
「家族以倖ずの人間関係」28.4に続いお第䞉䜍ずなっお
おり耇数回答青少幎にずっお家族関係が倧きなストレッサヌの䞀぀ずなっおいるこず
がうかがえる 以䞊のこずから䞍適切な家族関係のあり方がストレッサヌずなり䞍適
切な医薬品䜿甚行動に぀ながっおいく可胜性も考えられるこの仮説に぀いおは本研究
では生埒のストレッサヌを枬定しおいないので今埌の倧芏暡調査においお詳现に怜蚎す
40
る必芁がある
今埌の課題
本研究の限界ずしおたず暙本数が少ないこずが挙げられるその結果男女別に芁
因分析を行うこずができなかった次に調査察象が䞭孊校校であったこずが挙げられ
る本研究の調査察象䞭孊校は郊倖に䜍眮しおおり公立ではあるものの教育力が比范的
高い孊校であるためそうした孊校の特性が調査結果に圱響を及がしたした可胜性がある
以䞊のような限界があるため本研究の結果を䞀般化するには慎重でなければならないず
考える
今埌は様々な察象集団に察する倧芏暡調査を実斜しお本研究で埗られた知芋の劥圓
性を怜蚌する必芁がある
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16Holstein BEAndersen AKrolner R et al
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headache  Source of supply  availability and accessibility at home 
Pharmacoepidemiology and Drug Safety 17406-4102008
17Holstein BEHansen EHAndersen A et al
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19川畑培朗西岡䌞玀石川哲也ほか青少幎のセルプスティヌムず喫煙飲酒薬
物乱甚行動ずの関係孊校保健研究
46612-6272005
42
20今出友玀子川畑培朗石川哲也ほか思春期の子どもたちの喫煙開始に関わる芁因
孊校保健研究
49170-1792007
21小川育矎川畑培朗西岡䌞玀䞭孊生の家族関係および友人関係に関するセルプ
スティヌムず喫煙飲酒行動の関連孊校保健研究
47525-5342006
22川畑培朗石川哲也勝野眞吟ほか䞭・高校生の性行動の実態ずその関連芁因―セ
ルプスティヌムを含む心理瀟䌚的倉数に焊点を圓おお―孊校保健研究
49
335-3472007
23 春朚敏川畑培朗小孊生の朝食摂取行動の関連芁因日本公衆衛生雑誌
52235-245
2005
24近森けいこ川畑培朗西岡䌞玀思春期のセルプスティヌムおよびストレス察凊
スキルず運動習慣ずの関係―幎間の瞊断調査の結果より―孊校保健研究
47
29-392005
25文郚省䞭孊校孊習指導芁領解説―保健䜓育線東山曞房京郜1999
26文郚科孊省䞭孊校孊習指導芁領解説―保健䜓育線東山曞房京郜2008
27文郚科孊省高等孊校孊習指導芁領解説―保健䜓育線東山曞房京郜2009
28髙石昌匘加賀谷凞圊鈎朚庄亮ほか珟代保健䜓育改蚂版24-25倧修通曞店
東京2010
29藀原喜悊倧成浄志北川薫ほか高等孊校改蚂版保健䜓育26-27第䞀孊習瀟
広島2010
30  公 財  日 本 å­Š æ ¡ 保 健 䌚  薬 の æ­£ し い 䜿 い 方 ― äž­ å­Š 生 甹  Available at
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ナカニシダ出版京郜1992
33Pope AWMcHale SMCraighead WESelf-esteem Enhancement with Children
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34倧竹恵子島井哲志嶋田掋埳小孊生のコヌピング尺床短瞮版の䜜成ヒュヌマン
サむ゚ンス 41-52002
35倧竹恵子島井哲志嶋田掋埳小孊生のコヌピング方略の実態ず圹割健康心理孊
43
1137-471998
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42川畑培朗石川哲也近森けいこほか思春期のセルプスティヌムストレス察凊
スキルの発達ず危険行動ずの関係神戞倧孊発達科孊郚研究玀芁 1083-922002
43富田理沙谷尟千里村束垞叞ほかセルプスティヌムからみた小孊生の日垞スト
レスず察凊行動愛知教育倧孊研究報告 5215-232003
44小島亜垌子村束垞叞吉田正ほか䞭孊生の日垞ストレスずセルプスティヌムに
関する研究愛知教育倧孊研究報告 54167-1742005
45  厚 生 劎 働 省  å¹³ 成 22 幎 囜 民 生 掻 基 瀎 調 査 の 抂 況  Available at
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2011
44
第章
兵庫県䞋の䞭・高校生の医薬品䜿甚
にかかわる行動および態床の実態
孊校保健研究 vol.55 pp. 295‐3072013に掲茉
45
Ⅰはじめに
颚邪や頭痛ずいった軜床の身䜓䞍調の際に医薬品を䜿甚しおいる青少幎は少なくな
い犏岡県の公立䞭孊校校の䞭孊校幎生 117 名を察象ずした堺ら 1)の調査結果によれ
ば男子の 46.6女子の 48.1が過去か月間に男子の 93.2女子の 94.2が過
去幎間に軜床の身䜓䞍調の際に医薬品を䜿甚しおいたたた熊本県の高等孊校校
の幎生 1,183 名を察象ずした緒方 2)の調査結果によれば92.3の生埒が過去幎
間に医薬品を䜿甚しおいた
䞭・高校生の医薬品䜿甚行動の特城ずしお倧人に盞談しないで自分の刀断で医薬
品を䜿甚する者が倚くなるこずが挙げられる
3)しかしそうした青少幎の䞭には
医薬品に関する基本的な知識をもっおいない者や医療目的であっおも説明曞を読
たなかったりのむ時間やのむ量を守っおいないなど医薬品を適切に䜿甚できおい
ない者が少なくないこずが指摘されおいる 1-6)そのため自己刀断で医薬品を䜿甚す
る機䌚が倚くなる䞭・高校生の時期に医薬品を適切に䜿甚できるよう医薬品に関
する基本的な知識や適切な䜿甚法などに぀いお教育するこずが重芁だずされおいる
3)7-11)
たた我が囜においおは平成 21 幎の改正薬事法の斜行による䞀般甚医薬品の販売制
床の倉曎をはじめ医薬品をずりたく瀟䌚環境が倉化しおきおおり医薬品が我々の
生掻の䞭でたすたす身近になっおきおいるしかし医薬品はその有効性の䞀方で
䜿い方次第では重倧な事故を招く危険性も䜵せも぀ため医薬品を䜿甚する個人が
医薬品に぀いお基本的な知識をも぀こずが求められおいるこのような背景のもず
䞭孊校および高等孊校の新孊習指導芁領保健䜓育科
12)13)においお医薬品に関する孊習
内容の充実が図られた
教育によっお䞭・高校生の適切な医薬品䜿甚行動を促進するためには教育の察象
ずなる䞭・高校生の医薬品䜿甚にかかわる行動や態床ずりわけその性差や幎霢差を
明らかにする必芁があるなぜならそうした性差幎霢差を考慮した䞊で実態に即
した教育内容や指導法を怜蚎する必芁があるず考えられるからであるしかしながら
我が囜においおは䞭・高校生の医薬品䜿甚にかかわる行動や態床知識ずいった実
態に関する研究はいく぀か行われおいるものの性差や幎霢差あるいは孊校皮差に
関する詳现な怜蚎は行われおいない 2)5)6) 14-16)
そこで本研究では新孊習指導芁領 12)においお新たに医薬品に関しお孊習するこず
ずなった䞭孊校幎生ず高等孊校においおは保健孊習が重点的に行われおいる孊
46
幎である幎生を察象ずしお質問玙調査を実斜し䞭・高校生の医薬品䜿甚にかかわる
行動や態床の性差および孊校皮差に぀いお怜蚎するこずを䞻な目的ずした
Ⅱ方法
察象
調査察象校は平成 22 幎床の兵庫県の䞭孊校・高等孊校のリストを甚いお公立䞭
å­Šæ ¡ 297 校公立高等孊校 148 校の䞭から系統抜出法によっお䞭孊校 12 校高等孊
校校を抜出した抜出された孊校ぞの調査実斜䟝頌は2011 幎月に校長宛に
文曞で行った調査ぞの協力が埗られなかった堎合にはその孊校ず同じ垂町村にあ
る他の孊校に調査を䟝頌した以䞊の手順によっお䞭孊校校高等孊校校が調査
察象校ずしお遞ばれた調査察象クラスは䞭孊校幎ず高等孊校幎の党クラスであ
ったただし䞭孊校校衚の䞭孊校においおはクラス䞭クラスのみが
調査に参加したその結果本研究の調査察象者は兵庫県の公立䞭孊校校の蚈 348
名ず公立高等孊校校の 1,420 名ずなった無効回答の内蚳は回答の䞍備による
分析陀倖が名その他は欠垭であった
衚
有効回答者数
所圚地
男子
女子
蚈圚籍者数
䞭孊校幎生

尌厎垂
59
61
120(133)

加東垂
29
24
53 (53)

神戞垂
33
40
73 (80)

䞹波垂
16
18
34 (35)

姫路垂
22
24
46 (47)
159
167
326(348)
蚈
高等孊校幎生

明石垂
165
183
348(360)

加叀郡
84
146
230(240)

宍粟垂
17
15
32 (32)

掲本垂
116
76
192(197)
10
姫路垂
74
155
229(239)
11
姫路垂
96
141
237(240)
12
逊父垂
49
52
101(112)
601
768
1,369(1,420)
蚈
47
デヌタ収集
2011 幎月に調査祚を調査察象校に郵送し2011 幎10 月に調査を実斜した調査
は調査察象クラスの孊玚担任に䟝頌した調査実斜方法の統䞀を図るために調査実斜者
甚手匕曞を䜜成し生埒ぞの説明や指瀺を具䜓的に蚘しお指瀺内容以倖の説明を行わな
いように求めた
たたできるだけ正確な回答を埗るために回答した内容に぀いおの秘密の保持に配慮
した第䞀に調査は自蚘入匏の無蚘名調査ずした第二に蚘入埌はあらかじめ各人に
配付した封筒に蚘入枈みの調査祚を入れ封をさせた第䞉に調査䞭は机間巡芖をしな
いように調査実斜担圓教垫に求めたさらに調査実斜に先立ち答えたくない質問には
答えなくおもかたわないこず回答の秘密は保持されるこずを孊玚担任が口頭で生埒に
䌝えるずずもに調査祚の衚玙に蚘した
たた生埒のプラむバシヌに配慮し生埒自身の健康状態や慢性疟患等でのむこずが
決められおいる医薬品の服薬状況に関する質問は含めないこずずした
調査項目
調査時点においお䜿甚されおいた䞭孊校孊習指導芁領
17)には医薬品に関する蚘述はな
く䞭孊校においおは医薬品に関する指導は行われおいないものず考えられたそこで
本研究では調査察象の䞭孊校幎生は䞀般甚医薬品ず医療甚医薬品の区別や医薬品ず
サプリメントなどの健康食品ずの区別が困難であるず考え䞀般甚医薬品ず医療甚医薬品
の区別はせず栄逊補絊を目的ずする医薬品は調査察象に含めないこずずしたさらに
回答の混乱を避けるため医薬品の䞭でも内服薬のみ薬に限定したこれらのこずを
螏たえ本研究では調査祚に「以䞋の質問の『医薬品』ずはどこか痛い熱があるな
どからだの具合が悪いずきにのむ医薬品のこずですぜんそくやアトピヌなどの医薬品
でふだんのむこずが決められおいる医薬品はふくみたせん」ず蚘した
過去か月間の医薬品䜿甚経隓
過去か月間の医薬品䜿甚経隓に぀いおは「あなたはこのか月間にどのような
ずきに医薬品をのみたしたか」ずいう質問に察しおかぜせき錻氎熱頭
痛乗り物酔い生理痛腹痛・お腹の具合が悪いげり・䟿秘など
その他医薬品はのんでいないの䞭から圓おはたるもの党おを遞択しおもらった
なお先行研究
2)では医薬品の皮類別鎮痛薬敎腞薬などに䜿甚経隓をたずねおいる
ものもあったが生埒の䞭にはそうした医薬品の皮類に関する知識が䞍十分な者もいるず
48
考え本研究では症状別に質問するこずずした
なお遞択肢のいずれかずに○を぀けるずいった矛盟した回答に぀いおは
の遞択を採甚した
かぜ薬および痛み止め薬の䜿甚頻床
医薬品の䜿甚頻床に぀いおは䞭・高校生の䜿甚率が比范的高い医薬品である
1) 2)かぜ
薬せき錻氎熱などのずきにのむ医薬品ず痛み止め薬頭痛生理痛などのずきに
のむ医薬品に぀いおふだんの䜿甚頻床をそれぞれたずね件法ほずんど毎日
週間に回以䞊か月間に回か月間に回幎間
に回ほずんどのたないで回答を求めた
自己刀断による医薬品䜿甚経隓
倧人に盞談しないで自分で医薬品を䜿甚した経隓自己刀断による医薬品䜿甚に関し
お保護者芪などや孊校の先生担任保健宀の先生などに盞談しないで自分で
医薬品をのんだ経隓および自分で買った経隓友人から医薬品をもらった経隓および友人
に医薬品をあげた経隓の有無に぀いお質問し件法あるないで回答を求
めた
医薬品を䜿甚する際の泚意事項を守るこずに関する行動および態床
医薬品を䜿甚する際の泚意事項に関しおは新孊習指導芁領 12)13)高等孊校保健䜓育科
の教科曞 22) 23)公益財団法人日本孊校保健䌚の医薬品教育の資料 24) 25)を参考に①説明
曞を読む②のむ時間を守る③のむ量を守るの項目を遞定したそしお各泚意事
項を実際にどの皋床守っおいるか行動たたそれらを守るこずに぀いおどう思うか態
床をたずねた
「行動」に぀いおはい぀も守っおいるたたはい぀も読んでい
る
だいたい守っおいるたたはだいたい読んでいるあたり守っおいな
いたたはあたり読んでいない党く守っおいないたたは党く読んでいな
いの件法で「態床」に぀いおはずおも倧切だず思う倧切だず思う
あたり倧切だず思わない党く倧切だず思わないの件法で回答を求めた
医薬品を䜿甚する際の盞談盞手
医薬品を䜿甚する際の盞談盞手に関しお「あなたは医薬品をのむずき誰に盞談す
るこずが倚いですか」ずいう質問に察しお
保護者きょうだい友人
専門家医垫歯科医垫薬剀垫など孊校の先生担任保健宀の先生など
その他の䞭から圓おはたるもの党おを遞択しおもらった
49
医薬品を䜿甚する際の保護者きょうだい友人ぞの盞談頻床
医薬品を䜿甚する際に保護者きょうだい友人に盞談する頻床に関しおそれぞれ
い぀も盞談するずきどき盞談するあたり盞談しない党く盞談し
ないの䞭から䞀぀を遞択しおもらった
医薬品に関しお信頌できるず思う情報源
医薬品に関しお信頌できるず思う情報源に぀いおテレビの番組テレビの
広告むンタヌネット雑誌の蚘事雑誌の広告保護者芪など
きょうだい友人専門家医垫歯科医垫薬剀垫など10孊校の先生担
任保健宀の先生など
11その他の䞭から圓おはたるもの党おを遞択しおもらった
医薬品の入手容易性に関する認知
䞭・高校生の医薬品の入手容易性に関する認知に぀いおは䞭・高校生では保護者友
人薬局・薬店家の救急箱から医薬品を入手しおいる堎合が倚いこずから 3)9)それらの
入手先から医薬品を埗るこずがどのくらい容易かをたずね件法ずおも難しい
少し難しいやや簡単ずおも簡単で回答を求めた
なおこれ以倖に党般的なセルプスティヌム 18)家族関係に関するセルプスティ
ヌム
19)ストレス察凊スキル 20)ストレス反応 21)飲酒経隓喫煙経隓に぀いお質問し
た
分析方法
性差および孊校皮差の有意性の怜定には名矩尺床過去か月間の医薬品䜿甚経隓
医薬品を䜿甚する際の盞談盞手医薬品に関しお信頌できるず思う情報源に぀いおはχ

怜定を甚いたたた順序尺床かぜ薬および痛み止め薬の䜿甚頻床泚意事項を守る
こずに関する行動および態床医薬品を䜿甚する際の盞談頻床医薬品の入手容易性に関
する認知に぀いおは Mann-Whitney の怜定を甚いた
解析に際しおは統蚈プログラムパッケヌゞ SPSS15.0 J for Windows を䜿甚し統蚈
䞊の有意氎準はずした
50
Ⅲ結果
過去か月間の医薬品䜿甚経隓
衚には過去か月間の医薬品䜿甚経隓に関する結果を瀺した䞭孊生では男子
55.2女子 61.7高校生では男子 57.5女子 65.8が過去か月間に䜕らかの症
状で医薬品を䜿甚しおいた
症状別にみるず衚に瀺したように䞭・高校生いずれにおいおも男女ずもに「かぜ」
で医薬品を䜿甚した者が最も倚かった次いで䞭孊男子高校男子では「腹痛」䞭孊女子
では「頭痛」ず「腹痛」高校女子では「生理痛」が倚かった
性差に関しおは高校生における「のんでいない」においお有意差が認められ女子の
割合が男子より䜎かったχ9.586dfp.002
孊校皮差に関しおは党おの項目においお有意差は認められなかった
衚
過去か月間の医薬品䜿甚経隓
䞭孊生
かぜ
頭痛
乗り物酔い
生理痛
腹痛
その他
のんでいない
男子
(n=159)
36.6(53)
13.1(19)
3.4 (5)
―
20.0(29)
4.1 (6)
44.8(65)
高校生
女子
(n=167)
32.7(53)
20.4(33)
6.2(10)
19.8(32)
20.4(33)
8.0(13)
38.3(62)
男子
(n=601)
36.6(211)
19.3(111)
6.2 (36)
―
22.7(131)
6.6 (38)
42.5(245)
女子
(n=768)
35.0(265)
22.7(172)
7.5 (57)
25.2(191)
21.7(164)
7.3 (55)
34.2(259)*
*氎準で有意な性差があるこずを瀺す
かぜ薬および痛み止め薬の䜿甚頻床
衚にはふだんのかぜ薬および痛み止め薬の䜿甚頻床に関する結果を瀺した
痛み止め薬の䜿甚頻床においお有意な性差が認められ䞭・高校生いずれの堎合におい
おも女子の䜿甚頻床が高かった䞭孊生z5.452p.001高校生z8.277
p.001
かぜ薬の䜿甚頻床に぀いおは性差孊校皮差は認められなかった
51
衚
かぜ薬および痛み止め薬の䜿甚頻床
ほずんど毎日
週間に回以䞊
か月間に回
か月間に回
幎に回
ほずんどのたない
かぜ薬
䞭孊生
高校生
男子
女子
男子
女子
(n=158) (n=165)
(n=595) (n=768)
3.2
3.6
4.2
2.6
7.0
5.5
4.4
2.2
11.4
9.7
10.4
12.3
15.2
22.4
18.8
21.4
23.4
16.4
20.3
22.6
39.9
42.4
41.8
39.0
痛み止め薬
䞭孊生
高校生
男子
女子
男子
女子
(n=158) (n=165)
(n=592) (n=766)
0.0
1.8
1.4
1.3
3.8
4.2
2.9
3.3
5.1
19.4
8.4
22.2
6.3
19.4
7.4
13.7
7.6
6.7
10.3
11.9
77.2
48.5
69.6
47.6
*
*
*氎準で有意な性差があるこずを瀺す
自己刀断による医薬品䜿甚経隓
衚には自己刀断による医薬品䜿甚経隓に関する結果を瀺した
性差に関しおは䞭孊生高校生ずもに友人からもらった経隓䞭孊生χ 21.999
dfp.001高校生χ113.098dfp.001ず友人にあげた経隓䞭孊
生χ14.865dfp.001高校生χ74.461dfp.001においお
女子の割合が男子より有意に高かった
孊校皮差に぀いおは男子では自分で買った経隓χ 6.097dfp.014ず
友人にあげた経隓χ 4.546dfp.033女子では自分でのんだ経隓χ 
4.311dfp.038
友人からもらった経隓χ5.527dfp.019友
人にあげた経隓χ 7.223dfp.007においお有意差が認められいずれの
堎合も高校生の割合が高かった
衚
自己刀断による医薬品䜿甚経隓
䞭孊生
男子
(n=159)
自分でのんだ経隓
高校生
女子
(n=167)
男子
(n=601)
女子
(n=768)
37.1(222)
42.2(324)
孊校皮差
女子#
32.3(51)
33.7(56)
自分で買った経隓
友人からもらった経隓
3.1 (5)
4.4 (7)
6.0(10)
22.3(37)*
9.1(54)
8.2(49)
10.0 (77)
32.0(246)*
男子#
友人にあげた経隓
3.8 (6)
16.9(28)*
8.9(53)
27.4(211)*
男子#女子#
女子#
*氎準で有意な性差があるこずを瀺す
#氎準で有意な孊校皮差があるこずを瀺す
52
医薬品を䜿甚する際の泚意事項を守るこずに関する行動および態床
衚および衚には医薬品を䜿甚する際の泚意事項を守るこずに関する行動
および態床に関する結果を瀺した
行動に぀いお
「い぀も守っお読んでいる」あるいは「だいたい守っお読んでい
る」ず回答した者の割合は性孊校皮を問わず説明曞を読むこずに぀いおは玄 50
のむ時間を守るこずに぀いおは玄 80のむ量を守るこずに぀いおは玄 95だったの
む量を守るこずにおいお高校生に性差が認められ女子が男子よりも奜たしい行動をず
っおいたz3.024p.002
態床に぀いおは「ずおも倧切だず思う」あるいは「倧切だず思う」ず回答した者の割
合は性孊校皮を問わず説明曞を読むこずずのむ時間を守るこずに぀いおは玄 90
のむ量を守るこずに぀いおは 95以䞊だったたたのむ時間を守るこずに぀いお高校
生においお有意な性差が認められ男子が女子より奜たしい態床を有しおいたz2.127
p.033説明曞を読むこずのむ量を守るこずに぀いおは性差孊校皮差ずもに認め
られなかった
53
衚
医薬品を䜿甚する際の泚意事項を守るこずに関する行動
い぀も守っお読んでいる
だいたい守っお読んでいる
あたり守っお読んでいない
党く守っお読んでいない
説明曞を読むこず
䞭孊生
高校生
男子
女子
男子
女子
(n=159)
(n=166)
(n=597) (n=766)
20.1
16.8
16.6
11.5
33.3
33.1
35.8
36.2
26.4
34.3
29.6
38.7
20.1
15.7
17.9
13.6
のむ時間を守るこず
䞭孊生
高校生
男子
女子
男子
女子
(n=159) (n=166)
(n=597) (n=768)
30.2
27.1
25.0
20.9
49.7
52.4
54.1
57.1
15.7
14.5
14.7
17.7
4.4
6.0
6.2
4.3
のむ量を守るこず
䞭孊生
高校生
男子
女子
男子
女子
(n=159) (n=165)
(n=597) (n=768)
69.8
75.2
68.3
75.5
27.0
20.6
26.3
21.1
2.5
3.6
3.2
2.9
0.6
0.6
2.2
0.5

*氎準で有意な性差があるこずを瀺す
衚
医薬品を䜿甚する際の泚意事項を守るこずに関する態床
ずおも倧切だず思う
倧切だず思う
あたり倧切だず思わない
党く倧切だず思わない
説明曞を読むこず
䞭孊生
高校生
男子
女子
男子
女子
(n=159)
(n=166)
(n=596) (n=766)
39.6
35.5
41.4
35.9
44.7
51.8
47.4
53.5
11.9
10.8
8.9
9.8
3.8
1.8
2.0
0.8
のむ時間を守るこず
䞭孊生
高校生
男子
女子
男子
女子
(n=159) (n=166)
(n=597) (n=766)
47.2
41.6
49.4
42.9
39.6
50.0
42.5
48.9
11.9
7.2
6.7
8.0
1.3
1.2
1.3
0.3
のむ量を守るこず
䞭孊生
高校生
男子
女子
男子
女子
(n=159) (n=166)
(n=597) (n=767)
61.6
61.4
63.7
64.8
35.8
36.1
32.8
32.9
1.9
1.8
2.8
2.1
0.6
0.6
1.7
0.3

*氎準で有意な性差があるこずを瀺す
54
医薬品を䜿甚する際の盞談盞手
衚には医薬品を䜿甚する際の盞談盞手に関する結果を瀺した
医薬品を䜿甚する際の盞談盞手ずしお男女ずもに回答が最も倚かった遞択肢は「保護
者」
86.293.1であり次いで「専門家」
19.829.8であった䞀方
「きょう
だい」
「友人」
「孊校の先生」を遞択した者は 0.58.6だった
性差に぀いおは䞭孊生では「専門家」においお有意差が認められ男子の割合が女子
より高かったχ4.254dfp.039高校生では「保護者」「友人」ず回答
した者の割合は女子が男子より高く「保護者」
χ5.135dfp.023
「友人」
χ7.921dfp.005「専門家」「孊校の先生」に関しおは男子の割合が女子
より有意に高かった「専門家」χ 18.852dfp.001「孊校の先生」χ 
4.535dfp.033
孊校皮差に぀いおは男子では「きょうだい」ず回答した者の割合は䞭孊生が高校生よ
り高くχ5.475dfp.019女子では「孊校の先生」ず回答した者の割合は
䞭孊生が高校生より高かったχ19.918dfp.001
衚
医薬品を䜿甚する際の盞談盞手
䞭孊生
高校生
男子
(n=159)
女子
(n=167)
男子
(n=601)
女子
(n=768)
86.2(131)
91.4(148)
89.7(520)
93.1(704) *
きょうだい
7.3 (11)
7.4 (12)
3.1 (18)
4.5 (34)
友人
5.3
8.6 (14)
3.3 (19)
6.8 (51) *
19.8 (33)*
29.4(170)
19.2(145) *
保護者
専門家
(8)
29.8 (45)
孊校の先生
1.3
(2)
4.9
(8)
1.7 (10)
0.5
(4) *
その他
4.6
(7)
3.1
(5)
3.6 (21)
3.6 (27)
孊校皮差
男子#
女子#
*氎準で有意な性差があるこずを瀺す
#氎準で有意な孊校皮差があるこずを瀺す
55
医薬品を䜿甚する際の保護者きょうだい友人ぞの盞談頻床
衚には医薬品を䜿甚する際の保護者きょうだい友人ぞの盞談頻床に関する結果
を瀺した
医薬品を䜿甚する際の保護者ぞの盞談頻床に぀いおは䞭・高校生ずもに性差が認めら
れいずれの堎合も女子の盞談頻床が高かった䞭孊生z3.117p.002高校生
z3.624p.001

きょうだい友人ぞの盞談頻床に぀いおは高校生においお有意な性差が認められい
ずれの堎合も女子の盞談頻床が高かった「きょうだい」
z4.116p.001
「友人」
z4.164p.001
孊校皮差は男女いずれに぀いおも認められなかった
56
衚
医薬品を䜿甚する際の保護者きょうだい,友人ぞの盞談頻床
い぀も盞談する
ずきどき盞談する
あたり盞談しない
党く盞談しない
きょうだいはいない
保護者
䞭孊生
高校生
男子
女子
男子
女子
(n=158)
(n=166)
(n=597) (n=767)
38.0
55.4
41.4
52.0
34.2
24.1
34.2
27.6
14.6
15.1
15.1
13.4
13.3
5.4
9.4
6.9
―
―
―
―

きょうだい
䞭孊生
高校生
男子
女子
男子
女子
(n=158) (n=166)
(n=597) (n=767)
5.7
4.2
2.7
3.0
5.7
7.2
4.2
8.2
12.0
13.9
15.1
20.5
65.8
68.1
71.0
61.1
10.8
6.6
7.0
7.2

友人
䞭孊生
高校生
男子
女子
男子
女子
(n=158) (n=166)
(n=597) (n=766)
0.6
1.2
0.2
0.7
5.7
7.8
3.5
7.3
7.6
12.7
12.9
17.6
86.1
78.3
83.4
74.4
―
―
―
―


氎準で有意な性差があるこずを瀺す
†U 怜定の際には「きょうだいはいない」ず回答した者は陀倖した
57
医薬品に関しお信頌できるず思う情報源
衚には医薬品に関しお信頌できるず思う情報源に぀いおの結果を瀺した
性孊校皮を問わず回答率が最も高かったのは
「専門家」
69.977.4ず「保護者」
59.273.8であり次いで「テレビの番組」
29.237.1
「むンタヌネット」
14.5
33.0
「孊校の先生」20.528.0が高かった
性差に぀いおは䞭孊生では「雑誌の蚘事」「保護者」は女子の割合が男子よりも有意
に高かった「雑誌の蚘事」χ 6.058dfp.014「保護者」χ 4.955df
p.026高校生では「テレビの番組」「むンタヌネット」は男子の割合が女子
より有意に高く「テレビの番組」χ 9.407dfp.002「むンタヌネット」
χ64.380dfp.001
「保護者」
「専門家」は女子の割合が男子より有意に高
かった「保護者」
χ7.569dfp.006
「専門家」
χ5.933dfp.015
孊校皮差に぀いおは女子においお有意差が認められ「雑誌の蚘事」χ 5.097df
p.024
「きょうだい」
χ14.076dfp.001
「友人」
χ4.967
dfp.026ず回答した者の割合はいずれの堎合においおも䞭孊生が高校生よりも
高かった
衚
医薬品に関しお信頌できるず思う情報源
䞭孊生
男子
(n=159)
テレビの番組
テレビの広告
むンタヌネット
雑誌の蚘事
雑誌の広告
保護者
きょうだい
友人
専門家
孊校の先生
その他
36.5 (57)
16.0 (25)
27.6 (43)
7.1 (11)
8.3 (13)
62.2 (97)
11.5 (18)
15.4 (24)
69.9(109)
20.5 (32)
1.9 (3)
高校生
女子
(n=167)
34.8 (57)
14.6 (24)
19.5 (32)
15.9 (26)*
5.5 (9)
73.8(121)*
17.7 (29)
19.5 (32)
77.4(127)
28.0 (46)
0.6 (1)
男子
(n=601)
女子
(n=768)
37.1(219)
17.1(101)
33.0(195)
11.2 (66)
6.1 (36)
59.2(350)
9.5 (56)
14.2 (84)
70.9(419)
23.7(140)
2.2 (13)
29.2(222)*
13.4(102)
14.5(111)*
9.7 (74)
4.7 (36)
66.4(506)*
8.0 (61)
12.8 (97)
76.8(584)*
22.6(172)
1.7 (13)
孊校皮差
女子#
女子#
女子#
*氎準で有意な性差があるこずを瀺す
#氎準で有意な孊校皮差があるこずを瀺す
58
医薬品の入手容易性に関する認知
衚には医薬品の入手容易性に関する認知に぀いおの結果を瀺した
保護者から医薬品をもらうこずに぀いおは䞭・高校生ずもに有意な性差が認められ
女子が男子より簡単だず認知しおいた䞭孊生z3.277p.001高校生z3.263
p.001
友人から医薬品をもらうこずに぀いおは性差および孊校皮差が認められ性差に぀い
おは䞭・高校生ずもに女子が男子より簡単だず認知しおいた䞭孊生z4.612p
.001高校生z7.565p.001たた孊校皮差に぀いおは男女ずもに高校生
が䞭孊生より簡単だず認知しおいた男子z3.669p.001女子z2.883p
.004
薬局・薬店で医薬品を自分で買うこずに぀いおは男女いずれにおいおも有意な孊校皮
差が認められいずれの堎合も高校生が䞭孊生より簡単だず認知しおいた男子z
3.463p.001女子z3.669p.046

家にある医薬品を自分でのむこずに぀いおは性差孊校皮差ずもに認められなかった
59
衚
医薬品の入手容易性に関する認知
ずおも難しい
少し難しい
やや簡単
ずおも簡単
保護者から
医薬品をもらうこず
䞭孊生
高校生
男子
女子
男子
女子
(n=159) (n=166)
(n=597) (n=764)
5.7
1.2
3.5
2.1
14.5
6.6
7.5
6.4
25.8
22.3
31.0
25.0
54.1
69.6
58.0
66.5


友人から
医薬品をもらうこず
䞭孊生
高校生
男子
女子
男子
女子
(n=159) (n=165)
(n=595) (n=766)
51.6
25.5
35.0
16.8
23.3
29.1
26.4
28.1
11.9
26.7
21.8
27.7
13.2
18.8
16.8
27.4

家にある医薬品を
自分でのむこず
䞭孊生
高校生
男子
女子
男子
女子
(n=158) (n=165)
(n=597) (n=768)
5.7
4.2
3.4
2.6
13.3
14.5
12.4
12.4
24.7
24.2
25.0
25.8
56.3
57.0
59.3
59.2

♯

薬局・薬店で
医薬品を自分で買うこず
䞭孊生
高校生
男子
女子
男子
女子
(n=159) (n=166)
(n=597) (n=766)
23.9
15.1
14.4
12.1
28.9
33.1
24.1
26.9
22.0
23.5
26.0
27.7
25.2
28.3
35.5
33.3
♯
♯

♯
*氎準で有意な性差があるこずを瀺す


#氎準で有意な孊校皮差があるこずを瀺す
60
Ⅳ考察
本研究の䞻な目的は医薬品䜿甚にかかわる行動や態床の性差および孊校皮差に぀いお
怜蚎するこずであった
医薬品䜿甚経隓
本研究の結果によれば過去か月間の医薬品䜿甚経隓者の割合は䞭孊生では男子
55.2女子 61.7高校生では男子 57.5女子 65.8だった症状別では䞭孊校
高等孊校いずれにおいおも男女ずもに「かぜ」で医薬品を䜿甚した者が最も倚かった次
いで䞭孊男子高校男子では「腹痛」
䞭孊女子では「頭痛」ず「腹痛」
高校女子では「生
理痛」が倚かったたた痛み止め薬の䜿甚頻床に぀いおは䞭・高校生ずもに女子
が男子より䜿甚頻床が高かった
2010 幎 11 月2011 幎月に党囜の小・䞭・高等孊校の児童生埒 6,066 名を察象ず
した寺町ら 6)の調査によれば䞭・高校生の医薬品の䜿甚目的は
「かぜ」

「発熱」が
それぞれ玄割
「頭痛」

「腹痛」がそれぞれ玄割だった本研究ず寺町らの研究は
質問圢匏が異なるため厳密な数倀の比范はできないものの䞭・高校生ではかぜや
腹痛頭痛ずいった症状で医薬品を䜿甚しおいる者が倚い点においおは䞀臎しおいた
たた痛み止め薬の䜿甚頻床に぀いおは2007 幎 10 月に熊本県の高等孊校校の
幎生 1,183 名を察象ずした緒方 2)の調査では統蚈的怜定は行われおいなかっ
たものの女子が男子よりも鎮痛薬の䜿甚頻床が高い者が倚かったこずを瀺しおおり
本研究の結果は緒方の研究ず同様の傟向を瀺しおいた
このように女子が男子より痛み止め薬の䜿甚率が高い理由に぀いおは女子では
生理痛に察凊するために痛み止め薬を䜿甚しおいるこずが挙げられる
2)9)10)26)たた
本研究においお過去か月間の医薬品䜿甚経隓率に関しお女子が男子よりも高かっ
たこずに぀いおは本研究においお䞭孊女子の 19.8高校女子の 25.2が生理痛の
ために過去か月間に医薬品を䜿甚しおいたこずを考慮するず生理痛で医薬品を定
期的に䜿甚しおいる者がいるために女子の医薬品䜿甚経隓率が高くなっおいるもの
ず考えられる
かぜ薬や痛み止め薬は䞀床眹患するず䞀日に耇数回あるいは数日連続しお䜿甚す
るこずが考えられるそのため本研究の結果だけでは
「ほずんど毎日」あるいは「
週間に回以䞊」ず回答した者に぀いおその回答が眹患の頻床なのかあるいは服薬
回数なのかずいうこずを厳密には怜蚎するこずはできないしかし緒方
61
2)の研究に
おいおも高校生男子の 2.4女子の 4.3が鎮痛薬を「䞀週間に回」䜿甚す
るず回答しおおり䞭には連日服甚しおいる生埒も芋受けられおいたこうした結
果に぀いお緒方は鎮痛薬の連日䜿甚による薬物乱甚頭痛が小児や青幎期においおも近幎
問題芖され぀぀あるこずを螏たえ鎮痛薬の䜿甚に関しお自己刀断で長期䜿甚するこずの
危険性を啓発するこずの必芁性を指摘しおいる
自己刀断による医薬品䜿甚ず医薬品の入手容易性に関する認知
本研究の結果によれば自己刀断による医薬品䜿甚経隓に぀いおは友人からもらった
経隓ず友人にあげた経隓に぀いお有意な性差が認められ䞭孊生高校生ずもに女子の割
合が男子より高かったたた孊校皮差に぀いおは男子では自分で買った経隓ず友人に
あげた経隓女子では自分でのんだ経隓友人からもらった経隓友人にあげた経隓に぀
いお有意な孊校皮差が認められ高校生の割合が䞭孊生より高かった
医薬品の入手容易性に関する認知に぀いおは保護者から医薬品をもらうこず友人か
ら医薬品をもらうこずにおいお䞭・高校生ずもに有意な性差が認められ女子が男子より
も簡単だず認知しおいたたた孊校皮差に぀いおは友人から医薬品をもらうこず薬
局・薬店で医薬品を自分で買うこずにおいお孊校皮差が認められ高校生が䞭孊生より簡
単ず認知しおいた
寺町ら 6)の調査結果では
「普段から䜿わなければならない薬があるわけではないが自
分の刀断で䜿う」ず回答した者は䞭孊生 15.4高校生 25.4であり高校生の割合が
高かったたた2010 幎11 月にかけお䞭孊校幎生 303 名高等孊校
幎生 113 名を察象ずしお実斜した安楜ら 14)の調査結果によれば䞀般甚医薬品を䜿
甚するきっかけずしお「芪」ず回答した者の割合は䞭・高校生ずもに玄割であった
のに察しお「自分に必芁だず思ったから」ず回答した者の割合は䞭孊生では玄割
高校生は玄割であり自分自身による遞択の割合は高校生が高かった
このように高校生は䞭孊生ず比べお自己刀断で医薬品を䜿甚する者の割合や
友人から医薬品をもらったり薬局・薬店で医薬品を買ったりするこずを簡単だず認
知する者の割合が高かった理由に぀いおは発達段階が進むに埓っお自ら決定し行
動する機䌚が倚くなるため医薬品を䜿甚するこずにおいおも自分自身の刀断で医
薬品を䜿甚したり賌入したりする機䌚が増えおいるからであるず考えられる
たた本研究においお女子が男子より自己刀断での医薬品䜿甚経隓のある生埒が倚
かった理由に぀いおは生理痛に察凊するために定期的に䜿甚する医薬品があるこず
62
がかかわっおいる可胜性が考えられるカナダの䞭孊校幎生 1,651 名を察象ず
しお過去か月間の医薬品䜿甚行動における自己決定の皋床すなわち医薬品の
自己管理の皋床を枬定した Chambers ら 3)の研究によるず女子は男子よりも自己管
理埗点が高く自分の刀断で医薬品を䜿甚する者が倚かったその理由に぀いお
Chambers らは女子では生理痛に察凊するために定期的に医薬品を䜿甚する者が倚
いため自己管理をする者も倚くなっおいる可胜性があるず述べおいる
前述したように発達段階が進むに埓っお自己刀断で医薬品を䜿甚する生埒が倚く
なるこずは圓然のこずであるず考えられるしかしながら圌らがどのような刀断
のプロセスを経お自分で医薬品を䜿甚したのかずいうこずを考慮する必芁がある
Chambers ら 3)は青少幎が自己刀断で医薬品を䜿甚する際に適切な知識や指導に
基づいお自分で刀断するこずずそうした根拠に基づかないで刀断するこずは異なる
ずしおおり䞍適切な自己刀断の危険性が危惧される
さらに本研究で明らかになったように䞭孊校幎生の段階で既に玄割の生埒
が保護者や孊校の先生に盞談しないで自分で医薬品を䜿甚した経隓がありずりわけ
女子においおは玄割の生埒が医薬品を友人からもらったりあげたりした経隓がある
ずいう珟状を考慮するずそうした行動をずり始める前に医薬品の適切な䜿甚法な
どに぀いお指導する必芁があるず考えられるしたがっお今埌はどの孊幎におい
お自己刀断による医薬品䜿甚経隓者が増え始めるのかずいうこずに぀いおも明らかに
する必芁がある
泚意事項を守るこずに関する行動および態床
本研究の結果によれば性孊校皮を問わず
「い぀も守っお読んでいる」あるいは
「守っお読んでいる」ず回答した者の割合は説明曞を読むこずに぀いおは玄 50
のむ時間を守るこずに぀いおは玄 80のむ量を守るこずに぀いおは玄 95であった
たた態床に぀いおは性孊校皮を問わず
「ずおも倧切だず思う」あるいは「倧切だず
思う」ず回答した者の割合は説明曞を読むこずずのむ時間を守るこずに぀いおは玄 90
のむ量を守るこずに぀いおは 95以䞊だった
緒方 2)の研究によれば
「お薬を飲む時説明曞をきちんず読んで効胜効果を確認し
た埌に飲んでいたすか」ずいう質問に察しお
「確認埌飲んでいる」は 64
「確認し
お飲んでいない」は 17
「わからない」は 19だったたた
「お薬を飲む時間を
守っおいたすか」ずいう質問に぀いおは
「守っおいる」は 55
「時々守っおいない」
63
は 41「守っおいない」は
「お薬を飲む時回に飲む量を守っおいたすか」
に぀いおは
「守っおいる」は 92
「守っおいない時あり」は
「守っおいない」
はだったたた寺町ら 6)の研究結果では
「あなたは薬を䜿う時どんなこずに
気を぀けたすか」耇数回答可ずいう質問に぀いお「薬の説明曞を芋る」は䞭孊生
46.5高校生 42.0
「い぀飲むか確認」は䞭孊生 70.8高校生 68.4
「いく぀
飲むか確認」は䞭孊生 80.9高校生 78.8だった
緒方や寺町らの研究結果ず本研究の結果を比范するず行動に関しおはのむ量を守
るこずに぀いお遵守率が最も高いずいう点においおは䞀臎しおいたしかしながら
説明曞を読むあるいはのむ時間やのむ量を守るずいった行動に関する質問圢匏に぀
いおは䞀般甚医薬品に限定しおいる堎合
16)ず限定しおいない堎合 2) 6)があるなど
いずれの研究も質問文が異なっおいたたた説明曞を読むずいう行動に぀いおは
生埒によっお解釈が異なる可胜性が考えられるしたがっお泚意事項を守るこずに
関する行動に぀いおの本研究の結果ず先行研究の結果を比范する際にはそうした質
問圢匏の違いを考慮した䞊で慎重に結果を解釈する必芁がある
たた本研究の結果によれば説明曞を読むこずに぀いお奜たしい態床をずっおい
る者の割合は䞭・高校生ずもに割以䞊だった䞀方実際に「読んでいる」矀の割
合は玄割にずどたっおいたこの結果からほずんどの䞭・高校生は説明曞を読む
こずは倧切だず認知しおいるにもかかわらず実際はそうした行動をずっおいない者
が少なくないこずが掚察される
説明曞を読むこずに぀いおは普段䜿い慣れた医薬品を䜿甚する際には読たないこ
ずもあるず考えられるしたがっお本研究の質問圢匏では初めお䜿甚する医薬品
の堎合ず普段䜿い慣れおいる医薬品を䜿甚する堎合ずを区別しおいないため結果の
解釈は慎重でなければならないしかしながら医薬品の甚法・甚量を誀っお䜿甚す
るこずは身䜓に奜たしくない圱響を匕き起こす危険性があるたた䞭・高等孊校の
孊習指導芁領
12)13)においおも医薬品を正しく䜿甚するこずに぀いお理解するこずが
重芖されおおりずりわけ䞭孊校においおは䜿甚回数䜿甚時間䜿甚量などの䜿
甚法に぀いお理解を促すこずが明蚘されおいるしたがっお普段䜿い慣れた医薬品
を䜿甚する堎合であっおも基本的には説明曞を読み甚法・甚量等を確認しおから
䜿甚するよう指導するこずが重芁であるず考えられる
たた䞊述したように䞭・高等孊校の孊習指導芁領解説
64
12)13)においお医薬品を
正しく䜿甚するこずに぀いお理解するこずが重芖されおいるこずから授業においお
説明曞を読むこずの重芁性に぀いおも指導が行われるこずが予想される
27)28)しかし
ながら本研究の結果によれば説明曞を読むこずに関する行動ず態床ずの間にギャ
ップが認められたしたがっお今埌は䞭・高校生が説明曞を読たない理由や説明曞
を読むこずを劚げおいる芁因を明らかにし実際の行動に結び぀くような指導の圚り
方を考案するこずが必芁であるず考えられる
医薬品䜿甚にかかわる行動や態床に及がす瀟䌚的芁因の圱響
呚囲の人々
本研究の結果によれば医薬品を䜿甚する際の盞談盞手ずしお男女ずもに回答が最も
倚かった遞択肢は「保護者」であり次いで「専門家」であった
医薬品を䜿甚する際の保護者ぞの盞談頻床に぀いおは性孊校皮の別を問わず「い぀
も盞談する」あるいは「ずきどき盞談する」ず回答した者の割合は玄割であったたた
友人ぞの盞談頻床に぀いおは高校生においお有意な性差が認められ女子が男子より盞
談頻床が高く䞭孊生でも同様の傟向が認められたただし友人ぞの盞談頻床そのもの
は䜎かった
たた医薬品に関しお信頌できるず思う情報源ずしお挙られた割合が高かったのは
「専
門家」ず「保護者」だった
寺町ら 6)の研究結果では
「あなたは薬を䜿う時だれに盞談するこずが倚いですか」
耇数回答可ずいう質問に察しお
「䞡芪・祖父母」ず回答した者の割合は䞭孊生 83.1
高校生 74.5であり最も倚かったたた専門家を挙げた者は
「医垫・歯科医垫」が䞭
孊生 24.8高校生 22.8
「薬剀垫」は䞭孊男子 9.3高校生 6.3だった䞀方
「兄
匟・姉効」は䞭孊生 3.3高校生 1.6「友達」は䞭孊生 3.3高校生 1.4「孊校
の先生」は䞭孊生 3.1高校生 1.3だった
寺町らの研究ず本研究の結果を比范するず盞談盞手ずしおは保護者が玄割ず最
も倚く挙げられ次いで医垫・歯科医垫・薬剀垫ずいった専門家が割きょうだい
や友人孊校の先生は割未満であるずいう点では䞀臎しおいた
女子が男子よりも友人ぞの盞談頻床が高いこずに぀いおは医薬品を友人からもらっ
たりあげたりした経隓は䞭孊生高校生ずもに女子が男子よりも有意に高かったこず
ず䜵せお考えるず友人の医薬品䜿甚にかかわる行動や態床から受ける圱響は女子
が男子より倧きいものず掚察される
65
保護者や友人から受ける圱響の倧きさは自䞻性の高たりに応じお倉化するずされ
おいるHansen ら 29)はデンマヌクの 1620 歳の女子 20 名を察象ずしたむンタビュヌ
による質的調査を行い自䞻性が高たるに぀れお医薬品䜿甚にかかわる家族の䟡倀芳によ
る圱響が小さくなる䞀方で友人から受ける圱響は次第に高たり友人グルヌプにおける
䟡倀芳を䞀般的なものず捉え自分の医薬品䜿甚行動パタヌンを圢成するようになるず報
告しおいる
しかしながら性孊校皮を問わず生埒にずっお保護者は医薬品䜿甚に関しお最
も身近な盞談盞手であり信頌できる情報源ず認知しおいたずいう本研究の結果は䞭・
高校生ずいう発達段階においおも保護者は最も重芁な存圚であり圱響を及がす存圚で
あるこずを瀺唆しおいる
保護者の医薬品䜿甚にかかわる行動や態床が䞭・高校生の行動や態床に及がす圱響のメ
カニズムに぀いおは盎接的な圱響ず間接的な圱響があるず考えられる
盎接的な圱響に぀いおは医薬品の䜿甚法などに぀いお保護者が子どもに察しお盎接的
に指導するこずが考えられるたた間接的な圱響に぀いおは瀟䌚的孊習理論 30)31)によ
れば子どもが保護者の医薬品䜿甚行動を芳察蚘憶し実際に行動ずしお遂行しその
行動が匷化されるずいうプロセスを経お䞭・高校生の医薬品䜿甚行動が圢成される可胜
性がある
ただし保護者の医薬品に関する知識や行動が必ずしも適切ではないずいう指摘があり
32)実際日本においおも保護者䞖代の成人が適切に医薬品を䜿甚できおいない実態 33-36)
が明らかにされおいるこうした保護者の医薬品に関する䞍適切な行動や態床知識が
盎接的あるいは間接的なプロセスを経お䞭・高校生の医薬品䜿甚行動に奜たしくない圱響
を及がす可胜性を考慮するず䞭・高校生だけでなく保護者に察しおも働きかけを行う
必芁があるず考えられる䟋えば米囜食品医薬品局の幎生および消
費者を察象ずした医薬品教育プログラム「Medicines in My Home」37)においおは子ど
もの医薬品の適切な䜿甚を支揎するこずにおける保護者の圹割が重芖されおいる同プロ
グラムでは子どもをも぀保護者に焊点を圓おたガむダンスが蚭けられおおり発達段階
に応じお適切な指導を行うこずの重芁性や各発達段階における具䜓的な指導内容が蚘さ
れおいるたた生埒ず保護者が家庭で䞀緒に取り組む課題医薬品の適正䜿甚に関する
冊子を読んで芁点をたずめる家にある䞀般甚医薬品のラベルを読み効胜・効果䜿甚
䞊の泚意事項甚法・甚量をたずめるずいった宿題を通じお保護者ず生埒が䞀緒に孊
66
べるよう工倫されおいるこうしたプログラムは生埒の適切な医薬品䜿甚行動を促進す
る䞊で保護者が重芁な圹割を果たすこずを瀺唆しおいるものであり本研究の結果ず䜵せ
お考えるず日本においおも保護者を巻き蟌んだ掻動を医薬品教育プログラムに取り入れ
るこずが効果的であるず考えられる
たた本研究の結果によれば医薬品に関しお信頌できるず思う情報源ずしお「専門家」
を挙げた者の割合は䞭・高校生ずもに女子が高い䞀方医薬品を䜿甚する際の盞談盞手ず
しお「専門家」を挙げた者の割合は男子が高かったこうした結果は女子は男子よりも
専門家を信頌できる情報源ずしお認知しおいるにもかかわらず男子ほど盞談しおいない
こずを瀺唆しおいるその理由に぀いおは䞭・高校生ずもに女子は男子より保護者を医
薬品に関しお信頌できるず思う情報源ず認知しおいる者の割合が有意に高く医薬品を䜿
甚する際の盞談盞手ずしお保護者を挙げた者や保護者ぞの盞談頻床が高い者の割合が
男子に比べお有意に高かったずいう本研究の結果ず䜵せお考えるず女子では医薬品に
関しお信頌できるず考えおいる身近な保護者に盞談するために専門家に盞談する者が少
なくなっおいるものず考えられる以䞊のこずから友人の圱響に加えお保護者の医薬品
䜿甚に関する行動や態床が䞭・高校生に及がす圱響に぀いおも女子は男子よりもその圱
響が倧きいこずが掚察されるため保護者に察する働きかけを行うこずは女子においお
より重芁であるず考えられる
メディア
本研究の結果によれば医薬品に関しお信頌できるず思う情報源ずしお「テレビの番組」
あるいは「むンタヌネット」を挙げた者の割合は男子 27.637.1女子 14.534.8で
ありいずれにおいおも䞭・高校生ずもに男子が女子より高かったたた
「テレビの広告」
「雑誌の蚘事」

「雑誌の広告」を挙げた者の割合は男子 6.117.1女子 4.715.9で
あり䞭孊生における「雑誌の蚘事」を陀いおいずれの堎合も男子の割合が女子より高か
った
我が囜においおは医薬品等の広告の圚り方に぀いおは薬事法により芏制が行われおお
り医薬品の効胜・効果ずいった有効性安党性甚法・甚量に関する衚珟には制限があ
る 38)しかしながらメディア情報の䞭の医薬品の広告が医薬品の賌買行動や䜿甚頻床に
少なからず圱響を及がす可胜性も指摘されおいる䟋えば倧孊生 149 名を察象ずしお医
薬品の広告が医薬品賌買行動に及がす圱響を調査した冚田ら 39)の研究によれば䞀般甚医
薬品の賌買行動にはテレビ広告に察する「芪しみがある」
「元気になる」ずいったプラ
67
スの感情的反応が有意に圱響を及がしおいたたたスペむンの 1417 歳の男女 23,349
名を察象ずした Morales-Suarez-Varela ら 40)の研究やベルギヌの䞭孊校幎生の男
女 2,546 名を察象ずした Bulck ら 41)の研究は䞀日圓たりのテレビの芖聎時間が長い者ほ
ど医薬品を頻繁に䜿甚しおいたこずを報告しおおりその理由に぀いお Bulck らはテレ
ビ広告が医薬品䜿甚行動に圱響しおいる可胜性を指摘しおいる
このように医薬品の広告が医薬品䜿甚行動に圱響を及がす可胜性があるこずや䞭・
高校生の男子においおずりわけテレビやむンタヌネットずいったメディアの医薬品に関
する情報を信頌できるず認知しおいる者が倚いこずを考慮するずそれらメディア情報は
䞭・高校生の医薬品䜿甚に関する行動や態床に少なからず圱響を及がす可胜性がありず
りわけその圱響は男子においお倧きいず掚察される
以䞊のこずから生埒が医薬品に関する様々な情報の䞭から適切な情報を刀断する胜力
を身に぀けるこずが必芁であるず考えられるフィンランドにおいお児童生埒を察象ずし
た医薬品教育プログラムの開発研究を行っおいる Hameen-Anttila ら 8) 42)は1314 歳を
察象ずした医薬品教育の内容ずしお医薬品に関する情報源の信頌性を刀断できるように
なるこずを目的ずした指導を行うこずの必芁性を指摘しおおり具䜓的には医薬品に関
しお信頌できる情報源にはどのようなものがあるかを知る実際にむンタヌネットを掻甚
しお医薬品に関する怜玢を行いどのようなサむトの情報が信頌できるかずいうこずを話
し合うずいった掻動の必芁性を挙げおいる 43)近幎日本においおもメディア情報の
悪圱響を䜎枛し生埒の健康的な行動を促進するためにはメディアリテラシヌ44)のなかで
もずりわけメディア情報を䞻䜓的に読み解く胜力クリティカル・シンキングを身に぀
けるこずの必芁性が匷調されるようになっおきた 45)したがっお䞭・高校生の医薬品䜿
甚にかかわる適切な行動や態床を促進するためには医薬品に関する情報の信頌性を適切
に刀断する胜力を圢成するための方法や内容に぀いおも今埌怜蚎する意矩があるず考え
られる
本研究の成果ず課題
本研究の結果により䞭・高校生の医薬品䜿甚にかかわる行動や態床には性差および孊
校皮差があるこずが明らかずなった具䜓的には自己刀断で医薬品を䜿甚した経隓のあ
る生埒は割であり
その割合は女子が男子よりたた高校生が䞭孊生より高かった
たた
女子は男子より
医薬品を友人からもらったりあげたりした経隓がある生埒が倚く
友人から医薬品をもらうこずは簡単だず認知しおおり友人ぞの盞談頻床も高かった
68
たた性孊校皮を問わず玄割の生埒が説明曞を読むこずは倧切だず思っおいるも
のの実際に読んでいるのは玄半数であり行動ず態床ずの間にギャップが認められたこず
玄割の生埒が医薬品を䜿甚する際には保護者に盞談し割の生埒が保護者を信頌
できる情報源ず認知しおいるこずが明らかずなった
これらの結果から䞭・高校生を察象ずしお医薬品の適正䜿甚を促す教育を実斜する際
は①将来的に自己刀断で適切に医薬品を䜿甚できるようにするために説明曞の読み方
に関する指導を重芖する②女子においおは友人に医薬品をあげたりもらったりするこず
ぞの泚意を喚起する③䞭・高校生いずれにおいおも保護者を巻き蟌んだ取組を行う④
医薬品に関するメディアの様々な情報の䞭から適切な情報を刀断する胜力を逊うなど実
態を考慮したより効果的な教育内容を怜蚎するこずが䞍可欠であるず考えられる
本研究の課題ずしお第䞀に調査察象は兵庫県の公立䞭・高等孊校のみであり調査
に参加した孊校数は少なく孊校の特性に偏りがあったこずが挙げられる具䜓的には
本研究の調査察象校の倚くは郊倖あるいは蟲村郚山間郚に䜍眮する孊校であり郜垂郚
の孊校は少なかったたた高等孊校に぀いおは校が実業科のみの高等孊校校が
普通科および実業科䜵蚭高等孊校校が普通科のみの高等孊校でありいずれの高等孊
校も比范的就職率の高い高等孊校であったしたがっお結果の䞀般化には限界があるず
考えられる第二に調査察象孊幎が䞭孊校高等孊校ずもに孊幎のみであったため
孊幎差を十分に把握するこずはできなかったしたがっお今埌は他の察象集団においお
も調査を実斜し本研究で埗られた結果の再珟性に぀いお怜蚎するずずもに調査察象孊
幎を広げるこずによっお医薬品䜿甚にかかわる行動や態床の孊幎差に぀いおより詳现に
明らかにする必芁がある
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73
第章
兵庫県䞋の䞭・高校生の
医薬品䜿甚行動にかかわる芁因
74
Ⅰはじめに
思春期には保護者をはじめずする倧人に盞談するこずなく自己刀断で医薬品を䜿甚す
る生埒が倚くなるこずが知られおいる䟋えば兵庫県の䞭孊校幎生 326 名高等孊校
幎生 1,369 名を察象ずした堺ら 1)の研究によれば倧人に盞談しないで自分で医薬品を
のんだ経隓のある生埒は䞭孊校幎生では男子 32.3女子 33.7高等孊校幎生で
は男子 37.1女子 42.2だったたた友人から医薬品をもらった経隓のある生埒は
䞭孊校幎生では男子 4.4女子 22.3高等孊校幎生では男子 8.2女子 32.0
だった
さらに医療目的で医薬品を䜿甚する堎合であっおものむ時間やのむ量を守らないな
ど医薬品を適切に䜿甚できおいない生埒が少なからずいるこずが指摘されおいる䟋え
ば堺ら 1)は医薬品を䜿甚する際にのむ時間を守っおいない䞭・高校生の割合が 20.1
22.0だったこずを報告しおいる
近幎我が囜においおは䞭・高校生を察象ずした医薬品の適正䜿甚を促す教育の重芁
性が広く認識され぀぀あり䞭孊校および高等孊校の孊習指導芁領 2)3)においお教育内容の
充実が図られおいる人のずる行動には様々な芁因がかかわっおいるため 4)教育によっ
お適切な医薬品䜿甚行動すなわち医薬品をのむ時間やのむ量を守るずいった行動を促
進するためには教育の察象ずなる䞭・高校生の行動の実態や行動にかかわる重芁な芁因
を明らかにしそうした芁因に適切に働きかけるこずが䞍可欠であるしかしながら我
が囜においおは䞭・高校生の医薬品䜿甚行動の関連芁因に関する研究は極めお少ないた
め生埒の医薬品䜿甚行動にかかわる芁因を明らかにするこずが必芁であるず考えた
このような背景のもず著者はたず囜内倖の先行研究をレビュヌし䞭・高校生を䞭
心ずした青少幎の医薬品䜿甚行動の関連芁因に぀いお怜蚎した 5)その結果によれば飲
酒経隓 6)7)や喫煙経隓 6)8-10)のある者たた心理瀟䌚的ストレスを倚く感じおいる者 11)12)
ほど医薬品䜿甚経隓や䜿甚頻床が高いこずが明らかずなった
次に先行研究レビュヌの結果を螏たえ青少幎の健康にかかわる様々な行動ず密接な
関係があるこずが明らかにされおいるセルプスティヌム 13-17)およびストレス察凊スキ
ル 14)16)に着目しそれらの倉数ず医薬品䜿甚にかかわる行動ずの関係を予備的に怜蚎する
こずを目的ずしお2010 幎月に犏岡県の䞭孊校校の幎生 117 名を察象にパむロット
調査を実斜した 18)その結果によればのむ時間を守っおいる矀は守っおいない矀ず比べ
おセルプスティヌム「家族」

「党般」の埗点が高かった
75
こうした䞀連の研究結果を螏たえ本研究においおは䞭・高校生を察象ずした倧芏暡
調査 1)に基づき医薬品をのむ時間およびのむ量を守るこずに関する行動ずセルプステ
ィヌムストレス察凊スキルストレス反応飲酒経隓および喫煙経隓のむ時間やのむ
量を守るこずに関する態床ずの関係に぀いお怜蚎するこずを目的ずした
Ⅱ方法
察象
調査察象者の遞定方法の詳现に぀いおは第章においお述べられおいる
本研究の調査察象者は兵庫県の公立䞭孊校校の蚈 348 名ず公立高等孊校校の
1,420 名であった回答に䞍備があった者や欠垭者を陀いた有効回答者数は䞭孊生 326
名男子 159 名女子 167 名
高校生 1,369 名男子 601 名女子 768 名であった
デヌタ収集
デヌタ収集の詳现に぀いおは第章においお述べられおいる
なお高等孊校校有効回答者数男子 74 名女子 155 名蚈 229 名においおは
孊校偎の郜合により月飲酒経隓および月喫煙経隓に関する回答は埗られなかった
調査項目
以䞋には本研究の分析に甚いた調査項目に぀いお述べるなお医薬品䜿甚にかかわ
る行動および態床に぀いおは第章セルプスティヌムおよびストレス察凊スキルに぀
いおは第章においお尺床の遞択肢や埗点化の詳现が蚘述されおいる
医薬品䜿甚にかかわる行動および態床
医薬品をのむ時間およびのむ量を守るこずに関する行動および態床医薬品を䜿甚する
際の保護者ぞの盞談頻床に぀いお尋ねた
セルプスティヌム
家族関係に関するセルプスティヌムの枬定には Pope らの尺床 19)を党般的なセルフ
゚スティヌムの枬定には Rosenberg の尺床 20)を甚いた
ストレス察凊スキル
ストレス察凊スキルの枬定には倧竹らのコヌピング尺床の短瞮版 21)を甚いた
ストレス反応
ストレス反応の枬定には坂野らの䞭孊生甚ストレス反応尺床短瞮版
22)を甚いたこ
の尺床は「いらいらする怒りを感じる」ずいった「䞍機嫌・怒り感情」
「䜓がだるい
76
頭痛がする」ずいった「身䜓的反応」
「悲しい泣きたい気分だ」ずいった「抑う぀・䞍
安感情」

「勉匷が手に぀かないひず぀のこずに集䞭するこずができない」ずいった「無
力的認知・思考」の四぀の䞋䜍尺床各項目から構成され各項目に぀いお「党然あ
おはたらない」
「あたりあおはたらない」
「少しあおはたる」
「よくあお
はたる」の段階評定で回答を求めた各項目に぀いお遞択肢の数倀をそのたた埗点
化し各䞋䜍尺床の合蚈埗点を求めた各䞋䜍尺床の埗点の範囲は点から 12 点たでで
埗点が高いほど各ストレス反応の衚出が高いこずを瀺す
月飲酒および月喫煙経隓
飲酒経隓に぀いおは
「あなたはこのか月間に酒やビヌルを飲みたしたか」ずいう
質問に察しお件法飲んでいない回飲んだ回以䞊飲んだで回答
を求めあるいはを遞択した者を月飲酒経隓者ずした
喫煙経隓に぀いおは
「あなたはこのか月間にタバコを吞いたしたか」ずいう質問
に察しお件法吞っおいない本吞った19 本吞った20 本以
䞊吞ったで回答を求めを遞択した者を月喫煙経隓者ずした
なお月喫煙経隓に぀いおは経隓者数が少なかったため分析から陀倖した
分析方法
のむ時間およびのむ量を守るこずに関する行動に぀いおは
「い぀も守っおいる」ず「だ
いたい守っおいる」ずを合わせお「守っおいる矀」
「あたり守っおいない」ず「党く守っ
おいない」ずを合わせお「守っおいない矀」の矀ずしたたた態床に぀いおは
「あた
り倧切だず思わない」あるいは「党く倧切だず思わない」ず回答した者が少なかったため
これらを合わせお
「ずおも倧切だず思う」

「倧切だず思う」
「あたり党く倧切だず思わ
ない」の矀ずした
のむ時間およびのむ量を守るこずに関する行動ず態床ずの関係に぀いおは
Mann-Whitney の U 怜定月飲酒経隓ずの関係に぀いおはχ怜定を甚いたたたセル
プスティヌムストレス察凊スキルストレス反応ずの関係に぀いおは察応のない t 怜
定を甚いた
さらに各倉数の圱響の倧きさを怜蚎するためにのむ時間およびのむ量を守るこずに
関する行動を埓属倉数セルプスティヌムストレス察凊スキルストレス反応のむ
時間やのむ量を守るこずに関する態床月飲酒経隓を独立倉数ずした倚重ロゞスティック
回垰分析匷制投入法を行ったなお単倉量解析の結果態床の圱響が倧きいこずが
77
瀺されたため態床を含たない堎合Modelず含む堎合Modelの段階に分け
お分析を行ったたたのむ量を「守っおいない」矀の人数が少なかったこずから分析
は孊校皮別に男女合わせお行うこずずし倚重ロゞスティック回垰分析においおは性を
制埡倉数ずした
分析に際しおは統蚈プログラムパッケヌゞ SPSS15.0 J for Windows を䜿甚し統蚈
䞊の有意氎準はずした
Ⅲ結果
のむ時間およびのむ量を守るこずに関する態床ずの関係
衚にはのむ時間およびのむ量を守るこずに関する行動ず態床ずの関係に぀いお
Mann-Whitney の U 怜定の結果を瀺した
䞭孊生におけるのむ時間を守るこずに関する行動ずのむ量を守るこずに関する態床ず
の関係を陀いお統蚈的有意差が認められ䞭・高校生ずもにのむ時間やのむ量を守っお
いる矀は守っおいない矀ず比べおのむ時間やのむ量を守るこずは「ずおも倧切だず思う」
ず回答した者の割合が高く
「あたり党く倧切だず思わない」ず回答した者の割合が䜎か
った
78
衚
医薬品をのむ時間およびのむ量を守るこずに関する行動ず態床ずの関係
䞭孊生
のむ時間を守るこず
高校生
のむ量を守るこず
守っおいる
(n=259)
守っおいない
(n=66)
のむ時間を守るこず
ずおも倧切だず思う
51.7
13.6
倧切だず思う
あたり/党く倧切だず思わない
44.4
3.9
48.5
37.9
守っおいる
(n=269)
守っおいない
(n=66)
ずおも倧切だず思う
倧切だず思う
63.3
35.1
53.0
40.9
63.1
35.3
16.7
58.3
あたり/党く倧切だず思わない
1.5
6.1
1.6
25.0
態床
のむ量を守るこず
のむ時間を守るこず
守っおいる 守っおいない
(n=312)
(n=12)
**
45.2
16.7
44.9
9.9
50.0
33.3
のむ量を守るこず
守っおいる 守っおいない
(n=1068)
(n=293)
*
守っおいる 守っおいない
(n=312)
(n=12)
52.2
21.8
44.9
2.8
50.5
27.9
守っおいる 守っおいない
(n=1304)
(n=57)
**
守っおいる 守っおいない
(n=1069)
(n=293)
**
68.6
31.0
48.5
39.9
0.5
11.6
46.5
26.3
47.0
6.4
26.3
47.4
**
守っおいる 守っおいない
(n=1305)
(n=57)
**
66.1
32.8
22.8
35.1
1.1
42.1
**
氎準で有意な矀間差があるこずを瀺す
氎準で有意な矀間差があるこずを瀺す
79
月飲酒経隓ずの関係
衚にはのむ時間およびのむ量を守るこずに関する行動ず月飲酒経隓ずの関係に぀い
おのχ怜定の結果を瀺した
高校生においお有意差が認められのむ量を守っおいる矀は守っおいない矀ず比べお有
意に月飲酒経隓率が䜎かった
衚
䞭孊生
医薬品をのむ時間およびのむ量を守るこずに関する行動ず月飲酒経隓ずの関係
月飲酒経隓
あり
なし
高校生
月飲酒経隓
あり
なし
のむ時間を守るこず
守っおい る 守 っ お い な い
(n=259)
(n=65)
11.2
9.2
88.8
90.8
守っおい る 守 っ お い な い
(n=899)
(n=233)
14.6
17.2
85.4
82.8
のむ量を守るこず
守っおい る 守 っ お い な い
(n=311)
(n=12)
10.6
16.7
89.4
83.3
守っおい る 守 っ お い な い
(n=1084)
(n=48)
14.6
27.1
85.4
72.9
*
氎準で有意な矀間差があるこずを瀺す
セルプスティヌムストレス察凊スキルストレス反応ずの関係
衚にはのむ時間およびのむ量を守るこずに関する行動ずセルプスティヌムスト
レス察凊スキルストレス反応ずの関係に぀いおt 怜定の結果を瀺した
䞭孊生においおはのむ時間を守っおいる矀は守っおいない矀ず比べおセルプステ
ィヌム「家族」の埗点が有意に高くストレス反応の「抑う぀・䞍安感情」の埗点が有意
に䜎かったたたのむ量を守っおいる矀は守っおいない矀ず比べお問題焊点型のスト
レス察凊スキルである「サポヌト垌求」の埗点が有意に高く情動焊点型のストレス察凊
スキルである「情動的回避」ず「認知的回避」の埗点が有意に䜎かったさらにストレ
ス反応の「䞍機嫌・怒り感情」

「身䜓的反応」「抑う぀・䞍安感情」の埗点が有意に䜎か
った
高校生においおはのむ時間ずのむ量のいずれの堎合においおも守っおいる矀は守っ
おいない矀ず比べおセルプスティヌム「家族」
問題焊点型のストレス察凊スキルであ
る「問題解決」の埗点が有意に高くストレス反応の四぀の䞋䜍尺床党おの埗点が有意に
䜎かったたたのむ時間を守るこずに぀いおはセルプスティヌム「党般」においおも
有意差が認められ守っおいる矀の埗点が高かった
80
衚
医薬品をのむ時間およびのむ量を守るこずに関する行動ずセルプスティヌムストレス察凊スキルストレス反応ずの関係
䞭孊生
高校生
のむ時間を守るこず
倉数
n
平均倀±SD
のむ量を守るこず
t倀
n
平均倀±SD
のむ時間を守るこず
t倀
n
平均倀±SD
のむ量を守るこず
t倀
n
平均倀±SD
t倀
セルプスティヌム
家族
党般
守っおいる
258
22.4±4.1
守っおいない
65
21.1±3.9
守っおいる
257
19.1±3.9
守っおいない
66
18.2±4.1
守っおいる
257
4.5±1.8
守っおいない
66
4.3±1.8
守っおいる
258
5.5±1.6
守っおいない
66
5.6±1.6
守っおいる
258
4.9±1.7
守っおいない
66
4.9±1.6
守っおいる
258
4.6±1.7
守っおいない
66
4.8±1.7
守っおいる
257
3.3±1.3
守っおいない
66
3.2±1.5
守っおいる
258
4.5±1.5
守っおいない
66
4.9±1.7
守っおいる
259
4.5±3.1
守っおいない
66
5.0±3.0
守っおいる
259
3.1±3.2
守っおいない
66
3.7±3.3
守っおいる
258
3.7±3.5
守っおいない
66
4.7±3.8
守っおいる
257
5.0±2.8
守っおいない
66
5.5±3.4
2.218
*
1.529
310
22.2±4.1
12
20.5±4.5
310
19.0±4.0
12
17.8±3.2
310
4.5±1.8
12
3.4±1.6
311
5.5±1.6
12
4.9±1.7
311
4.9±1.7
12
4.7±1.7
311
4.6±1.7
12
5.8±2.0
310
3.3±1.3
12
3.1±1.8
311
4.5±1.5
12
5.9±1.7
312
4.5±3.1
12
6.4±2.8
312
3.1±3.2
12
5.2±4.0
311
3.8±3.6
12
5.9±4.0
310
5.1±2.9
12
5.6±3.0
1.412
.965
1059
22.0±4.0
291
20.5±3.7
1060
18.5±3.8
290
17.6±3.6
1061
4.9±1.7
291
4.8±1.7
1069
5.9±1.5
289
5.5±1.5
1070
4.9±1.6
292
5.0±1.5
1069
4.9±1.7
291
4.9±1.8
1069
3.3±1.3
292
3.3±1.3
1068
4.7±1.5
289
4.7±1.6
1067
4.9±2.9
292
5.6±2.9
1067
4.0±3.3
293
4.6±3.4
1068
4.1±3.5
293
5.0±3.8
1066
5.8±2.9
292
6.9±2.8
5.892
**
3.573
**
1292
21.7±4.0
58
20.1±4.1
1292
18.3±3.8
58
18.6±4.0
1294
4.9±1.7
58
4.7±1.9
1300
5.8±1.5
58
5.0±1.9
1304
4.9±1.5
58
5.2±1.7
1302
4.9±1.7
58
4.7±1.8
1303
3.3±1.3
58
3.6±1.5
1299
4.7±1.5
58
4.6±1.8
1301
5.0±2.9
58
6.9±3.0
1302
4.1±3.3
58
5.2±3.5
1303
4.2±3.5
58
6.2±3.9
1300
6.0±2.9
58
7.6±2.7
3.182
**
-.687
ストレス察凊スキル
サポヌト垌求
問題解決
気分転換
情動的回避
行動的回避
認知的回避
.890
-.470
.154
-.573
.220
-1.877
1.982
*
1.269
.470
-2.267
*
.481
-3.029
**
-2.121
*
-2.130
*
-1.997
*
.783
3.510
**
-.242
-..583
-.516
-.308
.769
3.402
**
-1.497
.659
-1.584
.136
ストレス反応
䞍機嫌・怒り感情
身䜓的反応
抑う぀・䞍安感情
無力的認知・思考
-1.084
-1.212
-2.066
-.962
*
-.578
氎準で有意な矀間差があるこずを瀺す
81
-3.606
**
-3.010
**
-3.794
**
-6.099
**
-4.912
**
-2.603
**
-4.244
**
-4.310
**
氎準で有意な矀間差があるこずを瀺す
のむ時間およびのむ量を守るこずに関する行動を埓属倉数ずした 倚重ロゞステ
ィック回垰分析の結果
衚には倚重ロゞスティック回垰分析を行った結果を瀺した独
立倉数の投入に぀いおは二぀の Modelブロックに分けModelではセルフ
゚スティヌムストレス察凊スキルストレス反応月飲酒経隓を投入し Model
では態床を远加した分析を行った
䞭孊生においおはのむ時間を守るこずに関しおは Modelにおいおは有意な
倉数はなかったもののModelにおいおのむ時間を守るこずは倧切だず思っお
いるほどのむ量を守るこずは倧切だず思っおいないほどのむ時間を守っおいる
傟向にあったのむ量を守るこずに関しおはModelにおいおはストレス察凊
スキルの「認知的回避」が䜎いほどModelにおいおはのむ量を守るこずは倧
切だず思っおいるほどのむ量を守っおいる傟向にあった
高校生においおはのむ時間を守るこずに関しおは Modelにおいおはセル
プスティヌム「家族」ストレス察凊スキルの「問題解決」が 高いほどストレス
反応の「無力的認知・思考」が䜎いほどのむ時間を守る傟向にあったModel
ではストレス察凊スキルの「問題解決」が高いほどのむ時間を守るこずは倧切
だず思っおいるほどのむ時間を守る傟向にあったのむ量を守るこずに関しおは
Modelにおいおはセルプスティヌム「家族」ストレス察凊スキルの「問題解
決」が高いほどセルプスティヌム「党般」ストレス反応の「䞍機嫌・怒り感情」
「無力的認知・思考」が䜎いほどのむ量を守る傟向にあったModelにおいお
はセルプスティヌム「党般」ストレス反応の「䞍機嫌・怒り感情」
「無力的認
知・思考」が䜎いほどストレス察凊スキルの「問題解決」が高いほどのむ量を
守るこずは倧切だず思っおいるほどのむ量を守る傟向にあった
82
衚
のむ時間およびのむ量を守るこずに関する行動を埓属倉数ずした倚重ロゞスティ
ック回垰分析の結果䞭孊生
のむ時間を守るこず
倉
数
Model
β
オッズ比 ( 粗オッズ比 )
95信頌区間
のむ量を守るこず
χ倀
倀
β
n=315
オッズ比 ( 粗オッズ比 )
95信頌区間
χ倀
倀
n=314
セルプスティヌム
家族
-.048
.953
(―)
.870-1.044
1.059
.304
-.043
.958
(―)
.794-1.155
.206
.650
党般
-.009
.991
(―)
.901-1.090
.033
.856
.075
1.078
(―)
.868-1.339
.464
.496
-.043
.957
(―)
.795-1.152
.211
.646
-.185
.831
(―)
.531-1.302
.652
.419
.123
1.131
(―)
.926-1.382
1.464
.226
-.294
.745
(―)
.478-1.161
1.691
.193
ストレス察凊スキル
サポヌト垌求
問題解決
気分転換
.001
1.001
(―)
.821-1.221
.000
.989
.028
1.029
(―)
.655-1.615
.015
.902
情動的回避
-.021
.979
(―)
.786-1.220
.035
.851
.399
1.491
(―)
.887-2.506
2.276
.131
行動的回避
-.107
.899
(―)
.699-1.154
.700
.403
-.377
.686
(―)
.376-1.252
1.508
.219
認知的回避
.114
1.120
(―)
.930-1.350
1.426
.232
.424
1.528
(―)
1.036-2.252
4.581
.032
䞍機嫌・怒り感情
-.008
.992
(―)
.878-1.121
.016
.900
.126
1.135
(―)
.875-1.471
.911
.340
身䜓的反応
-.012
.988
(―)
.861-1.133
.031
.861
.013
1.013
(―)
.784-1.309
.009
.922
.077
1.080
(―)
.967-1.206
1.866
.172
.115
1.122
(―)
.874-1.439
.814
.367
*
ストレス反応
抑う぀・䞍安感情
.015
1.015
(―)
.898-1.147
.059
.808
-.168
.846
(―)
.644-1.111
1.453
.228
月飲酒経隓
無力的認知・思考
-.233
.792
(―)
.294-2.136
.212
.645
.173
1.188
(―)
.200-7.046
.036
.849
性
-.228
.796
(―)
.388-1.634
.386
.535
-.231
.794
(―)
.162-3.891
.081
.776
Model
n=315
n=314
セルプスティヌム
家族
-.009
.991 (.972)
.889-1.105
.026
.872
-.003
.997 (.904)
.789-1.259
.001
.980
党般
-.051
.950 (.948)
.855-1.056
.905
.341
.046
1.047 (.928)
.823-1.333
.141
.780
ストレス察凊スキル
サポヌト垌求
.012
1.012 (.937)
.809-1.267
.012
.913
-.197
.821 (.698)
.480-1.404
.520
.471
問題解決
.203
1.225 (1.041)
.964-1.557
2.766
.096
-.167
.846 (.803)
.505-1.416
.405
.525
気分転換
-.144
.866 (.987)
.682-1.100
1.393
.238
.074
1.077 (.920)
.668-1.735
.092
.762
情動的回避
-.030
.970 (1.048)
.742-1.269
.050
.824
.572
1.771 (1.464)
.993-3.161
3.745
.053
行動的回避
-.131
.877 (.977)
.657-1.172
.787
.375
-.727
.483 (.892)
.219-1.066
3.247
.072
認知的回避
.105
1.111 (1.182)
.896-1.378
.918
.338
.308
1.361 (1.761)
.884-2.096
1.956
.162
.037
1.037 (1.050)
.896-1.201
.238
.625
.130
1.139 (1.223)
.833-1.557
.665
.415
ストレス反応
䞍機嫌・怒り感情
身䜓的反応
-.098
.907 (1.052)
.777-1.058
1.555
.212
-.074
.928 (1.177)
.683-1.261
.225
.635
抑う぀・䞍安感情
.095
1.100 (1.080)
.972-1.244
2.297
.130
.102
1.107 (1.160)
.831-1.475
.481
.488
無力的認知・思考
.003
1.003 (1.051)
.872-1.155
.002
.963
-.177
.838 (1.059)
.620-1.131
1.336
.248
のむ時間
2.324
10.216 (6.135)
5.261-19.837
47.108
<.001
**
-.130
.878 (3.033)
.170-4.545
.024
.877
**
態床
のむ量
-.949
.387 (1.638)
.194-.774
7.209
.007
2.285
9.822 (7.722)
1.459-66.125
5.514
.019
月飲酒経隓
-.270
.763
(.814)
.259-2.247
.240
.624
.066
1.068 (1.697)
.150-7.612
.004
.948
性
-.232
.793 (1.015)
.348-1.806
.304
.581
-.022
.979 (1.356)
.157-6.088
.001
.982
*
 埓 属 倉 数  の む 時 間  の む 量 を 守 る こ ず に 関 す る 行 動   「 い ぀ も  だ い た い 守 っ お い る 」  「 あ た
り党く守っおいない」
 独 立 倉 数  セ ル フ ã‚š ス テ ィ ヌ ム 「 家 族 」 1 0  30 「 å…š 般 」 1 0 3 0
ス ト レ ス 察 凊 ス キ ル 「 サ ポ ヌ ト 垌 求 」「 問 題 解 決 」「 気 分 転 換 」「 情 動 的 回 避 」「 行 動 的
回 避 」「 認 知 的 回 避 」   
ス ト レ ス 反 応 「 䞍 機 嫌 ・ 怒 り 感 情 」「 身 䜓 的 反 応 」「 抑 う ぀ ・ 䞍 安 感 情 」「 無 力 的 認 知 ・
思 考 」   12
態 床  「 ず お も 倧 切 だ ず 思 う 」「 倧 切 だ ず 思 う 」「 あ た り  å…š く 倧 切 だ ず 思 わ な い 」
月 飲 酒 経 鹓   「 な し 」  「 あ り 」 性   「 男 子 」  「 女 子 」
83
衚
のむ時間およびのむ量を守るこずに関する行動を埓属倉数ずした倚重ロゞスティ
ック回垰分析の結果高校生
のむ時間を守るこず
倉 数
Model
β
オッズ比 ( 粗オッズ比 )
95信頌区間
のむ量を守るこず
χ倀
倀
β
n=1094
オッズ比 ( 粗オッズ比 )
95信頌区間
χ倀
倀
n=1094
セルプスティヌム
家族
-.052
.950 ( ― )
.904-.998
4.208
.040
党般
.011
1.011 ( ― )
.959-1.066
.169
.681
*
-.099
.906 ( ― )
.822-.998
3.986
.046
*
.191
1.210 ( ― )
1.085-1.349
11.804
.001
**
ストレス察凊スキル
サポヌト垌求
問題解決
.054
1.056 ( ― )
.948-1.177
.976
.323
-.178
.837 ( ― )
.746-.939
9.252
.002
**
.220
1.246 ( ― )
.985-1.575
3.371
.066
-.455
.635 ( ― )
.501-.804
14.150
<.001
.057
1.058 ( ― )
.948-1.181
1.018
.313
.019
1.019 ( ― )
.820-1.267
.030
.862
情動的回避
-.071
.931 ( ― )
.833-1.042
1.550
.213
-.057
.944 ( ― )
.746-1.196
.226
.634
行動的回避
-.061
.941 ( ― )
.826-1.072
.831
.362
.097
1.102 ( ― )
.871-1.393
.651
.420
認知的回避
-.023
.977 ( ― )
.879-1.086
1185
.667
-.047
.955 ( ― )
.773-1.178
.188
.665
気分転換
**
ストレス反応
.044
1.045 ( ― )
.977-1.118
1.637
.201
.187
1.206 ( ― )
1.049-1.386
6.932
.008
-.003
.997 ( ― )
.930-1.069
.007
.934
-.010
.990 ( ― )
.863-1.134
.023
.881
抑う぀・䞍安感情
.031
1.031 ( ― )
.975-1.091
1.162
.281
.065
1.067 ( ― )
.956-1.192
1.331
.246
無力的認知・思考
䞍機嫌・怒り感情
身䜓的反応
.086
1.090 ( ― )
1.018-1.167
6.082
.014
-.176
.017 ( ― )
1.032-1.376
5.715
.017
月飲酒経隓
.110
1.117 ( ― )
.741-1.681
.278
.598
-.565
.124 ( ― )
.856-3.618
2.361
.124
性
.325
1.384 ( ― )
.968-1.977
3.178
.075
-.516
.597 ( ― )
.280-1.275
1.776
.183
Model
*
n=1093
**
*
n=1093
セルプスティヌム
家族
-.017
.983 (.906)
.932-1.038
.372
.542
-.037
.964 (.900)
.862-1.078
.411
.522
党般
-.005
.995 (.939)
.939-1.054
.031
.860
.196
1.217 (1.024)
1.076-1.376
9.755
.002
**
ストレス察凊スキル
サポヌト垌求
問題解決
.083
1.087 (.969)
.966-1.223
1.928
.165
-.136
.873 (.858)
.770-.989
4.540
.033
*
.249
1.283 (.939)
.984-1.673
3.384
.066
-.461
.631 (.701)
.480-.829
10.974
.001
.093
1.097 (1.011)
.973-1.238
2.279
.131
.020
1.021 (1.137)
.801-1.301
.027
.869
情動的回避
-.043
.958 (1.026)
.848-1.081
.489
.485
.058
1.059 (.951)
.815-1.377
.187
.666
行動的回避
-.091
.913 (1.029)
.788-1.057
1.488
.223
.036
1.037 (1.198)
.778-1.382
.061
.804
認知的回避
-.040
.960 (1.017)
.858-1.075
.492
.483
-.059
.942 (.985)
.742-1.196
.238
.625
䞍機嫌・怒り感情
.017
1.018 (1.085)
.945-1.095
.214
.643
.178
1.194 (1.256)
1.021-1.396
4.947
.026
身䜓的反応
.000
1.000 (1.060)
.928-1.078
.000
.997
-.004
.996 (1.101)
.852-1.166
.002
.964
抑う぀・䞍安感情
.030
1.030 (1.071)
.970-1.095
.924
.336
.041
1.042 (1.159)
.920-1.180
.411
.522
無力的認知・思考
.069
1.072 (1.153)
.996-1.154
3.393
.065
.162
1.176 (1.231)
1.001-1.382
3.898
.048
1.399
4.052 (4.215)
2.933-5.597
72.041
<.001
-.420
.657 (4.146)
.250-1.724
.729
.393
のむ量
.064
1.066 (2.650)
.770-1.478
.149
.699
2.444
11.515(10.155)
4.205-31.534
22.605
<.001
月飲酒経隓
-.041
.960 (2.170)
.617-1.494
.033
.856
.428
1.534 (1.203)
.669-3.518
1.022
.312
.190
1.209 (1.067)
.822-1.777
.930
.335
-.609
.544 (.620)
.238-1.243
2.085
.149
気分転換
**
ストレス反応
*
*
態床
のむ時間
性
**
泚高等孊校校は月飲酒経隓に察する回答が埗られなかったため分析から陀倖
84
**
Ⅳ考察
のむ時間およびのむ量を守るこずに関する態床ずの関係
倚重ロゞスティック回垰分析の結果によればのむ時間を守るこずは倧切だず思っおい
るほどのむ時間を守りのむ量を守るこずは倧切だず思っおいるほどのむ量を守る傟向に
あった
䞭・高校生に぀いお軜床の身䜓䞍調で医薬品を䜿甚する際ののむ時間やのむ量を守
るずいった医薬品䜿甚行動ず態床ずの関係に぀いお怜蚎した関連研究は極めお少なく本
研究の結果を他の関連研究の結果ず比范怜蚎するこずはできなかった䞀方喫煙
23)
䞍健康な食行動 24)危険な性行動 25)ずいった行動ず態床ずの関係に぀いおは我が囜におい
おも研究が行われおおりいずれの堎合も健康䞊奜たしい行動をずっおいる生埒はそ
うした行動をずるこずに察しおより奜たしい態床をもっおいる傟向にあるこずが報告され
おいるしたがっお医薬品䜿甚にかかわる行動ず態床ずの間に有意な関連が認められた
ずいう本研究の結果は劥圓なものであり他の健康にかかわる行動ず同様に医薬品䜿甚
行動においおも行動ず態床ずの間には密接な関連があるこずが掚察されるこれらの結
果から䞭・高校生の適切な医薬品䜿甚行動を促進するためには奜たしい態床の圢成を
促す芁因に぀いお今埌詳现に怜蚎する必芁があるず考えられる
セルプスティヌムストレス察凊スキルストレス反応ずの関係
本研究の t 怜定の結果によれば䞭孊生ではのむ時間を守るこずに関しおはセルプ
スティヌム「家族」ストレス反応の「抑う぀・䞍安感情」のむ量を守るこずに関しおは
ストレス察凊スキルの「サポヌト垌求」
「情動的回避」
「認知的回避」ストレス反応の「䞍
機嫌・怒り感情」
「身䜓的反応」
「抑う぀・䞍安感情」が有意だった高校生ではのむ
時間を守るこずのむ量を守るこずいずれの堎合においおもセルプスティヌム「家族」
ストレス察凊スキルの「問題解決」
ストレス反応の四぀の䞋䜍尺床党おが有意であった
たたのむ時間を守るこずに関しおはセルプスティヌム「党般」も有意だった
倚重ロゞスティック回垰分析の結果によれば䞭孊生においお有意な倉数ずしお取り蟌
たれたのはのむ量を守るこずに関する Modelにおけるストレス察凊スキルの「認知的
回避」のみだった高校生においおはのむ時間ずのむ量の䞡方に共通しお有意な倉数ず
しお取り蟌たれた独立倉数はModelではセルプスティヌム「家族」ストレス察凊
スキルの「問題解決」
ストレス反応の「無力的認知・思考」でありModelではストレ
ス察凊スキルの「問題解決」だった
85
倚重ロゞスティック回垰分析の結果ではずりわけ高校生においお有意差が認められた
倉数の数が倚かったしかしながら t 怜定の結果によれば䞭孊生においおも高校生ず
同様にのむ時間やのむ量を守っおいる矀は守っおいない矀ず比べおセルプスティヌム
の埗点が高くストレス反応の埗点が䜎いずいう傟向が瀺された倚重ロゞスティック回
垰分析においお䞭孊生ず高校生埒ずで有意差が認められた倉数の数が異なっおいたのは
高校生のサンプル数が䞭孊生のサンプル数に比べお倚かったこずが圱響しおいるず考えら
れる
のむ時間やのむ量を守るこずに関する行動ずセルプスティヌムストレス察凊スキル
ストレス反応ずの間に関連が認められた理由に぀いおは二通りの説明が可胜である
第䞀にセルプスティヌムやストレス察凊スキルの「問題解決」が䜎いこずが様々な
心理的・身䜓的ストレス反応を匕き起こしそうしたストレス反応に察凊するためにの
む時間やのむ量を守るこずなく医薬品を䜿甚しおいるのではないかず考えられる
䞭・高校生のセルプスティヌムずストレス察凊スキルストレス反応はそれぞれ密接
な関係にあるこずが報告されおいる 26-29)䟋えば高校生を察象ずした把原ら 26)の研究に
よればセルプスティヌム「党般」が䜎い者ほどストレスに察しお問題焊点型の察凊
行動をずらず身䜓的・粟神的自芚症状が倚かった
問題焊点型のストレス察凊行動の䞭でも問題解決の方略はストレス反応ずより密接な
関係にあるこずが指摘されおいる䟋えばPenley ら
30)のメタ分析の結果によれば盎
面しおいるストレッサヌに察しお盎接的・根本的に解決・改善しようずする積極的な問題
解決の方略をずるこずは心理的・身䜓的ストレス反応の䜎枛に぀ながりやすいこずが明
らかになった
以䞊のこずから比范的幎霢の高い䞭・高校生の堎合ストレッサヌそのものを解決す
るような行動をずらない傟向にある者はストレッサヌを取り陀くこずができずその悪
圱響を䜎枛するこずができないために心理的・身䜓的ストレス反応がより匷く珟れそ
うしたストレス反応に察凊するためにのむ時間やのむ量を守るこずなく医薬品を䜿甚し
おいる可胜性が考えられる
医薬品をのむ量を守る行動ずストレスずの関係に関する䜐久間ら 31)の研究によるず高
校生の男女いずれにおいおも
「垂販薬たたは医垫から凊方された薬を倚量に飲んだこずが
ある過剰服薬」ず回答した矀はない矀ず比べおストレス反応が有意に高かったその
理由に぀いお䜐久間らは
「危険行動を行う高校生はストレスが高たる状況においお適切
86
な察凊行動をずれずに危険行動を行っおいるこずやこれらの危険行動を繰り返すこずで
曎にストレス反応を高く衚出する可胜性がある」ず述べおいる
たた本研究の高校生における t 怜定の結果によればのむ量を守っおいない矀は守っ
おいる矀ず比べお月飲酒経隓率が有意に高かった欧米においお比范的倚く行われおきた
医療目的での医薬品の䜿甚経隓や䜿甚頻床ず飲酒喫煙行動ずの関係に関する研究結果に
よれば飲酒喫煙経隓がある者ほどあるいは飲酒喫煙頻床が高い者ほど医薬品䜿
甚経隓率あるいは医薬品䜿甚頻床が高いこずが明らかにされおいる 6-10)本研究の結果や
䜐久間らあるいは欧米の研究結果を䜵せお考えるずストレスに察しお原因そのものを
解決しようずせずもっぱら䞍快な情動を玛らわそうずする傟向にある生埒は飲酒喫
煙行動をずったり医療目的であっおものむ量を守らないで医薬品を䜿甚したりするこず
でストレスに察凊しおいる可胜性が考えられる
ストレスず医薬品䜿甚行動ずの関係に぀いおはストレッサヌの枬定も含めお今埌の
研究においおより包括的に怜蚎する必芁がある
第二に医薬品䜿甚行動ずセルプスティヌムずの関係に぀いおはセルプスティヌ
ム「家族」が䜎いこずが医薬品の䜿甚行動に盎接的にかかわっおいる可胜性が挙げられ
る
堺ら 18)の研究によれば医薬品を䜿甚する際の保護者ぞの盞談頻床が䜎い矀ほどセル
プスティヌム「家族」の埗点が䜎かったその理由に぀いお堺らは保護者ずの党般的
な芪密床や信頌床が䜎いために保護者に盞談しおいない可胜性を指摘しおいる.こうした
こずを考慮するずのむ時間やのむ量を守っおいない矀のセルプスティヌム「家族」の
埗点が䜎かったずいうこずに぀いおは芪子関係が垌薄なために医薬品を䜿甚する際に保
護者ぞ盞談するこずが少なく保護者からのむ時間やのむ量を守るよう指導される機䌚が
少ないためにのむ時間やのむ量を守るこずの重芁性を認識しおいなかったり保護者に
盞談しないでのむ時間やのむ量を守らずに医薬品を䜿甚したりするずいう行動に぀なが
っおいるのかも知れない
䞭・高校生ずいった思春期においおは保護者をはじめずする倧人に盞談しないで自分
の刀断で医薬品を䜿甚する生埒が倚くなる 1) 32)䞀方で保護者を医薬品に関しお信頌で
きる情報源ずしお認知しおいる生埒の割合は 59.273.8であり専門家の 69.977.4
に次いで高く
1)たた医薬品を䜿甚する際の盞談盞手ずしお玄割の生埒が保護者
を挙げおいる 1) 32)こうした結果から䞭・高校生ずいった発達段階においおも医薬品
87
を䜿甚するこずに関しお保護者は重芁な存圚であるこずが掚察されるしかしながら本
研究の結果ず堺ら
18)の研究結果を䜵せ考えるずセルプスティヌム「家族」が䜎く
医薬品を䜿甚する際に保護者に盞談せずに䞍適切な医薬品䜿甚行動をずる恐れのある生
埒に぀いおはセルプスティヌム「家族」を高めお保護者ぞの盞談を促進する取組ず
䞊行しお医垫や薬剀垫をはじめずした専門家に盞談するこずを支揎する取組をする必芁
があるず考える
⅀本研究の意矩ず今埌の課題
本研究は軜床の身䜓䞍調で医薬品を䜿甚する際の行動すなわちのむ時間やのむ量を
守るこずずセルプスティヌムストレス察凊スキルストレス反応月飲酒経隓医薬
品䜿甚に関する態床ずの関係を怜蚎した詊掘的な取組である本研究の結果より䞭・高
校生の適切な医薬品䜿甚行動を促進するためにはのむ時間やのむ量を守るこずは倧切だ
ずいう態床を圢成するこずセルプスティヌム「家族」やストレス察凊スキルずりわ
け問題焊点型のストレス察凊スキルを高めるこずが効果的であるずいう瀺唆が埗られた
本研究の課題ずしお以䞋の点が挙げられる第䞀に囜内倖を問わず関連研究がほず
んどなく
本研究で埗られた結果を他の研究結果ず比范するこずができなかった第二に
調査察象は兵庫県の公立䞭・高等孊校のみであり地域の特性に偏りが生じた可胜性が考え
られる第䞉に本研究は暪断研究であったため芁因間の因果関係に぀いおは明らかに
するこずができなかった第四に医薬品䜿甚にかかわる態床の圢成にかかわる倉数䟋
えば「行動成果の評䟡」や「行動信念」33)などが含たれおいなかった第五に本研究で
は月喫煙経隓率が䜎かったため医薬品䜿甚行動ず月喫煙経隓ずの関係を怜蚎するこずが
できなかったしたがっお今埌は本調査結果の再珟性および䞀般化の可胜性に぀いお
様々な地域における倧芏暡集団の調査に基づいお確認するずずもに瞊断調査によっお芁
因間の因果関係を確認する必芁があるさらには医薬品䜿甚行動ず密接な関係のある態
床に圱響を及がす芁因を確認しそうした芁因を考慮したより包括的な医薬品教育の内容
を怜蚎するこずが必芁である
88
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90
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Research and PracticeThird EditionJohn Wiley & SonsNYUSA2002
91
第章
犏岡県䞋の高校生の医薬品䜿甚にかかわる
行動および態床の実態ずその関連芁因
92
Ⅰはじめに
孊習指導芁領の改蚂により䞭孊校および高等孊校の保健䜓育科においお医薬品に関す
る孊習内容の充実が図られ医薬品の適切な䜿甚法などに぀いお指導が行われるこずずな
った 1) 2)Green のプリシヌド・プロシヌドモデルによれば健康行動には様々な個人芁因
や環境芁因がかかわっおおりそうした芁因に適切に働きかけるこずが行動倉容を促進
する䞊で䞍可欠であるず考えられおいる 3)したがっお教育によっお䞭・高校生の適切
な医薬品䜿甚行動を促進するためには医薬品䜿甚にかかわる行動や態床の実態や行動
にかかわる芁因を明らかにしそれら芁因に適切に働きかける指導内容を怜蚎するこずが
必芁であるず考えられる
このような背景のもず著者は2011 幎10 月に兵庫県の䞭孊校幎生および高等孊校
幎生を察象に質問玙調査を行った 4)その結果によれば医薬品䜿甚にかかわる行動や態
床の実態においお䞀定の性差および孊校皮差が認められたたた前章の結果によれば
䞭・高校生の医薬品䜿甚行動には医薬品の䜿甚に関する態床セルプスティヌム「家
族」
ストレス察凊スキルの「問題解決」ストレス反応がかかわっおいるこずが瀺された
しかしながら調査察象者が兵庫県の公立䞭・高等孊校のみであり調査に参加した孊校
に偏りがあったこず同様の先行研究がほずんどなく埗られた結果を他の研究結果ず比
范するこずができなかったこずなどから結果の䞀般化には限界があったそこで本研究
では犏岡県の高等孊校幎生を察象ずしお兵庫県の䞭・高校生を察象ずした研究
結果の再珟性に぀いお怜蚎するこずを䞻な目的ずした
Ⅱ方法
察象
調査察象校は平成 22 幎床の犏岡県の高等孊校のリストを甚いお公立高等孊校 104 æ ¡
の䞭から系統抜出法によっお 10 校を抜出した抜出された孊校ぞの調査実斜䟝頌は2013
幎月に校長宛に文曞で行った調査ぞの協力が埗られなかった堎合にはその孊校
ず同じ垂町村にある他の孊校に調査を䟝頌した以䞊の手順によっお高等孊校校が調査
察象校ずしお遞ばれた調査察象クラスは幎生および幎生の各孊幎クラスであった
その結果本研究の調査察象者は 558 名ずなった無効回答の内蚳は回答の䞍備による
分析陀倖が名欠垭が 12 名であった最終的な有効回答者数は 539 名男子 295 名女
子 244 名であった衚には調査察象校の圚籍者数および有効回答者数を瀺した
93
衚 有効回答者数
所圚地
孊幎
男子
女子

朝倉垂
1
19
20
3940
2
28
12
4041

北九州垂
1
19
20
3940
2
22
20
4242
1
19
21
4040
2
21
16
3740
1
21
18
3940
2
32
0
3233
1
21
18
3940
2
21
13
3440
1
17
21
3840
2
11
31
4242
1
22
18
4040

田川垂

犏岡垂

犏岡垂

みやた垂

八女垂
2
蚈
蚈圚籍者数
22
16
3840
295
244
539558
※欠垭者数 12 名無効回答者数 7 名
デヌタ収集
調査は2013 幎月に実斜したデヌタ収集の具䜓的方法は第章においお詳现
に述べられおいる方法に準じた
調査項目
本研究では兵庫県における調査結果ずの比范を可胜ずするため医薬品の定矩および
質問項目は先行研究ず同様ずした
以䞋に本研究で甚いた調査項目に぀いお簡朔に述べるなお尺床の遞択肢や埗点化
の詳现に぀いおは第章および第章においお述べられおいる
医薬品にかかわる質問項目に぀いおは過去か月間の医薬品䜿甚経隓かぜ薬および
痛み止め薬の䜿甚頻床自己刀断による医薬品䜿甚経隓医薬品を䜿甚する際の泚意事項
を守るこずに関する行動および態床医薬品を䜿甚する際の盞談盞手医薬品を䜿甚する
際の保護者きょうだい友人専門家ぞの盞談頻床医薬品に関しお信頌できるず思う
情報源医薬品の入手容易性に関する認知に぀いお質問した
家族関係に関するセルプスティヌムの枬定には Pope らの尺床 5)を党般的なセルプ
スティヌムの枬定には Rosenberg の尺床 6)を甚いたストレス察凊スキルの枬定には倧
竹らのコヌピング尺床の短瞮版 7)を甚いたストレス反応の枬定には坂野らの䞭孊生甚ス
94
トレス反応尺床短瞮版 8)を甚いた
さらに月飲酒および月喫煙経隓に぀いお質問したなお月喫煙経隓に぀いおは経
隓者数が少なかったため分析から陀倖した
分析方法
性差および孊幎差の有意性の怜定には名矩尺床過去か月間の医薬品䜿甚経隓医
薬品を䜿甚する際の盞談盞手医薬品に関しお信頌できるず思う情報源に぀いおはχ怜
定を甚いたたた順序尺床かぜ薬および痛み止め薬の䜿甚頻床泚意事項を守るこず
に関する行動および態床医薬品を䜿甚する際の盞談頻床医薬品の入手容易性に関する
認知甚語の認知に぀いおは Mann-Whitney の怜定を甚いた
のむ時間およびのむ量を守るこずに関する行動ず各倉数の関連に぀いおは態床ずの関
係に぀いおは Mann-Whitney の U 怜定
月飲酒経隓ずの関係に぀いおはχ怜定を甚いた
たたセルプスティヌムストレス察凊スキルストレス反応ずの関係に぀いおは察応
のない t 怜定を甚いた
さらに各倉数の圱響の倧きさを怜蚎するためにのむ時間およびのむ量を守るこずに
関する行動を埓属倉数セルプスティヌムストレス察凊スキルストレス反応のむ
時間やのむ量を守るこずに関する態床月飲酒経隓を独立倉数ずした倚重ロゞスティック
回垰分析匷制投入法を行った
のむ時間およびのむ量を守るこずに関する行動に぀いおは
「い぀も守っおいる」ず「だ
いたい守っおいる」ずを合わせ「守っおいる」矀
「あたり守っおいない」ず「党く守っお
いない」ずを合わせ「守っおいない」矀の矀ずしたたた態床に぀いおは
「あたり倧
切だず思わない」あるいは「党く倧切だず思わない」ず回答した者が少なかったためこ
れらを合わせお
「ずおも倧切だず思う」
「倧切だず思う」
「あたり党く倧切だず思わな
い」の矀ずした
なおのむ時間やのむ量を「守っおいない」矀の人数が少なかったこずから芁因に関
する分析は男女および孊幎を合わせお行うこずずし倚重ロゞスティック回垰分析におい
おは性および孊幎を制埡倉数ずした
解析に際しおは統蚈プログラムパッケヌゞ SPSS15.0 J for Windows を䜿甚し統蚈䞊
の有意氎準はずした
95
Ⅲ結果
医薬品䜿甚にかかわる行動や態床の実態
過去か月間の医薬品䜿甚経隓
衚には過去か月間の医薬品䜿甚経隓に関する結果を瀺した
男子の「頭痛」に関しおのみ有意な孊幎差が認められ幎生が幎生より高かった
なお衚に぀いおは比范のために第章の兵庫県䞋の高等孊校幎生に関する結
果を瀺した
衚 過去か月間の医薬品䜿甚経隓
幎生
かぜ
頭痛
乗り物酔い
生理痛
腹痛
その他
のんでいない
男子
(n=138)
24.6(34)
23.9(33)
3.6 (5)
―
18.8(26)
4.3 (6)
44.9(62)
幎生
女子
(n=136)
18.4(25)
19.9(27)
8.1(11)
14.7(20)
19.9(27)
7.4(10)
42.6(58)
男子
(n=157)
24.8(39)
14.0(22)
1.3 (2)
―
15.3(24)
10.2(16)
52.9(83)
女子
(n=108)
25.9(28)
22.2(24)
4.6 (5)
24.1(26)
22.2(24)
6.5 (7)
42.6(46)
孊幎差
男子#
氎準で有意な孊幎差があるこずを瀺す
※ 兵庫県の高等孊校幎生における過去か月間の医薬品䜿甚経隓
かぜ
頭痛
乗り物酔い
生理痛
腹痛
その他
のんでいない
男子
(n=601)
36.6(211)
19.3(111)
6.2 (36)
―
22.7(131)
6.6 (38)
42.5(245)
女子
(n=768)
35.0(265)
22.7(172)
7.5 (57)
25.2(191)
21.7(164)
7.3 (55)
34.2(259)*
氎準で有意な性差があるこずを瀺す
96
かぜ薬および痛み止め薬の䜿甚頻床
衚にはかぜ薬および痛み止め薬の䜿甚頻床に関する結果を瀺した
痛み止め薬の䜿甚頻床に぀いお幎生ずもに有意な性差が認められ
「か月間に
回」あるいは「か月間に回」ず回答した者の割合は女子が高く
「ほずんど
のたない」ず回答した生埒の割合は男子が高かった
衚 かぜ薬および痛み止め薬の䜿甚頻床
かぜ薬
ほずんど毎日
週間に回以䞊
か月間に回
か月間に回
幎に回
ほずんどのたない
幎生
男子
女子
(n=136) (n=134)
7.4
1.5
5.9
1.5
10.3
10.4
15.4
24.6
19.1
24.6
41.9
37.3
痛み止め薬
幎生
男子
女子
(n=156) (n=108)
5.1
1.9
5.8
1.9
6.4
10.2
13.5
28.7
26.3
28.7
42.9
28.7
幎生
男子
女子
(n=136) (n=135)
0.7
0.7
4.4
2.2
8.8
18.5
9.6
17.0
11.0
13.3
65.4
48.1
幎生
男子
女子
(n=156) (n=108)
1.9
0.0
3.8
2.8
10.3
30.6
6.4
13.9
12.8
12.0
64.7
40.7
**
**
氎準で有意な性差があるこずを瀺す
*
氎準で有意な性差があるこずを瀺す
※ 兵庫県の高等孊校幎生におけるかぜ薬および痛み止め薬の䜿甚頻床
ほずんど毎日
週間に回以䞊
か月間に回
か月間に回
幎に回
ほずんどのたない
男子
女子
(n=595) (n=768)
4.2
2.6
4.4
2.2
10.4
12.3
18.8
21.4
20.3
22.6
41.8
39.0
男子
女子
(n=592) (n=766)
1.4
1.3
2.9
3.3
8.4
22.2
7.4
13.7
10.3
11.9
69.6
47.6
*
氎準で有意な性差があるこずを瀺す
97
*
自己刀断による医薬品䜿甚経隓
衚には自己刀断による医薬品䜿甚経隓に関する結果を瀺した
友人からもらった経隓友人にあげた経隓に぀いお有意な性差が認められ幎生
いずれにおいおも経隓のある者の割合は女子が男子より高かったたた友人からもら
った経隓に぀いおは女子においお有意な孊幎差が認められ幎生の割合が高かった
衚 自己刀断による医薬品䜿甚経隓
幎生
男子
女子
(n=138)
(n=136)
幎生
男子
(n=157)
自分でのんだ経隓
36.2(50)
36.8(50)
37.6(59)
49.1(53)
自分で買った経隓
友人からもらった経隓
5.1(7)
10.9(15)
8.8(12)
28.7(39)**
10.8(17)
11.5(18)
14.8(16)
44.4(48)**
友人にあげた経隓
12.3(17)
25.0(34)**
10.8(17)
33.3(36)**
女子
(n=108)
孊幎差
女子#
氎準で有意な性差があるこずを瀺す
氎準で有意な孊幎差があるこずを瀺す
※ 兵庫県の高等孊校幎生における自己刀断による医薬品䜿甚経隓
自分でのんだ経隓
男子
女子
(n=601)
(n= 768)
37.1(222)
42.2(324)
自分で買った経隓
友人からもらった経隓
9.1(54)
8.2(49)
10.0 (77)
32.0(246)*
友人にあげた経隓
8.9(53)
27.4(211)*
氎準で有意な性差があるこずを瀺す
98
泚意事項を守るこずに関する行動および態床
衚および衚には医薬品を䜿甚する際の泚意事項を守るこずに関する行動
および態床に関する結果を瀺した
行動に぀いおはのむ時間を守るこずに関しお幎生においお有意な性差が認められ
「い぀も守っおいる」ず回答した者の割合は男子が女子より高かったのむ量を守るこず
に関しおは幎生においお有意な性差が認められ
「い぀も守っおいる」ず回答した者の割
合は女子が男子より高かったたた孊幎差に぀いおは男子においお有意差が認められ
のむ時間を「い぀も守っおいる」ず回答した者の割合は幎生が幎生より高かった
態床に぀いおはのむ時間を守るこずに関しお幎生においお有意な性差が認められ
「ずおも倧切だず思う」ず回答した者の割合は男子が女子より高かった孊幎差に぀いお
は男子においおのむ時間およびのむ量を守るこずは「ずおも倧切だず思う」ず回答した
者の割合は幎生が幎生より高かった
99
衚
医薬品を䜿甚する際の泚意事項を守るこずに関する行動
い぀も守っお読んでいる
だいたい守っお読んでいる
あたり守っお読んでいない
党く守っお読んでいない
説明曞を読むこず
幎生
幎生
男子
女子
男子
女子
(n=137) (n=136)
(n=156) (n=108)
18.2
10.3
21.2
15.7
52.6
60.3
52.6
53.7
19.0
19.9
16.7
25.0
10.2
9.6
9.6
5.6
のむ時間を守るこず
幎生
幎生
男子
女子
男子
女子
(n=137) (n=136)
(n=157) (n=108)
27.7
19.9
33.1
21.3
56.2
69.9
56.7
65.7
10.2
7.4
7.6
11.1
5.8
2.9
2.5
1.9

のむ量を守るこず
幎生
幎生
男子
女子
男子
女子
(n=137) (n=136)
(n=157) (n=108)
66.4
77.2
77.7
73.1
31.4
21.3
21.0
25.0
2.2
0.7
1.3
1.9
0.0
0.7
0.0
0.0


氎準で有意な性差があるこずを瀺す
氎準で有意な孊幎差があるこずを瀺す
※ 兵庫県の高等孊校幎生における医薬品を䜿甚する際の泚意事項を守るこずに関する行動
い぀も守っお読んでいる
だいたい守っお読んでいる
あたり守っお読んでいない
党く守っお読んでいない
説明曞を読むこず
男子
女子
(n=597)
(n=766)
16.6
11.5
35.8
36.2
29.6
38.7
17.9
13.6
のむ時間を守るこず
男子
女子
(n=597)
(n=768)
25.0
20.9
54.1
57.1
14.7
17.7
6.2
4.3
のむ量を守るこず
男子
女子
(n=597) (n=768)
68.3
75.5
26.3
21.1
3.2
2.9
2.2
0.5

氎準で有意な性差があるこずを瀺す
100
衚
医薬品を䜿甚する際の泚意事項を守るこずに関する態床
ずおも倧切だず思う
倧切だず思う
あたり倧切だず思わない
党く倧切だず思わない
説明曞を読むこず
幎生
幎生
男子
女子
男子
女子
(n=138) (n=136)
(n=157) (n=108)
32.6
25.7
38.9
27.8
51.4
65.4
53.5
61.1
13.8
8.8
6.4
11.1
2.2
0.0
1.3
0.0
のむ時間を守るこず
幎生
幎生
男子
女子
男子
女子
(n=138) (n=136)
(n=157) (n=108)
38.4
32.4
51.6
37.0
53.6
60.3
44.6
59.3
7.2
7.4
3.8
3.7
0.7
0.0
0.0
0.0


のむ量を守るこず
幎生
幎生
男子
女子
男子
女子
(n=138) (n=136)
(n=157) (n=108)
49.3
55.9
65.0
63.0
48.6
40.4
34.4
36.1
2.2
3.7
0.6
0.9
0.0
0.0
0.0
0.0

氎準で有意な性差があるこずを瀺す
氎準で有意な孊幎差があるこずを瀺す
氎準で有意な孊幎差があるこずを瀺す
※ 兵庫県の高等孊校幎生における泚意事項を守るこずに関する態床
ずおも倧切だず思う
倧切だず思う
あたり倧切だず思わない
党く倧切だず思わない
説明曞を読むこず
男子
女子
(n=596)
(n=766)
41.4
35.9
47.4
53.5
8.9
9.8
2.0
0.8
のむ時間を守るこず
男子
女子
(n=597)
(n=766)
49.4
42.9
42.5
48.9
6.7
8.0
1.3
0.3
のむ量を守るこず
男子
女子
(n=597)
(n=767)
63.7
64.8
32.8
32.9
2.8
2.1
1.7
0.3

氎準で有意な性差があるこずを瀺す
101
医薬品を䜿甚する際の盞談盞手
衚には医薬品を䜿甚する際の盞談盞手に関する結果を瀺した
医薬品を䜿甚する際の盞談盞手ずしお本研究の結果では女子においお有意な孊幎差が
認められ
「孊校の先生」を挙げた者は幎生が幎生より高かったしかし割合そのも
のは䜎かった
衚 医薬品を䜿甚する際の盞談盞手
幎生
幎生
男子
(n=138)
女子
(n=136)
男子
(n=157)
88.4(122)
94.9(129)
86.6(136)
93.5(101)
きょうだい
1.4(2)
4.4(6)
1.9(3)
3.7(4)
友人
1.4(2)
3.7(5)
4.5(7)
8.3(9)
23.2(32)
16.2(22)
28.0(44)
18.5(20)
孊校の先生
1.4(2)
0.0(0)
0.6(1)
3.7(4)
その他
4.3(6)
0.7(1)
4.5(7)
3.7(4)
保護者
専門家
女子
(n=108)
孊幎差
女子#
氎準で有意な孊幎差があるこずを瀺す
※ 兵庫県の高等孊校幎生における医薬品を䜿甚する際の盞談盞手
男子
(n= 601)
保護者
女子
(n=768)
89.7(520)
93.1(704) *
きょうだい
3.1 (18)
4.5 (34)
友人
3.3 (19)
6.8 (51) *
29.4(170)
19.2(145) *
専門家
孊校の先生
1.7 (10)
0.5
(4) *
その他
3.6 (21)
3.6 (27)
氎準で有意な性差があるこずを瀺す
102
医薬品を䜿甚する際の保護者きょうだい友人専門家ぞの盞談頻床
衚には医薬品を䜿甚する際の保護者きょうだい友人専門家ぞの盞談頻床に関
する結果を瀺した
友人ぞの盞談頻床に぀いお幎生いずれにおいおも有意な性差が認められ
「党く
盞談しない」ず回答した者の割合は男子が女子より高かったたた専門家ぞの盞談頻床
に぀いおは幎生においお有意な性差が認められ「い぀も盞談する」あるいは「ずきど
き盞談する」ず回答した者の割合は男子が高く
「党く盞談しない」ず回答した者の割合は
女子が高かった
103
衚 医薬品を䜿甚する際の保護者きょうだい,友人専門家ぞの盞談頻床
保護者
きょうだい
幎生
男子
幎生
女子
(n=137) (n=136)
男子
幎生
女子
(n=156) (n=108)
男子
幎生
女子
(n=137) (n=136)
専門家
友人
男子
幎生
女子
(n=157) (n=108)
男子
幎生
幎生
女子
(n=137) (n=136)
男子
女子
(n=157) (n=108)
9.3
25.5
19.1
32.5
23.4
15.7
24.1
29.4
21.7
21.5
81.5
70.4
37.2
43.4
31.2
45.8
0.6
0.9
―
―
―
―
54.5
63.9
0.7
0.7
0.6
1.9
0.0
1.5
1.3
0.9
32.1
20.6
26.3
18.5
2.9
6.6
5.7
5.6
2.2
6.6
5.1
12.0
17.5
14.0
10.9
13.0
11.7
15.4
12.1
11.1
15.3
19.9
11.5
党く盞談しない
きょうだい友人
はいない
3.6
5.9
8.3
4.6
72.3
68.4
76.4
70.4
80.3
71.3
12.4
8.8
5.1
11.1
2.2
0.7
―

女子
14.6
59.6
―
男子
(n=157) (n=107)
8.1
46.7
―
女子
(n=137) (n=136)
13.1
い぀も盞談する
ずきどき盞談す
る
あたり盞談しない
―
男子
幎生


氎準で有意な性差があるこずを瀺す
氎準で有意な性差があるこずを瀺す
†U 怜定の際には
「きょうだいはいない」

「友人はいない」ず回答した者は陀倖した
※ 兵庫県の高等孊校幎生における医薬品を䜿甚する際の保護者きょうだい,友人ぞの盞談頻床
い぀も盞談する
ずきどき盞談する
あたり盞談しない
党く盞談しない
きょうだいはいない
保護者
男子
女子
(n=597) (n=767)
41.4
52.0
34.2
27.6
15.1
13.4
9.4
6.9
―
―
きょうだい
男子
女子
(n=597) (n=767)
2.7
3.0
4.2
8.2
15.1
20.5
71.0
61.1
7.0
7.2
友人
男子
女子
(n=597) (n=766)
0.2
0.7
3.5
7.3
12.9
17.6
83.4
74.4
―
―



氎準で有意な性差があるこずを瀺す
104
医薬品に関しお信頌できるず思う情報源
衚には医薬品に関しお信頌できるず思う情報源に関する結果を瀺した
性差に぀いおは
「テレビの番組」
幎生「テレビの広告」幎生
「むンタヌネッ
ト」
幎生を挙げた者の割合は男子が女子より有意に高かった
「保護者」幎
生
「きょうだい」
幎生
「専門家」幎生「孊校の先生」幎生に぀いおは
女子が男子より有意に割合が高かった
孊幎差に぀いおは男子においお
「テレビの番組」
「テレビの広告」

「雑誌の蚘事」
「雑
誌の広告」を挙げた者の割合は幎生が幎生より有意に高く
「専門家」に぀いおは
幎生が幎生より有意に高かった
105
衚 医薬品に関しお信頌できるず思う情報源
幎生
テレビの番組
テレビの広告
むンタヌネット
雑誌の蚘事
雑誌の広告
保護者
きょうだい
友人
専門家
孊校の先生
その他
男子
(n=138)
42.8(59)
26.1(36)
34.8(48)
10.9(15)
9.4(13)
67.4(93)
5.1(7)
15.2(21)
73.2(101)
25.4(35)
0.0(0)
幎生
女子
(n=136)
27.2(37)
11.8(16)
13.2(18)
5.9(8)
5.1(7)
75.0(102)
13.2(18)
12.5(17)
87.5(119)
30.1(41)
2.2(3)
男子
(n=157)
28.7(45)
14.6(23)
30.6(48)
3.8(6)
1.9(3)
65.6(103)
8.3(13)
9.6(15)
82.8(130)
21.0(33)
1.3(2)
**
**
**
**
**
女子
(n=108)
22.2(24)
14.8(16)
13.0(14) **
7.4(8)
2.8(3)
76.9(83) *
13.9(15)
15.7(17)
82.4(89)
38.0(41) **
1.9(2)
孊幎差
男子#
男子#
男子#
男子##
男子#
氎準で有意な性差があるこずを瀺す
氎準で有意な性差があるこずを瀺す
氎準で有意な孊幎差があるこずを瀺す
氎準で有意な孊幎差があるこずを瀺す
※ 兵庫県の高等孊校幎生における医薬品に関しお信頌できるず思う情報源
テレビの番組
テレビの広告
むンタヌネット
雑誌の蚘事
雑誌の広告
保護者
きょうだい
友人
専門家
孊校の先生
その他
男子
(n=601)
37.1(219)
17.1(101)
33.0(195)
11.2 (66)
6.1 (36)
59.2(350)
9.5 (56)
14.2 (84)
70.9(419)
23.7(140)
2.2 (13)
女子
(n= 768)
29.2(222)*
13.4(102)
14.5(111)*
9.7 (74)
4.7 (36)
66.4(506)*
8.0 (61)
12.8 (97)
76.8(584)*
22.6(172)
1.7 (13)
氎準で有意な性差があるこずを瀺す
106
医薬品の入手容易性に関する認知
衚には医薬品の入手容易性に関する認知に぀いおの結果を瀺した
友人からもらうこずに぀いお有意な性差および孊幎差が認められ幎生においおや
や簡単」
「ずおも簡単」ず回答した者の割合は女子が男子より高かったたた男子に
おいお
「ずおも難しい」ず回答した者の割合は幎生が高く「ずおも簡単ず」回答した
者の割合は幎生が䜎かった
107
衚 医薬品の入手容易性に関する認知
保護者から
医薬品をもらうこず
ずおも難しい
少し難しい
やや簡単
ずおも簡単
友人から
医薬品をもらうこず
薬局・薬店で
医薬品を自分で買うこず
家にある医薬品を
自分でのむこず
幎生
幎生
幎生
幎生
幎生
幎生
幎生
幎生
男子
女子
(n=137) (n=136)
2.2
2.2
9.5
4.4
26.3
22.8
62.0
70.6
男子
女子
(n=157) (n=106)
2.5
2.8
4.5
3.8
36.3
33.0
56.7
60.4
男子
女子
(n=137) (n=136)
21.2
19.9
29.9
27.2
29.2
34.6
19.7
18.4
男子
女子
(n=157) (n=106)
29.9
19.8
29.9
15.1
26.8
42.5
13.4
22.6
男子
女子
(n=137) (n=136)
8.0
8.8
25.5
30.9
31.4
33.8
35.0
26.5
男子
女子
(n=157) (n=106)
9.6
13.2
28.0
29.2
28.0
31.1
34.4
26.4
男子
女子
(n=136) (n=136)
3.7
4.4
12.5
11.0
25.7
33.1
58.1
51.5
男子
女子
(n=157) (n=106)
1.3
6.6
13.4
10.4
30.6
31.1
54.8
51.9
♯

氎準で有意な性差があるこずを瀺す

氎準で有意な孊幎差があるこずを瀺す
※ 兵庫県の高等孊校幎生における医薬品の入手容易性に関する認知
ずおも難しい
少し難しい
やや簡単
ずおも簡単
保護者から医薬品
をもらうこず
男子
女子
(n=597) (n=764)
3.5
2.1
7.5
6.4
31.0
25.0
58.0
66.5

友人から医薬品を
もらうこず
男子
女子
(n=595) (n=7669
35.0
16.8
26.4
28.1
21.8
27.7
16.8
27.4
薬局・薬店で医薬品
を自分で買うこず
男子
女子
(n=597) (n=766)
14.4
12.1
24.1
26.9
26.0
27.7
35.5
33.3
家にある医薬品を
自分でのむこず
男子
女子
(n=597) (n=768)
3.4
2.6
12.4
12.4
25.0
25.8
59.3
59.2

氎準で有意な性差があるこずを瀺す
108
医薬品䜿甚行動にかかわる芁因
のむ時間およびのむ量を守るこずに関する態床ずの関係
è¡š 10 にはのむ時間およびのむ量を守るこずに関する行動ず態床ずの関係に぀いおの
Mann-Whitney の U 怜定の結果を瀺したのむ時間を守るこずに関する行動ずのむ量を守
るこずに関する態床ずの関係を陀く党おの堎合においお有意差が認められのむ時間やの
む量を守っおいる矀は守っおいない矀ず比べおのむ時間やのむ量を守るこずは「倧切だ
ず思う」ず回答した者の割合が高く「あたり党く倧切だず思わない」ず回答した者の割
合が䜎かった
è¡š 10 医薬品をのむ時間およびのむ量を守るこずに関する行動ず態床ずの関係
のむ時間を守るこず
守っおいる 守っおいない
(n=472)
(n=66)
態床
のむ時間を守るこず
ずおも倧切だず思う
倧切だず思う
あたり/党く倧切だず思わない
43.2
53.2
3.6
21.2
57.6
21.2
守っおいる
(n=472)
59.5
38.8
1.7
のむ量を守るこず
ずおも倧切だず思う
倧切だず思う
あたり/党く倧切だず思わない
のむ量を守るこず
守っおいる 守っおいない
(n=529)
(n=9)
**
41.2
53.3
5.5
0.0
77.8
22.2
守っおいない
(n=66)
守っおいる
(n=529)
守っおいない
(n=9)
50.0
47.0
3.0
59.4
39.5
1.1
0.0
55.6
44.4
**
**
氎準で有意な矀間差があるこずを瀺す
氎準で有意な矀間差があるこずを瀺す
月飲酒経隓ずの関係
è¡š 11 にはのむ時間およびのむ量を守るこずに関する行動ず月飲酒経隓ずの関係に぀い
おのχ怜定の結果を瀺した
のむ時間を守っおいる矀は守っおいない矀ず比べお有意に月飲酒経隓率が䜎かった
è¡š 11 医薬品をのむ時間およびのむ量を守るこずに関する行動ず月飲酒経隓ずの関係
月飲酒経隓
あり
なし
のむ時間を守るこず
守っおいる 守っおいない
(n=467)
(n=64)
6.2
17.2 **
93.8
82.8
のむ量を守るこず
守っおいる
守っおいない
(n=522)
(n=9)
7.5
11.1
92.5
88.9
氎準で有意な矀間差があるこずを瀺す
109
セルプスティヌムストレス察凊スキルストレス反応ずの関係
è¡š 12 にはのむ時間およびのむ量を守るこずに関する行動ずセルプスティヌムスト
レス察凊スキルストレス反応ずの関係に぀いおの t 怜定の結果を瀺した
のむ時間を守るこずに぀いおは守っおいる矀は守っおいない矀ず比べおセルプス
ティヌム「党般」
ストレス察凊スキルの「サポヌト垌求」および「問題解決」の埗点が有
意に高くストレス反応の「抑う぀・䞍安感情」「無力的認知・思考」の埗点が有意に䜎
かった
のむ時間を守るこずに぀いおは守っおいる矀は守っおいない矀ず比べおストレス察
凊スキルの「サポヌト垌求」および「気分転換」の埗点が有意に高くストレス反応の「䞍
機嫌・怒り感情」の埗点が有意に䜎かった
110
è¡š 12 医薬品をのむ時間およびのむ量を守るこずに関する行動ずセルプスティヌムス
トレス察凊スキルストレス反応ずの関係
のむ時間を守るこず
倉数
n
平均倀±SD
のむ量を守るこず
t倀
n
平均倀±SD
t倀
セルプスティヌム
家族
守っおいる
守っおいない
党般
守っおいる
守っおいない
468
21.9±4.1
65
21.0±3.8
470
18.6±3.9
65
17.6±3.7
469
5.2±1.7
66
4.7±1.8
472
6.1±1.3
66
5.6±1.6
471
4.9±1.5
66
5.1±1.8
471
4.9±1.5
66
4.9±1.6
471
3.3±1.2
66
3.5±1.4
471
4.7±1.5
66
4.8±1.6
472
9.3±2.8
66
9.8±3.0
472
8.0±3.1
66
8.5±3.7
472
8.4±3.5
65
9.3±3.8
1.616
2.116
*
2.266
*
2.760
**
524
21.7±4.0
9
21.7±5.4
526
18.5±3.9
9
18.2±3.9
526
5.1±1.7
9
3.7±1.5
529
6.1±1.4
9
5.8±1.6
528
4.9±1.5
9
3.7±1.9
528
4.9±1.6
9
5.2±1.2
528
3.3±1.3
9
2.6±1.0
528
4.7±1.5
9
4.7±1.8
529
9.3±2.8
9
11.4±3.1
528
8.0±3.2
9
9.7±3.1
529
8.5±3.6
9
9.3±3.8
.058
.221
ストレス察凊スキル
サポヌト垌求
守っおいる
守っおいない
問題解決
守っおいる
守っおいない
気分転換
守っおいる
守っおいない
情動的回避
守っおいる
守っおいない
行動的回避
守っおいる
守っおいない
認知的回避
守っおいる
守っおいない
-.885
.314
-1.026
-.633
2.575
**
.631
2.430
*
-.589
1.789
.147
ストレス反応
䞍機嫌・怒り感情
守っおいる
守っおいない
身䜓的反応
守っおいる
守っおいない
抑う぀・䞍安感情
守っおいる
守っおいない
無力的認知・思考
守っおいる
守っおいない
472
9.6±2.8
66
10.6±2.7
-1.299
-1.180
-1.969
*
-2.793
**
526
9.7±2.8
9
11.2±3.1
-2.258
*
-1.558
-.699
-1.669
氎準で有意な矀間差があるこずを瀺す
氎準で有意な矀間差があるこずを瀺す
111
のむ時間およびのむ量を守るこずに関する行動を埓属倉数ずした倚重ロゞスティック
回垰分析の結果
è¡š 13 にはのむ時間およびのむ量を守るこずに関する行動を埓属倉数ずした倚重ロゞス
ティック回垰分析の結果に぀いおの結果を瀺した独立倉数の投入に぀いおは二぀の
Modelブロックに分けModelではセルプスティヌムストレス察凊スキルスト
レス反応月飲酒経隓を投入しModelでは態床を远加した分析を行った
のむ時間を守るこずに関しおはModelでは月飲酒経隓が有意な倉数ずしお取り蟌たれ
月飲酒経隓がない者ほどのむ時間を守る傟向にあったModelでは態床が有意な倉数ず
しお取り蟌たれのむ時間を守るこずは倧切だず思っおいるほどのむ量を守るこずは倧
切だず思っおいないほどのむ時間を守る傟向にあった
のむ量を守るこずに関しおはModelにおいおのみ有意な倉数が認められのむ量を守
るこずは倧切だず思っおいるほどのむ量を守る傟向にあった
112
è¡š 13
のむ時間およびのむ量を守るこずに関する行動を埓属倉数ずした倚重ロゞスティック回
垰分析の結果
のむ時間を守るこず
倉
数
Model
β オッズ比(粗オッズ比) 95信頌区間
のむ量を守るこず
χ倀
倀
β オッズ比(粗オッズ比)
n=515
95信頌区間
χ倀
倀
n=515
セルプスティヌム
家族
.011
1.011 ( ― )
.923-1.107
.055
.814
.134
1.144( ― )
.884-1.479
1.046
.306
党般
-.040
.961( ― )
.873-1.057
.669
.414
.064
1.066( ― )
.818-1.390
.224
.636
サポヌト垌求
-.126
.882( ― )
.723-1.075
1.550
.213
-.448
.639( ― )
.383-1.065
2.949
.086
問題解決
-.160
.852( ― )
.680-1.069
1.917
.166
.114
1.121( ― )
.641-1.958
.160
.689
ストレス察凊スキル
気分転換
.062
1.064( ― )
.868-1.305
.355
.551
-.541
.582( ― )
.332-1.020
3.574
.059
情動的回避
-.115
.891( ― )
.703-1.129
.913
.339
.067
1.070( ― )
.553-2.071
.040
.841
行動的回避
.164
1.178( ― )
.916-1.516
1.632
.201
-.400
.670( ― )
.279-1.608
.803
.370
認知的回避
-.032
.968( ― )
.789-1.187
.097
.756
.013
1.013( ― )
.631-1.625
.003
.958
䞍機嫌・怒り感情
-.007
.993( ― )
.869-1.133
.012
.913
.243
1.276( ― )
.914-1.780
2.046
.053
身䜓的反応
-.012
.988( ― )
.855-1.140
.028
.866
-.030
.971( ― )
.699-1.347
.032
.859
.015
1.015( ― )
.910-1.132
.072
.788
.091
1.095( ― )
.854-1.403
.512
.474
ストレス反応
抑う぀・䞍安感情
.073
1.076( ― )
.951-1.217
1.357
.244
月飲酒経隓
無力的認知・思考
1.020
2.773( ― )
1.208-6.363
5.792
.016
孊幎
-.264
.768( ― )
.432-1.367
.803
.370
.093
1.097( ― )
.574-2.096
.079
.779
性
Model
*
n=515
.292
1.339( ― )
.947-1.892
2.731
.098
-.030
.970( ― )
.090-10.459
.001
.980
-.539
.583( ― )
.129-2.639
.490
.484
-.496
.609( ― )
.108-3.431
.316
.574
n=515
セルプスティヌム
家族
.021
1.021(.949)
.929-1.122
.182
.670
.254
1.289(.995)
.867-1.917
1.574
.210
党般
-.046
.955(.929)
.863-1.057
.798
.372
.212
1.236(.981)
.796-1.921
.889
.346
サポヌト垌求
-.141
.868(.841)
.706-1.069
1.772
.183
-.835
.434(.595)
.165-1.143
2.852
.091
問題解決
-.130
.878(.759)
.692-1.115
1.132
.287
-.227
.797(.865)
.339-1.874
.271
.603
ストレス察凊スキル
気分転換
.030
1.031(1.077)
.836-1.270
.081
.776
-.759
.468(.558)
.192-1.143
2.775
.096
-.124
.883(.974)
.689-1.133
.952
.329
-.540
.582(1.134)
.187-1.812
.871
.315
行動的回避
.168
1.183(1.119)
.906-1.544
1.518
.218
.005
1.005(.508)
.269-3.763
.000
.994
認知的回避
-.080
.923(1.057)
.746-1.141
.547
.459
-.082
.921(.967)
.470-1.804
.057
.811
䞍機嫌・怒り感情
-.005
.995(1.063)
.873-1.135
.006
.940
471.
1.602(1.328)
.894-2.872
2.505
.113
身䜓的反応
-.020
.980(1.048)
.845-1.136
.071
.790
.193
1.213(1.161)
.802-1.835
.835
.361
抑う぀・䞍安感情
.043
1.044(1.073)
.930-1.171
.529
.467
.358
1.431(1.066)
.869-2.355
1.985
.159
無力的認知・思考
.081
1.084(1.141)
.952-1.235
1.482
.223
.019
1.019(1.225)
.633-1.642
.006
.938
のむ時間
1.437
4.207(3.238)
2.339-7.567
23.006
<.001
**
.159
1.172(5.200)
.014
.906
のむ量
-.798
.450(1.447)
.240-.845
6.174
.013
*
10.471
.001
月飲酒経隓
.611
1.843(3.135)
.752-4.516
1.787
.181
2.464
.116
孊幎
-.193
.824(.840)
.453-1.501
.399
性
-.161
.851(.873)
.431-1.680
.216
情動的回避
ストレス反応
態床
6.284
535.899(33.167)
-5.346
.005(1.548)
.085-16.108
11.917
-24099.858
.000-3.776
.528
-.031
.970(.821)
.073-12.890
.001
.982
.642
-1.633
.195(.963)
.015-2.518
1.568
.211
**
 埓 属 倉 数  の む 時 間  の む 量 を 守 る こ ず に 関 す る 行 動   「 い ぀ も  だ い た い 守 っ お い る 」  「 あ た り
党く守っおいない」
 独 立 倉 数  セ ル フ ã‚š ス テ ィ ヌ ム 「 家 族 」 1 0  30 「 å…š 般 」 1 0 3 0
ス ト レ ス 察 凊 ス キ ル 「 サ ポ ヌ ト 垌 求 」「 問 題 解 決 」「 気 分 転 換 」「 情 動 的 回 避 」「 行 動 的 回 避 」「 認 知 的
回避」
ス ト レ ス 反 応 「 䞍 機 嫌 ・ 怒 り 感 情 」「 身 䜓 的 反 応 」「 抑 う ぀ ・ 䞍 安 感 情 」「 無 力 的 認 知 ・ 思 考 」   1 2
態 床   「 ず お も 倧 切 だ ず 思 う 」  「 倧 切 だ ず 思 う 」  「 あ た り  å…š く 倧 切 だ ず 思 わ な い 」
月 飲 酒 経 鹓   「 な し 」  「 あ り 」 性   「 男 子 」  「 女 子 」 å­Š 幎   「  幎 生 」  「  幎 生 」
113
Ⅳ考察
本研究の目的は第章ず第章においお埗られた兵庫県䞋の䞭・高校生に関する結果の
再珟性に぀いお怜蚎するこずであった
医薬品䜿甚にかかわる行動および態床の実態
過去か月間の医薬品䜿甚経隓に぀いおは本研究の結果では「のんでいない」ず回答し
た者の割合は女子が男子より䜎かったものの統蚈的有意差は認められなかった䞀方兵
庫県の調査結果では
「のんでいない」
ず回答した者の割合は女子が男子より有意に䜎かった
たた本研究においおこのか月間に医薬品を䜿甚したずきずしお
「かぜ」を挙げた者の割
合18.425.9が兵庫県の調査結果高校幎生男子 36.6女子 35.0より䜎かっ
たこずその他の項目に぀いおは䞡研究結果の割合がほが䞀臎しおいたこずに぀いおは調
査実斜月本研究は月兵庫県における調査は10 月の違いによっお「かぜ」
で医薬品を䜿甚した者の割合に差が生じた可胜性が考えられる
痛み止め薬の䜿甚頻床に぀いおは幎生ずもに有意な性差が認められ
「か月間に
回」ずした者の割合は女子が高く
「ほずんどのたない」ず回答した者の割合は男子が
高かったこうした傟向は兵庫県の調査結果ず䞀臎しおいた
自己刀断による医薬品䜿甚経隓に぀いおは幎生いずれにおいおも友人からもら
った経隓友人にあげた経隓のある者の割合は女子が男子よりも有意に高かったたた
友人からもらった経隓に぀いおは女子においお有意な孊幎差が認められ幎生の割合が
高かった本研究においお埗られた友人からもらった経隓友人にあげた経隓に぀いおは
女子が男子よりも高かったずいう結果は兵庫県の調査結果ず䞀臎しおいた
泚意事項を守るこずに関する行動ではのむ量を守るこずに぀いお「い぀も守っおいる」
ず回答した者の割合は幎生においおは女子が男子より高く兵庫県の調査結果ず同様の
傟向を瀺しおいた態床に぀いおは本研究の結果ではのむ時間を守るこずに぀いお
「ず
おも倧切だず思う」ず回答した者の割合は幎生においお男子が女子より高く兵庫県の調
査結果ず同様の傟向を瀺しおいた
医薬品を䜿甚する際の盞談盞手に぀いおは本研究の結果では女子においお有意差が認め
られ
「孊校の先生」を挙げた者は幎生が幎生より高かったたた本研究の結果では性
差は認められなかったものの
「保護者」
「友人」を挙げた者は女子が高く
「専門家」は男
子が高かったこうした傟向は兵庫県の調査結果ず䞀臎しおいたたた各項目を挙げた
者の割合そのものに぀いおみおも本研究の割合ず兵庫県の調査の割合ずは抂ね類䌌しおい
115
た
盞談頻床に぀いおは友人の堎合に぀いお
「い぀も盞談する」あるいは「ずきどき盞談す
る」ず回答した者の割合は女子が男子より有意に高かった点においお兵庫県の結果ず䞀臎
しおいた
信頌できるず思う情報源に぀いお幎生では
「テレビの番組」
「テレビの広告」
「むン
タヌネット」ずいったメディア情報を挙げた者の割合は男子が女子に比べお有意に高く
「専
門家」を挙げた者の割合は女子が男子に比べお有意に高かったずいう点に぀いおは兵庫県
の調査結果ず同様であった
入手容易性に぀いおは友人からもらうこずにおいお幎生では「やや簡単」「ずおも
簡単」ず回答した者の割合は女子が男子よりも高い点においお兵庫県の調査結果ず䞀臎
しおいたしかしながら本研究の幎生ではそうした傟向は認められなかった
医薬品䜿甚行動にかかわる芁因
行動ず態床ずの関係に぀いおは
「ずおも倧切だず思う」あるいは「倧切だず思う」ず回答
した者の割合は守っおいる矀の方が高かったのむ量を守るこずに぀いおは守っおいな
い矀の人数が少なかったものの本研究の結果は兵庫県の調査結果ず䞀臎しおおり行動ず
態床ずは密接な関係にあるこずが確認された
月飲酒経隓ずの関係に぀いおはのむ時間を守っおいる矀は守っおいない矀ず比べお有
意に月飲酒経隓率が䜎かった兵庫県の調査結果ではのむ量を守っおいる矀は守っおいな
い矀ず比べお有意に月飲酒経隓率が䜎かったずいう結果が埗られおおりのむ時間やのむ量
を守るこずず飲酒行動ずは関連があるこずが確認された
セルプスティヌムストレス察凊スキルストレス反応ずの関係に぀いお本研究の t
怜定の結果ではのむ時間を守っおいる矀は守っおいない矀ず比べおセルプスティヌム
「党般」
ストレス察凊スキルの「問題解決」の埗点が有意に高くストレス反応の「抑う぀・
䞍安感情」

「無力的認知・思考」が䜎かったたたのむ量を守っおいる矀は守っおいない
矀ず比べおストレス察凊スキルの「サポヌト垌求」および「気分転換」の埗点が有意に高
くストレス反応の「䞍機嫌・怒り感情」の埗点が有意に䜎かった
兵庫県の調査結果ではのむ時間ずのむ量のいずれの堎合においおも守っおいる矀は
セルプスティヌム「家族」
ストレス察凊スキルの「問題解決」が高くストレス反応の党
おの䞋䜍尺床の埗点が䜎かったたたのむ時間を守っおいる矀はセルプスティヌム「党
般」の埗点も高かった本研究の結果ず兵庫県の調査結果を䜵せお考えるずのむ時間やの
116
む量を守っおいる矀はセルプスティヌム問題焊点型のストレス察凊スキルが高くスト
レス反応が䜎い傟向がずもに瀺された
たた倚重ロゞスティック回垰分析の結果によればModelにおいお有意な倉数ずしお
取り蟌たれたのは態床でありこうした結果は兵庫県の研究結果ず䞀臎しおおり態床が行
動にかかわる重芁な倉数の䞀぀であるこずが再確認された
本研究の成果ず課題
本研究の医薬品䜿甚にかかわる行動や態床の実態に関する結果は兵庫県の高校生の調査
結果ず抂ね同様の傟向を瀺しおいた性差に぀いおはずりわけ痛み止め薬の䜿甚頻床お
よび自己刀断による医薬品䜿甚経隓率は女子が男子より高いこず医薬品に関しお信頌で
きるず思う情報源に関しおは
「テレビの番組」
「テレビの広告」
「むンタヌネット」ずいっ
たメディア情報を挙げた者は男子
「専門家」を挙げた者は女子が倚いこずが瀺された
たた
医薬品䜿甚行動の関連芁因に぀いおは医薬品を適切に䜿甚しおいる矀は適切に䜿甚しおい
ない矀ず比べお奜たしい態床をずっおおり問題焊点型のストレス察凊スキルの埗点が高
くストレス反応の埗点が䜎かったたた倚倉量解析の結果奜たしい態床をずっおいる
ほど適切な医薬品䜿甚行動をずる傟向にあったこうした本研究の結果は兵庫県の調査
結果ず抂ね同様であった以䞊のこずから本研究ず兵庫県の調査結果の䞀般化の可胜性が
ある皋床確認されたものず考えられる
参考文献
文郚科孊省䞭孊校孊習指導芁領解説―保健䜓育線東山曞房京郜2008
文郚科孊省高等孊校孊習指導芁領解説―保健䜓育線東山曞房京郜2009
Green LWKreuter MWHealth Program PlanningAn Educational and Ecological
Approach -the Fourth EditionThe McGraw-Hill Companies, IncNew YorkUSA
2005
堺千玘川畑培朗李矎錊ほか䞭・高校生の医薬品䜿甚にかかわる行動および態床の
実態孊校保健研究 55295‐3072013
Pope AWMcHale SMCraighead WESelf-esteem Enhancement with Children and
AdolescentsPergamon PressNew YorkUSA1988
遠藀蟰倫井䞊祥二蘭千壜線セルプスティヌムの心理孊―自己䟡倀の探究―ナ
カニシダ出版京郜1992
117
倧竹恵子島井哲志嶋田掋埳小孊生のコヌピング尺床短瞮版の䜜成ヒュヌマンサ
む゚ンス 41-52002
坂野雄二岡安孝匘島田掋埳PSI―䞭孊生甚―実務教育出版東京2006
118
第章
我が囜における医薬品教育の珟状ず課題
119
Ⅰはじめに
本研究の第章においおは先行研究のレビュヌおよび質問玙調査によっお医薬品䜿
甚行動の関連芁因に぀いお怜蚎しおきた図には本研究においお関連が認められた芁因
あるいは関連が瀺唆された芁因に぀いおプリシヌド・プロシヌドモデル 1)に基づいおたず
めた結果を瀺した具䜓的には先行芁因では態床およびセルプスティヌム匷化芁因で
は保護者や友人
専門家の行動や態床促進芁因ずしおストレス察凊スキルが挙げられたた
た第章ず第章の結果によればストレス反応ず医薬品䜿甚行動ずの間には密接な関連
が認められた
先行芁因
その他の個人芁因
態床
セルプスティヌム
属性性、幎霢
ストレス反応
教育
匷化芁因
保護者
友人
専門家
の行動や態床
政策
法芏
組織
適切な
医薬品䜿甚行動
環境芁因
促進芁因
メディア情報
ストレス察凊スキル
図
医薬品䜿甚行動の関連芁因
本章においおは第章で明らかずなった関連芁因を包括的に考慮した医薬品教育の
内容に぀いお怜蚎するそこでたず教育内容を怜蚎するに圓たっお適切な医薬品䜿甚行
動の定矩を明確にしおおく必芁があるず考えられる
本研究では医薬品䜿甚にかかわる様々な行動の䞭でのむ時間およびのむ量を守る行動
に焊点を圓おお怜蚎したしかしながら颚邪や頭痛ずいった身䜓䞍調が生じおからのむ
時間やのむ量を守るずいった適切な医薬品䜿甚行動をずるたでには様々な行動や刀断のス
テップが存圚するず考えられるくすりの適正䜿甚協議䌚が USPアメリカ薬局方諮問委
員 䌚 の 「 Guide to Developing and Evaluating Medicine Education Programs and
Materials for Children and Adolescent」を参考にしお䜜成した「児童および青少幎のくす
120
り教育プログラムガむド」2)においおは
「くすり服甚の手順ステップ」がくすりの適正
䜿甚の根幹をなすものずしお捉えられおおり暙準の手順が瀺されおいる図
【ステップくすりが必芁ず刀断する】
自分でのむくすりを決める堎合
医垫から凊方されたくすりがある堎合
自分の症状を知る熱錻氎
くすりを遞ぶくすりの䜿甚説明曞を読んで服甚するか決める
【ステップ正しく服甚する】
䜿甚説明曞を読むい぀服甚するか回の服甚量は
指定された回量を取り出す
正しく服甚する
飲み終わったら残りのくすりは䜿甚説明曞ずずもに決められた堎所に保管する
飲んだ時刻を蚘録する
【ステップ服甚埌】
からだの状態を芳察する
【ステップくすりの「やめ時」
】
くすりの「やめ時」を刀断する
図 くすり服甚の手順
「児童および青少幎のくすり教育プログラムガむド」より
「くすり服甚の手順」においおは医薬品を䜿甚するこずを前提ずしたステップのみから
構成されおおり医薬品を䜿甚するかどうか刀断するあるいは専門家や保護者に盞談す
るずいったステップは含たれおいないしかしながら先行研究においお䞭・高校生ずい
った発達段階においおは医薬品を䜿甚する際に保護者
3)4)や専門家 3-5)に盞談したり医薬
品に぀いおむンタヌネットや本などで調べたりしおいる生埒がいるこず 5)あるいは自己刀
断で医薬品を賌入 3) 5)したり
䜿甚 3) 4)したりしおいる生埒がいるこずが明らかにされおいる
こうしたこずを考慮するず䞭・高校生の医薬品䜿甚行動に぀いおは専門家や保護者をは
じめずする信頌できる倧人に盞談するあるいはメディア等を䜿っお情報収集するずいった
ステップに぀いおも考慮する必芁があるず考えられるそこで図には適切な医薬品䜿甚
行動をずるためのステップに぀いお著者が怜蚎したモデルを瀺した
121
䜓調䞍良
①信頌できる倧人専門家や保護者に盞談したり情報収集したりする
②医薬品を䜿甚するか䜿甚しないかを決める
薬品を䜿甚するず決める
医薬品を䜿甚しないず決める
③医薬品を遞択する
④説明曞を読む
⑀適切に医薬品を䜿甚するのむ時間や量を守るコップ杯の氎でのむなど
⑥経過を芳察する
図 適切な医薬品䜿甚行動をずるためのステップ
①䜓調䞍良が生じた際信頌できる倧人専門家や保護者に盞談したり情報収集し
たりする
②医薬品を䜿甚するか䜿甚しないかを決める
③䞀般甚医薬品を䜿甚する堎合
自己刀断で
あるいは信頌できる倧人に盞談した䞊で
症状に合った医薬品を遞択する医療甚医薬品の堎合は決められおいる
④説明曞を読み甚法・甚量や䜿甚䞊の泚意を確認する
⑀適切に医薬品を䜿甚する
⑥経過を芳察する
このように医薬品䜿甚行動は様々な行動や刀断のステップにより構成されおいるこずか
ら適切な医薬品䜿甚行動を促す教育を行う際には各ステップにおいお生埒が適切な行動
や刀断ができるよう包括的な支揎を行うこずが必芁であるず考えられる
そこで本章においおは図の考え方に基づいお包括的な医薬品教育の指導内容に぀い
122
お怜蚎するこずを目的ずした
そこでたず我が囜における医薬品教育の指導内容の珟状を把握するために
孊習指導芁領における医薬品に関する指導内容
保健䜓育教科曞における指導内容
関連教材における指導内容ず教材の皮類
に぀いお分析し
我が囜の医薬品教育における指導内容に関するたずめ
を行った
次に諞倖囜における医薬品教育プログラムの内容に぀いお
家族保護者
専門家
メディア
ストレス
の芳点から怜蚎した
さらに我が囜の孊習指導芁領に基づき医薬品教育にかかわる内容の指導を行うこずが
できるず考えられる科目を確認した最埌に我が囜の医薬品教育の珟状ず諞倖囜における
医薬品教育プログラムの内容を螏たえヘルスプロモヌションの考えに基づいた包括的な医
薬品教育の指導内容および指導法に関する考察および提蚀を行った
Ⅱ我が囜における医薬品教育に関する内容
孊習指導芁領における医薬品に関する指導内容
たず以前の孊習指導芁領平成 11 幎告瀺においおは医薬品に関する指導内容は高
等孊校の保健䜓育においおのみ以䞋のように取り䞊げられおいた衚

123
衚 旧高等孊校孊習指導芁領 保健䜓育
平成 11 幎月告瀺高等孊校孊習指導芁領
保健䜓育
珟代瀟䌚ず健康
ã‚€ 健康の保持増進ず疟病の予防
医薬品は正しく䜿甚する必芁があるこず
高等孊校孊習指導芁領解説
保健䜓育線
むり医薬品の正しい䜿甚薬物乱甚ず健康
医薬品の有効性や副䜜甚及びその正しい䜿甚方法に぀いお理解できるようにする
䞀方平成 20 幎月告瀺䞭孊校孊習指導芁領および平成 21 幎月告瀺高等孊校習指導芁
領においおは医薬品に関する内容の充実が図られ䞭孊校および高等孊校ずで系統的に孊
習するこずずなった衚衚

衚 新䞭孊校孊習指導芁領 保健䜓育
平成 20 幎月告瀺䞭孊校孊習指導芁領
保健䜓育
健康な生掻ず疟病の予防に぀いお理解を深めるこずができるようにする
オ
健康の保持増進や疟病の予防には保健・医療機関を有効に利甚するこずがあるこずたた医
薬品は正しく䜿甚するこず
䞭孊校孊習指導芁領解説
保健䜓育線
オ 保健・医療機関や医薬品の有効利甚
医薬品には䞻䜜甚ず副䜜甚があるこずを理解できるようにする医薬品には䜿甚回数䜿甚時
間䜿甚量などの䜿甚法があり正しく䜿甚する必芁があるこずに぀いお理解できるようにする
衚 新高等孊校習指導芁領 保健䜓育
平成 21 幎月告瀺高等孊校習指導芁領
保健䜓育
 生涯を通じる健康
ã‚€ 保健・医療制床及び地域の保健・医療機関
医薬品は有効性や安党性が審査されおおり販売には制限があるこず疟病からの回埩や悪化の
防止には医薬品を正しく䜿甚するこずが有効であるこず
高等孊校孊習指導芁領解説
保健䜓育線
むむ地域の保健・医療機関の掻甚
医薬品には医療甚医薬品ず䞀般甚医薬品があるこず承認制床により有効性や安党性が審査さ
れおいるこず及び販売には芏制があるこずを理解できるようにする疟病からの回埩や悪化の防
止には医薬品の特性を理解した䞊で䜿甚法に関する泚意を守り正しく䜿うこずが必芁であるこ
ずを理解できるようにするその際副䜜甚に぀いおは予期できるものず予期するこずが困難
なものがあるこずにも觊れるようにする
124
孊習指導芁領における芁点ずしおは以䞋の点が挙げられる
A䞭孊校孊習指導芁領
・平成 11 幎月告瀺高等孊校孊習指導芁領の医薬品に関する蚘茉内容の倚くが盛り蟌
たれた
・平成 11 幎月告瀺高等孊校孊習指導芁領では医薬品に関する内容は薬物乱甚防止
に関する内容ず関連付けられおいたしかし平成 20 幎月告瀺䞭孊校孊習指導芁
領で独立しお
「保健・医療機関や医薬品の有効利甚」ずしお取り扱われおいるすな
わち医薬品は疟病の蚺断治療たたは予防のために䜿甚されるものであるこずが明
確にされた
B高等孊校孊習指導芁領
・医薬品の䞻䜜甚・副䜜甚および䜿甚に関する個別の内容に぀いおは䞭孊校から高等
孊校を通じお系統性のある指導ができるように充実が図られた
・医薬品は正しく䜿甚する必芁があるこずを生埒が理解できるようにするために必芁な
背景情報ずしお医薬品には医療甚医薬品ず䞀般甚医薬品があるこず承認制床に
より有効性や安党性が審査されおいるこずおよび販売には芏制があるこずなどが新
たに盛り蟌たれた
なお医薬品の䜿甚法や正しく䜿甚するこずの必芁性に関する内容は䞭・高等孊校い
ずれにおいおも取り扱われおいる
保健䜓育教科曞における指導内容
衚には東京曞籍 6)倧日本図曞 7)倧修通曞店 8)の䞭孊校保健䜓育教科曞における医
薬品に関する孊習内容を瀺した
たた衚には倧修通曞店 9)第䞀孊習瀟 10)の高等孊校保健䜓育教科曞における医薬品
に関する孊習内容を瀺した
125
衚 䞭孊校保健䜓育教科曞の医薬品に関する蚘述の抂芁
東京曞籍
出版瀟
タむトル
導入
医薬品の利甚
倧日本図曞
保健・医療機関や医薬品の有効利甚
発展医薬品を適切に利甚するために
倧修通曞店
医薬品ずその掻甚
【今日の孊習】わたしたちは病気やけがを治すため
【今日の孊習課題】医薬品の理解を深め正しく䜿甚
薬はのむ量や時間が決められおいたすそこにはど
に薬を利甚するこずがありたす薬には䞻䜜甚ず副
するにはどのようにしたらよいのでしょうか
んなりゆうがあるのか知っおいたすか
タむトル医薬品のはたらき
タむトル医薬品の有効利甚
タむトル薬には䞻䜜甚ず副䜜甚がある
キヌワヌド医薬品䞻䜜甚副䜜甚
キヌワヌド䞻䜜甚副䜜甚
キヌワヌド䞻䜜甚副䜜甚自然治癒力
䜜甚があるこずを知っおいたすかここでは薬の正
しい䜿い方に぀いお孊習したしょう
【クむズ】正誀問題問
内容①
発展タむトル医療甚医薬品ず䞀般甚医薬品
キヌワヌドなし
内容②
タむトル医薬品の䜿甚方法
発展タむトル医薬品の適切な利甚
タむトル
キヌワヌドなし
キヌワヌドなし
キヌワヌド䜿甚回数䜿甚時間䜿甚量圢状
・医薬品の䜿甚量ず䜜甚医薬品の血䞭濃床のしくみ
・いろいろな薬ず薬のゆくえ医薬品の剀圢ず䜓内動
・さたざたな皮類の薬薬局の棚に䞊ぶ医薬品の写真
に関する説明文ずグラフ
・医薬品のいろいろな圢内甚剀倖甚剀泚射剀の
説明文ずむラスト
資料
図衚
態の説明文ずむラスト
薬は正しく䜿甚しよう
・コップ杯の氎かぬるた湯で飲もうその必芁性
・垂販薬の取扱説明曞取扱説明曞の説明文ず写真
に関する説明文
発展
・薬の量ず効果医薬品の血䞭濃床のしくみに関する
・食前・食埌・食間の薬の飲み方各服甚時間の図
・薬局薬店の説明文ず薬局の棚の写真
・薬の手垳お薬手垳の説明文ず写真
・䞀般甚医薬品を賌入するずきに䌝えるこず説明文 ・薬の説明曞にはどんなこずが曞いおあるのだろう説
・薬局で医薬品の説明をする薬剀垫医薬品を手にも
・お薬手垳説明文ずむラスト
぀薬剀垫の写真
・薬の血䞭濃床の倉化医薬品の血䞭濃床のしくみに
説明文ずグラフ
明曞の芁玄図
・お薬手垳の利甚お薬手垳の説明文ずむラスト
関するグラフ
・薬をのむ時間各服甚時間の衚
【考えおみよう】かぜ薬の䜿甚䞊の泚意に「服甚埌乗
【トピックス】サプリメントやトクホに぀いお正しく
【やっおみよう】自分の家庭にある医薬品にはどの
り物たたは機械類の運転操䜜をしないでください」ず
理解しよう医薬品ずの違いに関する説明文
ようなものがあるか飲み薬倖甚薬などに分類し
曞かれおいる堎合がありたすその理由に぀ういお考
その他
その䜿甚方法䜿甚期限に぀いお確認しおみよう
えおみたしょう
【生かそう】自宅の救急箱にある薬の説明曞や説明曞
にはどのようなこずが曞かれおいるか確認しおみ
たしょう
126
衚
高等孊校保健䜓育教科曞の医薬品に関する蚘述の抂芁
倧修通曞店
出版瀟
タむトル
導入
第䞀孊習瀟
医薬品ずその掻甚
医薬品ず健康
【孊習のねらい】医薬品の正しい䜿甚法に぀いお説明できる医薬品の安党
【孊習のポむント】医薬品ずは私たちの健康にどのような圹割を果たしお
性を守る取り組みに぀いお䟋をあげお説明できる
いるだろうか医薬品による健康被害を防ぐためにどのような察策が必芁
だろうか
内容①
内容②
タむトル正しい䜿い方が医薬品の効果を高める
タむトル医薬品の安党な䜿い方
キヌワヌド医薬品医療甚医薬品䞀般甚医薬品自然治癒力
キヌワヌド医薬品医療甚医薬品䞀般甚医薬品
タむトル医薬品の安党性を守る取り組みがある
タむトル医薬品による健康被害
キヌワヌド副䜜甚薬害医薬分業お薬手垳
キヌワヌド䞻䜜甚副䜜甚医薬分業薬事法医薬品等安党性情報薬
害自然治癒力
・医薬品の正しい䜿甚法説明曞を読む甚法・甚量を守る服甚時間を守
資料
図衚
る圢状を倉えずに服甚する䜵甚を避けるに関する説明文
・薬を服甚するずきの泚意点
・薬による有害な䜜甚
・医薬品の副䜜甚
・サリドマむド被害児説明文ず写真
・お薬手垳写真
【やっおみよう】
その他
なし
・お薬手垳は薬局でもらうこずができたす
・お薬手垳にはどんなこずが曞いおあるか調べおみよう
127
関連教材における指導内容ず教材の皮類
医薬品教育の関連教材ずしお
公財日本孊校保健䌚が文郚科孊省補助金事業ずしお䜜
成配垃しホヌムペヌゞで公開しおいる小孊生甚
11)䞭孊生甚 12)高校生甚 13)の児童
生埒甚参考資料が挙げられるたた担任逊護教諭や孊校薬剀垫などが指導する際に掻
甚できる小孊生・䞭孊生を察象ずした指導者甚参考資料 14)高校生を察象ずした指導者甚
参考資料 15)が䜜成されおいるさらには医薬品に関する教育の背景や各参考資料の効
果的な掻甚を図るためのポむントをずりたずめた「「医薬品」に関する教育の考え方・進め
方」16)や教垫等が珟堎ですぐに実践できる指導案がたずめられた「自信をもっお取り組
める医薬品の教育小・䞭・高等孊校での実践事䟋集」17)が刊行されおいる以䞋には
䞭孊生版高校生版の生埒甚参考資料の抂芁を瀺した
衚 薬の正しい䜿い方䞭孊生甚
タむトル
ある日の教宀
「薬」ずは䜕なのですか
「薬」は䜕のためにあるのですか
「薬」にはどのような皮類があるのですか
「薬」の䜿い方には決たりがあるのですか
「薬」には副䜜甚があるず聞きたすがそれはどのよ
うなものなのですかたたなぜ起こるのですか
薬に぀いおの QA
衚 医薬品ず健康高校生甚
タむトル
医薬品ずは
医薬品の圹割
医薬品のできるたで
医薬品の皮類
医薬品の䜿い方
医薬品の副䜜甚
医療甚医薬品ず医療制床
たた指導者が授業で掻甚できる教材ずしおパワヌポむントDVD暡型が開発され
128
公開あるいは貞出されおいる衚

衚 医薬品に関する教育の䞻な関連教材
【パワヌポむント】
兵庫教育倧孊 18)
タむトル医薬品
はじめの䞀歩
倧孊健康教育孊研究宀ホヌムペヌゞにお公開されおいる医薬品
は
じめの䞀歩解説曞も䜜成されおいるベヌシックタむトルオプシ
ョンタむトルから構成されおいる
くすりの適正䜿甚協議䌚 19)
公財日本孊校保健䌚「薬の正しい䜿い方䞭孊生甚」に準拠しお
おりホヌムペヌゞにお公開されおいる
【DVD】
くすりの適正䜿甚協議䌚日本補薬
タむトル「医薬品ずは高等孊校医薬品教育甚教材」
工業協䌚日本 OTC 医薬品協䌚 20)
本線タむトル補足線タむトルの蚈 74 分から構成されおいる
【資料】
兵庫教育倧孊 18)
タむトル先生からひろがるセルフメディケヌション
䞭孊校保健分野においお医薬品を行う教員を察象に単元新蚭の背景
や指導内容の呚知を図るこずで充実した授業展開に぀ながるこずを
目的ずしお䜜成されおいる
日本補薬工業協䌚
21)
授業や家庭で孊習した内容の補足および远加情報ずしお先生・保護
者から児童・生埒䞭孊生に玹介できる内容が掲茉されおいる
【暡型】
くすりの適正䜿甚協議䌚 19)
カプセル暡型錠剀暡小型人䜓暡型を授業で児童生埒の理解床を
高め䜵せお授業ぞの集䞭床を高めるこずを目的ずしお䜜成し無償
で貞出や提䟛を行っおいる
我が囜の医薬品教育における指導内容に関するたずめ
我が囜における医薬品に関する教育内容の珟状に぀いお図のステップに沿っお敎理
する
A自然治癒力の取り扱い
孊校における保健に関する指導においおは䞀次予防の芖点が重芁ずされおいるした
がっお医薬品教育を行う堎合自然治癒力に関する理解すなわち健康の保持増進や
疟病の予防には食事運動䌑逊・睡眠の調和のずれた生掻が重芁であるこずに関する理
解が前提ずされおいる実際䞭孊校孊習指導芁領および高等孊校孊習指導芁領のいずれ
においおも健康の䞉原則食事運動䌑逊・睡眠にかかわる内容は医薬品に関す
129
る内容よりも先に取り扱うよう䜍眮づけられおいるたたいく぀かの保健䜓育教科曞 8-10)
においおは自然治癒力ず医薬品ずの関係が取り䞊げられおおり医薬品は自然治癒力を
助けるためのものであるこずが蚘されおいたさらに
公財日本孊校保健䌚「
「医薬品」
に関する教育の考え方・進め方」16)においおは
「医薬品に関する教育に際しおは健康に
察する基本的な抂念ずしお自然治癒力に関する理解が前提であり安易に医薬品に頌らな
いよう指導するこずが倧切である」ず蚘されおいた
B医薬品を䜿甚するか䜿甚しないかの刀断の取り扱い
公財日本孊校保健䌚「
「医薬品」に関する教育の考え方・進め方」16)においおは
「医
薬品を䜿甚しなければ健康状態が脅かされる堎合にあっおは医垫の凊方のもず適切に䜿
甚しなければならないこずをおさえおおく必芁がある」ず蚘述されおおり健康状態が脅
かされるような堎合には医垫の蚺察や蚺断を受けるこずが必芁ずされおいた
なおいずれの教科曞においおも医薬品を䜿甚する必芁のある具䜓的な状況の䟋など
は挙げられおいなかったただしいく぀かの教科曞 8-10)においおは 「薬にばかり頌ら
ず」8)
「頌りすぎないようにしながら」9)
「医薬品を䞇胜薬ずしお考えるのではなく」10)
有効に䜿甚する必芁があるこずが蚘茉されおいた
C医療甚医薬品ず䞀般甚医薬品の取り扱い
医療甚医薬品ず䞀般甚医薬品は甚法・甚量等を守っお正しく䜿甚する必芁があるずい
う点においおは共通しおいるものの医垫の凊方箋によっお䜿甚するこずが決められおい
るかどうかずいう点で異なるしたがっお
公財日本孊校保健䌚「
「医薬品」に関する
教育の考え方・進め方」16)においおは医療甚医薬品ず䞀般甚医薬品の違いがどこにある
のかたた指導内容の重点をどちらに眮くのかをあらかじめ敎理しおおくこずが必芁で
あるずされおいたなお孊習指導芁領においお医薬品に関する内容の充実が図られた瀟
䌚的背景すなわちセルフメディケヌションの普及により消費者の医薬品に関する理解
が求められおいるずいう芳点からも授業では䞻に䞀般甚医薬品を取り扱う堎合が倚いこ
ずが想定されおいた 16)
たた医療甚医薬品は医垫が個々の患者に察しお凊方したものであるこずから埌で䜿
甚したり他の人が䜿甚したりしおはいけないこずがいく぀かの教科曞 6)7)10)においお蚘
茉されおいたなお
公財日本孊校保健䌚「医薬品の正しい䜿い方指導者甚解説小孊
生甚・䞭孊生甚」14)の䞭孊生甚解説においおは䞀般甚医薬品の堎合であっおも子ども
同士でのやりずりはしないよう指導する必芁があるずされおいた
130
D自己刀断による医薬品䜿甚の取り扱い
自己刀断により医薬品を䜿甚するこずに関しおは発達段階によっお取り扱いが異なっ
おおり小・䞭孊生では自己刀断で䜿甚しないよう促す蚘茉があった
公財日本孊校保
健䌚「くすりっおなあに小孊生甚」11)においおは医薬品を䜿う時の倧切な玄束ずし
お
「みなさんは自分だけで勝手にくすりを䜿っおはいけたせんいろいろなきたりを守
らないず危険なこずがあるからです」ず蚘されおいたたた
公財日本孊校保健䌚「薬
の正しい䜿い方䞭孊生甚」12)においおも
「薬は正しく䜿いたしょう薬を子どもだけ
で勝手にのんだり䜿ったりしおはいけたせん医垫・薬剀垫おうちの人に盞談したしょ
う
」ずされおいた䞀方
公財日本孊校保健䌚「医薬品ず健康高校生甚」13)におい
おはそうした蚘述はなかったなお保健䜓育教科曞においおは䞭孊生甚高校生甚
のいずれにおいおも自己刀断による医薬品䜿甚の是非に関する蚘述はなかった
E専門家ぞの盞談に関する取り扱い
党おの保健䜓育教科曞においお医垫や薬剀垫ぞ盞談するこずあるいは指瀺を守るこ
ずの重芁性に関する蚘述があった盞談するこずが必芁な状況ずしおは䞀般甚医薬品を
賌入するずき 7)医薬品の䜿甚䞭に異垞を感じたずきや症状が改善しないずき 7)わから
ないこずがあったずき 10)耇数の医療機関から凊方されおいるずき 9)などが挙げられおい
た
なお医薬品を䜿甚する際の盞談盞手ずしお保護者を挙げおいたのは
公財日本孊校
保健䌚「薬の正しい䜿い方䞭孊生甚」12)のみであり保健䜓育教科曞では保護者に぀い
おは取り䞊げられおいなかった
F説明曞に関する取り扱い
党おの保健䜓育教科曞においお説明曞を読むあるいは䜿甚䞊の泚意を確認するこず
の必芁性に関する蚘述があったたた補足ずしお家にある説明曞を読んだり䜿甚方
法や䜿甚期限を確認したりたりする掻動が盛り蟌たれおいる保健䜓育教科曞もあった 6) 8)
公財日本孊校保健䌚「自信をもっお取り組める医薬品の教育―小・䞭・高等孊校での
実践事䟋集」17)においおも䞭孊校での実践事䟋ずしお説明曞を読んでその内容をたず
める掻動が玹介されおいた
G医薬品の適切な䜿甚にかかわる内容の取り扱い
公財日本孊校保健䌚「「医薬品」に関する教育の考え方・進め方」16)においおは䞭
孊校高等孊校を通じお指導すべき基本的事項は
「医薬品は正しく䜿うこずが必芁である
131
こず」であり発達段階を螏たえその理由に぀いお理解できるようにするこずが倧切で
あるずされおいた医薬品を䜿甚する際の泚意点ずしお䞭孊校保健䜓育教科曞においお
は䜿甚回数を守る䜿甚時間を守る䜿甚量を守る圢状を倉えずに服甚するコップ
杯の氎かぬるた湯でのむかかり぀けの薬局や薬剀垫を決める凊方された医薬品の蚘
録を぀ける飲み合わせに気を぀けるずいった項目が挙げられおいた高等孊校保健䜓
育教科曞においおは説明曞を読む甚法・甚量を守る䜿甚期限を守る服甚時間を守
る圢状を倉えずに服甚する䜵甚を避けるきちんず保管するずいった項目が挙げら
れおいたなお䜿甚時間や䜿甚量を守る必芁性の理解に぀いおはいずれの䞭孊校保健
䜓育教科曞においおも血䞭濃床グラフが甚いられおいた
なお
公財日本孊校保健䌚「「医薬品」に関する教育の考え方・進め方」16)においお
は
「医薬品の適切な䜿甚に関する説明に倚くの時間が䜿われる可胜性があるものの基本
的には
「正しく䜿甚する」ずは医薬品の説明曞に曞かれおいる䜿甚法や薬剀垫等から指導
された䜿甚法を守るこずであるずいうこずを理解できるようにするこずが倧切である」ず
されおいた
H経過芳察
経過芳察に関する蚘述があったのは瀟の䞭孊校保健䜓育教科曞 7)のみであり
「䜿甚
䞭に異垞を感じたずきや症状が改善しないずきは医垫や薬剀垫に盞談する」ず蚘述され
おいた䞭孊校孊習指導芁領および高等孊校孊習指導芁領のいずれにおいおも副䜜甚に
関する内容が含たれおおり教科曞においおは副䜜甚がどういったものなのかずいうこ
ずに぀いお説明が蚘茉されおいた副䜜甚の具䜓的な症状に぀いおは瀟の高等孊校保
健䜓育教科曞 9)においおのみ取り扱われおおり䜓がかゆくなるお腹が痛くなる䜓に
ぶ぀ぶ぀が出るなどが䟋ずしお挙げられおいた
副䜜甚が生じた際にどのような察凊行動をずる必芁があるのかずいうこずに぀いおは
䞊述した䞭孊校保健䜓育教科曞 7)においおのみ医垫や薬剀垫に盞談するこずの必芁性が
蚘述されおおりその他の教科曞においおはそうした蚘述はなかった なお公財日
本孊校保健䌚「医薬品ず健康高校生甚」13)においおは医薬品による副䜜甚ず思われる
こずが起こった堎合の察凊ずしお
「医薬品を䜿ったあずにい぀もず異なる症状が珟れた
堎合には医垫あるいは薬剀垫に必ず連絡しおください」ず明蚘されおおり医薬品副䜜
甚被害救枈制床 22)に぀いお玹介されおいた
132
Ⅲ諞倖囜における医薬品教育プログラムに関する内容
本研究の第章の結果によれば䞭・高校生の医薬品䜿甚にかかわる行動や態床に
は保護者専門家メディアセルプスティヌムストレスなどがかかわっおいるこず
が瀺唆された しかし前項においお怜蚎した我が囜における医薬品教育の指導内容に぀
いおは知識にかかわる内容が倚く包括的な指導内容は少なかった
そこで本項においおは諞倖囜の医薬品教育プログラムにおける指導内容や指導法に぀
いお家族保護者専門家メディアセルプスティヌムおよびストレスの芳点から
怜蚎する
家族保護者
たず家族保護者の圹割が重芖されおいる医薬品教育プログラムずしおはMedicines
In My Home23)が挙げられ保護者ず䞀緒に取り組む課題が蚭定されおいた
è¡š 10 にはMedicines In My Home の抂芁を瀺したなお本プログラムの䞻な特城
ずしおは以䞋の点が挙げられる
・コマの授業ず宿題から構成されおいる
・医療甚医薬品に぀いおも取り扱うものの䞀般甚医薬品に重点が眮かれおいる
・説明曞を読み泚意事項を守るこずに関する内容が重芖されおいる
䞀般甚医薬品に重点が眮かれおいる点や泚意事項を守るこずに関する内容が重芖され
おいる点に぀いおは我が囜の教育の珟状ず類䌌しおいるず考えられる
133
è¡š 10 Medicines In My Home の抂芁
【開発機関】
アメリカ食品医薬品局FDA
【孊習の察象者】
䞭孊生幎生
【理論的背景】
青少幎は 1112 歳で䞀般甚医薬品を甚いたセルフメディケヌションを開始するこずが先行研
究により瀺されおいるしかしながら医薬品に関する知識やスキル刀断胜力が欠劂しおい
るこずや倧人に盞談しないで安党に医薬品を䜿甚するこずに懞念があるこずからFDA は孊
玚においお実斜するための Medicines In My Home 教育プログラムを開発した教材には生
埒が家族ず共有できるものも含たれおいるため家族も䞀緒に奜たしい習慣の圢成に努めるこ
ずができる
【目暙】
䞀般甚医薬品は思春期の青少幎から成人の家族のメンバヌによっお普段䜿甚されるもので
あり䞀般甚医薬品を安党に遞択し䜿甚し保管する方法に぀いお知る必芁がある
【キヌコンセプト】
・医薬品を安党に遞択し䜿甚するために説明曞を読みなさい
・子どもや青少幎は倧人の蚱可を埗た堎合のみ医薬品を䜿甚すべきである
・医薬品に含たれる有効成分に぀いお知り同じ有効成分が含たれる医薬品を同時に䜿甚しお
はいけない
・液剀を蚈量するために蚈量噚具を䜿いなさい
・医薬品に぀いお疑問があれば医垫たたは薬剀垫に質問しなさい
【䞻な教材の皮類】
・生埒甚事前事埌調査シヌト
・生埒甚ワヌクシヌト授業甚および宿題甚
・生埒甚ワヌクシヌトAll About Me
・生埒甚ブックレット
Information for Students on the Safe Use of Over-the-Counter Medicines
・授業甚パワヌポむント
・授業甚ビデオ
※アメリカの教材䌚瀟 SCHOLASTIC 瀟によりFDA の Medicines In My Home に基づいた
幎生ずその保護者を察象ずした医薬品教育教材「OTC LITERACY」24)が開発されおいる
134
保護者ず䞀緒に取り組む課題は授業埌の宿題ずしお蚭定されおいる衚 11
具䜓的
に は  医 薬 品 の 䜿 甹 法 な ど に ぀ い お た ず め ら れ た ブ ッ ク レ ッ ト 「 A guide to safe
over-the-counter medicine use」
衚 12を読んで保護者ず䞀緒に話し合い有甚だず思
った点をたずめるずいうものである
è¡š 11
Medicines In My Home宿題
名前
Medicines In My Home宿題
医薬品の安党な䜿甚に関しお孊んだこずを家族ず共有したしょう家族ず䞀緒に以䞋のワ
ヌクシヌトを完成させたしょう
保護者のサむン
Medicines In My Home「A guide to safe over-the-counter medicine use」を読んで話し
合いたしょうそのブックレットで有甚だず思った点を぀挙げたしょう
・
・
・
家にある医療甚医薬品や䞀般甚医薬品を集めたしょう䞀般甚医薬品の説明曞を芋おみた
しょう有効成分泚意事項䜿甚法を芋぀けお以䞋に曞きたしょう
・有効成分
・泚意事項
・䜿甚法
同じ成分が含たれる医薬品がありたしたか
もしあったなら共通の成分は䜕ですか
同じ有効成分を含む぀の医薬品の名前を曞きたしょう
なぜ同じ成分を含む医薬品を同時にのんではいけないのかあなたの考えを曞きたしょう
蚈量噚具
集めた医薬品の䞭から液剀を分けたしょう次の各噚具で蚈るこずができる液剀の䟋を
挙げたしょう
・メゞャヌカップ
・メゞャヌスプヌン
135
・ドロッパヌたたはシリンゞ
あなたの医薬品を正確に蚈量するのに必芁な医薬品噚具はありたすか新しく探したり買っ
たりする必芁のある噚具はありたしたかもしあれば必芁な噚具を挙げたしょう
保管堎所
医薬品を保管するのに最も安党な堎所を探したしょう党おの医療甚医薬品や䞀般甚医薬
品は次のように保管しなければなりたせん
・医薬品以倖の補品ず䞀緒に保管しない
・小さい子どもやペットの届かないずころに保管する
・枩床や湿床が䞀定の堎所に保管する
・背の高い棚や鍵のかかる箱に保管する
・情報を埗るこずができるよう倖箱ず䞀緒に保管する
䞭毒管理センタヌの電話番号は医薬品や Medicines In My Home ブックレットあるは電
話垳から芋぀けるこずができたすここに䞭毒管理センタヌの電話番号を曞きたしょう
家の電話にその番号を登録したしょう
è¡š 12 ブックレット Information for Students on the Safe Use of Over-the-Counter
Medicine の内容党 12 ペヌゞ
・䞀般甚医薬品ずは
・医薬品を安党に䜿甚するための 12 のポむント
・液剀の蚈量方法
・䞀般甚医薬品で察凊できる症状問題
・有効成分に぀いお
・これは医薬品
・サプリメントは䞀般甚医薬品
・説明曞説明曞の写真ず読むずきの芁点
・医薬品を安党に䜿甚するための情報関連ホヌムペヌゞの玹介
・連絡先病院ず薬局
説明曞飲み合わせ保管堎所緊急連絡先に関しおは日本の教科曞においおも取り
扱われおいる内容である䞀方で䟋えば蚈量噚具に関する内容などは日本ずアメリ
カずでは医薬品にかかわる文化的背景が異なるため日本の実情にはそぐわないず考えら
れるたた本掻動は䞭孊生を察象ずしお開発されたものであり高校生ずいう発達段階
においおも実斜可胜かどうかは怜蚎する必芁があるしかしながら生埒ず保護者が適切
136
な䜿甚法に぀いお話し合うずいう本掻動は生埒ず保護者ずのかかわりを増やしたり絆を
深めたりするきっかけずなるず同時に保護者の医薬品に関する理解を促す効果が期埅で
きるずいう点においお有効であるず考えられる
専門家
専門家にかかわる掻動の䟋ずしおここではMedicines In My Home における医垫
ぞの盞談の際に䜿甚できるワヌクシヌトを玹介する衚 13

è¡š 13 All About Me
わたしのすべお
医垫ず共有するための倧切な情報
わたしの名前
医垫の名前
今日の日付
私の幎霢
今日の私の具合は・・・
私の医薬品は・・・
医薬品の名前
効胜・効果
のんだ量
のんだ回数
その他の意芋
今日私がたずねたいこず・・・




本課題は医垫に盞談する堎合に甚いるワヌクシヌトであるため薬局の薬剀垫に盞談
する堎合の盞談内容ずは異なる点も倚いず考えられるしかしながら医垫や薬剀垫に盞
137
談する際に䌝えるべきこずにはどういった項目があるのかずいうこずを確認するずいう
本課題の基本的な考え方は我が囜の䞭・高校生においおも有甚であるず考えられる
たたフィンランドの Laakekasvatus医薬品教育25)では薬局で薬剀垫に盞談する
堎面を想定したロヌルプレむングを行う掻動が取り入れられおいる
è¡š 14 には Laakekasvatus の抂芁を瀺したなお本プログラムの䞻な特城ずしおは
以䞋の点が挙げられる
・開発に圓たっお児童生埒や教垫を察象ずした調査研究が行われおいる
・行動科孊の知芋が取り入れられおいる
・小テヌマを組み合わせお授業を構成する仕組みずなっおいる
・医薬品に関する基本的知識医薬品の適切な䜿甚に関する内容は党孊幎においお取り扱
われおいる
138
è¡š 14 Laakekasvatus医薬品教育の抂芁
【開発機関】
フィンランド医薬品局FimeaFinnish Medicines Agency

【孊習の察象者およびプロブラムの構成】
本プログラムは小孊生および䞭孊生を察象ずした掻動によっお構成されおいる幎
生幎生幎生別に倧テヌマが蚭定されおおり各倧テヌマは耇数の小テヌマに
よっお構成されおいる各倧テヌマ小テヌマに教育目暙が明確にされおおり小テヌマ毎に
具䜓的な掻動内容が蚘されおいる
【開発の背景】
医薬品教育りェブサむトはもずもず2002 幎にクオピオ倧孊薬孊郚によっお開発された開
発にあたっおは子どもたちや教垫を察象ずしたむンタビュヌ調査や質問玙調査が実斜された
2012 幎からりェブサむトの管蜄はフィンランド医薬品局に移されフィンランド医薬品局によ
り修正されたクオピオ倧孊ずの協力は珟圚も継続されおおり2013 幎からは倧孊教員からな
る新しい研究チヌムが発足しおいる
【各孊幎の指導内容倧テヌマ】
幎生
幎生
幎生
・医薬品ずは䜕か
・医薬品ずは䜕か
・医薬品ずは䜕か
・医薬品の適切な䜿甚
・医薬品の適切な䜿甚
・医薬品の適切な䜿甚
・医薬品にかかわる事故
・医薬品の䞍適切な䜿甚
・情報源ずその信頌性の評䟡
・耳の感染症の治療
・医薬品の䞍適切な䜿甚
・颚邪の治療に関する信頌できる情報
源の芋぀け方
・頭痛や偏頭痛の治療における医薬品
の適切な䜿甚
・毒ヘビに刺されたずきの察凊
【幎生を察象ずした指導の目暙】
医薬品の適切な䜿甚に぀いお孊ぶこず
【䞻な教材の皮類】
授業を実践するにあたっお教垫が掻甚するこずができる冊子が皮類開発されおいる
・医薬品ずは䜕か党 40 ペヌゞ
医薬品医薬品の効果副䜜甚サプリメントをはじめずした他の補品等基本的事項に぀
いお解説しおいる
・医薬品の正しい䜿い方党 22 ペヌゞ
139
医薬品の適切な䜿甚に関する基本的事項に぀いお解説しおいる医薬品を適切に䜿甚したり
信頌できる情報を探したりする方法に぀いお玹介しおいる
・教育実践党 28 ペヌゞ
カリキュラムの基準に沿った医薬品の適切な䜿甚に関する指導に぀いお具䜓的に解説しお
いる
その他に小テヌマごずに掻甚できる生埒甚掻動シヌトが耇数開発されおいる
※クオピオ倧孊で開発された圓初はフィンランド語版ず英語版が公開されおいた2012 幎にフ
ィンランド医薬品局の管蜄ずなった埌はフィンランド語のみでの公開ずなっおいる
薬剀垫ぞの盞談を緎習する掻動は倧テヌマ「情報源ずその信頌性の評䟡」に䜍眮づけ
られおいる衚 15 には倧テヌマ「情報源ずその信頌性の評䟡」の抂芁を瀺した
è¡š 15 情報源ずその信頌性の評䟡
【目暙】
党䜓の目暙は医薬品関連の情報源に぀いお孊ぶこずである特にむンタヌネットの様々
な情報の信頌性を評䟡するこずである
私たちは医薬品の倖箱説明曞医療の専門家むンタヌネットなどから情報を埗るこず
ができる倖箱や説明曞からは倚くの情報を埗るこずができるたた医垫や薬剀垫に質問
するこずもできる
【小テヌマ抜粋】
・倖箱や説明曞から重芁な情報を探す
・薬局での盞談を想定したロヌルプレむングをする
・薬剀垫に授業に参加しおもらう
・党おの情報を信頌できるか信頌できる情報の特城は䜕かチェックリスト「LOOKING英
語版は DARTS」を甚いおむンタヌネット䞊の情報の信頌性を評䟡するこずができる
・実際にむンタヌネットで情報を怜玢し信頌性を評䟡する
・医薬品の広告ず停の広告の信頌性を評䟡する
140
è¡š 16 には薬局で薬剀垫に盞談する堎面を想定した緎習を行う掻動内容を瀺した
è¡š 16 薬局ぞ行こう―ロヌルプレむングゲヌム
【タむトル】
薬局ぞ行こう―ロヌルプレむングゲヌム
【孊習目暙】
医薬品を適切に䜿甚するために自分の医薬品に぀いお知っおおくべき事柄を孊ぶ医薬品
の箱に入っおいる説明曞にある情報の芋぀け方を孊ぶ生埒が医薬品に぀いお薬剀垫ず話し
合えるようになる
【授業蚈画】
ステップ
医薬品に぀いお薬剀垫に質問できるこずにはどういったものがあるのかクラスで話し合う
その質問を黒板に曞くかステップに進む
䞻な質問は
・私の医薬品は䜕のためのものですか
・私の医薬品はどのようにはたらくのですか
・どれくらいの量あるいは䜕回医薬品を䜿わなくおはいけないのですか
・どのようにしお医薬品を䜿わなければいけないのですか
・どれくらいの期間医薬品を䜿甚しなければいけないのですか
・この医薬品を䜿うこずで副䜜甚が生じる可胜性はあるのですか
・䜕か問題が生じたら私はどこに助けを求めたらよいのですか
ステップ
教垫が薬剀垫生埒が患者を挔じる幎長の生埒は薬剀垫も挔じるこずができるその際
ロヌルプレむングの前にリヌフレットからステップで出された質問に察する答えを探しお
おくロヌルプレむング䞭は薬剀垫は医薬品を調剀したり患者からの質問に答えたりする
医垫や薬剀垫に盞談するずいう行動は自分の気持ちや考え意芋を䞊手に盞手に䌝え
るための胜力であるコミュニケヌションスキルずのかかわりが深いものであるず考えられ
るたたロヌルプレむングはコミュニケヌションスキルの圢成に有効な指導法であり
ロヌルプレむングを通しお以䞋のこずが孊習できるずされおいる 26)
・自分や他の生埒がもっおいるスキルや知識を孊ぶこずができる
・倱敗の恐れの少ない状況で新しい行動やスキルに぀いお緎習したり匷化したりする
こずができる
141
・支持的な環境の䞋で課題に察しお倚様な解決策を生み出すこずができる
・他の生埒の挔技を芳察し孊習するこずができる
これらのこずを考慮するず薬局での盞談堎面を想定したロヌルプレむングを行うずい
う本掻動はより実践的なコミュニケヌションスキルの圢成を促し専門家ぞ盞談する際
のより具䜓的なコミュニケヌションスキルを習埗するこずができるずいう点においお効
果的な指導法であるず考えられる
メディア
本研究の第章第章第章の結果によれば医薬品に関しお信頌できるず思う情
報源ずしおテレビの番組たたは広告雑誌の蚘事あるいは広告を挙げた生埒の割合は 1.9
37.1であったたたむンタヌネットを挙げた生埒は13.034.8だった
Laakekasvatus医薬品教育の幎生を察象ずしたプログラムにおいおはメデ
ィアの䞭でもずりわけむンタヌネットに重点を眮きむンタヌネット䞊の医薬品に関する
情報を収集分析しその信頌性を評䟡する掻動が蚭定されおいる衚 17
たたFimea のホヌムペヌゞにおいおは情報源の信頌性を評䟡するためのチェックリ
スト「LOOKING英語版は DARTS
」27)衚 18が公開されおおりLaakekasvatus
医薬品教育においおはチェックリスト「
「LOOKINGDARTS
」を応甚した生埒甚
掻動シヌトが開発されおいる衚 19

142
è¡š 17 むンタヌネット䞊の情報を怜玢しよう
【タむトル】
むンタヌネット䞊の情報を怜玢しよう
【孊習目暙】
むンタヌネット䞊にある信頌できる情報を評䟡する方法を孊ぶ
【資料】
掻動シヌト「情報源ずしおのむンタヌネット」
【授業蚈画】
ステップ
むンタヌネット䞊の情報の信頌性を評䟡するための方法に぀いお説明する
チェックリスト「DARTS」を甚いるこずができる
ステップ
生埒はむンタヌネットで情報を収集する生埒はどのような皮類の情報を芋぀けるこず
ができるだろうか
「医薬品の適正䜿甚」
「鎮痛薬」などが怜玢に適しおいるたた䟋えば医
薬品の名前も怜玢に甚いるこずができるこの課題は明確な答えは芋぀からず情報がサむ
トによっお異なるずいうこずから情報の信頌性を評䟡するこずがどれほど難しいかずいうこ
ずを瀺す生埒ぞの最も倧切なメッセヌゞはむンタヌネット䞊の情報は党おを信頌しおはい
けないずいうこずであり魅力的に芋せおいるりェブサむトは信頌できる情報であるずいう保
蚌はないずいうこずである
è¡š 18 チェックリスト「DARTS」
むンタヌネット䞊の情報は党お批刀的に評䟡すべきである
以䞋に瀺す DARTS (Date, Author, References, Type and Sponsor)のチェックリストの項目
は情報の質を評䟡する際に考慮すべきものであるこれらの項目は他の情報源に぀いおも
適甚するこずができる
・テキストの䜜者は誰か䜜者はその分野の専門家か
・情報は最新のものか
・掲茉の目的は䜕か䟋えば広告や意芋蚘事かあるいは情報を広めるこずを目的ずしたも
のか
・サむトは資金提䟛を受けおいるかもしそうであればスポンサヌは誰か
・情報源に関する情報は明確に曞かれおいるかその出兞はすぐに調べるこずができるか
143
è¡š 19 情報源ずしおのむンタヌネット
情報源ずしおのむンタヌネット
・以䞋の怜玢゚ンゞンを甚いお医薬品に関するりェブサむトを探したしょう
・いく぀のペヌゞを探すこずができたしたか
・チェックリスト DARTSLOOKINGを甚いお最初の 10 個に぀いお以䞋の点を評䟡したしょ
う
テキストの䜜者は誰か䜜者はその分野の専門家か
情報は最新のものか
掲茉の目的は䜕か䟋えば広告や意芋蚘事かあるいは情報を広めるこずを目的ずした
ものか
サむトは資金提䟛を受けおいるかもしそうであればスポンサヌは誰か
情報源に関する情報は明確に曞かれおいるかその出兞はすぐに調べるこずができるか
・そのペヌゞは誰のためにデザむンされたものですか
・そのペヌゞの䞻なメッセヌゞは䜕ですか
・信頌できるペヌゞはいく぀ありたしたか
セルプスティヌムおよびストレス
珟段階においおはセルプスティヌムおよびストレスに盎接かかわる内容を含む医薬
品教育プログラムは芋圓たらなかった
Ⅳ孊習指導芁領ずの関連
ここでは我が囜の孊習指導芁領に基づき間接的に医薬品教育にかかわるず考えられ
る内容を取り扱うこずができるず考えられる科目を確認する間接的に医薬品教育にかか
わるず考えられるテヌマずしおは健康ストレス消費生掻が挙げられる
健康にかかわる内容
たず健康にかかわる内容ずしお医薬品に関する指導を行うこずができるず考えられる
科目ずしお䞭・高等孊校ずもに特別掻動および総合的な孊習の時間が該圓する
144
特別掻動衚 20においおは䞭孊校では「キ 心身ずもに健康で安党な生掻態床や習
慣の圢成」
高等孊校では「ク 心身の健康ず健党な生掻態床や芏埋ある習慣の確立」が該
圓するたた䞭孊校孊習指導芁領解説においおは「実践力の育成に぀ながるロヌルプレ
むングなどの方法を掻甚」「保護者の理解ず協力䞭孊校を埗ながら実斜」「逊護教諭
や関係団䜓などの協力を埗ながら指導」そしお高等孊校孊習指導芁領解説では「実践
力の育成に぀ながるロヌルプレむングなどの方法を掻甚」「保護者の理解を埗ながら実
斜」「逊護教諭などの協力を埗ながら指導」ずされおいる
医薬品教育ず関連付けお考えるず
「実践力の育成に぀ながるロヌルプレむングなどの方
法を掻甚」に぀いおは䟋えばフィンランドの Laakekasvatus の掻動がかかわっおい
るず考えられ薬剀垫に盞談するロヌルプレむングを行いコミュニケヌションスキルの
緎習をするずいった内容を取り扱うこずができるず考えられる
䞭孊校孊習指導芁領解説の「保護者の理解ず協力を埗ながら実斜」高等孊校孊習指導
芁領解説の「保護者の理解を埗ながら実斜」に぀いおは保護者の理解や協力が重芁な圹
割を果たすこずを瀺唆しおいる医薬品教育の堎合においおも保護者の理解を埗るこず
は生埒の適切な医薬品䜿甚行動の匷化芁因ずなりうるずいう点においお重芁である保
護者の医薬品教育に察する理解を埗たり医薬品に関する知識や理解を高めたりするため
の取組の䟋ずしおは保護者に察する講習䌚を実斜したり資料を配垃したりするこずに
加えおアメリカの Medicines In My Home の課題のように生埒ず保護者が䞀緒にリヌ
フレットを読みその芁点をたずめる宿題が挙げられる
たた䞭孊校孊習指導芁領解説の「逊護教諭や関係団䜓などの協力を埗ながら指導」
高等孊校孊習指導芁領解説の「逊護教諭などの協力を埗ながら指導」ず蚘述されおいるよ
うに逊護教諭や孊校薬剀垫ず連携するこずにより逊護教諭や孊校薬剀垫の専門性を掻
かした指導内容や指導法を取り入れた医薬品教育を行うこずができるず考えられる
145
è¡š 20
健康にかかわる内容特別掻動
【特別掻動】䞭孊校 孊玚掻動
適応ず成長及び健康安党
キ 心身ずもに健康で安党な生掻態床や習慣の圢成
解説抜粋
心身の健康に関しおは䞭孊生は身䜓的・粟神的に倉化の激しい時期であるこずを考え心身
の機胜や発達心の健康に぀いおの理解を深め生涯を通じお積極的に健康の保持増進を目指す
ような態床の育成に努めるこずが倧切である特に生掻習慣の乱れやストレス及び䞍安感が高
たっおいる珟状を螏たえ心の健康を含め自らの健康を維持し改善するこずができるように指
導・助蚀するこずが重芁である
具䜓的には心の健康や䜓力の向䞊に関するこず口腔の衛生生掻習慣病ずその予防食事・
運動・䌑逊の効甚ず䜙暇の掻甚喫煙飲酒薬物乱甚などの害に関するこずストレスヘの察
凊ず自己管理などに぀いお生埒の孊幎や発達の段階も螏たえお題材を蚭定し身近な芖点からこ
れらの問題を考え意芋を亀換できるような話合いや蚎論実践力の育成に぀ながるロヌルプレむ
ングなどの方法を掻甚しお展開しおいくこずが考えられるこうした掻動を通しお自らの健康
状態に぀いおの理解ず関心を深め望たしい生掻態床や習慣の圢成を図っおいくこずが望たれ
る省略
心身の健康ず安党にかかわる指導は孊校教育党䜓を通じお行われる保健指導や安党指導等ず
の関連を密にする必芁があり教職員の共通理解を図るずずもに保護者の理解ず協力を埗なが
ら実斜するこずも必芁であるたた内容によっおは逊護教諭や関係団䜓などの協力を埗なが
ら指導するこずも倧切である
【特別掻動】高等孊校 ホヌムルヌム掻動
適応ず成長及び健康安党
ク 心身の健康ず健党な生掻態床や芏埋ある習慣の確立
解説抜粋
省略生涯を通じお積極的に健康の保持増進を目指すような態床や芏埋ある習慣の育成に努め
るこずが倧切である特に生掻習慣の乱れストレス及び䞍安感が高たっおいる珟状を螏たえ
心の健康を含め自らの健康を維持し改善するこずができるように指導・助蚀するこずが重芁で
ある省略
具䜓的には心の健康や䜓力の向䞊に関するこず口腔の衛生生掻習慣病ずその予防望た
しい食習慣の確立など食育に関するこず運動・䌑逊の効甚ず䜙暇の掻甚喫煙飲酒薬物乱
甚などの害や察凊方法に関するこず性情報ぞの察応や性の逞脱行動に関するこず゚むズや性
感染症などの予防に関するこずストレスヘの察凊ず自己管理や芏埋ある習慣などに぀いお生埒
の発達の段階やホヌムルヌムの実態を螏たえお題材を蚭定し身近な芖点からこれらの問題を考
え意芋を亀換できるような話合いや蚎論実践力の育成に぀ながるロヌルプレむングなどの方法
を掻甚しお展開しおいくこずや専門家の講話やビデオ芖聎を通しおの話合いなどの掻動の展開
も考えられるこうした掻動を通しお自らの健康状態に぀いおの理解ず関心を深め望たしい
生掻態床や芏埋ある習慣の確立を生埒自らが図っおいくこずが望たれる
なお心身の健康ず健党な生掻態床や芏埋ある習慣の確立にかかわる指導は保健䜓育科の「保
健」をはじめずした各教科・科目の孊習ずの関連ホヌムルヌム掻動の他の掻動内容ずの関連に
぀いお孊校党䜓で共通理解を図るこずが倧切であるたた個々の生埒の状況に応じた個別指導
が必芁ずなる堎合もあるこずを螏たえ指導内容によっおは集団指導ず個別指導ずの内容を区別
しおおくなど蚈画性をも぀ずずもに保護者の理解を埗ながら実斜するこずも必芁であるさら
に指導の効果を高めるため逊護教諭などの協力を埗ながら指導するこずも倧切である
146
総合的な孊習の時間衚 21においおは䞭・高等孊校ずもに「健康などの暪断的・総
合的な課題」が該圓するたた䞭孊校および高等孊校孊習指導芁領解説においおは䞭・
高等孊校いずれにおいおも
「探究的に孊習するこずがふさわしく」

「これらの課題を自分
のこずずしお考えよりよい解決に向けお行動するこずが望たれおいる」ずされおいる
総合的な孊習の時間の目暙は「暪断的・総合的な孊習や探究的な孊習を通しお自ら
課題を芋付け自ら孊び自ら考え䞻䜓的に刀断しよりよく問題を解決する資質や胜
力を育成するずずもに孊び方やものの考え方を身に付け問題の解決や探究掻動に䞻䜓
的創造的協同的に取り組む態床を育お自己の生き方高等孊校では「自己の圚り方
生き方」を考えるこずができるようにする」こずであるしたがっお総合的な孊習の
時間においお医薬品教育を行う堎合には生埒が䞻䜓ずなった探究的な孊習すなわち
①課題の蚭定②情報の収集③敎理・分析④たずめ・衚珟から成る孊習過皋を通
じお適切な医薬品䜿甚行動をずれる資質や胜力を育成するこずをねらいずした指導を行
うこずができる
147
è¡š 21 健康にかかわる内容総合的な孊習の時間
【総合的な孊習の時間】䞭孊校
第章 指導蚈画の䜜成ず内容の取扱い
孊習掻動に぀いおは孊校の実態に応じお䟋えば囜際理解情報環境犏祉・健
康などの暪断的・総合的な課題に぀いおの孊習掻動省略
解説抜粋
省略孊習課題ずは䟋えば囜際理解情報環境犏祉・健康などの暪断的・総合的な課
題生埒の興味・関心に基づく課題地域や孊校の特色に応じた課題職業や自己の将来にかか
わる課題など暪断的・総合的な孊習ずしおの性栌をもち探究的に孊習するこずがふさわしく
そこでの孊習や気付きが自己の生き方を考えるこずに結び付いおいくような教育的に䟡倀のあ
る諞課題のこずである省略
囜際理解情報環境犏祉・健康などの暪断的・総合的な課題ずは瀟䌚の倉化に䌎っお切
実に意識されるようになっおきた珟代瀟䌚の諞課題のこずであるそのいずれもが持続可胜な
瀟䌚の実珟にかかわる課題であり珟代瀟䌚に生きるすべおの人がこれらの課題を自分のこず
ずしお考えよりよい解決に向けお行動するこずが望たれおいるたたこれらの課題に぀いお
は正解や答えが䞀぀に定たっおいるものではなく埓来の各教科等の枠組みでは必ずしも適切に
扱うこずができないしたがっおこうした課題を総合的な孊習の時間の内容ずしお取り䞊げ
具䜓的な孊習掻動ずしおいくこずには倧きな䟡倀がある
【総合的な孊習の時間】高等孊校
第章 指導蚈画の䜜成ず内容の取扱い
孊習掻動に぀いおは地域や孊校の特色生埒の特性等に応じお䟋えば囜際理解情報
環境犏祉・健康などの暪断的・総合的な課題に぀いおの孊習掻動省略
解説抜粋
省略孊習課題ずは䟋えば囜際理解情報環境犏祉・健康などの暪断的・総合的な課
題生埒が興味・関心進路等に応じお蚭定した課題自己の圚り方生き方や進路にかかわる課
題など暪断的・総合的な孊習ずしおの性栌をもち探究的に孊習するこずがふさわしくそこ
での孊習や気付きが自己の圚り方生き方を考えるこずに結び付いおいくような教育的に䟡倀の
ある諞課題のこずである省略
囜際理解情報環境犏祉・健康などの暪断的・総合的な課題ずは瀟䌚の倉化に䌎っお切
実に意識されるようになっおきた珟代瀟䌚の諞課題のこずであるそのいずれもが持続可胜な
瀟䌚の実珟にかかわる課題であり珟代瀟䌚に生きるすべおの人がこれらの課題を自分のこず
ずしお考えよりよい解決に向けお行動するこずが望たれおいるたたこれらの課題に぀いお
は正解や答えが䞀぀に定たっおいるものではなく埓来の各教科・科目等の枠組みでは必ずしも
適切に扱うこずができないしたがっおこうした課題を総合的な孊習の時間の内容ずしお取り
䞊げ具䜓的な孊習掻動ずしおいくこずには倧きな䟡倀がある
148
ストレスにかかわる内容
ストレスに぀いお指導を行うこずができる科目ずしおは䞭・高等孊校ずもに保健䜓
育が挙げられる衚 22
たた䞭・高等孊校いずれの特別掻動においおもストレスぞ
の察凊にかかわる内容が取り扱われおいる衚 20
具䜓的には䞭孊校保健䜓育では「欲
求やストレスは心身に圱響を䞎えるこずがあるこずたた心の健康を保぀には欲求
やストレスに適切に察凊する必芁があるこず」高等孊校保健䜓育では「粟神ず身䜓には
密接な関係があるこずたた粟神の健康を保持増進するには欲求やストレスに適切に
察凊するずずもに
自己実珟を図るよう努力しおいくこずが重芁であるこず」
が該圓する
さらに特別掻動においおは䞭孊校では「心身ずもに健康で安党な生掻態床や習慣の圢
成」
高等孊校では「心身の健康ず健党な生掻態床や芏埋ある習慣の確立」が該圓する
たた保健䜓育においおは䞭孊校孊習指導芁領解説では「自分に合った察凊法を身に
付けるこずが倧切である」高等孊校孊習指導芁領解説では「自分なりのストレスの察凊
法を身に付けるこずが粟神の健康のために重芁である」ず蚘述されおいた
なお
ストレス察凊にかかわる内容を医薬品教育においお取り扱う意矩に぀いおは
「⅀
ヘルスプロモヌションの考えに基づいた包括的な医薬品教育に関する提蚀」においお述べ
るこずずする
149
è¡š 22 ストレスにかかわる内容
【保健䜓育】䞭孊校第孊幎
(1) 心身の機胜の発達ず心の健康
ã‚š 粟神ず身䜓は盞互に圱響を䞎えかかわっおいるこず
欲求やストレスは心身に圱響を䞎えるこずがあるこずたた心の健康を保぀には
欲求やストレスに適切に察凊する必芁があるこず
解説抜粋
心の健康を保぀には 欲求やストレスに適切に察凊するこずが必芁であるこずを理解できる
ようにする
欲求には生理的な欲求ず心理的瀟䌚的な欲求があるこずたた粟神的な安定を図るには
欲求の実珟に向けお取り組んだり自分や呚囲の状況からよりよい方法を芋付けたりするこずな
どがあるこずを理解できるようにする
たたここでいうストレスずは倖界からの様々な刺激により心身に負担がかかった状態であ
るこずを意味しストレスを感じるこずは自然なこずであるこず個人にずっお適床なストレ
スは粟神発達䞊必芁なものであるこずを理解できるようにする
ストレスぞの適切な察凊にはコミュニケヌションの方法を身に付けるこず䜓ほぐしの運動
等でリラクセヌションの方法を身に付けるこず趣味をも぀こずなど自分自身でできるこずがあ
るこずたた友達や呚囲の倧人などに話したり盞談したりするなどいろいろな方法があり
自分に合った察凊法を身に付けるこずが倧切であるこずを理解できるようにする
【保健䜓育】高等孊校
珟代瀟䌚ず健康
ã‚Š 粟神の健康
粟神ず身䜓には密接な関係があるこずたた粟神の健康を保持増進するには欲求
やストレスに適切に察凊するずずもに自己実珟を図るよう努力しおいくこずが重芁であ
るこず
解説抜粋
人間が生きおいく䞊でストレスを感じるこず自䜓は自然なこずでありたた適床なストレ
スは粟神発達䞊必芁なものであるが過床のストレスは心身に奜たしくない圱響をもたらすこず
があるこずを理解できるようにするたたストレスの原因には物理的芁因や心理的・瀟䌚的芁
因など様々なものがありそれらの圱響は芁因そのものの倧きさずそれを受け止める人の粟神や
身䜓の状態によっお異なるこずから自分なりのストレスの察凊法を身に付けるこずが粟神の健
康のために重芁であるこずを理解できるようにする
その際ストレスの原因ずなっおいる事柄に察凊するこずストレスの原因に぀いおの自分自
身の受け止め方を芋盎すこず心身に起こった反応に぀いおは䜓ほぐしの運動等のリラクセヌシ
ョンの方法で緩和するこずに觊れるようにするたたそれらに぀いおは呚りから支揎を受け
るこずやコミュニケヌションの方法を身に付けるこずが有効な堎合があるこずに觊れるように
する
150
消費生掻にかかわる内容
消費生掻にかかわる内容ずしお指導を行うこずができる科目ずしおは䞭孊校では技
術・家庭高等孊校では家庭基瀎および家庭総合が挙げられる衚 23
具䜓的には䞭
孊校技術・家庭では「生掻に必芁な物資・サヌビスの適切な遞択賌入及び掻甚ができる
こず」
高等孊校家庭基瀎では「消費生掻の珟状ず課題や消費者の暩利ず責任に぀いお理解
させ適切な意思決定に基づいお行動できるようにする」
高等孊校家庭総合では「消費行
動における意思決定の過皋ずその重芁性に぀いお理解させ消費者ずしお䞻䜓的に刀断で
きるようにする」が該圓する䞭孊校孊習指導芁領解説においおは「生掻に必芁な物資・
サヌビスの遞択賌入に圓たっおは省略倚くの情報の䞭から適切な情報を収集・敎
理し物資・サヌビスの適切な遞択ができるようにする」「指導に圓たっおは䞭孊生
の身近な事䟋を取り䞊げ䞻䜓的な消費行動に぀ながるよう配慮する」ずされおいるた
た高等孊校孊習指導芁領解説においおは家庭基瀎では「自ら進んでその消費生掻に必
芁な情報を収集し適切な 意思決定や消費行動によっお意芋を衚明し行動するこずなど
が消費者の責任であり暩利を行䜿するこずに぀ながるこずを認識させる」家庭総合で
は「サヌビスに関する正確な情報を入手するために生掻情報ずしお行政からの情報䌁
業からの広告衚瀺むンタヌネット情報などを取り䞊げその特城や課題に぀いお考え
させるずずもに適切に刀断し掻甚できるようにする」ずされおいる
医薬品教育ず関連付けお考えるず䞻䜓的な消費掻動すなわち䞻䜓的な医薬品の遞択
賌入および掻甚に぀ながる指導内容を取り扱うこずができるず考えられる具䜓的には
医薬品を賌入する際の情報収集専門家ぞの盞談あるいは医薬品の適切な䜿甚にかかわ
る内容を取り扱うこずができるず考えられるずりわけ医薬品に関する情報収集に぀い
おはフィンランドのLaakekasvatusの課題のようにパ゜コンを甚いおむンタヌネット
䞊の医薬品に関する情報を収集分析し信頌性を評䟡する掻動ずいった掻動を取り扱う
こずができるず考えられる
151
è¡š 23 消費生掻にかかわる内容
【技術・家庭】家庭分野 äž­å­Šæ ¡
 身近な消費生掻ず環境
家庭生掻ず消費に぀いお次の事項を指導する
ã‚€ 販売方法の特城に぀いお知り生掻に必芁な物資・サヌビスの適切な遞択賌入及び掻甚
ができるこず
解説抜粋
ここでは䞭孊生の身近な消費行動を振り返る孊習を通しお販売方法の特城を知り生掻に
必芁な物資・サヌビスを適切に遞択賌入及び掻甚ができるようにする
省略
生掻に必芁な物資・サヌビスの遞択賌入に圓たっおは本圓に必芁かどうかの刀断が倧切で
あるこずに気付くようにし倚くの情報の䞭から適切な情報を収集・敎理し物資・サヌビスの
適切な遞択ができるようにする䟋えば品質機胜䟡栌アフタヌサヌビス環境ぞの配慮
などそれぞれに応じた遞択の芖点が必芁であるこずを理解させたりそれらに関連する品質衚
瀺やマヌクなどの衚瀺の意味を知り遞択賌入の際に適切に掻甚できるようにしたりする
省略
指導に圓たっおは䞭孊生の身近な事䟋を取り䞊げ䞻䜓的な消費行動に぀ながるよう配慮す
る䟋えば自分や家族の賌買経隓からそれぞれの販売方法の利点や問題点に぀いお話し合い
賌入の目的に応じた販売方法を怜蚎するこずが考えられるたた物資・サヌビスの遞択堎面を
想定し適切な情報を収集敎理する掻動なども考えられる
【家庭基瀎】高等孊校
(2) 生掻の自立及び消費ず環境
゚消費生掻ず生涯を芋通した経枈の蚈画
消費生掻の珟状ず課題や消費者の暩利ず責任に぀いお理解させ適切な意思決定に基づいお行動
できるようにするずずもに生涯を芋通した生掻における経枈の管理や蚈画に぀いお 考えるこ
ずができるようにする
解説抜粋
省略さらに䞀人䞀人が暩利の䞻䜓ずしおの意識をもち自ら進んでその消費生掻に必芁な
情報を収集し適切な 意思決定や消費行動によっお意芋を衚明し行動するこずなどが消費者
の責任であり暩利を行䜿するこずに぀ながるこずを認識させる
【家庭総合】高等孊校
(3) 生掻における経枈の蚈画ず消費
む消費行動ず意思決定
消費行動における意思決定の過皋ずその重芁性に぀いお理解させ消費者ずしお䞻䜓的
に刀断できるようにする
解説抜粋
む生掻情報の収集・遞択ず掻甚
経枈の進展やグロヌバル化の進行に䌎っお財・サヌビスのみでなく流通や販売方法が耇雑化
倚様化しおいるこずを理解させるたた財サヌビスに関する正確な情報を入手するために
生掻情報ずしお行政からの情報䌁業からの広告衚瀺むンタヌネット情報などを取り䞊げ
その特城や課題に぀いお考えさせるずずもに適切に刀断し掻甚できるようにする
152
⅀ヘルスプロモヌションの考えに基づいた包括的な医薬品教育に関する提蚀
ここでは我が囜における医薬品教育に含たれおいなかった諞倖囜における医薬品教
育の考えや指導内容指導法も取り入れながらヘルスプロモヌションの考えに基づいた
包括的医薬品教育の内容に぀いお考察し提蚀を行う
保護者および専門家
我が囜においおは党おの保健䜓育教科曞においお医垫や薬剀垫ぞ盞談するこずあ
るいは指瀺を守るこずの重芁性に関する蚘述があった䞀方医薬品を䜿甚する際の盞談
盞手ずしお保護者を挙げおいたのは
公財日本孊校保健䌚「薬の正しい䜿い方䞭孊生
甚」のみでありいずれの保健䜓育教科曞においおも保護者に぀いおは取り䞊げられお
いなかった
本研究の第章および第章の結果によれば玄割の生埒が専門家を信頌できる
情報源ずしお認知しおいたものの医薬品を䜿甚する際の盞談盞手ずしお専門家を挙げた
生埒の割合は割であった䞀方割の生埒が保護者を盞談盞手ずしお挙げお
いたこうした結果から専門家を信頌できるず認知しおいる生埒の割合に比べお実際
に専門家に盞談しおいる生埒は比范的少ないこず最も身近な盞談盞手は保護者であるこ
ずが明らかずなったたた本研究の第章の結果では医薬品を䜿甚する際の保護者ぞ
の盞談頻床が高い者ほどセルプスティヌム「家族」の埗点が高かった
以䞊の結果を考慮するずA保護者にかかわる取組ずしお生埒に察しおは医薬品
を䜿甚する際の保護者ぞの盞談を促すこずそしお保護者に察しおは医薬品の基本的な
知識や理解に関する啓発を行うこずが重芁であるず考えられるたたB専門家にかか
わる取組ずしお生埒に察しお医垫や薬剀垫ぞの盞談の仕方を指導するこずが必芁であ
るず考えられる
A保護者にかかわる取組
生埒ず保護者ずのかかわりに぀いおはアメリカの Medicines In My Home の宿題にお
いお重芖されおいる内容であったその䞻なねらいは生埒ず保護者が䞀緒に宿題に取り
組むこずを通じお保護者の医薬品䜿甚に関する奜たしい習慣の圢成を促すこずであった
保護者が医薬品に関しお適切な行動や態床をずるこずは生埒の適切な医薬品䜿甚行動を
促す匷化芁因ずしお重芁な圹割を果たすず掚察されるしたがっお我が囜の堎合におい
おも医薬品教育の䞀環ずしお保護者に察する啓発を行うこずは重芁な課題の䞀぀であ
るず考える
153
たた生埒ず保護者が䞀緒に取り組む孊習掻動は生埒ず保護者のかかわりや絆を深め
るきっかけずなり間接的に家族関係に関するセルプスティヌムを高めるこずに぀な
がるず考えられる医薬品を䜿甚する際の保護者ぞの盞談頻床が高い者ほどセルプス
ティヌム「家族」の埗点が高かったこず第章
医薬品をのむ時間やのむ量を守っおい
る者は守っおいない者ず比べおセルプスティヌム「家族」の埗点が高かったこず第
章を考慮するず生埒ず保護者の絆を深め家族関係に関するセルプスティヌ
ムを高めるこずは保護者ぞの盞談を含む適切な医薬品䜿甚行動を促すこずを目指す医薬
品教育においお取り入れるべき重芁な芁玠であるず考える
B専門家にかかわる取組
生埒に察しお専門家ぞの盞談の仕方を指導するこずに぀いおはアメリカの Medicines
In My Home およびフィンランドの Laakekasvatu においお取り扱われおいる内容であっ
た具䜓的にはLaakekasvatu においおは薬局で薬剀垫に盞談する堎面を想定したロ
ヌルプレむングが取り入れられおいたこうした孊習掻動は専門家ぞの盞談を促す促進
芁因ずなるコミュニケヌションスキルを習埗するこずができるずいう点においお実践力
の育成に぀ながる効果的な指導法であるず考えられる䞊述したように専門家を信頌で
きるず認知しおいる生埒の割合に比べお実際に専門家に盞談しおいる生埒は比范的少な
いずいう我が囜の䞭・高校生の実態を考慮するず専門家に盞談する際のコミュニケヌシ
ョンスキルの習埗をねらいずする孊習掻動を我が囜の医薬品教育に取り入れる意矩は倧
きいず考える
メディア
我が囜の医薬品教育の関連教材においおはメディア䞊の医薬品に関する情報を取り扱
っおいるものは芋圓たらなかった䞀方でフィンランドの Laakekasvatus においおは
幎生を察象ずした指導内容においお医薬品関連の情報源ずりわけむンタヌネッ
ト䞊の情報を収集分析しその信頌性を評䟡する掻動が取り入れられおいた本掻動は
「メディア情報を䞻䜓的に読み解く胜力」であるメディアリテラシヌにかかわる内容であ
りより実践的なメディアリテラシヌを育むこずができるずいう点で効果的な指導法で
あるず考えられる
我が囜においおは医薬品等の広告に぀いおは「効胜効果又は性胜に関しお明瀺的
であるず暗瀺的であるずを問わず虚停又は誇倧な蚘事を広告し蚘述し又は流垃しお
はならない」ず薬事法 28)により芏制されおいるたた健康食品に぀いおもダむ゚ット
154
や矎容・若返り疟病の予防たたは治療の効果に関する衚珟は犁止されおいるしかしな
がら健康食品等に぀いおは日々の健康維持に掻甚できるものが倚い䞀方で医薬品で
あるかのような効胜効果を広告に蚘茉しおいる実際に医薬品成分が混入されおいるもの
が発芋されるなどの実態がある䟋えば東京郜の平成 24 幎床の詊買調査
29)によるず
法什違反の可胜性が高いず思われる健康食品を販売店やむンタヌネット通信販売などで賌
入した結果販売店で賌入した補品では 45 品目䞭 29 品目むンタヌネット通信販売で賌
入した補品では 80 品目䞭 78 品目に䞍適正な衚瀺・広告がなされおいた
こうした実態を考慮するず我が囜の䞭・高校生の堎合においおも適切な医薬品䜿甚
行動の促進芁因ずなる医薬品に関するメディアリテラシヌを高める孊習掻動を取り入れ
るこずが必芁であるず考える
副䜜甚が生じた際の察凊
副䜜甚がどのようなものであるかずいうこずに関する説明に぀いおは党おの教科曞で取
り扱われおいたものの副䜜甚が生じた際の察凊法にかかわる蚘述があったのは保健䜓育
教科曞では瀟 7)のみであった
䞀方アメリカの Medicines In My Home では宿題甚ワヌクシヌトにおいお䞭毒管
理センタヌの電話番号を確認する掻動が取り入れられおおりブックレットにおいおも
病院ず薬局の連絡先を蚘入する欄が蚭けられおいた
副䜜甚が生じた際の察凊に぀いお我が囜の䞀般甚医薬品の倖箱衚瀺においおは独立
行政法人医薬品医療機噚総合機構PMDA22)による医薬品副䜜甚被害救枈制床に関する
問い合わせ先が蚘茉されおいるたた䞀般甚医薬品の説明曞においおは症状が改善し
ない堎合や副䜜甚が疑われる症状が珟れた堎合には医垫や薬剀垫に盞談する必芁がある
こずを明蚘するこずが決められおいる 30)
副䜜甚は医薬品を適切に䜿甚しなかった堎合だけでなく適切に䜿甚した堎合にも生
じる可胜性があり予期できるものず予期できないものずがあるたた䞭孊生の玄割
が副䜜甚を経隓したこずがあるずの報告 31)もあるこれらのこずを考慮するず我が囜の
䞭・高校生に察しおも副䜜甚が生じた際には医垫や薬剀垫に盞談する必芁があるこず
たた具䜓的にどのような方法で専門家に盞談したらよいのかずいうこずに぀いお指導
する必芁があるず考える
セルプスティヌムおよびストレス察凊スキル
囜内倖のいずれにおいおもセルプスティヌムおよびストレス察凊スキルに盎接かか
155
わる内容を含む医薬品教育プログラムは珟段階では芋圓たらなかった
しかしながら本研究の第章の結果によれば医薬品をのむ時間やのむ量を
守っおいる者は守っおいない者ず比べおセルプスティヌム「家族」「党般」「サ
ポヌト垌求」や「問題解決」ずいった問題焊点型のストレス察凊スキルの埗点が有意に高
かったこうした結果は䞭・高校生の適切な医薬品䜿甚行動を促進する䞊でセルプ
スティヌムおよび問題焊点型のストレス察凊スキルを高めるこずが有効であるこずを瀺唆
しおいる
青少幎の健康にかかわる行動にはセルプスティヌムやストレス察凊スキルが密接に関
連しおおり奜たしい行動を促す䞊でセルプスティヌムや問題焊点型のストレス察凊ス
キルを高めるこずは重芁な圹割を果たすずされおいる 32-39)䞊述した本研究の第
章の結果や青少幎の健康にかかわる行動ずセルプスティヌムおよびストレス察凊ス
キルずの関係に関する先行研究 32-39)の結果を䜵せお考えるず適切な医薬品䜿甚行動を促
進するこずを目指す医薬品教育においおもセルプスティヌムや問題焊点型のストレス
察凊スキルを高める孊習掻動を取り入れるべきであるず考える
なおセルプスティヌムおよびストレス察凊スキルに盎接かかわる内容を取り入れた
医薬品教育プログラムが珟段階では芋圓たらなかったこずからセルプスティヌムおよ
びストレス察凊スキルのどの芁玠が適切な医薬品䜿甚行動ずより密接な関係にあるのか
ずいうこずを明らかにした䞊で医薬品教育におけるセルプスティヌムおよびストレス
察凊スキルの具䜓的な指導内容や指導法を詳现に怜蚎しおいく必芁がある
Ⅵたずめず課題
本章においおは本研究の第章で埗られた結果や我が囜における医薬品教育の
珟状を螏たえ欧米の医薬品教育プログラムを参考ずしヘルスプロモヌションの考えに
基づいた包括的な医薬品教育の指導内容や指導法に぀いお怜蚎したその結果諞倖囜の
医薬品教育プログラムにおいおは生埒の適切な医薬品䜿甚行動にかかわる先行芁因や匷
化芁因促進芁因に働きかける指導内容や指導法が含たれおおり実践力の育成ずいう面
でより効果的であるず考えられたずりわけ保護者や専門家メディアにかかわる内容
に぀いおは我が囜の䞭・高校生ぞの適甚可胜性に぀いお怜蚎する意矩があるず考えられ
た
たた囜内倖の医薬品教育においおは盎接的な取り扱いはなかったものの本研究の第
156
章の結果からセルプスティヌムおよび問題焊点型のストレス察凊スキルを
高めるこずにかかわる内容を医薬品教育に取り入れるこずが必芁であるず考えられた
本研究の課題ずしお第䞀に本章においお玹介した諞倖囜の医薬品教育プログラムの
孊習掻動は
いずれも䞻ずしお䞭孊生を察象ずしお開発されたものであったこず
第二に
我が囜ず欧米ずでは医薬品にかかわる文化的背景が異なるため日本の実情にそぐわない
内容も䞀郚においお芋受けられたこずが挙げられるこれらのこずから我が囜の䞭・高
校生ぞの適甚可胜性を怜蚎する際には発達段階や文化差を考慮しなければならないず考
える
第䞉に本研究においお取り扱った芁因は医薬品䜿甚行動にかかわる芁因の䞀郚であ
る点が挙げられる
先行研究によれば青少幎の健康にかかわる行動の重芁な芁因ずしお
䟋えば知識や行動意図芏範意識自己効力感意志決定スキルなどがありそうした
芁因は医薬品䜿甚行動の堎合にも密接にかかわっおいる可胜性があるしたがっお今埌は
医薬品䜿甚行動ずの関連のある他の重芁な関連芁因を明らかにするずずもに諞倖囜の医
薬品教育プログラムを参考ずしお包括的で行動倉容に有効な指導内容や指導法に぀いお
さらに具䜓的に怜蚎しおいく必芁がある
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の実態孊校保健研究 55295‐3072013
寺町ひずみ倪田拓垌銙田由矎ほか小・䞭・高校生の「医薬品の正しい䜿い方」
に関する知識・意識および指導実斜状況医療薬孊
38767-7792012
冚岡剛䞊田祐叞鬌頭英明ほか新高等孊校孊習指導芁領による科目「保健」の医
157
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髙石昌匘现江文利阿郚茂明ほか䞭孊校保健䜓育134-135145倧日本図曞
東京2012
髙橋健倫衛藀隆石村宇䜐䞀ほか保健䜓育150-151倧修通曞店東京2012
和唐正勝近藀卓衛藀隆ほか最新高等保健䜓育78-79倧修通曞店東京2013
10北川薫倧成浄志兒玉憲䞀ほか高等孊校保健䜓育80-81第䞀孊習瀟広島
2013
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「医薬品」に関する教育の考え方・進め方公益財団法人公
財日本孊校保健䌚東京2011
17
公財日本孊校保健䌚自信をもっお取り組める医薬品の教育―小・䞭・高等孊校
での実践事䟋集公財日本孊校保健䌚東京2011
18兵庫教育倧孊兵庫教育倧孊孊校健康教育研究宀ホヌムペヌゞAvailable at 
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等孊校医薬品教育甚教材DVD2012
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2013
31河野有小林英倫小田原昭男ほか小䞭孊生の医薬品や健康に関する知識の実態ず
「医薬品に関する教育」の効果に関するアンケヌト調査結果に぀いお孊校保健研究
Supp1 521932010
32川畑培朗西岡䌞玀石川哲也ほか青少幎のセルプスティヌムず喫煙飲酒薬
159
物乱甚行動ずの関係孊校保健研究 46612-6272005
33川畑培朗石川哲也勝野眞吟ほか䞭・高校生の性行動の実態ずその関連芁因―セ
ルプスティヌムを含む心理瀟䌚的倉数に焊点を圓おお―孊校保健研究
49
335-3472007
34春朚敏川畑培朗小孊生の朝食摂取行動の関連芁因日本公衆衛生雑誌 52235-245
2005
35近森けいこ川畑培朗西岡䌞玀思春期のセルプスティヌムおよびストレス察凊
スキルず運動習慣ずの関係―幎間の瞊断調査の結果より―孊校保健研究
47
29-392005
36今出友玀子川畑培朗石川哲也ほか思春期の子どもたちの喫煙開始に関わる芁因
孊校保健研究 49170-1792007
37宋昇勲川畑培朗今出友玀子ほか䞭孊生の性行動ずその関連芁因に関する瞊断研
究―心理瀟䌚的芁因に焊点を圓おお―孊校保健研究 5427-362012
38菱田䞀哉川畑培朗宋昇勲ほかいじめの圱響ずレゞリ゚ンシヌ゜ヌシャル・サ
ポヌトラむフスキルずの関係第報―新期垂及び広島垂の䞭孊校校における
質問玙調査の結果より―孊校保健研究 53509-5262012
39李矎錊川畑培朗菱田䞀哉ほか䞭孊生の性行動ず心理瀟䌚的倉数ずの関連孊校
保健研究 54418-4292012
160
たずめ
161
Ⅰ研究の背景および目的
近幎我が囜においおは平成 21 幎の改正薬事法の斜行による䞀般甚医薬品の販売制床
の倉曎をはじめ医薬品をずりたく瀟䌚環境が倧きく倉化しおおり医薬品は我々の生掻
においおたすたす身近なものになっおきおいるしかし医薬品はその有効性の䞀方で
䜿い方次第では呜にかかわる重倧な事故を招く危険性を䜵せも぀ため医薬品を䜿甚する
個人が医薬品に぀いお基本的な知識をも぀こずが求められおいるこうした瀟䌚的背景
のもず我が囜の孊校教育においおは䞭孊校および高等孊校の新しい孊習指導芁領にお
いお医薬品に関する孊習内容の充実が図られ医薬品の適切な䜿甚法等に぀いお孊習する
こずずなった
教育によっお䞭・高校生の適切な医薬品䜿甚行動を促すためには単に知識を䞎えるだ
けではなく圌らの医薬品䜿甚行動の関連芁因を明らかにしそうした芁因に適切に働き
かける指導内容や指導法を怜蚎するこずが䞍可欠であるず考えられる
しかしながら䞭・高校生の医薬品䜿甚行動にかかわる問題は日本においおは近幎泚
目されるようになったテヌマであり䞭・高校生の医薬品䜿甚行動の実態調査はその数が
少ないのが珟状である
そこで本研究では䞭・高校生を察象ずした医薬品教育プログラム開発に向けお基瀎資
料を埗るために
①䞭・高校生の医薬品䜿甚にかかわる行動や態床の実態を明らかにする
②医薬品䜿甚行動にかかわる芁因を明らかにする
③我が囜における医薬品教育の珟状を把握しこれたでの研究結果を螏たえた医薬品教育
プログラムの内容に぀いお怜蚎する
こずを目的ずした
Ⅱ論文の構成
博士論文は章で構成される
第章 青少幎の医薬品䜿甚行動の関連芁因に関する文献研究
第章では囜内倖の先行研究をレビュヌし欧米においお比范的研究が倚く行われお
きた医薬品の䜿甚頻床や自己刀断による医薬品䜿甚行動に焊点を圓おおその関連芁因を
明らかにするこずを目的ずした
その結果によれば青少幎の医薬品の䜿甚頻床や自己刀断による医薬品䜿甚行動には
162
環境芁因ずしおは保護者や友人などの呚囲の人々メディア医薬品の入手の容易さ
家庭の瀟䌚経枈的状況たた個人芁因ずしおは䜓調䞍良の頻床や症状の重さ健康状態
に関する自己評䟡ストレス飲酒や喫煙などの危険行動性幎霢がかかわっおいるこ
ずが明らかずなった
第章
䞭孊生の医薬品䜿甚にかかわる行動および態床の実態ずその関連芁因犏岡県
䞋における予備的質問玙調査の結果より
第章では医薬品䜿甚にかかわる行動や態床の実態医薬品䜿甚行動ずセル
プスティヌムおよびストレス察凊スキルずの関係に぀いお予備的に怜蚎するこずを目的
ずした調査は犏岡県の公立䞭孊校校の幎生 117 名を察象ずしお2010 幎月に
実斜した䞻な結果は以䞋の通りであった
医薬品䜿甚経隓に぀いおは男子の 93.2女子の 94.2が過去幎間にたた男
子の 46.6女子の 48.1が過去か月間に医薬品を䜿甚しおいた
自己刀断による医薬品䜿甚経隓に぀いおは自分でのんだ自分で買った友人から
もらった友人にあげた経隓のいずれにおいおも女子の割合が高い傟向にあった
説明曞を読むこずは倧切だず思っおいる生埒は 75.083.1だった䞀方で実際に説
明曞をい぀も読んでいる生埒は 19.233.9だったたたのむ時間を守るこずは倧
切だず思っおいる生埒は 81.484.6だった䞀方で実際にのむ時間を守っおいる生
埒は 44.144.2だったのむ量を守るこずは倧切だず思っおいる生埒は 86.5
96.6であり実際にのむ量を守っおいる生埒は 82.789.8だった
普段医薬品を䜿甚する際に保護者に盞談しおいる者の割合は男子 89.8女子 96.2
医薬品に関しお信頌できる情報源ずしお「保護者」を挙げた者の割合は男女ずもに
71.2であり保護者の圱響が倧きいこずが掚察された
のむ時間を守るずいった医薬品を䜿甚する際の泚意事項を守っおいる者は守っお
いない者ず比べおセルプスティヌム「党般」
「家族」の埗点が高かった
第章 兵庫県䞋の䞭・高校生の医薬品䜿甚にかかわる行動および態床の実態
第章では第章の結果を螏たえおより倧芏暡な質問玙調査を実斜し䞭・高校生の
医薬品䜿甚にかかわる行動や態床の性差および孊校皮差を怜蚎するこずを目的ずした調
査は兵庫県の公立䞭孊校校の幎生 348 名ず公立高等孊校校の 1 幎生 1,420 名を察
163
象ずしお2011 幎10 月に実斜した䞻な結果は以䞋の通りであった

䞭孊生においおは
男子の 55.2女子の 61.7が
高校生においおは
男子の 57.5
女子の 65.8が過去か月間に医薬品を䜿甚しおいた医薬品を䜿甚した理由ずし
おは「颚邪」が最も倚かった
倧人に盞談しないで医薬品を䜿甚した経隓自分で医薬品を買った経隓友人から医
薬品をもらった経隓友人に医薬品をあげた経隓のある者の割合は女子が男子より
も高かった同様にそれらの割合は高校生が䞭孊生より高かった
説明曞を読むこずは倧切だず思っおいる生埒は玄 90だった䞀方で実際に説明曞を
読んでいる生埒は半数だった
生埒の 86.293.1%が普段医薬品を䜿甚する際に保護者に盞談しおおり59.273.8%
が保護者を医薬品に関しお信頌できる情報源ず考えおいた
男子の 36.537.1女子の 29.234.8がテレビを医薬品に関しお信頌できる情
報源ず考えおいた同様に男子の 26.733.0女子の 14.519.5がむンタヌ
ネットを医薬品に関しお信頌できる情報源ず考えおいた
第章 兵庫県䞋の䞭・高校生の医薬品䜿甚行動にかかわる芁因
第章では第章ず同䞀の調査デヌタに基づき䞭・高校生の医薬品䜿甚行動にかか
わる芁因を明らかにするこずを目的ずした䞻な結果は以䞋の通りであった
䞭孊生においおのむ時間やのむ量を守るなど医薬品を適切に䜿甚しおいる者は
適切に䜿甚しおいない者ず比べお医薬品の䜿甚に関しお奜たしい態床をずっおおり
ストレス反応の埗点が䜎かった
高校生においお医薬品を適切に䜿甚しおいる者は適切に䜿甚しおいない者ず比べ
お医薬品の䜿甚に関しお奜たしい態床をずっおおりセルプスティヌム「家族」
ず問題焊点型のストレス察凊スキル「問題解決」の埗点が高くストレス反応の埗点
が䜎かった
倚倉量解析の結果によれば䞭孊生においお医薬品の䜿甚に関しお奜たしい態床を
ずっおいるほど適切な医薬品䜿甚行動をずる傟向にあった高校生においおは医
薬品の䜿甚に関しお奜たしい態床をずっおいるほどセルプスティヌム「家族」お
よび問題焊点型のストレス察凊スキル「問題解決」の埗点が高いほどストレス反応
の埗点が䜎いほど適切な医薬品䜿甚行動をずる傟向にあった
164
第章
犏岡県䞋の高校生の医薬品䜿甚にかかわる行動および態床の実態ずその関連
芁因
第章では第章および第章の調査結果の再珟性に぀いお怜蚎するこずを䞻な目的
ずした調査は犏岡県の公立高等孊校校の幎生 558 名を察象ずしお2013 幎
月に実斜した䞻な結果は以䞋の通りであった
医薬品を友人からもらった経隓あげた経隓のある者の割合は女子が男子より高か
った
医薬品に関しお信頌できるず思う情報源ずしおテレビの番組テレビの広告むン
タヌネットずいったメディア情報を挙げた者の割合は男子が女子より高かった
のむ時間やのむ量を守るなど医薬品を適切に䜿甚しおいる者は適切に䜿甚しおい
ない者ず比べお医薬品の䜿甚に関しお奜たしい態床をずっおおり問題焊点型のス
トレス察凊スキル「サポヌト垌求」「問題解決」の埗点が高くストレス反応の埗点
が䜎かった
倚倉量解析の結果によれば医薬品の䜿甚に関しお奜たしい態床をずっおいるほど
適切な医薬品䜿甚行動をずる傟向にあった
第章 我が囜における医薬品教育の珟状ず課題
第章では我が囜における効果的な医薬品教育の内容に぀いお瀺唆を埗るために我
が囜における医薬品教育の指導内容ず指導法の珟状を確認するずずもに諞倖囜の医薬品
教育プログラムの内容に぀いお怜蚎した䞻な結果は以䞋の通りであった
我が囜の保健䜓育教科曞および関連教材においおは医薬品に関する知識理解に぀
いおの内容がほずんどであり実践力の育成をねらいずした孊習掻動は少なかった
諞倖囜の医薬品教育プログラムにおいおは保護者や専門家メディアずいった環境
芁因の圱響が考慮されおおり医薬品を適切に䜿甚するためのスキルの習埗に焊点を
圓おた孊習掻動が取り入れられおいた
セルプスティヌムおよびストレス察凊スキルの圢成に盎接かかわる内容を取り入れ
た医薬品教育プログラムは囜内倖を問わず珟段階では芋圓たらなかった
以䞊の結果ず第章で埗られた知芋を螏たえお以䞋の提蚀を行った
ヘルスプロモヌションの考えに基づいた包括的な医薬品教育の内容ずしお生埒が保護
者や専門家に盞談するこずを促進する内容生埒の行動や態床に倧きな圱響を及がしおい
165
る保護者の医薬品に関する知識や理解を促す内容医薬品に関するメディアリテラシヌの
向䞊にかかわる内容セルプスティヌムおよび問題焊点型のストレス察凊スキルを高め
る内容等を取り入れるこずが重芁である
今埌取り組むべき課題ずしおは実践力の育成にずっお効果的ず考えられる諞倖囜の医薬
品教育プログラムの我が囜ぞの適甚可胜性に぀いお文献研究を進めるずずもに倧芏暡瞊
断調査を実斜しお医薬品の䜿甚に関する態床にかかわる芁因を明らかにするずずもに
セルプスティヌムおよびストレス察凊スキルず適切な医薬品䜿甚行動ずの関係に぀いお
さらに詳现に怜蚎するこずなどが挙げられる
166
資料
青少幎の生きる力ず健康行動調査
せいしょうねん
い
ちから
2013
けんこうこうどうちょうさ
青 少 幎 の生きる 力 ず健康行動調査
こ う こ う せ い よ う
高校生甚
ねが
お 願 い
ちょうさ
じぶんじしん
かんが
この調査は、あなたが自分自身に぀いお 考 えおいるこずや、あなたの
こうどう
し
もくおき
おこな
行動に぀いお知るこずを目的ずしお 行 うもので、テストではありたせん。
こた
ないよう
ひず
し
ちゅうい
あなたが答えた内容が、ほかの人に知られないように泚意したすので、あり
こた
ずく
぀ぎ
じ ぶん
かんが
き
こた
のたたを答えおください。特に次のこずに気を぀けお、答えおください。
ひず
そうだん
こた
し぀もんぶん
こえ
だ
たわりの人ず盞談しないで、自分で 考 えたずおりに答えおください。たた、質問文を声に出
よ
あ
しお読み䞊げおはいけたせん。
こた
し぀もん
こた
し぀もん
どうしおも答えたくない質問には答えなくおもかたいたせんが、できるだけすべおの質問に
しょうじき
こた
æ­£ 目 に答えおください。
ちょうさひょう
な たえ
か
がっこう
しょざいち
がっ こうめい
この調 査 祚 には、あなたの名前は曞かないでください。しかし、あなたの孊校の所圚地、
孊校名、
がくねん
くみ
き ょう
ひ
ねんれい
せいべ぀
か
孊幎、組、今日の日づけ、幎霢、性別は曞いおください。
かく
なに
か
各ペヌゞにある□には、䜕も曞きこたないでください。
ぜ んぶ か
お
しず
た
党郚曞き終わったら、静かに埅っおいおください。
□□□□□□
1
1
青少幎の生きる力ず健康行動調査
がっこう
し ょ ざ い ち
がっこう め い
がくねん
くみ
2013
か
あなたの孊校の所圚地、孊校名、孊幎、組を曞いおください。
けん
( 犏岡 ) 県
し
(
く
ぐん
)垂・区・郡
□□ □
7  9
がっこう

ねん
孊校

くみ
幎
組
□ □□■14□15□□■
10  11
き ょ う
ひ
か
今日の日づけを曞いおください。
ねん
が぀
20幎
にち
月
日
□□ □□22□□■
18   20
なんさい
さい
あなたは、䜕歳ですか。・・・・・・

おずこ
歳
25
□□
27
□■
おんな
あなたは 男 ですか、 女 ですか。
おずこ
 男
おんな
 女
2
2013
青少幎の生きる力ず健康行動調査
぀ぎ
し぀もん
き
も
い ちば ん あ
なか
えら
次のそれぞれの質問に぀いお、あなたの気持ちに䞀番合うものを、それぞれからの䞭から぀だけ遞ん
す う じ
で、数字に○を぀けおください。
わたし
か ぞく
なか
たいせ぀
 私 は、家族の䞭の倧切なひずりです。
おも
よくそう思う
おも
おも
ずきにはそう思う
ほずんどそうは思わない
□
29
わたし
か ぞく
たの
 私 は、家族ずいっしょにいるずき、ずおも楜しいです。
おも
よくそう思う
おも
おも
ずきにはそう思う
ほずんどそうは思わない
□
30
わたし
いえ
おも
 私 は、家 にいたくないず思 うこずがありたす。
おも
よくそう思う
おも
ずきにはそう思う
おも
ほずんどそうは思わない
□
31
わたし
おや
かな
 私 のこずで、芪が悲 しんでいるずきがありたす。
おも
よくそう思う
おも
ずきにはそう思う
おも
ほずんどそうは思わない
□
32
わたし
むすめ
む すこ
 私 は、よい 嚘 たたは息子です。
おも
よくそう思う
おも
ずきにはそう思う
おも
ほずんどそうは思わない
□
33
わたし
おや
わたし
おん
 私 は、芪が 私 のこずをほこりにするような、よい点をもっおいたす。
おも
よくそう思う
おも
ずきにはそう思う
おも
ほずんどそうは思わない
□
34
わたし
か ぞく
か ぞく
 私 の家族は、ずおもすばらしい家族です。
おも
よくそう思う
おも
ずきにはそう思う
おも
ほずんどそうは思わない
□
35
3
2013
青少幎の生きる力ず健康行動調査
わたし
か ぞく
わたし
たい
 私 の家族は、 私 に察 しおずおもがっかりしおいたす。
おも
おも
よくそう思う
おも
ずきにはそう思う
ほずんどそうは思わない
□
36
わたし
いた
じ ぶん
わたし
おや
しあわ
おも
 私 が今の自分ずはもっずちがっおいたら、 私 の芪は 幞 せだろうず思いたす。
おも
おも
よくそう思う
おも
ずきにはそう思う
ほずんどそうは思わない
□
37
わたし
か ぞく
じ ぶん
こうどう
す
10 私 は、家族ずいっしょのずきに自分がずる行動が奜きではありたせん。
おも
おも
よくそう思う
おも
ずきにはそう思う
ほずんどそうは思わない
38
぀ぎ
し぀もん
き
も
い ちば ん あ
□■
なか
えら
次のそれぞれの質問に぀いお、あなたの気持ちに䞀番合うものを、それぞれからの䞭から぀だけ遞ん
す う じ
で、数字に○を぀けおください。
わたし
おん
じ ぶん
たんぞく
 私 は、ほずんどの点で自分に満足しおいたす。
おも
おも
よくそう思う
おも
ずきにはそう思う
ほずんどそうは思わない
□
40
わたし
じ ぶん
おも
 私 は、自分がたったくだめだず思いたす。
おも
おも
よくそう思う
おも
ずきにはそう思う
ほずんどそうは思わない
□
41
わたし
じ ぶん
おも
 私 は、自分にはいく぀かよいずころがあるず思いたす。
おも
おも
よくそう思う
ずきにはそう思う
おも
ほずんどそうは思わない
□
42
わたし
ひず
おも
 私 は、ふ぀うの人がやれるくらいには、いろいろなこずができるず思いたす。
おも
よくそう思う
おも
ずきにはそう思う
おも
ほずんどそうは思わない
□
43
4
2013
青少幎の生きる力ず健康行動調査
わたし
ず くい
おも
 私 には、あたり埗意に思えるこずがありたせん。
おも
おも
よくそう思う
おも
ずきにはそう思う
ほずんどそうは思わない
□
44
わたし
じ ぶん
やく
にんげん
おも
 私 は、自分が圹にたたない人間だず思うこずがありたす。
おも
おも
よくそう思う
おも
ずきにはそう思う
ほずんどそうは思わない
□
45
わたし
じ ぶん
すく
ひず
おな
か
ち
にんげん
おも
 私 は、自分が少なくずもほかの人ず同じくらいは、䟡倀のある人間だず思いたす。
おも
おも
よくそう思う
おも
ずきにはそう思う
ほずんどそうは思わない
□
46
わたし
すこ
じ ぶん
おも
 私 は、もう少し自分をほこりにできたらいいなず思いたす。
おも
よくそう思う
おも
おも
ずきにはそう思う
ほずんどそうは思わない
□
47
わたし
じ ぶん
しっぱい
にんげん
おも
 私 は、自分はよく倱敗する人間だず思いたす。
おも
よくそう思う
おも
ずきにはそう思う
おも
ほずんどそうは思わない
□
48
わたし
じ ぶん
め
む
10 私 は、自分のよいずころに目を向けるようにしおいたす。
おも
よくそう思う
おも
ずきにはそう思う
おも
ほずんどそうは思わない
49
5
□■
2013
青少幎の生きる力ず健康行動調査
さいきん
き も
からだ
ちょうし
いちばん あ
なか
えら
最近のあなたの気持ちや 䜓 の調子に぀いお、䞀番 合うものを、それぞれからの䞭から぀だけ遞んで、
す う じ
数字に○を぀けおください。
ねむ
よく眠 れない。
ぜんぜん
党然あおはたらない
あたりあおはたらない
すこ
少しあおはたる
よくあおはたる
□
51
き も
さみしい気持ちだ。
ぜんぜん
党然あおはたらない
あたりあおはたらない
すこ
少しあおはたる
よくあおはたる
□
52
だれかに、いかりをぶ぀けたい。
ぜんぜん
党然あおはたらない
あたりあおはたらない
すこ
少しあおはたる
よくあおはたる
□
53
しゅうちゅう
ひず぀のこずに 集 äž­ するこずができない。
ぜんぜん
党然あおはたらない
あたりあおはたらない
すこ
少しあおはたる
よくあおはたる
□
54
あたた
いた
 é ­ が痛 い。
ぜんぜん
党然あおはたらない
あたりあおはたらない
すこ
少しあおはたる
よくあおはたる
□
55
な
きぶん
泣きたい気分だ。
ぜんぜん
党然あおはたらない
あたりあおはたらない
すこ
少しあおはたる
よくあおはたる
□
56
かん
いかりを感 じる。
ぜんぜん
党然あおはたらない
あたりあおはたらない
すこ
少しあおはたる
よくあおはたる
□
57
かんが
むずかしいこずを 考 えるこずができない。
ぜんぜん
党然あおはたらない
あたりあおはたらない
すこ
少しあおはたる
よくあおはたる
□
58
6
2013
青少幎の生きる力ず健康行動調査
からだ
 䜓 がだるい。
ぜんぜん
党然あおはたらない
あたりあおはたらない
すこ
少しあおはたる
よくあおはたる
□
59
かな
10悲 しい。
ぜんぜん
党然あおはたらない
あたりあおはたらない
すこ
少しあおはたる
よくあおはたる
□
60
はらだ
きぶん
11腹立たしい気分だ。
ぜんぜん
党然あおはたらない
あたりあおはたらない
すこ
少しあおはたる
よくあおはたる
□
61
こんき
12根気がない。
ぜんぜん
党然あおはたらない
あたりあおはたらない
すこ
少しあおはたる
よくあおはたる
□
62
13぀かれやすい。
ぜんぜん
党然あおはたらない
あたりあおはたらない
すこ
少しあおはたる
よくあおはたる
□
63
こころ
くら
14 心 が暗 い。
ぜんぜん
党然あおはたらない
あたりあおはたらない
すこ
少しあおはたる
よくあおはたる
□
64
15いらいらする。
ぜんぜん
党然あおはたらない
あたりあおはたらない
すこ
少しあおはたる
よくあおはたる
□
65
べんきょう
お
16 勉 匷 が手に぀かない。
ぜんぜん
党然あおはたらない
あたりあおはたらない
すこ
少しあおはたる
よくあおはたる
□
66
7
2013
青少幎の生きる力ず健康行動調査
□□□□□□
1
぀ぎ
し぀もん
せんせい
ずも
な か た
次のそれぞれの質問に぀いお、あなたが先生にしかられたずきや、友だちに仲間はずれにされたずきのこず
そうぞう
こた
き
も
い ちば ん あ
なか
えら
を想像しお答えおください。あなたの気持ちに䞀番合うものを、それぞれからの䞭から぀だけ遞んで、
す う じ
数字に○を぀けおください。
き
だれにどうしたらよいかを聞く。
ぜんぜんあおはたらない
あたりあおはたらない
すこ
少しあおはたる
よくあおはたる
□

なに
げんいん
み
䜕がその原因かを芋぀ける。
ぜんぜんあおはたらない
あたりあおはたらない
すこ
少しあおはたる
よくあおはたる
□

ゲヌムをする。
ぜんぜんあおはたらない
あたりあおはたらない
すこ
少しあおはたる
よくあおはたる
□

ひずりになる。
ぜんぜんあおはたらない
あたりあおはたらない
すこ
少しあおはたる
よくあおはたる
□
10
おおごえ
あ
倧声を䞊げおどなる。
ぜんぜんあおはたらない
あたりあおはたらない
すこ
少しあおはたる
よくあおはたる
□
11
かんが
そのこずをあたり 考 えないようにする。
ぜんぜんあおはたらない
あたりあおはたらない
すこ
少しあおはたる
よくあおはたる
□
12
8
2013
青少幎の生きる力ず健康行動調査
もんだい
かい け぀
きょうりょく
ひず
たの
問題を解決するために 協 力 しおくれるように人に頌む。
ぜんぜんあおはたらない
あたりあおはたらない
すこ
少しあおはたる
よくあおはたる
□
13
じ ぶん
か
どりょく
自分を倉えようず努力する。
ぜんぜんあおはたらない
あたりあおはたらない
すこ
少しあおはたる
よくあおはたる
□
14
ずも
あそ
友だちず遊ぶ。
ぜんぜんあおはたらない
あたりあおはたらない
すこ
少しあおはたる
よくあおはたる
□
15
な
10ひずりで泣く。
ぜんぜんあおはたらない
あたりあおはたらない
すこ
少しあおはたる
よくあおはたる
□
16
い
11だれかに蚀い぀ける。
ぜんぜんあおはたらない
あたりあおはたらない
すこ
少しあおはたる
よくあおはたる
□
17
12どうしようもないのであきらめる。
ぜんぜんあおはたらない
あたりあおはたらない
すこ
少しあおはたる
よくあおはたる
18
9
□■
2013
青少幎の生きる力ず健康行動調査
い か
し぀もん
い やくひん
いた
ね぀
ぐあい
わる
以䞋の質 問 の「医 薬 品 」ずは、どこか痛 い、熱 があるなど、からだの具合が悪 いずきにのむ
くすり
い やくひん
き
い やくひん
薬 のこずです。ぜんそくやアトピヌなどの医 薬 品 で、ふだんのむこずが決められおいる医 薬 品
はふくみたせん。
げ぀かん
い やくひん
すべ
あなたは、このか月 間 に、どのようなずきに医薬品をのみたしたか。あおはたるもの党 おに○を぀けおく
ださい。
はなみず
20
ね぀
かぜせき、錻 æ°Ž 、熱 のずき
21
ず぀う
頭痛のずき
の
23
せいり぀う
生理痛のずき
なか
□
22
もの よ
乗り物 酔いのずき
ふく぀う
□
ぐあい
わる
□
24
べんぎ
腹 痛 ・お腹 の具合が悪 いげり・䟿秘などずき
25
た
その他

□
□
□
□■
26
い やくひん
医 薬 品 はのんでいない
ぐすり
はなみず
ね぀
いやくひん
10あなたは、ふだん、かぜ 薬 せき、錻 æ°Ž 、熱 などのずきにのむ医薬品を、どのくら
いちばん あ
えら
いのみた
す う じ
すか。あなたに䞀番 合うものを぀だけ遞んで、数字に○を぀けおください。
たいにち
しゅうかん
ほずんど毎日
げ぀かん
かいいじょう
 週 間 に回以䞊
かい
ねんかん
か月間に回
かい
幎間に回
げ぀かん
かい
か月間に回
ほずんどのたない
□
28
いた
ど
ぐすり
ず぀う
せいり぀う
いやくひん
11あなたは、ふだん、痛 み止め 薬 頭痛、生理痛などのずきにのむ医薬品を、どのく
いちばん あ
えら
す う じ
らいのみたすか。あなたに䞀番 合うものを぀だけ遞んで、数字に○を぀けおください。
たいにち
しゅうかん
ほずんど毎日
げ぀かん
かいいじょう
 週 間 に回以䞊
かい
か月間に回
ねんかん
かい
幎間に回
10
げ぀かん
かい
か月間に回
ほずんどのたない
□
29
2013
青少幎の生きる力ず健康行動調査
い やくひん
だれ
そうだん
おお
すべ
12あなたは、医 薬 品 をのむずき、誰 に盞 談 するこずが倚 いですか。あおはたるもの党 おに○を぀け
おください。
ほごしゃ
□
30
おや
保護者芪 など
□
31
きょうだい
□
32
ゆうじん
友 人
せんもんか
い し
し か い し
□
33
やくざいし
専門家医垫、歯科医垫、薬剀垫など
がっこう
せんせい
たんにん
ほけんし぀
□
34
せんせい
孊 æ ¡ の先 生 担 ä»» 、保健宀の先 生 など
□■
35
た
その他
぀ぎ

いちばん あ
し぀もん
えら
す う じ
13次の質問に぀いお、あなたに䞀番 合うものを、それぞれ぀だけ遞んで、数字に○を぀けおください。
い やくひん
ほごしゃ
おや
そうだん
あなたは、医 薬 品 をのむずき、保護者芪 などに盞 談 したすか。
そうだん
い぀も盞談する
そうだん
そうだん
ずきどき盞談する
あたり盞談しない
たった
そうだん
 å…š く盞談しない
□
37
い やくひん
そうだん
あなたは、医 薬 品 をのむずき、きょうだいに盞 談 したすか。
そうだん
い぀も盞談する
そうだん
そうだん
ずきどき盞談する
あたり盞談しない
たった
□
38
きょうだいはいない
い やくひん
そうだん
 å…š く盞談しない
ゆうじん
そうだん
あなたは、医 薬 品 をのむずき、友 人 に盞 談 したすか。
そうだん
い぀も盞談する
そうだん
そうだん
ずきどき盞談する
あたり盞談しない
たった
□
39
ゆうじん
友人はいない
い やくひん
そうだん
 å…š く盞談しない
せんもんか
い し
し か い し
やくざいし
そうだん
あなたは、医 薬 品 をのむずき、専門家医垫、歯科医垫、薬剀垫などに盞 談 したすか。
そうだん
い぀も盞談する
そうだん
ずきどき盞談する
そうだん
あたり盞談しない
たった
そうだん
 å…š く盞談しない
□
40
11
青少幎の生きる力ず健康行動調査
぀ぎ
いちばん あ
し぀もん
えら
2013
す う じ
14次の質問に぀いお、あなたに䞀番 合うものを、それぞれ぀だけ遞んで、数字に○を぀けおください。
い やくひん
ちゅういが
せ぀めいしょ
よ
あなたは、医 薬 品 をのむずき、泚意曞き説 明 曞 を読んでいたすか。
よ
い぀も読んでいる
うえ
よ
よ
だいたい読んでいる
し぀もん
えら
ひず
あたり読んでいない
い やくひん
ちゅういが
せ぀めいしょ
よ
□
41
たった
よ
 å…š く読んでいない
りゆう
よ
䞊の質問 であるいはを遞んだ人 は、医薬品 の泚意曞き説明曞 を読たない理由 や、読 むこずが
むずか
りゆう
じゆう
か
難 しい理由を、自由に曞いおください。
い やくひん
き
じかん
たも
あなたは、医 薬 品 をのむずき、決められた時間を守 っおいたすか。
たも
い぀も守っおいる
たも
たも
だいたい守っおいる
あたり守っおいない
たった
たも
 å…š く守っおいない
□
42
い やくひん
き
かい
りょう
たも
あなたは、医 薬 品 をのむずき、決められた回 の 量 を守 っおいたすか。
たも
い぀も守っおいる
たも
だいたい守っおいる
たも
あたり守っおいない
たった
たも
 å…š く守っおいない
43
12
□■
2013
青少幎の生きる力ず健康行動調査
぀ぎ
き も
し぀もん
いちばん あ
えら
す う じ
15次の質問に぀いお、あなたの気持ちに䞀番 合うものを、それぞれ぀だけ遞んで、数字に○を぀けおくださ
い。
い やくひん
たえ
ちゅういが
せ぀めいしょ
よ
おも
医 薬 品 をのむ前 に、泚意曞き説 明 曞 を読むこずに぀いお、どう思 いたすか。
たいせ぀
おも
たいせ぀
ずおも倧切だず思う
おも
倧切だず思う
たいせ぀
おも
あたり倧切だず思わない
たった
たいせ぀
おも
 å…š く倧切だず思わない
□
45
い やくひん
き
じかん
たも
おも
医 薬 品 をのむずき、決められた時間を守 るこずに぀お、どう思 いたすか。
たいせ぀
おも
たいせ぀
ずおも倧切だず思う
おも
倧切だず思う
たいせ぀
おも
あたり倧切だず思わない
たった
たいせ぀
おも
 å…š く倧切だず思わない
□
46
い やくひん
かい
りょう
たも
おも
医 薬 品 をのむずき、決められた回 の 量 を守 るこずに぀いお、どう思 いたすか。
たいせ぀
おも
たいせ぀
ずおも倧切だず思う
おも
倧切だず思う
たいせ぀
おも
あたり倧切だず思わない
たった
たいせ぀
おも
 å…š く倧切だず思わない
□
47
぀ぎ
いちばん あ
し぀もん
えら
す う じ
16次の質問に぀いお、あなたに䞀番 合うものを、それぞれ぀だけ遞んで、数字に○を぀けおください。
ほごしゃ
おや
せんせい
たんにん
ほけんし぀
せんせい
そうだん
じぶん
い
あなたは、保護者芪 などや孊校の先 生担 ä»» 、保健宀の先 生 などに盞 談 しないで、自分で医
やくひん
薬 品 をのんだこずがありたすか。
ある
ほごしゃ
□
48
ない
おや
がっこう
せんせい
たんにん
ほけんし぀
せんせい
そうだん
じぶん
あなたは、保護者芪 などや孊 æ ¡ の先 生 担 ä»» 、保健宀の先 生 などに盞 談 しないで、自分で
い やくひん
か
医 薬 品 を買ったこずがありたすか。
ある
ゆうじん
□
49
ない
い やくひん
あなたは、友 人 から医 薬 品 をもらったこずがありたすか。
ある
ゆうじん
□
50
ない
い やくひん
あなたは、友 人 に医 薬 品 をあげたこずがありたすか。
ある
□
51
ない
13
青少幎の生きる力ず健康行動調査
぀ぎ
いちばん あ
し぀もん
えら
2013
す う じ
17次の質問に぀いお、あなたに䞀番 合うものを、それぞれ぀だけ遞んで、数字に○を぀けおください。
いえ
い やくひん
じぶん
むずか
あなたにずっお、家 にある医 薬 品 を自分でのむこずは、どのくらい 難 しいですか。
むずか
すこ
ずおも 難 しい
むずか
少し 難 しい
やっきょく
かんたん
やや簡単
やくおん
□
52
かんたん
ずおも簡単
い やくひん
じぶん
か
あなたにずっお、
薬 局 ・薬 店 (ドラッグストア)などで医 薬 品 を自分で買っおのむこずは、どのく
むずか
らい 難 しいですか。
むずか
ずおも 難 しい
すこ
むずか
少し 難 しい
ほごしゃ
おや
かんたん
やや簡単
□
53
かんたん
ずおも簡単
い やくひん
むずか
あなたにずっお、保護者(芪 など)から医 薬 品 をもらうこずは、どのくらい 難 しいですか。
むずか
ずおも 難 しい
すこ
むずか
少し 難 しい
ゆうじん
かんたん
やや簡単
い やくひん
□
54
かんたん
ずおも簡単
むずか
あなたにずっお、友 人 から医 薬 品 をもらうこずは、どのくらい 難 しいですか。
むずか
ずおも 難 しい
すこ
むずか
少し 難 しい
かんたん
やや簡単
14
かんたん
ずおも簡単
□■
55
青少幎の生きる力ず健康行動調査
い やくひん
かん
じょうほう
あ぀
ばあい
しんらい
おも
2013
じょうほうげん
18医薬品に関 する情 å ± を集 める堎合、あなたが信頌がおけるず思う情 å ± 源 はどれですか。あおはたるもの
すべ
å…š おに○を぀けおください。
□
57
ばんぐみ
テレビの番 組
□
58
こうこく
テレビの広 告
□
59
むンタヌネット
ざっし
□
60
き じ
雑誌の蚘事
ざっし
□
61
こうこく
雑誌の広 告
ほごしゃ
□
62
おや
保護者芪 など
□
63
きょうだい
□
64
ゆうじん
友 人
せんもんか
い し
し か い し
□
65
やくざいし
専門家医垫、歯科医垫、薬剀垫など
がっこう
せんせい
たんにん
ほけんし぀
□
66
せんせい
孊 æ ¡ の先 生 担 ä»» 、保健宀の先 生 など
た
その他

15
□■
67
2013
青少幎の生きる力ず健康行動調査
぀ぎ
こずば
し
いちばん あ
えら
す う じ
19あなたは、次 の蚀葉を知っおいたすか。あなたに䞀番 合うものを぀だけ遞んで、数字に○を぀けおく
ださい。
いっぱんよういやくひん
い やくひん
䞀般甚医 薬 品 医 薬 品 
くわ
し
詳しく知っおいる
おいど し
ある皋床知っおいる
こずば
き
蚀葉を聞いたこずはある
たった
し
 å…š く知らない
□
69
し は ん やく
垂販 薬
くわ
し
詳しく知っおいる
おいど し
ある皋床知っおいる
こずば
き
蚀葉を聞いたこずはある
たった
し
 å…š く知らない
□
70
いりょうよういやくひん
医療甚医 薬 品
くわ
し
詳しく知っおいる
おいど し
ある皋床知っおいる
こずば
き
蚀葉を聞いたこずはある
たった
し
 å…š く知らない
□
71
しょほうやく
凊 方 薬
くわ
し
詳しく知っおいる
おいど し
ある皋床知っおいる
こずば
き
蚀葉を聞いたこずはある
たった
し
 å…š く知らない
□
72
サプリメント
くわ
し
詳しく知っおいる
おいど し
ある皋床知っおいる
こずば
き
たった
蚀葉を聞いたこずはある
し
 å…š く知らない
□
73
けんこうしょくひん
健 康 食 品
くわ
し
詳しく知っおいる
おいど し
ある皋床知っおいる
こずば
き
蚀葉を聞いたこずはある
たった
し
 å…š く知らない
□
74
げ぀かん
さけ
の
えら
すうじ
20あなたは、このか月 間 に、酒やビヌルを飲みたしたか。぀だけ遞んで、数字に○を぀けおくださ
い。
の
かい の
飲んでいない
げ぀かん
□
75
かいいじょう の
回飲んだ
回以䞊飲んだ
す
えら
すうじ
21あなたは、このか月 間 に、タバコを吞いたしたか。぀だけ遞んで、数字に○を぀けおください。
す
吞っおいない
ぜん す
本吞った
ほん す
本吞った
ぜんいじょう す
本以䞊吞った
□
76
し぀もん
お
質問はこれで終わりです。ありがずうございたした。
し
じ
しず
た
指瀺があるたで静かに埅っおいおください。
16