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卜
(12) 特 許 協 力条 約 に基 づ いて公 開 され た 国際 出願
7
5
2
(10) 国 際 公 開 番 号
(43) 国 際 公 開 曰
2012 年 8 月 23 日(
23.08.2012)
(51)
W 画P O
湯 島 1 丁 目 5 番 4 5 号 国立 大学 法 人東 京 医科
歯 科 大 学 内 Tokyo (JP). 中 田
隆夫(
NAKATA,
丁
Takao) [JP/JP];
T 11385 10 東 京 者 文 京 区 湯 島
目 5 番 4 5 号 国立 大学 法 人 東 京 医科 歯 科 大 学
内 Tokyo (JP).
国際特 許分 類 :
C12N 15/09 (2006.01)
0
C07K 14/47 (2006.01)
67/(927 (2006.01)
C07K 14/415
C07K 19/00 (2006.01)
(2006.01)
C12N 5/10 (2006.01)
(21)
国 際 出願 番 号 :
(22)
国 際 出願 曰:
(25)
国 際 出願 の 言 語 :
日本 語
(26)
国際 公 開の 言語 :
日本 語
(30)
PCT/JP2012/053705
代 理 人 :正 林 真 之 (
〒
SHOBAYASHI,
Masayuki);
1000005 東 京 都 千 代 田 区 丸 の 内 1 — 7 — 1 2
サ ヒア タ ワー Tokyo (JP).
(74)
2012 年 2 月 16 曰 (16.02.2012)
指定国 (
表 示 の な い 限 り、 全 て の 種 類 の 国 内 保
(81)
優 先権 デー タ:
i
(71)
W O 2012/111772 A 1
PC T
201 1-032378
201 1 年 2 月 17 曰 (17.02.201 1)
JP
Tokyo
[JP/JP];
T 1 138510
4 5号
Tokyo
Medical
and
Dental
AO,
AT,
AU,
AZ,
BA,
BB,
CA,
CH,
CL,
CN,
CO,
BG,
BH,
BR, BW,
CR, CU, CZ, DE, DK,
JP, KE, KG, KM,
LT,
University)
LU,
MY,
東 京都 文 京 区湯 島 1 丁 目 5 番
LY,
MA,
DO, DZ, EC, EE, EG, ES, FI,
GT, HN,
MD,
HR, HU,
ME,
MG,
MK,
ID, IL, IN, IS,
LC, LK,
MN,
LR, LS,
MW,
MX,
MZ, NA, NG, NI, NO, NZ, OM, PE, PG, PH, PL, PT,
SV, SY, TH, TJ, TM,
発 明 者 ;お よび
発 明者 /出願 人 (
米 国 に つ い て の み ):石 井 智 浩
区
(ISHII,
Tomohiro)
[JP/JP1; 〒 1 1385 10 東 京 者5 文
BZ,
KN, KP, KR, KZ, LA,
QA, RO, RS, RU, RW,
(JP).
BY,
DM,
GB, GD, GE, GH, GM,
出願 人 (
米 国 を 除 く全 て の 指 定 国 に つ い て )
:国 立
大 学 法 人 東 牙、医 科 歯 科 大 学 (National University
Corporation
言
蒦が 可 肯 ) : AE, AG, AL, AM,
SC, SD, SE, SG, SK, SL, SM, ST,
TN, TR, TT, TZ, UA,
UG, US, UZ,
VC, VN, ZA, ZM, ZW.
[続 葉 有 ]
(54) Title:
POLYPEPTIDE,
ISOLATED
NUCLEIC
ACID,
RECOMBINANT
VECTOR,
GENE
TRANSFER
KIT,
TRANSFORM-
発 明 の 名 称 :ポ リペ プチ ド、 単 離 され た 核 酸 、 組 み 換 え ベ ク タ ー 、 遺 伝 子 導 入 キ ッ ト、 形 質 転 換 体 、 お
よび 細 胞 内 カ ル シ ウム シ グ ナ ル の 調 節 方 法
(54)
(57) Abstract:
Provided
signaling, the polypeptide
[ 図1]
i s a polypeptide
for the optical control of calcium
allowing for easy spatial control and manipulation
o f calcium signaling.
This
quence including:
an LOV2
(A)
光の遮 断
光 の照射
acid sequence having
J
Orail
domain
quence
composed
maintaining
predetermined
channel
Orail
LOV2
BACCS(L0V2-J
(B)
Orail-BACCS
LIGHT BLOCKAGE
LIGHT IRRADIATION
BLUE LIGHT
+CA D)
a function
4 or a CAD
4 ; wherein
are arranged,
domain,
identity
as an LOV2-Ja
i n the amino
domain
and has a predetermined
o f SEQ ID NO:
domain
at least 80% sequence
with
SEQ I D NO:
o f SEQ I D NO: 2 , SEQ I D NO: 3 , or an amino
mutation
and SEQ ID NO:
polypeptide
i s composed of an amino acid se
domain composed o f SEQ I D NO: 1 or an amino
from
Ja domain,
without
an amino
domain
and the N terminus
the LOV2
which
domain,
domain,
acid sequence interposed
of the CAD
switch
and having
of SEQ I D NO:
i s able t o activate
mutation
an N terminus
CAD
optical
acid sequence
in the amino
the Jadomain,
t o a C terminus,
and wherein
between
1; a
acid se
a
2 or 3 ;
the calcium
acid sequence
and the CAD
in the order
a polypeptide
the C terminus
of
i s used
o f the Ja
domain.
要 約 : カル シ ウム シ グナ ル の 空 間 的 な制 御 お よび操 作 が
容 易 な 、 カ ル シ ウ ム シ グ ナ ル を 光 制 御 す る ポ リぺ プ チ ドを提
供 す る こ と。 配 列 番 号 1 ま た は配 列 番 号 1 と 8 0 % 以 上 の
配 列 同 一 性 を 有 す る ア ミノ 酸 配 列 か らな る L O V 2 領 域 と 、
配 列 番 号 2 、配 列 番 号 3 、 ま た は L O V 2 — J a. の 光 ス ィ ッ チ
と して の 機 能 を維 持 し、 か つ 配 列 番 号 2 も し くは 3 の ァ ミノ
酸 配 列 に お い て 、 所 定 の 変 異 を 有 す る ア ミ ノ 酸 配 列 か らな る
J α 領 域 と、配 列 番 号 4 、 ま た は カ ル シ ウム チ ャ ネ ル O r a i
1 を活 性 化 で き 、 か つ 、 配 列 番 号 4 の ア ミノ 酸 配 列 に お い
て 、 所 定 の 変 異 を 有 す る C A D 領 域 と 、 を 含 む ア ミノ 酸 配 列
か らな る ポ リペ プチ ドで あ って 、 L O V 2 領 域 、 J α 領 域 お よ
び C A D 領 域 は 、 Ν 末 端 か ら C 末 端 に 向か って 、 L O V 2 領
域 、 J α 領 域 お よ び C A D 領 域 の 順 で 配 置 され 、 J α 領 域 の C
末 端 と C A D 領 域 の Ν 末 端 との 間 に ア ミノ 酸 配 列 が 介 在 して
い な い ポ リぺ プ チ ドを使 用 す る 。
(57)
(84)
指定 国 (
表 示 の な い 限 り、 全 て の 種 類 の 広 域 保
護 が 可 肯^: ARIPO (BW, GH, GM, KE, LR, LS, MW,
MZ, NA, RW, SD, SL, SZ, TZ, UG, ZM, ZW), ユ ー ラ
シ ァ (AM, AZ, BY, KG, KZ, MD, RU, TJ, TM), ョ一
ロ ッ パ (AL, AT, BE, BG, CH, CY, CZ, DE, DK, EE,
ES, FI, FR, GB, GR, HR, HU, IE, IS, IT, LT, LU, LV,
MC, MK, MT, NL, NO, PL, PT, RO, RS, SE, SI, SK,
SM, TR), OAPI (BF, BJ, CF, CG, CI, CM, GA, GN, GQ,
GW, ML, MR, NE, SN, TD, TG).
添付 公 開書 類 :
一
一
国際調 査報 告 (
条 約 第 2 1 条 (3))
明 細 書 の 別 個 の 部 分 と して 表 した 配 列 リス ト
(規 則 5.2(a))
明
細
書
発 明の名称 :
ポ リペ プチ ド、単離 された核酸、組 み換 えベ クター、遺伝子導入キ ッ ト、
形質転換体、 および細胞 内カル シ ウムシ グナル の調節方法
技術分野
[0001 ]
本発 明は、 カル シ ウムシ グナル を光制御 す るポ リペ プチ ド、単離 された核
酸、組み換 えべ クタ一、遺伝 子導 入 キ ッ ト、形 質転換体、 および細胞 内カル
シ ゥムシ グナル の調節方法 に関す る。
背景技術
[0002]
近年、基礎 医学研 究 において、細胞 内シ グナル の機 能等 の解 明のため に、
光刺激 によ って細胞 内シ グナル を制御 す るシステムが使 用 されて きている (
非特許文献 1 ;非特許文献 2 ) 。例 えば、神経機 能研 究の分野 においては、
この よ うなシステム と して、光刺激 によ って神経細胞 の膜 電位 を変化 させ る
ことがで きるチ ャネル 口 ドプシ ン 2
(バ クテ リァ由来 の光受容 イオ ンチ ヤネ
ル)が使 用 されている。
[0003]
また、光刺激 によ って細胞 内シ グナル を制御 す るシステム と して、 目的の
細胞 シ グナル タ ンパ ク質の機 能 ドメイ ンと、植物等 に由来 す るタ ンパ ク質 に
含 まれ る光感受性領域 とを融合 す る ことによ って作製 されたポ リペ プチ ドも
使 用 され る。 この よ うなポ リペ プチ ドの具体 的な例 と して、 才一 卜厶ギの光
受容体 タ ンパ ク質であ る フ ォ 卜トロ ピン 1 由来 の光感受性領域 L O V 2 — J
ひ と、 動物 の細胞 骨格制御 タ ンパ ク質 R a c
との融合 タ ンパ ク質が挙 げ ら
れ る。 当該融合 タ ンパ ク質 は、光 の照射 によ って局所 的 に細胞 の形態 を変化
させ る ことがで きる (
非特許文献 3 ) 。
[0004]
細胞 内シ グナル の中で も、 カル シ ウムシ グナル は、 カル シ ウムチ ャネル を
介 して、 受精、細胞増殖、発生、学 習 と記憶、筋収縮 および分泌等 の様 々な
細胞機 能 において重要 な作用 を有 す る ことが知 られてお り、 生体 内のほぼ全
ての細胞 において重要 な機 能 を有 す る (
非特許文献 4 ) 。 そのため、 カル シ
ゥ厶 シ グナル を光 刺激 に よ って制 御 で きるシ ステ 厶 の確 立 が熱望 され て お り
(非 特 許 文献 5 ) 、 この よ うな シ ステ ム の確 立 の ため に様 々な試 み が な され
て きた。
[0005]
光 刺激 に よ って カル シ ウム シ グナル を制 御 す る従 来 の シ ステ ム と して は、
ケ ー ジ ドカル シ ウム を使 用 した シ ステ ム が挙 げ られ る (
非 特 許 文献 1 ;非 特
許 文献 2 ) 。 ケ ー ジ ドカル シ ウム等 の ケ ー ジ ド化 合物 は、 光 刺激 に よ って分
解 され る有機 合成 分 子 で あ る。
先行 技術 文献
非特 許 文献
[0006]
非 特 許 文 献 1 :K r a m e r ,
n e
, D.
N e w
R. H. , F o r t
p h o t o c h e m i c a l
c o n t r o l l i n g
n e u r o n a l
に 0 p i n. N e u r o b i o に
非 特 許 文 献 2 :R a n a ,
l i g h t
s
i n
i o I .
t o
2 0 ,6
非 特 許 文 南犬3 :W u , Y .
p h o t o a c t
h e
mo t
4 6 1,
に ら
A
0 8
o f
n , M. D. T h e
o f
3. 0.
発 明 の概 要
c a s c a d e
i c a l l y
R a c
c o n t
e n c o d
o l s
t
e e l I s. N a t u r e
(2 0 0 9)
c a l c i u m
. M o に C e I I B i o I .
i c s
E. U s i n g
. 0 p i n. N e u r o b
g e n e t
l i v i n g
v e r s a t
非 お 午文 南犬5 :L i u ,
(2 0 0 9)
0)
i v a t a b l e
i l i t y
0 4 -
(2 0
f o
i v i t y . C u r
s i g n a l i n g
非 特 許 文 献 4 :B e r r i d g e , M .
I i t y
a c t
n e u r o n s. C u r
e d
t o o l s
A . & D o l m e t s c h , R.
7 - 6 2 2
L. & T r a u
1 9,5 4 4 - 5 5 2
c o n t r o l
I i v e
i n , D.
J . ,L i p p,
i l i t y
a n d
u n i v e r s a
s i g n a l I i n g. N a t .
1,
-
1 4 1,
Re v
(2 0 0 0)
X. & T o n e g a w a, S.
C e l l
P. & B o o t m a
2 2 - 2 4
O p t o g e n e t
(2 0 1 0)
発 明 が解決 しょ うとす る課題
[0007]
ケ ー ジ ドカル シ ウ ム を使 用 した シ ス テ ム に よ れ ば、 カル シ ウ ム シ グ ナ ル を
迅 速 に活 性 化 さ せ る こ とが で き る も の の 、 ケ ー ジ ドカル シ ウ ム は低 分 子 で あ
る た め に拡 散 しや す く、 カル シ ゥ ム シ グ ナ ル の 空 間 的 な 制 御 が 容 易 で は な い
。 ま た 、 ケ ー ジ ドカル シ ウ ム を使 用 した シ ス テ ム に お け る、 ケ ー ジ ドカル シ
ゥ 厶 を細 胞 外 か ら導 入 す る工 程 は操 作 が 難 し く、 特 に動 物 等 へ の 応 用 に お い
て 限 界 が あ った 。
[0008]
本 発 明 は、 上 記 現 状 に鑑 み 、 カル シ ウ ム シ グ ナ ル を容 易 に光 制 御 で き る ポ
リペ プ チ ド、 単 離 さ れ た 核 酸 、 組 み 換 え べ ク タ 一 、 遺 伝 子 導 入 キ ッ ト、 形 質
転 換 体 、 お よ び 細 胞 内 力ル シ ゥ ム シ グ ナ ル の 調 節 方 法 の 提 供 を 目的 とす る。
課題 を解決 す るための手段
[0009]
本 発 明 者 らは、 上 記 課 題 を解 決 す べ く鋭 意 検 討 した 結 果 、 オ ー ト厶 ギ 由 来
の 光 感 受 性 タ ンパ ク質 で あ る フ 才 卜 トロ ピ ンの L O V 2 — J
領域 のァミノ
酸 配 列 の 所 定 部 分 と、 カル シ ウ ム チ ャ ネ ル O r a i 1 の 制 御 タ ンパ ク質 で あ
るS T I M
の C A D 領 域 の ア ミ ノ酸 配 列 の 所 定 部 分 と を組 み 合 わ せ た ポ リ
ぺ プ チ ドに よ り、 上 記 課 題 を解 決 で き る こ と を 見 出 した 。
[001 0]
す な わ ち 、 本 発 明 は、
配 列 番 号 1 ま た は 配 列 番 号 1 と 8 0 % 以 上 の 配 列 同 一 性 を有 す る ア ミ ノ酸
配 列 か らな る L 0 V 2 領 域 と、
配 列 番 号 2 、 配 列 番 号 3 、 また は L O V 2 _ J
の 光 ス ィ ッチ と して の機
能 を維 持 し、 か つ 配 列 番 号 2 も し くは 3 の ア ミ ノ酸 配 列 に お い て 1 も し くは
複 数 の ァ ミ ノ酸 が 置 換 さ れ た ァ ミ ノ酸 配 列 か らな る J
領 域 と、
配 列 番 号 4 か らな る C A D 領 域 と、 ま た は カル シ ウ ム チ ャ ネ ル 0 r a i
を活 性 化 で き、 か つ 配 列 番 号 4 の ア ミ ノ酸 配 列 に お い て 、 1 も し くは複 数 の
ア ミ ノ酸 が 欠 失 、 置 換 、 付 加 さ れ た ア ミ ノ酸 配 列 か らな る C A D 領 域 と、 を
含 む ア ミ ノ酸 配 列 か らな る ポ リぺ プ チ ドで あ って 、
上記 L O V 2 領域、上記 J
領 域 お よ び 上 記 C A D 領 域 は、 N 末 端 か ら C
末 端 に 向 か って 、 上 記 L O V 2 領 域 、 上 記 J
領 域 お よび 上 記 C A D 領 域 の
順 で配 置 され、
上記 J
領 域 の C 末 端 と上 記 C A D 領 域 の Ν 末 端 と の 間 に ア ミ ノ酸 配 列 が
介 在 して い な い ポ リペ プ チ ド (B A C C S ) を 提 供 す る 。
[001 1]
ま た 、 本 発 明 者 ら は 、 カ ル シ ウ ム チ ャ ネ ル O r a i 1 の ア ミ ノ酸 配 列 と、
B A C C S と を 組 み 合 わ せ た ポ リペ プ チ ドに よ っ て も 上 記 課 題 を 解 決 で き る
こ と を 見 出 した 。
[001 2 ]
す な わ ち、 本 発 明 は、
配 列 番 号 5 、 ま た は カ ル シ ウ ム チ ャ ネ ル と して 機 能 で き、 か つ 、 配 列 番 号
5 の ア ミ ノ酸 配 列 に お い て 1 も し くは 複 数 の ア ミ ノ酸 が 欠 失 、 置 換 、 付 加 さ
れ た ア ミ ノ酸 配 列 か らな る 0 r a i 1 領 域 と、
第 1 の B A C C S 領 域 と、
第 2 の B A C C S 領 域 と、 を 含 む ア ミ ノ酸 配 列 か らな る ポ リべ プ チ ドで あ
つて、
上 記 0 r a i 1 領 域 、 上 記 第 1 の B A C C S 領 域 お よび上 記 第 2 の B A C
C S 領 域 は、 N 末 端 か らC 末 端 に 向 か って、 上 記 0 r a i 1 領 域 、 上 記 第 1
の B A C C S 領 域 お よ び 上 記 第 2 の B A C C S 領 域 の 順 で 配 置 さ れ る ポ リぺ
プ チ ド (O r a i
[001 3 ]
0 r a i
-
B A C C S ) も提 供 す る。
_ B A C C S に お け る上 記 0 r a
領 域 の C 末 端 と上 記 第 1
の B A C C S 領 域 の N 末 端 の 間 に は 第 1 の リ ン カ 一 が 介 在 して も よ い 。
[0014]
0 r a i
_ B A C C S に お け る 上 記 第 1 の B A C C S 領 域 の C 末 端 と上
記 第 2 の B A C C S 領 域 の N 末 端 の 間 に は 第 2 の リ ン カ 一 が 介 在 して も よ い
[001 5]
ま た 、 本 発 明 者 ら は 、 B A C C S を タ ン デ ム に 2 つ つ な げ た ポ リペ プ チ ド
に よ っ て も 上 記 課 題 を 解 決 で き る こ と を 見 出 した 。
[001 6]
す な わ ち、 本 発 明 は、
第 1 の B A C C S 領 域 と、
第 2 の B A C C S 領 域 と、 を 含 み 、 か つ 、
配 列 番 号 5 ま た は カ ル シ ウ ム チ ャ ネ ル と して 機 能 で き、 か つ 、 配 列 番 号 5
の ア ミ ノ酸 配 列 に お い て 1 も し くは 複 数 の ア ミ ノ酸 が 欠 失 、 置 換 、 付 加 さ れ
た ア ミ ノ酸 配 列 か らな る 0 r a i 1 領 域 を 含 ま な い ア ミ ノ酸 配 列 か らな る ポ
リペ プ チ ド (B A C C S X 2 ) も提 供 す る。
[001 7]
B A C C S X 2 に お け る 上 記 第 1 の B A C C S 領 域 の C 末 端 と上 記 第 2 の
B A C C S 領 域 の N 末 端 の 間 に は リ ン 力 一 が 介 在 して も よ い 。
[001 8]
本 発 明 は ま た 、 本 発 明 の ポ リペ プ チ ドを コ ー ドす る 単 離 さ れ た 核 酸 も提 供
す る。
[001 9]
本 発 明 は ま た 、 上 記 核 酸 を 含 む 組 み 換 え べ ク タ 一 も提 供 す る。
[0020]
本 発 明 は ま た 、 上 記 組 み 換 え べ ク タ 一 を 含 む 遺 伝 子 導 入 キ ッ トも提 供 す る
[0021 ]
本 発 明 は また、 上 記 組 み 換 えべ ク タ 一 を含 み 、 単 離 され た 細 胞 また は非 ヒ
卜動 物 で あ る形 質 転 換 体 も提 供 す る。
[0022]
本 発 明 は ま た 、 上 記 形 質 転 換 体 に 照 射 す る 光 の 強 度 を操 作 す る こ と に よ つ
て 、 上 記 形 質 転 換 体 の 細 胞 内 力 ル シ ゥ ム シ グ ナ ル を調 節 す る 細 胞 内 力 ル シ ゥ
厶 シ グ ナ ル の 調 節 方 法 も提 供 す る。
[0023]
本 発 明 は ま た 、 上 記 ポ リぺ プ チ ドが 、 B A C C S で あ り、 か つ 、 上 記 細 胞
が 0 r a i l を 発 現 して い る 細 胞 内 カ ル シ ウ ム シ グ ナ ル の 調 節 方 法 も提 供 す
る。
[0024]
本 発 明 は ま た 、 上 記 ポ リペ プ チ ドが 0 r a i l — B A C C S で あ る 細 胞 内
カ ル シ ウ ム シ グ ナ ル の 調 節 方 法 も提 供 す る。
発 明 の効 果
[0025]
本 発 明 に よ れ ば 、 カ ル シ ウ ム シ グ ナ ル を 容 易 に 光 制 御 で き る ポ リペ プ チ ド
が 提 供 さ れ る。
図面 の簡 単 な説 明
[0026]
[ 図 1]
( A ) は 、 「B A C C S 」 の 模 式 図 を 示 し、 (B ) は 、 「0 r a ί 1 _
B A C C S 」 の模 式 図 を示 す。
[ 図 2A] 様 々 な 動 物 種 に お け る 0 r a ί 1 、 0 r a i 2 お よ び 0 r a ί 3 の ァ
ミ ノ酸 配 列 の 比 較 を 示 す 。
[ 図 2B] 様 々 な 動 物 種 に お け る S T I M
の C A D 領 域 の ア ミ ノ酸 配 列 の 比 較
を示 す。
[ 図 3] 様 々 な 植 物 種 に お け る L O V 2 _ J
における J
領 域 の ア ミ ノ酸 配 列
の 比 較 を示 す。
[ 図4]
( Α ) は、 L O V 2 — J
質 (L O V
の 明 変 異 体 に C A D 領 域 を融 合 した タ ンパ ク
I i t - C A D ) の 模 式 図 を 示 す 。 (B ) は 、 黄 色 蛍 光 タ ンパ
ク質 を組 み 込 まれ た 0 r a i l
( O r a i 1 _ Y F P ) の H E K 2 9 3 細胞
中の局在 の イ メー ジ ング (
左 図 ) 、 赤 色 蛍 光 タ ンパ ク 質 を 組 み 込 ま れ た L O
V
I i t - C A D
( t d T o m a t o - L O V - C A D) のH E K 2 9 3
細 胞 中 の 局 在 の イ メ ー ジ ン グ (中 央 図 ) 、 お よ び これ らの 2 つ の 結 果 を マ 一
ジ した 結 果 (
右 図 ) を 示 す 。 (C ) は 、 C A D 領 域 の N 末 端 側 を様 々 に 欠 損
さ せ た こ と に よ る、 L O V
I ί t _ C A D の細 胞 膜 へ の移 行 の有 無 につ い
て の結 果 を示 す。
[ 図 5]
( A ) は、 L O V 2 — J
質 (L O V
の 暗 変 異 体 に C A D 領 域 を融 合 した タ ンパ ク
d a r k - C A D ) の 模 式 図 を 示 す 。 (B ) は 、 黄 色 蛍 光 タ ン
パ ク質 を組 み 込 まれ た 0 r a i
(0 r a i 1 —Y F P ) の H E K 2 9 3 細
胞 中の局在 の イ メー ジ ング (
左 図 ) 、 赤 色 蛍 光 タ ンパ ク 質 を 組 み 込 ま れ た L
0 V
d a
k - C A D
( t d T o m a t o - L O V
d a r k - C A D)
の H E K 2 9 3 細 胞 中 の 局 在 の イ メ ー ジ ン グ (中 央 図 ) 、 お よ び これ らの 2
つ の 結 果 を マ ー ジ した 結 果 (
右 図 ) を 示 す 。 (C ) は 、 L 0 V 2 _ J
の暗
変 異 体 に よ る C A D 領 域 の 機 能 の 阻 害 を 妨 げ な い (す な わ ち 、 L O V
d a
r k _ C A D を細 胞 膜 へ 局 在 させ な い ) J
領 域 の ア ミ ノ酸 配 列 に つ い て の
4 つ の候 補 (
膜 へ の 局 在 化 が 「な し」 で あ る も の ) の 同 定 結 果 を 示 す 。
[ 図 6]
( Α ) は 、 ポ リぺ プ チ ド (t d T o m a t o _ L O V
) - C A D
(4 0 4 -
5 3 8
( 3 4 7 - 4 4 8 ) ) 、 0 r a i 1 お よび N F A T — G F P を共
発 現 さ せ た H E K 2 9 3 細 胞 中 に お け る、 光 を 遮 断 した 場 合 の ポ リべ プ チ ド
の局在 の イ メー ジ ング (
上 図 )、 お よび 4 7 0 n m の光 (
青色光) を 2 0 分
照 射 した 場 合 の ポ リペ プ チ ドの 局 在 の イ メ ー ジ ン グ (下 図 ) を 示 す 。 (B )
は 、 L O V 2 領 域 の ア ミ ノ酸 配 列 、 様 々 な J
領 域 の ア ミ ノ酸 配 列 、 お よ び
C A D 領 域 の ア ミ ノ酸 配 列 を結 合 さ せ た ポ リペ プ チ ド (L O V — C A D ) に
よ る、 N F A T 転 写 因 子 の 核 移 行 の 有 無 、 お よ び L 0 V _ C A D の 細 胞 膜 へ
の移 行 の有 無 の結 果 を示 す。
[ 図 7]
( A ) は 、 赤 色 蛍 光 タ ンパ ク 質 、 B A C C S 、 2 A ペ プ チ ドお よ び O r
a i
を順 に N 末 端 か ら C 末 端 へ 融 合 さ せ た ポ リべ プ チ ド (m C h e r r y
- B A C C S -
A - 0 r a i 1 ) を H E K 2 9 3 細 胞 中 で発 現 させ、 4 7
O n m の光 (
青 色 光 ) を 試 験 期 間 中 継 続 して 照 射 した 後 の 、 カ ル シ ウ ム 蛍 光
プ ロ 一 プ で あ る F I u o _ 4 を使 用 した カ ル シ ウ ム イ メ ー ジ ン グ結 果 を 示 す
。 左 図 は m C h e r r y の 蛍 光 に よ る、 ポ リべ プ チ ド発 現 細 胞 の 同 定 結 果 を
示 す。 中央 図 お よび 右 図 は、 そ れ ぞ れ 、 光 刺 激 前 お よび 光 刺 激 後 の カル シ ゥ
厶 ィ メ 一 ジ ン グ結 果 を 示 す 。 (B ) は 、 8 つ の 細 胞 に お け る カ ル シ ウ ム 濃 度
の 経 時 変 化 を示 す。
[ 図 8]
( A ) は 、 赤 色 蛍 光 タ ンパ ク 質 を 組 み 込 ま れ た 0 r a ί
- B A C C S
( 0 r a i 1 —m C h e r r y - B A C C S x 2 ) を H E K 2 9 3 細胞 中で
発 現 させ、 4 7 0 n m の光 (
青 色 光 ) を 試 験 期 間 中 継 続 して 照 射 した 後 の 、
カ ル シ ウ ム 蛍 光 プ ロ 一 プ で あ る F I u o _ 4 を使 用 した カ ル シ ウ ム イ メ ー ジ
ン グ結 果 を 示 す 。 左 図 は m C h e r r y の 蛍 光 に よ る、 ポ リぺ プ チ ド発 現 細
胞 の 同 定 結 果 を示 す。 中央 図 お よび 右 図 は、 そ れ ぞ れ 、 光 刺 激 前 お よび 光 刺
激 後 の カ ル シ ウ ム イ メ ー ジ ン グ結 果 を 示 す 。 (B ) は 、 H A タ グ お よ び /
ま
た は 蛍 光 物 質 を 組 み 込 ま れ た 0 r a i l — B A C C S を 発 現 した H E K 2 9
3 細 胞 に お け る カ ル シ ウ ム 濃 度 の 経 時 変 化 を 示 す 。 (C ) は 、 H A タ グ お よ
び 蛍 光 物 質 を組 み 込 まれ た 0 r a i
A C C S X 2 -
- B A C C S
(0 r a i 1 —H A —B
I R E S - Y F P ) を H E K 2 9 3 細 胞 に発 現 させ 、 光 の 照
射 お よ び 光 の 遮 断 を 3 回 行 っ た 際 の 、 赤 色 蛍 光 カ ル シ ウ ム セ ンサ 一 で あ る R
h o d _ 3 を用 い た カル シ ウム イ メ ー ジ ン グ に よ って観 察 され た 細 胞 内 カル
シ ゥ厶濃 度 の 経 時 変 化 を示 す。
[ 図 9]
( A ) は 、 O r a i 1 に B A C C S を 1 つ だ け融 合 さ せ 、 赤 色 蛍 光 タ ン
パ ク 質 を 組 み 込 ん だ ポ リぺ プ チ ド (O r a i
C S X
-
t d T o m a t o - B A C
) お よ び 転 写 因 子 N F A T に黄 色 蛍 光 タ ンパ ク 質 を 組 み 込 ん だ ポ リ
ペ プ チ ド (N F A T — Y F P ) を H E K 2 9 3 細 胞 中 で 共 発 現 さ せ 、 4 7 0
n m の光 (
青 色 光 ) を 2 0 分 間 照 射 した 後 の 結 果 を 示 す 。 (B ) は 、 対 照 実
験 と して 、 B A C C S を 2 つ タ ンデ ム に つ な げ、 赤 色 蛍 光 タ ンパ ク 質 を 組 み
込んだ O r a i l — t d T o m a t o — B A C C S X 2 、 N F A T - G F P
を H E K 2 9 3 細 胞 中 で共 発 現 させ、 4 7 0 n m の光 (
青色光) を 2 0 分間
照 射 した 後 の 結 果 を 示 す 。
[ 図 10]
( A ) は 、 0 r a ί 1 — B A C C S に、 0 r a ί
( L 2 7 3 D ) ) を組 み 込 ん だ 0 r a ί 1
の 変 異 (0 r a ί
(L 2 7 3 D) - B A C C S X
2 の 模 式 図 を 示 す 。 (B ) は 、 H A タ グ お よ び 蛍 光 物 質 を 組 み 込 ま れ た 0 r
a i
(L 2 7 3 D) - B A C C S
A C C S X 2 -
(0 r a i
(L 2 7 3 D) - H A - B
i g Y ) を 発 現 す る H E K 2 9 3 細 胞 に、 4 7 0 n m の 光 (
青 色 光 ) を 照 射 す る前 、 お よ び 1 0 分 間 照 射 した 後 の 、 赤 色 蛍 光 カ ル シ ウ ム
セ ンサ 一 で あ る R h o d _ 3 を使 用 した カ ル シ ウ ム イ メ ー ジ ン グ を 示 す 。
[ 図 11]
t
( A ) は、 S T I M 1 の C D I
i n a c t
i v a t
(C a I c i u m
d e p e n d e n
i o n ) 領 域 を 含 む よ う に C A D 領 域 の C 末 端 を伸
長 した ポ リペ プ チ ド (O r a i
- B A C C S
(3 4 7 - 6 3 0 )
X 2 ) の
模 式 図 を示 す (
斜 線 部 が C D I 領 域 を 示 す ) 。 (B ) は 、 H A タ グ お よ び 蛍
光 物 質 を組 み 込 まれ た 0 r a i
C S X 2 -
- B A C C S
i g Y ) お よび O r a i
r a i 1 —H A —B A C C S
(O r a i
- B A C C S
(3 4 7 - 6 3 0 )
- H A - B A C
(3 4 7 - 6 3 0 )
X 2 -
(0
i g Y ) を 発 現 した
細 胞 に つ い て 、 赤 色 蛍 光 カ ル シ ウ ム セ ンサ 一 で あ る R h o d _ 3 を使 用 した
カ ル シ ウ ム ィ メ 一 ジ ン グ結 果 を 示 す 。
[ 図 12]
S X 2 Y
( A ) は 、 「B A C C S X 2 」 の 模 式 図 を 示 す 。 (B ) は 、 B A C C
i g Y
( Β X 2 ) お よび 0 r a
—H A —B A C C S X 2 — i g
( 0 B X 2 ) を 発 現 した 細 胞 そ れ ぞ れ に つ い て の カ ル シ ウ ム イ メ ー ジ ン グ
結 果 を示 す。
[ 図 13] B A C C S X 2
—
ί g Y ( B X 2 ) お よび Y F P — B A C C S X 2
(
Y B X 2 ) を発現 した細胞 につ いて の カル シ ウム イ メー ジ ング結 果 を示 す。
発明を実施するための形態
[0027]
(BA CC S)
本 発 明 は、 才 一 卜厶 ギの光 受容 体 タ ンパ ク質 で あ る フ 才 卜 トロ ピン 1 の光
感 受性領 域 で あ る L 0 V 2 _ J
領 域 の ア ミ ノ酸 配 列 と、 カル シ ウム チ ヤネ
ル 0 r a ί 1 の制 御 タ ンパ ク質 で あ る S T I M
列 と、 を含 む ポ リぺ プチ ド (B l u e
C a l c i u m
C h a n n e l
の C A D 領 域 の ア ミ ノ酸 配
l i g h t - a c t
i v a t e d
S w i t c h 、 以 下 「B A C C S 」 と呼
ぶ ) を提 供 す る。 B A C C S を発現 させ た細胞 にお いて は、 細胞 中の 内在 性
の O r a i 1 、 また は細胞 に遺伝 子導 入 す る こ とに よ って B A C C S と共 に
発現 させ た 0 r a ί 1 を、 青 色 光 の照 射 に よ って 開 くこ とが で きる。 青 色 光
の照 射 に よ って活性 化 され た 0 r a ί 1 は、 青 色 光 を遮 断 す る こ とで不 活性
の状 態 に戻 る。 また、 B A C C S は、 本 発 明 の属 す る技 術 分 野 にお いて公知
の遺伝 子組 み換 え技 術 に よ って容 易 に細胞 特 異 的 に発現 させ る こ とが で きる
ため、 O r a ί 1 の活性 を局 所 的 に制 御 で きる。 従 って、 B A C C S に よれ
ば、 カル シ ウム シ グナル の空 間 的 な制 御 を容 易 に行 う こ とが で きる。 また、
B A C C S は、 照 射 す る光 の強度 の操 作 のみ に よ つて その機 能 を制 御 で きる
ため、 容 易 な操 作 に よ って カル シ ウム シ グナル を制 御 す る こ とが で きる。
[0028]
(L 0 V 2 - J
)
才 一 卜厶 ギ 由来 の フ 才 卜 トロ ピン 1 の光 感 受性 は、 フ ォ ト トロ ピン 1 中の
ア ミ ノ酸 4 0 4 - 5 4 3 位 の領 域 に依 存 して お り、 当該領 域 は L 0 V 2 - J
と呼 ばれ る (H a r p e r ら、 2 0 0 3 ) 。 L O V 2 _ J
は、 青 色領 域
で あ る 4 4 7 n m の 吸収極 大波 長 を有 す るため (S a l o m o n ら、 2 0 0
0 ) 、 青 色 光 の照 射 に よ って構 造 が変 化 す る。 具 体 的 には、 光 が遮 断 され て
い る状 態 で は、 L O V 2 領 域 お よび J
領 域 が疎 水結 合 に よ って結 合 して い
る。 一方、 光 が照 射 され て い る状 態 で は、 L 0 V 2 領 域 お よび J
水結 合 が外 れ る。 これ を 「
明状 態 」 と呼ぶ 。 L O V 2 — J
領 域 の疎
にシ グナル タ ン
パ ク質 が融 合 した状 態 で は、 光 が遮 断 され て い る状 態 にお いて、 L O V 2 —
J
が シ グナル タ ンパ ク質 の立 体 障害 と して機 能 す る。 一方、 光 が照 射 され
て い る状 態 で は、 L 0 V 2 _ J
の構 造 が変 化 し、 シ グナル タ ンパ ク質 の立
体 障害 が解 消 され る。 その結 果、 所望 の細胞 内 シ グナル を生 じさせ る こ とが
で きる。
[0029]
L 0 V 2 - J
を明状 態 にす るため の光 は、 青 色領 域 の波 長 (5 1 0 n m
以 下 ) で あれ ば よい。 例 え ば、 市販 の青 色 L E D を使 用 す る こ とに よ って L
OV 2 _ J
の構 造 を容 易 に変 化 させ る こ とが で きる。 また、 光 の照 射 時 間
は特 に限定 され な いが、 ミ リ秒 単位 の照 射 に よ って、 L O V 2 _ J
を効 率
よ く明状 態 にす る こ とが で きる (N a k a s o n e ら、 2 0 0 8 ) 。
[0030]
また、 L 0 V 2 _ J
5
[0031 ]
の 明状 態 を解 除 す るため には、 照 射 す る光 の波 長 を
0 n m よ りも長 波 長 にす るか、 光 を遮 断 すれ ば よい。
[ L O V 2 領域]
本 発 明 の ポ リぺ プチ ドを構 成 す る L 0 V 2 _ J
の うち、 L 0 V 2 領 域 は
、 才 一 卜厶 ギ 由来 の フ 才 卜 トロ ピンの ア ミ ノ酸 配 列 の 4 0 4 - 5 2 2 位 に対
応 す る。
[0032]
L O V 2 領 域 は、 多 くの植 物 間 で保 存 され て お り、 例 え ば、 才 一 卜厶 ギの
L O V 2 領 域 の ア ミ ノ酸 配 列 との相 同性 は、 アジ アイ ネの フ 才 卜 トロ ピン 1
; 8 1 % 、 シ ロイ ヌナ ズナ の フ 才 卜 トロ ピン 1 ; 8 7 % 、 シ ロイ ヌナ ズナ の
フ ォ ト トロ ピン 2 ; 8 3 % 、 エ ン ドゥマ メの フ ォ ト トロ ピン 1 ; 8 7 % 、 ソ
ラマ メの フ ォ ト トロ ピン 1 ;トウモ ロコシの フ ォ ト トロ ピン 1 ; 9 5 % 、 卜
マ トの フ ォ ト トロ ピン 1 ; 8 7 % で あ る。
[0033]
L O V 2 領 域 が機 能 的 で あ る植 物 種 の L O V 2 領 域 は、 才 一 卜厶 ギの ア ミ
ノ酸 配 列 と 8 0 % 以 上 の配 列 同一性 を有 して い る。 この よ うな ァ ミ ノ酸 配 列
を用 い る こ とに よ って、 B A C C S が光 感 受性 作 用 を発揮 で きる と考 え られ
る。 ア ミ ノ酸 配 列 に L O V 2 領 域 の機 能 に関わ る領 域 が含 まれ て い るか ど う
か は、 例 え ば、 得 られ るポ リぺ プチ ドに対 して青 色 光 を照 射 また は遮 断 し、
円偏 光 二色性 スペ ク トル を観 察 す る こ とに よ って特 定 で きる。 従 って、 才 一
卜厶 ギの L 0 V 2 領 域 を様 々な植 物 種 由来 の配 列 また は合成 配 列 に置 き換 え
る こ とも可 能 で あ る。 例 え ば、 本 発 明 の ポ リペ プチ ドを構 成 す る L O V 2 領
域 に相 当す る ア ミ ノ酸 配 列 と して、 才 一 卜厶 ギ 由来 の フ 才 卜 トロ ピンの ア ミ
ノ酸 配 列 の 4 0 4 _ 5 2 2 位 と、 8 0 % 以 上、 8 5 % 以 上、 9 0 % 以 上、 ま
た は 9 5 % 以 上 の配 列 同一性 を有 す る ァ ミ ノ酸 配 列 を使 用 す る こ とが で きる
[0034]
[ J
領域]
本 発 明 の ポ リペ プチ ドを構 成 す る L 0 V 2 _ J
-
の うち、 J
領 域 は、 才
卜厶 ギ 由来 の フ 才 卜 トロ ピンの ア ミ ノ酸 配 列 の 5 2 3 - 5 3 5 位 また は 5
2 3 - 5 3 8 位 に対 応 す る。
[0035]
J
領 域 は、 B A C C S が、 光 の照 射 に よ って 0 r a i l を開 き、 光 の遮
断 に よ って 0 r a i l を閉 じる とい う所望 の反 応 (
以 下、 この よ うな反 応 を
「
光 ス ィ ッチ」 と呼ぶ ) をす るため に重 要 な領 域 で あ る。 なぜ な らば、 B A
C C S にお け る J
領 域 の ア ミ ノ酸 配 列 は、 O r a ί 1 の制 御 タ ンパ ク質 で
あ る C A D 領 域 の ァ ミ ノ酸 配 列 との 間 に ア ミ ノ酸 配 列 を介 在 させ ず に直接 結
合 して い るため、 この結 合部 位 の構 造 に よ って は、 光 の遮 断状 態 にお いて シ
ダナル タ ンパ ク質 で あ る C A D 領 域 の立 体 障害 が解 消 され て しま う。 その結
果、 光 の遮 断状 態 にお いて も C A D 領 域 が 0 r a i l に結 合 し、 0 r a ί 1
が活性 化 され る こ とにな り、 O r a i 1 の制 御 タ ンパ ク質 と して の C A D 領
域 の機 能 が 阻害 され な いか らで あ る。 例 え ば、 これ まで、 L O V 2 _ J
4 0 4 _ 5 4 6位
(W
u ら、 2 0 0 9 ) お よび 4 0 4 — 5 4 3 位 (S t
の
i c
k l a n d ら、 2 0 0 8 ) を使 用 した光 感 受性 ポ リべ プチ ドが作製 され て き
た もの の、 光 を遮 断 した際 に も光 ス ィ ッチ が完全 には切 れ ず、 シ グナル が遮
断 され な い等 の 問題 が あ った。 これ は、 L O V 2 領 域 の存 在 に よ って生 じる
、 シ グナル タ ンパ ク質 の シ グナル機 能部 位 にお け る立 体 障害 が不 十分 で あ る
こ とに よ る もの と考 え られ る。
[0036]
J
領 域 と して フ ォ 卜 トロ ピンの ア ミ ノ酸 配 列 5 2 3 - 5 3 5 位 また は 5
2 3 — 5 3 8 位 を有 す る B A C C S は、 光 に対 す る所望 の反 応 を示 す。 これ
らの配 列 を有 す る B A C C S は、 細胞 にお いて、 青 色 光 の照 射 に よ って、 力
ル シ ゥ厶 シ グナル を調 節 す る こ とが で きるため 好 ま しい。 J
領 域 と して フ
才 卜 トロ ピンの ア ミ ノ酸 配 列 5 2 3 - 5 3 8 位 を有 す る B A C C S は、 光 に
応 答 して カル シ ウム シ グナル を強 く調 節 で きるため特 に好 ま しい。 J
領域
と して フ ォ ト トロ ピンの ア ミ ノ酸 配 列 5 2 3 - 5 3 5 位 を有 す る B A C C S
も、 光 を遮 断 した状 態 で カル シ ウム シ グナル を誘導 して しま うもの の、 光 の
照 射 に よ って シ グナル の強 さ を調 節 す る こ とが で きる。
[0037]
また、 L 0 V 2 _ J
が機 能 す るため には J
領域 の I 5 3 2 、 A 5 3 6
、 I 5 3 9 の ァ ミ ノ酸 が疎 水性 で あ る必 要 が あ る こ とが報 告 され て い る (H
a r p e r ら、 2 0 0 4 ) 。 その ため、 B A C C S を作製 す る際 には、 J
領 域 にお け る これ らの部 位 が疎 水性 ア ミ ノ酸 にな る よ うにす る必 要 が あ る。
例 え ば、 B A C C S を構 成 す る ア ミ ノ酸 配 列 にお いて は、 L 0 V 2 — J
(
4 0 4 - 5 3 8 ) とC A D 領 域 の つ な ぎ 目に位 置 す る、 疎 水性 ア ミ ノ酸 で あ
る 「L
( ロイ シ ン) 」 が、 L 0 V 2 _ J
の光 ス ィ ッチ と して の機 能 に重 要
な役 割 を果 た して い る。 つ ま り 「し」 は C A D 領 域 に由来 す るが、 同時 に、
L 0 V 2
—
J
の 5 3 9 番 目の ア ミ ノ酸 と して も機 能 して い る。 この 「し」
は、 J
領 域 と直接 結 合 して い る C A D 領 域 が 0 r a i l を活性 化 させ る場
合 にお いて も重 要 で あ る。 この ため、 光 を遮 断 した状 態 にお いて は、 J
領
域 の この 「し」 は、 L 0 V 2 領 域 との疎 水結 合 に利 用 され、 その結 果、 C A
D 領 域 が 0 r a i l と相 互 作 用 す る こ とが 阻害 され る こ とにな る。
[0038]
本 発 明者 らが鋭 意検 討 した結 果、 フ ォ ト トロ ピンの ア ミ ノ酸 配 列 の 5 2 3
- 5 3 5 位 また は 5 2 3 - 5 3 8 位 に対 応 す る J
領 域 を有 す る B A C C S
で あれ ば、 照 射 す る光 の強度 の操 作 に応 じて 0 r a i l の活性 化 を制 御 で き
る こ とを見 出 した。 た だ し、 上 記 J
領 域 の ア ミ ノ酸 配 列 にお いて 1 も しく
は複 数 の ア ミ ノ酸 が置換 され た ア ミ ノ酸 配 列 で あ って、 L 0 V 2 _ J
の光
ス ィ ツチ と して の機 能 を維 持 す る ア ミ ノ酸 配 列 を有 す る B A C C S につ いて
も、 照 射 す る光 の強度 の操 作 に応 じて C A D 領 域 の機 能 を発揮 させ、 また は
阻害 す る こ とで、 同様 に所望 の反 応 を生 じさせ る こ とが で きるため、 本 発 明
の 範 囲 に含 まれ る。 こ こで 、 「1 も し くは複 数 の ア ミ ノ酸 配 列 が 置 換 さ れ た
ア ミ ノ酸 配 列 」 と は、 本 発 明 の ポ リペ プ チ ドを構 成 す る J
-
領 域 で あ る、 才
卜厶 ギ 由 来 の フ 才 卜 トロ ピ ンの ア ミ ノ酸 配 列 の 5 2 3 - 5 3 5 位 ま た は 5
2 3 — 5 3 8 位 と、 8 0 % 以 上 、 8 5 % 以 上 、 9 0 % 以 上 、 ま た は 9 5 % 以
上 の 配 列 同 一 性 を有 す る ア ミ ノ酸 配 列 を指 す 。 ア ミ ノ酸 配 列 に L 0 V 2 _ J
の 光 ス ィ ツチ と して の機 能 を維 持 す る ア ミ ノ酸 配 列 が 含 まれ て い る か ど う
か は、 例 え ば、 得 られ る ポ リペ プ チ ドに つ い て 、 円偏 光 二 色 性 ス ペ ク トル 等
を観 察 す る こ と に よ って 特 定 で き る。
[0039]
(C A D領域)
本 発 明 の ポ リぺ プ チ ドを構 成 す る C A D 領 域 は、 ヒ 卜S T I M 1 の C A D
領 域 の ア ミ ノ酸 配 列 の 3 4 7 _ 4 4 8 位 に対 応 す る。 当 該 C A D 領 域 は、 単
独 で カル シ ウ ム チ ャ ネ ル 0 r a i 1 の 活 性 を制 御 で き る。 B A C C S 中 の L
0 V 2 - J
0 r a i
[0040]
が 光 の 照 射 に よ って 明 状 態 に な る と、 C A D 領 域 が 活 性 化 し、
と結 合 し、 そ の 結 果 0 r a i l を活 性 化 さ せ る。
た だ し、 カル シ ウ ム チ ャ ネ ル O r a i 1 を活 性 化 で き、 か つ 上 記 C A D 領
域 の ア ミ ノ酸 配 列 に お い て 、 1 も し くは複 数 の ア ミ ノ酸 が 欠 失 、 置 換 、 付 加
さ れ た ア ミ ノ酸 配 列 を有 す る B A C C S に つ い て も、 カル シ ウ ム チ ャ ネ ル 0
r a i 1 の 活 性 を制 御 で き る た め 、 本 発 明 の 範 囲 に含 まれ る。 こ こで 、 「1
も し くは複 数 の ア ミ ノ酸 が 欠 失 、 置 換 、 付 加 さ れ た ア ミ ノ酸 配 列 」 と は、 本
発 明 の ポ リぺ プ チ ドを構 成 す る C A D 領 域 で あ る、 ヒ 卜S T I M 1 の C A D
領 域 の ア ミ ノ酸 配 列 の 3 4 7 _ 4 4 8 位 と、 8 0 % 以 上 、 8 5 % 以 上 、 9 0
% 以 上 、 ま た は 9 5 % 以 上 の 配 列 同 一 性 を有 す る ア ミ ノ酸 配 列 の こ と を い う
。 ア ミ ノ酸 配 列 に カル シ ウ ム チ ャ ネ ル 0 r a i l を活 性 化 す る ア ミ ノ酸 配 列
が 含 まれ て い る か ど うか は、 例 え ば、 当 該 ア ミ ノ酸 配 列 を O r a i 1 領 域 と
共 発 現 さ せ 、 カル シ ウ ム イ オ ンの 流 入 が あ る か ど うか を、 N F A T の 局 在 を
観 察 す る こ と に よ って 特 定 で き る。
[0041 ]
(0 r a i
- B A C C S)
ま た 、 本 発 明 は、 B A C C S を、 カル シ ウ ム チ ャ ネ ル 0 r a ί 1 の ァ ミ ノ
酸 配 列 の C 末端 に タ ンデ ム に 2 つ つ な げた タ ンパ ク質 (
以 下、 「0 r a ί 1
_ B A C C S 」 と呼ぶ ) も提 供 す る。
[0042]
B A C C S は、 内在 性 の 0 r a i l が発現 した場 合、 また は細胞 内で 0 r
a i 1 遺伝 子 と共 発現 した場 合 等 に、 カル シ ウム イオ ンチ ャネル で あ る 0 r
a i
を光依 存 的 に開 閉 す る こ とが で きる。 その ため、 0 r a i 1 と B A C
C S を結 合 させ、 単 一 の ポ リペ プチ ドと して発現 させ る こ とに よ って、 O r
a i 1 と B A C C S との空 間 的距離 を近 づ け る こ とが で き、 B A C C S のみ
か らな るポ リぺ プチ ドと比較 して、 さ らに効 率 の 良 い光 活性 化 カル シ ウム チ
ャネル と して機 能 す る。
[0043]
0 r a i
とC A D 領 域 が 1 :2 の比 で存 在 す る場 合 に、 0 r a ί 1 を効
率 的 に活性 化 させ る こ とが で き、 さ らに、 O r a ί 1 の C 末端 に C A D 領 域
を タ ンデ ム に 2 つ つ な げた場 合 に 0 r a ί 1 が構 成 的 に活性 化 され る こ とが
報 告 され て い る (L ί ら、 2 0 1 0 ) 。 そ こで、 本 発 明者 らは、 0 r a ί 1
の C 末端 に B A C C S を タ ンデ ム に 2 つ つ な げた構 造 を有 す る 0 r a i
-
B A C C S を作製 した。
[0044]
(O r a i
)
カル シ ウム チ ャネル O r a i 1 は、 細胞 膜 上 に局在 し、 ス トア作 動性 カル
シ ゥ厶流 入 に関与 す るス トア作 動性 カル シ ウム チ ャネル で あ る。 O r a ί 1
の活性 は、 小胞 体 に局在 す る小胞 体 タ ンパ ク質 S T I Μ
の C A D 領域 によ
つて制 御 され る (H o g a n ら、 2 0 1 0 ) 。 0 r a i 1 は特 に免疫 細胞 に
お いて重 要 な作 用 を有 す る。
[0045]
0 r a i
を活性 化 す る ヒ 卜S T I M
内の領 域 と して、 C A D ( ァ ミ ノ
酸 3 4 2 — 4 4 8 位 ;P a 「にら、 2 0 0 9 ) 、 S O A R ( ア ミ ノ酸 3 4 4
— 4 4 2 位 ;Y u a n ら、 2 0 0 9 ) 、 0 A S F ( ア ミ ノ酸 2 3 3 — 4 5 0
位 また は 4 7 4 位 ;M u i k ら、 2 0 0 9 ) 、 C C B 9
( ア ミ ノ酸 3 3 9 —
4 4 4 位 ;K a w a s a k i ら、 2 0 0 9 ) が 同定 され て い る。 な お、 ヒ 卜
S T I M
内の ア ミ ノ酸 3 4 2 - 4 4 0 位 の領 域 は、 0 r a ί 1 を活性 化 す
る こ とが で きな い (P a 「にら、 2 0 0 9 ) 。
[0046]
本 発 明 の ポ リペ プチ ドを構 成 す る 0 r a ί 1 は、 ヒ 卜0 r a ί 1 の ァ ミ ノ
酸 配 列 の 1 — 3 0 1 位 に対 応 す る。
[0047]
0 r a ί 1 は、 0 r a ί 2 お よび 0 r a ί 3 との配 列類 似 性 が高 いだ けで
な く、 線 虫、 ヒ 卜等 の様 々な種 間 で保 存 され て い る (H o g a n ら、 2 0 1
0 ) 。 その ため、 0 r a ί 1 — B A C C S を構 成 す る 0 r a i l の配 列 は、
ヒ 卜由来 の もの だ けで はな く、 様 々な種 の ホ モ ログで あ って も、 カル シ ウム
チ ャネル と して機 能 す る可 能性 が極 め て高 い。 従 って、 本 発 明 の ポ リべ プチ
ドを構 成 す る 0 r a i l と して これ らの ホ モ ログを代 用 で きる。 また、 ヒ 卜
0 r a i
が カル シ ウム チ ャネル と して機 能 す るため の領 域 が保 存 され て い
るの で あれ ば、 ヒ 卜0 r a ί 1 の ア ミ ノ酸 配 列 の 1 — 3 0 1 位 にお いて 1 も
しくは複 数 の ア ミ ノ酸 が欠 失、 置換 、 付 加 され て いて も、 本 発 明 の ポ リぺ プ
チ ドを構 成 す る 0 r a ί 1 と して使 用 す る こ とが で きる。 こ こで、 「1 も し
くは複 数 の ア ミ ノ酸 が欠 失、 置換 、 付 加 」 とは、 本 発 明 の ポ リペ プチ ドを構
成 す る 0 r a i l で あ る、 ヒ 卜0 r a ί 1 の ア ミ ノ酸 配 列 の 1 — 3 0 1 位 と
、 8 0 % 以 上、 8 5 % 以 上、 9 0 % 以 上、 また は 9 5 % 以 上 の配 列 同一性 を
有 す る ア ミ ノ酸 配 列 を指 す。 ア ミ ノ酸 配 列 に O r a i 1 が カル シ ウム チ ヤネ
ル と して機 能 す るため の領 域 が含 まれ て い るか ど うか は、 例 え ば、 当該 ア ミ
ノ酸 配 列 を C A D 領 域 と共 発現 させ、 カル シ ウム ィ才 ン の 流 入 が あ るか ど う
か を、 N F A T の局在 を観 察 す る こ とに よ って特 定 で きる。
[0048]
( リン カ 一 )
0 r a i
— B A C C S を構 成 す る、 0 r a ί 1 の C 末端 と第 1 の B A C
C S の N 末端 との 間、 お よび 第 1 の B A C C S の C 末端 と第 2 の B A C C S
の N 末端 との 間 には それ ぞれ、 ア ミ ノ酸 配 列 の小 断 片 (
以 下、 「リンカ一」
と呼ぶ ) が介 在 して も よい。 当該 リンカ一 は、 蛍光 タ ンパ ク質 (m C h e r
r y
、 Y F P 等 )等 で あ って も よい。 O r a i 1 — B A C C S に この よ うな
リンカ一 が含 まれ る こ とに よ り、 細胞 内の O r a ί 1 — B A C C S の発現 を
容 易 に検 出す る こ とが で きる。
[0049]
0 r a i 1 の C 末端 と第 1 の B A C C S の N 末端 との 間 に介 在 す る リンカ
—は、立体障害 を回避 す る観 点か ら、 2 0 残基以上 の ア ミノ酸配列か らな る
リンカ一であ って もよい。
[0050]
第 1 の B A C C S の C 末端 と第 2 の B A C C S の N 末端 との間 に介在 す る
リンカ一は、立体障害 を回避 す る観 点か ら、 2 5 残基以上 の ア ミノ酸配列か
らな る リンカ一であ って もよい。
[0051 ]
(B A C C S X 2 )
また、本発 明は、 B A C C S をタ ンデム に 2 つつな げた タ ンパ ク質 (
以下
、 「B A C C S X 2 」 と呼ぶ ) も提供 す る。
[0052]
C A D は 2 量体 の形態 で 1 つの 0 r a
と相互作用 し、 0 r a ί 1 を効
率 的 に活性化 させ る ことがで きる ことが報 告 されている (L ί ら、 2 0 1 0
) 。 そのため、 タ ンデム に 2 つつながれた B A C C S ( すなわち、 B A C C
S X 2 ) によれ ば、効率 よ くC A D を 2 量体様 の構造 にす る ことがで きるた
め、 内因性 0 r a i l を効率 的 に活性化 で きる。
[0053]
B A C C S X 2 を構成 す る、 第 1 の B A C C S 領域 の C 末端 と、 第 2 の B
A C C S 領域 の N 末端 との間 には、 リンカ一が介在 して もよい。 B A C C S
X 2
において、 リンカ一は、 第 1 の B A C C S 領域 の N 末端 や、 第 2 の B A
C C S 領域 の C 末端 に付加 されて もよい。例 えば、 第 1 の B A C C S 領域 の
N 末端 の リンカ一 と しては蛍光 タ ンパ ク質 (m C h e r r y 、 Y F P 等)等
が挙 げ られ る。 第 2 の B A C C S 領域 の C 末端 の リンカ一 と しては 2 A ぺ プ
チ ド等 が挙 げ られ る。 B A C C S X 2 に この よ うな リンカ一が含 まれ る こと
によ り、細胞 内の B A C C S X 2 の発現 を容易 に検 出す る ことがで きる。
[0054]
B A C C S X 2 に含 まれ る リンカ一は、立体障害 を回避 す る観 点か ら、 2
5 残基以上 の ア ミノ酸配列か らな る リンカ一であ って もよい。
[0055]
(製法)
本発 明のポ リべ プチ ドは、本発 明の属 す る技術分野 において公知 の遺伝 子
組み換 え技術 によ って作製 で きる。例 えば、本発 明のポ リペ プチ ドをコー ド
す る核酸 をベ クター に組み込み、 当該べ クタ一 を大腸菌 や細胞 (ヒ 卜腎臓 由
来 の H E K 2 9 3 細胞等)等 に導 入す る ことによ って、 ポ リペ プチ ドと して
大 量 に発 現 さ せ る こ とが で き る。
[0056]
(核 酸 )
本 発 明 の ポ リべ プ チ ドを コ 一 ドす る単 離 さ れ た 核 酸 は、 本 発 明 の 属 す る技
術 分 野 に お い て 公 知 の 遺 伝 子 組 み 換 え技 術 に よ って 作 製 で き る。 例 え ば、 ァ
ミ ノ酸 配 列 情 報 か ら プ ラ イ マ 一 を作 成 し、 P C R 等 に よ って ク ロー ニ ン グ し
たL 0 V 2 _ J
領 域 を コ 一 ドす る核 酸 や 、 C A D 領 域 を コ 一 ドす る核 酸 を
、 ラ イ ゲ 一 シ ヨ ン反 応 等 に よ って つ な げ る こ と に よ り本 発 明 の ポ リべ プ チ ド
を コ 一 ドす る核 酸 を単 離 す る こ とが で き る。
[0057]
[0058]
本 願 明細 書 で使 用 され る用 語 「
核 酸 」 に は、 D N A 、 R N A 等 が 含 まれ る
( 組 み換 えべ ク タ一 )
本 発 明 の ポ リべ プ チ ドを コ 一 ドす る単 離 さ れ た 核 酸 を含 む 組 み 換 え べ ク タ
— は、 本 発 明 の 属 す る技 術 分 野 に お い て 公 知 の 遺 伝 子 組 み 換 え技 術 に よ って
作 製 で き る。 例 え ば、 任 意 の プ ラ ス ミ ドを、 任 意 の 制 限 酵 素 (B g I I し
S a l I 等 ) で 切 断 し、 そ の 切 断 部 位 に、 本 発 明 の ポ リペ プ チ ドを コ ー ドす
る単 離 さ れ た 核 酸 を リガ ー ゼ で 結 合 さ せ る こ と に よ って 作 製 で き る。
[0059]
本 願 明細 書 で使 用 され る用 語 「
組 み 換 え べ ク タ 一 」 は、 組 み 換 え D N A 実
験 等 に お い て 異 種 D N A の 運 搬 に使 用 さ れ る D N A を指 す 。 本 発 明 の 組 み 換
え べ ク タ 一 と して は、 例 え ば、 本 発 明 の ポ リペ プ チ ドを発 現 す る D N A 断 片
、 任 意 の 制 限 酵 素 認 識 部 位 、 任 意 の 複 製 開 始 点 等 を有 す る ク ロー ニ ン グべ ク
タ 一 や 、 本 発 明 の ポ リペ プ チ ドを発 現 す る D N A 断 片、 転 写 開 始 点 等 を有 す
る発 現 べ ク タ 一 等 が 挙 げ られ る。
[0060]
ま た 、 本 発 明 の 範 囲 に は、 この よ うな 組 み 換 え べ ク タ 一 を含 む 遺 伝 子 導 入
キ ッ トも含 まれ る。 当 該 キ ッ トを使 用 して 遺 伝 子 導 入 を行 う こ とで 、 本 発 明
の ポ リペ プ チ ドを容 易 に発 現 さ せ る こ とが で き る。 当 該 キ ッ トに は、 例 え ば
、 本 発 明 の 組 み 換 え ベ ク タ ー 、 形 質 転 換 用 試 薬 、 取 扱 説 明 書 等 が 含 まれ る が
、 これ に 限 定 さ れ な い。
[0061 ]
(形 質転 換 体 )
上 記 の組 み換 えべ クタ一 を含 む形 質転 換 体 は、 本 発 明 の属 す る技 術 分 野 に
お いて公知 の遺伝 子組 み換 え技 術 に よ って作製 で きる。 本願 明細書 で使 用 さ
れ る用語 「
形 質転 換 体 」 は、 単離 され た細胞 また は非 ヒ 卜動物 で あ る。 細胞
と して は特 に限定 され ず、 任 意 の細胞 株 (
例 え ば、 ヒ 卜腎臓 由来 の H E K 2
9 3 細胞 、 H E K 2 9 3 T 細胞 等 ) を使 用 で きる。 また、 非 ヒ 卜動物 と して
は特 に限定 され ず、 大腸 菌 、 哺乳類 (
マ ウス、 ラ ッ 卜等 )、 モデル 動物 等 を
使 用 で きる。
[0062]
本 発 明 の形 質転 換 体 は、 例 え ば、 単離 され た細胞 に、 エ レク トロボ レ一 シ
ヨン法、 リポ フ エ クシ ヨン法、 ウィル ス等 に よ って組 み換 えべ クタ一 を導 入
す る こ とに よ って、 単離 され た細胞 の形 質転 換 体 が得 られ る。 また、 非 ヒ 卜
動物 の受精 卵 前 核 中へ D N A 顕 微 注 入、 E S 細胞 へ の相 同組 み換 え、 組 み換
え ウィル ス に よ る感 染 等 を行 う こ とに よ って非 ヒ 卜動物 の形 質転 換 体 が得 ら
れ る。 本 発 明 の ポ リペ プチ ドは、 上 記 の よ うな公知 の技 術 に よ って容 易 に細
胞 特 異 的 に発現 させ る こ とが で きるだ けで な く、 追 加 の薬剤 等 を使 用 す る こ
とな く、 照 射 す る光 の強度 の操 作 のみ に よ って その機 能 を発揮 させ る こ とが
で きるため、 特 に、 非 ヒ 卜動物 に対 して容 易 か つ安 全 に応 用 で きる。
[0063]
( 本 発 明 の ポ リぺ プチ ドを使 用 した応 用 )
さ らに、 本 発 明 に よれ ば、 上 記形 質転 換 体 に照 射 す る光 の強度 を操 作 す る
こ とに よ って、 上 記形 質転 換 体 の細胞 内 カル シ ウム シ グナル を調 節 す る こ と
が で きる。 光 の強度 の操 作 とは、 上 記形 質転 換 体 に照 射 され る光 の波 長、 光
の照 射 時 間、 お よび光 の照 射 量 等 の調 節 を指 す。 例 え ば、 上 記形 質転 換 体 に
対 す る青 色領 域 の波 長 の光 の照 射 に よ つて細胞 内 カル シ ゥム シ グナル を活性
化 す る こ とが で きる。 また、 上 記形 質転 換 体 に対 す る 5
O n m 以 下 の波 長
の光 の遮 断 に よ って細胞 内 カル シ ウム シ グナル を不 活性 化 す る こ とが で きる
[0064]
例 え ば、 B A C C S を使 用 すれ ば、 0 r a ί 1 を発現 して い る細胞 にお け
る細胞 内 カル シ ウム シ グナル を調 節 で きる。 また、 O r a i
- BA CC S
を使 用 すれ ば、 0 r a ί 1 を発現 して い る細胞 だ けで はな く、 0 r a ί 1 を
発現 して いな い細胞 にお け る細胞 内 カル シ ウム シ グナル を調 節 で きる。
[0065]
0 r a i
とC A D 領 域 が 1 :2 の比 で存 在 す る場 合 に、 0 r a ί 1 を効
率 的 に活性 化 させ る こ とが で き、 細胞 内 カル シ ゥム シ グナル の応 答性 が上 昇
す る こ とが知 られ て い る (L ί ら、 2 0 1 0 ) 。 これ を踏 まえ る と、 0 r a
i
に対 す る B A C C S の発現 量 比 が 0 r a i 1 : B A C C S = 1 : 2 以 下
とな る と、 細胞 内 カル シ ウム シ グナル の応 答性 が低 下 す る と考 え られ る。 0
a i
を発現 して い る細胞 にお いて は、 内因性 0 r a i l に対 す る B A C
C S の割 合 が O r a i l :B A C C S =
:2 以 下 とな りに く くす るため に
、 内因性 0 r a i l の量 に応 じて、 B A C C S X 2
( B A C C S のみ を タ ン
デ ム に 2 つ発現 させ た もの)、 B A C C S x 2 _ 2 A _ 0 r a i 1 ( 0 r a
i
:B A C C S =
a i
: ) やB A C C S X 2 — I R E S - 0 r a i
: BA CC S=
: 4
I RES ( i n t e r n a l
1 :
(0
0 ) 等 を好適 に使 用 で きる。 な お、
r i b o s o me
e n t
y
s i t e)
とは、 メ ッセ ンジ ャー R N A の途 中か ら翻 訳 を開始 させ る こ とが で きる配 列
で あ る。 I R E S 依 存 的 な翻 訳 は、 多 くの場 合、 5 ' キ ャ ップ依 存 的 な翻 訳
の 2 0 ~ 5 0 % の効 率 で あ る こ とが報 告 され て い る
、
(M
i z o g u c h i ら
0 0 0 ) 。 つ ま り、 例 え ば B A C C S X 2 — I R E S - 0 r a i 1 にお
いて は、 I R E S 依 存 的 な 0 r a ί 1 の翻 訳 は、 5 ' キ ャ ップ依 存 的 な B A
C C S の翻 訳 に対 して 2 0 ~ 5 0 % の効 率 で あ る と予測 され るため、 I R E
S を含 む組 み換 え体 に よれ ば、 0 r a ί 1 と B A C C S との発現 量 比 を効 率
的 に調 整 で きる。 一方、 0 r a ί 1 を発現 して いな い細胞 にお いて は、 内因
性0 r a
0 r a i
[0066]
が存 在 しな いため、 O r a i l と B A C C S X 2 の融 合 蛋 白 (
- B A C C S X 2 ) を好適 に使 用 で きる。
この よ うに、 本 発 明 に よれ ば、 照 射 す る光 の強度 を操 作 す る こ とに よ って
形 質転 換 体 の細胞 内の カル シ ウム チ ャネル の活性 化 を制 御 す る こ とに よ り、
細胞 内 カル シ ゥ厶 イオ ンの流 入 の調 節 が で きるため、 細胞 内 カル シ ゥ厶 ィ才
ン濃 度 や カル シ ウム イオ ンに よ って活性 化 され る細胞 内の生理 現 象 (
例 えば
、 筋 収 縮 、 シナ プス伝 達、 分 泌、 細胞 分 化 等 ) を調 節 で きる。
本発 明のポ リペ プチ ドは、 カル シ ウムシ グナル に関連 す る基礎 医学 または
[0067]
生命科学分野 の研 究や医薬 品の開発 において有利 に使 用す る ことがで きる。
本発 明のポ リべ プチ ドを使 用す る基礎 医学 または生命科学 の分野 と しては特
に限定 されず、筋収縮 の制御、神経伝達 シ グナル、免疫応答、発生、 および
分泌制御等 の分野 の研 究 において使 用で きる。 また、研 究手法 と しては、 ί
n
v i t
s i t u 、 または i n
r o、 i n
v i v o 等 の糸 におし
、て使
用で きる。
本発 明のポ リペ プチ ドは、 医薬 品の開発 において も使 用で き、例 えば、糖
[0068]
尿病、 高血圧等 の疾病 における創薬 ターゲ ッ 卜の評価、新薬候補化合物 のス
ク リ一ニ ング等 に使 用で きる。
実施例
以下の実施例 に基 づ き、本発 明 について詳細 に説 明す るが、本発 明は これ
[0069]
らの実施例 のみ に限定 され るものではない。 なお、本実施例 においては、 才
-
卜厶ギの フ才 卜トロ ピン 1 の L O V 2 — J
よび ヒ 卜の S T I M
[0070]
の C A D 領域 を使 用 した。
(実施例 1 :L O V 2 _ J
L OV 2 _ J
領域、 ヒ 卜の 0 r a i 1 、 お
と C A D の結合部位 の最適化 に関す る検討)
と C A D の結合部位 の配列 に関 して最適 な組み合わせ を特
定す るため、 L O V 2 _ J
と、 C A D とを結合 させたポ リペ プチ ド (
以下
、 「L O V _ C A D 」 と呼ぶ ) を作製 し、光刺激 によ って 0 r a i l を活性
化 で きる L O V — C A D をス ク リーニ ング した。 なお、 L O V 2 — J
造 は、 J
の構
領域 の C 末端側 に結合 す る領域 を制御 す る と考 え られ るため、 ポ
リぺ プチ ドの作製 時 には、 L 0 V 2 _ J
の塩基配列の C 末端側 と、 C A D
の塩基配列 N 末端側 とを結合 させ る必要 があ る。
[0071 ]
( 1)
L 0 V _ C A D を発現 す る組み換 えべ クタ一の作製
以下 に、 L O V 2 _ J
( 4 0 4 - 5 3 8 ) および C A D ( 3 4 7 - 4 4
8 ) の塩基配列 を組み込 んだ プラス ミ ドの作製例 を示 す。他 のポ リペ プチ ド
を発現 す るプラス ミ ドも同様 に して作製 した。 なお、 フォ トトロ ピン 1
0 V 2 - J
( I D
2 2 0 2 4 ,
P A _ R a c 1 ) 、0 r a i
L
- Y F P
( I D
1 9 7 5 6 ) 、 S T
F A T - G F P
I M 1 —C F P
( I D
0 7 )
( I D
9 7 5 5 )
お よび N
の プ ラ ス ミ ドは 、 A d d g e n e 社 よ
り購 入 した 。
L O V — C A D を、 制 限 酵 素
(B g
I
I
I ) 認 識 配 列 が組 み 込 まれ た L 0
V 2 の P C R 断 片 と、 制 限 酵 素
(S a
l
I ) 認 識 配 列 が組 み 込 まれ た C A D
領 域 の P C R 断 片 と の 、 リ コ ン ビ ナ ン 卜 P C R に よ る 融 合 遺 伝 子 と して 得 て
、 こ れ を P C R サ 一 マ ル サ イ ク ラ 一 に よ っ て 増 幅 した 。 使 用 した プ ラ イ マ 一
と錶 型 を 以 下 に 示 す 。
[0072]
[ 表 1]
< BglI I-L0V
(404-538)
の 増 幅 の た め に使 用 した プ ラ イ マ ー >
T 119 :
5 ' -GGACTCAGATCTTTGGCTACTACACTTGAACG
T177
:
5 ' -CTTCTGAAGATTTTCTGCAGTTTTCTTAATCAG
铸 型 : フ ォ ト トロ ピ ン 1 L0V2 - .Τ
< CAD (347-448)
-Sail
の 增 幅 の た め に 使 用 した プ ラ イ マ ー >
T 178 :
5 ' -CTGCAGAAAATCTTCAGAAGTGGCTGCAGCTG
T 118 :
5 ' -GGTACCGTCGACTCAGTGGATGCCAGGGTTGTTG
翻
: STIM1-CFP
く Bgl I I-L0V
(404-538)
-CAD (347-448)
-Sail
の 増 幅 の た め に 使 用 した プ ラ イ マ 一 >
T 119 :
5 ' -GGACTCAGATCTTTGGCTACTACACTTGAACG
T 118 :
5 ' -GGTACCGTCGACTCAGTGGATGCCAGGGTTGTTG
铸 型 :Bglll-LOV
[0073]
(404-538)
お よ び CAD (347- 448) - Sail
得 られ た P C R 産 物 を 、 B g
I
I
I とS a
I
I を 使 用 して 制 限 酵 素 処 理 し
た 。 次 い で 、 制 限 酵 素 処 理 さ れ た P C R 産 物 を 、 赤 色 蛍 光 タ ンパ ク 質 レポ 一
タ一ベ クタ一であ る p t d T o m a t o _ C 1 ベ クタ一の B g
I
I
I
I -
S a
I サ イ トに ラ イ ゲ 一 シ ヨ ン し、 ポ リペ プ チ ド t d T o m a t o _ L 0 V
4 0 4 -
5 3 8 )
- C A D
( 3 4 7 -
4 4 8 )
の組 み換 えべ クタ一
(
(以 下 、
「p t d T o m a t o _ B A C C S 」 と 呼 ぶ ) を 作 製 した 。 な お 、 p t d T
o m a t o — C 1 ベ ク タ一 は、 p E G F P — C 1
( ク ロ ンテ ッ ク社 製 ) の G
F P 配 列 を t d T o m a t o で 置 換 した も の で あ る 。 さ ら に 、 当 該 組 み 換 え
ベ ク タ 一 か ら転 写 さ れ る m R N A の 安 定 性 を 高 め 、 導 入 遺 伝 子 の 発 現 を 増 強
す る こ と が で き る 、 ゥ ッ ドチ ャ ッ ク 肝 炎 ウ ィ ル ス 由 来 の 転 写 後 制 御 エ レ メ ン
卜W P R E を 3 ' 非 翻 訳 領 域 に揷 入 した 組 み 換 え べ ク タ 一 (
以 下 、 「p t d
T o m a t o _ B A C C S _ W P R E 」 と呼 ぶ ) を 作 製 した 。
( 2 ) C A D 領 域 の N 末 端 配 列 に 関 す る検 討
L 0 V 2 - J
の 塩 基 配 列 に結 合 す る C A D 領 域 の 塩 基 配 列 の N 末 端 配 列
に つ い て 、 0 r a ί 1 の 活 性 化 に 必 要 な 最 小 領 域 を検 討 した 。
検 討 の た め に、 L 0 V 2 領 域 の 光 照 射 条 件 下 に お け る構 造 を模 倣 した 変 異
体 (
以 下 、 「明 変 異 体 」 と呼 ぶ ) お よ び L O V 2 領 域 の 光 遮 断 条 件 下 に お け
る構 造 を模 倣 した 変 異 体 (
以 下 、 「暗 変 異 体 」 と呼 ぶ ) を 作 製 した 。 例 え ば
、 J
領 域 の ア ミ ノ酸 配 列 は 、 I 5 3 2 E 、 A 5 3 6 E 、 I 5 3 9 E 、 D 5
4 0 R の 変 異 に よ っ て 明 変 異 体 に な る こ と が 知 られ て い る (H a r p e r ら
、 2 0 0 4 ) 。 本 実 施 例 で は 、 明 変 異 体 と して 、 J
領 域 に、 リ コ ン ビ ナ ン
卜P C R に よ り I 5 3 9 E 変 異 (I 5 3 9 E ) を導 入 した 。 ま た 、 暗 変 異 体
と して 、 L O V 2 領 域 に、 リコ ン ビナ ン トP C R に よ っ て C 4 5 O A 変 異 (
C 4 5 0 A ) を導 入 した 。 以 下 、 当 該 明 変 異 体 で あ る L 0 V 2 _ J
を、 「
L O V
d a r
I ί t 」、 当該 暗 変 異 体 で あ る L O V 2 _ J
k 」 と呼 ぶ 。 L O V
I i t お よび L O V
を 「L O V
d a r k は、 そ れ ぞ れ 、 光 の 照
射 の 有 無 に 関 わ らず 、 光 が 照 射 さ れ た 状 態 の 構 造 、 お よ び 光 が 遮 断 さ れ た 状
態 の 構 造 を有 して い る。
まず、 L O V
I ί t
( 4 0 4 _ 5 4 6 ) に、 N 末 端 を様 々 に 欠 損 さ せ た
C A D 領 域 (3 4 2 — 4 4 8 か ら 3 5 0 — 4 4 8 ) を融 合 した タ ンパ ク 質 (
以 下 、 「L O V
I ί t _ C A D 」 と呼 ぶ ) を 作 製 した (図 4 A ) 。 L O V
l i t — C A D を、 O r a i l と共 に H E K 2 9 3 細 胞 中 で 共 発 現 さ せ 、
以 下 の手 順 で L O V
I ί t — C A D の 細 胞 内 局 在 を観 察 した 。
赤 色 蛍 光 タ ンパ ク 質 で あ る t d T o m a t o を、 L O V
I i t - C A D
の N 末 端 側 に融 合 した ポ リべ プ チ ドと して 発 現 す る よ う に、 組 み 換 え べ ク タ
— 「p t d T o m a t o — L O V
l i t — C A D —W P R E 」 を 作 製 した
。 ま た 、 同 様 に、 黄 色 蛍 光 タ ンパ ク 質 を C 末 端 側 に 組 み 込 ん だ 0 r a ί 1 を
発 現 す る よ う に、 組 み 換 え べ ク タ 一 「0 r a ί 1 _ Y F Ρ 」 も 作 製 した 。 ρ
t d T o m a t o - L O V
I i t - C A D - W P R E お よび 0 r a
Y F P を、 L i p o f e c t a m i n e
2 0 0 0
( イ ン ビ トロ ジ ェ ン社 製
) を使 用 して 、 H E K 2 9 3 細 胞 に 遺 伝 子 導 入 し、 当 該 細 胞 を 1 0 %
シ 血 清 (G i b c o 社 製 ) 入 り M E M
_
仔ゥ
( ナ カ ラ イ テ ス ク株 式 会 社 製 ) (
以下
、 「M E M + 1 0 % F B S 」 と呼 ぶ ) 培 地 中 で 培 養 した 。 遺 伝 子 導 入 の 2 4
~ 4 8 時 間 後 に、 暗 室 に お い て 、 細 胞 を 4 %
パ ラ ホ ル ム ア ル デ ヒ ドで 固 定
し、 t d T o m a t o の 蛍 光 の 局 在 を コ ン フ ォ ー カ ル 顕 微 鏡 (
商 品 名 ;Z e
i s s
L S M 5 1 0 、 力 一 ル ツ ア イ ス 社 製 ) で 観 察 した 。
0 r a i
は 細 胞 膜 上 に 発 現 す る た め 、 0 r a ί 1 と結 合 した L O V
i t _ C A D は 、 細 胞 膜 に 局 在 す る (図 4 B ) 。 な お 、 J
I
領域の 5 4 6 番
目 の ア ミ ノ酸 と C A D 領 域 の 3 4 7 番 目 の ア ミ ノ酸 は と も に 「し」 で あ る た
め、 L O V
V
I i t
I i t
(4 0 4 -
(4 0 4 -
5 4 6 ) - C A D
5 4 5 ) - C A D
(3 4 8 - 4 4 8 ) はL O
(3 4 7 - 4 4 8 )
と も解 釈 で き る
点 に 注 意 さ れ た い 。 O r a ί 1 を 活 性 化 す る領 域 と して は 、 C A D
(3 4 7
- 4 4 8 ) が Ν 末 端 に 関 して 最 小 領 域 で あ る こ と が 分 か っ た 。 (図 4 C ) 。
(3 )
L 0 V 2 —J
の C 末 端 配 列 に 関 す る検 討
C A D 領 域 (3 4 7 — 4 4 8 ) を 含 む よ う に、 L O V
の 長 さ を様 々 に 変 え て ポ リペ プ チ ド (
以 下 、 「L 0 V
と呼 ぶ ) を 作 製 した (図 5 A ) 。 L 0 V
d a r k の C 末端
d a r k _ C A D」
d a r k _ C A D は、 O r a i l
を活 性 化 させ る の に十 分 な C A D 領 域 を含 む た め 、 L O V
d a r k のタン
パ ク 質 構 造 に よ る 立 体 障 害 が な い 場 合 は 、 0 r a ί 1 と結 合 で き る。 本 項 で
は、 L O V
d a r k が 立 体 障 害 と な り 0 r a i l と結 合 で き な い ポ リぺ プ
チ ドを探 索 す る。 0 r a ί 1 と結 合 で き な い L 0 V
d a r k — C A D は、
細 胞 質 に 分 布 す る ポ リペ プ チ ドと して 認 め られ た (図 5 B ) 。
L 0 V 2 _ J
の C 末 端 側 の 、 C A D 領 域 と の つ な ぎ 目 に 関 して は 、 上 記
「 (2 ) C A D 領 域 の N 末 端 配 列 に 関 す る検 討 」 で 説 明 した 重 要 な 疎 水 性 ァ
ミ ノ酸 (1 5 3 2 , A 5 3 6 ,
I 5 3 9 ) の 配 列 を変 化 させ な い よ う に ア ミ
ノ酸 配 列 の つ な げ 方 を 工 夫 した 。 当 該 疎 水 性 ア ミ ノ酸 配 列 を 変 化 さ せ る 場 合
に お い て も、 L O V 2 — J
V 2 _ J
領 域 に結 合 した C A D 領 域 の 配 列 に よ っ て L O
領 域 の ア ミ ノ酸 の 特 性 が 変 化 しな い よ う に (す な わ ち 、 J
領域
中 の 5 3 2 番 目、 5 3 6 番 目、 5 3 9 番 目 の ア ミ ノ酸 が 疎 水 性 ア ミ ノ酸 に な
る よ う に ) ア ミ ノ酸 配 列 の つ な げ 方 を 工 夫 した 。
図 5 C に 示 す 1 5 種 類 の ポ リぺ プ チ ドお よ び 0 r a i l を、 H E K 2 9 3
細 胞 中 で 共 発 現 さ せ た と こ ろ、 L O V
V
d a r k
お よび L O V
(4 0 4 d a
5 3 9 )
k
(4 0 4 -
d a r k
L O V
(4 0 4 —5 4 2 ) 、 L O
d a r k
(4 0 4 —5 3 8 ) 、
5 3 5 ) は、 細 胞 膜 へ の 局 在 化 が 阻 害 さ
れ た。
( 4 ) 光 に よ る O r a i I 1 の 活 性 化 に つ い て の N F A T を使 用 した 検 証
本 発 明 の ポ リペ プ チ ドが 、 光 の 照 射 に よ っ て O r a i I 1 を 活 性 化 で き る
か ど う か に つ い て 、 カ ル シ ウ ム シ グ ナ ル に よ り核 に移 行 す る こ と が 知 られ る
転 写 因 子 N F A T を使 用 して 検 証 した 。
まず、 4 つ の候 補 の野 生 型 L O V
0 4 —5 3 8 、 4 0 4 -
(4 0 4 —5 4 2 、 4 0 4 —5 3 9 、 4
5 3 5 ) にC A D
( 3 4 7 - 4 4 8 ) を融 合 した タ
ンパ ク 質 を、 O r a ί 1 、 お よ び 核 移 行 シ グ ナ ル を検 出 す る た め の レポ 一 タ
— 遺 伝 子 N F A T - G F Ρ と共 に Η Ε Κ 2 9 3 細 胞 中 で 共 発 現 さ せ た 。
具 体 的 に は 、 3 つ の プ ラ ス ミ ド、 p t d T o m a t o — L O V — C A D —
W P R E、 0 r a i
(O
a i
- Y F P
( A d d g e n e 社製 ) か らY
F P を 除 去 して 作 製 した ) お よ び N F A T — G F P を、 H E K 2 9 3 細 胞 に
遺 伝 子 導 入 し、 当 該 細 胞 を M E M + 1 0 % F B S 培 地 中 で 培 養 した 。 遺 伝 子
導 入 か ら 2 4 ~ 4 8 時 間後 、 暗 室 にて、 4 %
パ ラ ホ ル ム ア ル デ ヒ ドで 細 胞
を 固 定 した 。 これ を 暗 条 件 に お け る 試 料 と し、 図 6 に 「暗 」 と して 示 した 。
また、 遺 伝 子導 入 か ら 2 4 ~ 4 8 時 間後 、 培 地 を M E M + 1 0 % F B S 培 地
か らL e i b o v i t z '
後に4 %
s 培 地 に 変 え 、 4 7 0 n m の 光 を 2 0 分 照 射 した
パ ラ ホ ル ム ア ル デ ヒ ドで 細 胞 を 固 定 した 。 これ を 明 条 件 に お け る
試 料 と し、 図 6 に 「明 」 と して 示 した 。
そ れ ぞ れ の サ ン プル に つ い て 、 光 を 遮 断 した 場 合 と、 4 7 0 n m の 光 を 照
射 した場 合 にお け る N F A T の局在 を観 察 した。 N F A T の細胞 内局在 を コ
ン フ ォ一 カル 顕微鏡 (
商 品名 ;Z e i s s
L S M 5 1 0 、 力 一 ル ツ アイ ス
社 製 ) で観 察 した結 果 を図 6 A に示 す。
L 0 V ( 4 0 4 - 5 4 2 ) - C A D ( 3 4 7 - 4 4 8 ) お よび L O V ( 4
0 4 - 5 3 9 ) — C A D ( 3 4 7 - 4 4 8 ) を導 入 した細胞 にお いて は、 光
を照 射 して も N F A T の核 へ の局在 化 の効 率 が悪 か った。 また、 L O V ( 4
0 4 - 5 3 5 ) — C A D ( 3 4 7 - 4 4 8 ) を導 入 した細胞 にお いて は、 光
の照 射 に よ って N F A T が効 率 よ く核 へ 局在 化 した もの の、 光 を遮 断 した状
態 にお いて も N F A T の核 へ の局在 化 が見 られ た (
図6 B) 。
—方、 L O V ( 4 0 4 - 5 3 8 ) — C A D ( 3 4 7 - 4 4 8 ) を導 入 した
細胞 にお いて は、 光 を遮 断 した状 態 で は N F A T が細胞 質 中で認 め られ、 光
を照 射 した状 態 で は、 N F A T が核 で認 め られ た (
図 6 A お よび B ) 。
[0077]
以 上 の結 果 を踏 まえ、 L O V ( 4 0 4 - 5 3 8 ) - C A D ( 3 4 7 - 4 4
8 ) を、 O r a ί 1 を光制 御 で きるポ リペ プチ ドの候 補 と した。 当該 ポ リべ
プチ ドを以 下、 B A C C S ( B I u e
C a l c i u m
C h a n n e l
ミ ノ酸 配 列 で は、 L O V 2 — J
I i g h t - a c t
i v a t e d
S w i t c h ) と呼 ;
。 B A C C S のァ
とC A D 領 域 の つ な ぎ 目に位 置 す る 「し」
が重 要 な役 割 を果 た して い る と思 わ れ る。 L O V 2 — J
が光 ス ィ ッチ と し
て機 能 す るため には この部 位 の ア ミ ノ酸 が疎 水性 で あ る必 要 が あ る (H a r
p e r ら、 2 0 0 4 ) 。 つ ま り、 こ の 「し」 が、 光 を遮 断 した状 態 にお いて
、 L 0 V 2 領 域 お よび J
領 域 の構 造 を安 定化 させ て い る と考 え られ て い る
。 一方、 こ の 「し」 は、 C A D 領 域 が 0 r a i l を活性 化 させ る場 合 にお い
て も重 要 で あ るため、 光 照 射 に よ り J
領 域 が L O V 2 領 域 か ら離 れ て 「L
」 が融 合 タ ンパ ク質 の表 面 に露 出 した と きにのみ 0 r a i l を活性 化 す る こ
とが で きる と推 測 され る。
[0078]
( 5 ) カル シ ウム イ メー ジ ングに よ る検 証
B A C C S に よ つて活性 化 され た細胞 内 カル シ ゥム シ グナル を直接 的 に観
察 す るため に、 カル シ ウム セ ンサ 一 を使 用 して以 下 の手 順 で カル シ ウム ィ メ
一ジ ン グ を行 った。
蛍 光 タ ンパ ク 質 を 組 み 込 ま れ た B A C C S の 組 み 換 え べ ク タ 一 (p t d T
o m a t o - B A C C S - W P R E また は p m C h e r r y - B A C C S W P R E ) 、 お よ び B A C C S と共 に 0 r a i l を 同 時 に 発 現 さ せ る 組 み 換
え べ ク タ 一 (p t d T o m a t o — B A C C S — 2 A — O r a i
- W P R
E ) を 作 製 した 。 p t d T o m a t o — B A C C S — 2 A — O r a i
P R E は、 T h o s e a
a s i g n a
v i
- W
u s 由来 の 2 A ぺ プチ ド (
F e I i p e ら、 2 0 0 6 ) の 2 2 ア ミ ノ酸 お よ び 0 r a i 1 を t d T o m
a t o — B A C C S の C 末 端 に融 合 さ せ た 構 成 と な っ て い る。 タ ンパ ク 質 へ
の 翻 訳 の 際 に、 2 A ぺ プ チ ド配 列 が 存 在 して い る と、 そ の 2 A ぺ プ チ ドを挟
む 前 後 の ポ リぺ プ チ ドが つ な が らず に、 2 つ の ポ リぺ プ チ ドと して 発 現 す る
。 す な わ ち、 p t d T o m a t o — B A C C S — 2 A — O r a i
- W P R
E は 1 回 の 翻 訳 に よ っ て 、 2 つ の 分 離 した ポ リペ プ チ ド (t d T o m a t o
_ B A C C S お よび 0 r a ί 1 )
こ の よ う に、
と して 発 現 す る。
六 〇 〇 3 と共 に 0 「
1 を 同 時 に発 現 で き る組 み 換 えべ
ク タ 一 に よ れ ば 、 2 つ の タ ンパ ク 質 の 発 現 を 同 時 に制 御 で き る た め 、 タ ンパ
ク質 発 現 細 胞 に お い て 発 現 す る B A C C S お よび 0 r a i 1 の 比 を一 定 に す
る こ と が で き る。
まず、 O r a i
—s t o
- Y F P プ ラ ス ミ ドか ら、 組 み 換 え べ ク タ 一 0 r a
c o d o n —S a I I
( 以 下 、 「p O r a
_ S a l I 」と
呼 ぶ ) を 作 製 した 。
実 施 例 1 で 作 製 した p t d T o m a t o - B A C C S - W P R E 中 の 、 制
限 酵 素 認 識 部 位 で あ る B s p E I _ S a I I サ イ トで 挟 ま れ た B A C C S を
、
0 r a i
- S a I I を制 限 酵 素 (B s p E I お よ び S a l l ) で 処 理
した 断 片 と置 き換 え て 、 p t d T o m a t o — B s p E I — O r a i
- W
P R E を 作 製 した 。
p t d T o m a t o - B s p E I - 0 r a i 1 —W P R E 中 の B s p E I
サ イ 卜に、 B A C C S お よ び 2 A ぺ プ チ ドを融 合 さ せ た B s p E I - L 0 V
( 4 0 4 - 5 3 8 ) - C A D ( 3 4 7 - 4 4 8 ) - 2 A - B s p E I を揷 入
し、 p t d T o m a t o — B A C C S — 2 A — O r a i l —W P R E を作 製
した 。 この プ ラ ス ミ ド中 の t d T o m a t o を制 限 酵 素 (A g e I お よ び B
g i
) で 処 理 して 得 られ た 断 片 を、 赤 色 蛍 光 タ ンパ ク質 レポ 一 タ ー べ ク
タ一 で あ る p m C h e r r y - C
g I
I ) 処 理 した 断 片 と置 き換 え る こ とで 、 組 み 換 え べ ク タ 一 p C h e r
r y - B A C C S [0079]
ベ ク タ 一 を制 限 酵 素 (A g e I お よ び B
A - 0
a i
—W P R E を作 製 した 。
当 該 組 み 換 え べ ク タ 一 を H E K 2 9 3 細 胞 に遺 伝 子 導 入 し、 Μ Ε Μ + 1 0
% F B S 培 地 中 で B A C C S と 0 r a i l を同 時 発 現 させ た。 遺 伝 子導 入 か
ら 2 4 ~ 3 6 時 間 後 に、 青 色 光 (4 7 0 n m ) で 発 現 細 胞 を刺 激 し、 カル シ
ゥ 厶 イ オ ン蛍 光 ィ ン ジ ケ 一 タ 一 で あ る F I u o _ 4 ま た は R h o d _ 3
(ィ
ン ビ 卜ロ ジ ェ ン社 製 ) を添 加 し、 カル シ ウ ム 濃 度 の 変 化 を観 察 した (図 7 A
) 。 観 察 は 5 秒 間 毎 の タ イ ム ラ ブ ス で 、 コ ン フ ォー カル 顕 微 鏡 (
商 品 名 ;B
i o R a d
M R C 1 0 2 4 、 バ イオ ' ラ ッ ド
) で 行 った 。 そ れ ぞ れ の 細 胞 に つ い て 、
ラ ボ ラ トリ一 ズ株 式 会 社 製
(蛍光変化量 )/
前 の 蛍 光 強 度 ) を算 出 し、 観 察 終 了時 点 の 値 が 1 に な る よ う に
F 0
(光刺激
を基 準 化
し、 縦 軸 に プ ロ ッ トし、 横 軸 に 時 間 (
秒 ) を示 した 結 果 を 図 7 B に示 す 。 図
7 B に示 さ れ る通 り、 B A C C S _ 2 A _ O r a i 1 発 現 細 胞 に お い て 、 光
の 照 射 に よ る カル シ ゥ 厶 濃 度 の 上 昇 が 認 め られ た 。
各 組 み 換 え べ ク タ 一 を作 製 す る た め に使 用 した プ ラ イ マ 一 お よ び 錶 型 を以
下 に示 す 。
[0080]
[表 2]
く 2A ぺ プ チ ドの 増 幅 の た め に 使 用 し た プ ラ イ マ ー >
T190 : 5 '
-GAGGGCAGGGGAAGTCTTCTAACATGCGGGGACGTGGAGGAAAATC
T191 : 5 '
-ACCGGTGATCCCGGTGCGGGGCCGGGATTTTCCTCCACGTCCCCG
鍩 型 :な し
< 2A ぺ プ チ ド-BspEI
T
3 : 5'
T215 : 5 '
の 增 幅 の た め に 使 用 した プ ラ イ マ ー >
-TGGCATCCACGAGGGCAGGGGAAGTCTTCT
-GAACTTCCGGATGCATGGGGCCGGGA
铸 型 : 2A ペ プ チ ド
<BspEI-L0V
TomatoT
(404-538)
C2 : 5 '
2 : 5'
の 増 幅 の た め に 使 用 した プ ライ マ ー >
- ACCACCTGTTCCTGTACGGC
-CCCTGCCCTCGTGGATGCCAGGGTTGTTGAC
踌 型 : ptdTomato-LOV
<BspEI-L0V
(404-538)
(404-538)
-CAD (347-448)
-CAD (347-448)
_2A-BspEI
Tomato-C2
: 5 , - ACCACCTGTTCCTGTACGGC
T
-
5 : 5'
(実 施 例 2
の 増 幅 の た め に使 用 した プ ラ イ マ ー >
GAACTTCCGGATGCATGGGGCCGGGA
踌 型 : BspEI-LOV
[0081 ]
-CAD (347-448)
(404-538)
:0
r a
-CAD (347-448)
i
お よ び 2A ぺ プ チ ド- BspEI
1 と B A C C S と の ポ リ べ プ チ ドの 作 製 )
B A C C S は、 内在 性 の 0
r a
i
l が 発 現 した 場 合 、 ま た は 0
伝 子 と 共 発 現 した 場 合 等 に 、 カ ル シ ウ ム イ オ ン チ ャ ネ ル 0
的 に 開 閉 す る こ とが で き る。 そ こで、 0
r a
ί
r a
i
r a
ί
1 遺
l を光依 存
1 と B A C C S を結 合 させ 、
単 一 の ポ リぺ プ チ ドと して 発 現 さ せ る こ と に よ っ て 、 カ ル シ ウ ム 流 入 を 制 御
で き る ポ リ ペ プ チ ドを 作 製 し た 。 0
る場 合 に最 も効 率 よ く0
r a
ί
「
1 と〇 八
は 1 :2 の 比 で 存 在 す
1 を 活 性 化 さ せ る こ と が で き、 0
C 末 端 に C A D を タ ンデ ム に 2 つ つ な げ た 場 合 に 0
化 され る こ とが報 告 され て い る
(L
ί ら、 2 0
1 0 )
r a
i
r a
ί
1 の
l が構 成 的 に活性
。 そ こで、 0
r a
ί
1
の C 末 端 に B A C C S を 2 つ タ ンデ ム に つ な げ た 組 み 換 えべ ク タ 一 を以 下 の
手 順 で 作 製 した 。
[0082]
( 1 )
O r a
i
1 -
t
d T o m a t
翻 訳効 率 を上 げ るため に 0
k o z a k 様 配 列
中の 0
r a
i
-
r a
(C C A C C )
Y F
Ρ
ί
o -
B A C C S x 2 - W P R E の作製
1 _ Y F
Ρ
の 開 始 コ ドン の 5 '
末端側 に
を 揷 入 した 。 具 体 的 に は 、 当 該 プ ラ ス ミ ド
中の制 限酵素認識部位 であ る B g
I
I
I -
B s p E
サ イ 卜に 、 制 限 酵 素
(X h o
I )
認識 部 位 お よび K o z a k 配 列
(以 下 、
「K Z K 」 と 略 す ) を 有 す る 下 記 の リ ン カ 一 を 揷 入 し た 。
[0083]
[ 表 3]
T188 :
δ'
-
GATCCTCGAGCCACCATGCAT
T189 :
δ'
-
CCGGATGCATGGTGGCTCGAG
[0084]
ま た 、 並 行 して 、 実 施 例 1 と 同 様 に 、 組 み 換 え べ ク タ 一 p t
o -
B A C C S - W P R E を 作 製 し、 そ の 制 限 酵 素 認 識 部 位 で あ る N h e
A g e
I サ イ トに 、 制 限 酵 素
(X h o
— を 揷 入 し、 組 み 換 え べ ク タ 一
— B A C C S —W P R E )
[0085]
[0086]
d T o m a t
I )
(p X h o
I
認 識 部 位 を有 す る下 記 の リン カ
I -
A g e
I -
t
d T o m a t
o
を 作 製 した 。
[ 表 4]
T202 : 5 '
-
CTAGCGCTCTCGAGGAATTCA
T203 : 5 '
-
CCGGTGAATTCCTCGAGAGCG
p K Z K -
0
r a
i
-
Y F P を制 限 酵 素
(X h o
よ っ て 処 理 し、 得 ら れ た D N A 断 片 を 、 p X h o
a t
o — B A C C S —W P R E 中 の X h o
み換 えべ クタ一
W P R E )
(p K Z K — O r a
i
-
A g e
A g e
l _
t
l )
に
d T o m
I サ イ 卜に 挿 入 し、 組
i
1 -
t
d T o m a t
o -
B A C C S -
i
1 と t
d T o m a t
o との 間 には、 0
を 作 製 した 。
当該 組 み換 えべ クタ一 中の 0
r a
I -
I -
I お よび A g e
r a
Y F P に 由来 す る、 制 限 酵 素 認 識 部 位 で あ る E c o R I _ A g e
I サ イ 卜を 有 す る リ ン カ ー が 含 ま れ る が 、 当 該 制 限 酵 素 認 識 部 位 を 除 去 す る
目的 で、 この E c o R I — A g e
れ た組 み換 えべ クタ一
m a t
[0087]
[0088]
o -
l サ イ 卜を 下 記 の 配 列 に 置 き 換 え た 。 得 ら
(p K Z K _ O r a
B A C C S - W P R E )
i
1 — 1 i n k e
r 2 -
t
d T o
の ア ミ ノ 酸 配 列 は 変 化 して い な い 。
[ 表 5]
T226 : 5 '
-
AATTCTCCAGTCCACGGTGCCACGGGCCAGAGATCCA
T227 : 5 '
-
CCGGTGGATCTCTGGCCCGTGGCACCGTGGACTGGAG
下 記 の プ ラ イ マ 一 お よ び 錶 型 を 使 用 して 、 P C R サ 一 マ ル サ イ ク ラ 一 に よ
つ て 増 幅 した 。 得 ら れ た P C R 産 物
K Z K -
0
r a
P R E 中 の t
g
I
I
-
I
d T o m a t
r 2 -
t
1 _
呼 ぶ ) を 作 製 した 。
「L
L
r 2 -
t
I
「p O
r a
C A D
( 3 3 6 -
t
I -
B a m H
d T o m a t
I 断 片) を、 p
o -
B A C C S - W
o と B A C C S の 間 の制 限酵 素 認 識 部 位 で あ る B
d T o m a t
i
、 以 下
L 2 -
i n k e
l
I サ イ 卜に 挿 入 し、 組 み 換 え べ ク タ 一
n k e
[0089]
i
(B g
o -
(p K Z K _ O
B A C C S -
d T o m a t
1 」 は L
4 8 5 )
i ら
-
o _
(2 0
L
-
L
-
r a
i
1 _
l
i
B A C C S - W P R E
B A C C S x 2 _ W P R E 」 と
が 作 製 した 0
1 0 )
C A D
( 3 3 6 -
r a
4 8 5 )
i
l —
中 の
「
」 の ア ミ ノ 酸 配 列 を 参 考 に した 。
[ 表 6]
< L 1 (25 ア ミ ノ 酸 リ ン カ ー 配 歹l」
)の PCR 増 幅 の た め に 使 用 し た プ ラ イ マ ー
T228 : 5 '
T229 :
δ'
〉
-GGAGGGTCAGGAGGAAGTGGAGGAGGTATCCTGCAGTCTCGGGGTG
-
TCCAGAACCGCCTGAACCACCACTGCCACCCCGAGACTGCAGGATA
踌 型 :な し
< Ll-BamHI
T23 1 :
Τ232
の PCR 増 幅 の た め に 使 用 し た プ ラ イ マ 一 >
'
-
TGGCATCCACGGAGGGTCAGGAGGAAGTGG
: 5'
-
GGACTTGGATCCAGAACCGCCTGAACCACCAC
铸 型 :L 1
< Bgl II-BACCS
の PCR 増 幅 の た め に 使 用 し た ブ ラ イ マ ー >
Tomato-
-
T230 :
C2 : 5 '
δ'
-
ACCACCTGTTCCTGTACGGC
CTGACCCTCCGTGGATGCCAGGGTTGTTGA
铸 型 : ptdTomato-BACCS-WPRE
< BglII-BACCS-Ll-BamHI
Tomato-C2
: 5'
T232 : 5 '
-
( 2 )
i
-
X
ACCACCTGTTCCTGTACGGC
GGACTTGGATCCAGAACCGCCTGAACCACCAC
铸 型 : Bgl ll-
[0090]
-
の PCR 增 幅 の た め に 使 用 し た プ ラ イ マ ー >
p O
BACCS お よ び Ll-BamHI
r a
Y F P -
i
-
C h e
B A C C S X
r
r y -
B A C C S x 2 - W P R E
- W P R E お よび p 0
r a
i
-
p 0
r a
B A C C S
- W P R E の作 製
p 0
r a
( A g e
i
-
t
d T o m a t
I お よび B g
i
l
l )
o -
B A C C S x 2 - W P R E を制 限酵 素
で 処 理 して 得 ら れ た t
、 蛍 光 タ ンパ ク質 融 合 発 現 べ ク タ 一 p m C h e
r
d T o m a t
r y -
C
o 部 分 を
を制 限酵 素
(A
g e
I お よび B g
ベ ク タ一
(p O
I
I
I )
r a
i
-
製 した 。 ま た 、 p O
E 中 の t
r a
d T o m a t
で 処 理 して 得 ら れ た 断 片 と 置 き 換 え て 、 組 み 換 え
C h e
i
o
-
t
r
r y -
B A C C S X 2 - W P R E )
d T o m a t
( A g e
l _
B
l
g
l
ク質 発 現 べ ク タ一 P E Y F P — C 1 の A g e
組 み換 えべ ク タ一
(p O
作 製 した 。 ま た 、 p O
R E 中 の t
r a
r a
d T o m a t
i
o
i
-
E )
[0091
]
I -
B g
Y F P -
t
d T o m a t
I -
I
I
I と置 き換 え て 、
B A C C S X 2 - W P R E )
B g
I
r a
i
(p O
B A C C S x 2 - W P R
l 断 片 ) を、 黄 色 蛍 光 タ ンパ
-
( A g e
と置 き換 え て 、 組 み 換 え べ ク タ 一
o -
を作
o -
I
を
B A C C S x 2 - W P
I 断 片) を、 下 記 リンカ一
-
B A C C S X 2 - W P R
を 作 製 した 。
[ 表 7]
T233 : 5 '
-
CCGGTCGGAGGAAGCGGTG
δ'
-
GATCCACCGCTTCCTCCGA
T234 :
[0092]
( 3 )
p O
a
i
-
H A -
B A C C S X 2 - W P R E の作 製
下 記 の プ ラ イ マ 一 お よ び 錶 型 を 使 用 して 、 P C R サ 一 マ ル サ イ ク ラ 一 に よ
つ て 増 幅 した 。 得 ら れ た P C R 産 物
-
B A C C S X 2 - W P R E 中 の制 限酵 素 認 識 部 位 で あ る A g e
揷 入 し、 組 み 換 え べ ク タ 一
E )
[0093]
(3 x H A タ グ 配 列 ) を 、 p O
(p O
r a
i
-
H A -
r a
ί
1
I サ イ トに
B A C C S X 2 - W P R
を 作 製 した 。
[ 表 8]
< 3xHA 断 片 の 増 幅 の た め に 使 用 し た プ ラ イ マ 一 >
T001 :
Τ002
'
-
GGATACCCCTATGACGTTCCAGATTATGCTGGAAGCTATCCATACGATGTCCCCGACTAC
: 5'
-
TCCGGCATAGTCTGGCACATCGTAGGGATAGGAGCCAGCGTAGTCGGGGACATCGTATGG
铸 型 :な し
< AgeI-3xHA-AgeI
断 片 の 増 幅 の た め に 使 用 した プ ラ イ マ ー >
T236 : 5 '
-
GATCCACCGGTCGGAGGATACCCCTATGACGTTC
T237 : 5 '
-
CTCCGACCGGTGGGGCATAGTCTGGCACATCGTAG
铸 型 : 3xHA
[0094]
( 4 )
0
p 0
r a
i
p 0
r a
r a
-
i
-
H A i
_
H A -
B A C C S X 2 -
B A C C S X 2 -
H A _
i g Y _ W P R E 、 お よび p
i m T m - W P R E の作 製
B A C C S X 2 _ W P R E 発 現 細 胞 を 蛍 光 に よ り可
視 化 す る た め に、 I R E S — g a p Y F P
「ί 9 丫」 と略 す ) ま た は I R E S
- m y c
—
( I m a i ら、 2 0 0 6 ; 以 下 、
m e m b r a n e -
t d T o m a t o
( M u z u m d a r ら、 2 0 0 7 ; 以 下 、 「ί m T m 」 と略 す ) を
、 p O r a i 1 _ H A _ B A C C S x 2 _ W P R E の3 '
非 翻 訳領 域 の制 限
酵 素 認 識 部 位 で あ る S a I I サ イ トに挿 入 し、 組 み 換 え べ ク タ 一 (そ れ ぞ れ
、
O
a i
- H A - B A C C S x 2 -
- H A - B A C C S X 2 S
( i n t e r n a l
i g Y - W P R E
p 0 r a i
i m T m - W P R E ) を 作 製 した 。 な お 、 I R E
r i b o s o m e
e n t
y
s i t e ) 酉己歹 は
、 メ ッセ ン ジ ャ ー R Ν Α の 途 中 か ら翻 訳 を 開 始 さ せ る こ と が で き る 配 列 で あ
る。 例 え ば 、 O r a i
- H A - B A C C S X 2 -
R N A か らは 、 O r a i 1 — H A
—
i g Y の メ ッセ ン ジ ャ ー
B A C C S X 2 と g a p Y F P と い う、
2 つ の ポ リべ プ チ ドが 翻 訳 さ れ る。
上 記 組 み 換 えべ ク タ 一 に よ る発 現 産 物 は、 0 r a ί 1 と B A C C S の 間 に
、 2 1 ア ミ ノ酸 リ ン カ 一 (O r a i l — B A C C S X 2 ) 、 5 7 ア ミ ノ酸 リ
ン カ 一 (O r a i 1 — H A
—
B A C C S X 2 ) 、 2 5 8 ア ミ ノ酸 リ ン カ 一 (
O r a i 1 — m C h e r r y - B A C C S 2 ) 、 4 9 8 ア ミ ノ酸 リ ン カ 一 (
O r a i 1 —t d T o m a t o
-
(O r a i 1 —Y F P
—
—
B A C C S X 2 ) 、 2 6 1 ア ミ ノ酸 リ ン カ
B A C C S X 2 ) の い ず れ か が挿 入 され た コ ン ス
トラ ク 卜と な る。
い ず れ に お い て も、 4 7 0 n m の 光 (
青 色 光 ) の 照 射 に よ って、 効 率 よ く
カ ル シ ウ ム 濃 度 が 上 昇 した (図 8 B 、 略 記 は そ れ ぞ れ 、 C h e ;0 r a ί
- mC h e r r y - B A C C S x 2
B A C C S X 2
H A ;0 r a i
T ; 0 r a i 1 -
t d T o m a t o -
- H A - B A C C S X 2 -
i m T m
を
示 す ) 。 な お 、 カ ル シ ウ ム 濃 度 の 変 化 は 実 施 例 1 と 同 様 に 算 出 した 。 ま た 、
O r a i
- m C h e r r y _ B A C C S x 2 を H E K 2 9 3 細胞 中で発現
させ、 4 7 0 n m の光 (
青 色 光 ) を 試 験 期 間 中 継 続 して 照 射 した 後 の 、 カ ル
シ ゥ 厶 蛍 光 プ ロ 一 プ で あ る F I u o _ 4 を使 用 した カ ル シ ウ ム イ メ ー ジ ン グ
結 果 を 図 8 A に示 す。
0 r a i 1 と B A C C S の 間 の リ ン カ 一 の 長 さ に 関 して 、 本 実 験 に よ り、
最 短 で 2 1 ァ ミ ノ酸 で 機 能 す る こ と が 確 認 さ れ た 。 さ ら に、 光 の 照 射 お よ び
遮 断 を繰 り返 す こ と で 、 カ ル シ ウ ム チ ャ ネ ル の 開 閉 を制 御 で き る こ と を確 認
した (図 8 C ) 。
( 実 施 例 3 :0 r a i
0 「
に結 合 さ せ る B A C C S の 数 の 検 討 )
1 と 〇 六 0 は 1 :2 の 比 で 存 在 す る 場 合 に 0 r a i l を効 率 よ く
活 性 化 さ せ る こ と が で き る と い う報 告 が あ る (L ί ら、 2 0 1 0 ) 。 そ こ で
、0 r a i
と C A D の 比 が 0 r a i l _ B A C C S の 作 用 に 与 え る影 響 を
検 証 す ベ く、 O r a i l に B A C C S を 1 つ だ け結 合 した ポ リぺ プ チ ドを 作
製 し、 実 施 例 1
実施例 2
( 4 ) 同 様 に、 N F A T を使 用 した 核 移 行 ア ツセ ィ を 行 っ た
( 1 ) の 中 で 作 製 した p K Z K _ O r a i 1 _ t d T o m a t o
— B A C C S X 1 —W P R E を、 O r a i l に B A C C S を 1 つ だ け結 合 し
た ポ リぺ プ チ ド (O r a i
-
t d T o m a t o - B A C C S X
)
と して
使 用 した 。
核 移 行 シ グ ナ ル を検 出 す る た め の レポ 一 タ 一 遺 伝 子 N F A T - G F 口か ら
、 制 限 酵 素 (A g e I お よ び S a c I ) で N F A T を切 り出 し、 これ を 蛍 光
タ ンパ ク 質 発 現 べ ク タ — p E Y F P - N
の制 限酵 素 認 識 部 位 で あ る A g e
I - S a c I サ イ 卜に挿 入 し、 組 み 換 え べ ク タ 一 (N F A T — Y F P ) を 作
製 した 。
0 r a i
-
t d T o m a t o - B A C C S X
お よび N F A T - Y F P
を、 H E K 2 9 3 細 胞 中 で 共 発 現 さ せ 、 4 7 0 n m の 光 (
青色光) を 2 0 分
間 照 射 した 。 そ の 結 果 、 N F A T — Y F P の 蛍 光 (図 9 A 中 「N F A T _ Y
F P 」 ) は 細 胞 質 中 に の み 認 め られ 、 核 に お い て 観 察 さ れ ず 、 N F A T の 核
移 行 が 認 め られ な か っ た 。 つ ま り、 O r a ί 1 に B A C C S を 1 つ しか 結 合
して い な い ポ リペ プ チ ドに よ る 0 r a i l の 活 性 化 は 困 難 で あ る こ と が 示 さ
れ た。
対 照 実 験 と して 、 O r a i 1 _ t d T o m a t o _ B A C C S x 2 、 N F
A T — G F P を H E K 2 9 3 細胞 中で共 発現 させ た。 4 7 0 n m の光 を 2 0
分 間照 射 す る こ とで N F A T は核 に移 行 した (
図 9 B 中 「N F A T _ G F P
」 )。
[0096]
( 実施 例 4 :0 r a i
の変異 体 を使 用 した B A C C S の光 応 答 の検 討 )
C A D 領 域 に よ る 0 r a i l の活性 化 が抑 制 され る 0 r a i l の変異 (0
r a i
( L 2 7 3 D ) ) を、 O r a i
- C A D - C A D (0 r a i 1の
C 末端 に C A D を タ ンデ ム に 2 つ つ な げた コ ンス トラ ク 卜に よ って構 成 的 に
活性 化 され て い る) に導 入 す る と、 構 成 的 な カル シ ウム の流 入 は観 察 され な
し、 (L ί ら、 2 0 1 0 ) 。
そ こで、 0 r a ί 1 に不 活性 型 変異 L 2 7 3 D を リコ ン ビナ ン トP C R に
よ って導 入 し、 さ らに Η Α タ グお よび 蛍光物 質 を組 ん だ組 み換 えべ クタ一 (
O r a i
( L 2 7 3 D) - H A - B A C C S X 2 -
i g Y ) を作製 した (
図 1 O A ) 。 これ を H E K 2 9 3 細胞 に導 入 して カル シ ウム シ グナル を観 察
した。
0 r a i
( L 2 7 3 D ) — H A — B A C C S X 2 に 4 7 0 n m の光 (
青
色 光 ) を照 射 す る前 、 お よび 1 0 分 間照 射 した後 の、 赤色 蛍光 カル シ ウム セ
ンサ 一 で あ る R h o d — 3 に よ る カル シ ウム イ メー ジ ング結 果 を、 図 1 0 B
に示 す。 図 1 0 B に示 され る通 り、 光 の照 射 の前 後 で細胞 内 カル シ ウム濃 度
に変 化 は認 め られ な か った。
また、 B A C C S の L O V 2 — J
a i
を暗変異 体 に した ポ リペ プチ ド (O r
- H A - B A C C S ( d a r k ) X 2 ) を作製 した。 0 r a ί 1 — H
A - B A C C S ( d a r k ) X 2 を発現 す る H E K 2 9 3 細胞 に 4 7 0 n m
の光 (
青 色 光 ) を照 射 して も、 細胞 内の カル シ ウム濃 度 の上 昇 は認 め られ な
か った (
デ ー タは示 して いな い)。
以 上 か ら、 B A C C S が光 に応 答 して 0 r a ί 1 に作 用 し、 O r a i l を
活性 化 させ る こ とが示 され た。
[0097]
( 実施 例 5 :C D I 領 域 を含 む 0 r a i l _ B A C C S につ いて の検 討 )
S T I M 1 のC D I
(C a l c i u m
d e p e n d e n t
i n a c t
i v a t
i o n)
( ア ミ ノ酸 4 7 0 _ 4 9 1 位 ) 領 域 は 、 0 r a ί 1 を 素 早
く不 活 性 化 す る の に 必 要 な 領 域 を 含 む (M u I I ί n s ら、 2 0 0 9 ) 。 そ
の た め 、 0 r a ί 1 — B A C C S に C D I 領 域 を組 み 込 む こ と に よ って、 一
旦 活 性 化 さ れ た 0 r a i l を す ぐに 不 活 性 化 で き る カ ル シ ウ ム チ ャ ネ ル が 得
られ る 可 能 性 が あ る。
そ こで、 C D I 領 域 を含 む よ う に 0 r a i l — B A C C S に お け る C A D
領 域 の C 末 端 を伸 長 し (
伸 長 さ れ た C A D 領 域 を 「C A D
(3 4 7 - 6 3 0
) 」 と示 す ) 、 これ に H A タ グ お よ び 蛍 光 物 質 が 組 み 込 ま れ た 組 み 換 え べ ク
タ 一 (O r a i 1 — H A — B A C C S
A ) を 作 製 した 。 C A D
(3 4 7 - 6 3 0 )
X
2 -
i g Y ; 図
( 3 4 7 - 6 3 0 ) の D N A 断 片 は、 プ ラ ス ミ
ドS T I M 1 _ C F P か ら P C R に よ っ て 増 幅 し、 上 記 実 施 例 1 と 同 様 の 手
順で B A C C S
( 3 4 7 - 6 3 0 ) を 作 製 した 。
これ らの 組 み 換 え べ ク タ 一 を H E K 2 9 3 細 胞 中 で 発 現 さ せ 、 当 該 細 胞 に
4 7 0 n m の光 (
青 色 光 ) を 照 射 し、 赤 色 蛍 光 カ ル シ ウ ム セ ンサ 一 で あ る R
h o d - 3 を使 用 した カ ル シ ウ ム イ メ ー ジ ン グ を 行 っ た 。 測 定 開 始 5 0 秒 後
か ら 1 0 分 間 4 7 0 n m の光 (
青 色 光 ) を 照 射 し、 そ の 後 1 5 分 間 、 暗 条 件
で 観 察 した 。
そ の結 果 、 O r a i 1 — H A — B A C C S
(3 4 7 - 6 3 0 )
X
2 -
i g
Y に お い て は 光 の 照 射 に よ っ て 細 胞 内 カ ル シ ウ ム の 濃 度 が 上 昇 した 。 しか し
、 そ の 後 、 予 想 に 反 して カ ル シ ウ ム の 濃 度 の 減 少 (す な わ ち 、 0 r a ί 1 の
不 活 性 化 ) が す ぐに 認 め られ る こ と は な く、 光 を 遮 断 して も、 細 胞 内 カ ル シ
ゥ 厶 濃 度 が 低 下 しな か っ た (図 1 1 Β 、 略 記 は そ れ ぞ れ 、 W T ;C D I 領 域
を含 まな い 0 r a i 1 _ B A C C S 、 C D I ; C D I 領 域 を含 む 0 r a i l
- B A C C S
を示 す ) 。 な お、 カル シ ウム濃 度 の 変 化 は実 施 例 1 と同様 に
算 出 した 。 こ の 結 果 は 、 O r a i 1 _ B A C C S に C D I 領 域 を導 入 す る こ
と は 適 切 で は な く、 ま た 、 O r a ί 1 — B A C C S を構 成 す る C A D 領 域 の
C 末端側 の配 列 の長 さが 0 r a i l — B A C C S の作 用 において重要 であ る
こ と を 示 唆 して い る。
[0098]
L 0 V 2 _ J
内の G 5 2 8 A 変異および N 5 3 8 E 変異の 2 重変異 (G
V M L I K K T A E N か らA V M L I K K T A E E ) によって、 L O V 2 の
光スィツチと してのダイナミックレンジが大 きくなることが報告されている
( S t r i c k l a n d ら、 2 0 1 0 ) 。 このような 2 重変異 を N F A T ァ
ッセィに使用 した 4 つの野生型 L O V ( 4 0 4 — 5 4 2 、 4 0 4 — 5 3 9 、
4 0 4 — 5 3 8 、 4 0 4 - 5 3 5 ) に導入 し、 4 7 0 n m の光を照射 した。
その結果、いずれのコンス トラク トにおいても N F A T が核へ移行せず、光
スィッチがオ ンにな らなかった (
データは示 していない)。
[0099]
(実施例 6 :B A C C S X 2 の作製)
0 r a i 1 発現べ クタ一を使用せずに、 B A C C S X 2 が単独でどの程度
0 r a i 1 を活性化できるかを調べるために、 B A C C S を 2 つタンデムに
つなげた組み換えべ クタ一を以下の手順で作製 した。本例では、 H E K 2 9
3 T で発現 している内在性の 0 r a i 1 に対 して B A C C S X 2 が及ぼす影
響 を検討 した。
[01 00]
( 1 ) ロ 八〇〇3 ズ2 _
¾
巳の作製
下記のプライマ一および錶型を使用 して、 P C R サ一マルサイクラ一によ
つて増幅 した。得 られた P C R 産物 (A g e I - B a m H I 断片と B a m H
1 - S a I I 断片)を、 p O r a i 1 _ H A _ B A C C S x 2 _ W P R E 改
変べ クタ一 (
インサー トの開始 コ ドン近傍の配列を、下記 リンカ一で N h e
I - X h o I _ K Z K _ 開始 コ ドン— A g e I に改変 したもの)の A g e I
- S a l I 断片を除いたベ クタ一に揷入 し、組み換えべ クタ一 (p B A C C
S X 2 —W P R E ) を作製 した (
図1 2 A) 。
上記組み換えべ クタ一による発現産物は、実施例 2 における p O r a i
- H A - B A C C S X 2 - W P R E 発現産物中の B A C C S X 2 の領域 と同
—のアミノ酸配列を有 し、かつ、 N 末端 に 1 0 アミノ酸
(M
G PV GGSG
G S ) 、 C 末端 に 9 アミノ酸 (
G G S G G S G L V ) が付加されている。 こ
れ らは融合タンパ ク質を作製する際に リンカ一と して利用できるように付加
したものである。
[01 0 1 ] [ 表 9]
<NheI-BACCS-BamHI
断片 の增幅 の ために使 用 したプ ライマー >
T139: TAAGACCGACCGACAGTTCC
T 9 : TCCTCCGGATCCTCCGTGGATGCCAGGGTT
歸 型 :Omil.HA-BACC
<BamHTBACCS-
Sx 2
SalI 断 片の増 幅 のために使 用 したプ ラ イマー>
T267: GTGGGAGGATCGGGAGGAAGTGGAGGAGGTATC
TGAC
鍩 型 :Or ai l H A -BA CC S x 2
くNhel-XhoI-KZK-
開始 コ ドン-Agel リンカー>
T32i: CTAGCCTCGAGGGCACCATGGGA
T322: CCGGTCCCATGGTGGCCTCGAGG
[01 02]
( 2 ) p B A C C S X 2 _ ί g Y —W P R E の作製
上記 で得 られた p B A C C S X 2 _ W P R E 発現細胞 を蛍光 によ り可視化
す るため に、実施例 2 と同様 に、 i g Y を、 p B A C C S X 2 —W P R E の
3 ' 非翻 訳領域 の制 限酵素認識部位 であ る S a I I サ イ トに挿 入 し、組み換
えべ クタ一 (P B A C C S X 2 — ί g Y - W P R Ε ) を作製 した。
BACCS X 2 -
i g Y を発現 す る H E K 2 9 3 T 細胞 に対 して カル シ ゥ
厶ィメ一ジ ングを行 った。 カル シ ウム蛍光 プロ一 プと して R h o d _ 3 ( 赤
色蛍光 カル シ ウムセ ンサ一) を用 いた。観察 開始 5 0 秒後 か ら、 コンフ才一
カル顕微鏡 の 4 4 2 n m の波長 の レ一ザ一 を 5 秒毎 に照射 して細胞 を刺激 し
た後、 それ ぞれの細胞 について、 蛍光強度変化 を検討 した。各時点での蛍光
強度 と して、 厶 F ( 蛍光変化量)/
。
A F
F 0 (光刺激前 の蛍光強度 ) を算 出 した
F 0 の値 を縦軸 にプロッ トし、横軸 に時間 (
秒 ) を示 した結果 を図
B に示 す。比較試験 と して O r a i
- HA- BACCS X 2 -
i g Y
を発現 す る H E K 2 9 3 Τ 細胞 で同様 にカル シ ウムイメージ ングを行 った。
なお、 図中の Β Χ 2 は B A C C S x 2 _ i g Y (解析細胞数 η = 4 5 ) を、
Ο Β Χ 2 はO r a i
- HA- BACCS X 2 -
5 ) を示 す。各時点の A F
i g Y (解析細胞数 η = 3
F O は、各細胞 についての平均値 と して標準誤
差 と共 に示 した。青色光照射 開始時 に認め られ る、 わずかな蛍光強度 の上昇
は、測定機 器 による ノイズであ る。
図 1 2 B に示 され る通 り、 B A C C S X 2 は O r a i l 発現べ クタ一 を使
用 しな くとも内在性 の 0 r a i l を活性化 で き、 O r a i
- HA- BAC
C S X 2 よ りも効率 よ くカル シ ウム濃度 を上昇 させ る ことが認め られた。
[01 03]
( 3 ) p Y F P — B A C C S X 2 —W P R E の作製
B A C C S X 2 の N 末端 に蛍光 タ ンパ ク質 を融合 で きる ことを確認 す るた
め に、 下記 の プライマ一および錶型 を使 用 して、 P C R サ一マルサ イ クラ一
によ って増幅 した。得 られた P C R 産物 (N h e I - A g e I 断 片) を p B
A C C S X 2 —W P R E の N h e I
—
A g e I サ イ トに揷 入 し、組み換 えべ
クタ一 (p Y F P — B A C C S X 2 —W P R E ) を作製 した。 Y F P — B A
C C S X 2 を発現 す る H E K 2 9 3 T 細胞 に対 して カル シ ウムイメージ ング
を行 った。併 せて、 B A C C S X 2 — i g Y を発現 す る H E K 2 9 3 T 細胞
に対 して もカル シ ウムィメ一ジ ングを行 った。 カル シ ゥ厶蛍光 プロー プと し
て R h o d _ 3 ( 赤色蛍光 カル シ ウムセ ンサ一) を用 いた。観察 開始 5 0 秒
後 か ら、 4 7 0 n m 波長 の L E D ラ ンプを継続 的 に照射 して細胞 を刺激 した
。 それ ぞれの細胞 について、上記 同様 にA F
F 0 を算 出 して縦軸 にプロッ
卜し、横軸 に時間 (
秒 ) を示 した結果 を図 1 3 に示 す。 なお、 図中の B X 2
は B A C C S X 2 — i g Y (解析細胞数 η = 5 ) を、 Υ Β Χ 2 は Y F P — B
A C C S X 2 (解析細胞数 η = 5 ) を示 す。各時点の A F
F O は、各細胞
についての平均値 と して標準誤差 と共 に示 した。
図 1 3 に示 され る通 り、 N 末端へ タ ンパ ク質 を融合 して も、 B A C C S X
2 は内在性 の 0 r a i l を活性化 で き、効率 よ くカル シ ウム濃度 を上昇 で き
る ことが認め られた。
[01 04] [ 表 10]
<NherYFP-AgeI
断 片 の増幅 の ために使 用 した プ ライマ一>
T28i: AGGTGGAGATCTGCTAGCGCCAC
CATGGTGAGCAAGGG
T282: TCCACCGACC GGTCCCTTGTACAGCTCGTCGATGC
鍩 型 :EYFP
[01 05]
S T I M 1 は S T I M 2 との配列類似性 が高 く、線 虫、 ヒ 卜等 の様 々な種
間 で 保 存 さ れ て い る (図 2 B ; Y u a n ら、 2 0 0 9 よ り改 変 ) 。 図 2 B の
略記 はそれ ぞれ、 H .
ノ《ン ジ 一 、
、 R.
ル、 D .
c a b ; ゥマ、 G .
E .
n o r
r e
;ラ ッ 卜、 S .
r
g a m ;蚊 、 N .
[01 06]
s a p ; ヒ 卜、 B .
s c
g a
r
t
l
i t
;ニ ヮ トリ、 M .
;プ タ、 X .
;ゼ プ ラ フ ィ ッ シ ュ、 D .
v
a u ; ゥ シ、 P .
;宝 石 バ チ 、 C .
m e
e
I a e
l
I e
t
r o
m u s
; チン
; マ ウス
;ァ フ リカ ッ メ ガ エ
;シ ョ ウ ジ ョ ウ
ノくェ 、
A .
;線 虫 、 を 示 す 。
同 様 に、 0 r a ί 1 は 0 r a ί 2 お よ び 0 r a ί 3 と の 配 列 類 似 性 が 高 く
、 線 虫 、 ヒ 卜等 の 様 々 な 種 間 で 保 存 さ れ て い る (図 2 Α ) 。 図 2 Α の 略 記 は
そ れ ぞ れ 、 h ;ヒ 卜、 m ;マ ウ ス 、 z ; ゼ プ ラ フ ィ ッ シ ュ、 X ;ア フ リカ ッ
メ ガ エ ル 、 d ;シ ョ ウ ジ ヨ ウバ エ 、 c e ;線 虫 、 を 示 す 。
[01 07]
また、 J
領 域 も、 様 々 な 植 物 種 で 高 度 に保 存 さ れ て い る (図 3 ) 。 図 3
の略記 はそれ ぞれ、 O s ; イネ
フ ォ ト トロ ピ ン 1 、 A t
フ ォ ト トロ ピ ン 1 、 Z m ; トウ モ ロ コ シ
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フ ォ ト トロ ピ ン 1 、 V f
オ ト トロ ピ ン 1 、 A c ; ホ ウ ラ イ シ ダ
フ ォ ト
[01 08]
フ ォ ト トロ ピ ン 1 お よ び フ ォ ト
; ソラマ メ
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フ ィ 卜ク ロ ム 3 、 A s ;才 一 卜厶 ギ
トロ ピ ン 1 、 を 示 す (H a r p e r ら、 2 0 0 4 よ り引 用 ) 。
さ ら に、 L O V 2 領 域 も、 前 述 の よ う に 多 くの 植 物 間 で 保 存 さ れ て お り、
例 え ば 、 才 一 卜厶 ギ の L O V 2 領 域 の ア ミ ノ酸 配 列 と の 相 同 性 は 、 ア ジ ア イ
ネ の フ ォ ト トロ ピ ン 1 ; 8 1 % 、 シ ロ イ ヌ ナ ズ ナ の フ 才 卜 トロ ピ ン 1 ; 8 7
% 、 シ ロ イ ヌ ナ ズ ナ の フ 才 卜 トロ ピ ン 2 ; 8 3 % 、 エ ン ドゥ マ メ の フ ォ ト 卜
口 ピ ン 1 ; 8 7 % 、 ソ ラ マ メ の フ 才 卜 トロ ピ ン 1 ; トウ モ ロ コ シ の フ 才 卜 卜
口 ピ ン 1 ; 9 5 % 、 トマ 卜の フ 才 卜 トロ ピ ン 1 ; 8 7 % で あ る。
[01 09]
これ らの こ と か ら、 各 領 域 は 、 様 々 な 種 の ホ モ ロ グ で 代 用 で き る 可 能 性 が
あ る。
[01 10]
[01 11]
以 下 に、 本 実 施 例 で 使 用 した プ ラ ス ミ ドの コ ン ス トラ ク トを 示 す 。
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[01 18] [ 表 18]
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[ 0123]
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請 求 の範 囲
[ 請 求 項 1]
配 列 番 号 1 ま た は 配 列 番 号 1 と 8 0 % 以 上 の 配 列 同 一 性 を有 す る ァ
ミ ノ酸 配 列 か らな る L 0 V 2 領 域 と、
配 列 番 号 2 、 配 列 番 号 3 、 また は L 0 V 2 _ J
の 光 ス ィ ッチ と し
て の 機 能 を維 持 し、 か つ 配 列 番 号 2 も し くは 3 の ア ミ ノ酸 配 列 に お い
て 1 も し くは 複 数 の ァ ミ ノ酸 が 置 換 さ れ た ァ ミ ノ酸 配 列 か らな る J
領 域 と、
配 列 番 号 4 、 ま た は カ ル シ ウ ム チ ャ ネ ル 0 r a i l を 活 性 化 で き、
か つ 配 列 番 号 4 の ア ミ ノ酸 配 列 に お い て 、 1 も し くは 複 数 の ア ミ ノ酸
が 欠 失 、 置 換 、 付 加 さ れ た ア ミ ノ酸 配 列 か らな る C A D 領 域 と、 を 含
む ア ミ ノ酸 配 列 か らな る ポ リぺ プ チ ドで あ っ て 、
前記 L O V 2 領域、前記 J
領 域 お よび 前 記 C A D 領 域 は、 N 末 端
か らC 末 端 に 向 か って、 前 記 L O V 2 領 域 、 前 記 J
領 域 お よび前 記
C A D 領 域 の順 で配 置 され、
前記 」
領 域 の C 末 端 と前 記 C A D 領 域 の N 末 端 と の 間 に ア ミ ノ酸
配 列 が 介 在 して い な い ポ リぺ プ チ ド。
[ 請 求 項 2]
配 列 番 号 5 ま た は カ ル シ ウ ム チ ャ ネ ル と して 機 能 で き、 か つ 、 配 列
番 号 5 の ア ミ ノ酸 配 列 に お い て 1 も し くは 複 数 の ア ミ ノ酸 が 欠 失 、 置
換 、 付 加 さ れ た ア ミ ノ酸 配 列 か らな る 0 r a i 1 領 域 と、
請 求 項 1 記 載 の ポ リべ プ チ ドか らな る 第 1 の B A C C S 領 域 と、
請 求 項 1 記 載 の ポ リべ プ チ ドか らな る 第 2 の B A C C S 領 域 と、 を
含 む ア ミ ノ酸 配 列 か らな る ポ リぺ プ チ ドで あ っ て 、
前 記 0 r a i 1 領 域 、 前 記 第 1 の B A C C S 領 域 お よび前 記 第 2 の
B A C C S 領 域 は、 N 末 端 か らC 末 端 に 向 か って、 前 記 0 r a i 1 領
域 、 前 記 第 1 の B A C C S 領 域 お よび前 記 第 2 の B A C C S 領 域 の順
で 配 置 さ れ る ポ リぺ プ チ ド。
[ 請 求 項 3]
前 記 0 r a ί 1 領 域 の C 末 端 と前 記 第 1 の B A C C S 領 域 の N 末 端
の 間 に 第 1 の リ ン カ 一 が 介 在 す る 請 求 項 2 記 載 の ポ リぺ プ チ ド。
[ 請 求 項 4]
前 記 第 1 の B A C C S 領 域 の C 末 端 と前 記 第 2 の B A C C S 領 域 の
N 末 端 の 間 に第 2 の リン カ 一 が介 在 す る請 求 項 2 また は 3 に記 載 の ポ
リぺ プ チ ド。
[ 請 求 項 5]
請 求 項 1 記 載 の ポ リペ プ チ ドか らな る 第 1 の B A C C S 領 域 と、
請 求 項 1 記 載 の ポ リべ プ チ ドか らな る 第 2 の B A C C S 領 域 と、 を
含 み、 か つ、
配 列 番 号 5 ま た は カ ル シ ウ ム チ ャ ネ ル と して 機 能 で き、 か つ 、 配 列
番 号 5 の ア ミ ノ酸 配 列 に お い て 1 も し くは 複 数 の ア ミ ノ酸 が 欠 失 、 置
換 、 付 加 さ れ た ア ミ ノ酸 配 列 か らな る 0 r a i 1 領 域 を 含 ま な い ア ミ
ノ酸 配 列 か らな る ポ リぺ プ チ ド。
[ 請 求 項 6]
前 記 第 1 の B A C C S 領 域 の C 末 端 と前 記 第 2 の B A C C S 領 域 の
N 末 端 の 間 に リ ン カ 一 が 介 在 す る 請 求 項 5 に 記 載 の ポ リべ プ チ ド。
[ 請 求 項 7]
請 求 項 1 〜 6 の い ず れ か 1 項 に 記 載 の ポ リぺ プ チ ドを コ 一 ドす る 単
離 され た核 酸 。
[ 請 求項 8]
請 求 項 7 に記 載 の核 酸 を含 む 組 み 換 えベ ク タ ー。
[ 請 求 項 9]
請 求 項 8 に 記 載 の 組 み 換 え ベ ク タ ー を 含 む 遺 伝 子 導 入 キ ッ 卜。
[ 請 求 項 10 ]
請 求 項 8 に記 載 の 組 み 換 えべ ク タ 一 を含 み 、 単 離 され た 細 胞 また は
非 ヒ 卜動 物 で あ る形 質 転 換 体 。
[ 請 求 項 11]
請 求 項 1 0 記 載 の 形 質 転 換 体 に 照 射 す る 光 の 強 度 を操 作 す る こ と に
よ っ て 、 前 記 形 質 転 換 体 の 細 胞 内 力 ル シ ゥ ム シ グ ナ ル を調 節 す る 細 胞
内 カル シ ウム シ グナ ル の調 節 方 法 。
[ 請 求 項 12]
前 記 ポ リぺ プ チ ドは 、 請 求 項 1 、 5 ま た は 6 の い ず れ か 1 項 に 記 載
の ポ リペ プ チ ドで あ り、 か つ 、 前 記 細 胞 は 0 r a i l を 発 現 して い る
請 求 項 1 1 に記 載 の 細 胞 内 カル シ ウム シ グナ ル の調 節 方 法 。
[ 請 求 項 13]
前 記 ポ リぺ プ チ ドは 、 請 求 項 2 ~ 4 の い ず れ か 1 項 に 記 載 の ポ リぺ
プ チ ドで あ る 請 求 項 9 に 記 載 の 細 胞 内 カ ル シ ウ ム シ グ ナ ル の 調 節 方 法
INTERNATIONAL
A.
CLASSIFICATION
C 1 2N1
5/09
C 0 7K1
4/4
International application No.
SEARCH REPORT
OF SUBJECT MATTER
(2
6
1 ) i ,
Ά01
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Κ 6 7/02
7 (2 0 0
C O 7K1 9/0
. 0 1 ) i ,
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C 0 7K1
4/41
C 1 2N5/1
5 (2 0 0
0 {2 0 0
.
. 0 1 ) i
1 ) i
According to International Patent Classification (IPC) or to both national classification and IPC
B.
FIELDS SEARCHED
Minimum documentation searched (classification system followed by classification symbols)
C 1 2N1
5 / 00- 15 / 90 ,
A 0 1K 67 / 0 2 7 ,
C O 7K1
4 / 0 0- 1 9/ 00 ,
C 1 2N1
/ 00- 7 / 0 8
Documentation searched other than minimum documentation to the extent that such documents are included in the fields searched
Jitsuyo
Kokai
Shinan
Koho
Jitsuyo
1922-1
Shinan
Koho
996
Jitsuyo
1 971-2012
Shinan
Toroku
Jitsuyo
Toroku
Koho
1996-2012
Shinan
Koho
1994-2012
Electronic data base consulted during the international search (name of data base and, where practicable, search terms used)
JST
Plus
/ JME DPlu
GenBank/
GeneS
DOCUMENTS
C.
s / J ST 7
8 0 ( JDreaml
l )
,
B I O S I S /MEDLINE
/WPI
DS (STN ) ,
eq
CONSIDERED TO B E RELEVANT
Citation of document, with indication, where appropriate, of the relevant passages
Category*
Y
WU , Y . ,
et
photoaact
a l . ,
i vat
l iving
c e l l s
" A
genet
able
i cal
Rac
"Nature
cont
,
l y
encoded
r o l s
the
2 00 9 ,
Relevant to claim No.
1- 13
mot
Vo l . 4 61 ,
i l ity
o f
No . 3 ,
p . 1 04- 1 08
Y
PARK
act
, C . Y . ,
ivate
cyto
et
a l . ,
" ST I
s
CRAC
channe
s o l i c
domai
n
a l . ,
" Graded
1
l s
t o
clus
v i a
Orai
l "
t e r s
Cel
l ,
1- 13
and
d i r e c t
bindi
ng
2 00 9 ,
Vol
o f
a
. 13 6 ,
p . 8 7 6- 8 90
Y
L I ,
. ,
et
channel
ST I
Vol
b y
1
t o
. 2 1 ,
Orai
b i nding
l
o f
subuni
p . 3 05 - 3 15 ,
act
t s "
onl
ivat
ion
d i fferent
Cel
l
Re s . ,
*
Special categories of cited documents:
"A
document defining the general state of the art which i s not considered
to be of particular relevance
"E
earlier application or patent but published on or after the international
filing date
L
document which may throw doubts on priority claim(s) or which i s
cited t o establish the publication date of another citation or other
special reason (as specified)
1 6
March
,
2 012
(1 6 . 03 . 1 2 )
Name and mailing address of the ISA/
Japane
s e
Patent
2 0 10 . 0 9 . 14 ,
later document published after the international filing date or priority
date and not in conflict with the application but cited to understand
the principle or theory underlying tiie invention
"X"
document of particular relevance; the claimed invention cannot be
considered novel or cannot b e considered t o involve an inventive
step when the document i s taken alone
"Y"
document of particular relevance; the claimed invention cannot be
considered t o involve an inventive step when the document i s
combined with one or more other such documents, such combination
being obvious to a person skilled in the art
"&"
document member of the same patent family
Date of mailing of the international search report
03
Apri
Authorized officer
Of f i c e
Facsimile No.
Form PCT/ISA/210 (second sheet) (July 2009)
o f
"
t o the international filing date but later than
Date of the actual completion of the international search
s
See patent family annex.
document referring t o an oral disclosure, use, exhibnion or other means
"P"
2- 13
CRAC
i ne
Further documents are listed in the continuation of Box C .
"O"
o f
number
Telephone No.
l ,
2 012
(0 3 . 0 4 . 1 2 )
INTERNATIONAL
C (Continuation).
International application No.
SEARCH REPORT
DOCUMENTS CONSIDERED TO BE RELEVANT
Citation of document, with indication, where appropriate, of the relevant passages
Category*
Relevant to claim No.
A
YAO , X . , e t a l . , " E s timation
o f the
free
energy
i n a L0V2 - J a photo
swit
Chem . B i o l . , 2 0 0 8 , Vol . 4 , N o . 8 , p .
A
J P 2009- 533 062 A
( The Queen ' s Medi cal
Cente r ) ,
1 7 Septembe
r 2009 (17 . 0 9 . 2 00 9) ,
& EP 2 0 13 62 7 A2
& US 2 0 0 8 / 0 0 9 6 2 2 7 A l
& W〇 2 0 0 7 / 1 2 1 1 8 6 A 2
& CA 2 6 4 8 5 8 8 A
& CA 2 6 4 8 5 8 8 A
& CA 2 6 4 8 5 8 8 A
& AU 2 0 0723 82 25 A
-1 3
A
WO
2010/ 099401 Al
( THE BOARD OF TRUSTEE S OF
THE LELAND
STANFORD
JUNIOR
UNIVERS I T Y ) ,
0 2 Septembe
r 2010 (02 . 0 9 . 2 010 ) ,
( a mi l y : none )
-1 3
A
WO
2011/ 002 977 A2
( THE UNIVERS
CAROL INA A T CHAPEL
HI L L ) ,
0 6 January
2011 (06 . 01 . 2011 ) ,
( a mi l y : none )
-1 3
A
WO
2009/ 0 97133 A2
L .L .C. ) ,
0 6 Augu s t
2 00 9
(MONSANTO
avai l able
c h " Nature
91- 4 97
I T Y OF NORTH
TECHNOLOGY
,
-1 3
-1 3
(0 6 . 08 . 2 009 ) ,
& US 2 0 1 1 / 0 0 0 4 9 5 5 A l
A
RA
,
s ignal
Neurobi
& D〇LMET SCH , R . E . " U s i n g l ight
i n g cas cade s i n l ive
neurons
"
o l . , 2 0 1 0 , Vol . 2 0 , p . 6 1 7 - 6 2 2
Form PCT/ISA/2 10 (continuation of second sheet) (My 2009)
t o cont r o l
Cur . Opinion
-1 3
国 際 出願 番 号
国 際調 査 報 告
P C T /
J P 2 0 1 2 /
0 5 3 7 0 5
発 明 の属 す る分 野 の分 類 (
国 際特 許 分 類 (I P C ) )
Int.Cl.
C12N15/09 (2006. 01) i , A01K67/027 (2006. 01) i
C07K19/00 (2006. 01) i , C12N5/10 (2006. 01) i
C07K14/415
(2006. 01) i , C07K14/47
(2006. 01)
調 査 を行 っ た分 野
B .
調 査 を行 っ た最 小 限資 料 (
国 際特 許 分 類 (I P C ) )
Int.Cl.
C12N15/00-
15/90 , A01K67/027,
C07K14/00-
19/00 , C12N1/00-
7/08
最 小 限資 料 以 外 の資 料 で調 査 を行 った分 野 に含 まれ る もの
日本 国 実 用新 案 公 報
日本 国公 開実 用新 案 公 報
日本 国 実 用新 案 登 録 公 報
日本 国登 録 実 用新 案 公 報
2
1
o
9
国 際調 査 で使 用 した電 子 デ 、
名称
-ス の 9
(
デぃ
-ス
111
、調 査 に使 用 した用 語 )
6
2
年
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580
(JDreamII)
BIOSIS/MEDLINE/WPIDS
(STN)
GenBank/ ueneSeq
関連 す る と認 め られ る文 献
C .
引用 文 献 の
カ テ ゴ リー *
Y
U,
引用 文 献 名
及 び 一 部 の箇 所 が 関連 す る とき は、 そ の 関連 す る箇 所 の表 示
.
,
,
et al.
controls
A genetically
the motility
o f living
encoded
cells
photoaacti
" Nature,
vatable
2009,
関連 す る
請 求項 の 番 号
Rac
Vol. 461
1-13
,
No. 3 , p . 104-108
Y
PARK, C. Y. , et al. ,
Y
via
direct
Vol.
136 , p . 876-890
LI, Z.
,
binding
et al.
,
STIM1 clusters
o f a cytosolic
Graded
activation
and activates
domain
引用 文 献
ΓΑ 」特 に 関連 の あ る文 献 で は な く、一 般 的技術 水 準 を示 す
もの
ΓΕ 」国 際 出願 日前 の 出願 ま た は特 許 で あ るが 、国 際 出願 日
以後 に公 表 され た も の
「L 」優 先 権 主 張 に疑 義 を提 起 す る文 献 又 は他 の文 献 の発 行
日若 し くは他 の 特 別 な理 由 を確 立 す る た め に 引用 す
る文 献 (
理 由 を付 す )
Γθ 」 口頭 に よ る開示 、使 用 、展 示 等 に言 及 す る文 献
ΓΡ 」国 際 出願 日前 で 、かつ 優 先 権 の 主 張 の基礎 とな る出願
6 .
0 3 .
2009
b y binding
,
of
2-13
パ テ ン トフ ァ ミ リー に 関す る別 紙 を参 照。
の 日の後 に公 表 され た文 献
「
Τ 」 国 際 出願 日又 は優 先 日後 に公 表 され た文 献 で あ って
出願 と矛 盾 す る もの で は な く、発 明 の原 理 又 は理 論
の理解 の た め に 引用 す る もの
「
X 」特 に 関連 の あ る文 献 で あ って 、 当該 文 献 の み で発 明
の新 規 性 又 は進 歩 性 が ない と考 え られ る もの
ΓΥ 」特 に 関連 の あ る文 献 で あ って 、 当該 文 献 と他 の 1 以
上 の文 献 との 、 当業 者 に とって 自明 で あ る組 合 せ に
よって進 歩 性 が ない と考 え
Γ& 」 同一 パ テ ン トフ ァ ミ リー 文 献
2 0 1 2
国 際調 査機 関 の名 称 及 び あ て先
日本 国特 許 庁 (I S A
J Ρ )
郵便番 号 1 0 0 — 8 9 1 5
東 京 都 千 代 田区霞 が 関 三 丁 目 4 番 3 号
l S A
Ceil,
1-13
国 際調 査 報 告 の発 送 日
国 際調 査 を完 了 した 日
様式 P C T
t o Orail
o f CRAC channel
C 欄 の続 き に も 文 献 が列 挙 され て い るc
*
CRAC channels
2 1 0
0 3 .
0 4 .
4 B
特許 庁審 査 官 (
権 限 の あ る職 員 )
(第 2 ペ ー ジ) (2 0 0 9 年 7 月 )
水落
2 0 1 2
3 5 4
登希子
0 3 -
3 5 8 1 -
1 1 0
内線
3 4 4 8
国際出願番 号
国際調 査報告
C (続 き) .
引用文献 の
0 5 3 7 0 5
関連す る と認 め られ る文献
カ テ ゴ リー *
引用文献名
a i f t erent
YA0, X. ,
et
L0V2-J
関連す る
請求項 の番 号
及 び一部 の箇所 が 関連す る ときは、 そ の 関連す る箇所 の表示
numbers
2 0 10. 09. 14,
A
J P 2 0
PC
of
Vo l . 2 1,
STIM1
t o Orai l
t s
Ce i l
Res. ,
p . 305-3 15 , onl ine
a l . , " Est imat ion
photoswi
subuni
tch"
Nature
of
the
avai l a b l e free
Chera. Bio l . ,
energy
2008 , Vo l . 4 ,
in a
1- 13
No. 8 ,
p . 4 9 1-497
A
J P 2009-533062
A
(ザ ' クイ ー ンズ ' メデ イカ ノレ ' セ ン ター)
2009. 09. 17 , EP 2 0 13627 A 2 & US 2008/0096227
A 2 & CA 2648588
A & CA 2648588
A l & W0 2007/
A & CA 2648588
1- 13
12 1 186
A & AU 2007238225
A
A
0 2 0 10/09940
JUNIOR
A
UNIVERS ITY)
0 2 0 1 1/002977
HILL)
A
0 2009/097
(THE BOARD OF TRUSTEES OF THE LELAND STANFORD
2 0 10. 09. 0 2 ,
OF NORTH CAROLINA
13 3 A 2 (MONSANTO TECHNOLOGY,
"Us ing
cascades
Cur. Opinion
i n l ive
2 1 0
1- 13
LLC)
2009. 08. 0 6 , & US
1- 13
Al
RANA, A & DOLMETSCH, R. Ε ·
I SA
AT CHAPEL
( フ ァ ミ リー な し)
neurons
l i ght
t o contro
Neurob i o l . ,
p . 6 17-622
様式 P C T
1- 13
(
フ ァ ミ リー な し)
A 2 (THE UNIVERS ITY
2 0 1 1. 0 1. 06,
2 0 1 1/0004955
A
1 Al
(第 2 ペ ー ジ の 続 き) (2 0 0 9 年 7 月)
l
s i gnal ing
0 10, Vo l .
1- 13
0,