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〇
0
V
(12) 特 許 協 力 条 約 に 基 づ い て 公 開 され た 国 際 出 願
(19) 世界 知 的所有権機 関
(10) 国 際 公 開 番 号
(43) 国 際 公 開 曰
2012 年 4 月 5 日 （
05.04.2012)
(51)
W O 2012/043710
PCT
国際特 許分 類 ：
C12N
15/00
(2006.01)
A61P
35/00
(2006.01)
指定国 （
表 示 の な い 限 り、 全 て の 種 類 の 国 内 保
護 が 可 肯 ) : AE, AG, AL, AM, AO, AT, AU, AZ, BA,
A61K
35/76
(2006.01)
A61P
35/02
(2006.01)
BB,
A61K
48/00
(2006
C12N
15/09
(2006
CR, CU, CZ, DE, DK,
(81)
(21)
国際 出願 番 号 ：
(22)
国 際 出願 日：
(25)
国際 出願 の 言 語 ：
日本 語
(26)
国際 公 開の 言語 ：
日本 語
PCT/JP201
201 1
年
9
月
29
1/072357
日（29.09.201 1)
BG,
BH,
BR,
(71)
(72)
(75)
(74)
2010
年
9
月
30
曰（30.09.2010)
JP
代 理 人 ：高 島
一 (TAKASHIMA,
〒
Hajime);
大 阪府 大 阪市 中央 区伏 見 町 四丁 目 1 番
5410044
明 治 安 田 生 命 大 阪 御 堂 筋 ビル Osaka (JP).
1 号
BZ,
GT, HN,
KM,
KN,
KP,
LS,
LU,
LY,
MA,
MD,
ME,
NI,
NO,
LT,
MY,
MZ,
NA,
NG,
RO, RS, RU, RW,
VN,
ZA,
CH,
CL,
ZM,
HR, HU,
KR,
SM, ST, SV, SY, TH, TJ, TM,
(84)
CA,
CN,
CO,
DO, DZ, EC, EE, EG, ES, FI,
KG,
PL, PT, QA,
出願 人 （
米 国 を 除 く全 て の 指 定 国 に つ い て ）
：国
立大学法 人
鹿 児 島 大 学 (KAGOSHIMA
UNI
〒 8908580 鹿 児 島 県 鹿 児 島 巿
VERSITY)
[JP/JP];
郡 元 一 丁 目 2 1 番 2 4 号 Kagoshima (JP).
発 明 者 ；お よ び
発 明 者 / 出願 人 （
米 国 に つ い て の み )：小 戕 健 一
郎 (KOSAI,
〒 8908580 鹿 児 島 県
Ken-ichiro)
[JP/JP];
鹿 児 島巿 郡 元 一 丁 目 2 1 番 2 4 号
国立大学
沄 人 鹿 児 島 大 学 内 Kagoshima (JP).
BY,
DM,
JP, KE,
US, UZ, VC,
優 先権 デー タ：
特 願 2010-223 150
BW,
GB, GD, GE, GH, GM,
MX,
(30)
A1
KZ,
MG,
NZ,
ID, IL, IN, IS,
LA,
LC,
MK,
OM,
LK,
MN,
LR,
MW,
PE, PG, PH,
SC, SD, SE, SG, SK, SL,
TN, TR, TT, TZ, UA,
UG,
ZW.
指定国 （
表 示 の な い 限 り、 全 て の 種 類 の 広 域 保
護 が 可 肯^: ARIPO (BW, GH, GM, KE, LR, LS, MW,
ユー ラ
MZ, NA, RW, SD, SL, SZ, TZ, UG, ZM, ZW),
シ ァ （AM, AZ, BY, KG, KZ, MD, RU, TJ, TM), ョ 一
ロ ッ パ (AL, AT, BE, BG, CH, CY, CZ, DE, DK, EE,
ES, FI,
MC,
FR,
GB,
MK,
MT,
SM, TR),
OAPI
GW,
MR,
ML,
GR,
NL,
HR,
NO,
(BF,
IE, IS, ΓΓ , LT,
HU,
PL,
PT,
RO,
RS,
BJ, CF, CG, CI, CM,
LU,
LV,
SE, SI, SK,
GA,
GN, GQ,
NE, SN, TD, TG).
添付 公 開書 類 ：
一
一
国際調 査報 告
（
条約第
21
条 (3))
明 細 書 の 別 個 の 部 分 と して 表 した 配 列 リ ス ト
( 規 則 5.2(a))
(54) Title:
(54)
発 明の名称 ：
Aurora
(57) Abstract:
toxic
factor
Disclosed
under
i s a vector,
control
encoding
a factor
disclosed
are a disease
キ ナ ー ゼ プ ロモ ー タ一 を含 む 増 殖 制 御 型 ウ ィ ル ス べ ク タ_
necessary
preierablv
o f an Aurora
kinase
t o the replication
treatment
agent,
a viral
vector,
promoter.
o r assembly
i n particular
Also
containing
disclosed
a treatment
i s a virus
o f at least one virus
a cancer
treatment
clinical diagnostic agent, in particular a cancer diagnostic agent, which
agent,
iactor
vector
and/or
in which
i s substituted
which
a nucleic
b y the Aurora
contains
acid encoaing
the promoter
kinase
the aforementioned
contains the vector containing the Aurora
a cyto
o f a nucleic
acid
promoter.
Also
vector,
and a
Kinase promoter.
要 約 ： 本 発 明 は 、 Aurora キ ナ ー ゼ プ ロ モ ー タ ー の 制 御 下 に あ る 、 細 胞 毒 性 因 子 を コ ー ドす る 核 酸 お
よ び / ま た は 治 療 因 子 を 含 む ベ ク タ 一 、 好 ま し くは ウ ィ ル ス ベ ク タ 一 を 提 供 す る 。 本 発 明 は ま た 、 少 な く
と も 1 つ の ウ ィ ル ス の 複 製 ま た は ア ッ セ ン プ リ に 必 須 の 因 子 を コ 一 ドす る 核 酸 の プ ロ モ ー タ 一 が Aurora
キ ナ ー ゼ プ ロ モ ー タ ー で 置 換 され て い る ウ ィ ル ス ベ ク タ ー を 提 供 す る 。 前 記 ベ ク タ ー を 含 有 す る 疾 患 治
療 剤 、 特 に が ん 治 療 剤 、 並 び に Aurora キ ナ ー ゼ プ ロ モ ー タ ー を 含 む ベ ク タ ー を 含 有 す る 臨 床 診 断 剤 、 特
に が ん 診 断 剤 も提 供 され る 。
(57)
明
細
書
発 明の名称 ：
Aurora キナーゼ プロモー ター を含 む増殖制御型 ウィル スベ クター
技術分野
本発 明 は、 Aurora キナーゼ プ ロモー タ一 を含 む治療 また は予 防用べ クタ一
[0001 ]
、特 に増 殖制御 型 ウィル スベ クタ一 に関す る。 よ り詳細 には、 本発 明 は、 Aur
0
r a キナーゼ プ ロモー タ一 を含 む ことによ り、 がん細胞 で特異 的 に増 殖 す るァ
デ ノウィ ル ス べ クタ一、 お よび/ また はがん細胞 で特異 的 に細胞毒性 因子 ま
た は治療 因子 を発現 す るべ クタ一 に関す る。 また、 本発 明 は、 Aurora キナー
ゼ プ ロモー ター を担 持 す るべ クタ一 を含 む、 がん治療 用 医薬組成物 に関す る
背景技術
[0002]
がんの遺伝 子治療 は 1991 年以後、 多 くの臨床試験 が お こなわれ、 その結 果
、 安全性 につ いて は よ く確 認 され た ものの、 患者 体 内のすべ てのがん細胞 を
死滅 す る ところまで に至 らな いため、根 治 レベル に達 して いな い。 がんの遺
伝 子治療 の臨床試験 は、 1990 年代前 半 には、 レ トロウイル ス を利 用 した ex v i
v o 遺伝 子治療、 つ ま り免疫 を誘導 で きるサ イ 卜力イ ン遺伝 子 な どを i n v i t r o
で導 入 して、放 射線 な どで増 殖能 を不活化 され たがん細胞 を体 内 に戻 す治療
法 が行 われ た。 しか し、 不 十分 な治療効 果 に加 え、 臨床手技 な どの多 くの問
題 点 によ り、 ex v i v o 遺伝 子治療 は製剤 化 には至 らなか った。 その後 1990 年代
にアデ ノウイル ス を中心 とす る非増 殖型べ クタ一 を体 内の腫瘍 細胞 に直接 投
与 す る i n v i v o 遺伝 子治療 の臨床試験 が行 われ るよ うにな り、 医薬 と しての臨
床 開発 が進 んだ。 その後、 2000 年代 にはがん特異 的増 殖型 ウィル ス による遺
伝 子治療 の研 究開発 が進 み、 臨床試験 も進 め られ て きた。
最近、 本発 明者 らは、 独 自に、 次世代 のがん特異 的増 殖型 ウィル ス とい う
べ き、 多 因子制御 によるがん特異 的 アデ ノウイル スベ クタ一 を効率 的 に作製
で きる技術 を開発 し （
特 許 文献 1 ) 、 これ らの アデ ノウイル スベ クタ一 によ
るが ん の遺 伝 子 治療 技 術 の 開発 を進 め て い る （
特 許 文献 2 ) 。
[0003]
A u r o r a キ ナ ー ゼ は、 細 胞 分 裂 期 の様 々な イベ
ン トを制 御 す る キ ナ ー ゼ と し
て知 られ て お り、 現 在 、 A u r o r a _ A 、 B お よび C が 同 定 され て い る。 この キ ナ ー
ゼ は、 多 くの ヒ 卜が ん細 胞 で 正 常 細 胞 に比 して 高 発 現 して い る こ とが い くつ
か報 告 され て い るが （
非 特 許 文献 1 ~ 4 ) 、 い ず れ も分 子 の機 能 解 析 につ い
て の報 告 で あ り、 A u r o r a キ ナ ー ゼ プ ロモ ー ター が遺 伝 子 治療 の観 点 か ら検 討
され た報 告 は な い。 これ まで、 A u r o r a キ ナ ー ゼ プ ロモ ー タ一 を含 むベ ク タ一
を利 用 した遺 伝 子 治療 技 術 は知 られ て お らず、 また、 本 プ ロモ ー タ一 自体 を
他 の 治療 用 途 に利 用 した先 行 例 も皆 無 で あ る。
先行 技 術 文献
特 許 文献
[0004]
特 許 文献 1 ：特 開 2005-46
10 1 号 公報
特 許 文献 2 ：国 際 公 開 第 2005/ 1 15476 号 パ ン フ レ ツ 卜
非 特 許 文献
[0005]
非 特 許 文献 1 ：B i shof f J R e t a し ,
EMBO J .
1998,
非 特 許 文献 2 : Zhou H e t a L. , Nat Gene t . 1998,
非 特 許 文献 3 : Tat suka
非 特 許 文献 4 : Tanaka
M et
T et
a し,
a し,
Cance r Res.
Cance r Res.
17 ( 1 1) : 3052-65
2 0 (2) :
1998,
1999,
189-93
5 8 ( 2 1) : 4 8 1 1- 6
5 9 (9) : 2041 - 4
発 明 の概 要
発 明 が解 決 しょ う とす る課題
[0006]
これ まで に開発 され て い るが ん の ウィル ス療 法 お よび 遺 伝 子 治療 は、 特 異
性 お よび効 果 の面 で課 題 を有 す るた め、 よ り特 異 性 が 高 く、 杭 が ん作 用 の強
い ウイル ス療 法 お よび 遺 伝 子 治療 の た め の ッ 一ル が所 望 され て い る。
課題 を解 決 す るた め の手 段
[0007]
本 発 明者 は、 A u r o r a キ ナ ー ゼ プ ロモ ー タ一 が、 そ の制 御 下 にあ る ウィル ス
の複 製 また は ア ッセ ン プ リに必 須 の 因 子、 な らび に/ あ る い は細 胞 毒 性 因 子
お よび / また は治療 因 子 を コ一 ドす る核 酸 と機 能 的 に結 合 させ た場 合 に、 が
ん 細 胞 特 異 的 か つ 十 分 な 杭 が ん 作 用 を発 揮 す る程 度 の 転 写 活 性 を有 す る こ と
を 見 出 し、 こ れ を 利 用 し て が ん 特 異 的 な 治 療 用 ま た は 予 防 用 べ ク タ 一 を 作 製
す る こ と に 成 功 し、 本 発 明 を 完 成 さ せ た 。
具 体 的 に は、 本 発 明 は ：
]
[
細 胞 毒 性 因 子 ま た は 治 療 因 子 を コ ー ド す る 核 酸 と 機 能 的 に 結 合 し た Aur
キ ナ ー ゼ プ ロ モ ー タ 一 を 含 む 発 現 カ セ ッ 卜。
ora
[ 1 ]
[ 2 ]
に 記 載 の 発 現 カ セ ッ トを 包 含 す る べ ク タ 一 。
[ 3 ]
ベ ク タ 一 が ウ ィ ル ス ベ ク タ 一 で あ る、
[ 4 ]
更 に、 少 な く と も 1 つ の ウ ィ ル ス の 複 製 ま た は ア ッセ ン プ リに必 須 の
因 子 を コ 一 ド す る 核 酸 の プ ロ モ ー タ 一 が Aurora
キ ナ ー ゼ プ ロ モ ー タ 一 ま た はA
キ ナ ー ゼ プ ロ モ ー タ 一 と は異 な る外 来 性 プ ロ モ ー タ 一 で 置 換 さ れ て い る
urora
こ と を特 徴 とす る、
[ 5 ]
、
に記 載 の ベ ク タ 一 。
[ 2 ]
[ 3 ]
に記 載 の ウ ィ ル ス ベ ク タ 一 。
少 な く と も 1 つ の ウ ィ ル ス の 複 製 ま た は ア ッセ ン プ リに必 須 の 因 子 が
Ε 1 Α、 Ε 1 Α∆
2 4 、
Ε 1 Β、 ま た は Ε 1 Β∆
5 5 Κで あ る 、
[ 4 ]
に記 載 の ウ ィ ル ス べ
ク タ 一 。
[ 6 ]
キ ナ ー ゼ プ ロ モ ー タ 一 と は異 な る外 来 性 プ ロ モ ー タ 一 が 、 臓 器
Aurora
特 異 的 に 発 現 が 亢 進 して い る 因 子 の プ ロ モ ー タ ー 、 が ん 細 胞 特 異 的 に 発 現 が
亢 進 し て い る 因 子 の プ ロ モ ー タ 一 、 ま た は 哺 乳 類 に お い て 恒 常 的 に 発 現 し得
る プ ロ モ ー タ 一 で あ る、
[ 7 ]
、
に記 載 の ウ ィ ル ス ベ ク タ 一 。
臓 器 特 異 的 に 発 現 が 亢 進 して い る 因 子 の プ ロ モ ー タ 一 が 、 ア ル ブ ミ ン
- フ エ 卜プ ロ テ イ ン 、 前 立 腺 特 異 的 抗 原
ァ チ ン キ ナ ー ゼ
タ ンパ ク質
あ る、
[ 8 ]
（MCK)
（GFAP)
[ 6 ]
（PSA)
、 ミ トコ ン ド リ ア 型 ク レ
、 ミ エ リ ン塩 基 性 タ ンパ ク 質
、 ま た は神 経 特 異 的 エ ノ ラ ー ゼ
（MB)
、 グ リア繊 維 酸 性
（NSE)
の プ ロ モ ー タ ー で
に記 載 の ウ ィ ル ス ベ ク タ 一 。
が ん 細 胞 特 異 的 に 発 現 が 亢 進 して い る 因 子 の プ ロ モ ー タ ー が 、 テ ロ メ
ラ ー ゼ 逆 転 写 酵 素
E)
[ 4 ]
、 Grp78
（TERT)
、 が ん 胎 児 性 抗 原
（CEA)
、 低 酸 素 応 答 性 領 域
（HR
、 L- プ ラ ス チ ン 、 へ キ ソ キ ナ ー ゼ I I 、 ま た は サ バ イ ビ ン の プ ロ モ
— タ 一 で あ る、
[ 6 ]
に記 載 の ウ ィ ル ス ベ ク タ 一 。
[ 9 ]
哺 乳 類 に お い て 恒 常 的 に 発 現 し得 る プ ロ モ ー タ 一 が 、 サ イ ト メ ガ ロ ウ
ィル ス前 初 期 遺 伝 子 プ ロモ ー タ一
（CMV)
で あ る、
[ 6 ]
に記 載 の ウィル スべ
ク タ一。
[ 1 0 ]
少 な く と も 1 つ の ウ ィ ル ス の 複 製 ま た は ア ッセ ン プ リに必 須 の 因 子
を コ 一 ドす る 核 酸 の プ ロ モ ー タ 一 が Aurora
キ ナ ー ゼ プ ロモ ー タ一 で置 換 され
て い る こ とを特 徴 とす る ウィル スベ ク タ一。
更 に、 少 な く と も 1 つ の 他 の ウ ィ ル ス の 複 製 ま た は ア ッセ ン プ リに
[
必 須 の 因 子 を コ 一 ドす る 核 酸 の プ ロ モ ー タ 一 が Aurora
キ ナ ー ゼ プ ロモ ー タ一
とは異 な る外 来 性 プ ロモ ー タ一 で置 換 され て い る こ とを特 徴 とす る、
]
[ 1 0
に記 載 の ウィル スベ ク タ一。
[ 1
]
少 な く と も 1 つ の ウ ィ ル ス の 複 製 ま た は ア ッセ ン プ リに必 須 の 因 子
が 、 Ε 1 Α、 Ε 1 Α∆ 2 4 、 Ε 1 Β、 お よ び Ε 1 Β∆ 5 5 Κか ら 選 択 さ れ る 因 子 で あ る 、
]
また は
[
3 ]
[ 1
1 ]
に記 載 の ウィル スベ ク タ一。
更 に 、 細 胞 毒 性 因 子 ま た は 治 療 因 子 を コ ー ドす る 核 酸 と 機 能 的 に 結
合 し た 、 Aurora
キ ナ ー ゼ プ ロ モ ー タ 一 ま た は Aurora
キ ナ ー ゼ プ ロモ ー タ一 と
は 異 な る 外 来 性 プ ロ モ ー タ 一 を 含 む 発 現 カ セ ッ 卜を 包 含 す る
2 ]
[ 1 0
[ 1 0 ]
~
[ 1
の い ず れ か 1 つ に記 載 の ウィル スベ ク タ一。
[ 1 4 ]
Aurora
キ ナ ー ゼ プ ロモ ー タ一 とは異 な る外 来 性 プ ロモ ー タ一 が、 臓
器 特 異 的 に 発 現 が 亢 進 して い る 因 子 の プ ロ モ ー タ ー 、 が ん 細 胞 特 異 的 に 発 現
が 亢 進 して い る 因 子 の プ ロ モ ー タ 一 、 ま た は 哺 乳 類 に お い て 恒 常 的 に 発 現 し
得 る プ ロモ ー タ一 で あ る、
[ 1 5 ]
ン、
[ 1
1 ]
また は
[ 1 3 ]
臓 器 特 異 的 に 発 現 が 亢 進 して い る 因 子 の プ ロ モ ー タ 一 が 、 ア ル プ ミ
- フ エ 卜プ ロ テ イ ン 、 前 立 腺 特 異 的 抗 原
レアチ ンキ ナ ー ゼ
性 タ ンパ ク質
で あ る、
[ 1 6 ]
に記 載 の ウィル スベ ク タ
（MCK)
（GFAP)
[ 1 4 ]
（PSA)
、 ミ トコ ン ド リ ア 型 ク
、 ミ エ リ ン塩 基 性 タ ンパ ク 質
、 また は神 経 特 異 的 エ ノラ一 ゼ
（MB)
、 グ リア繊 維 酸
（NSE)
の プ ロモ ー タ一
に記 載 の ウィル スベ ク タ一。
が ん 細 胞 特 異 的 に 発 現 が 亢 進 して い る 因 子 の プ ロ モ ー タ ー が 、 テ ロ
メラーゼ逆転 写酵素
HRE)
（TERT) 、 が ん 胎 児 性 抗 原
（CEA)
、低酸 素応答性領 域
（
、 L- プ ラ ス チ ン 、 へ キ ソ キ ナ ー ゼ I I 、 ま た は サ バ イ ビ ン の プ ロ
、 Grp78
モ ー タ 一 で あ る、
[ 1 4 ]
に記 載 の ウィル スベ ク タ一。
哺 乳 類 に お い て 恒 常 的 に 発 現 し得 る プ ロ モ ー タ 一 が 、 サ イ 卜メ ガ ロ
[ 1 7 ]
ウィル ス前 初 期 遺 伝 子 プ ロモ ー タ一
（CMV)
で あ る、
[ 1 4 ]
に記 載 の ウィル
ス ベ クタ一。
ウ ィル スベ ク タ 一 が、 細 胞 溶 解 性 ウ ィル スベ ク タ 一 で あ る、
[ 1 8 ]
~
[
の い ず れ か 1 つ に記 載 の ウィル スベ ク タ一。
7 ]
[ 1 9 ]
細 胞 溶 解 性 ウ ィル スベ ク タ 一 が アデ ノ ウ イル スベ ク タ 一 で あ る、
[
に記 載 の ウィル スベ ク タ一。
8 ]
[ 2 0 ]
Aurora
キ ナ ー ゼ プ ロ モ ー タ 一 が 、 配 列 番 号 1 に 示 さ れ る ヌ ク レオ チ
ド配 列 中 少 な く と も 1363~1
840 番 目 の ヌ ク レ オ チ ド配 列 、 ま た は 配 列 番 号 3
に 示 さ れ る ヌ ク レ オ チ ド配 列 中 少 な く と も 1 595~2140
列 を含 む、
[ 2
[ 3 ]
1 ]
[ 2 ]
[ 2 ]
〜
〜
[ 1 9 ]
[ 2 0 ]
番 目 の ヌ ク レ オ チ ド配
の い ず れ か 1 つ に記 載 のベ ク タ一。
の い ず れ か 1 つ に記 載 の ベ ク タ 一 を含 有 す る癌 治
療剤。
[ 2 2 ]
有効 量 の
[ 2 ]
~
[ 2 0 ]
の い ず れ か 1 つ に記 載 の ベ ク タ 一 を、 が
ん を有 す る哺 乳 動 物 に投 与 す る こ と を含 む、 が ん の 治 療 方 法 。
キ ナ ー ゼ プ ロモ ー タ一 を含 むベ ク タ一 を含 有 す る臨 床 診 断剤
[ 2 3 ]
Aurora
[ 2 4 ]
が ん の 診 断 用 で あ る、
[ 2 3 ]
記載 の診 断剤。
を提 供 す る。
発 明 の効 果
[0008]
本 発 明 に よ れ ば 、 特 異 性 が 高 く、 効 果 的 な が ん の 治 療 が 可 能 に な る 。
図面 の簡 単 な説 明
[0009]
[ 図 1] 多 因 子 が ん 特 異 的 増 殖 制 御 型 ア デ ノ ウ イ ル ス
（m-CRA)
作製 に用 い る プ
ラ ス ミ ドの 構 造 を 示 す 模 式 図 で あ る 。
[ 図 2]Aurora
プ ロモー ターで ウイル ス増 殖 が制御 され るがん特異 的増 殖制御 型
アデ ノウイル ス
（CRA)
の遺伝 子構 造、 お よび、 非 増 殖
（E
1欠
損 ） 型 で あ り、
か つ 恒 常 的 発 現 プ ロ モ ー タ 一 の 制 御 下 に LacZ を 発 現 す る ア デ ノ ウ イ ル ス
お よ び Ad. CMV-LacZ)
RSV-LacZ
（Ad.
の 遺 伝 子 構 造 を示 す模 式 図 で あ る。
[ 図 3 ] 各 種 細 胞 で の 内 因 性 A u r o r a mRNA 発 現 を 示 す グ ラ フ で あ る 。 I I 型 ポ リ メ
ラ 一 ゼ の mRNA 量 に 対 して 補 正 して あ る 。
[ 図 4 ] A u r 0 r a-A お よ び A u r 0 r a-B プ ロ モ ー タ 一 の が ん 特 異 的 高 活 性 を 示 す グ ラ フ
で あ る。
[ 図 5]Au
rora
プ ロモー タ一制 御 が ん特 異 的増 殖制 御 型 アデ ノウイル ス
（CRA)
の が ん 細 胞 特 異 的 な 細 胞 傷 害 能 を 示 す プ ロ ッ 卜で あ る 。
[ 図 6]Au
rora
プ ロモー タ一制 御 が ん特 異 的増 殖制 御 型 アデ ノウイル ス
（CRA)
の が ん 細 胞 全 般 に 対 す る 細 胞 傷 害 能 を 示 した プ ロ ッ トで あ る 。
[ 図 7]Au
rora
プ ロモー タ一制 御 が ん特 異 的増 殖制 御 型 アデ ノウイル ス
（CRA)
の が ん 動 物 モ デ ル に お け る 治 療 効 果 を 示 した グ ラ フ で あ る 。
発 明 を実 施 す るた め の形 態
本 発 明 の ベ ク タ 一 は、 少 な くと も 1 つ の ウ ィル ス の複 製 また は ア ッセ ン プ
リ に 必 須 の 因 子 を コ 一 ドす る 核 酸 の プ ロ モ ー タ 一 が A u r o r a キ ナ ー ゼ プ ロ モ ー
タ ー で 置 換 さ れ て い る こ と、 な らび に /
あ る い は、 細 胞 毒 性 因 子 お よび /
ま
た は 治 療 因 子 を コ 一 ドす る 核 酸 が A u r o r a キ ナ ー ゼ プ ロ モ ー タ 一 に 制 御 可 能 に
結 合 して い る 発 現 カ セ ッ 卜を 含 む こ と を 特 徴 と す る 。
ヒ 卜の A u r o r a キ ナ ー ゼ A お よ び A u r o r a キ ナ ー ゼ B 遺 伝 子 の プ ロ モ ー タ 一 は
単 離 さ れ て お り (Tanaka,
2002
;
2004)
Ki
u r a,
M.
et
M.
a L. ,
et
a
し,
B i ochem.
.
Bio
B i ophys.
し Chem. ,
Res.
277 ( 1 2 ) :
Commun.
,
1 0 7 1 9-26,
3 16 :
930-6,
、 こ れ ら の プ ロ モ ー タ 一 の 下 流 に レ ポ 一 タ 一 遺 伝 子 を 揷 入 した 、 プ ロ
モ ー タ 一 機 能 の 解 析 の た め の プ ラ ス ミ ドベ ク タ 一 は 報 告 さ れ て い る 。 しか し
、 ウ ィ ル ス の 複 製 ま た は ア ッ セ ン プ リ に 必 須 の 因 子 を コ 一 ドす る 核 酸 の プ ロ
モ ー タ 一 を A u r o r a キ ナ ー ゼ プ ロ モ ー タ 一 で 置 換 した ウ ィ ル ス ベ ク タ 一 や 、 細
胞 毒 性 に 関 与 した り、 治 療 活 性 を 有 す る タ ン パ ク 質 や RNA を コ 一 ドす る 核 酸 が
Au r o r a
キ ナ ー ゼ プ ロ モ ー タ 一 と制 御 が 可 能 で あ る よ う に 連 結 さ れ て い る べ ク
タ一、な らびに、 これ らのベ クタ一の治療 または予防効果については報告が
無かった。 また、マ一力一遺伝子をAurora キナーゼプロモータ一と制御が可
能であるように連結 したベ クタ一を利用 した診断用途は報告されていない。
特 には、がん細胞などの標的疾患細胞 において特異的に発現するタンパ ク質
が多 く報告されている中で、Aurora キナーゼの特異的な発現 に着 目 して、Aur
ora キナーゼ依存的にウィルス増殖を引き起 こ し標的疾患細胞 を特異的に殺傷
するという、標的疾患特異的、特 にはがん特異的な増殖制御型 ウィルスの作
製のためにAurora キナーゼを用いた例は、いかようなものも報告されていな
い。
特 に、内因性Aurora キナーゼはい くつかの ヒ 卜がん細胞で高発現 している
が、正常細胞 においても若干の発現が見 られる （
例えば、図 3 参照）。 よつ
て、Aurora キナーゼプロモータ一は、 ヒ 卜がん細胞の他、正常細胞 において
も作用することが予想 されていた。 しか しなが ら、本発明者が見出 した発明
によれば、本発明のベ クタ一に搭載 され、外因的に導入されたAurora キナー
ゼプロモーターは、がん細胞などの標的疾患細胞で極めて特異的に下流に連
結 された遺伝子の発現 を駆動する一方、正常細胞では検出 し得 る程度の転写
活性 を示さない （
例えば、図 4 参照）。 このようなAurora キナーゼプロモー
タ一の高度な特異性は、内因的な該キナーゼの発現パターンか らは予測不可
能なものである。尚、本明細書 において 「
特異的」であるとは、図 4 に示さ
れるように正常細胞で全 く転写活性 を示さない場合に限定されるわけではな
く、治療上許容される範囲で正常細胞 においても遺伝子発現 を駆動する場合
も包含される。
本発明のベ クタ一に用い られるAurora キナーゼプロモータ一と しては、Aur
ora キナーゼファミリ一に属する遺伝子由来のプロモータ一であれば特 に制限
はないが、例えば、シ ョウジ ヨウバエAurora-A 、 - Bおよび- C遺伝子の哺乳動
物 （
例えば、 ヒ 卜、サル、 ゥシ、 ゥマ、 プタ、ィヌ、ネコ、 ヒッジ、ャギ、
ゥサギ、マウス、 ラッ 卜等）オル ソログが挙げられる。好ま しくは ヒ 卜また
は他の哺乳動物由来のAurora キナーゼA遺伝子またはAurora キナーゼB遺伝子
のプロモータ一、 よ り好 ま しくは ヒ 卜Aurora キナーゼ A 遺伝子 または ヒ 卜Aur
ora キナーゼ B 遺伝子のプロモータ一である。治療対象である哺乳動物 に応 じ
て、 それ と同種のAurora キナーゼプロモータ一を用いることが好 ま しい。
Aurora キナーゼプロモータ一の ヌク レオチ ド配列長は、標 的疾患細胞 （
例
えば、がん細胞）特異的で、かつ 目的の疾患に対 して十分な治療活性 を発揮
する程度 に、下流 に連結 された遺伝子の転写 を活性化 し得 る限 り特 に制限さ
れない。例 えば、 ヒ 卜Aurora キナーゼ A 遺伝子 プロモータ一の場合、転写開
始点を+ 1 と して- 124~+354 位の ヌク レオチ ド配列 （
配列番号 2 に示 されるヌ
ク レオチ ド配列 ；配列番号 1 に示 されるヌク レオチ ド配列中1363~1 840 番 目
の ヌク レオチ ド配列）、 ヒ 卜Aurora キナーゼ B 遺伝子 プロモータ一の場合、
転写開始点を+ 1 と して- 185~+361 位の ヌク レオチ ド配列 （
配列番号 4 に示 さ
れるヌク レオチ ド配列 ；配列番号 3 に示 されるヌク レオチ ド配列中1595~214
0番 目の ヌク レオチ ド配列）を含んでいれば、 目的の特異性 および転写活性が
得 られ うる （
例 えば、図 4 参照）。従 って、好 ま しくは、本発明のベ クタ一
に用い られる ヒ 卜Aurora キナーゼプロモータ一は、配列番号 1 に示 されるヌ
ク レオチ ド配列中少な くとも1363- 1840 番 目の ヌク レオチ ド配列、 または配
列番号 3 に示 されるヌク レオチ ド配列中少な くとも1595~2140 番 目の ヌク レ
才チ ド配列を含む。Aurora キナーゼプロモーターの ヌク レオチ ド配列長の上
限も特 に制限はないが、 5' 上流域の長 さが大 きくな りす ぎると却 ってプロモ
一ターの転写活性や特異性 に好 ま しくない影響 を与える場合がある。例 えば
、 ヒ 卜Aurora キナーゼ A 遺伝子 プロモータ一の場合、転写開始点を+ 1 と して1486~+354 位の ヌク レオチ ド配列 （
配列番号 1 に示 されるヌク レオチ ド配列
) 、 ヒ 卜Aurora キナーゼ B 遺伝子 プロモータ一の場合、転写開始点を+ 1 と し
て- 1779~+361 位の ヌク レオチ ド配列 （
配列番号 3 に示 されるヌク レオチ ド配
列）であれば、 目的の特異性 および転写活性が得 られ うる （
例 えば、図 4 参
照）。従 って、好 ま しい一実施態様 においては、本発明のベ クタ一に用い ら
れる ヒ 卜Aurora キナーゼプロモータ一の5' 末端 と して、配列番号 1 に示 され
るヌク レオチ ド配列中1~ 1363 番 目の ヌク レオチ ド、 または配列番号 3 に示 さ
れ る ヌ ク レオ チ ド配 列 中 1~ 1595 番 目の ヌ ク レオ チ ドが 挙 げ られ る。 他 の 哺 乳
動 物 由 来 の Aurora キ ナ ー ゼ プ ロ モ ー タ 一 を 用 い る場 合 も、 同 様 に して 好 ま し
い領 域 を選 択 す る こ とが で き る。
Aurora キ ナ ー ゼ プ ロ モ ー タ 一 は ま た 、 天 然 の 哺 乳 動 物 由 来 Aurora キ ナ ー ゼ
プ ロ モ ー タ 一 と ス 卜リン ジ ェ ン 卜な 条 件 下 で ハ イ プ リダ イ ズ し得 る核 酸 で あ
つて 、 該 天 然 プ ロ モ ー タ ー と実 質 的 に 同 一 の 特 性 を有 す る核 酸 を 包 含 す る。
「
実 質 的 に 同 一 の 特 性 」 と は、 が ん 細 胞 な どの標 的 疾 患 細 胞 特 異 的 な 遺 伝 子
発 現 を駆 動 す る性 質 を意 味 し、 転 写 活 性 の 程 度 は 同 等 （
例 え ば、 約 0 . 5 〜 約 2
倍 ） で あ る こ とが 好 ま しい が 、 目的 の 疾 患 に対 して 十 分 な 治 療 活 性 を発 揮 で
き る程 度 の 遺 伝 子 発 現 を駆 動 し得 る 限 り、 量 的 要 素 は異 な つて い て も よ い。
例 え ば、 ヒ 卜Aurora キ ナ ー ゼ A ま た は B プ ロ モ ー タ 一 の 場 合 、 配 列 番 号 1 ま
た は 3 に示 さ れ る ヌ ク レオ チ ド配 列 の 相 補 鎖 配 列 と ス 卜リン ジ ェ ン 卜な 条 件
下 で ハ イ プ リダ イ ズ し得 る核 酸 が 挙 げ られ る。 この よ うな 核 酸 と して は、 例
え ば、 配 列 番 号 1 ま た は 3 に示 さ れ る ヌ ク レオ チ ド配 列 と約 80% 以 上 、 好 ま し
くは 約 90% 以 上 、 よ り好 ま し くは 約 95% 以 上 、 特 に 好 ま し くは 約 97% 以 上 、 最 も
好 ま し くは 約 98% 以 上 の 相 同 性 を有 す る ヌ ク レオ チ ド配 列 を含 有 す る核 酸 な ど
が 挙 げ られ る。 本 明 細 書 に お け る ヌ ク レオ チ ド配 列 の 相 同 性 は、 例 え ば、 相
同 性 計 算 アル ゴ リズ ム NCBI BLAST (Nat i ona l Center
ormat i o n Bas i c Loca l A l i gnment
Search
Too L)
値 = 1 0 ; ギ ャ ッ プ を許 す ； フ ィル タ リン グ =0N;
ス コ ア =-3)
for
B i otechno
logy
Inf
を 用 し、
、 以 下 の条 件 （
期待
マ ッチ ス コ ア = 1 ; ミ ス マ ッチ
に て 計 算 す る こ とが で き る。
ハ イ プ リダ イ ゼ 一 シ ヨ ン は、 自体 公 知 の 方 法 あ る い は そ れ に準 じる方 法 、
例 え は、 Mo Lecu Lar C Lon i ng,
arbor
Lab.
Press,
1989)
2nd ed.
(J.
Sambrook
e t a L. , Co Ld Spr i ng H
に記 載 の 方 法 な ど に従 って 行 な う こ とが で き る。
ま た 、 市 販 の ラ イ ブ ラ リ一 を使 用 す る場 合 、 ハ イ プ リダ イ ゼ 一 シ ヨ ン は、 添
付 の 使 用 説 明 書 に記 載 の 方 法 に従 って 行 な う こ とが で き る。 ハ イ プ リダ イ ゼ
— シ ヨ ン は、 好 ま し くは、 ハ イ ス トリン ジ ェ ン 卜な 条 件 に従 って 行 な う こ と
が で き る。 ス トリン ジ ェ ン 卜な 条 件 と して は、
（1
) 洗 浄 に低 ィ 才 ン強 度 お よ
び 高 温 、 例 え ば、 5 0 °C で 0 . 0 15 M 塩 化 ナ トリウム /0. 0 0 15 M クェ ン酸 ナ トリ
ゥ厶 /0. 1% 硫 酸 ドデ シル ナ トリウム を使 用 し、 （2) ホ ル ム ア ミ ドの よ うな 変
性 剤 、 例 え ば、 0 . 1% ゥ シ血 清 アル ブ ミ ン/0. 1% フ イ コー ル /0. 1% ポ リ ビニ ル
ピ ロ リ ドン/ 750
M
塩 化 ナ トリウム、 7 5
リン酸 ナ トリウム緩 衝 液
（pH
6. 5)
M
クェ ン酸 ナ 卜リゥ厶 を含 む 5 0
と と も に、 50% (v/v)
M
ホ ル ム ア ミ ドを4 2
°C で使 用 す る こ と を特 徴 とす る反 応 条 件 が例 示 され る。 あ る い は、 ス トリン
ジ ェ ン 卜な 条 件 は、 50% ホ ル ム ア ミ ド、 5xSSC
ン酸 ナ 卜リゥ厶 ）、 5 0
mM
リン酸 ナ トリウム
(0. 7 5 M NaC
（pH
し 0 . 075 M クェ
6 . 8 ) 、 0 . 1%
ピ ロ燐 酸 ナ 卜リ
ゥ厶、 5 x デ ンハ ー ト溶 液 、 超 音 波 処 理 鮭 精 子 DNA (50 mg/m L) 、 0 . 1
SDS 、 及
び 1 0 % 硫 酸 デ キ ス 卜ラ ン を4 2 °C で使 用 し、 0 . 2xSSC 及 び 50% ホ ル ム アル デ ヒ ド
で 5 5 °C で 洗 浄 し、 続 い て 5 5 °C で EDTA を含 有 す る 0 . 1xSSC か らな る高 ス 卜リンジ
ェ ン 卜洗 浄 を行 う も の で あ って も よ い。 当業 者 は、 プ ロ一 プ長 等 の フ ァ ク タ
— に応 じて、 ハ イ プ リダ イ ゼ 一 シ ヨン反 応 お よび / また は洗 浄 時 の 温 度 、 緩 衝
液 の イ オ ン強 度 等 を適 宜 調 節 す る こ と に よ り、 容 易 に所 望 の ス 卜リンジ ェ ン
シ 一 を実 現 す る こ とが で き る。
A u r o r a キ ナ ー ゼ プ ロモ ー タ 一 は、
ヒ 卜また は他 の 哺 乳 動 物 （
例 ：サ ル 、 ゥ
シ、 ゥマ、 プ タ、 ィ ヌ、 ネ コ、 ヒッ ジ、 ャ ギ、 ゥサ ギ、 マ ウ ス、 ラ ッ 卜等 ）
由来 の 細 胞
組 織 か ら抽 出 した ゲ ノム D N A よ り、 公 知 の A u r o r a キ ナ ー ゼ 遺
伝 子 プ ロモ ー タ 一 配 列 （
例 え ば、 Tanaka,
12 )
： 10 7 19-26,
2002 ;
.,
3 16 : 930-6,
2004
Ki
u r a,
M.
et
M.
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a L. ,
B i ochem.
J.
B i o L.
B i ophys.
Chem. ,
Res.
277 (
Commun
参 照 ） か らな る核 酸 を プ ロ一 プ と して 該 プ ロモ ー タ 一領
域 を含 む ゲ ノム DNA を ク ロー ニ ン グ し、 DNA 分 解 酵 素 、 例 え ば、 適 当 な制 限 酵
素 を用 い て 所 望 の部 分 プ ロモ ー タ ー 配 列 を含 む DNA 断 片 に切 断 、 ゲ ル 電 気 泳 動
で 分 離 後 、 所 望 の バ ン ドを 回収 して DNA を精 製 す る こ と に よ り調 製 す る こ とが
で き る。 あ る い は、 上 記 細 胞 の粗 抽 出液 も し くは そ こか ら単 離 した ゲ ノム DNA
を錶 型 と して、 公 知 の A u r o r a キ ナ ー ゼ 遺 伝 子 プ ロモ ー タ 一 配 列 を基 に合 成 し
た プ ラ イ マ 一 を用 い た PCR に よ り、 A u r o r a キ ナ ー ゼ プ ロモ ー タ 一部 分 配 列 を増
幅 、 単 離 す る こ と も で き る。 A u r o r a キ ナ ー ゼ プ ロモ ー タ 一 の ヌ ク レオ チ ド配
列 が 未 知 の 哺 乳 動 物 に つ い て は 、 該 動 物 の A u r 0 r a キ ナ 一 ゼ cDNA 配 列 を ク エ リ
— と して 該 動 物 の ゲ ノ ム DNA に 対 して BLAST 検 索 を 行 う こ と に よ り、 該 動 物 の A
urora
キ ナ ー ゼ プ ロ モ ー タ 一 領 域 の ヌ ク レ オ チ ド配 列 を 入 手 す る こ と が で き る
ま た 、 Aurora
モー タ一配列
キ ナ ー ゼ プ ロ モ ー タ 一 は 、 公 知 の Aurora
キナーゼ遺伝 子 プロ
（例 え ば 、 配 列 番 号 1 ま た は 3 で 表 さ れ る ヌ ク レ オ チ ド配 列 ）
を 基 に 、 そ の ヌ ク レ オ チ ド配 列 の 全 部 ま た は 一 部 を 含 む 核 酸 を 、 市 販 の DNA/R
NA 自 動 合 成 装 置 を 用 い て 化 学 合 成 す る こ と に よ つ て も 得 る こ と が で き る 。
[001 5 ]
— の 態 様 に お い て 、 本 発 明 は 、 細 胞 毒 性 因 子 ま た は 治 療 因 子 を コ ー ドす る
核 酸 と 機 能 的 に 結 合 した Aurora
キ ナ ー ゼ プ ロ モ ー タ 一 を 含 む 発 現 カ セ ッ 卜、
お よ び 当 該 発 現 カ セ ッ 卜を 有 す る ベ ク タ 一 に 関 す る 。 本 発 明 の ベ ク タ 一 に 用
い ら れ る 、 Aurora
キ ナ ー ゼ プ ロモ ー タ一 の制 御 下 にあ る細 胞 毒 性 因 子 を コ一
ドす る 核 酸 は 、 例 え ば 、 該 核 酸 が 転 写
（お よ び 翻 訳 ） さ れ た 場 合 に 、 直 接 的
も し く は 間 接 的 に 、 細 胞 に 対 して 死 、 も し く は 少 な く と も 増 殖 阻 害 を も た ら
す 限 り、 い か な る タ ン パ ク 質 ま た は RNA を コ 一 ドす る も の で あ っ て も よ い 。
[001 6 ]
本 発 明 の ベ ク タ 一 に 用 い ら れ る 、 Aurora
あ る治療 因 子 は、 該 遺 伝 子 が転 写
キナ ー ゼ プ ロモー タ一 の制 御 下 に
（お よ び 翻 訳 ） さ れ た 場 合 に 、 細 胞 毒 性 作
用 以 外 の 作 用 に よ っ て 直 接 的 も し く は 間 接 的 に 標 的 疾 患 に 対 して 治 療 効 果 を
も た ら す 限 り、 い か な る タ ン パ ク 質
（も し く は RNA)
を コ ー ドす る も の で あ つ
て も よ い。 例 え ば、 標 的疾 患 が が ん の場 合 、 細 胞 毒 性 因 子 また は治療 因 子 と
して は 、 腫 瘍 サ ブ レ ッ サ 一 遺 伝 子
（p53 、 p21 な ど ） 、 サ イ 卜力 イ ン 遺 伝 子
、 IFN な ど ） 、 ア ポ 卜一 シ ス 誘 導 遺 伝 子
（G
（Fas な ど ） 、 ィ 才
M-CSF 、 IL-2
、 IL-4
ンチ ャネル
（ナ ト リ ウ ム チ ャ ネ ル な ど ） の 構 成 タ ン パ ク 質 を コ ー ドす る 遺 伝
子 、 プ ロ ドラ ッ グ を 毒 物 に 変 換 す る こ と に よ っ て 細 胞 を 傷 害 し う る タ ン パ ク
質の遺伝 子
（自 殺 遺 伝 子 ）
（HSV- チ ミ ジ ン キ ナ ー ゼ 、 シ 卜シ ン デ ァ ミ ナ 一 ゼ
な ど） 、 が ん 原 因 遺 伝 子 に対 す る ア ンチ セ ン ス 核 酸
（TGF-
に対 す る ア ンチ
セ ン ス 核 酸 、 サ バ イ ビ ン に対 す る ア ンチ セ ン ス 核 酸 な ど） 、 血 管 新 生 抑 制 遺
伝子
（血 小 板 第 I V 因 子 、 ア ン ジ 才 ス タ チ ン 、 エ ン ドス タ チ ン 、 可 溶 性 VEGF レ
セ プ タ 一 な ど ） 、 が ん 抑 制 作 用 の あ る m i RNA 若 し く は そ の m i m i c 、 ま た は が ん
促 進 作 用 の あ る m i RNA の ア ン チ セ ン ス 核 酸 、 ア ブ タ マ 一 、 リ ボ ザ ィ 厶 等 が 挙 げ
られ る 。
細 胞 毒 性 因 子 ま た は 治 療 因 子 を コ 一 ドす る 核 酸 は 、 そ れ を 産 生 す る 細 胞
組 織 か ら 自 体 公 知 の 方 法 に よ り cDNA
と して 単 離 す る こ と が で き、 Au r o r a キ ナ
— ゼ プ ロ モ ー タ 一 の 下 流 に機 能 的 に 連 結 す る こ と が で き る 。 Au ro ra キ ナ ー ゼ
プ ロ モ ー タ 一 の 制 御 下 に あ る 細 胞 毒 性 因 子 ま た は 治 療 因 子 を コ 一 ドす る 核 酸
を 含 む 発 現 カ セ ッ 卜は 、 好 ま し く は 該 核 酸 ま た は 遺 伝 子 の 下 流 に 適 当 な ポ リ
ア デ 二 レ一 シ ヨ ン配 列 を 含 む 。
本 発 明 の 、 細 胞 毒 性 因 子 ま た は 治 療 因 子 を コ 一 ドす る 核 酸 と 機 能 的 に 結 合
した A u r o r a キ ナ ー ゼ プ ロ モ ー タ 一 を 含 む 発 現 カ セ ッ 卜を 有 す る ベ ク タ 一 は 、
ウ ィ ル ス の 複 製 ま た は ア ッ セ ン プ リ に 必 要 な タ ン パ ク 質 を コ ー ドす る 核 酸 が A
u r o r a
キ ナ ー ゼ プ ロ モ ー タ 一 ま た は Au ro ra キ ナ ー ゼ プ ロ モ ー タ 一 と は 異 な る 外
来 性 プ ロ モ ー タ 一 の 制 御 下 に 置 か れ て い て も よ い 。 例 え ば 、 Au ro ra キ ナ ー ゼ
プ ロ モ ー タ 一 と は 異 な る 外 来 性 プ ロ モ ー タ 一 と して 、 哺 乳 類 に お い て 恒 常 的
に 発 現 し得 る プ ロ モ ー タ 一 を 使 用 す る 場 合 、 サ イ トメ ガ ロ ウ ィ ル ス
来 プ ロ モ ー タ 一
)
（例 ： CMV 前 初 期 プ ロ モ ー タ 一 ）、 ヒ 卜 免 疫 不 全 ウ ィ ル ス
由 来 プ ロ モ ー タ 一
— タ 一
MMTV
（例 ： RSV
LTR
： MoMLV
LTR
（例 ： H I V
LTR
)、 ラ ウ ス 肉 腫 ウ ィ ル ス
)、 マ ウ ス 乳 癌 ウ ィ ル ス
)、 モ ロ ニ 一 マ ウ ス 白血 病 ウ ィ ル ス
LTR)
（CMV)
、 単 純 へ ル ぺ ス ウ ィ ル ス
ミ ジ ン キ ナ ー ゼ （TK)
（HSV)
プ ロ モ ー タ 一 ）、 SV40
（RSV)
（H I V
由 来 プ ロ モ
由 来 プ ロ モ ー タ 一
（MMTV)
（MoMLV)
（例 ：
由 来 プ ロ モ ー タ 一
由 来 プ ロ モ ー タ 一
由 来 プ ロ モ ー タ 一
由
（例
（例 ： HSV チ
（例 ： SV40
初 期
プ ロ モ ー タ 一 ）、 ェ プ ス タ イ ン バ 一 ウ ィ ル ス （EBV)
由 来 プ ロ モ ー タ 一 、 ア デ ノ
随 伴 ウ ィ ル ス
p5
ウ ィ ル ス
（AAV)
（AdV)
ど、 な らび に
由 来 プ ロ モ ー タ 一
由 来 プ ロ モ ー タ 一
-
（例 ： AAV
プ ロ モ ー タ 一 ）、 ア デ ノ
（Ad2 ま た は Ad5 主 要 後 期 プ ロ モ ー タ 一 ） な
ァ ク チ ン 遺 伝 子 プ ロ モ ー タ 一 、 PGK 遺 伝 子 プ ロ モ ー タ 一 、
卜
ラ ン ス フ ヱ リ ン遺 伝 子 プ ロ モ ー タ 一 等 の 哺 乳 動 物 の 構 成 タ ンパ ク 質 の 遺 伝 子
プ ロ モ ー タ 一 な ど の 構 成 的 プ ロ モ ー タ 一 を 用 い る こ と が で き る 。 Au ro ra キ ナ
— ゼ プ ロ モ ー タ 一 と は 異 な る 外 来 性 プ ロ モ ー タ 一 と して は 、 標 的 疾 患 細 胞 で
特 異 的 に 発 現 し得 る 遺 伝 子 の プ ロ モ ー タ ー 、 標 的 臓 器 特 異 的 に 発 現 が 亢 進 し
て い る 因 子 の プ ロ モ ー タ 一 や 誘 導 性 プ ロ モ ー タ 一 を 用 い る こ と も で き る。 臓
器 特 異 的 に 発 現 が 亢 進 して い る 因 子 の プ ロ モ ー タ 一 と して は 、 例 え ば 、 肝 臓
な ど に特 異 的 な アル ブ ミ ン お よ び
腺 に特 異 的 な 前 立 腺 特 異 的 抗 原
-
フ エ 卜プ ロ テ イ ン の プ ロ モ ー タ 一 、 前 立
の プ ロ モ ー タ 一 、 筋 肉 や 脳 な ど様 々 な
（PSA)
臓 器 に 特 異 的 な ミ トコ ン ド リ ア 型 ク レ ア チ ン キ ナ ー ゼ
の プ ロモー タ一
（MCK)
、 な らび に 、 脳 な ど の 神 経 系 に 特 異 的 な ミ エ リ ン塩 基 性 タ ンパ ク 質
グ リア繊 維 酸 性 タ ンパ ク 質
お よび神 経特 異 的 エ ノラー ゼ
（GFAP)
、
（MB)
のプ
（NSE)
口 モ ー タ 一 な ど を例 示 で き る。 ま た 、 例 え ば、 標 的 疾 患 が が ん の 場 合 、 Au r o r
a
キ ナ ー ゼ プ ロ モ ー タ 一 と は 異 な る 外 来 性 プ ロ モ ー タ 一 と して 、 が ん 細 胞 特 異
的 に 発 現 が 亢 進 して い る 因 子 の プ ロ モ ー タ 一 を 用 い る こ と が で き 、 例 え ば 、
が ん 細 胞 で の み 特 異 的 に 発 現 す る CEA
性 抗 原 ） プ ロモー タ一
プ ロモー タ一
(Neuman,
E.
et
a
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Bio
c i ence,
し ， Mo し Ce L L.
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域
（HRE)
1999)
、 な らび に 、 様 々 な が ん に 特 異 的 な 低 酸 素 応 答 性 領
プ ロ モ ー タ 一 、 Grp78 プ ロ モ ー タ 一 、 L - プ ラ ス チ ン プ ロ モ ー タ 一 、
へ キ ソ キ ナ ー ゼ Π プ ロモ ー タ 一、 お よび サ バ イ ビ ン プ ロモ ー タ 一 な ど を例 示
で き る 。 ま た 、 誘 導 性 プ ロ モ ー タ 一 と して は 、 例 え ば 、 メ タ 口 チ 才 ネ イ ン - 1
遺 伝 子 プ ロ モ ー タ 一 な ど を 用 い る こ と が で き る 。 メ タ ロ チ 才 ネ ィ ン - 1遺 伝 子
プ ロ モ ー タ 一 を 用 い た 場 合 、 金 、 亜 鉛 、 カ ドミ ウ ム 等 の 重 金 属 、 デ キ サ メ サ
ゾ ン 等 の ス テ ロ イ ド、 ア ル キ ル 化 剤 、 キ レ 一 卜剤 ま た は サ イ ト力 イ ン な ど の
誘 導 物 質 を 、 所 望 の 時 期 に 標 的 疾 患 細 胞 の 位 置 に 局 所 投 与 す る こ と に よ り、
任 意 の 時 期 に標 的 疾 患 細 胞 特 異 的 に ウ ィ ル ス タ ンパ ク 質 の 発 現 を 誘 導 す る こ
とが で き る。
また、 別 の態 様 に お い て、 本 発 明 は、 少 な くとも 1 つ の ウィル ス の複 製 ま
た は ア ッ セ ン プ リ に 必 須 の 因 子 を コ 一 ドす る 核 酸 の プ ロ モ ー タ 一 が Aurora
キ
ナ 一 ゼ プ ロ モ ー タ ー で 置 換 さ れ て い る こ と を特 徴 と す る標 的 疾 患 特 異 的 増 殖
型 ウ イ リレス べ ク タ 一
以下、
(cond
i t i ona L Ly
rep l i cat
i n g v i rus : CRV)
【
こ関
する
(
「Aurora キ ナ ー ゼ プ ロ モ ー タ 一 依 存 性 CRV 」 と も い う ） 。 即 ち 、 本 発 明
は、 が ん細 胞 な どの標 的疾 患 細 胞 に お い て特 異 的 に
（正 常 細 胞 よ り も 優 位 に
) 増 殖 す る こ と を特 徴 と す る ベ ク タ 一 に 関 す る。 これ らの ウ ィ ル ス ベ ク タ 一
は 、 が ん 細 胞 な ど の 標 的 疾 患 細 胞 で 特 異 的 に ゥ ィ ル ス の 増 殖 を 引 き起 こ す だ
け で な く、 増 幅 さ れ た 結 果 、 該 標 的 疾 患 細 胞 を 殺 傷
（溶 解 ） す る 。 さ ら に 、
溶 解 した 細 胞 か ら放 出 さ れ た ウ イ ル ス は 周 辺 の ベ ク タ 一 未 導 入 の 疾 患 細 胞 に
感 染 し、 こ の ス テ ッ プ が 繰 り 返 さ れ る こ と で 、 最 終 的 に は 病 巣 内 の す べ て の
疾 患 細 胞 に本 発 明 の ベ ク タ 一 が導 入 され 治 療 効 果 を得 る こ とが で き る。
本 発 明 の Aurora
キ ナ ー ゼ プ ロ モ ー タ 一 依 存 性 CRV は 、 少 な く と も 1 つ の ウ イ
ル ス の 複 製 ま た は ア ッ セ ン プ リ に 必 要 な タ ン パ ク 質 を コ 一 ドす る 核 酸 を Auror
a キ ナ ー ゼ プ ロ モ ー タ 一 の 制 御 下 に お く こ と に よ り構 築 す る こ と が で き る 。
ウ ィ ル ス の 複 製 ま た は ア ッセ ン プ リに 必 須 の 因 子 」 と は 、 ウ ィ ル ス の 構 造 タ
ンパ ク 質 な ど の 、 ウ ィ ル ス が 自 己 複 製 を 行 う た め に 必 須 の タ ンパ ク 質 の い ず
れ か を コ 一 ドす る 遺 伝 子 、 ま た は ウ ィ ル ス が ア ッ セ ン プ リ を 行 う た め に 必 須
「
の タ ンパ ク 質 の い ず れ か を コ 一 ドす る 遺 伝 子 を 意 味 す る 。 よ り具 体 的 に は 、
ウ ィ ル ス の 複 製 ま た は ア ッ セ ン プ リに 必 須 の 因 子 は ， 用 い る ウ ィ ル ス 種 に よ
つ て 異 な る が 、 例 え ば ア デ ノ ウ イ ル ス の 場 合 、 感 染 初 期 か ら転 写 が 開 始 さ れ
た 後 の ウ ィ ル ス タ ンパ ク 質 の 転 写 制 御 に 働 く初 期 遺 伝 子
（Ea r Ly
gene)
る E 1A 、 E 1 B 、 E2 お よ び E4 、 ま た は 後 述 の Rb 結 合 領 域 欠 損 型 E 1 Α ( Ε 1 Α ∆ 24)
53結
であ
、 p
合 領 域 欠 損 型 E 1 B ( Ε 1 Β ∆ 5 5 Κ) な ど が 挙 げ られ る 。 特 に E 1A は 、 ア デ ノ ウ
ィ ル ス の 感 染 後 最 初 に 転 写 さ れ 、 E 1A の 発 現 が な け れ ば そ の 後 の ゥ ィ ル ス 複 製
が 起 こ らな い こ と よ り、 A u r o r a キ ナ ー ゼ プ ロ モ ー タ 一 で が ん な ど の 標 的 疾 患
特 異 的 に ウ イ ル ス 増 殖 制 御 を 行 な う 目 的 に 非 常 に 適 して い る 遺 伝 子 で あ る が
、 ウ ィ ル ス の 複 製 に必 須 の そ の 他 の 初 期 遺 伝 子 を制 御 す る こ とで も 同 様 の 効
果 を 得 る こ と が で き る 。 ま た 、 ア デ ノ ウ イ ル ス の 構 造 遺 伝 子 を コ ー ドす る 核
酸 の 後 期 遺 伝 子 （Lat e gene)
の L 1、 L 2 、 L 3 、 L 4 お よ び L 5 な ど は 、 感 染 後 の 細
胞 分 裂 が 起 こ る 後 期 に 転 写 さ れ て 、 ゥ ィ ル ス 構 造 を 構 成 す る タ ンパ ク 質 で あ
る が 、 こ れ らの 後 期 遺 伝 子 を A u r o r a キ ナ 一 ゼ プ ロ モ ー タ 一 で 発 現 制 御 して も
が ん な どの標 的 疾 患 特 異 的 に ゥ ィ ル ス 増 殖 制 御 を行 な う こ とが で き る。 この
よ う に、 本 発 明 のAu r o r a キ ナ ー ゼ プ ロ モ ー タ 一 依 存 性 増 殖 型 ウ ィ ル ス ベ ク タ
— に お い て A u r o r a キ ナ ー ゼ プ ロ モ ー タ 一 で 発 現 制 御 さ れ る ウ ィ ル ス タ ンパ ク
質 を コ 一 ドす る 遺 伝 子 は 、 ウ ィ ル ス の 複 製 ま た は ア ッ セ ン プ リに 必 須 の ウ イ
ル ス 遺 伝 子 で あ れ ば 、 い ず れ の も の で も よ い 。 か か るA u r o r a キ ナ ー ゼ プ ロ モ
- タ 一 依 存 性 増 殖 型 ウ ィ ル ス ベ ク タ 一 は、 ウ ィ ル ス の 複 製 ま た は ア ッセ ン プ
リに 必 要 な タ ンパ ク 質 を コ 一 ドす る 核 酸 の 内 因 性 プ ロ モ ー タ 一 を A u r o r a キ ナ
— ゼ プ ロ モ ー タ 一 で 置 換 す る こ と に よ り得 る こ と が で き る 。 好 ま し くは 、 本
発 明 の 増 殖 型 ア デ ノ ウ イ ル ス ベ ク タ 一 に お い て 、 E 1A お よ び / ま た は E 1 B を コ 一
ドす る 核 酸 、 よ り好 ま し くは 少 な く と も E 1A を コ 一 ドす る 核 酸 が A u r o r a キ ナ ー
ゼ プ ロ モ ー タ 一 の 制 御 下 に お か れ る。
細 胞 内 に 導 入 さ れ た 本 発 明 の A u r o r a キ ナ ー ゼ プ ロ モ ー タ ー 依 存 性 CRV は 、 A u
roraキナーゼ
プ ロモ ー タ ー が 活 性 化 され な い環 境 下 （
例 え ば、 正 常 細 胞 ） で
は増 殖 で きな い た め 、 当該 細 胞 は傷 害 を受 け な い。 一 方 、 本 発 明 のAu r o r a キ
ナ 一 ゼ プ ロ モ ー タ 一 依 存 性 CRV が 、 A u r o r a キ ナ ー ゼ プ ロ モ ー タ 一 が 活 性 化 さ れ
る環 境
（例 え ば 、 標 的 疾 患 細 胞 ） 内 に 侵 入 す る と 、 そ こ で ウ ィ ル ス が 増 殖 し
、 ウ ィ ル ス タ ン パ ク 質 の 細 胞 毒 性 に よ り細 胞 が 傷 害 さ れ る 。 溶 解 した 細 胞 か
ら 放 出 さ れ た ウ ィ ル ス は 周 辺 の ベ ク タ 一 未 導 入 の 細 胞 に 次 々 と 感 染 し、 同 様
の ス テ ッ プ が 繰 り返 さ れ る 。 こ う して 、 最 終 的 に は 病 巣 内 の す べ て の 疾 患 細
胞 に 本 発 明 の 増 殖 型 ウ ィ ル ス ベ ク タ 一 が 導 入 さ れ 得 る。
ウ ィ ル ス の 複 製 ま た は ア ッ セ ン プ リ に 必 要 な タ ン パ ク 質 を コ 一 ドす る 核 酸
の 少 な く と も 1 つ が Au ro ra キ ナ ー ゼ プ ロ モ ー タ 一 の 制 御 下 に お か れ て い れ ば
、 ゥ ィ ル ス の 増 殖 ま た は ア ッ セ ン プ リはAu ro ra キ ナ 一 ゼ プ ロ モ ー タ 一 が 活 性
化 さ れ る環 境 下 に 限 定 さ れ る の で 、 他 の ウ ィ ル ス の 複 製 ま た は ア ッセ ン プ リ
に 必 要 な タ ン パ ク 質 を コ 一 ドす る 核 酸 は 任 意 の A u r o r a キ ナ ー ゼ プ ロ モ ー タ 一
と は 異 な る 外 来 性 プ ロ モ ー タ 一 の 制 御 下 に 置 か れ て よ い 。 例 え ば 、 Au ro ra キ
ナ 一 ゼ プ ロ モ ー タ 一 と は 異 な る 外 来 性 プ ロ モ ー タ 一 と して 、 哺 乳 類 に お い て
恒 常 的 に 発 現 し得 る プ ロ モ ー タ 一 を 使 用 す る 場 合 、 サ イ トメ ガ ロ ウ ィ ル ス
由 来 プ ロ モ ー タ 一
MV)
ス
（例 ： CMV 前 初 期 プ ロ モ ー タ 一 ）、 ヒ 卜免 疫 不 全 ウ ィ ル
由 来 プ ロ モ ー タ 一
（H IV)
来 プ ロ モ ー タ 一
（例 ： RSV
タ 一
LTR
（例 ： MMTV
— タ 一
（例 ： MoMLV
（例 ： H I V
LTR
LTR
)、 ラ ウ ス 肉 腫 ウ ィ ル ス
)、 マ ウ ス 乳 癌 ウ ィ ル ス
（MMTV)
)、 モ ロ ニ 一 マ ウ ス 白血 病 ウ ィ ル ス
LTR)
、 単 純 へ ル ぺ ス ウ ィ ル ス
( 例 ： HSV チ ミ ジ ン キ ナ ー ゼ （TK)
SV40
（HSV)
プ ロ モ ー タ 一 ）、 SV40
― 、 ア デ ノ 随 伴 ウ ィ ル ス
（AdV)
— タ ー ） な ど、 な らび に
— タ ー 、
（AAV)
由 来 プ ロ モ ー タ 一
由 来 プ ロ モ ー タ 一
-
（RSV)
由
由 来 プ ロ モ 一
（MoMLV)
由 来 プ ロ モ
由 来 プ ロ モ ー タ 一
由 来 プ ロ モ ー タ 一
初 期 プ ロ モ ー タ 一 ）、 ェ プ ス タ イ ン バ 一 ウ ィ ル ス （EBV)
)、 ア デ ノ ウ イ ル ス
（C
（例 ： AAV
（例 ：
由 来 プ ロ モ ー タ
p5
プ ロ モ ー タ 一
（Ad2 ま た は Ad5 主 要 後 期 プ ロ モ
ァ ク チ ン 遺 伝 子 プ ロ モ ー タ 一 、 PGK 遺 伝 子 プ ロ モ
トラ ン ス フ ェ リ ン 遺 伝 子 プ ロ モ ー タ 一 等 の 哺 乳 動 物 の 構 成 タ ン パ ク
質 の 遺 伝 子 プ ロ モ ー タ 一 な ど の 構 成 的 プ ロ モ ー タ 一 を 用 い る こ と が で き る。 A
u r o r a
キ ナ ー ゼ プ ロ モ ー タ 一 と は 異 な る 外 来 性 プ ロ モ ー タ 一 と して は 、 標 的 疾
患 細 胞 で 特 異 的 に 発 現 し得 る 遺 伝 子 の プ ロ モ ー タ ー 、 標 的 臓 器 特 異 的 に 発 現
が 亢 進 して い る 因 子 の プ ロ モ ー タ 一 や 誘 導 性 プ ロ モ ー タ 一 を 用 い る こ と も で
き る 。 臓 器 特 異 的 に 発 現 が 亢 進 して い る 因 子 の プ ロ モ ー タ 一 と して は 、 例 え
ば、 肝 臓 な ど に特 異 的 な アル ブ ミ ン お よ び
一 、 前 立 腺 に特 異 的 な 前 立 腺 特 異 的 抗 原
-
フ エ 卜プ ロ テ イ ン の プ ロ モ ー タ
の プ ロモー タ一、 筋 肉や脳 な
（PSA)
ど 様 々 な 臓 器 に 特 異 的 な ミ トコ ン ド リ ア 型 ク レ ア チ ン キ ナ ー ゼ
のプロ
（MCK)
モ ー タ 一 、 な らび に 、 脳 な ど の 神 経 系 に 特 異 的 な ミ エ リ ン塩 基 性 タ ンパ ク 質
、 グ リア繊 維 酸 性 タ ンパ ク 質
(MB)
（GFAP)
お よび神 経特 異 的 エ ノラー ゼ
（N
の プ ロ モ ー タ 一 な ど を例 示 で き る。 ま た 、 例 え ば、 標 的 疾 患 が が ん の 場
SE)
合 、 A u r o r a キ ナ ー ゼ プ ロ モ ー タ 一 と は 異 な る 外 来 性 プ ロ モ ー タ 一 と して 、 が
ん 細 胞 特 異 的 に 発 現 が 亢 進 して い る 因 子 の プ ロ モ ー タ 一 を 用 い る こ と が で き
、 例 え ば 、 が ん 細 胞 で の み 特 異 的 に 発 現 す る CEA
、 が ん胎 児性 抗 原 ） プ ロモー タ一
、 E2F プ ロ モ ー タ 一
990)
6607-66
et
a
15 ,
（Neuman,
. ,
し , S c i ence,
et
a
r
Res.
。プ ロ モ ー タ ー
し ， Mo L.
246,
1 1 58-
1 16 1,
（X
i e,
B.
et
,
60,
2936-2941
（Kumaga i ,
,
T.
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,
. P.
1,
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46-50,
a L. ,
a
し， B r .
Cance
r
Res.
Cance
r
Res.
Onco
L. ,
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なテ ロメラ一ゼ逆転 写酵素
nce r
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応答性領域
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M.
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a L. ,
Ca
、 な らび に 、 様 々 な が ん に 特 異 的 な 低 酸 素
プ ロ モ ー タ 一 、 G r p78 プ ロ モ ー タ 一 、 L - プ ラ ス チ ン プ ロ モ
— タ ー、 へ キ ソ キ ナ ー ゼ π プ ロモ ー タ 一、 お よび サ バ イ ビ ン プ ロモ ー タ ー な
ど を例 示 で き る。 また、 誘 導 性 プ ロモ ー タ 一 と して は、 例 え ば、 メ タ ロチ 才
ネ イ ン 一 1 遺 伝 子 プ ロモ ー タ 一 な ど を用 い る こ とが で き る。 メ タ ロチ 才 ネ ィ
ン — 1 遺 伝 子 プ ロモ ー タ 一 を用 い た 場 合 、 金 、 亜 鉛 、 カ ドミ ウム 等 の 重 金 属
、 デ キ サ メサ ゾ ン等 の ス テ ロイ ド、 アル キル 化 剤 、 キ レ一 卜剤 また は サ イ ト
力 イ ンな どの 誘 導 物 質 を、 所 望 の 時 期 に標 的疾 患 細 胞 の位 置 に局 所 投 与 す る
こ と に よ り、 任 意 の 時 期 に標 的疾 患 細 胞 特 異 的 に ウ ィル ス タ ンパ ク質 の 発 現
を誘 導 す る こ とが で き る。
また、 2 以 上 の ウ ィル ス の複 製 また は ア ッセ ン プ リに必 要 な タ ンパ ク質 を
コ一 ドす る核 酸 をA u r o r a キ ナ ー ゼ プ ロモ ー タ 一 の制 御 下 に お く場 合 、 用 い る
プ ロモ ー タ 一 は 同 一 の プ ロモ ー タ 一 で あ って も よ い し、 異 な る も の で あ って
も よ い。 例 え ば、 A u r o r a キ ナ ー ゼ A プ ロモ ー タ 一 とA u r o r a キ ナ ー ゼ B プ ロモ 一
タ ー と を、 1 つ の べ ク タ 一 内 で併 用 す る こ と も で き る。 また、 A u r o r a キ ナ ー
ゼ プ ロモ ー タ 一依 存 性 CRV が、 更 に細 胞 毒 性 因 子 また は 治 療 因 子 を コ一 ドす る
核 酸 と機 能 的 に結 合 した A u r o r a キ ナ ー ゼ プ ロモ ー タ 一 を含 む 発 現 カ セ ッ 卜を
備 え て い て も よ い。
本 発 明 の ウ ィル スベ ク タ 一 は、 ウ ィル ス タ ンパ ク質 の、 正 常 細 胞 に お け る
ウ ィル ス の増 殖 に必 要 な 細 胞 環 境 を誘 導 す る の に必 須 で あ る が、 標 的疾 患 細
胞 に お け る ウ ィル ス の増 殖 に は必 要 で な い領 域 を欠 損 させ て も よ い。 例 え ば
、 標 的疾 患 が が ん の 場 合 、 正 常 細 胞 で の アデ ノ ウ イル ス増 殖 の た め に は、 細
胞 周 期 を 回 す た め に Rb や p53 を不 活 性 化 す る こ とが 必 要 で あ る が、 が ん 細 胞 で
は す で に細 胞 周 期 が 回 って い る状 態 に あ る の で、 が ん 細 胞 で の アデ ノ ウ ィル
ス の増 殖 に は、 E 1A の Rb 結 合 領 域 や E 1B の p53 結 合 領 域 は必 要 で は な い。 した が
つて、 例 え ば アデ ノ ウ イル ス の 場 合 、 E 1A24KDa の領 域 を欠 損 させ （
Ε 1Α ∆ 24)
、 E 1B55KDa の領 域 を欠 損 させ （
Ε 1 Β ∆ 5 5 Κ) 、 また は E 1B 19KDa の領 域 を欠 損 さ
せる （
Ε 1 Β ∆ 19 )
こ と に よ り、 が ん 細 胞 特 異 的 な ウ ィル ス の増 殖 が 可 能 に な る
。 この タ イ プの ウ ィル スベ ク タ 一 の 場 合 、 ウ ィル ス の複 製 に必 要 な タ ンパ ク
質 を コー ドす る核 酸 が A u r o r a キ ナ 一 ゼ プ ロモ ー タ ー な どの が ん 細 胞 特 異 的 な
プ ロモ ー タ 一 の制 御 下 に お か れ て い な くて も が ん 細 胞 特 異 的 な増 殖 を起 こす
こ とが で き る。 した が って、 本 発 明 は、 ウ ィル ス の複 製 また は ア ッセ ン プ リ
に必 要 な タ ンパ ク質 を コ一 ドす る い ず れ の核 酸 もA u r o r a キ ナ ー ゼ プ ロモ ー タ
— の制 御 下 に な く、 正 常 細 胞 に お け る ウ ィル ス の増 殖 に必 要 な 細 胞 環 境 を誘
導 す る の に必 須 で あ る が、 標 的疾 患 細 胞 に お け る ウ ィル ス の増 殖 に は必 要 で
な い領 域 （
例 え ば、 E 1A24KDa の領 域 、 E 1B55KDa の領 域 、 お よび / また は E 1B 19 K
Da の領 域 ） が 欠 損
した ウ ィル スベ ク タ 一 で あ って、 A u r o r a キ ナ ー ゼ プ ロモ ー
タ ー の制 御 下 に細 胞 毒 性 因 子 また は 治 療 因 子 を コ一 ドす る核 酸 が機 能 的 に結
合 され た ベ ク タ 一 を含 む。 も ち ろん、 正 常 細 胞 に お け る ウ ィル ス の増 殖 に必
要 な 細 胞 環 境 を誘 導 す る の に必 須 で あ る が、 標 的疾 患 細 胞 に お け る ウ ィル ス
の増 殖 に は必 要 で な い領 域 （
例 え ば、 E 1A24KDa の領 域 、 E 1B55KDa の領 域 、 お
よび / また は E 1B 19KDa の領 域 ） を欠 損 させ た ウ ィル ス タ ンパ ク質 を コー ドす る
核 酸 が、 A u r o r a キ ナ ー ゼ プ ロモ ー タ 一 の制 御 下 に お か れ て も よ い し、 該 欠 損
ウ ィル ス タ ンパ ク質 以 外 の ウ ィル ス の複 製 に必 要 な タ ンパ ク質 を コ一 ドす る
核 酸 の い ず れ か が、 A u r o r a キ ナ ー ゼ プ ロモ ー タ 一 の制 御 下 に お か れ て も よ い
。 この よ う に、 正 常 細 胞 に お け る ウ ィル ス の増 殖 に必 要 な 細 胞 環 境 を誘 導 す
る の に必 須 で あ る が、 標 的疾 患 細 胞 に お け る ウ ィル ス の増 殖 に は必 要 で な い
領域 （
例 え ば、 E 1A24KDa の領 域 、 E 1B55KDa の領 域 、 お よび / また は E 1B 19KDa の
領 域 ） を欠 損 させ た ウ ィル ス タ ンパ ク質 を コー ドす る核 酸 が、 A u r o r a キ ナ ー
ゼ プ ロモ ー タ 一 の制 御 下 に お か れ て い る か、 該 欠 損 ウ ィル ス タ ンパ ク質 以 外
の ウ ィル ス の複 製 に必 要 な タ ンパ ク質 を コ一 ドす る核 酸 の い ず れ か が、 A u r o r
a キ ナ ー ゼ プ ロモ ー タ ー の制 御 下 に お か れ て い る場 合 、 本 発 明 の増 殖 型
ウ ィル
スベ ク タ 一 は、 必 ず しもA u r o r a キ ナ ー ゼ プ ロモ ー タ 一 の制 御 下 に あ る治 療 因
子 を さ らに含 む 必 要 は な い。
本 発 明 の ベ ク タ ー は、 宿 主 細 胞 で 自律 増 幅 す る た め の複 製 起 点 や 、 形 質 転
換 細胞 選 択 の ため の選 択 マ 一 力一遺伝 子 （
テ 卜ラサ イ ク リン、 ア ン ピシ リン、
カ ナ マ イ シ ン、 ハ イ グ ロマ イ シ ン、 ホ ス フ ィ ノス リシ ン等 の 薬 剤 に対 す る抵
抗 性 を付 与 す る遺 伝 子 、 栄 養 要 求 性 変 異 を相 補 す る遺 伝 子 等 ） を さ らに含 有
す る こ と も で き る。
[0020]
本 発 明 の ベ ク タ 一 を治 療 用 べ ク タ 一 と して使 用 し得 る疾 患 は、 Aurora キ ナ
ー ゼ プ ロモ ー タ ー が、 該 疾 患 を治 療 し得 る程 度 に十 分 な 遺 伝 子 発 現 を駆 動 し
得 る プ ロモ ー タ 一 活 性 を発 揮 す る細 胞 を病 原 とす る疾 患 で あ れ ば特 に制 限 は
な い が、 好 ま し くは が ん で あ る。 が ん と して は、 例 え ば、 腎 細 胞 が ん、 線 維
肉腫 、 粘 液 肉腫 、 脂 肪 肉腫 、 軟 骨 肉腫 、 骨 肉腫 、 脊 索 腫 、 血 管 肉腫 、 内 皮 肉
腫 、 リンパ 管 肉腫 、 リンパ 管 内 皮 肉腫 、 滑 膜 腫 、 中 皮 腫 、 ユ ー イ ン グ腫 瘍 、
平 滑 筋 肉腫 、 横 紋 筋 肉腫 、 結 腸 が ん、 滕 が ん、 乳 が ん、 卵 巣 が ん、 前 立 腺 が
ん、 扁 平 上 皮 が ん、 基 底 細 胞 が ん、 腺 が ん、 汗 腺 が ん、 皮 脂 腺 が ん、 乳 頭 状
が ん、 乳 頭 状 腺 が ん、 嚢 胞 腺 が ん、 髄 様 が ん、 気 管 支 原 生 が ん、 肝 臓 が ん、
胆 管 が ん、 絨 毛 が ん、 精 上 皮 腫 、 胎 生 期 が ん、 ウ ィル ム ス腫 瘍 、 子 宮頸 が ん
、 精 巣 腫 瘍 、 肺 が ん、 小 細 胞 肺 が ん、 膀 胱 が ん、 上 皮 が ん、 神 経 膠 腫 、 星 状
細胞腫、髄 芽腫、 頭蓋 咽頭腫、 上衣細胞腫、松 果体腫、血管 芽細胞腫、聴神
経 腫 、 乏 突 起 膠 腫 、 髄 膜 腫 、 黒 色 腫 、 神 経 芽 細 胞 腫 、 網 膜 芽 細 胞 腫 、 白血 病
、 急 性 リンパ 性 白血 病 、 急 性 骨 髄 性 白血 病 、 慢 性 白血 病 、 真 性 赤 血 球 増 多 症
、 リンパ 腫 、 多 発 性 骨 髄 腫 な どが 挙 げ られ る が、 これ らに 限 定 され な い。 好
ま しい対 象 が ん と して、 肝 臓 が ん や 骨 肉腫 な どが 含 まれ る。
[0021 ]
本 発 明 の ベ ク タ 一 は、 ウ ィル スベ ク タ 一 で あ って も非 ウ ィル スベ ク タ 一 で
あ って も よ い が、 好 ま し くは アデ ノ ウ イル ス、 レ トロ ウ イル ス、 アデ ノ随 伴
ウ ィル ス、 ヘ ル ぺ ス ウ ィル ス、 単 純 へ ル ぺ ス ウ ィル ス、 レンチ ウ ィル ス、 ヮ
ク シ ニ ア ウ ィル ス、 ボ ッ ク ス ウ ィル ス、 ポ リオ ウ イル ス、 シ ン ドビス ウ ィル
ス、 セ ン ダ イ ウ ィル ス等 の ウ ィル スベ ク タ 一 で あ る。 アデ ノ ウ イル ス は、 遺
伝 子 導 入 効 率 が極 め て 高 く、 非 分 裂 細 胞 に も導 入 可 能 で あ り、 導 入 遺 伝 子 の
宿 主 染 色 体 へ の 組 込 み が極 め て稀 で あ る等 の 利 点 を有 す る。 特 に、 パ ッケ 一
ジ ン グ シ グナ ル （ø ) 以 外 の アデ ノ ウ イル ス ゲ ノム の ほ ぼ全 長 を導 入 遺 伝 子
に置 換 したgutted
(gut less)
ベ ク タ 一 の 開 発 に よ って、 第 一 世 代 べ ク タ 一 に
お け る免 疫 原 性 の 問題 が解 消 され 、 そ れ に伴 い導 入 遺 伝 子 発 現 の 長 期 持 続 性
が 実 現 され た。 同様 に、 アデ ノ随 伴 ウ ィル ス も、 比 較 的 遺 伝 子 導 入 効 率 が 高
く、 非 分 裂 細 胞 に も 導 入 可 能 で 、 動 物 実 験 で 生 体 内 投 与 に よ り導 入 遺 伝 子 の
発 現 が 長 期 に わ た つ て 持 続 す る こ と が 知 られ て い る の で 、 本 発 明 に お け る ゥ
ィ ル ス べ ク タ 一 と して 好 ま しい 。
本 発 明 の 好 ま しい 一 実 施 形 態 で は 、 本 発 明 者 ら が 開 発 した 多 因 子 が ん 特 異
的 増 殖 制 御 型 組 換 え ア デ ノ ウ イ ル ス 系
号 及 び 国 際 公 開 第 2005/0
— を 用 い る 。 m-CRA
1
1 2536
（m-CRA ;
特 開 2
0
0
5
_
0
4
6
1
0
1
号 ） の 一 部 と して 、 Au r o r a キ ナ ー ゼ プ ロ モ ー タ
の 構 築 に 好 適 に 用 い ら れ る プ ラ ス ミ ドベ ク タ 一 の 例 を 、 図
に 提 示 す る 。 図 中 で 、 プ ラ ス ミ ドベ ク タ 一 P 1 の う ち 、 プ ロ モ ー タ 一 A お よ び
/ ま た は プ ロ モ ー タ 一 B と して Au r o r a キ ナ 一 ゼ プ ロ モ ー タ 一 を 用 い 、 プ ラ ス ミ
ドベ ク タ 一 P 2 の プ ロ モ ー タ 一 C
(細 胞 毒 性 因 子 ま た は 治 療 因 子 の 発 現 を 制 御 す
る ） と して 、 Au r o r a キ ナ ー ゼ プ ロ モ ー タ 一 も し く は 別 の 標 的 組 織 特 異 的 プ ロ
モ ー タ 一 ま た は構 成 的 プ ロ モ ー タ 一 等 の 他 の 任 意 の プ ロ モ ー タ 一 を 用 い る こ
と が で き る 。 標 的 組 織 特 異 的 プ ロ モ ー タ 一 と して は 、 標 的 組 織 が が ん 細 胞 で
あ れ ば、 が ん 細 胞 で の み 特 異 的 に発 現 す る上 記 の 各 種 プ ロ モ ー タ ー を例 示 で
き る 。 プ ロ モ ー タ 一 C に 制 御 さ れ る 細 胞 毒 性 因 子 ま た は 治 療 因 子 と して は 、 標
的 疾 患 が が ん で あ れ ば 、 上 記 した 各 種 細 胞 毒 性 因 子 ま た は 治 療 因 子 を 例 示 で
き る。
後 述 の 実 施 例 に 示 した 具 体 的 な 実 施 形 態 で は 、 Au r o r a キ ナ ー ゼ プ ロ モ ー タ
— と 機 能 的 に 連 結 し た E 1A 遺 伝 子
び 構 成 的 プ ロ モ ー タ 一
子
（1
9KDa
— P 1、
ま た は 55KDa
（CMV プ ロ モ ー タ 一 な ど ） と 機 能 的 に 連 結
した E 1B遺 伝
領 域 を 欠 損 し て い て も よ い ） を 含 む プ ラ ス ミ ドベ ク タ
構 成 的 プ ロ モ ー タ 一
ポ ー タ ー 遺 伝 子
（24KDa 領 域 を 欠 損 し て い て も よ い ） 、 お よ
（CMV プ ロ モ ー タ 一 な ど ） と 機 能 的 に 連 結 さ れ た レ
（細 胞 毒 性 因 子 ま た は 治 療 因 子 の モ デ ル 系 と し て ） を 含 む プ
ラ ス ミ ドベ ク タ 一 P 2 、 な ら び に E 1 領 域 を 欠 失 す る ア デ ノ ウ イ ル ス ゲ ノ ム
ァィ
' く一 遺 伝 子 内 に 標
的 細 胞 特 異 的 な 変 異 を 有 して い て も よ い ） を 含 む /
（フ
ッ
ク ボ 一 ン プ ラ ス ミ ドP 3 が 提 供 さ れ る 。 こ れ ら 3 種 の プ ラ ス ミ ド を 適 宜 組 み 合
わ せ 、 C r e リ コ ン ビ ナ 一 ゼ L oxP シ ス テ ム を 用 い て プ ラ ス ミ ド融 合 と 、 各 プ ラ ス
ミ ド に 搭 載 さ れ た 薬 剤 耐 性 遺 伝 子 と o n ' を 利 用 し た 目 的 プ ラ ス ミ ドの 選 択 に よ
り 、 A u r o r a キ ナ ー ゼ プ ロ モ ー タ 一 - E 1 A 発 現 カ セ ッ 卜、 構 成 的 プ ロ モ ー タ 一 - E 1
B発
現 カ セ ッ トお よ び 構 成 的 プ ロ モ ー タ 一 — 細 胞 毒 性 因 子 ま た は 治 療 因 子 発 現
カ セ ッ トを 搭 載 し た 、 が ん 細 胞 特 異 的 増 殖 型 ア デ ノ ウ イ ル ス
（CRA)
ベ ク タ一
プ ラ ス ミ ドを 作 製 す る 。 続 い て 該 ベ ク タ 一 を 用 い て 、 E 1A を 相 補 す る 細 胞 株
例
（
：293 細 胞 ） に ト ラ ン ス フ エ ク シ ヨ ン す る こ と に よ り 、 CRA ベ ク タ 一 を 作 製
す る こ と が で き る 。 図 2 に 示 し た m-CRA ベ ク タ 一 は 、 E 1 A の 発 現 を 制 御 す る プ
口モ ー タ一
（Au r o r a-A
ま た は - B)
、 E 1B遺 伝 子
（Ε 1 Β ∆ 5 5 Κ)
の 2 因 子 でベ ク タ
— の 増 殖 が 制 御 さ れ て い る が 、 E 1A 遺 伝 子 、 E 1 B の 発 現 を 制 御 す る プ ロ モ ー タ
― 、 細 胞 毒 性 因 子 また は治療 因 子 の発 現 を制 御 す る プ ロモ ー タ一、 細 胞 毒 性
因 子 また は治療 因 子、 さ らに はバ ックボ ー ン の フ ァィバ 一遺 伝 子 を他 の要 素
に 置 換 す る こ と に よ り、 さ ら に 多 因 子 に よ る 高 度 な 増 殖 お よ び 発 現 制 御 が 可
能 とな る。
本 発 明 の 非 ウ ィ ル ス ベ ク タ 一 は、 Au ro ra キ ナ ー ゼ プ ロ モ ー タ 一 の 制 御 下 に
あ る 細 胞 毒 性 因 子 ま た は 治 療 因 子 を 含 む 発 現 カ セ ッ 卜を 含 む 。 ベ ク タ 一 と し
て は 、 大 腸 菌 由 来 の プ ラ ス ミ ド (例 :
pBR322
、 pBR325
、 pUC 1 2 、 pUC 1 3 ) 、 枯 草
菌 由 来 の プ ラ ス ミ ド （例 ： pUB 1 1 0 、 pTP5 、 p C 1 9 4 ) 、 酵 母 由 来 プ ラ ス ミ ド （例 ：
pSH 1 9 、 pSH 1 5
) 、 動 物 細 胞 発 現 プ ラ ス ミ ド (例 :
pA1 - 1 1 、 pXT 1 、 pRc/CMV
な どを用 い る こ とが で きる。 こ こで
、 pR
「細 胞 毒 性 因 子 」 お
c/RSV
、 pcDNAI/Neo)
よび
「治 療 因 子 」 と は 上 記 と 同 義 で あ り 、 標 的 疾 患 が が ん の 場 合 に は 、 上 記
の各 種 が ん 治療 因 子 が例 示 され る。
本 発 明 の 非 ウ ィ ル ス ベ ク タ 一 は、 上 記 の 他 に、 所 望 に よ りェ ンハ ンサ 一 、
ス プ ラ イ シ ン グ シ グ ナ ル 、 ポ リ A 付 加 シ グ ナ ル 、 選 択 マ 一 力 一 、 SV40 複 製 起 点
な ど を 含 有 して い る も の を 用 い る こ と が で き る 。 選 択 マ 一 力 一 と して は 、 例
え ば 、 ジ ヒ ドロ 葉 酸 還 元 酵 素
] 、 ア ン ピ シ リ ン 耐 性 (Am
)
（dhf r )
遺 伝 子
[ メ ソ ト レ キ セ 一 卜 （MTX)
遺 伝 子、 ネ オ マ イ シ ン耐 性
（Neo 「
） 遺 伝 子
耐 性
（G41 8
耐 性 ） 等 が 挙 げ られ る。
非 ウ ィ ル ス ベ ク タ 一 を 使 用 す る 場 合 、 該 ベ ク タ 一 の 導 入 は 、 ポ リL- リ ジ ン 核 酸 複 合 体 な ど の 高 分 子 キ ヤ リ ア 一 を 用 い る か 、 リボ ソ ー ム に 被 包 して 行 う
ことができる。 リポソ一厶はリン脂質からなる数10 〜数100
nm
の粒径のカブ
セルで、その内部にAu r or a キナーゼプロモータ一の制御下にある細胞毒性因
子または治療因子を含むプラスミド等のベクタ一を封入できる。あるいは、
パーティクルガン法を用いてベクタ一を標的細胞に直接導入することもでき
る。
[0024]
本発明の少なくとも 1 つのウィルスの複製またはアッセンプリに必須の因
子をコ一 ドする核酸のプロモータ一がAu r or a キナーゼプロモータ一で置換さ
れていることを特徴とする標的疾患特異的増殖型ウィルスベクタ一、あるい
はAu r or a キナーゼプロモータ一の制御下にある、細胞毒性因子および/ または
治療因子を含むベクターは、がん細胞などの標的疾患細胞で特異的に増殖さ
せあるいは該細胞毒性因子および/ または治療因子を発現させることができる
ので、必要に応 じて薬理学的に許容 し得る担体とともに混合 して注射剤など
の種々の製剤形態とした後に、該標的疾患、好ましくはがんの治療薬として
用いることができる。ここで薬理学的に許容 し得る担体としては、製剤素材
として慣用の各種有機あるいは無機担体物質が用いられ、固形製剤における
賦形剤、滑沢剤、結合剤、崩壊剤；液状製剤における溶剤、溶解補助剤、懸
濁化剤、等張化剤、緩衝剤、無痛化剤などとして配合される。また必要に応
じて、防腐剤、抗酸化剤、着色剤、甘味剤などの製剤添加物を用いることも
できる。
[0025]
賦形剤の好適な例としては、乳糖、白糖、D- マンニ 卜一ル、D- ソルビ卜一
ル、デンプン、 化デンプン、デキス トリン、結晶セルロース、低置換度ヒ
ドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロースナ トリウム、ァ
ラビアゴム、プルラン、軽質無水ケィ酸、合成ケィ酸アルミニウム、メタケ
ィ酸アルミン酸マグネシゥ厶などが挙げられる。
滑沢剤の好適な例としては、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸力
ルシゥ厶、タルク、コロイ ドシリカなどが挙げられる。
結合剤の好適な例としては、 化デンプン、ショ糖、ゼラチン、アラビア
ゴム、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチル
セ ル ロ ー ス ナ トリウ ム 、 結 晶 セ ル ロ ー ス 、 白糖 、 D- マ ン ニ 卜一 ル 、 トレハ ロ
— ス 、 デ キ ス トリ ン、 プル ラ ン、 ヒ ドロ キ シ プ ロ ピル セ ル ロ ー ス 、 ヒ ドロ キ
シ プ ロ ピル メ チ ル セ ル ロ ー ス 、 ポ リ ビニ ル ピ ロ リ ドン な ど が 挙 げ られ る。
崩 壊 剤 の 好 適 な 例 と して は 、 乳 糖 、 白糖 、 デ ン プ ン、 カ ル ボ キ シ メ チ ル セ
ル ロー ス、 カル ボ キ シ メ チ ル セ ル ロー ス カル シ ウム、 ク ロス カル メ ロ一 ス ナ
トリウ ム 、 カ ル ボ キ シ メ チ ル ス タ ー チ ナ トリウ ム 、 軽 質 無 水 ケ ィ 酸 、 低 置 換
度 ヒ ドロ キ シ プ ロ ピル セ ル ロ ー ス な ど が 挙 げ られ る。
溶 剤 の 好 適 な 例 と して は 、 注 射 用 水 、 生 理 的 食 塩 水 、 リ ン ゲ ル 液 、 ア ル コ
— ル 、 プ ロ ピ レ ン グ リコ ー ル 、 ポ リエ チ レ ン グ リコ ー ル 、 ゴ マ 油 、 トウ モ ロ
コ シ 油 、 オ リ一 プ油 、 綿 実 油 な ど が 挙 げ られ る。
溶 解 補 助 剤 の 好 適 な 例 と して は 、 ポ リエ チ レ ン グ リコ 一 ル 、 プ ロ ピ レ ン グ
リコ ー ル 、 D- マ ン ニ 卜一 ル 、 トレハ ロ ー ス 、 安 息 香 酸 ベ ン ジ ル 、 エ タ ノ ー ル
、 卜リス ア ミ ノ メ タ ン、 コ レス テ ロ ー ル 、 卜リエ タ ノ 一 ル ァ ミ ン、 炭 酸 ナ 卜
リウ 厶 、 ク ェ ン酸 ナ トリウ ム 、 サ リチ ル 酸 ナ トリウ ム 、 酢 酸 ナ トリウ ム な ど
が 挙 げ られ る。
懸 濁 化 剤 の 好 適 な 例 と して は 、 ス テ ア リル 卜リエ タ ノ 一 ル ァ ミ ン、 ラ ウ リ
ル 硫 酸 ナ トリウ ム 、 ラ ウ リル ア ミ ノ プ ロ ピオ ン酸 、
レシ チ ン、 塩 化 ベ ンザ
ル コ ニ ゥ 厶 、 塩 化 べ ン ゼ トニ ゥ 厶 、 モ ノ ス テ ア リ ン酸 グ リセ リ ン な ど の 界
面 活 性 剤 、 例 え ば ポ リ ビニ ル ア ル コ ー ル 、 ポ リ ビニ ル ピ ロ リ ドン、 カ ル ボ
キ シ メ チ ル セ ル ロ ー ス ナ トリウ ム 、 メ チ ル セ ル ロ ー ス 、
セ ル ロー ス、
ヒ ドロ キ シ ェ チ ル セ ル ロ ー ス 、
ヒ ドロ キ シ メ チ ル
ヒ ドロ キ シ プ ロ ピル セ ル 口 一
ス な ど の 親 水 性 高 分 子 、 ポ リソル べ 一 卜類 、 ポ リオ キ シ ェ チ レ ン硬 化 ヒマ シ
油 な ど が 挙 げ られ る。
等 張 化 剤 の 好 適 な 例 と して は 、 塩 化 ナ トリウ ム 、 グ リセ リ ン、 D- マ ン ニ 卜
— ル 、 D- ソル ビ 卜一 ル 、 プ ドウ糖 な ど が 挙 げ られ る。
緩 衝 剤 の 好 適 な 例 と して は 、 リ ン酸 塩 、 酢 酸 塩 、 炭 酸 塩 、 ク ェ ン酸 塩 な ど
の 緩 衝 液 な ど が 挙 げ られ る。
無 痛 化 剤 の 好 適 な 例 と して は 、 ベ ン ジ ル ア ル コ ー ル な ど が 挙 げ られ る。
防腐剤の好適な例 としては、パラ才キシ安息香酸エステル類、クロロプタ
ノール、ベ ンジル アル コール、 フエネチル アル コール、 デ ヒ ドロ酢酸、 ソル
ビン酸などが挙げられる。
抗酸化剤の好適な例 としては、亜硫酸塩、ァスコル ビン酸塩などが挙げら
れる。
着色剤の好適な例 としては、水溶性食用タール色素（
例 ：食用赤色2号およ
び3号、食用黄色4号および5号、食用青色 1号および2号などの食用色素）
、水
不溶性 レーキ色素 （
例 ：前記水溶性食用タール色素のアルミニウム塩など）
、
天然色素 （
例 ： - カロチン、クロロフィル、ベンガラなど）などが挙げられ
る。
甘味剤の好適な例 としては、サッ力リンナ 卜リゥ厶、ダリチル リチン酸二
カリウム、アスパルテーム、ステ ビアなどが挙げられる。
[0026]
本発明のベ クター を含有する疾患治療剤の投与は、治療対象動物自身の標
的細胞 （
あるいは治療対象動物 と同種異形も しくは異種の動物における細胞）
を体外に取 り出 し、培養 してから導入を行って体内に戻す （
あるいは移植す
る）ex v i vo法と、投与対象の体内に直接べクタ一を投与 して導入を行うi n v
i vo法のいずれかで
われる力、
、 i n v i vo法で
うことが' 好ましし
、
。ex v i vo法
の場合、標的細胞へのベクタ一の導入は、マイクロインジェクション法、 リ
ン酸カルシウム共沈殿法、PEG 法、エ レク トロボ レ一シヨン法等により行うこ
とができる。また、 i n v i vo法の場合、該製剤の投与は、例えば、注射、カテ
—テル、バル ー ンカテーテル、局所注入、本発明のベクタ一を組み込んだィ
ンプラン 卜の病変部への移植などにより行うことができる。
[0027]
本発明のベクタ一を含有する疾患治療剤の投与量は、ベクターの種類、標
的細胞におけるプロモー タ一活性、治療因子の種類、投与経路、病気の重篤
度、投与対象となる動物種、投与対象の薬物受容性、体重、年齢等によって
異なるが、例えば、ウィルスベクタ一としてがん特異的増殖型アデノウィル
スを用いる場合、従来のがん遺伝子治療の臨床試験において、ウィルス粒子
(part i c Le) で1x 1 010 ~ 1012 part i c Le/ 腫瘍を用いて安全性が確認されているた
め 、 同 量 が 投 与 の 目安 と な る
（Mo Lecu
La r
The r apy,
18 :
429-434,
2 0 10 )
。
— 方 、 非 ウ ィ ル ス ベ ク タ 一 を リボ ソ ー ム に 被 包 して 用 い る 場 合 に は 、 体 重 約 4
kg
の 力 二 ク イ ザ ル を 用 い た 臨 床 研 究 で は 666
g
の DNA を 静 脈 投 与 して 安 全 性
が 確 認 さ れ て い る た め 同 量 が 目安 と な る 。 例 え ば 成 人 1 回 投 与 量 は 約 2 〜 約 10
mg
[0028]
で 、 好 ま し く は 約 5 〜 約 8 mg で あ る 。
本 発 明 は また、 Au r o r a キ ナ ー ゼ プ ロモ ー タ 一 を含 む ベ ク タ 一 を含 有 す る臨
床 診 断 剤 を提 供 す る。 本 発 明 の 診 断 剤 を 用 い て 診 断 可 能 な 疾 患 は、 外 因 的 に
導 入 さ れ たAu r o r a キ ナ ー ゼ プ ロ モ ー タ 一 が 、 特 異 的 に、 即 ち 、 正 常 細 胞 よ り
も 優 位 に 下 流 に 機 能 的 に 連 結 さ れ た 遺 伝 子 の 発 現 を 駆 動 し得 る 細 胞 を 病 原 と
す る疾 患 で あ れ ば 特 に制 限 は な い が 、 好 ま し くは が ん で あ る。 A u r o r a キ ナ ー
ゼ プ ロ モ ー タ ー の 下 流 に 機 能 的 に 連 結 さ れ る 遺 伝 子 と して は 、 該 遺 伝 子 の 発
現 が 容 易 に モ ニ タ リ ン グ で き る も の で あ れ ば 特 に 制 限 は な く、 例 え ば 、 ル シ
フ ェ ラ 一 ゼ 遺 伝 子 、 緑 色 蛍 光 タ ン パ ク 質 （GFP) 遺 伝 子 、
-
ガ ラ ク トシ ダ 一
ゼ （LacZ) 遺 伝 子 な ど の 各 種 レポ ー タ ー 遺 伝 子 が 挙 げ られ る が 、 こ れ ら に 限
定 さ れ な い 。 あ る い は 、 上 記 疾 患 治 療 剤 と して 用 い られ る 増 殖 型 ウ ィ ル ス べ
ク タ 一 を 使 用 して 、 細 胞 傷 害 性 を 指 標 と して 遺 伝 子 発 現 を モ ニ タ リ ン グ す る
こ と も で き る。
例 え ば 、 被 験 者 の 、 が ん が 疑 わ れ る 病 変 部 か ら採 取 した 細 胞 に 、 A u r o r a キ
ナ 一 ゼ プ ロ モ ー タ 一 を 含 む ベ ク タ 一 を 導 入 し、 該 細 胞 に お け る レポ 一 タ 一 遺
伝 子 の 発 現 ゃ 該 細 胞 の 溶 解 性 を 検 出 す る こ と に よ り、 好 ま し く は 対 照 正 常 細
胞 に 該 ベ ク タ 一 を 導 入 した 場 合 と 比 較 す る こ と に よ り、 正 常 細 胞 よ り も 有 意
に レポ ー タ ー 遺 伝 子 の 発 現 レベ ル や 細 胞 の 溶 解 性 が 高 い 場 合 に 、 被 験 者 は が
ん を 発 症 して い る 可 能 性 が 高 い と 診 断 す る こ と が で き る 。
[0029]
本 発 明 の 診 断 剤 で 診 断 可 能 な が ん と して は 、 例 え ば 、 腎 細 胞 が ん 、 線 維 肉
腫 、 粘 液 肉腫 、 脂 肪 肉腫 、 軟 骨 肉腫 、 骨 肉腫 、 脊 索 腫 、 血 管 肉腫 、 内 皮 肉腫
、 リ ンパ 管 肉 腫 、 リ ンパ 管 内 皮 肉 腫 、 滑 膜 腫 、 中 皮 腫 、 ユ ー イ ン グ腫 瘍 、 平
滑 筋 肉腫 、 横 紋 筋 肉腫 、 結 腸 が ん、 滕 が ん、 乳 が ん、 卵 巣 が ん、 前 立 腺 が ん
、 扁平 上 皮 が ん、 基 底 細胞 が ん、 腺 が ん、 汗腺 が ん、 皮脂 腺 が ん、 乳 頭状 が
ん、乳頭状腺 がん、嚢胞腺 がん、髄様 がん、気管支原生がん、肝臓 がん、胆
管 がん、絨毛がん、精上皮腫、胎生期 がん、 ウィルムス腫瘍、子宮頸 がん、
精巣腫瘍、肺 がん、小細胞肺 がん、膀胱 がん、上皮がん、神経膠腫、星状細
胞腫、髄芽腫、頭蓋咽頭腫、上衣細胞腫、松果体腫、血管芽細胞腫、聴神経
腫、乏突起膠腫、髄膜腫、黒色腫、神経芽細胞腫、網膜芽細胞腫、 白血病、
急性 リンパ性 白血病、急性骨髄性 白血病、慢性 白血病、真性赤血球増多症、
リンパ腫、多発性骨髄腫 な どが挙 げ られ るが、 これ らに限定 されない。好 ま
しい対象がん と して、肝臓 がんや骨肉腫 な どが含 まれ る。
本発明を以下の実施例 を用いてさ らに詳細 に説明するが、本発明の範 囲は
これ らの実施例 によってなん ら限定 され るものではない。
実施例
[0030]
1 . Au r o r a キナーゼ プロモータ一の制御下 にマ一力一の LacZ
遺伝子 を発現 す
る 「
非 I 増殖型 アデ ノウイル スベ クタ一
、 な らび にAu r o r
（Ad.
Au r o r a-LacZ)
a キナーゼ プロモ ータ一活性依存 的にウイル ス 増殖が制御 され るがん特異 的
増殖制御 I 型 アデ ノウイル スベ クタ一
Ad. Au r o r a-LacZ
（Au
r o r a . CRA)
「
の作製
は、 「
がん特異 的な 目的遺伝子の発現 が誘導 で きるか」 と
い う予備 的な検証実験 のため に作製 され るものである。最終 的には、続 いて
作製 するAu r o r a . CRA を用いて、
「Au
r o r a キナーゼを高発現 するがん細胞 に特
異的 （
優位） にウィル ス増殖 を誘導 し、 それ によ りがん細胞特異 的に増幅 さ
れた ウィル スタンパ ク質ががん細胞特異 的に細胞死 を引 き起 こ し、 さ らに増
殖するウィル スが連続 的にがん細胞 に特異 的 （
優位） に感染 して細胞死 を誘
導 してがん細胞 を特異 的に殺傷 してい く」 とい う、 「
がん特異 的な ウィル ス
増殖 および細胞死 の誘導 とい う作用な らび にがん治療効果」の検証実験、 す
なわち
「Au
r o r a . CRA ががん治療薬 とな り得 る」 とい う本発明の主題 となる実
験 を行な うものである。 このように目的 と構造が全 く異 なる2 種類 のアデ ノウ
ィル スべ クタ一を以下のように作製 した。
[003 1]
1.
1
Au r o r a キナーゼ プロモータ一の単離
ヒ 卜Au r o r a-A ( い プロモ ータ一 （
配列番号 1 ； 1840 b p ; - 1486-+354)
は、
( 横 浜 市 立 大 学 、 上 田 博 士 よ り供 与 ） か らMLuI/Bsml
PGL3-1486
い て 切 り 出 し、 平 滑 末 端 化 した 。 ヒ 卜Aurora-A(S)
； 478
bp;
プ ロ モ ー タ 一 （配 列 番 号 2
は 、 プ ラ イ マ 一 （セ ン ス ： 5 '
- 124-+354)
GGGACTGCCACAGGTCTGGCTGG-3'
(配 列 番 号 5 ) ;
-TCAGTAGGGCCCCAGCTGT
ア ン チ セ ン ス ： 5'
(配 列 番 号 6 ) )
AGACAGCTGCTCTAGCTGTAATAAGTAACAAGC-3'
制 限部 位 を用
-ATCTAGTCT
を 用 い て pGL3-1486
か ら PCR に て 増 幅 し、 適 当 な プ ラ ス ミ ドベ ク タ 一 に ク ロ 一 ニ ン グ した 後 、 Apal
/Xbal
制 限 部 位 を 用 い て 切 り 出 し、 平 滑 末 端 化 した 。 ヒ 卜Aurora
— タ 一 ( 配 列 番 号 3 ; 2140
bp;
- 1779-+361
)
は 、 pGL3-1 879 か らXhol/H
Π 制 限 部 位 を 用 い て 切 り 出 し、 平 滑 末 端 化 した 。 ヒ 卜Aurora-B(S)
-
( 配 列 番 号 4 ; 546 bp;
ら供 与 ） か らXhol/H
i ndlll
- 185-+361
)
- Β ) プ ロモ
i ndl
プ ロモー タ
は 、 pGL-1 8 7 ( 岐 阜 大 学 、 木 村 博 士 か
制 限 部 位 を 用 い て 切 り 出 し、 平 滑 末 端 化 した 。 こ
れ ら の 4 種 類 の プ ロ モ ー タ 一 を 、 以 下 の Ad. Aurora-LacZ
お よ び Aurora.
CRA の 作
製 に用 いた。
1 .
Aurora
キ ナ ー ゼ プ ロ モ ー タ 一 の 制 御 下 に マ 一 力 一 の LacZ 遺 伝 子 を 発
現する 「
非 I 増 殖 型 ア デ ノ ウ イ ル ス ベ ク タ 一 プ ラ ス ミ ド （pAd. Aurora-LacZ)
脑
プ ラ ス ミ ドpHMAPr-LacZ
を Apal 制 限 酵 素 で 切 り 出 し、 平 滑 末 端 化 し、 CIP 酵
素 で 処 理 した 。 こ の プ ラ ス ミ ドベ ク タ 一 に 、 上 記 の よ う に 切 り 出 し平 滑 末 端
化 した 4 種 類 の A u r o r a キ ナ 一 ゼ プ ロ モ ー タ 一 を ラ イ ゲ 一 シ ヨ ン す る こ と で 、 A u
rora-A(S),
Aurora-A(L)
Aurora-B(S),
Aurora-B
( い の 各 Aurora
キナ一ゼ プ
口 モ ー タ 一 か ら マ 一 力 一 の LacZ 遺 伝 子 を 発 現 す る 4 種 類 の シ ャ トル ベ ク タ 一 プ
ラ ス ミ ド、 HM. Aurora-A(S),
ra-B(l_)
HM. Aurora-A(L)
HM. Aurora-B(S),
pHM. Auro
を 作 製 した 。
こ れ ら の シ ャ トル べ ク タ 一 プ ラ ス ミ ドを 、 E 1 領 域 欠 損 の ア デ ノ ウ イ ル ス ゲ
ノ 厶 を 持 つ プ ラ ス ミ ドpAd. HM4 に I-CeuI/PI-Scel
の制 限 酵 素 部 位 で サ ブ ク ロ一
ニ ン グ す る こ と で 、 4 種 類 の ア デ ノ ウ イ ル ス ベ ク タ 一 プ ラ ス ミ ドpAd. AuroraA(S) 、 pAd. Aurora-A(L)
pAd. Aurora-B(S),
pAd. Aurora-B
( い を 作 製 した 。 後
述 す る よ う に 、 こ れ ら の ア デ ノ ウ イ ル ス ベ ク タ 一 プ ラ ス ミ ドを 293 細 胞 に トラ
ン ス フ エ ク シ ョ ン して 、 各 Aurora
キナ ー ゼ プ ロモー タ一 の制 御 下 にマ 一 力一
の LacZ 遺 伝 子 を 発 現 す る 「
非 」 増 殖 型 ア デ ノ ウ イ ル ス ベ ク タ 一 を、 最 終 的 に4
種 類 作 製 した 。
[0033]
1 .
3
キ ナ ー ゼ プ ロモ ー タ一活 性 依 存 的 に ウィル ス増 殖 が制 御 され
Aurora
るが ん特 異 的
「
増 殖 制 御 I 型 ア デ ノ ウ イ ル ス ベ ク タ 一 プ ラ ス ミ ド （pAurora. C
の作製
RA)
増 殖 制 御 型 プ ラ ス ミ ド （図 1 の P 1 プ ラ ス ミ ド） で あ る pAPr-wtE1A-CMV-E1
A55KD
5)
( 特 許 第 4478775
を 制 限 酵 素 Notl
号 、 Nagano
S et
a し Gene
Ther
（ヒ 卜Aurora-A
び ヒ 卜Aurora-B(S)
1385-1
393,
200
で 切 断 し、 T4DNA ポ リ メ ラ 一 ゼ で 平 滑 末 端 化 し、 CIP 酵 素 で
処 理 した 。 こ の シ ャ トル ベ ク タ 一 プ ラ ス ミ ドに 、 上 記 1 .
口モー タ一配 列
12 :
B
;
( い 、 ヒ 卜Aurora-A(S)
配列番号 1 ~ 4 )
で 、 そ れ ら を pAPr-wtE1A-CMV-E1
rora-A(L)-wtE1A-CMV-E1
ora-B(L)-wtE1A-CMV-E1
、 ヒ 卜Aurora-B
の E1A の 上 流 に そ れ ぞ れ 揷 入 し、 pAu
pAurora-A(S)-wtE1
A-CMV-E1
BA55KD
お よ び pAurora-B(S)itE1A-CMV-E1
BA55KD
(い お よ
の DNA 断 片 を ラ イ ゲ 一 シ ヨ ン す る こ と
BA55KD
BA55KD
1 で 得 た4種 類 の プ
pAur
BA55KD
を得 た。
[0034]
こ の よ う に して 得 ら れ た 4 種 類 の
) か ら I-CeuI/PI-Scel
「
増 殖 制 御 型 プ ラ ス ミ ド」
（P1
プラス ミ ド
制 限 部 位 で 必 要 な E 1 領 域 の DNA 断 片 を 切 り 出 し、
ノ ウ ィ ル ス ベ ク タ 一 プ ラ ス ミ ド」
（図 1 の P3)
「ア デ
の pAd. HM4 の I-CeuI/PI-Scel
制
限 部 位 に ラ イ ゲ 一 シ ヨ ン す る こ と で 、 A u r o r a キ ナ ー ゼ プ ロ モ ー タ 一 が E 1A 遺 伝
子 の上 流 に組 み 込 まれ た増 殖 制 御 型 アデ ノ ウイル スベ ク タ一
（CRA)
の プラス
ミ ドを 作 製 した 。 さ ら に 、 CMV プ ロ モ ー タ 一 お よ び EGFP 遺 伝 子 が 揷 入 さ れ た
治療
（マ 一 力 一 ） 遺 伝 子 ク ロ 一 ニ ン ダ プ ラ ス ミ ド」
(Kam i zono
、 大 腸 菌 DH5
J et
a し Cancer
Res
65:
5284-5291
,
「
（図 1 の P2 プ ラ ス ミ ド）
2005)
と Cre 酵 素 で 融 合 し
に トラ ン ス フ ォ ー メ ー シ ョ ン して 抗 生 剤 テ 卜ラ サ イ ク リ ン 入 り
の 培 地 で 培 養 す る こ と で 、 マ 一 力 一 遺 伝 子 EGFP を 発 現 す る ユ ニ ッ トを 持 つ 、 A
urora
キナ ー ゼ プ ロモー タ一依 存 性 の増 殖制 御 型 アデ ノウイル スベ クタ一 ブラ
ス ミ ド （pAurora. CRA)
を 作 製 した 。 こ う して 得 ら れ た 4 種 類 の 増 殖 制 御 型 ァ
デ ノ ウ ィ ル ス べ ク タ 一 プ ラ ス ミ ド （pAurora. CRA) 、 pAdAurora-A(L)-wtE1
A-C
MV-E 1 Β∆ 55KD/CMV-EGFP
、p
AdAu
、 pAdAu rora-A(S)-wtE1
o ra-B (L) -wtE1 A-CMV-E1
A-CMV-E1 BA55KD/CMV-EGFP
の 部 分 と 、 Aurora
Β∆
55KD/CMV-EGFP,
A-CMV-E 1B ∆ 55KD/CMV-EGFP
お よ び pAdAurora-B(S)itE1
は 、 ア デ ノ ウ イ ル ス ゲ ノ ム の E 1 お よ び E3 領 域 以 外
キ ナ ー ゼ プ ロ モ ー タ 一 と機 能 的 に 連 結 さ れ た E1A 領 域 、 CMV
プ ロ モ ー タ 一 と機 能 的 に 連 結 さ れ た E 1B領 域 、 お よ び CMV プ ロ モ ー タ 一 と機 能
的 に 連 結 さ れ た EGFP コ ー ド配 列 を 有 す る 。 こ れ ら の pAurora.
以 下 に 記 載 す る よ う に 293 細 胞 に 導 入 す る こ と で 、 Aurora
制 御 型 ア デ ノ ウ イ ル ス ベ ク タ 一 （Aurora. CRA)
[0035]
[0036]
1 .
4
<Aurora
CRA プ ラ ス ミ ドを
キナ ー ゼ依 存 性 増 殖
を作 製 す る。
293 細 胞 で の ア デ ノ ウ イ ル ス ベ ク タ 一 の 作 製
キ ナ ー ゼ プ ロ モ ー タ 一 の 制 御 下 で マ 一 力 一 遺 伝 子 LacZ を 発 現 す る 非
増 殖 型 アデ ノウイル スベ クタ一 の作製 >
上記 1 .
2 で 得 ら れ た プ ラ ス ミ ド （pAd. Aurora-LacZ)
を ヒ 卜胎 児 腎 細 胞 由
来 の 293 細 胞 に トラ ン ス フ エ ク シ ョ ン す る こ と に よ り、 Aurora
キナ ー ゼ プ ロモ
— タ ー の 制 御 下 に マ ー カ 一 の LacZ 遺 伝 子 を 発 現 す る 「
非 」増 殖 型 アデ ノウィ
ル ス べ ク タ 一 を4種 類
(Ad. Aurora-A(L)-LacZ
、 お よ び Ad. Aurora-B(S)-LacZ)
ora-B(L)-LacZ
Ad. Aurora-A(S)-LacZ
Ad. Aur
作 製 した 。 ま た 、 陽 性 コ ン ト
ロ ー ル と して 、 恒 常 的 発 現 プ ロ モ ー タ 一 で あ る ラ ウ ス 肉 腫 ウ ィ ル ス LTR (RSV
) お よ び CMV プ ロ モ ー タ ー の そ れ ぞ れ 制 御 下 に LacZ を 発 現 す る ア デ ノ ウ イ ル ス
( そ れ ぞ れ 、 Ad. RSV-LacZ
ル と して 、
[0037]
<Aurora
E 1領
お よ び Ad. CMV-LacZ)
、 な ら び に 、 陰 性 コ ン ト口 一
域 を 欠 損 した ア デ ノ ウ イ ル ス （
ΑοΙ∆ΕΙ )
も 、 同 様 に 作 製 した
キ ナ ー ゼ プ ロモ ー タ一活 性 依 存 的 に アデ ノ ウイル ス増 殖 が誘 導 され
る 、 Aurora
(Aurora.
上記 1 .
キナ ー ゼ プ ロモー タ一依 存 性 増 殖制 御 型 アデ ノウイル スベ クタ一
CRA)
の作製 >
3 で 得 ら れ た 増 殖 制 御 型 ア デ ノ ウ イ ル ス ベ ク タ 一 プ ラ ス ミ ドを 293
細 胞 に トラ ン ス フ エ ク シ ョ ン す る こ と に よ り、 4 種 類 の Aurora
キナ ー ゼ プ ロモ
— タ 一 依 存 性 増 殖 制 御 型 ア デ ノ ゥ ィ ル ス べ ク タ 一 、 AdAurora-Aa)itE1
A-CMV
- Ε 1 Β∆ 55KD/CMV-EGFP
A-CMV-E 1B ∆ 55KD/CMV-EGFP
、 AdAu rora-A(S)-wtE1
rora-B(L)-wtE1A-CMV-E1
、 AdAu
お よ び AdAurora-B(S)itE1A-CMV
BA55KD/CMV-EGFP
を 作 製 した 。
-E1 BA55KD/CMV-EGFP
< アデ ノウイル スベ クタ一 の作製 >
上 記 の よ う に、 非 増 殖 型 ア デ ノ ウ イ ル ス ベ ク タ ー お よ び 増 殖 制 御 型 ア デ ノ
ウ ィ ル ス ベ ク タ 一 は 、 目 的 も 構 造 も ア デ ノ ウ イ ル ス ベ ク タ 一 プ ラ ス ミ ドの 作
製 法 も 全 く異 な る も の で あ る 。 しか し、 ア デ ノ ウ イ ル ス ベ ク タ 一 プ ラ ス ミ ド
を 作 製 した 後 の ウ ィ ル ス を 作 製 す る 実 験 過 程 は 同 一 で あ る 。 つ ま り、 そ れ ぞ
れ の ア デ ノ ウ イ ル ス ベ ク タ 一 プ ラ ス ミ ドを 293 細 胞 に トラ ン ス フ エ ク シ ヨ ン す
る こ と に よ り、 ウ ィ ル ス を 作 製 す る も の で あ り、 そ の 詳 細 は 以 下 の 通 り で あ
る。
293 細 胞 の 培 養 に は 、 1 0 % FBS 添 加 DMEM を 用 い た 。 トラ ン ス フ エ ク シ ヨ ン は
、 リ ン 酉愛カ ソレシ ゥ ム ）
Ley
& Sons,
Inc.
,
(Cur rent
9 . 1. 4-9.
mL の HEPES 緩 衝 生 理 食 塩 液
状 DNA 2 0
M CaC L2 7 5
Protoco
1. 9 ,
（pH
1999)
7 . 1)
g 、 サ ケ 精 子 DNA (SIGMA)
ls
i n Mo Lecu Lar
B i o Logy,
John
i
に 従 っ て 行 っ た 。 具 体 的 に は 、 1. 5
に上 記 アデ ノ ウイル ス ゲ ノム を含 む 直鎖
20
の合 計40
の DNA を 加 え 、 2 . 5
を 撹 拌 しな が ら滴 下 し、 室 温 で 3 0 分 間 静 置 した 後 、 培 養 液 を 撹
拌 しな が ら 293 細 胞 に 滴 下 した 。 C0 2 ィ ン キ ュ ベ ー タ 一 中 で 細 胞 を 4 時 間 半 静 置
した 後 、 1 0 % FBS 添 加
- ΜΕΜ と 1 % ァ ガ 口 一 ス ゲ ル 溶 液 を 等 量 混 合 した 溶 液 を
培 養 デ ィ ッ シ ュ に 重 層 し、 固 形 培 地 中 で 293 細 胞 の 培 養 を 続 け た 。 ア デ ノ ウ ィ
ル ス が 産 生 さ れ る と 、 293 細 胞 は 細 胞 変 性 し、 プ ラ ー ク を 形 成 す る 。
トラ ン ス フ エ ク シ ョ ン 後 1 週 間 程 度 で ブ ラ 一 ク が 出 現 した の で 、 固 形 培 地 ご
と プ ラ ー ク を 回 収 し、 培 地 に 懸 濁 して - 8 0 °C で 保 存 した
次 に 、 得 ら れ た ウ ィ ル ス シ ー ド液 に 対 して 凍 結
（ウ ィ ル ス シ ー ド液 ）
融 解 を 3 回 繰 り返 して 、 細
胞 か ら ウ ィ ル ス を 放 出 さ せ 、 こ れ を 用 い て 培 養 中 の 293 細 胞 に 感 染 さ せ た 。 変
性 細 胞 を 培 地 ご と 回 収 し、 こ れ を 新 た な 293 細 胞 に 感 染 さ せ た 。 徐 々 に ス ケ 一
ル を 拡 大 して 、 最 終 的 に は 15 c mデ ィ ッ シ ュ 4 0 枚 の 293 細 胞 に 感 染 さ せ 、 変 性
細 胞 を 培 地 ご と 回 収 し た 。 細 胞 変 性 後 、 培 地 ご と 細 胞 を 回 収 し て 、 1 , 000
で 遠 心 し、 上 清 を 除 去 し て 2 4 mL の リ ン 酸 緩 衝 生 理 食 塩 液
8 0 °C
rp
に 懸 濁 し、 -
（PBS)
で 保 存 した 。
こ の 細 胞 浮 遊 液 に 対 して 凍 結
融 解 を 3 回 繰 り 返 し、 1 , 000
r p mで
上 清 を 回 収 し、 塩 化 セ シ ウ ム 密 度 勾 配 遠 心 を 、 ま ず 1 0 °C 、 35, 000
実 施 し、 続 い て 1 0 °C 、 35, 000
r p mで 1 8
遠 心 して
r p mで 1 時
間
時 間 実 施 し、 ウ ィ ル ス が 含 ま れ る バ ン
ドを 回 収 し た 。 得 ら れ た ウ ィ ル ス 液 を 、 脱 塩 カ ラ ム で さ ら に 精 製 し た 。 こ の
—連 の過程 で、 非 増 殖 型 アデ ノウイル ス お よび増 殖制 御 型 アデ ノウイル スの
い ず れ に つ い て も、 ウ ィル ス作 製 、 増 幅 、 濃 縮 、 精 製 を行 な う こ とが で き る
作 製 した 非 増 殖 型 ア デ ノ ウ イ ル ス ベ ク タ 一 お よ び 増 殖 制 御 型 ア デ ノ ウ ィ ル
スベ ク タ一 の構 造 を図 2 に示 す。
2 .
定 暈 的 RT-PCR 解 析
（aPCR)
種 々 の 細 胞 株 に お け る 内 因 的 な A u r 0 r a キ ナ ー ゼ の mRNA 発 現 を 、 定 量 的 RT-PC
R解
析 に よ り解 析 した 。
セ パ ゾ 一 ル キ ッ ト （ナ カ ラ イ テ ス ク ） を 用 い て 、 各 種 細 胞 か ら 卜一 タ ル RNA
を 回 収 し、 DNase l で 処 理 し た 。 1
ス トラ ン ス ク リ プ タ ー ゼ
gen)
（I n v i t r ogen)
お よび ラ ンダム プライマ 一
（I n v i t r o
を 用 い て 逆 転 写 し、 得 ら れ た cDNA の 1 0 0 分 の 1 を 、 DyNAmo  HS SYBR
商 標 ） G r een
Rの
の 卜一 タ ル RNA を 、 Supe rSc r i p t l l リバ 一
qPCR
キ ッ 卜
（F
I NZYMES)
(登 録
を 用 い る リ ア ル タ イ ム PCR に 供 し た 。 P C
反 応 条 件 は 、 以 下 の と お り で あ る ：9 4 °C 、 1 0 秒 間 ；5 8 °C 、 3 0 秒 間 お よ び 7 2
°C 、 3 0 秒 間 を 4 0 サ イ ク ル 。 反 応 に は Ro t o r-Gene3000
ラ イ マ 一 配 列 は 、 以 下 の と お り で あ る ：A u r o r a-A
TTTTGGGTGTTATTCAGTGGC-3'
GATGCCAGTTCC-3'
CTACCCCTGGCCCTAC-3'
TTCTCT-3'
(Co r b e t t )
(220
bp)
:
セ ン ス ：5'
(配 列 番 号 7 ) 、 ア ン チ セ ン ス ： 5'
( 配 列 番 号 8 ) ; A u r o r a-B
( 16 7
bp)
:
を用 いた。 プ
-TTTTCTGTTTT
セ ン ス ：5'
(配 列 番 号 9 ) 、 ア ン チ セ ン ス ： 5'
-TC
-AGAACTC
-ATGCTCCACGCCCTCC
(配 列 番 号 1 0 ) 。
結 果 を 図 3 に 示 す 。 各 細 胞 で の mRNA 量 は 、 I I 型 ポ リ メ ラ 一 ゼ 遺 伝 子 の mRNA
量 に 対 して 補 正 し、 HeLa 細 胞 で の 値 を 1 と す る 比 と して 表 して い る 。 Aurora-A
お よ び Aurora-B
の 内 因 性 発 現 は 、 グ ラ フ の 左 側 に 示 した が ん 細 胞 株 の 一 部 で
顕 著 に 高 く、 右 側 に 示 した 正 常 細 胞 株 で は 低 い こ と が 見 て 取 れ る 。 こ の こ と
か ら、 本 発 明 で 用 い る Aurora
キ ナ ー ゼ プ ロ モ ー タ 一 が 、 内 因 的 に、 一 部 の が
ん細 胞 で特 異 的 に活 性 化 され て い る こ とが示 され た。
プ ロ モ ー タ 一 活 性 ア ツセ ィ
3 .
単 離 さ れ た Au r o r a キ ナ ー ゼ プ ロ モ ー タ 一 の プ ロ モ ー タ 一 活 性 を 、 が ん 細 胞
株
（HepG2 細 胞 お よ び H0S-MNNG 細 胞 ） お よ び 正 常 細 胞 株
(WI-38
細胞 ) で比較
した 。
プ ロモ一 タ一）
古性 は 、 S -Ga Lactos
を用 いて
i dase
Assay
System
(Promega)
- ガ ラ ク トシ ダ 一 ゼ 活 性 を 測 定 す る こ と に よ り検 出 した 。 HepG2 細
胞
（ヒ 卜肝 臓 が ん 由 来 ） 、 H0S-MNNG 細 胞
胞
( ヒ 卜胎 児 肺 線 維 芽 細 胞 ：正 常 対 照 )
a-A(S)-LacZ
Enzyme
、 Ad. Aurora-B
（ヒ 卜骨 肉 腫 由 来 ） 、 ま た は WI-38 細
に 、 Ad. Aurora-A(L)-LacZ
( い - LacZ 、 Ad. Aurora-B(S)-LacZ
お よ び Ad. CMV-LacZ を 、 そ れ ぞ れ MOI (Mu Lt i
Li c i t y of
、 Ad. Auror
、 Ad. RSV-LacZ 、
i nfect
i on)
10 に て 1
時 間 、 MOI 10 0 に て 1 時 間 、 ま た は MOI 3 0 に て 2 4 時 間 感 染 さ せ た 。 こ れ ら の 条
件 は 、 そ れ ぞ れ の 細 胞 タ イ プ に 対 して 、 明 ら か な 細 胞 毒 性 を 示 さ ず に 、 ほ ぼ
同 一 の 遺 伝 子 導 入 効 率 を も た ら した 。 ア デ ノ ウ イ ル ス 感 染 の 4 8 時 間 後 に 細 胞
を 回 収 し、 上 記 の ア ツ セ ィ シ ス テ ム を 製 造 業 者 の 取 扱 説 明 書 に した が っ て 用
いて、
- ガ ラ ク トシ ダ 一 ゼ 活 性 を 測 定 した 。 活 性 は 、 既 定 濃 度 の
- ガラク
トシ ダ 一 ゼ に つ い て の 標 準 曲 線 に した が っ て 算 出 した 。
結 果 を 図 4 に 示 す 。 肝 臓 が ん 細 胞 株 で あ る He P G2 細 胞 お よ び 骨 肉 腫 由 来 細 胞
で あ る H0S-MNNG 細 胞 で は 、 本 発 明 で 用 い る Aurora
ora-A
よる
( い 、 Aurora-A(S),
Aurora-B
キ ナ ー ゼ プ ロ モ ー タ 一 （Aur
( い お よ び Aurora-B(S)
)
か ら の LacZ 発 現 に
- ガ ラ ク トシ ダ 一 ゼ 活 性 が 高 い レベ ル で 検 出 さ れ た 。 一 方 で 、 正 常 細 胞
由 来 の WI-38 細 胞 で は 、 本 発 明 で 用 い る Aurora
c Z発 現 に よ る
キ ナ ー ゼ プ ロ モ ー タ 一 か らの La
- ガ ラ ク トシ ダ 一 ゼ 活 性 が ま つ た く検 出 さ れ な か つ た 。 対 照 的
に 、 CMV プ ロ モ ー タ 一 の 制 御 下 に LacZ を 発 現 す る Ad. CMV-LacZ を 感 染 さ せ た 場
合 に は、 い ず れ の 細 胞 株 に お い て も
- ガ ラ ク トシ ダ 一 ゼ 活 性 が 検 出 さ れ た 。
この こ とか ら、 本 発 明 で 用 い る Aurora キ ナ ー ゼ プ ロ モ ー タ 一 は、 が ん 細 胞
で 特 異 的 に活 性 化 さ れ 、 下 流 の 遺 伝 子 の 発 現 を も た らす こ とが 示 さ れ た 。 図
3 に示 さ れ る よ う に、 Aurora
キ ナ ー ゼ は 内 因 的 に は WI-38 を含 む 正 常 細 胞 正 常
細 胞 に お い て も若 干 の 発 現 が 見 られ る が 、 しか しこの よ う に適 切 な領 域 を プ
口 モ ー タ 一 と して 取 り出 して 外 来 遺 伝 子 の 発 現 に利 用 す る場 合 に は、 さ らに
内 因 性 の Aurora キ ナ ー ゼ 遺 伝 子 の が ん 特 異 的 遺 伝 子 発 現 パ タ ー ン を遥 か に凌
駕 す る極 め て 高 度 な が ん 特 異 性 が み られ る こ とが わ か った 。 つ ま り、 この よ
うな Aurora キ ナ ー ゼ プ ロ モ ー タ 一 を外 来 遺 伝 子 の 発 現 に使 用 した 場 合 に非 常
に 高 度 な が ん 細 胞 特 異 的 な 発 現 が 得 られ る と い う こ と は、 単 な る Aurora キ ナ
— ゼ の 内 因 性 発 現 パ タ ー ンの み か らは 全 く予 測 す る こ とが で きな か った も の
で あ る。
4 .
n v i t r o細 胞 毒 忡 効 果
Aurora
キ ナ ー ゼ プ ロ モ ー タ 一 を担 持 す る本 発 明 の ウ ィ ル ス ベ ク タ 一 に よ る
細 胞 毒 性 効 果 を評 価 した 。
以 下 の よ う に して 細 胞 生 存 率 を 定 量 した 。 9 6 ゥ エル プ レ一 卜中 の 細 胞 に、 4
種 類 の Aurora.
CRA 、
ル ス 感 染 の 2~6
ま た は AdAE1 を、 M0I 0 . 0 1 ~ 1 で 感 染 さ せ た 。 ア デ ノ ウ ィ
曰後 に、 Ce L L Count
Reagent
SF ( ナ カ ラ イ テ ス ク） を製 造 業
者 の 取 扱 説 明 書 に した が って 用 い て 、 WST-8 ア ツセ ィ に よ り細 胞 生 存 率 を 定 量
化 した 。 WST-8 ア ツセ ィ は、 簡 潔 に は、 ミ トコ ン ドリア 内 の 酵 素 に よ って 変 換
さ れ 、 呈 色 を示 す 化 合 物 を 用 い て 、 ミ トコ ン ドリア酵 素 活 性 を呈 色 反 応 と し
て 検 出 す る こ と に基 づ く。 サ ン プル の 450
n mで の 吸 収
は、 Mi crop Late
Reader
n mで の 吸 収 、
Mode l 550
お よ び 参 照 と して 690
( B i o-Rad)
を 用 い て 計 測 した
が ん 細 胞 特 異 的 な 細 胞 傷 害 能 の 結 果 を 図 5 に示 す 。 特 に He P G2 細 胞 で の 4 曰
目、 お よ び H0S-MNNG 細 胞 で の 6 日 目の 結 果 か ら顕 著 な よ う に、 これ らの が ん 細
胞 株 で は、 対 照 で あ る AdAE1
( 複 製 欠 損 型 ア デ ノ ウ イ ル ス ） 感 染 細 胞 に比 べ
て 、 本 発 明 の 増 殖 制 御 型 ウ ィ ル ス ベ ク タ ー 感 染 細 胞 の 生 存 率 が 低 く、 本 発 明
の増 殖制 御 型 ウィル スベ クタ一 に よ る細胞 変性 効 果 を示 して い る。 これ に対
して、 正 常細胞 で あ るWI-38 で は、 対 照 ウィル ス と本 発 明 の ウィル ス との 間 に
ほ とん ど差 が見 られ な い。
この こ とか ら、 本 発 明 の増 殖制 御 型 ウィル スベ クタ一 が、 が ん細胞 で特 異
的 に細胞 変性 効 果 を示 し、 した が って、 生体 内の が ん を特 異 的 に傷 害 し得 る
もの で あ る こ とが 明 らか とな つた。
さ らに、 この が ん細胞 障害 能 （
が ん治療 効 果 ） が、 多種 多様 な が ん、 つ ま
りが ん全般 に起 こる こ とを示 すべ く、 さ らに も う一種 の異 な る肝 が ん細胞 株
の Hep3B 細胞 、 な らび に乳 が ん細胞 株 で あ るMCF-7 細胞 を用 い、 同様 の実験 を
行 った。 結 果 を図 6 に示 す。 各 ウィル スの感 染 をM0I 0 . 0 1~ 10 で感 染 行 い、 6
曰 目に同様 にWST-8 ァ ッセ ィで細胞 生存 率 を定量 化 した。 が ん細胞 の種 類 に よ
つて各 Au r o r a . CRA の殺傷 効 果 の程 度 には若 干 の違 い はあ る もの の、 4 種 類 全 て
のAu r o r a . CRA が コ ン ト口一ル
（Ad
A E1 ：複 製 欠損 型 アデ ノウイル ス） に比 べ
て著 明 な が ん細胞 傷 害効 果 を示 した。 この こ とか ら、 本 発 明 の増 殖制 御 型 ゥ
ィル スべ クタ一 が、 が ん細胞 の種 類 を問わ ず が ん全般 に細胞 傷 害効 果 を示 し
、 従 って が ん全般 の治療 薬 とな り得 る こ とが 明 らか とな つた。
5 .
動物 で の が ん疾 患 モデル で の治療 効 果
4 種 類 全 て の Au r 0 r a . CRA の実 際 の が ん疾 患 に対 す る治療 効 果 を調 べ るため、
が ん動物 モデル にて、 前 臨 床 的 な が ん治療 効 果 を調 べ た。 肝 が ん細胞 Hep3B を
10 7
細胞 （
総 量 200
にな る よ うPBS で調 整 ）、 8 週齢 の雌 BALB/C ヌー ドマ ウ
スの左 背部 皮 下 に注 入 し、 腫 瘤 形 成 後
f u/ 10 0
18 ,
2 1,
L/t umo r で 2 回
（2
（7- 12 mm ) 、 各種
ウィル ス を5 . 0 X 10 8 p
曰空 けて） 注射 を行 った。 2 回注射後 、 4 , 7 , 1 1,
2 5 曰後 に腫 瘤 サ イ ズ を計 測
し、 2 5 曰後 にマ ウス を安 楽死 させ て腫 瘍
(腫 瘤 部 ） を採 取 した。 図 7 には腫 瘤 サ イ ズの経 過 を示 して い るが、 いずれ
のAu r o r a . CRA にお いて も、 コ ン トロール と比 べ て著 明 な腫 瘤 径 の増 大 の抑 制
、 す なわ ち腫 瘍 増 殖 の抑 制 効 果 がみ られ た。 さ らに2 5 日 目で病 理 組織 解 析 し
た と こ ろ、 コ ン トロール で はが ん細胞 死 は ご く一部 にみ られ る に過 ぎな いの
に対 し、 いずれ のAu r o r a . CRA で も、 コ ン トロール に比 べ て非 常 に顕 著 な が ん
細胞死の像がみられた。よって単に腫瘤径を表 した図 6 だけでも、コント口
—ルに対 して全てのAu r o r a. CRA が腫瘍抑制効果があることは明確であるが、
さらに病理組織像からは、コン卜ロールでの腫瘤部を構成する大部分の細胞
は生存 したがん細胞であるのに対 し、いずれのAu r 0 r a. CRA で治療 したマウス
の腫瘤も、多くは死んでいるがん細胞、あるいはそれに伴う出血などによつ
て構成されていることがわかつた。つまり腫瘤の大きさを示す図 6 でみられ
るよりも、実際にはいずれのAu r o r a. CRA でもさらに著明ながん細胞殺傷効果
を示 しているものであり、この動物実験により全てのAu r 0 r a. CRA が著明なが
ん治療効果を示すことが明確となつた。
産業上の利用可能性
[0043]
本発明によれば、特異性が高く効果的ながん治療のためのツールが提供さ
れるため、本発明は医療分野での有用性を有する。
[0044]
本発明を好ましい態様を強調 して説明してきたが、好ましい態様が変更さ
れ得ることは当業者にとって自明であろう。本発明は、本発明が本明細書に
詳細に記載された以外の方法で実施され得ることを意図する。 したがって、
本発明は添付の 「
請求の範囲」の精神および範囲に包含されるすべての変更
を含むものである。
ここで述べられた特許および特許出願明細書を含む全ての刊行物に記載さ
れた内容は、ここに引用されたことによって、その全てが明示されたと同程
度に本明細書に組み込まれるものである。
本出願は、20 10年9 月30 日付で日本国に出願された特願20 10-223 150 を基礎
としており、それらの内容は全て本明細書に包含される。
配列表フリーテキス ト
[0045]
配列番号 1 ：ヒ卜Au r o r a-A (いプロモータ一
配列番号 2 ：ヒ卜Au r o r a-A (S) プロモータ一
配列番号 3 ：ヒ卜Au r o r a-B (いプロモータ一
配列番号 4 ：ヒ卜Au r o r a-B (S) プロモータ一
配列番号 5 ~ 1 0 ：プライマ一
請求の範 囲
細 胞 毒 性 因 子 ま た は 治 療 因 子 を コ 一 ドす る 核 酸 と 機 能 的 に 結 合 し た
Aurora
キ ナ ー ゼ プ ロ モ ー タ 一 を 含 む 発 現 カ セ ッ 卜。
請 求 項 1 に 記 載 の 発 現 カ セ ッ 卜を 包 含 す る べ ク タ 一 。
ベ ク タ 一 が ウ ィル スベ ク タ 一 で あ る、 請 求 項 2 に記 載 の ベ ク タ 一。
更 に、 少 な く と も 1 つ の ウ ィ ル ス の 複 製 ま た は ア ッセ ン プ リに必 須
の 因 子 を コ ー ドす る 核 酸 の プ ロ モ ー タ 一 が
モ ー タ 一 また は
（b )
Aurora
（a )
Aurora
キ ナ ー ゼ プ ロ
キ ナ ー ゼ プ ロモ ー タ 一 とは異 な る外 来 性
プ ロモ ー タ 一 で 置 換 され て い る こ と を特 徴 とす る、 請 求 項 3 に記 載 の
ウ ィル スベ ク タ 一。
少 な く と も 1 つ の ウ ィ ル ス の 複 製 ま た は ア ッセ ン プ リに必 須 の 因 子
が 、 Ε 1 Α、 Ε 1 Α ∆ 2 4 、 Ε 1 Β、 ま た は Ε 1 Β ∆ 5 5 Κで あ る 、 請 求 項 4 に 記 載 の
ウ ィル スベ ク タ 一。
キ ナ ー ゼ プ ロモ ー タ 一 とは異 な る外 来 性 プ ロモ ー タ 一 が、 臓
Aurora
器 特 異 的 に 発 現 が 亢 進 して い る 因 子 の プ ロ モ ー タ ー 、 が ん 細 胞 特 異 的
に 発 現 が 亢 進 して い る 因 子 の プ ロ モ ー タ 一 、 ま た は 哺 乳 類 に お い て 恒
常 的 に 発 現 し得 る プ ロ モ ー タ 一 で あ る 、 請 求 項 4 に 記 載 の ウ ィ ル ス べ
ク タ 一。
臓 器 特 異 的 に 発 現 が 亢 進 して い る 因 子 の プ ロ モ ー タ 一 が 、 ア ル プ ミ
ン、
- フ エ 卜プ ロ テ イ ン 、 前 立 腺 特 異 的 抗 原
ァ型 ク レア チ ンキ ナ ー ゼ
（MCK)
、 グ リア繊 維 酸 性 タ ンパ ク質
(NSE)
（PSA)
、 ミ トコ ン ド リ
、 ミ エ リ ン塩 基 性 タ ンパ ク 質
（GFAP)
（MB)
、 また は神 経 特 異 的 エ ノ ラ 一 ゼ
の プ ロモ ー タ 一 で あ る、 請 求 項 6 に記 載 の ウ ィル スベ ク タ 一
が ん 細 胞 特 異 的 に 発 現 が 亢 進 して い る 因 子 の プ ロ モ ー タ ー が 、 テ ロ
メ ラ ー ゼ 逆 転 写 酵 素
性 領 域
（HRE)
、 Grp78
（TERT)
、 が ん胎 児 性 抗 原
（CEA)
、
低 酸 素 応 答
、 L- プ ラ ス チ ン 、 へ キ ソ キ ナ ー ゼ I I 、 ま た は サ
バ イ ビ ンの プ ロモ ー タ 一 で あ る、 請 求 項 6 に記 載 の ウ ィル スベ ク タ 一
哺 乳 類 に お い て 恒 常 的 に 発 現
し得 る プ ロ モ ー タ 一 が 、 サ イ
ウ ィ ル ス 前 初 期 遺 伝 子 プ ロ モ ー タ 一
（CMV)
卜メ ガ ロ
で あ る 、 請 求 項 6
に 記 載
の ウ ィ ル ス ベ ク タ 一 。
少 な く と も 1 つ の ウ ィ ル ス の 複 製 ま た は ア ッ セ ン プ リ に 必 須 の 因 子
を コ 一
ドす る 核 酸 の プ ロ モ ー タ 一 が A u r o r a キ ナ ー ゼ プ ロ モ ー タ 一 で 置
換 さ れ て い る こ と を 特 徴 と す る ウ ィ ル ス ベ ク タ 一 。
更 に 、 少 な く と も 1 つ の 他 の ウ ィ ル ス の 複 製 ま た は ア ッ セ ン プ リ に
必 須 の 因 子 を コ 一
ドす る 核 酸 の プ ロ モ ー タ 一 が A u r o r a キ ナ ー ゼ プ ロ モ
— タ ー と は 異 な る 外 来 性 プ ロ モ ー タ 一 で 置 換 さ れ て い る こ と を 特 徴 と
す る 、 請 求 項
1
0
に 記 載 の ウ ィ ル ス ベ ク タ 一 。
少 な く と も 1 つ の ウ ィ ル ス の 複 製 ま た は ア ッ セ ン プ リ に 必 須 の 因 子
が 、
Ε 1 Α、 Ε 1 Α ∆
、 請 求 項
1
0
2 4 、
Ε 1 Β、 お よ び Ε 1 Β ∆
ま た は 1
1
5 5
Κか ら 選 択 さ れ る 因 子 で あ る
に 記 載 の ウ ィ ル ス ベ ク タ 一 。
更 に 、 細 胞 毒 性 因 子 ま た は 治 療 因 子 を コ 一
ドす る 核 酸 と 機 能 的 に 結
合 した 、 Au r o r a キ ナ ー ゼ プ ロ モ ー タ 一 ま た は Au r o r a キ ナ ー ゼ プ ロ モ ー
タ ー と は 異 な る 外 来 性 プ ロ モ ー タ 一 を 含 む 発 現 カ セ ッ 卜を 包 含 す る 請
求 項
1
0
~
A u r o r a
1
2
の い ず れ か
1
項 に 記 載 の ウ ィ ル ス ベ ク タ 一 。
キ ナ ー ゼ プ ロ モ ー タ 一 と は 異 な る 外 来 性 プ ロ モ ー タ 一 が 、 臓
器 特 異 的 に 発 現 が 亢 進 して い る 因 子 の プ ロ モ ー タ ー 、 が ん 細 胞 特 異 的
に 発 現 が 亢 進 して い る 因 子 の プ ロ モ ー タ 一 、 ま た は 哺 乳 類 に お い て 恒
常 的 に 発 現
し得 る プ ロ モ ー タ 一 で あ る 、 請 求 項
1
1
ま た は 1 3
に 記 載
の ウ ィ ル ス ベ ク タ 一 。
臓 器 特 異 的 に 発 現 が 亢 進 して い る 因 子 の プ ロ モ ー タ 一 が 、 ア ル プ ミ
ン 、
-
フ エ 卜プ ロ テ イ ン 、 前 立 腺 特 異 的 抗 原
ァ 型 ク レ ア チ ン キ ナ ー ゼ
（MCK)
、 グ リ ア 繊 維 酸 性 タ ン パ ク 質
(NSE)
（PSA)
、 ミ トコ ン ド リ
、 ミ エ リ ン 塩 基 性 タ ン パ ク 質
（GFAP)
（MB)
、 ま た は 神 経 特 異 的 エ ノ ラ 一 ゼ
の プ ロ モ ー タ 一 で あ る 、 請 求 項
1
4
に 記 載 の ウ ィ ル ス ベ ク タ
が ん 細 胞 特 異 的 に 発 現 が 亢 進 して い る 因 子 の プ ロ モ ー タ ー が 、 テ ロ
メラーゼ逆転 写酵素
性領 域
（HRE)
、 Grp78
（TERT) 、 が ん 胎 児 性 抗 原
（CEA)
、
低酸 素応答
、 L- プ ラ ス チ ン 、 へ キ ソ キ ナ ー ゼ I I 、 ま た は サ
バ イ ビ ンの プ ロモ ー タ 一 で あ る、 請 求 項 1 4 に記 載 の ウ ィル スベ ク タ
哺 乳 類 に お い て 恒 常 的 に 発 現 し得 る プ ロ モ ー タ 一 が 、 サ イ 卜メ ガ ロ
ウィル ス前 初期 遺伝 子 プ ロモー タ一
（CMV)
で あ る、 請 求 項 1 4 に記
載 の ウィル スベ クタ一。
ウ ィル スベ ク タ 一 が、 細 胞 溶 解 性 ウ ィル スベ ク タ 一 で あ る、 請 求 項
3 ~
7 の い ず れ か 1 項 に記 載 の ウィル スベ ク タ一。
細 胞 溶 解 性 ウ イル ス べ ク タ 一 が アデ ノ ゥ ィル ス べ ク タ 一 で あ る、 請
求項 1 8 に記載 の ウィル スベ クタ一。
Aurora
キ ナ ー ゼ プ ロ モ ー タ 一 が 、 配 列 番 号 1 に 示 さ れ る ヌ ク レオ チ
ド配 列 中 少 な く と も 1363-
1840 番 目 の ヌ ク レ オ チ ド配 列 、 ま た は 配 列
番 号 3 に 示 さ れ る ヌ ク レ オ チ ド配 列 中 少 な く と も 1 595~2140
ク レ オ チ ド配 列 を 含 む 、 請 求 項 2 ~
番 目の ヌ
1 9 の い ず れ か 1 項 に記 載 のべ ク
タ一。
請 求項 2 ~
2 0 の い ず れ か 1 項 に記 載 の ベ ク タ 一 を含 有 す る癌 治 療
剤。
有効 量 の請 求項 2 ~
2 0 の い ず れ か 1 項 に記 載 の ベ ク タ 一 を、 が ん
を有 す る哺 乳 動 物 に投 与 す る こ と を含 む、 が ん の 治 療 方 法 。
Aurora
[ 請 求 項 24]
キナ ー ゼ プ ロモー タ一 を含 むベ クタ一 を含有 す る臨 床診 断剤
が ん の 診 断 用 で あ る、 請 求 項 2 3 記 載 の 診 断 剤 。
INTERNATIONAL
A.
CLASSIFICATION
C 1 2N1
5/0
B.
International
REPORT
application No.
O F SUBJECT MATTER
Ά 61Κ3 5 / 7 6 (2 0 0
0 (2 0 0 6 . 0 1 ) i ,
Ά 6 1 Ρ 35/02
(2 0 0 6 . 0 1 ) i ,
According
SEARCH
to International
(2 0 0 6 . 0 1 )
Patent Classification
f
Ά 6 1 Κ 4 8/0
1 ) i ,
C 1 2N1
5/09
(2 0 0
.
(IPC) or t o both national classification
0 (2 0 0
Ά 6 1 Ρ 35/0
. 0 1 ) i ,
0
1 )
and IPC
FIELDS SEARCHED
Minimum
documentation
C 1 2N1 5 / 0 0 ,
Documentation
searched (classification
A 6 1K3 5 / 7 6 ,
system followed by classification
A 61K4 8/ 00 ,
CA/ B I 〇 S I S /MEDLINE
CiNi i , WP I
DOCUMENTS
/ ( STN ) ,
CONSIDERED
search (name of data base and, where practicable, search terms used)
J S TPlu
s / JMEDPlu
s / J ST 7
8 0 ( JDreaml
l ) ,
PubMed
T O B E RELEVANT
Relevant t o claim No.
Y
J P 2005- 046101
( Nagoya
I ndu s t r i a l S c i ence
R e s earch
I n s t itute
) ,
2 4 February
2 0 0 5 (2 4 . 02 . 2 0 05 ) ,
ent i r e text
& W〇 2 0 0 5 / 0 1 2 5 3 6 A l
& EP 1 6 62 0 0 4 A l
& US 2 0 0 7 / 0 3 6 7 5 9 A l
& J P 4 4 7 8 7 7 5 B2
1- 22
Y
MUROFUS H I , Y . and KOSAI , K . , "Kaku shinte
k i Gan
Chi ryoyaku
t o naru
I den shi - V i rus
Chi ryoyaku
t o
Kan shi kkan
eno
Sai s e i
ryo " , Chemi cal
Enginee
r i n g , 2 0 0 9 , v o l . 5 4 , n o . 1 , page s 3 2 t o 3 8
1- 22
Y
WO
2005 / 115 47 6 Al
( Kurume
Univers
0 8 De cember
2 005 (0 8 . 12 . 2 0 05 ) ,
ent i r e text
& US 2 0 0 9 / 1 8 1 9 0 7 A l
1- 22
Further documents are listed in the continuation
*
Special categories of cited documents:
document defining the general state of the art which i s not considered
to b e of particular relevance
"E
earlier application
filing date
or patent but published on or after the international
document which may throw doubts on priority claim(s) or which i s
cited t o establish the publication
date of another citation or other
special reason (as specified)
document referring t o an oral disclosure, use, exhibnion
"P"
t o the international
12
De cember
,
2011
Name and mailing address of the ISA/
Japane
se
Facsimile No.
Form PCT/ISA/210
Patent
search
(12 . 12 . 11 )
) ,
"
later document published after the international filing date or priority
date and not in conflict with the application but cited to understand
the principle or theory underlying tiie invention
"X"
document of particular relevance; the claimed invention cannot b e
considered novel or cannot b e considered t o involve an inventive
step when the document i s taken alone
"Y"
document of particular relevance; the claimed invention cannot b e
considered t o involve an inventive
step when the document i s
combined with one or more other such documents, such combination
being obvious to a person skilled i n the art
"&"
document member of the same patent family
or other means
filing date but later than
Date of the actual completion of the international
ity
See patent family annex.
of Box C .
"A
"O"
C 1 2N1 5 / 0 9
Citation of document, with indication, where appropriate, of the relevant passages
Category*
L
symbols)
A 6 1P3 5 / 0 2 ,
searched other than minimum documentation t o the extent that such documents are included in the fields searched
Electronic data base consulted during the international
C.
A 6 1P3 5 / 0 0 ,
Date of mailing of the international
27
Authorized
De cember
officer
Of f i c e
Telephone No.
(second sheet) (July 2009)
,
search report
2011
(2 7 . 12 . 1 1 )
INTERNATIONAL
C (Continuation).
Category*
SEARCH REPORT
International application No.
DOCUMENTS CONSIDERED TO BE RELEVANT
Citation of document, with indication, where appropriate, of the relevant passages
Relevant to claim No.
Y
WAKAHARA, K . e t a l . , EWS - F l i l u p - regul ate s
expre s s ion o f the aurora
A and aurora
B k i na se s ,
o l Cance r Re s , 2 0 0 8 , Vol . 6 No . 1 2 , page s 1 93 7 1 945 .
1- 2 4
Y
T
K ,
. , e t a l . , Cel l - cycle -dependent
regul a t ion o f human aurora
A t rans cripti
on i s
mediated
b y periodi
c repre s s ion o f E 4T F 1 , THE
JOURNAL OF B I OLOGI CAL CHEMI STRY , 2 0 0 2 , Vol . 2 7 7
No . 1 2 , page s 1 0 7 1 9- 1 0 7 2 6 .
1- 2 4
Y
K UR ,
. e t a l . , Ce l l cycl e - dependent
regul a t ion o f the human auro r a B promote r ,
Bio chemi cal
and Biophys i cal Re search
Communi cati o n s , 2 0 0 4 , Vol . 3 1 6 , page s 9 3 0 - 9 3 6 .
1- 2 4
A
TAT SUKA ,
. et al . ,
u l tinuclearity
and
i ncreas e d plo idy
caus e d b y ove rexpre s s ion o f
the auroraand Ipl l - l i k e mi dbody- a s s o c i ated
prote i n mitot i c kinas e i n human cancer
cel l s ,
CANCER RE SEARCH , 1 9 9 8 , Vol . 5 8 , page s 4 8 1 1 - 4 8 1 6 .
1- 2 4
A
B I SCHOFF , J . R . e t a l . ,
homo logue
of
Dro sophi l a auro r a kinas e i s oncogeni
c and
ampl i f i e d i n human c o l o rectal
cancer s , The E B O
Journal
, 1 9 9 8 , V o l . 1 7 No . 1 1 , page s 3 0 5 2 - 3 0 65 .
1- 2 4
A
Z HOU , H . e t a l . , Tumour ampl i fied
k i n a s e STK1 5 /
BTAK induce s cent r o some ampl i f i cat ion ,
aneuplo idy
and tran s format ion , nature
geneti
cs,
1 9 9 8 , Vol . 2 0 page s 1 8 9- 1 93 .
1- 2 4
A
TANAKA, T . e t a l . , Cent r o s omal kinas e A I K 1 i s
ove rexpre s s e d i n inva s ive
ductal
carci noma o f
the breas t , CANCER RE SEARCH , 1 9 9 9 , Vol . 5 9 ,
page s 2 0 4 1 - 2 0 4 4 .
1- 2 4
A
CARVAJAL , R . D . , e t a l . , Aurora
k i n a s e s ： new
target
s for
cance r therapy
, Cl i n Cance r Re s ,
2 0 0 6 , Vol . 1 2 No . 2 3 , page s 6 8 6 9 - 6 8 7 5 .
1- 2 4
Form PCT/ISA/2 10 (continuation of second sheet) (July 2009)
国 際 出願 番 号
国 際調 査 報 告
A .
J P 2 0 1 1 /
0 7 2 3 5 7
発 明 の 属 す る分 野 の 分 類 （
国 際 特 許 分 類 （I P C ) )
C12N15/00
A61P35/02
B .
P C T
(2006. 01)
(2006. 01)
A61K35/76
C12N15/09
(2006. 01) :
(2006. 01) :
A61K48/00
(2006. 01) i
，A61P35/00
(2006. 01) ：
調 査 を行 っ た 分 野
調 査 を行 っ た 最 小 限 資 料 （
国 際 特 許 分 類 （I P C ) )
Int.Cl.
C12N15/00,
A61K35/76,
A61K48/00,
A61P35/00,
A61P35/02,
C12N15/09
最 小 限 資 料 以 外 の 資 料 で調 査 を行 っ た 分 野 に含 ま れ る も の
国 際調 査 で 使 用 した 電 子 デ ー タベ ー ス
CA/BIOSIS/MEDLINE/
C .
(STN)
（
デ ー タベ ー ス の 名 称 、調 査 に使 用 した 用 語 ）
、JSTPlus/JMEDPlus/JST7580
(JDreaml
l)
PubMed
、CiNi i 、WPI
関連 す る と認 め られ る文 献
引用 文 献 の
カ テ ゴ リー *
Y
引用 文 献 名
関連 す る
請 求項 の番 号
及 び 一 部 の 箇 所 が 関 連 す る とき は 、 そ の 関 連 す る箇 所 の 表 示
A (財 団 法 人 名 古 屋 産 業 科 学 研 究 所 ） 2005. 02. 24 ，
J P 2005-046101
1-22
全文
& W0 2005/012536
& J P 4478775
A 1 & EP 1662004
K. ， 革 新 的 癌 治 療 薬 とな る遺 伝 子 . ウイ
54 No. 1， pages
32—38·
C 欄 の 続 き に も 文 献 が 列 挙 され て い るc
引用 文 献
ΓΑ 」特 に 関連 の あ る文 献 で は な く、一 般 的 技 術 水 準 を示 す
もの
ΓΕ 」 国 際 出願 日前 の 出願 ま た は特 許 で あ るが 、 国 際 出願 日
以 後 に公 表 され た も の
「L 」優 先 権 主 張 に 疑 義 を提 起 す る文 献 又 は他 の 文 献 の発 行
日若 し く は 他 の 特 別 な 理 由 を確 立 す る た め に 引 用 す
る文 献 （
理 由 を付 す ）
Γθ 」 口頭 に よ る開 示 、 使 用 、 展 示 等 に 言 及 す る文 献
ΓΡ 」 国 際 出願 日前 で 、 か つ 優 先 権 の 主 張 の 基 礎 とな る 出願
2 .
2 .
の 日 の 後 に公 表 され た 文 献
「Τ 」 国 際 出願 日又 は優 先 日後 に公 表 され た 文 献 で あ っ て
出願 と矛 盾 す る も の で は な く、発 明 の 原 理 又 は 理 論
の理解 の た め に 引用 す る もの
「X 」 特 に 関連 の あ る文 献 で あ っ て 、 当該 文 献 の み で 発 明
の 新 規 性 又 は進 歩 性 が な い と考 え られ る も の
ΓΥ 」 特 に 関連 の あ る文 献 で あ っ て 、 当該 文 献 と他 の 1 以
上 の 文 献 との 、 当業 者 に とっ て 自明 で あ る組 合 せ に
よ っ て 進 歩 性 が な い と考 え
Γ& 」 同 一 パ テ ン トフ ァ ミ リー 文 献
2 0
国 際調 査 機 関 の名 称 及 び あ て 先
日本 国 特 許 庁 （I S A
J Ρ )
郵便番 号 1 0 0 — 8 9 1 5
東 京 都 千 代 田区霞 が 関三 丁 目4 番 3 号
l S A
パ テ ン トフ ァ ミ リ ー に 関 す る別 紙 を参 照 。
国 際調 査 報 告 の発 送 日
国 際調 査 を完 了 した 日
様式 P C T
1-22
治 療 薬 と肝 疾 患 へ の 再 生 医 療 ， ケ ミカ ル ' ェ ン ジ ニ ヤ リ
2009 ， Vol.
*
Al
B2
MUROFUSHI, Y. and KOSAI,
ル ス
A 1 & US 2007/036759
2 1 0
2 7 .
2 .
4 N
特許 庁審 査官 （
権 限 の あ る職 員 ）
(第 2 ペ ー ジ ） （2 0 0 9 年 7 月 ）
白井
2 0
4 5 0 2
美香保
0 3 -
3 5 8 1 -
1 1 0
内線
3 4 8 8
国 際 出願 番 号
国 際調 査 報 告
C
(続 き） .
0 7 2 3 5 7
関連 す る と認 め られ る文 献
引用 文 献 の
カ テ ゴ リー *
Y
P 2 0
P C
引用 文 献 名
0
関連 す る
請 求 項 の番 号
及 び 一 部 の 箇 所 が 関連 す る とき は 、 そ の 関連 す る箇 所 の 表 示
A 1 (学 校 法 人 久 留 米 大 学 ) 2005. 12. 08,
2005/115476
1-22
全文
& US 2009/181907
et al. , EWS—Fii 丄 up—reguiates
K.
WAKAHARA,
Al
aurora
A and aurora
pages
1937-1945.
TANAKA,
M. ，
B kinases,
Mol Cancer
Res, 2008,
et al. ， Cell-cycle-dependent
of
o f human
A transcription
E4TF1,
THE JOURNAL OF BIOLOGICAL CHEMISTRY, 2002 ， Vol. 277 No. 12 ，
pages
10719-10726.
aurora
B promoter,
Communications,
b y periodic
cycle-dependent
Biochemical
2004,
of
the
aurora-
raidbody-associated
protein
mitotic
ZHOU,
and amplified
1998 ， Vol.
H.
et al. ， Tumour
centrosome
amplification,
genetics,
1998,
amplified
ductal
Vol. 59 ， pages
carcinoma
I SA
Clin
2 1 0
o f Drosophila
1-24
ceils,
aurora
cancers,
kinase
1-24
The EMB0
3052-3065·
kinase
STK15/BTAK
induces
and transformation,
1-24
nature
189-193.
kinase
AIK1
o f the breast,
i s overexpressed
CANCER RESEARCH,
in
1-24
1999 ，
2041-2044·
CARVAJAL, R. D. ， et al. ， Aurora
therapy,
caused
4811-4816.
aneuploidy
TANAKA, T. et al. ， Centrosoraal
invasive
pages
ploidy
i n human cancer
i n human colorectal
Vol. 20 pages
Research
Ipll_like
kinase
17 No. 1 1 ， pages
1-24
930-936.
and
J . R. et al. ， A homologue
i s oncogenic
Journal,
1998 ， Vol. 58,
1-24
of
o f the human
and increased
b y overexpression
BISCHOFF,
regulation
Vol. 316 ， pages
TATSUKA, M. et al. ， Multinuclearity
CANCER RESEARCH,
repression
and Biophysical
1-24
Vol. 6 No. 12,
regulation
i s mediated
the
aurora
KIMURA, M. et al. ， Cell
様式 P C T
expression
Cancer
Res,
kinases
2006 ， Vol.
： new targets
12 No. 23,
(第 2 ペ ー ジ の 続 き） （2 0 0 9 年 7 月 ）
pages
for
cancer
6869—6875·
1-24